ルイス警部1

オックスフォードミステリー ルイス警部 

ルイス警部1の1 数学殺人事件

いわゆるパイロット版なので、リキ入ってる。見終わって感想書こうとしても何が何やらで、結局もう一度見ることになるんだわ。ダニーは誰に殺されたんだっけ?このダニーがまた・・「ハードロック・ハイジャック」の時のブレンダン・フレイザーにそっくりなんだわ。顔立ち・・ちょっと目が離れていて、あと唇の感じとか。ヘアスタイルも・・ブレンの方が量が多くて長いけど・・ほぼ同じ。違うのは体の大きさ。長身のハサウェイと並ぶとこちらのダニーはかなり小柄。冒頭何やら成功したらしく、ウキウキしている女性リーガン。早速ダニーにメールを送るが、サーバーメンテナンスのため、届くのは明日以降。このメールがそもそもの発端。ダニー宛てのは届くのが遅れるが、リーガンは他の誰かにも送っていて、そっちはすぐ届く。で、すぐ行動起こしたと・・。リーガンは睡眠研究所で被験ボランティアをしている。寝ている間に忍び込んだ誰かが彼女を射殺。ダニーは自宅で開かれているパーティに車を乗りつける。彼はグリフォン自動車の跡取りだが、経営権が彼の手に入るのは21歳になってから。あと一年だ。今は叔父のレックスが取り仕切っている。ダニーの父で、レックスとは双子のジョニーは交通事故を起こして死亡。ダニーはレックスの仕業だと思い込んでいる。レックスと母親トルーディの仲も疑っている。今会社は日本企業との合併話が進んでいて大事な時期。しかしダニーは会社を売り渡そうとしていると反対している。屋敷にはレックスの他に財務担当のトムと、その娘ジェシカが同居している。トムは離婚して独身、レックスも独身。ジェシカはダニーを愛しているが、ダニーにはその気なし。リーガン殺しでまず疑われたのはダニー。彼は気晴らしに時々銃を撃つが、その銃がなくなっている。寮はろくに鍵もかけないから、誰でも盗める。研究所への侵入に使われたのは彼の暗証番号で、彼に似たパーカー姿の人物がカメラにうつっていた。この時点ではダニーはリーガンのメールのことは知らず、なぜ殺されたのか、なぜ自分が疑われるのかわけがわからない。彼のアリバイはゼミのデニストン教授によって証明されたが、ダニーは自分を陥れたのはレックスだと思い込む。ルイス達の聴取にレックスはトルーディとは何もないが、リーガンとは一度関係したと白状する。これをジェシカが聞いていたらしく、ダニーに告げ口したようだ。

数学殺人事件2

彼女としてはダニーが振り向いてくれないのはリーガンのせいで、彼女が浮気性なのを知れば彼も嫌気がさすかもと思ったのだろう。で、ルイスだが二年ほど英領ヴァージン諸島に出向していたらしい。戻って早速奥さんの墓参り。奥さんは三年前にロンドンでひき逃げされて死亡。犯人はまだつかまっていないし、つかまる見込みもない。墓には2002年と刻まれている。てことは今は2005年?ルイスにはオックスフォードはそれほど変わったようには見えないが、仕事のやり方は前とは変わった。現場検証の時には着替えさせられるし、コンピューターが多用され、ボスは女性だ。そのイノセントはルイスを教育係になんて思ってる。しかしグレンジャー警部が酒気帯び運転でつかまったせいで、事情が変わってくる。彼の下で働くことになっていたハサウェイでは心もとないというので、ルイスが指揮を取ることに。それでもイノセントは臨時だからねと念を押す。と言うことはハサウェイは元々はグレンジャーと組むことになっていたのね。グレンジャーが前日宴会で飲みすぎなければ・・。モースについていた時とは立場が逆転する。ルイスはビールを飲めるが、ハサウェイは運転するからジュースだ。ルイスも今ではクロスワードパズルをやり、クラシックを聞く。独身だから誰と仲良くなってもいい。今回で言うと研究所所長のジキル。スーパーで買い物したり、アイスキャンデー食べながら散歩したり。でも結局それくらいで終わっちゃう。ハサウェイは登場した時から好感が持てる。空港でルイス待ちながらまずやるのがシスターに席を譲ること。他のあいてる席に座るつもりが他の人が腰掛けちゃって・・。途中のタバコのポイ捨てはいただけないけど、それ以外はみんないい。墓地とか、待っている時こうべを垂れていることが多く、祈りを捧げているようにも見える。たいていのコンビ物では若い方はおしゃべりだし落ち着きがない。でもハサウェイは黙ってるし、でしゃばらない。身だしなみのよさも好感度大。ヒゲ?とんでもない、長髪?とんでもない。で、グリフォン家の話に戻るけど・・ダニーは15歳の時レックスの車を壊したが、その時の担当がモース。トルーディはモースのことを覚えていて懐かしむ。「一時期とても親しくしていた」・・って、それってどういうことかいな。

