album
●1st Album『daiya-monde』● '00/10/25 release
1st Single「B'coz I Love You」、2nd Single「my sweet darlin’」、 さらにはインディーズで発表したシングルを収録した矢井田瞳の1st Album。 とにかくこのアルバムはYAIKO節が出まくった作品で溢れている。全11曲、 かき鳴るギターやYAIKO特有のヴォーカルが響き渡り、聞く者を魅了させてくれる。 1曲1曲がコンパクトでありながら、丁寧な作りとなっていて、YAIKOの曲に対する姿勢がよく表れている。 プロデューサーチームのDiamond◆Headによるサポートも大きなところだ。 関西の陽気なキャラクターを出したM-7「もしものうた」や、地元を思い出して作ったM-9「大阪ジェンヌ」など、 やはりYAIKOと関西は切っても切れない関係。そういう面が前面に出ている、若さ溢れるメジャー1枚目のオリジナルアルバム。 何気にバラードでぐっと聞かせてくれるところがかっこいいよね。
1. How? <U.K.mix>
Words, Music & Vocals by Yaiko Produced by Diamond◆Head
記念すべきインディーズでのデビュー盤に収録されているリードトラック。 どっしりと構えてアコースティックギターがかき鳴ります。そして、魂のこもったYAIKOのヴォーカルが、これまたかっこいいんだ。 何気に失恋ソングなわけで。静と動の波を作り上げる。とにかく熱のこもった1曲です。
アルバムではミックスが施されていて、かなり重みを増した。特にギターがノイジーで、アグレッシヴに響きまくっています。 より情熱的になったね。
2. Everything Is In Our Mind
Words, Music & Vocals by Yaiko Produced by Diamond◆Head
エスニック風味を交えたアップテンポのナンバー。疾走感を持ち合わせてギターをかき鳴らすYAIKO。 サビ後のタイトル部分のメロディパートになると、スローテンポになったりと、いろいろな要素を持っていて、面白い。 とにかく濃く、攻撃的に仕掛けてくる1曲。
3. B'coz I Love You
Words, Music & Vocals by Yaiko Produced by Diamond◆Head
メジャーデビューナンバー。サビ入り、スローテンポでどっしりと聞かせてくれる。 バックのオルガンもいい味を出していますね。頭を過ぎると、ドラムンベースのごとく高速ビートが襲い掛かってくる。 かなり強力だ。メロディがうねうねしていて、かなり挑戦的にも聞こえる。 YAIKOのヴォーカルもファルセットを組み合わせていて、かなりインパクトがありますね。とにかく疾走しては、全速力で駆け抜けてゆく。
4. Your Kiss
Words, Music & Vocals by Yaiko Produced by Diamond◆Head
アコースティックギターのサウンドを聞かせてくれるバラードチューン。 静かな始まりで、じっくりとYAIKOのヴォーカルが響き渡る。 そして、サビになるとすべての音を集約させるかのように分厚い音でがっつりかましてくれる。静と動を見事に使い分けた1曲。
5. My Sweet Darlin'
Words, Music & Vocals by Yaiko Produced by Diamond◆Head
YAIKOの知名度を一気に上げたシングルナンバー。 疾走感に溢れるアップテンポのロックナンバーで、 かき鳴るギターとアグレッシヴなサウンド、そしてキャッチーなサビのメロディと耳に残るフレーズがこの曲の魅力を一気に放出している。 これがYAIKO流ロックなんだよね。この曲である種、YAIKOのしいを確立したような気がしますね。 椎名林檎の二番煎じと言われていただけに、このヒットの力はかなり大きいですね。 こういったところで違いを見せ付けるところに、YAIKOの曲の魅力が表れている。
6. Girl's Talk
Words, Music & Vocals by Yaiko Produced by Diamond◆Head
パンチの効いたロックナンバー。 メロデイ部分は淡々としたビートとかき鳴るギター、エフェクトのかけられたヴォーカルが絡み合う。 一変して、サビではテンポアップ。ごり押しのロックを聞かせてくれる。何かが爆発したかのように、ぶっ飛んでいますよ。
7. もしものうた
Words, Music & Vocals by Yaiko Produced by Diamond◆Head
なんかお気楽ムード漂うナンバーですな。みんなでセッションしている感じで、温かいね。 歌詞の方は、とってもユーモラス。ヴァイオリンがこの曲ではスパイスとなっていますね。 レトロな雰囲気も、YAIKOのキャラならでは。
8. ねえ
Words, Music & Vocals by Yaiko Produced by Diamond◆Head
ロッカバラード。厚めのサウンドをじっくりと聞かせてくれる。 ちょっと壮大な雰囲気が広がっていて、聞き応え十分。特にサビはかっこいいね。 変拍子になったり、YAIKOの魅力とともに聞かせてくれた。
9. 大阪ジェンヌ
Words & Vocals by Yaiko Music by Daishi Kataoke Produced by Diamond◆Head
時報のお知らせ。でも最後は間抜けな音。なんとインストナンバーです。 アグレッシヴなロックサウンドを聞かせてくれるごり押しナンバー。 YAIKOの可能性が広がった1曲。流れるように次曲へ。
10. I like <U.K.mix>
Words, Music & Vocals by Yaiko Produced by Diamond◆Head
爽やかなサウンドを届けてくれるポップなロックナンバー。 ふわふわしているYAIKOのヴォーカルがとっても特徴的。そして間奏のピアノがとってもおしゃれなんだ。 軽やかながら決めるところはしっかりと決めてくれる。さらには分厚い演奏でがっちりと聞かせてくれるね。
アルバムでは音が整えられて、クリアになっています。
11. Nothing
Words, Music & Vocals by Yaiko Produced by Diamond◆Head
アルバムのラストを飾るバラードナンバー。ピアノの音をベースに、ゆったりと広がる音を聞かせてくれる。 1番はゆったりと、しかし2番からはどっしりと勢いのあるロッカバラードへと変身。 ギターもうねっては情熱的に響きまくっています。特にCメロ部は激しすぎるね。
●2nd Album『Candlize』● '01/10/31 release
YAIKOの1年ぶりとなる2nd Album。 タイトルはこれまたYAIKOによる造語で、「瞳の中に映ったロウソクの炎」という意味だそうです。ロマンチックですな。 そのアルバムタイトルのロマンチックな感じを表現するかのような全11曲が収録されている今作。 YAIKO特有の元気さに加えて、雄大さや伸びやかさが加わり、見事に成長した音を聞かせてくれる。 シングル4曲のうち、2曲もアルバムバージョンで収録。しかもこの2曲、なんとブラジルのリオデジャネイロで新たに録音しなおした作品です。 聞き応えがありますね。 M-4「Not Still Over」でのいかにもYAIKOな曲から、 M-10「Life's Like A Love Song」のような愛に満ち溢れたバラードなど、ヴァラエティ豊かな楽曲が揃っております。 どの曲も、本当にいいんだ。そして、ジャケットがまたいいね。気持ちよさそうに風を受けるYAIKOが印象的。 さらに、パノラマジャケットでワイドに広がります。ダイナミックに届けてくれるYAIKO、これはかっこよすぎる。
1. キャンドル
Words & Music by Yaiko Produced by Diamond◆Head
アルバムの核となるオープニングチューン。 ザックリギターとちょっと壮大な世界観を広げるサウンドが、なかなかかっこいいじゃないですか。 あまりYAIKOにはない、ネガティブな歌詞がまた、人間を大きくしているんだろうね。
2. Buzzstyle
Words & Music by Yaiko Produced by Diamond◆Head
2枚目のアルバム「Candlize」からの先行シングルです。 いかにもYAIKOなロックナンバー。淡々としているA・Bメロとは反対に、サビではガツンと攻撃を仕掛けてきます。 ピアノの入りが、ちょっとジャズファンクなテイストを匂わせているね。最後はスライド式に転調して、さらに曲の世界観を広げる。 なんともYAIKOらしい、たくましい1曲だ。
3. Look Back Again
Words & Music by Yaiko Produced by Diamond◆Head
これぞYAIKOと言わんばかりの軽快ロックナンバー。 アコースティックサウンドを基調としていて、弾けるセンスとキャッチーなフレーズ、さらには俗っぽいメロディが病みつきになります。 サビでは爽快感を前面に出して、聞かせてくれる。過去を見直し認めようという前向きな歌詞も印象的です。 ラストの転調もいい味を出しています。
4. Not Still Over
Words & Music by Yaiko Produced by Diamond◆Head
関西人の気質が出ているような、俗っぽいポップなナンバー。 マイナーメロディが効果絶大です。懐かしき古きよき時代を表しているかのような雰囲気が出ているね。 なんかネオンが似合いそうだ。それでいて、聞いていて楽しくなる曲です。
5. Over The Distance (Album Version)
Words & Music by Yaiko Produced by Diamond◆Head
両A面でリリースされたシングルナンバーの1曲。 YAIKOの思いが詰まったようなバラードナンバーで、優雅に漂うメロディとサウンドに聞き入ってします。遠距離恋愛の歌ということで。
