容疑者X 天才数学者のアリバイ
韓国版では湯川は出てこない。女刑事も出てこない。ファソンは姪のユナと暮らしている。ある日元亭主のチョルミンが現われる。彼の暴力から逃れ、ソウルへ引越してきたのに、なぜか居場所を突き止められてしまった。暴力をふるう彼を、ユナと二人で殺してしまうが、警察に通報すればいくら正当防衛とは言え実刑を免れない。自分一人の犯行にするにしても、自分がいなくなったらユナはどうなる?そこへアパートの隣人ソックが現われ、ある解決方法を提案する。川辺で見つかった死体は、顔をつぶされ、指紋も消されている。それなのに意外と早く身元がわかった。動機のあるファソンが疑われるが、彼女にはちゃんとアリバイがあり、嘘発見器にも引っかからない。第一死体の始末は女一人じゃ無理そう。刑事のチョは隣人が高校の同級生ソックだったのに驚く。途中ナムという男性が現われる。以前ファソンと知り合いで、今でも彼女のことが忘れられないようだ。そのせいで一時犯人と疑われたりするが、もちろんシロ。しかし彼の出現でソックの心は揺れる。どんなことがあってもファソンとユナを守ろうとしてるのに。それとチョがなかなかあきらめてくれないのも計算外。ラストは日本版とちょっと違っていたな。ファソンはあの後どうしたのだろう。彼女が自白しても肝腎のチョルミンの死体が見つからないのでは・・。隠し場所はソックしか知らない。彼が自白しない限り・・。日本版同様ソックは身代わりにした人のことを何とも思っていない。自分の美しい自己犠牲に酔っているようなところがある。ファソン達は知らないが、彼がこんな行動に走ったのは彼女達が自分を自殺から救ってくれたから。新しく隣りに引越してきた家族に、自殺を邪魔されるというのは「幸せなひとりぼっち」と同じだな。ソック役はリュ・スンボム、ファソンがイ・ヨウォン、チョがチョ・ジヌンで、知らない人ばっかだが、ヨウォンの薄幸そうなヒロインはよかった。ファソンがやってる弁当の店は、レジ袋ではなくいちいち取っ手付き紙袋に入れてるのが驚きだった。日本版のような庶民的なものじゃなく、ちょっと高級な弁当なのかな?