鳩の撃退法

鳩の撃退法

直木賞をとったものの、こ三年ほど何も発表していない作家の津田(藤原竜也氏)。どうやら前の作品で裁判沙汰になったらしい。セリフが「○○が」とか「○○け」とか方言ぽいが、富山が舞台らしい。津田はデリヘル嬢を送り届ける運転手をしているが、町の裏の有力者倉田(豊川悦司氏)のカゲにおびえる。古本屋の房州老人(ミッキー・カーティス氏)が遺してくれたキャリーバッグの中には3000と三枚の一万円札。一枚は床屋のまちだ(リリー・フランキー氏)のところで使ったが、どうやら偽札らしい。他の二枚も偽札。となると3000万も偽札か。倉田がこれに関係しているのか。夜のコーヒーショップで津田が話しかけたのが秀吉(風間俊介氏)。本を読んでるなんて珍しいから。そうだよね、今はいつでもどこでも誰でもスマホ操作している。この世にそんなに連絡しなくちゃならないこと、調べなくちゃならないこと、やらなきゃならないゲームってあるのかね。あたしゃいつもそう思う。原作はまだ読んでない。図書館にあったからそのうち借りてこよう。映像化は不可能と思われていた?確かに現実とフィクションが入りまじり、次から次へといろんな人が出てきて、頭の悪い私は途中でギブアップ。警察はほとんど絡んでこないし、途中で筋書きが変わったりする。ネットで調べると、津田がバーで働いている高円寺の部分が今の、現実の部分で、富山の部分は過去、あるいはそれを元にしたフィクションということらしい。3000万は持っていてはヤバいというので燃やすが、後でストーリーを変更して燃やさず、倉田へ返す。ところが実はこの3000万は偽札ではなく、房州老人の妻の保険金とわかる。彼は津田に作家として立ち直って欲しかったのだ。作品を書くのにパソコンがいると金をせびる津田に、「鉛筆で書け!」と叱りつけるのがいい。結局倉田は3000万を寄付してしまった(自分の金じゃないし)から、津田は大金を手に入れ損ねる。悲劇的な結末をどうハッピーエンドに持っていくか・・みたいなところは、「主人公は僕だった」風味。ラストの秀吉と倉田の部分はなくてもいいように思える。この二人はわざわざ富山から高円寺へ出てきたのか。他の出演は土屋太鳳さん。大河内役浜野謙太氏は「夏への扉-キミのいる未来へ-」に出ていた。