アライバル2

アライバル2

「アライバル 侵略者」の正統な続編ということだが、出来は非常に悪い。とにかく何も起こらず、何をやりたいのか作り手自身にもよくわかっていなくて、とほうにくれているって感じ。「1」でチャーリー・シーンが演じたゼインは死んだらしい。弟ジャックが仕事を引き継ぐ。地球温暖化のスピードは科学者の予想を上回っていて、これは実はエイリアンの仕業なんだけど、人類は全く気づいていない。エイリアンはすでに人類にまぎれ込んでいるし、大企業動かしている。彼らの方が有利で、ゼインやジャックのような一個人が奮闘しても効果はほとんどない。ゼイン達はまずエイリアンの存在を人々に信じさせることから始めなければならず、しかもそれが一番難しい。それでもゼインはがむしゃらに動き回ったが、ジャックの方は何事にも消極的。何かというとタバコをふかす。こういう主人公だと映画はたいていおもしろくない。タバコを吸う間映画が止まるからである。それが何度もくり返されると・・。「2」の場合エイリアンのことは見る者にもうわかっているから、主人公が早く行動を起こしてくれないと困る。ジャックのように、自分には関係ないとか逃げることばかり考えているようじゃだめ。毎日のように職場に遅刻し、何の仕事してるのかもよくわからない。初対面の美女と一夜をともにするとか魅力のないキャラで、タバコとヌードで時間稼ぎ企んでいるのありあり。しかもこの美女実はエイリアン(オヨヨ)。ジャック役パトリック・マルドゥーンはどこかで見たような顔。「スターシップ・トゥルーパーズ」に出ていたらしい。いちおうハンサムだが覇気がない。他にマイケル・サラザン。彼がエイリアンのボスでもやっていればもっとおもしろくなったかも。今回はエイリアンそのものはあまり出てこなくて、仮想空間とかCGが多かった。「1」でおなじみの変なボールも出てきたし、そういうのはよかったけど、とにかくストーリーが・・。俳優達にしても何だかよくわからないけど、取りあえず一生懸命やってる・・みたいな。何だか気の毒。仮想空間をCGでばっちり見せようというアイデアはあるけど、それ以外のものは思いつかなかった・・みたいな。最後にエイリアンを全滅させちゃうとかいう思いきりのよさもなし。何も解決させず、次に続けようというさもしさありありのラスト。今もって作られていないけど、それも当然でしょう。