臨場 劇場版
テレビシリーズの方は見たことなし。原作も読んでない。吉祥寺で起きた通り魔事件。犠牲者は四人。死体はその場で裸にされ、検視を受ける。この、裸にされというのは最近何かの小説にあったな。その場でなんだ・・とびっくりしたけど。ブルーシートを張るのはそのためなのかな。犯人波多野(柄本佑氏)はその場で逮捕されたが、心神喪失ということで裁判の結果は無罪。遺族達の苦しみが始まる。二年後、弁護士の高村と精神科医の加古川が相次いで殺される。高村は波多野の弁護、加古川は精神鑑定をしたというつながりがある。遺族の誰かが復讐したのか。しかしメッタ刺しと見せて動脈を断ち、殺害時刻があいまいになるような細工をするなど、犯人にはその方面での知識がありそうだ。高村と加古川が手がけた過去の事件から浮かんだのは、元刑事で今は駐在の浦部(平田満氏)。彼の息子は無実の罪で自殺。一方検視官の倉石(内野聖陽氏)は、恩師で法医学の権威でもある安永(長塚京三氏)を疑う。元外科医・・ってレクターみたいじゃん!安永が不治の病・・末期ガン・・らしいのは早々にわかる。その一方で倉石も何やら痛みの発作におそわれている。彼もガンなのか?テレビを見てないので前知識はゼロ。どうやら倉石は妻をなくしたようで一人暮らし。仕事をするのに髪はボサボサで帽子もかぶらない。制服もきちんと着てなくてだらしない感じ。言動は型破りでまわりとの衝突も多い。有能なのは確かだけど、どうも見ていて好感持てない。内野氏は見るの初めてかな。クールな立原(高嶋政伸氏)の方がカッコイイけどね。神奈川県警の仲根が段田安則氏。おや、益岡徹氏も出ているぞ。ってことは「光る君へ」の道長(柄本氏)と、その父親の兼家(段田氏)と舅の雅信(増岡氏)が揃って出ているってことになるのね。他に松下由樹さん、若村麻由美さん、市毛良枝さんなど。波多野の背景が全く描かれないのはなぜなんだろう。家族はいないのか。精神を病んだとして、その原因は?ラストも意味不明。冒頭の雨の中で倒れる倉石につながるのか。彼はあのまま死んでしまうのか。殺戮シーンは読んだばかりの「能面検事の死闘」の無差別通り魔事件みたいで、こちらは映像だからいっそうショッキングだが、その後の展開は(主人公が病気らしいということもあって)モタモタしていたな。