イン・ザ・カット
ウーム、何じゃこりゃ。2時間近くあって疲れたぞ。冒頭の花吹雪のシーン・・美しく幻想的?いや、私はチラッとうつる武術だか気功やってる中国人(たぶん)男性が気になったぞ。ああやって朝の新鮮な空気の中で、自然のエネルギーを取り込むのさッ!他の連中は負のエネルギーしか発してない。あと、二度ばかり出てくる子猫がかわいかった。よかったのはそれだけ。メグ・ライアンが脱いだことと、監督があのジェーン・カンピオン・・話題はそれだけ。私はいちおうマーク・ラファロが好きで、サスペンス物だと言うので期待したけど、ネットでの評価見ると何もかもダメのようで。サスペンス小説(サスペンスでなくてもいいけど)読んでて、書き手が男性だと出てくる女性は男性に都合のいいキャラになってる。書き手が女性だとその逆。例えば外見はタフだけど、魂は傷つきやすく繊細とか。すさんだ生活してるけど腹筋は割れてるとか。ラファロ扮するマロイ刑事も、女性がそうであって欲しいキャラ。ライアン扮するフラニーの髪が私は嫌だ。サラサラッ、ヒラヒラッ、どう?私って傷つきやすい女でしょ、助けてあげたくなるでしょ。原作では34だが、ライアンは40過ぎてる。額も耳もほっぺたも潔くみんな出して風に当てようよ。目尻や口元のシワが何だってのよ。フラニーも異母妹ポーリーン(ジェニファー・ジェイソン・リー)もどちらも薄汚く、だらしなく見える。ごちゃついた家の中、けだるげな動作。頭の中も混沌。で、うつし方がまたふらふらゆれてるしぼやけてるし。何が何やらの連続でうんざり。芸術づいてる監督、新境地開拓に燃える女優・・ムリすんなって。中盤でマロイがフラニーに銃を撃たせる。原作にはないエピソードなので、はは~んクライマックスでは彼女が犯人撃つんだな・・と予測つく。原作だと殺されちゃうけど、映画はそこまで救いのないラストにはできない。で、彼女は犯人と戦って勝利すると。マロイは何にもできないと。殺されて灯台の光が顔にパッパッと当たるラストなら「ミスター・グッドバーを探して」チックになっただろう。同じ女教師だし。ケヴィン・ベーコンがどうでもいい役で無駄に出ている。彼がロドリゲス役やったら犯人ばればれ。変に先入観持たなくてすむニック・ダミチでよかった。