アルバムバージョンでは、さらに情緒豊かなサウンドで聞かせてくれる。ストリングスも加わり、曲の世界観がさらに引き立った。 さすがはブラジルでミックスをし直しただけありますね。
6. I'm here saying nothing (Album Version)
Words & Music by Yaiko Produced by Diamond◆Head
1st Album「daiya-monde」の第ヒットを経て、年明けに放たれた3枚目のシングルナンバー。 情緒豊かでゆったりと流れる空間が、本当に心地よいね。 南米を思わせるエスニック風味溢れるメロディと、YAIKOの浮遊感の出たヴォーカルとの相性がいいね。 ザックリ奏でられるアコースティックギターと、ラストに入ってくる手拍子が、これまたいい味を出している。
アルバムでは、より音に深みが増したバージョンを収録。リオディジャネイロの風を受けて、大変身しました。
7. 空の作り方
Words & Music by Yaiko Produced by Diamond◆Head
若干、アンビエントな要素を醸し出す変拍子のバラードナンバー。 サビではささっくりギターとYAIKOのヴォーカルが妙に合うね。しっとりとしていながらも、力のあるナンバーです。
8. 贅沢な世界
Words & Music by Yaiko Produced by Diamond◆Head
ストレートなロックサウンドを聞かせてくれるアップテンポチューン。あまりに普通に進行するのでびっくり。 サビではYAIKO節が炸裂。キャッチーなメロディと味のある俗っぽいメロディが組み合わさっていて、おもしろい。 それでいて、YAIKOの世界が出しつくされているからいいんだよね。タイトル通りに、ちょっと贅沢な気分を味わえる1曲です。
9. 手と涙
Words & Music by Yaiko Produced by Diamond◆Head
ガツンと音に鋭さを感じるミディアムロックナンバー。 攻撃的な音と同時にYAIKOのヴォーカルも、突き刺すような感じです。それが逆に、この曲の大きさを物語っている。 研ぎ澄まされた音とヴォーカル。これぞYAIKOのロック。
10. Life's Like A Love Song
Words & Music by Yaiko Produced by Diamond◆Head
YAIKOのヴォーカルをじっくりと堪能できるミディアムバラードチューン。 曲の映える作りが、心に響き渡る。ライブでは観客とYAIKOが大合唱するだけあって、キャッチーで親しみやすいメロディが印象的です。 ラストサビ直前、YAIKOがマイク無しで歌うパフォーマンスが見えてきそうです。そしてラストでこの曲を思う存分味わうんだね。
11. Maze
Words & Music by Yaiko Produced by Diamond◆Head
アルバムのラストを飾るバラードナンバー。独特の空間とYAIKOのヴォーカルが世界を創り上げる。 アンビエント要素と神秘性を兼ね備えたトラックは、YAIKOの成長した姿を映し出しています。
●3rd Album『i/flancy』● '02/10/9 release
ますます快進撃を続ける矢井田瞳。YAIKO ROCKを追求する3枚目のアルバムが完成。 「I can fly」という言葉のアナグラムで、アルファベットを入れ替えて作った造語「i/francy」というタイトル。 そのタイトルチューン「i can fly」が象徴するような、自身と力強さが溢れたアルバムとなっております。 収録されているシングル曲「Ring my bell」、「アンダンテ」、「未完成のメロディ」で様々なサウンドアプローチを聞かせてくれましたが、 アルバムの中にも実にヴァラエティ豊かだ。やはり3枚目ともなると、アーティストとしての貫禄も出てくるよね。 素晴らしい。ジャケットで祈る矢井田瞳の姿も印象的です。 初回限定版は、YAIKOを代表する曲「Life's Like A Love Song」の大阪でのライブの模様を収録した8cmシングル付です。 期間限定でライブをストリーミングで見れるCD-EXTRA仕様でもあります。
初回特典8cm CD
Life's Like A Love Song (Live version ~2002.夏.大阪~)
1. Creamed potatoes
Lyrics & Music by Yaiko Sound Produced and Arranged by Diamond◆Head & Yaiko
いきなりノイジーなギターパフォーマンスを聞かせてくれる3rd Albumのオープニングチューン。 いやぁ、アグレッシヴにこなしています。歌詞の表記を1節1節区切っているところがこの曲のポイントかな。 パンチが効いていて、楽しませてくれます。
2. 未完成のメロディ
Lyrics & Music by Yaiko Sound Produced and Arranged by Diamond◆Head & Yaiko
3rd Album「i/francy」から、PVを収録したDVDを付けて完全生産限定リリースされたシングルカットナンバー。 YAIKO特有の優雅な流れを組み込んだメロディが特徴となるミディアムロックチューン。 結構、重くのしかかってくるね。やはり歌詞がYAIKOならではの言い回しだから、グサッと来たりするわけですね。 サビでの上がったり下がったりする部分は面白い。
3. アンダンテ
Lyrics & Music by Yaiko Sound Produced and Arranged by Diamond◆Head & Yaiko
YAIKO疾走。ドラムが入ってはかき鳴るギターが勢いをつけるアッパーなロックチューン。 これぞYAIKOの本領発揮だ。伸びやかなヴォーカルに乗せ、YAIKO流の生き方を説いた歌詞が飛び交う。 これはライブでは生きる曲だね。後半では転調して、さらに勢いに拍車がかかった。 初回限定版は赤と青の2種類のカラーケース仕様。お好みを選びくださいな。
4. Ring my bell
Lyrics & Music by Yaiko Sound Produced and Arranged by Diamond◆Head & Yaiko
新年の勢いをそのままシングルとしてリリース。 2nd Album「Candlize」リリース後初となるシングルは、 爽やかアコースティックロック。 YAIKOの瑞々しい面を出して、気持ちよく聞かせてくれるナンバーです。 クリアな空が似合う曲だね。ダイナミックな印象を受け、キャッチーなメロディも武器となる。 YAIKOの新たなステージの始まりだ。
5. 虹のドライブ
Lyrics & Music by Yaiko Sound Produced and Arranged by Diamond◆Head & Yaiko
まったりテイストを醸し出すバラードナンバー。 タイトル通り、雨上がりのちょっと湿り気のあるサウンドが魅力を引き出す。 ラストがまた、味のある感じでいいですね。虹を求めたくなるような曲です。
6. Change your mind
Lyrics & Music by Yaiko Sound Produced and Arranged by Diamond◆Head & Yaiko
随分と俗っぽいアングラ感を出すミディアムロック。 YAIKOの裏の顔という感じですね。ギターがまた、インパクトを出す。こういう曲だと、詞のメッセージ性も強く伝わってくるようだ。 コアな部分を突いてきそうなナンバーです。
7. Dizzy dive
Lyrics & Music by Yaiko Sound Produced and Arranged by Diamond◆Head & Yaiko
これぞYAIKOのロックといわんばかりのアップテンポロックナンバー。 弾むサウンドと届けられるYAIKOのヴォーカル。サビのキャッチーさといい、軽やかに流れるラブソングです。 タイアップが付いている曲なだけあって、耳に残りやすいメロディだ。
8. 会いたい人
Lyrics & Music by Yaiko Sound Produced and Arranged by Diamond◆Head & Yaiko
ミディアムロックチューン。YAIKOの持つ優しさや力強さがうまい具合に溶け合っているね。 サウンドの方は、意外と激しいんです。とにかく会いたいという気持ちが出ている。
9. i can fly
Lyrics & Music by Yaiko Sound Produced and Arranged by Diamond◆Head & Yaiko
いわばアルバムのタイトルチューンでもある曲。どこかしらエスニックな雰囲気を持つミディアムナンバーです。 シングルにもなった「I'm here saying nothing」のラインだね。 ギターのサウンドが心地よさを生む。そして、サビでの伸びやかさは一級品。 歌詞からも、一人立ちのような決意が表れていて、 YAIKOの成長の証が感じられる作品です。
10. i really want to understand you
Lyrics & Music by Yaiko Sound Produced and Arranged by Diamond◆Head & Yaiko
アコースティックバラードです。 しっとりとしたサウンドに乗せて、YAIKOのヴォーカルが優雅に響き渡る。 この曲も、どこかしらエスニック風味というか、牧歌的な部分があって、実に心地よい仕上がりを聞かせてくれる。
11. 明日からの手紙
Lyrics & Music by Yaiko Sound Produced and Arranged by Diamond◆Head & Yaiko
淡々とした印象もあるけれど、ゆっくりと大きくなってゆくミディアムロック。 昨日、そして今日を経て、明日へと前向きに生きる主人公の強さが光る歌詞を、 YAIKOが高らかに歌い上げます。 あたかも次の作品への意気込みにもとれるナンバーですね。
Bonus CD
