ワイルド・スワン

ワイルド・スワン

WOWOWで見た。ヒロイン、マヤ役ソフィア・スカヤは本物のバレリーナ。いつどんな時でも美しいが、その裏には日々の鍛練と厳しい自己管理がある。娘ニーナのためにクッキーを焼くことはあっても、自分は食べない。子供の頃母親をなくし、バレエ学校へ入れられた。生きていくためには練習に励むしかなかった。今はプリマドンナとして脚光を浴びる。夫マイケル(クリスチャン・スレイター)は愛情深く、しかも裕福。かわいい娘にもめぐまれ、幸せすぎて怖いくらいだ。ところがある日、状況が一変する。マイケルは殺され、自分は身に覚えのないコカイン所持で刑務所送り。娘は誘拐される。相手の狙いは5億ドル相当の債券らしいが、自分には何のことかさっぱりわからない。刑務所の中にも刺客はいて、自殺に見せかけて殺されそうになる。救急隊員は助けるどころか襲おうとするし、次々にピンチが・・。果たしてマヤは娘を助け出せるのか。私がこれを見たのはスレイターが出ているから。今回は悪党ではないが、マヤがひどい目に会ったのは彼のせい?債券をネコババしようとしたのかな。何しろストーリーがメチャクチャで、筋が全然通っていない。スレイターの他にコール・ハウザーも出ているが、演技のしがいもないようなキャラ。みんなスカヤの引き立て役。売りはバレエ拳法だが、足を上げるのとくるくる回るくらいで単調だし、威力もなさそう。見ていてもため息が出るくらいのアホ映画だが、取りえゼロというわけでもない。劣悪な環境の刑務所の中でもマヤはストレッチを欠かさない。どうなってるんだ?ってくらい足を開き、ぐいぐい押す。前にテレビでソ連女子体操の練習風景をやっていたが、まるで拷問みたいで、あれくらいやらないとだめなのか・・とびっくりしたことがある。でも、姿勢をよくするとか、そういうのは私でもできそう。見習おう。マヤを陥れたカーチャへの復讐は痛そうだったな。トウシューズをはく時には、カミソリが入ってないかよく確認しましょう!原題は「ホワイト・スワン」。エンドクレジットではスカヤが踊り、静かな歌が流れる。いい映画にもなりえたのに、どこで作り方を間違えたのかね・・。