破墓/パミョ
韓国で大ヒットした映画らしい。巫堂(韓国のシャーマン)のファリム(キム・ゴウン)とその弟子ボンギル(イ・ドヒョン)はアメリカ、ロサンゼルスへ飛ぶ。大富豪のパク・ジヨン(キム・ジェチョル)は二度の流産の末やっと男児を授かるが、どうも具合が悪い。彼の家は跡継ぎの長男が代々取りつかれるとかで、兄が死んだため跡継ぎとなったジヨンも、悪夢などに悩まされている。ファリムの見たところ、悪さをしているのはジヨンの祖父。墓の居心地が悪くて暴れているようだ。彼女はベテランの風水師サンドク(チェ・ミンシク)、納棺師のヨングン(ユ・ヘジン)に声をかけ、数人の掘り手も雇って棺を掘り出す。サンドクは悪い予感がして気が進まないが、何しろ報酬はたっぷりなのでここでやめるわけにもいかない。娘の結婚式も迫ってる。本来なら棺を開いてお清めをするが、今回はジヨンの意向で開けずにそのまま火葬にする。しかし雨が降ってきたので、棺は病院の霊安室にひとまず置いてもらうことに。雨の時は(屋外で焼くのでなくても)火葬できないという迷信があるようだ。近くの保国寺の住職の話によると、例の墓には宝物が入っているという噂があり、盗掘しようとしたが失敗したとか何とか。その後掘り手の一人によって棺は開けられ、何かが外に出てしまう。その何かはジヨンの父親の前に現われ・・。あのテレビを見ながら踊っていた女性は誰なんだろ。母親?二人とも殺されちゃったの?「霊幻道士」や「陰陽師」もそうだが、あまりなじみのない風俗・習慣があって、それにファンタジーの要素が加わる。見ていて目新しいし、この先どうなるのか予測がつかない。だからワクワクドキドキ楽しい・・はずなのだが、困ったことに何がうつっているのかさっぱり見えない。誰が誰なのかもわからない。ホラー映画特有のショッキングシーン用の効果音が入るのだが、いくら目を凝らしても暗くて見えん。これじゃ怖くも何ともない。途中で、祖父の棺の下にさらにもう一つの棺が埋められているのがわかる。しかもなぜか垂直に。見つけた時点で遺族に連絡するのが普通だが、サンドクは勝手に掘り出してしまう。祖父の方は火葬によってもう片がついてる。ロスへ飛んで赤ん坊を殺そうとしたけど間一髪助けることができた。ジヨンの方は死んじゃったけど。それにしても何で自分の子孫を殺そうとするんだっけ?
破墓/パミョ2
祖父は戦時中国を裏切って・・みたいな感じで。日本も関係しているようだったけど、今度のはモロ日本の戦国時代・・関ヶ原あたり・・の武将らしくて。この、なかみが二種類(←?)という設定のせいで、何が何だかわかんなくなっちゃったんで、結局は二回見た。遺族にもこの棺のことはわからず、処分してくれと言われる。総帥のジヨンは死んじゃったし、後継者は赤ん坊だしでそれどころじゃないんだろうな。棺は保国寺に置かせてもらっていたんだけど、やはり中から何か出てきて、住職を殺してしまう。気の毒に。焼くのは明日にしようなんてのん気なこと言ってるからこうなる。ボンギルは何とか助かったが昏睡状態。まあボンギルはハンサムなので、助かって欲しい(←?)。彼に取りついた霊にしゃべらせるため、ファリムやグァンシム姉さん(キム・ソニョン)、ジャへの三人が、世間話に見せかけて正体を吐くよううまく誘導するところはよかった。もち米のおこわのようなものを出していて。ちゃんと小道具も用意するんだ。ファリムとあとの二人の関係は不明。巫堂なのは間違いないだろうけど。ファリムの過去がちょこっと挿入されてるようだが、こちらもよくわからない。ボンギルは体中にお経の刺青をしていて、あの武将もそこだけは避けていたというので、サンドク達も顔などに墨でお経を書いてから悪霊退治に。効果あったの?ボンギルは足の裏にお経書かれていたけど、くすぐったかっただろうな。まあここらへんは、「耳なし芳一」みたいでおもしろかった。全体的には祖父と武将と二人出してきたせいで、話が散漫になってしまったように思う。武将の正体や祖父とのつながりが結局は説明されずじまい。いちおう武将の方は精霊とか言ってたけど何で韓国にいるんだろう。出演者は知らない人ばっか。サンドク役ミンシクは「オールド・ボーイ」に出ているらしいが見たことなし。四人の中ではヨングンがよかった。キリスト教だけど風水にも詳しくて、韓国くらいの広さで毎年たくさんの人が死んでいて、それでいて埋葬に最適な場所がまだ残ってるなんておかしいと思っている。サンドクもそれは重々承知していて100点満点の良地は無理だけど65点くらいの土地を紹介する。できる範囲で良心的にやってる。向こうの人は一族の絆を大事にするけど、場合によっては少々窮屈だなあ・・と思う。死んだらそれっきり。あとはどうでもいいじゃん。子孫にたたるなんてもってのほか。