1. Life's Like A Love Song (Live version ~2002.夏.大阪~)
Lyrics & Music by Yaiko
YAIKOを代表するナンバーのライブバージョン。 地元・大阪ならではの伸び伸びした公演だね。ゆったりと、そして優雅に。とにかくYAIKOのヴォーカルに圧倒されます。 どこまでも突き抜けて行く感じがするね。バックもピアノ1本で。後半では観客も合唱。 ライブならではの醍醐味を味わうことができるトラックです。
●Live Album『AOZORA RECORDS Music Pool 2002 performed by yaiko』● '03/2/19 release
矢井田瞳の初となるライブアルバム。 2002年に行われたMusic Poolというイベントでのステージを、CDとDVDの2枚組みでリリース。 しかし、メジャーレーベルからではなく、インディーズからのリリースというのが気になりますね。 さて、このCD、というよりかは、DVDの方がメインだよね。 矢井田瞳のステージを、トコトン堪能できる作品です。ヒット曲が目白押しなのがうれしいじゃないですか。 メジャーデビュー曲の「B'coz I Love You」や「I'm here saying nothing」、「Look back again」などなど、矢井田瞳の持ち味が出まくっています。 しかし、最大のヒット曲「my sweet darlin'」が披露されていないのが、ちょっと残念だね。 野外ということもあってか、実に爽快な気持ちでYAIKOが歌っているのが伝わってきます。 またゲストとしてImogen Heapと片岡大志もパフォーマンスを披露しており、結構お得感の出ている作品ですね。 DVDには、ゲスト2人のPVもおまけとして収録しています。
[DISC 2:DVD]
こちらを参照→☆☆☆
●4th Album『Air/Cook/Sky』● '03/10/29 release
さぁさぁ、矢井田瞳もとうとうオリジナルアルバムとしては4枚目だ。 今回も、アルバムタイトルはアナグラム。並び替えると、ずばり「Yaiko's Rock」になるわけだ。 矢井田瞳の魅力でもあるソリッドなロックサウンドと、愛嬌をプラスした独自の路線を今作もきっちりと展開。 かっこいいぞ。オープニングから、どっしりと構えてきた矢井田瞳。 シングル「一人ジェンガ」で聞かせてくれたような歌謡テイストや、「孤独なカウボーイ」での突き抜けたようなサウンドを軸に、 優雅な流れで色々な面を覗かせてくれる。ラストナンバーの「この恋はもうしまってしまおう」は、なんと言ってもダイナミックなアレンジに感激ですね。 独自路線を行く矢井田瞳の姿勢が強烈に現れた1枚だと思います。 期間限定でスペシャルサイトへアクセスできるCD-EXTRA仕様です。
1. 見えない光
Lyrics & Music by Hitomi Yaida Sound Produced and Arranged by Daishi Kataoka、Akira Murata、Hitomi Yaida
アイリッシュフォーキーなサウンドの風を届けてくれる、アルバムのオープニングチューン。 ダイナミックかつ優雅なサウンドからは、大自然のイメージが伝わってきますね。なんだか壮大だね。 そして、力強い歌詞も印象的な1曲なんです。
2. 一人ジェンガ
Lyrics & Music by Hitomi Yaida Sound Produced and Arranged by Daishi Kataoka、Akira Murata、Hitomi Yaida
なんだか歌謡曲というか、浪曲っぽい雰囲気を醸し出すシングルチューン。 アルバム「Air/Cook/Sky」からの先行シングルとして、強烈なインパクトをぶつけてくる。 ゆったりテンポのロックチューンの中に、とても濃い内容の歌詞と、YAIKOのヴォーカルが響きまくる。 自分の愛する心とジェンガをかけた、人生模様を歌っています。 シングルの初回版は特殊スリーブケース&ライブ映像を収録したCD-EXTRA仕様です。
3. 孤独なカウボーイ
Lyrics & Music by Hitomi Yaida Sound Produced and Arranged by Daishi Kataoka、Akira Murata、Hitomi Yaida
イントロ無しでサビから。YAIKOのコーラスから始まるシングルナンバーです。 3rd Album「i/francy」発売後のシングルということもあって、ちょっとイメージを変えてきたかな。 力強いロックサウンドはそのままに、ヴォーカルにエフェクトをかけたりと、色々な遊び心も表れた1曲。 次なるアルバムを見据えたかのような実験作でもあるね。とにかくサビのコーラスが気持ちよく聞こえます。
4. チェイン
Lyrics & Music by Hitomi Yaida Sound Produced and Arranged by Daishi Kataoka、Akira Murata、Hitomi Yaida
美しいピアノの音色で始まるロッカバラードチューン。 1番のメロディパートは、しっとりと英詞で歌い上げる。サビでガツンとサウンドを厚くして、訴えかけるように歌うYAIKOであります。 CMソングのタイアップが付いているだけあって、キャッチなメロディで聞かせてくれるね。
5. Keep on movin'
Lyrics & Music by Hitomi Yaida Sound Produced and Arranged by Daishi Kataoka、Akira Murata、Hitomi Yaida
淡々としたビートとポップなサウンドで聞かせてくれるミディアムチューン。 YAIKO特有の自由奔放な感じが出まくっていますね。ブラスを添えて、心地よいグルーヴで仕上げています。
6. ママとテディ
Lyrics & Music by Hitomi Yaida Sound Produced and Arranged by Daishi Kataoka、Akira Murata、Hitomi Yaida
高速アッパーロックチューンで叩きのめされるナンバー。かなりギターが荒ぶっているね。 この突き抜けた感じが、またいいじゃないですか。なんか聞いていて、気持ちが突き上げられる。気分爽快です。
7. マザー
Lyrics & Music by Hitomi Yaida Sound Produced and Arranged by Daishi Kataoka、Akira Murata、Hitomi Yaida
母への思いを歌った曲です。ゆったりミディアムバラードで、独特の歌声とキャラクターで聞かせてくれるYAIKO。 ブルースハープまで登場して、なんかフォーキーな色が出まくっています。
8. Are you ready? boy
Lyrics & Music by Hitomi Yaida Sound Produced and Arranged by Daishi Kataoka、Akira Murata、Hitomi Yaida
イントロのアラビアな雰囲気は一体何なんでしょうか。 妖しさ満載で聞かせてくれるヘビィロックチューン。力強さというか、なんか攻撃的です。 一変して、サビでは伸びやかなヴォーカルをフィーチャーする形で聞かせてくれる。なんとも不思議なナンバーだね。
9. Slide Show
Lyrics & Music by Hitomi Yaida Sound Produced and Arranged by Daishi Kataoka、Akira Murata、Hitomi Yaida
エッジの効いたギターと、ポップでカラッとしたサウンドがからむロックチューン。 なんだか楽しい雰囲気が漂うナンバーだね。飛び跳ねたくなるような、元気のある、そして流れるように歌詞が広がるYAIKOのヴぉーかるもまたいいね。
10. Hello
Lyrics & Music by Hitomi Yaida Sound Produced and Arranged by Daishi Kataoka、Akira Murata、Hitomi Yaida
シンプルなタイトル。そして、シンプルなサウンドで聞かせてくれるミディアムチューン。 とにかくYAIKOのヴォーカルがフィーチャされているだけに、伸びやかに聞かせてくれるね。
11. この恋はもうしまってしまおう
Lyrics & Music by Hitomi Yaida Sound Produced and Arranged by Daishi Kataoka、Akira Murata、Hitomi Yaida
アルバムのラストを飾るバラードナンバー。優雅なメロディに、優しく響くYAIKOの歌声。 それを盛り上げるアレンジがまたいいね。塩谷哲がなかなかいい仕事をしています。 ダイナミックかつ、ストリングスの繊細さを引き出した。 なおかつ、YAIKOを生き生きとさせているね。しかしながら、切ない歌詞がまたいいじゃないですか。
●Limited Box Set『Single Collection/Yaiko's Selection』● '04/7/28 release
ナニワの日(7月28日)にリリースされた完全限定のスペシャルボックスを、矢井田瞳がドロップ。 単品での同時発売となった矢井田瞳初のベストアルバムとなる「Single Collection」と、 ここでしか聞けない(しかし、後に単品発売される)矢井田瞳自身が選んだ「Yaiko's Selection」に加えて、矢井田瞳の音楽活動を振り返る、 番組仕立ての映像を収録したDVDがセットとなったものです。 シリアルナンバーも刻印されていて、プレミア感が出ていますね。 2枚のCDは、ともにリマスタリングされているので、オリジナルと聞き比べるのもいいかもしれませんね。 だがしかし、CCCDでのリリースはいかがなものか。今までは矢井田瞳はCCCDを避けていたのに、なぜここで折れたのかが気になります。 ベスト盤は本意ではないのかな?ベストを買うのならば、オリジナルアルバムを買えということかな?