数学殺人事件3

何だか彼女のそぶりから当時のことが想像できるではないか。ルイスは研修中だったので、この事件のことは何も知らない。少年の起こした器物損壊事件なんてモースが興味持つはずはないと、いぶかる。たぶんルイスが不在だったからモースが担当するはめになったのだ。たぶん渋々・・ぶつくさ言いながら調べ始めたに違いない。彼は殺人でなければ興味がわかないのだから。ところがダニーに話を聞いて一転興味を持ったのだ。ジョニーの事故はシートベルトもせず、スピードを出し過ぎてということになっている。しかしジョニーはレーサーなのだ。そんな無謀運転をするはずがない。ダニーの主張はもっともだ。それにレックスには動機がある。会社を乗っ取る、トルーディを手に入れる、日陰者の生活とおさらばする。モースは当然トルーディに接近したことだろう。彼女は何か隠してる。誰かをかばってる。おまけに彼女はモースの好みのタイプだ。例のごとく間違った推理をし、暴走しまくったことだろう。トルーディはさぞ困ったことだろう。ジョニーが死んだのはレックスのせいじゃない。彼女はトムと愛し合っていて、ダニーは彼の子供だった。ジョニーと大ゲンカした時、ついこのことをしゃべってしまった。ジョニーはショックを受け、直後に事故を起こしたのだ。納得してもらうには事実を話すしかなく、それでモースも彼女のためにこの捜査を終わりにしたのだ。ジョニーの死は全くの事故で、不審な点はなし。ダニーにはそう説明しただろう。だがダニーが受け入れるはずもなく、その後もレックスを敵視し続ける。以上は私の妄想だが、モースならいかにもやりそうだと思わない?ルイスに黙っていたのも道理、間違った推理で暴走しまくっていたに違いないのだもの、恥ずかしくて話せるわけがない。それにしてもあの時ダニーに真実を話して、膿を出していたら・・。今回のような悲劇のうちいくつかは防げたのでは?ダニーにはグリフォンの血は流れていないから会社を継ぐ権利はない。レックスが継ぐのが筋だ。でもトルーディはダニーに継がせたいのだ。我が子がかわいいのはわかる。でもそのせいで事態はかえって悪化したように思える。ジェシカのダニーへの思いはトルーディには悩みの種だ。二人は異母兄妹だから結婚はできない。ジェシカはトルーディが妨害するのは身分違いだからだと思って恨んでいる。

