album
●1st Album『message d'amour』● '95/9/21 release
LINDBERGのヴォーカルm、渡瀬マキがソロ活動を展開。バンドの結成前のアイドル以来ですね。今作はアルバムということもあり、渡瀬マキがLINDBERGとは違った世界観を出してきました。 やはり元気一杯のイメージをバンドに持つせいか、ここではちょっと大人な女性のイメージを出してきます。 曲の方も、ボサノヴァ調のまったりテイストで、おしゃれに聞かせてくれたりするので、バンドとしての姿を気にせずに、楽しむことができますね。 また、かまやつひろしや矢野顕子が楽曲を提供していたり、本人も作詞のみならず作曲も手掛けたりと、なかなか精力的な姿を見せる、聞かせるアルバムとなりました。
1. message d'amour
Lyrics:MAKI WATASE Music:HIROSHI KAMAYATSU Arranged by JUN SATO Produced by Maki Watase
何とボッサタッチのナンバーをゆったりまったり聞かせてくれます。心地よさたっぷりのサウンドに、ハイトーンのヴォーカルが響き渡る。 作曲がかまやつひろしということもあり、興味深いね。優しさやか柔らかさが前面に出ていて、ほっこりさせてくれるナンバーだ。
2. fake flower
Lyrics:MAKI WATASE Music:MAKI WATASE Arranged by JUN SATO Produced by Maki Watase
A.O.R.やフィリーソウル風な瑞々しいナンバーで、お届け。ブラス隊も大活躍だね。 丁寧なメロディラインと真剣モードな渡瀬マキのキリッとしたヴォーカルに引き込まれる。
3. いちにちだけの音信不通
Lyrics:MAKI WATASE Music:MAKI WATASE Arranged by JUN SATO Produced by Maki Watase
フィンガースナップがいい感じ。ウキウキワクワクな雰囲気を温かさたっぷりにお届け。 ブラスも大活躍なナンバー。まるでツンデレのような主人公。好きだからこその行動を楽しんでいるのかな。
4. 恋をしてた
Lyrics:MAKI WATASE Music:RYU KOHSAKA Arranged by JUN SATO Produced by Maki Watase
ゆったりミディアムナンバー。マイナー調のメロディが、キリッとさせてくれるね。大人テイストで展開。 それに比べると、ちょっと渡瀬マキのヴォーカルが若いかな。全体的に纏う冷たくクールな雰囲気はかっこいい。
5. happiness
Lyrics:MAKI WATASE Music:MAKI WATASE Arranged by JUN SATO Produced by Maki Watase
囁くようなウィスパーヴォイスを方法つとさせるヴォーカルで聞かせてくれるバラードナンバー。 トラックの方も、まろやかでまったりと。「幸せ」というタイトルながら、とっても悲しい物語が展開。
6. さよならの夜みつけた空
Lyrics:MAKI WATASE Music:TAKEO ISSHIKI Arranged by TAKEO ISSHIKI Produced by Maki Watase
イントロのギターのエスニックな感じ、オリエンタルな感じがおしゃれに映えるポップなロックナンバー。 あとは落ち着いた感じのヴォーカルで、じっくりと聞かせてくれる。爽やかさを感じさせるけれども、別れのナンバーなんだよね。
7. ゆっくり すきになりたいの
Lyrics:MAKI WATASE Music:TAKEO ISSHIKI Arranged by TAKEO ISSHIKI Produced by Maki Watase
まったりボッサタッチのナンバー。渡瀬マキのヴォーカルも温かくて柔らかくて、寄り添ってくれるような感じだね。 フルートも入って、おしゃれなサウンドだし。ゆっくりと恋をしていきたいと、ちょっと複雑な気持ちを歌います。
8. Wedding blue