1.
DVD
Yaiko's Music History
[DVD]
こちらへ→☆☆☆
●Best Album『Single Collection』● '04/7/28 release
7月28日、ナニワの日にリリースされた矢井田瞳初のベストアルバム。 単純明快に、シングルコレクションで、インディーズデビュー曲「How?」から、「一人ジェンガ」まで、全12曲をリマスタリングして、発表順に収録しています。 これ1枚で、矢井田瞳のシングル変遷を辿ることができますね。入門編としては、もってこいの作りです。矢井田瞳の世界観を端的に味わえます。 しかし、CCCDでのリリースなんだよね。これまで矢井田瞳は避けていたのに、ここで折れてしまうことは何事かな。 このベスト盤、同時発売となったボックスセットでは、矢井田瞳本人自ら選曲した「yaiko's Selection」にDVDが付いた3枚組みで梱包されています。
●Best Album『Yaiko's Selection』● '04/12/1 release
完全限定生産ボックスセットに収録されていた「Yaiko's Selection」が、満を持して単品でのリリース。 矢井田瞳自らが選曲を行い、シングルのメイントラックとは違う、矢井田瞳の本心を突き出したようなナンバーが勢ぞろいしています。 「i can fly」で始まり、「Life's Like A Love Song」で終わるところに、矢井田瞳の思いが出ているんでしょうね。 全曲リマスタリング。しかも、本人による楽曲解説も付いているということで、矢井田瞳の世界にどっぷりと浸かれるはず。 しかしながら、CCCDでのリリースなんだよね。リマスタリングの意味あるのかな?
●5th Album『Here today-gone tomorrow』● '05/8/15 release
ベストアルバムやセレクションアルバムを挟んで、矢井田瞳が通算5枚目となるオリジナルアルバムを発売。 2年ぶりということもあり、随分と曲にも落ち着き感が芽生えたような気がします。シングルナンバーも、バージョン違いを含めて4曲収録。 ミドル~スローな楽曲を中心に、よりパーソナルな部分を曲に乗せて聞かせる矢井田瞳であります。 また、村田昭をはじめとして、曲ごとにプロデューサーを立てて、1曲1曲を変幻自在に操る。 HEAT WAVEとのコラボレーションにはビックリだ。全体的に派手さはなく、落ち着き感たっぷりのアルバムで、じっくりと聞くことのできる作品となっています。 初回版は、期間限定サイトへアクセスができるCD-EXTRA仕様でした。
1. Chapter02
作詞:矢井田瞳 作曲:矢井田瞳 Arranged by all musicians produced by 西川進
ベストアルバムで区切りをつけ、YAIKOが新たなスタートを切った。 ザックリアコースティックギターをベースにした、ミディアムロックチューン。 元気いっぱいのイメージから、落ち着いた印象へと変えてきました。でも、メロディはYAIKO特有のものですね。 上げ下げメロディが効果的なサビが大きく伸びます。
アルバムでは、チャプター1つ進めたアレンジバージョンで。歌詞も何気に変わっています。 新しい息吹が注ぎ込まれたバンドサウンドで、ガッツリと聞かせてくれますよ。
2. マワルソラ
作詞:矢井田瞳 作曲:矢井田瞳 Arranged by all musicians produced by 村田昭
アルバム「Here today-gone tomorrow」からの先行シングルは、アニメ映画の主題歌です。 タイトル通り、爽やかで突き抜けた印象のあるミディアムロックチューン。 サビでもまた、大きな広がりを聞かせてくれる。空を飛ぶための1曲。YAIKOの伸びやかなヴォーカルが、羽を授けてくれます。 ギターに秋山浩徳が参加しているところにも注目。
3. 七色ピエロ
作詞:矢井田瞳 作曲:矢井田瞳 Arranged by all musicians produced by 村田昭
ヴォーカルにエフェクトをかけて、クセを出してきたポップロックチューン。 ガッツリ攻めの姿勢でYAIKOが口撃してきます。このアルバムの中では、結構、激しく聞かせてくれるよね。 それでいて、自らの生き方を提唱する歌詞が届いてきます。
4. マーブル色の日
作詞:矢井田瞳 作曲:矢井田瞳 Arranged by all musicians produced by 片岡大志・村田昭
ほんわかムードを漂わせるミディアムスローのナンバー。 牧歌的というか、のんびりした雰囲気が出ているよね。鮮やかな色が広がる世界に、楽しさを見出す曲です。 こんなにリラックスしたYAIKOもなかなかないですね。
5. 月を見ていた
作詞:矢井田瞳 作曲:山口洋・矢井田瞳 Arranged by all musicians produced by HEATWAVE
HEAT WAVEのメンバーが演奏で参加したミディアムロックチューン。 深く忍び込んでくるようなメロディパートから、YAIKO特有のトラッドというか牧歌的叙情メロディのサビへと変わり、引き締めてくる。 なかなか力のあるコラボレーションで、かっこいいですね。
6. NOT A PERIOD
作詞:矢井田瞳 作曲:矢井田瞳 Arranged by all musicians produced by 山口洋(HEATWAVE)・KiLA
こちらは、HEAT WAVEの山口洋とバンドのKiLAが参加したカントリー調のナンバー。 リズム隊の音が色濃く出ていて、もそもそとした感じですね。もう少しTin Whistleの音を生かして、YAIKO特有の世界を押し出してもよかった感じです。 それでも、サビでの音の集合体は、ハンパないくらいにかっこいいね。
7. believe or doubt
作曲:村田昭・矢井田瞳 Arranged by all musicians produced by 村田昭
アグレッシヴなギターサウンドをぶつけてくるインストナンバー。 激しいです。濃いです。ギターが物を言っています。そして、妖しい雰囲気を醸す。 この世界は不思議。信じるか信じないかは、あなた次第。
8. Pajama Holiday
作詞:矢井田瞳 作曲:矢井田瞳 Arranged by all musicians produced by 村田昭
思わず手拍子したくなるリズムがポイントとなるポップロックチューン。 パジャマの休日。とってもリラックスできる雰囲気の中に、YAIKO流の生き方を添えてきます。 でも、どんどんと元気になる感じが出ていて、聞いていて気持ちよくなってきますね。
9. モノクロレター
作詞:矢井田瞳 作曲:矢井田瞳 Arranged by all musicians produced by 村田昭
ミディアムスローのバラードナンバー。YAIKOのヴォーカルが全体的に伸びやかに響き渡る。 ちょっと切ないメロディと歌詞が、YAIKOの雰囲気を変えるね。どっしりと構えた雰囲気があるんだけれども、繊細なところも垣間見えてくる。 サビのファルセットがまたいい感じに流れを組む。地味目ながらに底力を発揮するシングルでしょう。
10. 彼女の理由
作詞:矢井田瞳 作曲:矢井田瞳 Arranged by all musicians produced by 村田昭
淡々としたリズムが支えとなるミディアムロックチューン。 メロディパートと打って変わって、サビでは大きく広がるような爽やかさを纏ったメロディが耳に響き渡る。 それと同時に、YAIKOの口から歌われる歌詞には、メッセージ性を感じます。
11. ビルを見下ろす屋上で ~witfield version~
作詞:矢井田瞳 作曲:矢井田瞳 Arranged by all musicians produced by 村田昭
しっとりテイストで始まるバラードナンバー。ピアノの音がどっしりと訴えかけてくるようで、かっこいいね。 街中の雑踏感やYAIKOのコーラスが効果的です。
アルバムでは、ピアノ1本でじっくりと聞かせてくれるバージョンで。ロンドンでのミックスが活きています。
12. 雨と嘘
作詞:矢井田瞳 作曲:矢井田瞳 Arranged by all musicians produced by 河野圭
タイトルがストレートでかっこいいね。 サウンドの方も、バンドの音とストリングスが盛り上げてくれます。なんとサビはストリングスのみに抑えて、その後でバンドサウンドを加えて盛り上げる手法。 かっこよすぎる河野圭によるアレンジです。サビのしっとりとしたメロディが、心に刺してきます。いい曲だね。
13. ゆらゆら
作詞:矢井田瞳 作曲:矢井田瞳 Arranged by all musicians produced by 河野圭
アルバムのラストを飾るのは、アコースティックテイストを出したバラードナンバー。 やけにYAIKOのヴォーカルが前面に出されていて、直接語りかけてくるかのようだ。温かく優しいサウンドも、包み込んでくるようだね。
●Live Album『Sound drop ~MTV Unplugged+Acoustic live 2005~』● '05/12/7 release
