レンタネコ
NHKBSでやったので見た。こういう映画は見る人を選ぶと言うか。だめな人はだめだと思う。私もこういう・・日本映画でよくある・・何も起こらない、起伏のない、まったりほっこり癒し系というだけの映画は見ない。現実離れしていて、見ているのが苦痛になるからだ。ヒロインはあんまり働いていないけど、お金には困っていない。いちおう株の操作とか占いとかやってるらしいが、現実味がない。部屋に寝っころがって、「暑い」とか「結婚したい」とかぐだぐだ言う。気ままに暮らしているくせにスラリとスタイルがいい。食べなくても太る一般女性はどうしたらいいのか。不公平だ。結婚したいと言いつつ、具体的には何もしていない。結婚でもすれば何か変わるんじゃないかってなアバウトな感じ。現実味がない。私がこれを見たのは猫がたくさん出ているらしいから。内容がつまらなくても猫さえ見てりゃいいかな・・と。でも、だめでした。一本の映画となると、猫を何匹かうつしただけじゃだめなのだ。内容の貧弱さ、薄さをカバーできない。サヨ子(市川実日子さん)は、心の穴を埋めるには猫が一番と、レンタネコ屋を始める。猫を貸すにはいちおう審査があって、問題なしとなると1000円で貸す。借りる方は安いのにびっくりするが、猫を飼うことで生じるモロモロ・・エサ、トイレ、爪とぎなどによる家具の損傷などには触れない。アパートの人にも貸していたが、許可されてるとは思えない。およそありえないようなエピソードが続く。それとも現実にはこういうことも起きるのか。真夏の暑い盛りに猫をリヤカーに乗せ、歩き回る。いちおうおおいはあるけど、猫には酷じゃないのかね。何たって毛皮着てるんですぜ。猫は皆かわいい。抱かれても嫌がらないし、引っかきもしない。実際はあんなに大人しくはしていないと思う。脇役では隣りの変なオバサンが印象に残る。演じているのが小林克也氏なので、女装している変人かなと思ったが、女性ということなのか。気がつかないうちにこっちを見ていて、変なこと言うしでサヨ子には迷惑なのだが、そのうちオバサンの方がまともなのかなと思えてくる。早く終わってくれないかなと思いながら見ていたが、皮肉なことにラストのサヨ子の寅さん的言動が一番おもしろかったりして。あと、エンドクレジットがよかった。軽快な「東京ドドンパ娘」と、シンプルなイラスト。平井ひらりさんのやわらかくきれいな歌声が耳に快い。