album
●1st Album『食物連鎖』● '96/9/4 release
中谷美紀の1st Album。坂本龍一が全面をバックアップした、中谷美紀の世界が出まくったアルバムですよ。
繊細なるメロディーとともに、透き通るヴォーカルが曲中を駆け抜ける。
特に、いつも愉快な小西さんがプロデュースした「逢びきの森で」のジャジーなテイストも見事に合うんだ。 とにかくかっこいい1枚であります。
ヒットシングル2枚を収録した名盤。
1. MIND CIRCUS
作詞:売野 雅勇 作曲、編曲:坂本 龍一
記念すべきデビュー曲。キーボードのイントロから ビビビッと来るものがある。ちょっとテクノが入ったポップナンバー。
詩の世界はちょっと不思議入っていますが、住んだ声がそんな曖昧さを吹っ飛ばしてくれます。 それにしても本当にすばらしい楽曲です。プロデューサーはともかくバックのメンバーも固まっています。佐橋 佳幸に森俊彦です。こりゃすごい。
2. STRANGE PARADISE (Paradise Mix)
作詞:売野 雅勇 作曲、編曲:坂本 龍一
シングルとは若干変化がありますが、あまりわかりにくいのがちょっとね。まぁ、しいて言えばドラムが強調されたってとこですか?
前作よりはテンポが落ちましたが楽曲自体の質は相変わらず高いです。アコースティックナンバーでしっとりと。
間奏のピアノソロなんてカッコよすぎです。 ちなみにこの曲のPVがまたカッコいいんだわ。近未来的でかつシンプルでちょっと不思議で。
3. 逢いびきの森で
作詞、作曲、編曲:小西 康陽
"元"pizzicato fiveのいつも陽気な小西さんが全面プロデュースの曲。 これがまたpizzicato fiveとはまったくかけ離れて、おしゃれなジャズです。
これがまたすごくカッコいいんですよ。
4. 汚れた脚 The Silence of Innocence
作詞:売野 雅勇 作曲、編曲:坂本 龍一
ミディアムテンポのバラードナンバー。ちょっとアンビエントっぽい怪しいサウンド。でも坂本マジックにかかっています。
5. my best of love
作詞、作曲:大貫 妙子 編曲:坂本 龍一
このアルバムの中では一番ポップな作品。なんか ほわほわした感じでいいです。テクノポップな感じでおもしろいです。
6. WHERE THE RIVER FLOWS
作詞:売野 雅勇 作曲、編曲:坂本 龍一
テーマは"和"でしょうか?なんか浮遊しています。アコースティックサウンドなんだけれどもいろいろとバックに和なサウンドが混じっています。
7. TATOO
作詞:中谷 美紀 作曲、編曲:坂本 龍一
んんん・・・。これはすごく難しい。なんか第一印象は変な曲だと思う。誰もが絶対。そして 、なぜこんな歌を歌うのかと思うはず?
第一、ポップじゃないし売れ線でもない。何を目的としてこの曲なのか、坂本龍一に答えてほしい。
中谷美紀のダークな部分を引き出した作品か?サウンドはテクノ・アンビエント風でなんとも言い難いです。
8. 色彩の中へ
作詞:高野 寛 作曲:Vinicius Cantuaria 編曲:坂本 龍一
こちらも結構ポップな仕上がりでいいですね。アコースティック+アンビエント+ジャズな感じで癒しサウンドです。声も透き通っていて癒されるぅ。
9. LUNAR FEVER
作詞:高野 寛 作曲、編曲:森 俊彦
ミディアムテンポなナンバー。マイナー調なポップソング。Bassが効果大ですね。そして隠れ見える"和"的な音。
10. sorriso escuro
作詞:売野 雅勇、Arto Lindsay & Vinicius Cantuaria 作曲:Arto Lindsay & Vinicius Cantuaria 編曲:坂本 龍一
いわゆるポエトリー・リーディングってやつですよ。なんかこの曲も癒されます。不思議な気持ちになれるから心地よい。
●2nd Album『cure』● '97/9/26 release
1年ぶりにリリースされた中谷美紀の2枚目のアルバム。しかも豪華2枚組み。 DISC-1はヒットシングル3曲を含むヴォーカル盤。
中谷美紀の中では王道の「水族館の夜」にはいい曲だなぁと、しんみりとしますね。
その反面、カーペンターズの「Superstar」のカバーは随分とえぐいです。 DISC-2は、中谷美紀考案のアロマサウンド・インスト盤。
中谷美紀が考え出したリラクゼーションを、坂本龍一が見事曲に表しています。 見事なコンビネーションで聴かせるアルバムとなりました。
DISC-2
1.