数学殺人事件4

レックスは日本企業から賄賂を受け取っている。今回だけでなく今までにも。そりゃそうだ。20分ほど遅く生まれたせいで、跡継ぎになり損ねた。ダニーからはあらぬ疑いをかけられ、いやがらせの連続。いくら会社のために尽くしたってダニーが21歳になる一年後には自分はお払い箱だ。ダニーが会社を継げば、経営が傾くのは目に見えている。今のうちにふところを少しばかりあっためといて何が悪い。ある晩銃声がし、トルーディが駆けつけると・・。その時には誰が殺されたのかははっきりしない。トルーディは逃げる人影を・・パーカー姿の人物を目撃し、ダニーだと思い込む。後で殺されたのはトムだとわかる。ダニーも死体で見つかる。一見自殺に見えるが、犯人のやり方がまずく・・ボートになんか乗せるからだが・・どこかで殺されてから運ばれたように見える。ショックを受けるトルーディとジェシカ。二人を抱きしめるレックスの服の袖には血がついている。一回目見た時には気がつかなかった。レックスはトルーディに頼まれてトムの死体を動かしたのだ。それで血がついたのだ。トルーディはその時点ではダニーがレックスと間違えてトムを殺したのだと思っている。だから死体の発見はなるべく遅らせたい。しかしダニーが自殺したらしいとなると、もう彼をかばう必要もなくなり・・。レックスは初めてトルーディとトムのことを聞かされ、さぞびっくりしたことだろう。ただ、今までさんざんいやな思いをさせられていたことを考えると、死体隠しなんて断ると思うが。賄賂と違い、こっちはれっきとした犯罪だし。もっともトルーディはいざとなったら・・ダニーの出生の秘密がばれたら・・賄賂のことを持ち出してレックスを脅すつもりだったようで。私にはレックスが気の毒に思える。トルーディもいかにも気の毒に思えるが、多くは自分の播いた種だ。・・で話を戻して、要するにレックスが血のついた服を朝になっても着ているというのはおかしいじゃないかと・・そう言いたいわけですの。ダニーの自殺と、兄妹だったことにショックを受けたジェシカは、入水自殺を図る。何度か「ハムレット」が引用されるが、ダニーがハムレット、ジェシカがオフィリアなのか。こちらのジェシカは一命を取りとめるが。出てくる誰もがウソをついたり隠したり。自分で自分を不幸にしている。ダニーは父親への崇拝の念が強すぎて、精神的に不安定になっている。

数学殺人事件5

断眠でハイになって、父親の霊と交信したとか言い出す。睡眠研究所のボランティアやってるのも、その説明が欲しいから。結局霊との交信は何だったのか不明のまま。ダニーはリーガンからのメールを見て、彼女が証明に成功したことを知る。彼女のメールを受け取った、この証明の存在が困る者が彼女を殺したのだ。そこでまた犯人の不手際が明らかになる。リーガンを殺したって、他の者にもメールが行っていたら何にもならないのに。現にダニーはこれは数学関係者の仕業、デニストンの仕業とすぐわかったし。デニストンは罪をダニーになすりつけるつもりだったのか。最初アリバイを証明しておいて、後で実は違ってたとさりげなく崩す。グリフォン家のごたごたを利用し、ダニーがレックスを殺して自殺したように見せかける。ただ、ダニーからいろいろ聞き出してはいただろうけど、屋敷に入り込んで実際に動くとなると、うまくいかなくて当然。現に殺す相手を間違えてしまったし。ダニーの死体をああやってすぐ見つかるようにしておくのも変。しばらくは行方不明にしておいて、見つかった時にはトムとダニーどちらが先に死んだのかはっきりしない状態にしておかないと。もっともボートに乗せた時点でもう失敗なんだけど。死んだのはダニーが先だろう。屋敷へ忍び込むため、鍵を手に入れる必要があったはずだから。リーガンには天才的なところがあり、彼女の証明はデニストンの論理の欠陥を突いていた。それだけならまだしも彼女は「哀れなおじさん」とかデニストンを笑い者にしていた。もともと彼女は気が多くて思わせぶりとか、横柄だとか、まわりから嫌われるタイプ。頭がよすぎてまわりがバカに見えるのだろう。デニストンは数学界のノーベル賞とも言われる賞を受賞していてそれなりにプライドもある。それが今では難病の妻の介護をする毎日。何事もないかのごとくふるまってはいるが、鬱屈したものは抱えていたはず。彼は逃れられないと知ると妻を殺し、自分も毒を飲む。ルイスもハサウェイも全然予想しておらず、不注意すぎる。トルーディ役ジェマ・レッドグレーヴはコリン・レッドグレーヴの娘。ヴァネッサやリンの姪になるのか。トム役はダニー・ウェッブ。いつもは情けない役が多いが、今回はステキだった。ストレンジはどうなったのだろう。一言言及があってもいいのに。