Lyrics:MAKI WATASE Music:MAKI WATASE Arranged by JUN SATO Produced by Maki Watase
イントロからしてブルーなテイスト。渡瀬マキ自身が作詞・作曲を手掛けた意欲作なんだけれども、いつもの元気の良いイメージとは正反対。 1人の女性像を上手く描き出しています。「マリッジ・ブルー」とは違った、それでもまた複雑な気持ちを歌うんです。
9. 星の降る街
Lyrics:MAKI WATASE Music:TAKEO ISSHIKI Arranged by JUN SATO Produced by Maki Watase
ドリーミングな世界観を出しては、まったり心地良さを出してはじまるポップチューン。ほんわかと甘い世界がパッと広がってゆくナンバーだね。 可愛らしく、乙女な渡瀬マキです。一応、クリスマスナンバーでもあります。
10. あなたのほほえみ
Lyrics:AKIKO YANO Music:AKIKO YANO Arranged by SATOSHI MISHIBA Produced by Maki Watase
何とこちらは、矢野顕子が作詞・作曲を手掛けたナンバーです。ピアノのメロデイラインが、いかにもな独特の線を行きます。 しなやかでいて、繊細に聞かせてくれるバラードナンバー。おおらかで朗らかなテイストもあるけれども、ちょっと渡瀬マキのヴォーカルが寂しさが強いかな。
●2nd Album『double berry』● '97/3/5 release
元気いっぱいなイメージを持つLINDBERGとは一線を画す、ヴォーカルの渡瀬マキのソロ活動。 待望の2枚目となるアルバムは、お馴染みの月光恵亮はじめ、上田ケンジや美久月千晴などが参加した、ちょっと大人な世界観。やっぱりLINDBERGとは違った落ち着いた感じがするアルバムだね。 元気もあったりするけれども、1人の女性をしっかりと描いているようなストーリーが展開します。 オープニングを飾るナンバー「太陽の海岸 -Costa del Sol-」の清々しさ、「Nobody changes your mind」のなかなかアンニュイな感じ、「瑠璃色の記憶」のゴリゴリ感。 渡瀬マキの新しい可能性を引き出してくるナンバーが11曲、詰まっています。
1. 太陽の海岸 -Costa del Sol-
作詞/作曲:渡瀬マキ 編曲:美久月千晴 / 月光恵亮 Produced by KEISUKE TSUKIMITSU
アコースティックサウンドをベースにしたポップなチューン。爽やかで元気いっぱいなところは、LINDBERGに通じるものがあるね。 サビ入りの流れが、一気に心を掴んでくる。本人作詞・作曲の、カラッと晴れたナンバー。太陽の海岸=コスタ・デ・ソルを旅するようなナンバーだね。 ただ、メロディパートとサビパートのテイストのギャップがなんか勿体無いというか、あまり合っていないようにも思えるんだよな。
2. 恋のウイルス
作詞:渡瀬マキ 作曲:渡辺善太郎 編曲:佐藤準 Produced by KEISUKE TSUKIMITSU / MAKI WATASE
全曲の流れをプラスして、cobaのアコーディオンが入っただけで、なんだか南仏テイストが出ているね。 しかも、囁くようなウィスパーヴォーカルで、まったり心地よく展開。渡辺善太郎作曲、ドラムが小田原豊で、ギターが今剛、ベースが美久月千晴にキーボードが佐藤準。 ものすごい布陣が揃っての演奏を堪能できますね。
3. Pain
作詞/作曲:渡瀬マキ 編曲:美久月千晴 / 月光恵亮 Produced by KEISUKE TSUKIMITSU
ひねくれた音が渋さを出してくるロックチューン。作詞・作曲を渡瀬マキ自身が手掛けたナンバーは、サビもキャッチーさを出しては惹きつける力があるね。 くせのあるメロディラインに、なんだかどんどんと吸い込まれていきそうです。別れの曲なんですがね。
4. 同窓会
作詞/作曲:渡瀬マキ 編曲:美久月千晴 / 月光恵亮 Produced by KEISUKE TSUKIMITSU
こちらもも渡瀬マキが作詞・作曲を務めたネオアコ渋谷系なポップソング。軽やかな音使いといい、この柔らかさといい、まさしくな感じですね。 サウンドは新鮮なんだけれども、歌詞はやっぱり渡瀬マキな世界かな。LINDBERGにもありそうな曲。そこが残念。