日本人としては3人目となるMTV JAPAN制作の「アンプラグド」の模様を、CDに収録したライブアルバム。 塩谷哲や弦一徹といったミュージシャン達とのコラボレーションで、また一味違った矢井田瞳を聞かせてくれます。 しかし、曲が8曲だけというのはなんか少なくて残念だ。フルサイズで味わいたい方は、同時発売となったDVDを見て味わってくださいとのことか。 もう一方、CDとの2枚組みとなったDVDには、2005年のアコースティックライブの模様を収録。こちらも4曲のみとかなり少なすぎます。 「モノクロレター」や「Life's Like a Love Song」など、新旧ナンバーが味わえるんだけれども、やっぱり物足りない。 1度で2度おいしい作品なんだけれども、やっぱり消化不良だよな。今作も、やっぱりインディーズのAozora Recordsからのリリース。 EMIは消極的だなぁ。しかし、アコースティックな矢井田瞳を目と耳で味わえるのはお得感がありますね。
どっしりとしたサウンドの中にも、アコースティックの柔らかさがあるM-1。 YAIKOのヴォーカルも、伸びやかに響き渡る。独特の抑揚が効いています。ゆったりとした空気が流れ込むM-2。 これがアンプラグドの魅力だろうか。塩谷哲のピアノが弾むM-3。 軽快な雰囲気で進行。どっしりとしたロックナンバーも、ガラッと印象を変えて聞かせてくれます。 ピチカートのようにピコピコと音が響くしっとりバラードM-4。ここでも塩谷哲のピアノがいい味を出していますね。 カバーナンバーM-5をアコースティックで。静かな音だと、YAIKOの訳詞がより響き渡りますね。この独特の空間に、より曲の持つ大きさが伝わってきます。 オリジナルの持つサビの力をアンプラグドならではの軽やかさが加わって、なかなかいいアレンジとなったM-6。 間奏の5拍子パートもいい感じで。高速ビートとともに、YAIKOの掛け声で大ヒットナンバーM-7を。 弦一徹のバイオリンがまた、イントロでいい味を出していますね。疾走感があり、オリジナルの持つポップな印象を放っています。 ピアノをバックに、しっとりと歌い上げるM-8。歌詞に表れた気持ちが出ていますね。間奏ではヴァイオリンが響き渡ります。
[DISC 2:DVD]
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●6th Album『IT'S A NEW DAY』● '06/11/22 release
お久しぶりのYAIKOのオリジナルアルバム。前作のオリジナルアルバム「Here today-gone tomorrow」から約1年3ヶ月ぶりですか。 通算6作目。今作は、Aozora Recordsへの移籍第1弾アルバムということで、心機一転を図った一作でもあります。 先行シングル「Go my way」「STARTLiNE」「初恋」からもわかるように、これまでのYAIKO節はもちろん健在。 しかし、音に幅が出たというか、どこかしら余裕感も漂っていますね。 その落ち着き具合と、EMIから離れた影響もあってか、あまり派手さは無く、ちょっと控えめな印象もしますね。 より作りこまれた楽曲と、アレンジを手がけたミュージシャン達の色なんでしょうね。 しかしながら、YAIKO自身にとっての新しい日になっていることでしょう。 激しく攻撃的だったり、優しく伸びやかだったり、YAIKO特有のヴォーカルももちろん響き渡っています。 今作は、初回限定版として、「Go my way」と「初恋」のPV、そして「STARTLiNE」のライブの模様を収録したDVD付き。さらには三方背BOX仕様と豪華です。
1. 御堂筋PLANET
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
アルバムのオープニングを飾る、スカッと爽快のロックナンバー。 YAIKOの故郷・大阪は、御堂筋をテーマにした歌詞が飛び交っています。なんだか曲が笑っているね。とっても楽しそうだ。 ブラスも華やかに。プログラミングやSEが新鮮だけれども、YAIKOパワー健在で聞かせてくれます。
2. やさしい手
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
アイリッシュテイストを醸す3拍子のミディアムナンバー。 YAIKO自身がTin Whistleを吹く。サビのメロディがまた、優雅で温かく、YAIKOのファルセットも聞くことができます。 なんだか、随分と伸びやかなナンバーですな。タイトル通り、優しさの出た1曲です。
3. STARTLiNE ~it's a new version~
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
移籍第2弾シングルは、弾むリズムとYAIKOのキャラクターが見事にマッチしたYAIKO流応援歌。 まずメロディが、これまでのYAIKOの集大成のような、すべてが詰め込まれているような感じだね。 キャッチーでポップで、それでいてじっくりと聞かせてくれるというところもある。 サビでは、爽やかさも出して、YAIKOのヴォーカルも遠くまで響き渡っていく。
アルバムでは、新しいバージョンで収録。YAIKOのヴォーカルに、より広がりが感じさせるような雰囲気をまとった。 サウンドの方も、ガツンと強力になったね。
4. 地下室の渦
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
アコースティックサウンドをベースに進行するミディアムナンバー。 メロディパートは、結構ざっくりとした感じ。一方で、1番サビからは、随分とどっぷりしたアレンジになって、力強さを増す。 ドラムやベースの低音が効いていますな。歌詞の方は、ちょっと弱い面が表れているようだ。
5. キッチン
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
プログラミングビートは淡々としていて、冷たい雰囲気なんだけれども、 YAIKOのギターとヴォーカルが温かさを添えるミディアムナンバー。キッチンでのシチュエーションを歌詞にして、YAIKOなりの物語が進行する。 シチューを作りながら。なんか、温かい一面が出ていますね。
6. 初恋
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
アルバム「IT'S A NEW DAY」からの先行シングルは、どストレートなバラードナンバー。 初恋相手が今も忘れられない物語。初々しさと積み重ねた恋愛は、比較の対照にならないね。 シンプルなサウンドとメロディながらに、随分と深い味わいが出ています。最後は大きく盛り上がり、そして静かに終わってゆく。 これぞYAIKO流バラードだね。
7. Go my way
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
レコード会社をEMIからAozora Recordsへと移籍したYAIKO。 その第1弾シングルは、これぞYAIKOロックと言わんばかりの痛快疾走チューン。寂しいときでも背中を押してくれる、応援歌のようなパワーをくれる1曲です。 もう元気いっぱいで、実に楽しそうなんだ。わが道を行く、まさにYAIKOの味が出ています。 何気にストリングスも華を添えていて、強力サウンドともにガツンと聞かせてくれる。
8. ミッドナイトスナック
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
ちょっとロカビリーなスィング感のたまらないロックチューン。 濃いというか、怪しいというか、YAIKOの歌い回しも、なんかかっこいいね。一方で、曲の構成は随分と単純だね。 普通だったら飽きてしまうところを、いい感じにYAIKOの毒気で楽しませてくれる。
9. 何もやりたくない
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
疾走感たっぷりのアップテンポナンバー。「何もやりたくない」という、ちょっと負のイメージが曲からは出ていない分、 YAIKOのキャラクターが前面に出ているね。でも、なんか随分と能天気というか、お気楽な感じで歌っている雰囲気だ。 みんなが楽しくなるような1曲だね。
10. Tea-time
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
マンドリンがポイントとなるミディアムテンポチューン。 アコースティックサウンドを前面に、ほっこり温かい雰囲気の出たトラックです。 リラックスムードたっぷりで、心地いいですな。
11. 37.0度
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
「DEATH NOTE」のトリビュートアルバムに提供されたロックチューン。 濃くヘビィなサウンドとともに、YAIKOの芯のあるヴォーカルが突き刺してくるようだ。 そして、サビのメロディがいかにもYAIKOだよね。ちょっとフワフワした雰囲気ながらも、独自の世界へと引き込んでくる。