ルイス警部1の2 復讐の女神

まずグリーリーという男が殺される。絵を描いているが、才能はなさそう。金と時計がなくなっていたが、これは後で20年来のパートナー、ニールソンの仕業とわかる。女からの電話の後グリーリーが出かけたので、浮気を疑い、あとをつけたらしい。彼は川辺のボートハウスで絵を描いているが、彼女が来た時には姿がなく、不用心だから金などを預かることにしたのだ。その時にはもうグリーリーは誰かに鈍器で撲殺されていたのだが。彼のアドレス帳から浮かび上がったのは、オックスフォード大学で一緒だった三人の男。途中ルイスが協力をあおいだのがゴールド教授(アンナ・マッセイ)。モースのことを覚えていて、彼の死を惜しむ。う~ん、でも死を早めたのは彼自身の不摂生で。彼のことが出てくるのは何話目までかな~。三人のうちリンは次期副学長確実という大事な時期。演じているリチャード・リンターンは「新米刑事モース」の1話でストロミングやってた人。リンはフューリーという女性記者から電話を受ける。グリーリーが重病だと聞かされるが、後で(検視の結果)どこにもそんな徴候がなかったと知って動揺する。プラットは交通事故で下半身不随となり、車椅子生活。豪族の子孫だとかで、いい屋敷に住み、美しく献身的な妻アンもいるが、横柄な性格。事故の原因は麻薬でラリっていたかららしい。相手は即死したが、腕のいい弁護士を雇って無罪釈放となる。ルイスは(妻の事故死もあり)最初からプラットには反感を抱く。あんなやつと一緒にいるアンが気の毒に思える。プラット役リチャード・ディレインは「記憶探偵と鍵のかかった少女」に出ていたようだが、覚えがない。ニコライ・コスター=ワルドーにちょっと似ている。バンドリックは母親と二人暮らしで、自転車屋をやっている。ゴールドの話ではグリーリー達三人は教え子で、それに医学部だったバンドリックが加わり、彼女の元で討論などをしていたらしい。ところが、カリスマ性のあるプラットの影響で、彼らはゴールドの元を離れてしまう。酒や麻薬と言ったよくない方向へ行ってしまう。サークル名は”再誕神の息子たち”。バンドリックはリンに一目ぼれしたが、思いを断つため娼婦を買い、自殺を図るなどしている。バンドリック役エイドリアン・ローリンズは「ハリー・ポッター」シリーズに出ているらしい。

復讐の女神2

母親は、医者になれなかったのはリンのせいだと恨んでいて、大学にリンを中傷する手紙を送りつける。ルイスがもう少しでバンドリックから事情を聞き出せるという時に邪魔したのもこの女。たぶん今までにもいろんなことを邪魔してきているんだろうなあ。もっとも、バンドリックの自殺未遂の原因はリンではないようで。途中でこのリンが失踪する。それまでは普通に見ていたけど、ここらへんから・・何だか話が飛んだような感じになる。ニールソンやリンの妻キャサリンが思わせぶりに描写されるけど、結局は無関係?そのうちリンの死体が見つかる。状態から見て、どこか隠れ家にいたようで。プラットやバンデリックにフューリーから電話がかかる。調べてもそういう女性記者はいない。バンデリックやルイスに謎めいた手紙が来る。隠れ家らしき家を捜し出し、借り手の名前から手がかりらしきものに行きあたる。1984年にパトリシアという女性が失踪し、ティナという女性が届を出していたことがわかる。このティナはプラット家の通いの掃除婦だ。彼女はパトリシアの失踪にプラット達が関係していると気づき、記者をかたって電話をかけることでお互いを疑わせ、殺し合うよう仕向けたらしい。まあ見ていても何が何だかわからなくて、結局はもう一度見るはめになるのよ。グリーリーを殺したのはリン。記者に過去にあった出来事しゃべられては困る。次期副学長がふいになってしまう。グリーリーはもう先が長くないというのでしゃべる気になったのだろう。その前に口をふさがなければ。重病ということなら、少しくらい死期を早めても変わりあるまいと、自分に言い訳したのか。ところがルイスに、グリーリーは健康だったと聞かされ・・。電話だけで裏も取らずすぐ殺人に走ってしまうというのは説得力に欠ける。しかしリンはパトリシアの時も真っ先に逃げ出したようだし、今回も失踪するしで、元々そういう性格なのかも。ぶつかる前に逃げちゃう弱い性格。リンを殺したのはプラットらしい。これも二回目見てやっとわかった。逃げ出したリンはプラットに頼んで隠れ家を用意してもらう。その手続きをしたのがティナ。まあ彼を憎んでいる母親がいるから、バンドリックには頼めないわな。その後プラットはリンも秘密をもらしそうだというので殺したわけだが、ここらへんはややもたついた感じ受ける。

