U.M.A レイク・プラシッドシリーズ

U.M.A レイク・プラシッド

「2」がわりとよかったので、「1」もいつか見たいと思っていたら、中古DVD見つけて。それで買ってしまった。特典もついてお得だが、本編見てびっくり。これから・・というところで終わっちゃった!!メーン州のブラック湖・・本来ならレイク・プラシッド・・静かな湖・・となるはずが、水が黒ずんでいるせいでこう呼ばれ・・。例によって何か調査していて食われ、保安官(ブレンダン・グリーソン)が報告しても本気にされず。狩猟監視官ジャック(ビル・プルマン)、ニューヨークから来た古生物学者ケリー(ブリジット・フォンダ)、金持ちで変人の神話学者ヘクター(オリバー・プラット)、それに保安官が加わっての珍道中。路線としては冒険コメディーのつもりらしい。未確認生物(U.M.A)対人間の間に、ところどころ笑いを挟む。残酷なシーンもあるが、あまりねちねちとは見せない。ジャックとケリーの不器用な恋、保安官とヘクターの(言葉も含めての)どつき合い。そのうち10メートルもあるワニが登場。相手に全く気づかれず近づき、次の瞬間襲う。水面に波も立てない静かさ・・静かな湖というのはその意味も?特撮はわりとよくできてる。細かく見ればアラもあるが、こういう映画なので大目に見てあげよう。ワニ対ヘリなんてすごいじゃないかウヒョホと喜ぼう。それにしても・・犠牲者が出ているってのに・・自分も何度も死にそうな目に会ってるのに・・こいつらどうなってるんだ?自分だけは大丈夫、目を見ればわかるなどと勘違い。殺しちゃだめ、貴重だ、きっとうまくいく、あと一回だけ・・ああ、その言葉、食われた連中は同意しないと思うよ。ワニをおびき寄せる餌として、牛をヘリから吊り下げるシーンはハラハラした。牛もいい迷惑。何度も湖に浸けられるし。ワニとの戦いより、あの牛どうなった・・とそっちの方が気がかり。後でそこらへんノソノソ歩いていて、助かったのだとわかり一安心。ワニが実は二匹いたというのはお約束。一匹は仕留め、一匹は眠らせてトラックで運ぶ。絶対目を覚まして暴れ出すんだと思ったら、そのまま終わっちゃった。たぶん製作資金が尽きたのだろう。大ワニをペットと言い張るおばあちゃん(ベティ・ホワイト)が、赤ちゃんワニに餌をやってるラストもお約束。こういうのに出てくる連中って、目の前のことが片づくとすぐ全部解決ずみと思い込む。他にも・・なんて夢にも思わない。だから「2」が作れるんだけどね。

U.M.A レイク・プラシッド2

続編の運命か、評価は低い。私は一作目は見ておらず、これも数年前WOWOWでやったのを録画してそのまんま。「プテラノドン」とこれ、あと「キング・オブ・ロストワールド」でも見て、ヘボCG三部作と行こうかな。「プテラノドン」は空で、これは湖、「キング」は陸地・・別に揃えたわけでもないんだけど。メーン州の湖・・これまでだって事故で死者が出なかったわけじゃない。でもここ半年で五人というのは・・何かあるんじゃないのか?・・などとおしゃべりしながら環境局あたりの職員が水を採取。で、一人が犠牲に。ライリー保安官は離婚して、この夏一ヶ月は息子スコットと過ごすことになってる。元妻とスコットはボストンに住んでいるらしい。スコットははっきり父親に反抗するわけでもない。お年頃なので、この土地の少女ケリーに目が行っちゃったりする。こんな田舎で一ヶ月も過ごすなんて嫌だけど、あのコがいるならそれも悪くないかな~。大人しくておくてだが、顔立ちは悪くない。ライリー役はジョン・シュナイダー。若い頃の甘くてあどけない感じはなくなったけど(と言っても「爆発!デューク」は見たことなし。もっぱら「テレビジョンエイジ」の写真で)、まだ変に崩れてもいず・・。「ライトニング」もそうだったけど、ここでも10代の息子を持つ父親役。そういう役が回ってくる年代・・。たぶんこの町はろくな産業もなく、湖目当ての観光客が頼り。と言ってそういう描写がされるわけでもないけど。浮かれた若者達がやってきて、恋のさやあてだの、トップレスだの、水浴びだのちょこっとやって、ワニに食われると・・。三人食われてこれで四人(前の五人はカウントしないよ)。冒頭出てきた二人のうち、生き残った方のフランクが事件を届け出るけど、誰も本気にしない。保安官事務所はのん気なもの。あんまり大きな事件は起きたことのない、のんびりした町なのだろう。ちぎれた手足を見てやっと少しは目が覚めたようだが、まだまだ半信半疑。第一メーン州は寒いので、ワニはいないことになってるらしいんだワニ。何とか局から派遣されてきたエマは、ライリーと顔見知りのようだ。一時付き合っていたが、うまくいかなかったらしい。詳しいことは不明だが、知りたいとも思わん。このエマとケリーがよく似ていて・・。父子の好みがはっきりわかるなあ。たぶんライリーの別れた妻も金髪でこぢんまりと整った顔立ちANDボディなのでは?