5. 僕の影 君の影
作詞/作曲/編曲:上田ケンジ Produced by KEISUKE TSUKIMITSU / MAKI WATASE
ゆったりまったりなテイスト。始まりのピアノは、まるでSwig Out Sister「Now You're Not Here」。 上田ケンジが作詞・作曲のみならず、編曲も手掛けたバラードチューン。優しく柔らかい音使いで、まったり気分にさせてくれる1曲です。淡さを纏っていて、心地の良い時間が流れる。
6. お引っ越し
作詞/作曲:渡瀬マキ 編曲:佐藤準 Produced by KEISUKE TSUKIMITSU / MAKI WATASE
グルーヴィーな打ち込みを取り入れたトラックが、新鮮さを出すミディアムチューン。 彼と同棲を始める女性の気持ちを歌ったナンバーです。うん、幸せそうだ。音もそんな感じで。
7. 海の見える公園
作詞:海あさこ 作曲:渡瀬マキ 編曲:佐藤準 Produced by KEISUKE TSUKIMITSU / MAKI WATASE
A.O.R.のように味つけるミディアムチューン。ピアノの音がちょっとアダルトだね。 って、じっくり聴いていたら、サビでは一気にポップに変身。まるでミュージカルのような切り替え。このギャップにはびっくりだ。
8. Nobody changes your mind
作詞:渡瀬マキ 作曲/編曲:上田ケンジ Produced by KEISUKE TSUKIMITSU / MAKI WATASE
囁くような路線おヴォーカルがおしゃれな雰囲気を出す、スタイリッシュなロックチューン。 こういうのがソロの醍醐味なんでしょうかね。LINDBERGとは想像し難い音づかいやヴォーカルスタイルだ。
9. おめでとう
作詞:渡瀬マキ 作曲:菊地洋子 編曲:佐藤準 Produced by KEISUKE TSUKIMITSU / MAKI WATASE
ハッピーソング。お祝いの歌。結婚する友人に向けての花向けの歌。 シンプルな内容だね。ごくごくありきたりなんだけれども、それが逆に温かさを生み出す。
10. 瑠璃色の記憶
作詞:渡瀬マキ 作曲:渡瀬マキ/上田ケンジ 編曲:上田ケンジ Produced by KEISUKE TSUKIMITSU / MAKI WATASE
ごりごりした音使い。ざらりとした空気の中をすり抜けていくように、渡瀬マキのちょっと無機的なヴォーカルが響き渡る。 地に足をつけたような、しっかり目のサウンドがかっこいいんだ。
11. 月
作詞:渡瀬マキ 作曲:海あさこ 編曲:上田ケンジ Produced by KEISUKE TSUKIMITSU / MAKI WATASE
アコースティックギターの音色が優しさを添えるように展開。 アルバムのラストを飾るナンバーは、和であったりオリエンタルだったり、センチメンタルだったり、エスニックだったり。不思議な空気を生み出す音と声が独特だね。
●3rd Album『Happiness on The Kitchen Table』● '02/5/29 release
LINDBERGのヴォーカル、渡瀬マキのソロアルバム。コンスタントにソロ作品を発表しては、LINDBERGとは違った表情を見せてくれるわけです。 今作は、LINDBERGメンバーでもあり、夫でもある平川達也が全曲作曲・プロデュースを手掛けています。 過去2枚のソロ作品よりも、さらに落ち着いた雰囲気で、この人は本当にLINDBERGのヴォーカルなのかと、ちょっと疑問に思ってしまうほどの雰囲気が変わる。 とにかく印象が違っていて、淡々としたような、それでいてうまく歌詞の気持ちを声に出して届けてくれる不思議な世界が広がります。 これがシンガー、渡瀬マキの持つ表情なんだと、再確認できる1枚です。
1. やっぱりあなたがすき
Produced & Directed by 平川達也 words written by 渡瀬マキ songs written & arranged by 平川達也