復讐の女神3

プラットはティナの正体は知らないけど、彼女に手続きさせて、そっちから足がつくとは思わなかったのかな。隠れ家の前にさっさと殺すんじゃないの?あるいは殺すにしても自殺に見えるよう細工するとか、死体が見つからないようにするとか。あんなふうなやりっぱなしではなく。話を整理すると・・アドレノクロムという麻薬を採るためには人の副腎が必要だとなって、プラット達の餌食になったのが娼婦のパトリシア。何も知らず彼女を紹介したのが同じく娼婦だったティナ。パトリシアの失踪をいぶかるが、プラット達にはかわされてしまう。その後後悔の念にかられたバンドリックが自殺を図り、ティナは何があったかを知る。死体はプラットの屋敷のどこかに埋められているが、バンドリックは覚えていない。プラットなら知ってる・・と、彼と結婚したのがアン。彼女はパトリシアの娘で、ティナに育てられたのだ。ここはちょっとびっくり。喉を詰まらせて死ぬところだったのを救われたプラットは、アンを愛していることに気づくが、アンが助けたのは、埋められた場所を聞き出すまでは死んでもらっては困るからだ。母親の復讐だけではない。プラットの財産もいただくつもり。策を弄して場所を聞き出すと、正体を明かし、プラットに獰猛な犬二匹をけしかけ、食い殺させる。彼女は犬のせいにするけど・・つかまってもすぐ出てこられると思っているけど・・財産も手に入ると思っているけど・・それってちょっとひどくない?ハサウェイはルイスに「アンに甘い」と言うけど・・それで終わり?たぶんモースならティナやアンのやったこと少しは見逃すかも。でもルイスにはそんなことして欲しくないんだけど。ああ、何だか後味悪いな。今回の萌えどころは・・ゴールドに「ケンブリッジだから訳せないのよ」と言われても、ルイスに「なぜ訳せない」なんて言われても黙ってがまんのハサウェイ。でも、イノセントにリンの捜査をやめるよう言われた時の表情ったら・・。隣りでルイスは普通に怒って反論するんだけど、ハサウェイは黙ってるの。でも、目が訴えているの「そんな殺生な!」と言わんばかりに。ちょっと赤くうるんでいるようにも見える。そこが・・胸キュン。ルイスの部屋で二人して並んで、こちらには背中向けてうつっているところも・・。前にあるのは白いカーテンが引かれた窓。でも二人はお互いに違うものをカーテンの白に見ているのよ。ルイスは多分妻の面影。でもハサウェイは?

