フィリップ、きみを愛してる!

フィリップ、きみを愛してる!

これはWOWOWでやったのを録画して30分ほど見たが、その後ずっとほったらかしにしていた。実話が元になっているらしいが、ジム・キャリーが気持ち悪い。録画したのはユアン・マクレガーが出ているから。彼は本当にかわいい。スティーヴン(キャリー)は、ある日突然養子だと知らされショックを受ける。警官になったのは、実母を捜すにはその方がいいと思ったから。信心深くやさしいデビー(レスリー・マン)と結婚し、娘も生まれたが、やっと見つけた実母に拒否され、交通事故にあうと、自分を偽るのはやめにする。自分はゲイだ、これからが本当の人生だ。彼は頭がよく、筆跡や声色をまねるのがうまい。まわりの人とは別の見方、考え方をする。こうすればお金が入るのに、こうすれば人をだませるのに。他の連中は何も見えてない、何も考えてない、あいつらはバカだ。もちろん他の人がしないのは、それが犯罪であり、最後には必ずばれるからだ。スティーヴンにはそういう心のブレーキがない。迷わず行動し・・そしてつかまる。うまく刑務所から出るが、また罪を犯しつかまる、そのくり返し。稼いだ金をパッパッと使ってしまうのも、こういうタイプの特徴だ。刑務所でフィリップ(マクレガー)に出会った彼は狂喜する。彼こそ自分が捜し求めていたパートナーだ。前のパートナー、ジミーの時もそうだったが、スティーヴンは恋人を繋ぎとめておこうとして無理をする。信頼や愛を得るには贈り物、旅行、贅沢な暮らしが必要だと思っている。それには金がかかる。根底には母親の拒否がある。母親には拒否されたけど恋人には拒否されたくない。そのために必要なのは相手への誠実さや正直さなのだが、スティーヴンにはそれがわからない。フィリップはたぶんスティーヴンの度重なる詐欺行為のせいで、本来よりも長く刑期を務めるはめになったのでは?彼に会いたい一心でスティーヴンは何ヶ月もかけてエイズのふりをし、死んだことにして脱獄。でもやっぱりつかまってしまう。今度は終身刑だ。刑期何年と区切れば、彼は必ず書類を偽造して出ようとする。終身刑ならそれもできまい。最後の最後までフィリップにウソをつき通したスティーヴン。いくら何でも彼もあいそがつきたことだろう。