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ライリー達の方には、途中で金持ちの実業家でハンティングが趣味のストラザーズと、その従者アマードが加わる。この主従の関係がなかなかおもしろい。ストラザーズによれば、アマードがスーダンでライオンと格闘しているところを助けてやったのだそうな。彼が傷だらけなのはライオンのせい・・と、エマは思うが実は違っていて。助けてやったと恩を着せ、その後14年間もこき使っているが、ある日とうとうアマードは反乱を起こす。何よりも人に対する感謝の念がないのが、がまんできない。傷だってライオンのせいではなく、ストラザーズがめくら滅法に撃ったせい。銃の腕前はドへただし、飛行艇の操縦も怪しいもの。金にあかせ、性能のいいものを手に入れることはできても、ストラザーズ自身の無能さはいかんともしがたい。しかも本人はまるでそのことに気づいていない。アマードが巨大ワニを一匹仕留めるが、これで終わりと考えるのは楽天的すぎるな。ライリーの助手ディルは、麻酔が効いてるからとうかうか近づき、早速やられる。フランクもよくわからないうちに死んじゃう。そのうちアマードもやられる。フランクは食われたわけじゃないけど、ここまでで犠牲者は七人。一方スコットはケリー達と湖へ。後でライリーは息子が湖へ行ったと聞いて、閉鎖したはずだろ・・と驚く。事態が飲み込めてなくて・・と弁解する女警官。今までののんびりした日々のせいで、ゆるみたるみが日常茶飯事になっているのだ。だから後手後手に回ってしまう。スコット達の方でもレイチェル、サッド、それともう一人デブが食われてこれで10人。まあライリーとエマ、スコットとケリー・・この四人以外はみんな予約ずみの札貼ってある。途中で変なこんもりした小山みたいなのが出てきて、「ネスト」状態。でも中は空洞で卵があって、サッドあたりはバカでアホでノータリンだから、卵潰したりするわけよ。もう予約ずみが売約ずみになっちゃうわけよ。さて、一作目を見ていないのでよくわからんが、ある老女が12メートルもある大ワニを飼っていたのだそうな。で、彼女は死んで、今はその妹でやっぱり老女のセイディが住みついている。彼女はワニにこっそり餌をやっているらしい。ワニは三匹いて、そのうちメスのマーサは一番性悪とのこと。

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名前は死んだ夫とか、元大統領の名とかで、マーサはカリスマ主婦マーサ・スチュワートからと言うのが笑える。セイディは話を聞きに来たゴシップ記者も餌にしているから、これで11人。もちろん後でセイディ自身も食われて12人。ライリーはスコットとケリーをセイディの家に預ける。で、ケリーは「お子さんは?」とか尋ねて、セイディは「まあいちおう・・」とかあいまいな返事するんだけど、「最近息子が二人死んだ」・・って、それってワニのことなんですよ。で、ケリーは自分では気づかないけどセイディの気持ち逆なでするようなこと言うわけ。あのワニは邪悪でとか何とか。「キレイな若い娘って・・」というセイディのセリフがいい。若くて健康で美しくて未来があって、この世は自分中心に回ってると考えてる。自分がどんなに残酷で人を傷つけているか知りもしない。だからセイディはケリーをワニの餌にしようとする。でも反対に・・。セイディ役クロリス・リーチマンはこの頃もう80過ぎてる。でもなかなか美人で演技がうまくて他の人とは明らかに違うの。ちょっと「トランスアメリカ」のブリー風。さて、ワニは実は四匹いて。ストラザーズが食われて13人目。いや、よく食べましたな。これだけの犠牲出しといて、ラストは二組のカップル誕生ですよ。特にライリーとエマの方は・・卵をラボに運ぶのに車で2時間、戻ってくるのに2時間、途中でディナーも・・ってアンタ13人分の後始末どうするの?卵だってどう考えたって今のうちに潰しておくべきでしょ。ディナーの間に生まれちゃうぞ。セイディは乏しい年金では餌代のやりくりがつかず、薬まみれの不認可の肉を与えていたらしい。ここまで巨大化し、凶暴なのはそのせい・・ってことにしたいのか。てなわけで目玉であるワニのCGはお粗末。でも最初からそういうものだと思って見ているから、別に失望もしない。ワニが現われる直前水面を小さな魚がいっぱい飛び跳ねているのはよかったし、「フレイルティー」みたいな音楽もよかった。シュナイダーとスコット役チャド・コリンズの美形父子も目の保養になる。コリンズは何と「山猫は眠らない4」でベケットの息子役やってるそうだ。こりゃ見なくちゃね。