12. おやすみ
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
タイトル通り、休ませてくれそうなアコースティックサウンドのバラードナンバー。 しっとりと包みこんでくれるようなコーラスがいいね。2番からは音数も増えて、聞かせるアレンジに。 なんだか内省的というか、ちょっとマイナス要素の強い言葉が並んでいるけれども、結局は「おやすみ」の言葉がすべてを大きく包み込んでしまう。 そんな感じだね。
Secret Track. 今日のための歌
M-12「おやすみ」を聞き続けていると始まるシークレットトラック。 YAIKOがアコースティックギターで弾き語り。じっくりと聞かせてくれるミディアムナンバー。 短いサイズながら、YAIKOの言葉1つ1つに気持ちが込められているね。
[DISC 2:DVD]
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●7th Album『colorhythm』● '08/3/5 release
Yaiko、通算7枚目のオリジナルアルバムは、前作「IT'S A NEW DAY」から約1年半ぶり。 この間に、ゆっくりとじっくりと作られた感じがするのは、収録されているシングルナンバーが「I Love Youの形/ハネユメ」の両A面2曲だけだからかな。 それ以上に注目なのが、やはり小田和正とのコラボレーションナンバー「恋バス」。 元々はテレビ番組での共演で制作されたもので、収録する際に新たなバージョンにお色直しされました。 何はともあれ、小田マジックにかかった1曲に仕上がっていますね。プライベートでは結婚という大きな節目を向かえ、音にも歌詞にも、 よりいっそう深みが増したかなといった印象を受けます。全体的に落ち着いたYaikoだけれども、1曲1曲きちんと思いが込められて作られた感があるね。 素朴ながらに味わい深い1枚となりました。
1. YES
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:矢井田瞳
アルバムのオープニングチューンは、作詞・作曲だけでなく、編曲も担当したYaiko。 ギターにパーカッションに、キーボーどっも演奏し、積極的な姿勢をアプローチ。 ゆったり流れるミディアムナンバーで、Yaikoの今の気持ちが込められている。
2. ハッピースピナー
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
アグレッシヴなギターで攻めてくる、アップテンポのロックチューン。 バンドメンバーと息の合った演奏をバックに、躍るようなメロディが響く。 Yaikoがお得意の雰囲気が出ているね。少々早口なサビのメロディも、キャッチーに聞かせてくれる。 今を見つめて、未来へ歩こうとしているね。
3. ミラクルワイパー
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
塩谷哲のピアノが踊るミディアムテンポのポップロックチューン。 随分と陽気でお気楽感が出ているね。なんだか素のYaikoが出ているようだ。 なんでも、タイアップをもらってから明石家さんまのことを思って書いた曲らしい。 なんとなくわかるような気もするね。くよくよしないで明るく進もうと、背中を押してくれる。
4. ネバーランド行き
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:久保田光太郎
アップテンポのリズミカルなトラック。 YaikoのTin Whistleが、ちょっと久しぶりに、ほんの少しアイリッシュテイストを出しているけれども、本編はいたってどんどんと攻め来るロックチューンです。 ふとした気づきで前向きな気持ちにさせてくれる、Yaikoらしい言葉を聞かせてくれるナンバーです。
5. Siren
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭
ダブというかレゲエというか、ラヴァーズ・トックとでもいうか。そんな感じでゆったりと、Yaikoの新境地ですかね。 Bメロからはロックテイストで、さらにサビでは攻めの音を聞かせてくれます。なかなかかっこいい展開で面白いね。 Cメロの叫びというか、突き刺すような力強いヴォーカルが、これまたいいじゃないですか。
6. I Love Youの形
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
久しぶりとなるシングルナンバーは、両A面でのリリース。 こちらは、随分と独特のリズムで進行するアップテンポナンバー。Yaikoのヴォーカルも、なんだか愛に溢れた感じで楽しそうに聞こえる。 それ以上に、演奏陣が本当に楽しそうだ。Yaikoの不思議なメロディも、強力なキャッチーさを放つ。かなり高度なトラックを難なく聞かせてくれますよ。
7. 恋バス ~colorhythm ver.~
作詞 / 作曲:矢井田瞳 / 小田和正 編曲:村田昭
小田和正とのコラボレーションナンバー。元々は、小田和正の番組に出演したことがきっかけで制作された楽曲。 今回は、番組とは違ったバージョンで収録。アコースティックサウンドをベースに、ゆったり淡い雰囲気が漂ってきます。 小田和正もコーラスで参加。Yaikoのヴォーカルと色は違えど、絶妙なハーモニーを聞かせてくれます。 キーボードのほんのり柔らかい音がいい空気を醸しています。
8. ハネユメ
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
両A面でリリースされたシングルナンバー。イントロからダイナミックな演奏とストリングスで響き渡るバラードチューン。 Yaikoのヴォーカルも、伸び伸びと聞かせてくれる。遠く離れてしまったあなたと私のことを綴った歌詞がまた、切ないんだよね。 胸に響き渡るメロディで、訴えかけてくる。ラストのサビで転調し、盛り上がりに拍車がかかってきた。 ヴォーカリスト・矢井田瞳の実力を感じさせる1曲。
9. ドキドキのつぼみ
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭
ベースの音が印象的なイントロで始まるミディアムナンバー。 好きな人を思う主人公のウキウキドキドキな気持ちがよく表れた1曲。 なんか、初々しさがあってかわいい曲だね。落ち着き感のあるサウンドの中に、今にも爆発しそうな恋心が詰まっています。
10. 靴音
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:久保田光太郎
ミディアムテンポのアコースティックロックチューン。 1番Aメロのギターのみの音をバックにして歌うYaikoに原点を見たね。派手さや弾けっぷりはなく、じっくりと聞かせてくれる大人のYaiko。 でも、独特のサビのメロディやファルセットなど、持ち味は十分に発揮されているね。
11. 君こそ道しるべ
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭
胸のもやもやを爆発させるYaiko?随分とひねくれた感じに始まる曲だなぁ。 ミディアムテンポのロックチューンなんだけれども、これがまた、見事に変身するんだ。 ちょっと脱力感のあるメロディながら、しゃきっとサビで聞かせてくれる。 このダイナミックなサウンドで圧倒してくる。ストリングスの音も圧巻。ラストは随分と壮大になりました。
12. Not Enough
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
しっとり系のバラードナンバー。アコースティックギターをザックリザックリと聞かせてくれる。 ピアノもポロンポロンと優しさを演出。あなたに真っ直ぐな愛を伝えるラブソング。
13. .~period~
作詞 / 作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭 / 矢井田瞳
前曲からつながった曲であり、オープニングチューン「YES」の続編とも言えるバラードナンバー。 ドラマティックな展開で、アルバム全体を見事にまとめた。
●Best Album『THE BEST OF HITOMI YAIDA』● '09/2/18 release
この年の7月にデビュー10周年を迎えるヤイコこと矢井田瞳。「Single Collection」「Yaiko's Selection」に続くベストアルバムが届きました。 これがまた、2枚組み全34曲というフルヴォリューム。しかも、お手ごろなお値段。 シングルナンバーは全曲収録されているということで、まさしくコンプリートな作品ですね。さらには、 ライブの人気曲、定番曲なども押さえています。とはいっても、ここ最近の2作「IT'S A NEW DAY」「colorhythm」からの楽曲チョイスが多いですがね。 また、珍しくリリース順、発表順ではない収録順序なんだよね。 敢えてごちゃ混ぜにすることで、ヤイコとしての楽曲の統一感を出してきたのでしょうか。 2枚のディスクとも、激しいナンバーからスタートし、落ち着いた感じの曲で幕を下ろしています。 ただ、やっぱりこのベスト盤のリリース時期が時期だけに、レコード会社先導型のような気がするね。 簡素なジャケットだし、ブックレットはこれまでのCDジャケとの写真はあるけれども、ヤイコ本人の姿は無し。 せめて取り下ろしの写真も欲しかったかな。
