ルームメイト(2013)
てっきり1992年版のリメイクだと思っていたら、今邑彩という人の作品が原案とか。文庫が出ているらしいが、なかみはかなり違っているとのこと。冒頭男女二人が病院へ運ばれ、死体が一つ見つかり、女が一人逃げる。病院へ運ばれたのは春海と謙介。その三ヶ月前にも春海は交通事故で病院へ。ひいたのは謙介で、保険を担当したのが謙介の友人長谷川。春海は頭を打って記憶の一部をなくしているようだ。彼女は派遣社員だが当分仕事はできず、うまくいっていない母親のもとへ戻るのもいやだ。だから看護師の麗子がルームシェアを持ちかけてきた時はうれしかった。しばらくは楽しい日々が続いたが・・。上に書いたようにリメイクだと思っていたので、そのうち麗子が春海の服装マネたりして・・と思っていた。そしたらどうも麗子は二重人格で、マリという人格がもっぱら悪さをするようで。春海はとまどい、振り回され、時には恐怖を感じ・・。それでいてこれといった行動起こさない。見ていて変だなあと思うが、後になってああなるほど・・となる。つまり何の予備知識もなく、先が読めないのでわりと楽しめたってこと。まあどうなるかは冒頭で明かされているんだけどね。そのうち二重人格ではなく、春海も・・となって三重人格とわかる。そればかりか四人目も。ただしこちらは絵里という少女で、冒頭逃げたのは彼女?いくら何でも話を広げすぎで、いろいろアラが見えてくる。春海(マリ)は母親や看護師のリカを殺したけど、最後は絵里を止めようとしたなどホントはいい人なのですよ的ありきたりな展開になってしまうのが残念。そもそもは母の男(義父?)にレイプされたのが発端。そのせいで麗子出現。嫉妬した母が春海を虐待。そのせいでさらにマリが出現。二人も別の人格が出現するほど春海はひどい境遇にあった・・それで十分説得力がある。似た境遇の絵里を出してくる必要なんかどこにもない。春海役は北川景子さん、麗子役は深田恭子さん。謙介役高良健吾氏はいろんなのに出ているけど、見るのは初めてだな。それにしてもマリは何で長谷川を殺したんだろう。保険のことは私に任せろと麗子は言ったけど、それでいて長谷川と連絡を取ろうとしない。会えば麗子じゃなくて春海だってわかってしまうけど、だったら初めから春海が手続きすればいいことで。お金に困っているのだから、保険のことをいつまでもほったらかしにしておくのがそもそもおかしい。