ドリームハウス
雪の降りしきる日、ウィル(ダニエル・クレイグ)は会社をやめる。編集者だったが、これからは作家を目指すのか。電車の中で・・ん?イライアス・コーティーズ?例によってうさんくささプンプンの中年男やってる。家は買ったばかり。妻のリビー(レイチェル・ワイズ)とはラブラブ。イチャイチャの連続なのにはいささかうんざり。上の娘がトリッシュ、下の娘がディディ。家族四人、幸せいっぱい。それに対し、向かいの家は何やら険悪ムード。たぶん週末になると夫の方が娘と過ごすとか、そういう取り決めになっているのだろう。アン(ナオミ・ワッツ)とジャック(マートン・ソーカス)は娘クロエの親権を争っているのか。ウィル達のラブラブを描くのに忙しすぎて、アン達の方は最後まではっきりしなかったな。ほとんど何の前知識もないまま見ているわけだが、そのうちはは~んとなる。ディディはともかくトリッシュは学校へ行かないのか。休みに入ってるのだとしてもそれらしきもの・・学校友達と遊ぶとかがない。ウィルは警官とか他人と接するが、リビーにはそれがない。アンが訪ねてきた時もリビーは会わない。リビーも子供達もウィルにだけ見えていて、実際はもう死んでいるのだ。夜中に地下室に10代の男女が数人入り込んでいた。彼らはここは空き家だと主張する。一家が皆殺しにされたと。前の住人ピーターが妻と娘二人を撃ち殺したらしい。彼は妻に撃たれたが命は助かり、精神医療施設へ。ウィルはその施設を訪ねるが、ピーターは出た後。しかしウィルの家族写真が残されていた。彼がウィルの家に忍び込み、盗んだに違いない。最近家のまわりを怪しい男がうろついているし。もちろん見ている我々はピーターイコールウィルなのだとわかっている。二重人格か記憶喪失か不明だが、とにかく彼はピーターで、カギを握っているのはアンなのだ。しかしそのアンの態度がどうにもあいまいで。まああいまいにしておかないとすぐ解決して映画終わっちゃうんだけどさ。途中でウィルは自分がピーターなのだと気づかされる。もちろんすぐには信じられない。でも施設のテープにうつっているのは自分。会社をやめる自分を温かく送り出してくれた同僚達は、実はここの入所者達だった。施設を退所する彼を見送ってくれていたのだ。
ドリームハウス2
運送トラックが通り過ぎる。ドライバーは列車の中で会ったボイス(コーティーズ)で、てことは彼は幻ではなく実在の人間だ。わからされた上で自宅を見れば荒れ果てている。しかも立ち退きを食らってしまう。ここでのアンの態度もあいまいだ。彼女はウィルに好意以上のものを抱いてるようだが、彼にその気がないのは明らかだ。アンとジャックの仲が冷えたのはそのせいか。ウィル・・ピーターはすぐ幻の世界へ入り込む。五年前殺された妻のエリザベス・・愛称はリビーだ。ベアトリスがトリッシュ、キャサリンがディディだ。ここらへんも早い段階ではは~んとなる。ジャックが行動を起こし、事態は急展開する。彼はアンのせいで人生をだいなしにされたと思っている。金も家も娘も取られたと。しかし詳しいことは最後まで不明。ピーターの妻や子供への愛を描くのに忙しく、そもそもの原因を説明しない。とにかく五年前ジャックはボイスにアンを殺させようとした。たぶん彼自身はどこか遠くにいてアリバイ作りをしていたはずだ。ところがボイスは家を間違えてしまった。リビー達は人違いで殺されたのだ。ちょうど帰宅したピーターはボイスともみ合いになる。瀕死のリビーは落ちていた銃でボイスを狙って撃つが、ピーターの頭に当たってしまう。リビーは死に、ボイスは逃げ、ピーターは記憶をなくし・・。しかし今回は失敗しない。家に火をつけ、アンとピーターを焼き殺すのだ。ジャックはアンの保険金を狙っているらしい。受取人はクロエだが、彼女を通して自分のものにすることはできる。ボイスには保険金で報酬を支払うとか言っておいたらしいが、ジャックは彼を殺してしまう。たぶんこの五年間脅されていたのかも。ま、どちらにせよピーターの退所はジャックにとっては好都合だったと。で、あれこれあってアンとピーターが警察にどういう説明をしたのかは不明だが、ピーターは「ドリームハウス」という本を書き、ベストセラーになったようだ。それはいいけど、二冊目以降は何を書くのかな~?クレイグはシワが目立つけど、何度も上半身裸になって肉体美見せる。施設にジムでもあるのかね。ウィルになってる時は前髪垂らした無造作なヘアスタイル、自分の秘密を知る時はオールバック、その後は七三分け。何か意味でもあるの?