旅行作家・茶屋次郎9笛吹川殺人事件(2011)
2時間ドラマも見始めるときりがないな。それなりにおもしろくできてるから。茶屋が名川シリーズを書いてるのは女性サンデーではなくて週刊ロイヤルになってる。担当も牧村ではなく山倉。茶屋が橋爪功氏で、山倉が角野卓造氏。二人とも60過ぎで、もう15年もコンビ組んでる。茶屋は作家だから定年はないが、山倉の方は定年後が気になる。今回は山梨の笛吹川。でも山倉は柴田ワイナリーの美人社長美鈴(いしのようこさん)に会えると浮かれている。笛吹川で取材をしていた茶屋は女性の死体を見つける。木村という保険会社の外交員で、山倉は偶然石和駅前で彼女をビデオにとっていた。不思議なことに山倉はこのビデオを警察に見せない。役に立つかどうかを判断するのは警察であって、山倉が見せるか見せないか判断するのはおかしいと思うが。結局最後まで見せてなかったような。次に殺されたのは、美鈴に近づいていたステーキレストランチェーンのオーナー窪塚。彼は最初の妻を鬱病による自殺で、二度目の妻を火事でなくしていて、その度に生命保険金を受け取っている。二度とも担当は木村。そのため、保険金詐欺を疑われている。火事の際の窪塚のアリバイを証言したのは秋山(坂上忍氏)。彼は10ヶ月ほど行方をくらましていたが、ひょっこり戻ってきた。二人は高校で一緒で、陸上部に所属。秋山はオリンピックも夢じゃないほど期待されていたが、ケガでだめに。そのケガの原因作ったのが窪塚。窪塚は金遣いが荒く、いくら金があっても足りない。木村の方は株の取引で大損し、金に困っている。窪塚が美鈴に近づいたのも金目当てだろうが、その彼も殺される。秋山は魔が差して金を盗んだことや、窪塚に頼まれて偽証したことを思い悩んでいる。川の流れは清く澄んでいるが、人間の方はなかなか清く正しくとはいかないようだ。刑事の小林役木場勝己氏がよかった。ヒゲのよく似合う人だ。エンドクレジットに西田健氏の名前が・・あれ?どこに出ていたんだ?確かめてみたら・・ん?校長役の人?ひよ~「帰ってきたウルトラマン」の頃の面影ゼロだな。
旅行作家・茶屋次郎11日光鬼怒川殺人事件(2013)
今回茶屋の娘沙織(中山エミリさん)が取材に同行する。彼女はロスの通信社にいたらしい。宿泊するのはパークホテルズ。山倉はひどい風邪をひいており、女将(藤吉久美子さん)の勧めで鬼怒川中央病院へ。内科の工藤に見てもらう。女将は以前ここの看護師長をしていたらしい。独身なのか夫らしい人物は出てこない。茶屋の作品のファンだという外科の田中(青山草太氏)がたかしなというラーメン屋を紹介するが、主人の高品(大鶴義丹氏)の田中に対する態度は冷たい。工藤や田中、自動車の整備やってる岩瀬(伊嵜充則氏)は同級生。岩瀬は七年前まで看護師だった。茶屋達がボランティアガイドの中谷(山本圭氏)と一緒に川沿いを歩いていると、田中の死体が流れてくる。7キロほど上流に靴が揃えてあり、遺書はないが一見自殺に見える。七年前高品の娘美穂は田中の医療ミスで死亡。それ以来彼は決して田中を許そうとしない。ミスが明らかになったのは彼のところへ匿名の手紙が来たから。それまで高品や妻の明子は、持病の小児喘息の悪化が死因だと思っていた。後でわかるが、この手紙を出したのは岩瀬。当時看護師だった彼はその場にいたのだ。でも・・待ってくださいよ。実際は田中ではなく、工藤のミス。田中は工藤家に恩があるため、頼まれて断り切れず自分のミスということに。手紙でも研修医とあるだけで名前はなし。事件は表沙汰にならず、田中は他のクリニックへ移動。最近戻ってきたらしい。田中を殺したのは中谷。孫の美穂の復讐をするため。殺されそうになった田中は本当は工藤のミスと弁解したけど、頭に血が上った中谷は聞く耳持たない。ところが殺すところを工藤に目撃されてしまう。取引を持ちかけられた中谷は工藤も始末。で、何でこんなことになっちゃったかと言うと、岩瀬が手紙なんか出すから。おまけに本当は工藤のミスなのに黙っていて、田中が誤解を一身に受けているのをそのままにした。事件が起きてからも警察に言わず、茶屋がほじくり出すまで黙ってるし。彼の父親は中央病院に入院しており、工藤に負い目があるからか。田中は美穂の命日に花を贈ったり高品の店をネットで宣伝するなどやさしい性格。一方中谷は高品と娘明子の結婚に反対。そのくせ美穂が生まれるとかわいがり、亡くなるとおまえ達のせいだとののしり、二人を離婚に追い込む。そして今度は人違い殺人。困ったジジイですな。山本氏は昔「ただいま11人」に出ていたな。カリッとした声が印象に残っているけど、今回は全然カリッとしてなかったな。2022年に亡くなったようだ。