ルイス警部1の3 同窓生の裏切り

う~ん、何だこの回は・・。風船をふくらませたものの、口を縛る前に空気が抜けちゃったみたいな・・。作家のニッキー・ターンブルが新作のサイン会やら講演会のためにやってくる。彼は”流転のハッカー”として、二つのカレッジに大損させたこともある前科者。脅迫メールが来たとかで、ルイスとハサウェイは警護をさせられる。ルイスとターンブルは同郷だが、好感の持てないやつだ。途中車にひかれそうになるが、ターンブルは気にしてない。彼を招いた委員会のメンバーは会長のキャロライン、元ラグビー選手のデヴィッド、新聞(校内新聞?)やってるジョー、彼女の弟スティーブンの四人。女性二人は早速ターンブルに近づく。翌朝ジョーが絞殺死体で見つかる。そのうちターンブルも射殺される。彼の代理人やってるのは妻のダイアンだが、何とルイスの昔の彼女。偶然の再会にびっくりする二人。で、見ている方としては彼女が犯人かどうか気になるわけ。ダイアンとターンブルが出会ったのは刑務所。ダイアンは演技によって囚人を更生させようというプログラムをやっていて、中にはうまくいかなかった者もいるようだが、ターンブルはりっぱに更生した。自分の体験をもとに本を書き、成功した。映画化の話も出ている。ターンブルはキャロラインと一夜を共にするなど節操がないが、ダイアンはルイスに結婚はうまくいっていたと話す。そのうち彼女は夫が殺された現場に近いホテルに泊まっているのが苦痛になってくる。ルイスは昔のよしみで自宅に泊めようとするが、イノセントは渋い顔。ルイスにはダイアンが人を殺すなど問題外だが、まわりから見れば彼女も容疑者。ハサウェイも泊ったのはそのせいだろう。最後の方までダイアンは怪しく見える。見えるよう描写される。ターンブルは話がうまく、数字にも強かったが読み書きの能力は不十分。つまり、著作にはダイアンが大いに手を貸していた。彼女はまた離婚専門の弁護士に相談をしていた。ルイスにはああ言ったが、実際はうまくいっていなかった。彼女はターンブル以外の代理人もしている。いずれも元犯罪者だ。実録犯罪物は売れるのだ。例の刑務所での芝居から、レイという男が浮かび上がる。ターンブルを殺したのはプロの狙撃手に思えるが、レイは元特殊部隊にいたし、銃の密売をやっていた。

同窓生の裏切り2

ただ彼は犯行は否定し、ターンブルを車でひこうとしたのも脅迫も宣伝のためのでっちあげと話す。他にも怪しい連中はいる。ジョーはウェラー教授を陥れる記事を書こうとしていた。彼は賄賂を取って試験問題を漏らしていたのか。野心家のジョーは次の標的にターンブルを選んでいたらしい。スティーブンは姉のことは好きではなかった。キャロラインもデヴィッドも・・いつも四人で行動していたが、友情は存在せず、相手を利用することばかり考えていたようだ。ウェラーはいかにも怪しいし、キャロラインもいかにも何かありそうに描かれる。ホテルの受付にいるクロエも怪しい。ホテルの従業員の男性も、キャロラインのところにいた記者も。それにダイアンとレイ。こんなやり方はまずい。最後の方になってデヴィッドが犯人だとなるが、じゃあ他の連中の怪しいそぶりは何だったのかとなる。ターンブルがカレッジに大損させたことは前にも書いたが、そのために財務顧問が自殺。その息子がデヴィッド。家庭が破壊されたのを恨んで・・。でも彼自身異常な性格。ターンブルをおびき寄せ、ジョーの協力で誘惑したり銃で脅すはずが、土壇場になって彼女は心変わり。ターンブルはステキなんて言い出した。でも見ているこっちはそれまであまり表に出てこなかったデヴィッドが突然異常だ暴力的だとなって、とまどう。ルイスがさんざんののしるけど、こっちはどこで事態が逆転して実はデヴィッドじゃなかったとなるのかな・・と待ってたりして。そしたらそのままデヴィッドが犯人で。さて、昔の恋人に再会して、こっちはやもめ、向こうはほやほやの未亡人。絶好のタイミングに思えるけど何もなし。たぶんダイアンは仕事にやりがいを感じている。ルイスは、ダイアンが台所を片づけたとハサウェイに聞いて、置き場所が変わっちゃう・・とぼやく。つまりそういうことでしか彼女をとらえていないのだ。好意は変わらないけど妻に感じるような愛情ではない。ラスト・・二股に分かれたイヤホンで音楽を聞いてるルイスとハサウェイが何だかかわいい。デヴィッド役ジェームズ・ラッセルは大柄でなかなかの美形。スティーブン役トム・ハーパーは「ブラッドウルフ」に出ていたらしい。ダイアン役ジーナ・マッキーは久本雅美さんそっくり。ルイスとは一学年違いの設定だが、マッキーは1964年生まれ、ルイス役ケヴィン・ウェイトリーは1951年生まれだから、いくら何でも不自然。


ルイス警部1の4 それぞれの秘密