2.
Aromascape
Aromascape -no piano mix
DISC-1
1. いばらの冠 (Album version) CROWN OF THORNS
作詞:松本 隆 作曲、編曲:坂本 龍一
中谷美紀には珍しくちょっとロックぽいサウンドになっていますが、そこは坂本龍一のマジックにかかり、見事に中谷美紀ワールドにしています。
詞のほうは大御所松本隆。でも中谷美紀の曲の中に携帯電話(ケータイ)っていう歌詞はあまり使ってほしくないと思った。なんか世界観が狂うなぁ。
ちなみにアルバムバージョンはシングルテイクより若干長くなっております。曲事態の変化はないです。
2. 天国より野蛮 WILDER THAN HEAVEN
作詞:売野 雅勇 作曲、編曲:坂本 龍一
このアンビエントテクノがたまらない!このつぼにはまるサウンドわかるかなぁ?
キーボードといいピアノといいバックアップながらも曲の構成には必需品となっていて聞き逃せない。 後半の英語詞のところで( )になっているところがとっても気になります。歌っちゃいないよね?意味深です。
お茶のCMソングとしてはミスマッチですな。
3. 砂の果実 A FRUIT OF SAND
作詞:売野 雅勇 作曲、編曲:坂本 龍一
坂本龍一 featuring Sister Mの「The Other Side of Love」の日本語カバーということはもうご存知ですよね?この曲、とにかく恐い。
だって自己否定してるんだもの。
ちなみにSister Mバージョンよりも若干ドラムの音が強調されています。機会があれば是非聞き比べてくださいな。
4. 水族館の夜 A NIGHT AT THE AQUARIUM
作詞:松本 隆 作曲、編曲:坂本 龍一
このアルバムの中では結構ポップ路線です。ミディアムテンポで澄んだヴォーカルがとてもいい。なんだ、松本隆。やればできるじゃん。(すみません・・・)
5. 鳥籠の宇宙 MY UNIVERSE IN A BIRDCAGE
作詞:中谷 美紀 作曲、編曲:坂本 龍一
一転してアングラ。アンビエントなんだけれどもとってもダーク。本人の歌詞もその情景を歌っています。
でも何回も聞いているとはまってくるかも・・・。
6. Superstar
作詞:BonnieBramlett 作曲:Leon Russell 編曲:坂本 龍一
絶対間違っている! このアレンジは一体なんだ?
カーペンターズの往年のヒット曲を中谷美紀らしくする、というのはわかるがこのアレンジは絶対無い。 もうアンダーグランドの下の下あたり。
好きな人と嫌いな人が絶対別れると思います。はまる人ははまるね。
7. キノフロニカ KINOKHRONIKA
作詞:売野 雅勇 作曲、編曲:坂本 龍一
アップテンポのマイナーテクノポップ。サビまでは中谷美紀の低音の妖しい魅力に引き込まれます。ん~、とってもいい感じ。
8. corpo e alma BODY AND SOUL
作詞:大貫 妙子 作曲、編曲:坂本 龍一
最後の締めはテクノポップで。ちょっとバックにはサンバが入っていたり。でもやっぱり曲の方は"坂本龍一"しています。コーラスがかわいい。
DISC-2
1. Aromascape
2. Aromascape -no piano mix
作曲、編曲:坂本 龍一
中谷美紀考案の癒し系ヒーリングミュージック。とっても心地の良い音楽で眠りを誘ってくれます。眠れない夜には最適・・・。
●Remix Album『vague』● '97/11/21 release
中谷美紀初のリミックスアルバム。2nd Album収録の楽曲を新進気鋭のリミキサーたちがものすごい展開へとリミックス。
DJ KRUSHやBuffalo Daughterといった人選は、さすがだなとうならせますね。
オリジナルテイクでのミステリアスな雰囲気がだいぶダークに変わりました。
また、リミックスならではの踊れる楽曲などもあり、楽曲全体としての味わいをより深めた作品ですね。
1. 天国より野蛮 (DJ KRUSH mix) WILDER THAN HEAVEN
Remixed by DJ KRUSH
延々と同じリズムがぐるぐる回って。ある意味洗脳されそうなテイク。ポップなんだけれどアンダーグラウンド。こりゃ、絶対メジャー向きじゃないね。
