不死の怪物
これには原作があるらしい。手に入るかな。もう真夜中なのに兄のオリヴァーは帰ってこない。妹のヘルガは暖炉の前でついうたたねをしてしまった。犬のアレックスは夜は外へ出す。外に犬小屋があるのだ。それにしても大きい犬だな。霜が降りて寒い夜だ。執事のウォルトンは20年前のことを思い出す。ヘルガ達の祖父が殺された。でもヘルガは怪物など信じない。自殺だと思っている。彼女は医師のジェフに電話する。オリヴァーは2分前に帰ったと聞いて安心する。ところが悲鳴や犬の遠吠えみたいなのが聞こえ、兄が心配になって馬車を飛ばす。崖のあたりで倒れているオリヴァーが見つかる。彼の犬は惨殺されている。おまけに看護師のケイトも崖の下で見つかった。意識が戻ったオリヴァーが言うには、ケイトを助けようとして何かと戦ったとか。炎のようなものだが、熱くはないと。ケイトが何かに追われ、襲われる描写はあるが、オリヴァーの方は描写されない。カンのいい人はこの時点ではは~んとなるかも。オリヴァーは自分が死ねば次はヘルガだと思っている。彼女はロンドン警視庁のクレイグに相談する。彼は祖父と知り合いだったらしい。彼は、科学捜査で難事件を次々に解決するボブに話を持っていく。ボブは霊など信じない。彼が今まで扱った事件も、どんなに不思議に思えても結局は人間の手によるものだった。助手のクリスティと共にハモンド邸におもむく。事件現場には地元警察も来ている。密猟者の仕業かもという声もある。新しいメイドのミリーは、ドアが風で閉まっただけでふるえ上がるほどおびえている。地下からは鎖の音が聞こえる。地下は納骨堂で、他に隠し部屋があるというので、そっちへ行ってみる。カギをかけて三年はたってるはずなのに、床には足跡がある。おまけにジェフがわざとらしくふらついて、足跡を消してしまう。”ハモンド家の歴史”という本があるが、ボブが見る前に隠してしまう。ジェフはヘルガに好意を持っている。彼女と結婚し、オリヴァーが死ねば、ハモンド家の財産は・・。ボブがそう考えるのも当然だ。彼はジェフが数年前までロンドンで脳の専門医だったことを思い出す。なぜこんな田舎に引っ込んでいるのだろう。ウォルトン夫妻も何か知ってるようで、怪しく描かれる。
不死の怪物2
その後ボブは地下で男に襲われるが、これが使用人のストラディック。ここらへんははっきりしないが、彼にはギャンブルの借金があって、密猟をしていたらしい。それを怪物のせいにするため、鎖の音などで怪奇現象起こしていたのか。その頃ケイトが死亡。ウォルトン夫人からケイトの昏睡は薬によるマヒなのではと聞いていたボブは、血液検査をして死因を突き止めたいのだが、医師であるジェフが診断下しちゃったし・・。てなわけで怪しく思えるのはジェフとウォルトン夫妻・・と言うか、ジェフ。科学捜査の方はスペクトルによる分析というのが珍しいかな。ボブが現場で拾った毛の塊は、イギリスでは絶滅したはずの狼の毛と一致。ところがその塊は消えてしまう。この後は・・暗くてよくわからないが、ケイトの死体に誰かが近づく。外にいたオリヴァーが明かりに気づいて行ってみると誰もいない。次に実験室みたいなところで何かやってる手がうつる。明かりがつくとボブだとわかる。つまり彼はケイトから血液を採取し、ジェフの実験器具を借りて検査をやってるところをジェフに見つかったと。錠を確かめに外に出たオリヴァーは、もう頭の包帯は取れている。ウォルトンは霜が降りてるとか言う。冒頭と同じだ。これがまあ伏線なんだよな。で、いきなり怪物が現われてヘルガをさらうので、びっくりする。あら、ホントに怪物はいたんだ。夜なので顔とかはよく見えない。ヘルガをかついで崖の方へ行き、下に下りる。追いかけたボブと格闘になるが、警官に撃たれ・・。あら、全然不死じゃないじゃん。結局霜が降りるような寒い夜に狼人間に変身するんだな。毛の塊が消えたのは部屋の中で暖かかったからかな。本人は全然自覚がなく、ジェフはコブラの毒を使った治療法で何とか治そうと・・。あら、いい人だったのね。ウォルトン夫妻も知っていたんだろうな。知らないのはヘルガだけ。彼女は終わり頃には存在感薄くなる。ヒロインなのに。クリスティの方はやけに騒々しい女で、ミステリアスな雰囲気もロマンも吹っ飛んでしまう。たいていの映画ならボブとヘルガの間にロマンスが芽生えるが、それもなし。ヘルガはジェフのことも友人としか思っていない。1時間ちょっとという短い映画で、怪物が登場するのはクライマックスだけ。でもそれでちゃんと恐怖映画になってるんだから、経済的だよな。