しっとりとしたヴォーカル。抑え目のような感じは、しっかりと伝えてくるかのような歌声だね。 いつもの弾けた感じではない分、じっくりと曲の世界へと連れて行ってくれるかのようだ。ちょっと切なさも感じるね。結局あなたのことが好きだと気づいた主人公の歌。
2. 自由が丘
Produced & Directed by 平川達也 words written by 渡瀬マキ songs written & arranged by 平川達也
まったりアコースティックなテイストを届けるミディアムチューン。わいわいと賑わうイメージとは全く反対の、しっとり歌を聞かせてくれる。 落ち着いた雰囲気、風景を切り取るような感じだね。こういう面もあるのかな、自由が丘には。
3. 最後の夜
Produced & Directed by 平川達也 words written by 渡瀬マキ songs written & arranged by 平川達也
淡々と、そして暗いぞ。随分とそこに堕ちてしまったようなナンバーだね。別れの歌。相手がこの部屋から離れていくという光景をうまく描いています。
4. 「キレイだね」
Produced & Directed by 平川達也 words written by 渡瀬マキ songs written & arranged by 平川達也
どっしりとした厚めの音がインパクトを出す身でィアムロックチューン。渡瀬マキのヴォーカルも、随分とさらりとソフトな感じで伝えてきます。 サビのメロディラインがなんか不思議だな。不安を煽るようなマイナー調に、所々メジャー感を出してくる、なんかすごい曲。
5. Green sherbet
Produced & Directed by 平川達也 words written by 渡瀬マキ + 呉龍彦 songs written & arranged by 平川達也
全編英語詞に挑戦の渡瀬マキ。かき鳴るギターも軽やかに、程よい濃く鋭い音とともに、渡瀬マキの淡々としたヴォーカルが世界を作る1曲。
6. Drive
Produced & Directed by 平川達也 words written by 渡瀬マキ songs written & arranged by 平川達也
タイトルとは裏腹に、ゆっくりどっしりと聞かせてくれるサウンド。強めの鋭さ、エッジなどの効いたギターが味を出してくるミディアムロック。 ちょっとぶっきらぼうな感じの渡瀬マキの歌い方も味を出してくるね。
7. Magic
Produced & Directed by 平川達也 words written by 渡瀬マキ songs written & arranged by 平川達也
ギターのテイストがどこかしらGSな雰囲気も出すポップなロックチューン。ウキウキワクワクな音。 一転して、2番ではレゲエ/ラヴァーズロック風に。この変身ぶりも面白いな。あっさりとした音が逆に主人公の気持ちをうまく浮かばせてくる。
8. 雨
Produced & Directed by 平川達也 words written by 渡瀬マキ songs written & arranged by 平川達也
クールながら、濃さと厚さを出してくるロックチューン。歌い方も、鬱蒼としているというか、淡々とした気持ちを出してくる。 渡瀬マキのヴォーカルパフォーマンスに注目の1曲ですね。
9. ホントはぜんぶウソなんだ
Produced & Directed by 平川達也 words written by 渡瀬マキ songs written & arranged by 平川達也
この曲も淡々とした中で、濃いめのギターの音が世界を作ってくるナンバーだね。 別れた相手に対して嘘をつく、見栄を張る主人公の気持ちを歌っています。
10. 想い
Produced & Directed by 平川達也 words written by 渡瀬マキ songs written & arranged by 平川達也
バラードナンバー。シンプルな音だからこそ、ストレートに伝わってくるね。ピアノをベースに、淡く包み込んでくれる夢見心地な1曲。 想い、しかも片想いの歌。切ない気持ちがジュワッと広がってきます。