●8th Album『VIVID MOMENTS』● '11/5/18 release
おかえり、ヤイコ!ということで、結婚・出産を経て矢井田瞳が戻ってきた。3年2ヶ月ぶりとなるオリジナルアルバムは、 ユニバーサル移籍第1弾。心機一転の場で、再び活動を始めたヤイコ。 これがまた、いい意味で変わっていない。なるほど、ヤイコロックが詰まったアルバムですね。口火を切ったシングルナンバー 「Simple is Best」の痛快感といい、「同上みたいなLOVE」のまったりテイストといい、相変わらずいろいろな面を見せてくれるヤイコであります。 バックを支えてくれるミュージシャンも、盟友・村田昭を筆頭に、ガッチリと組んで、ヤイコとの強力サウンドを生み出す。 歌詞も、とにかく素直な気持ちをストレートに聞かせてくれる。 飾らない気持ちがヤイコらしさだよね。アルバムもギュッと詰まった内容の作品です。
初回盤は、復活ライブの模様を収録したDVDつき。やっぱり、地元・大阪でのライブということで、生き生きしているね。 デビュー曲「B'coz I Love You」から登場して、変わらないその歌声とパフォーマンスに引き込まれていきます。 ただ、フルサイズじゃないのが残念。
1. Simple is Best
作詞/作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭
祝、矢井田瞳活動再開。結婚、出産、そしてレコード会社と所属事務所を移籍して、 心機一転一発目。単独の名義で3年4ヶ月ぶりのシングルとなるんだけれども、まったくブランクを感じさせない、 これぞヤイコ節といわんばかりのギターロックチューン。言葉もどんどんと押し寄せてくるアッパーなナンバー。 このヴォーカルのところどころで登場するファルセットを聞くと、やっとヤイコが戻って来たなぁと感じさせますね。 とにかく元気いっぱいに歌を届けてくれる。
2. 白詰草のブーケ
作詞/作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭
アコースティックギターのさっぱりとした音が心地よいミディアムナンバー。 サビからどっしりと聞かせてくれる展開。伸びやかなヤイコのヴォーカルが印象的だね。 西川進のギターもいい味を出してます。シンプルの中に愛らしい魅力をギュッと詰め込んだ1曲。 ヤイコの優しさが伝わってくるようナンバーだね。
3. Can you hear me?
作詞/作曲:矢井田瞳 編曲:tasuku tohyama
アルバムの中では、この曲だけアレンジをtasuku tohyamaが手がけています。 濃さの中に爽やかさを詰め込んだメロディとアレンジで、聞かせてくれるミディアムロックチューン。 ヤイコはハープを披露してくれます。なんだか、初期の頃のような大らかさや伸びやかな部分が心地よいね。
4. SURVIVE! ~生き残れ~
作詞/作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭
ブラスも華やかに彩りを加えるミディアムロックチューン。 ちょっと粘着質な音が、ヤイコの持つセンスを表しているようだね。 どっしりと地に足をつけて、しっかりと音を奏でている力強い演奏がかっこいい。
5. さよならよりも切ないの
作詞/作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭
かき鳴るギターとヤイコのヴォーカルが印象的なナンバー。 アコースティックテイストで進行して行き、あっさりとした感じで。今回のポイントはアコーディオンの音かな。 おしゃれで優雅なんだけれども、切なさも出ているんだよね。味わい深いメロディとともに聞かせてくれました。
6. 悲しみが吹いた時
作詞/作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭
6拍子の独特リズムが作るヤイコの空気。カラッとしていながらも、温かさが染み込んでくるような曲だね。 時に壮大な雰囲気もあり、ヤイコの世界が大きく広がる。「i can fly」のようだ。 Tin Whistleもヤイコ自身が吹いては聞かせてくれます。
7. 君の家まで
作詞/作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭
お、打ち込みを使ってくるとはちょっと斬新なイメージ。 淡々としていながらも、アグレッシヴな音が有機的。特に、西川進のギターが味があるんだ。 ヤイコのヴォーカルも伸び伸びです。ただ、盛り上がりそうで盛り上がらず終いな雰囲気なんだよね。ちょっと残念。
8. 雨の降る街
作詞/作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭
湿っぽいアレンジが曲にぴったり。雨の雰囲気が染み渡っていますね。 サビのパート、ヤイコのヴォーカル、ドラム、ギター、ベース、キーボード、それぞれの音が集約されては、大きな力を放つ。 かっこいいし、クールだし。なんだか浸れるミディアムロックチューン。余韻にもうっとり。
9. 同情みたいなLOVE
作詞/作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭
矢井田瞳、活動再開シングル「Simple is Best」をリリースしたものの、 間髪入れずに早くも再開2枚目となるシングルをドロップ。 第1弾シングルが「動」だったのに対して、こちらは「静」。メロディラインをうまく引き出すミディアムバラードチューン。 これまた言葉1つ1つが染み渡ってくるような別れのナンバーなんですね。 なんだか切ない歌詞なんだけれども、メロディとサウンドが大きく盛り上げてくる。 ストリングスも上品に添えられて、グッと曲のイメージを飾り立てます。
10. 花と月とアンテナ
作詞/作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭
とにかく弾けまくり。これぞヤイコのアッパーロックチューン。 ヤイコ特有の浮遊感あるメロディが、息巻くサビでも華麗に舞う。とにかくヤイコのメッセージに、背中を押されるね。 なかなか痛快で、気持ちのいいナンバーです。
11. HIKA:Re
作詞/作曲:矢井田瞳 編曲:村田昭
アルバムの締めを飾るロッカバラードチューン。ヤイコの歌詞はネガティヴからポジティヴへと移り、 曲の方も歌詞とリンクするかのような雰囲気を放つ。 味わい深さもあって、染み渡る1曲だね。最後の歌詞がヤイコ自身の意思表示にも思える。
[DISC 2:DVD]
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●Best Album『ゴールデン☆ベスト』● ' 11/8/10 release
「ゴールデン☆ベスト」シリーズに、矢井田瞳がラインナップ。 シングルとしては、インディーズデビュー曲「How?」から、「アンダンテ」まで。アルバムでいうと、3rd Album「i/francy」あたりまでの楽曲をコンパイルしたベスト盤。 ヤイコにとって、一番脂の乗っていた時期の楽曲を、廉価で味合うことのできる1枚です。 レコード会社主導の企画なので、ジャケットもブックレットも簡素だったりするけれども、曲はやっぱり本人が思いを込めて作っているよね。 ギターをバリバリ弾いては、優雅に歌い上げて、裸足でステージに上がるパフォーマンスも話題になったり。 こういうアルバムが、その人の曲を知るきっかけになっても、もちろんいいよね。 従来のファンにとっては、コレクターズアイテム以外何モノでもないけれども。 「B’coz I Love You」」「may sweet darlin’」のダブルパンチでヤイコにノックアウトされます。 個人的には、爽快に広がる「Ring my bell」が本当にいい。一押し。
●9th Album『panodrama』● '12/9/16 release
矢井田瞳、前作「VIVID MOMENT」から約1年ぶりとなるオリジナルアルバムは、9作目。 今作では、シングル「間違いだらけのダイアリー」「もぎたての憂鬱」の2作を手掛けている久保田光太郎を中心に、 村田昭や島田昌典、寺岡呼人といった面々をサウンドプロデューサーに迎えて、これまた一味違ったヤイコワールドを展開しています。 シンプルさが前面に出た歌詞をガツンととっくサウンドで聞かせてくれたり、まったりバラードで聞かせてくれたりと、 音の面では面白さを出しています。特に、ラストチューン「MY LIFE IS MY MESSAGE ~始まりの靴音~」では、 ケルティックな風を漂わせて、華麗に舞うヤイコが新鮮です。なんだかこういうテイスト、久しぶりだな。 そう考えると、矢井田瞳、また1つ成長したというか、一回り大きくなったということでしょうかね。
