ゴジラVSビオランテ(1989)
平成ゴジラシリーズとやらの一作目。前作で破壊されたのが新宿。がれきの中から採取されたのがゴジラ細胞。これをめぐって争奪戦があるのだが、見ていてもよくわからない。サラジア共和国ではこの細胞を使って砂漠の緑化を計画している。いつまでも石油に頼ってはいられない。日本にいるより自由に研究ができると、娘の英理加(沢口靖子さん)と共にこちらへ来ていたのが白神(高橋幸治氏)。しかしその英理加を失い、五年後の今は日本に戻って隠遁生活。しかし研究は続けているのかな?一方三原山が噴火し、ゴジラが現われる。芦ノ湖にはゴジラの遺伝子と、絶対に枯れないスーパープラントと、どういうことかわからんが英理加の遺伝子も入っている植物怪獣ビオランテが出現。しかも超能力を持つ少女未希(小高恵美さん)も登場。呆然とするのは今のうちですよ!それとは別に明日香(田中好子さん)の父大河内(金田龍之介氏)が総帥を務める企業が開発した、抗核エネルギーバクテリアというのがある。これにもゴジラの遺伝子必要なのかな?もう何が何だかわかりません。サラジア国にしろバイオメジャー(アメリカの企業らしい)にしろ、何のために動いているのか今いちわからんのよ。まあ難しいこと考えずゴジラの暴れっぷりや、ビオランテの何じゃこりゃぶりを見てりゃいいんだけどさ。全体的に水のシーンが多く、昔っから水のシーン得意だったのかなと思ってみたり。主演はいちおう桐島役三田村邦彦氏らしいけど、白神の方が主人公に見えちゃうな。高橋氏と言えばおはなはんのダンナでしょ、織田信長でしょ、武田信玄でしょ、柳生烈堂でしょ。それ以外は思い浮かばん。こんな・・怪獣映画に出ていたなんてねえ。こんなに整った顔立ちの人ってなかなかいないよなあ。三田村氏が出ているのも意外。「太陽にほえろ!」も必殺シリーズも三田村氏目当てで見ていましたの。何て爽やかな人かしら。他の出演は防衛庁のエリート黒木役が高嶋政伸氏。黒木は若いのでまわり(の年寄り)にバカにされるんだけど、全然気にせずゴジラ退治の指揮をとる。他に峰岸徹氏、久我美子さん、永島敏行氏。鈴木京香さんの美しさははじっこにいても目立つ。「キャプテンウルトラ」の中田博久氏も出ていたな。ラスト、白神が死んじゃうのはアレレ。幸せいっぱいの桐島と明日香見せられてもねえ・・少しは悼んだら?ゴジラは・・顔が変だったな。ずいぶん何とか光線吐いてたな。
ゴジラVSモスラ(1992)
モスラの場合、お約束と言うか話の流れはある程度決まっている。まず南海の孤島インファント島。巨大な卵と小美人。今回は冒頭に隕石の落下だの、タイのアユタヤの遺跡でのインディ・ジョーンズばりのアクション、その後に続く元夫婦のもめ事(←?)があって、島へ行くまでが長い。今回インファント島では原住民は出てこない。61年版「モスラ」では彼らの踊りが長々と続いて、日劇のショーでも見させられているようだったが、なくなってホッ。主人公はトレジャーハンターと言うか、宝物泥棒の拓也(別所哲也氏)と雅子(小林聡美さん)の元夫婦。娘のみどりは雅子が育てている。島で見つけた巨大な卵を日本へ持って帰る途中、フィリピン沖くらいでゴジラ、卵からかえったモスラの幼虫、初登場のバトラによる南海バトルがくり広げられる。ゴジラとバトラは海底火山の噴火に飲み込まれ、死んだと思われ、モスラはいったん島へ戻る。環境破壊を訴えるため日本へ来ることを承諾した小美人・・コスモスは、観光開発会社のイメージキャラクターにされそうになる。さらに、拓也が金目当てにアメリカへ売り飛ばそうと彼女達を誘拐。救出するため島からはるばる東京へ駆けつけたモスラ。今回は東京タワーではなく、国会議事堂に繭を作る。そして成虫に。この、一連のお約束の流れがいいんですよ。新怪獣の登場とか、新兵器の登場とか、作り手は苦労していると思うけど、見てる方はやっぱりこういうのを期待し、安心し、喜ぶわけです。ゴジラだったらやっぱり東京タワーをアメみたいにぐにゃりとさせて欲しいし、頑丈な城の石垣を崩して欲しいわけです。まあ今回は横浜みなとみらい・・ランドマークタワーや直径100メートルの大観覧車が出てきてましたけど。モスラが羽ばたくと、ものすごい風で何もかも飛ばされてしまうと思うけど・・それがモスラの武器だと思うけど、そういう描写はあまりなかったような。モスラまで光線吐いていたのが印象的と言うか、違和感あったと言うか。バトラは形もキャラも今いちあいまいな感じ。途中でモスラと協定結ぶ(←?)のはよかったけど。「ウルトラマンタロウ」の篠田三郎氏が出ていたので期待したけど、ほとんど何もしてなくて終わってましたな。未希もそう。他の出演は宝田明氏、村田雄浩氏、大竹まこと氏、大和田伸也氏、田中好子さんなど。