殺人スタント2 落ち武者伝説!南紀白浜ミステリー殺人ツアー孤島に甦る復讐の亡霊額の死文字が暴く完全犯罪の謎(2006)
大谷羊太郎著「完全犯罪学講義」は未読。一作目も見ていない。中年のスタントマン高見沢(三田村邦彦氏)は独立したものの、電話一本が頼り。妻の純子(宮崎美子さん)に手伝って欲しいが、彼女は手作り弁当の販売に忙しい。それにしても・・惣菜を詰めながら夫婦で口げんかですよ。マスクくらいしろっての!ミステリー作家月宮(石井正則氏)が脚本書いたミステリーツアーの仕事が来る。平家の落ち武者に扮して、ツアー客にアクションを見せるのだ。それと平家の財宝捜し。企画したのは旅行社の緑川(相本久美子さん)、受け入れるリゾートホテルの社長が馬渕(愛華みれさん)。ツアーには純子も参加。水神島へ渡って芝居見せてる途中、客の一人山崎の死体が・・。突き刺さっていた槍のせいで、警察は高見沢を疑う。次に殺されたのは島からツアー客を追い出そうとした駐在の高津。後で山崎は探偵、高津はニセ警官で、財宝捜しが目的の山師と判明。一時水神島から出られなくなり、外部との連絡もできないので、このままここで犯人捜し?と思っていたら(犯人は一行の中にいるんだし)、違った。その後馬渕の義弟安西(池田政典氏)も殺されるが、警察の動きは描かれない。何かわかっても高見沢達は警察に何も知らせず、自分達だけで動き回る。犯人扱いされた腹いせか?ミステリーと言ってもコメディー寄りで、出演者の演技は大げさだったりわざとらしかったり型にはまっていたり。出演者の中では相本さんがいい。最初の頃は他の出演者のカゲに埋もれていて目立たないのだけど、そのうち存在感が増してくる。そうなってくるとただの脇役とも思えず、彼女が犯人ということになるのかなあと思ってみたり。事件の謎が解け始めるのは18年前の新聞記事がきっかけだが、これは偶然にもほどがあるね。ペンションに父親と1歳の赤ん坊が泊まっていたというのも変。母親は?緑川と安西が結婚も考えていたほどの仲なら、彼が殺された時警察の聴取受けるのでは?他にも見ていて首を傾げたくなるところがいくつかあって、あまり出来はいいとも思えない。クライマックスで高見沢が窓をぶち破って飛び込んでくるのも見え見え。それにしても長いサブタイトルだな。これだけ長いと感想書かなくてもどういう内容かわかっちゃうね。