1. panodrama
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 矢井田瞳、久保田光太郎、渡辺敏広
まずは美しいハーモニーで、うっとり聞かせてくれるイントロ。 そして、アコースティックギターをじっくりしっとりと聴かせてくれる演奏です。 ギターの手の動きも生々しさがあって、有機的に伝わってきますね。中盤からは、ざっくりアレンジにさらなる集めのコーラスも加わって、 盛り上がりを聞かせてくれます。
2. 間違いだらけのダイアリー
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 久保田光太郎
ヤイコ再始動。 アルバム「 VIVID MOMENTS」以来となるシングルナンバー。リズミカルなビートと、がっつりかき鳴るギターが「これぞヤイコ!」と思わせる音使いだ。 自由気ままなで、所々ファルセットを使っては、フワッとさせる独特のヴォーカルも、心地よさを生む。 さすがヤイコだね。爽やかなメロディとキャッチーさは出ているんだけれども、そこまで弾けているわけでもなく、じっくりと聴かせてくれるタイプの曲だね。 そういう点では、物足りなさもあるかな。
3. もぎたての憂鬱
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound Produced by 久保田光太郎
前作シングル「間違いだらけのダイアリー」から約7ヶ月、お久しぶりとなるヤイコのシングルナンバーは、 イントロから鳴り響くギターの音が、何かを狙っている感じで、実にヤイコらしさを出してきた。 メロディ自体もどこか俗っぽく、「アンダンテ」や「一人ジェンガ」にような、濃さや癖を出したミディアムロックチューン。 久しぶりにヤイコの色が思う存分出ているような曲だね。 歌い方も、かっこいいのと同時に、裏側が見え隠れする雰囲気にそそられます。
4. よりどころ
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 久保田光太郎
ギターのリフがインパクトを起こすミディアムロックチューン。 淡々とした中にも、矢井田瞳の濃さが出ていますね。 そして、浮遊感たっぷりの矢井田瞳のヴォーカルも健在で、自由に空を舞うように軽やかです。
5. GIRLS MAGIC
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 村田昭
ウキウキワクワク、ストレートな痛快ロックチューン。 疾走感たっぷりに矢井田瞳を聞かせてくれます。お泊まりした後の女性の気持ちを華々しく歌うマジックです。
6. ガチャリントン
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 寺岡呼人
タイトルも面白いし、いきなり子供の声で始まるポップチューン。 しかも、サウンドプロデューサーは寺岡呼人ということで、珍しいコラボチューンとなっているね。 しかも、ベーシストとしても参加しています。さらにはお祭りモードな楽しい演奏で、ブラスをはじめ、音が弾んでいます。
7. 恋の魔法瓶
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 久保田光太郎
イントロからウクレレが登場しては、心地よさを前面に出す。 軽やかアコースティックサウンドで、優しく楽しく聞かせてくれるナンバーです。 タイトルや歌詞はいかにもなヤイコワールド。 しかし、そのインパクトが強すぎて、メロディが弱いかな。全体的にはあっさりとした感じで。
8. サヨナラありがと
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 村田昭
しっとりと聴かせてくれるバラードナンバー。 タイトルそのまま、別れの歌です。田中義人のざっくりギターや、村田昭のピアノが効果的に響き渡ります。 そして、何より矢井田瞳のヴォーカルが切ないんだな。
9. いつかはLOVE SONG
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 島田昌典
イントロからaikoっぽいなと思ったら、なるほど島田昌典がサウンドプロデューサー。 トラックは十分、aikoに通じるようなものだね。ストリングスや秋山浩徳のギターといい、とっても気持ちがいい。 そして、矢井田瞳の書き上げたメロディも、とっても爽やかなんだよね。 勇気を出せずに告白できない主人公の物語です。
10. よれたハートにアイロンを
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 久保田光太郎
タイトルが何だか親近感や生活感が湧いています。 でも、中身は疲れた現代をどう生き抜いていくか、みたいな感じが出ていますね。 頼もしく背中を押してくれるような、矢井田瞳のヴォーカルとサウンドに救われるような気がします。
11. MY LIFE IS MY MESSAGE ~始まりの靴音~
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 山口洋、細海魚
イントロからヴァイオリンが入ってきては、アコーディオンやIrish Bouzoukiも入ってきて、 ケルティックなサウンドで優雅に、そして華麗に舞う3拍子のナンバー。 ラストでの全員でのコーラスが感動を呼び起こす。
●Mini Album『123456』● '15/9/18 release
ヤイコ、初のミニアルバムは、前作「panodrama」から3年のインターバルで到着。 今回も久保田光太郎をサウンドプロデューサーに迎えて、がっつりとした音を展開してきます。しかも、どの曲もしっかりとヤイコしているんだ。 矢井田瞳の持ち味でもある不安定ながらキャッチーに引き込むメロディに、特徴あるヴォーカルが生きているんだな。 どっしりロックやゆったりミディアムチューンなど、この時点でのヤイコが輝く全6曲。 ミニアルバムながら、フルアルバムくらいに勢いがあるし、濃い味付けがされています。ガツガツしていて聞き応えがありますね。
1. DON'T CRY
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 久保田光太郎
イントロから癖のある音を出して、始まるロックチューン。 これぞヤイコな世界が広がるメロディパートが優雅に舞う。サビは前のメロディから下がっていたから、ちょっと雰囲気が違ってきたけれども、 そこから上がってゆき、うねうね上がったり下がったりのメロディライン。ふわふわ。キャッチーさを武器に、心をつかんできます。
2. 地平線と君と僕
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 久保田光太郎
爽やかにギターがかき鳴るサビで始まるミディアムロックチューン。 伸びやかで気持ちよさそうなヤイコのヴォーカルが印象的。サビに入ると、ドラムのリズムも加わって、躍動感もアップ。 ただ、ちょっと歌詞が切ない。遠くへ行ってしまう君と僕をつなぐ地平線に手を伸ばして。
3. Oasis
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound Produced by 久保田光太郎
ヤイコの伸びのあるヴォーカルが魅力的に響き渡るミディアムロックチューン。 程よい力強さとファルセットを組み合わせて、ふわふわと展開。エッジの聞いたサウンドをポップな路線へ。 まろやかに聞かせてくれます。伸びやかだね。
4. YES or NO
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 久保田光太郎
低音とエッジを効かせて、のしのし聞かせるイントロで惹かれるね。 メロディとサビの繰り返しの単純構成が、逆にこの曲の妖しさをアップさせる。 ヤイコのヴォーカルも、こういう癖のあるメロディだとものすごく生きてくるね。
5. あまよの月
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 久保田光太郎
鋭さを加えた音で聞かせるロックチューンは、緊迫感と躍動感をミックスさせてぶつけてくるメロディパートを経て、 展開されるサビの痛快と爽快に包み込まれる。Bメロパートの2拍子追加の部分がインパクトを与えてくるね。
6. GOOD OLD DAYZ
Lyrics & Music:矢井田瞳 Sound produced by 久保田光太郎
イントロのテイストが1980年代な印象。そして、歌い始めのヤイコのヴォーカルも、 ちょっとテイストが違っているね。これまでにはなかった姿勢を感じるアップテンポのロックチューン。 サビの爽快感は相変わらずだけれども、早口というか、言葉を多めにして叩き込んだりと、工夫が表れた1曲。