2. いばらの冠 (Buffalo Daughter mix) CROWN OF THORNS
Remixed by Buffalo Daughter
うわぁ、いきなりエグいサウンド。何かものすごくダーク。トリップしまくり。ついていくのがやっとです。
3. Superstar (Andrea Parker mix)
Remixed by ANDREA PARKER
これは絶対2nd Alの方よりもよくなっている。全体的にアンビエントな感じてたゆたっている。ヴォーカルの広がりが気持ちいい。
4. キノフロニカ (333DT mix) KINOKHRONIKA
Remixed by 333DT
デジタルテクノサウンド風メカニカルポップ?なんといったらいいのかわからんがかなり自分にヒット。
ただヴォーカルトラックが入っていないのが残念だなぁ。絶対マッチすると思うのに。
5. corpo e alma (Snooze mix) BODY AND SOUL
Remixed by SNOOZE
なんか熱帯雨林に迷い込んだ感じのエスニックなサウンドになってます。笛の音やら鳥の鳴き声など東南アジア系かな?
オリジナルにしろリミックスにしろこの曲は正解です。
6. 天国より野蛮 (X・STATIC mix) WILDER THAN HEAVEN
Remixed by Goh Hotoda
こちらはテクノサンバです。怪しげなコーラスと共に中谷美紀が歌い上げます。こちらもオリジナル、リミックス、どちらをとっても正解ですね。
今回のリミックスアルバムの中では一押しです。まぁ、聞き入れやすいってとこですか。
7. Aromascape (DJ CAM RAINFOREST mix)
Remixed by DJ CAM
再び熱帯雨林に迷い込みました。ミックスの名前からして分かります。鳥が鳴き、怪しげな太鼓のような音。 オリジナルのあの癒しのサウンドがリズムトラックに見事に変身しました。こちらもなかなかだと思います。
8. 砂の果実 (larmes ameres) A FRUIT OF SAND
Remixed by Goh Hotoda & Takuma Sato
テクノ。打ち込みがピコピコです。
サビの部分はアンビエントで透き通っているんだけれどメロディーに入るといきなりジャングルorドラムンベースになってその区切りが唐突すぎる。
なんか静と動が入り交じっている。ある意味激しい作品。
●Best Album『ABSOLUTE VALUE』● '98/8/21 release
ベストアルバムと言っても、本人全く関係していないんですよね、選曲に。 レコード会社移籍に伴ってFOR LIFE側が勝手に出したものです。だから収録曲も1st、2ndそれぞれのアルバムから頭5曲ずつを取り出しています。
手抜きです。まぁ、アルバム自体の価値は相当低いと思いますが、
曲としてはやはり世界の坂本が作る楽曲とあってかなりのクオリティーの高いものと再認識できます。
●3rd Album『私生活』● '99/11/10 release
中谷美紀のレコード会社移籍第1弾アルバム。ヒットシングル「クロニック・ラヴ」、「フロンティア」の別テイクを収録した強力作。
これまた中谷美紀のイメージがよくでたアルバムです。曲だけではなく、インタルードみたいなものまで入っています。
これがまた、なんか不思議というか、ミステリアスな印象を引き出す。 大貫妙子のカバーまで入っていて、ちょっと面白い内容となっていますね。
1. フロンティア~Album Version~
作詞:中谷 美紀 作曲、編曲:坂本 龍一
ギターが♪ジャ~ンと入りますがこれはSUGIZOによるもの。
全編を中谷美紀による透き通った声が響き渡りますが、ちょっと無理していない?というくらいの高い声。
ドラマに合わせて歯医者のドリル音が・・・(でもドラマの舞台は歯医者じゃない)。
ちなみにこの曲は教授の娘さん、坂本美雨の「awakening」という曲のカバーです。
この頃の教授は忙しかったのか、曲作りの手を抜いているような気がします。
シングルバージョンよりも若干ドラムの音が強いです。区別するのはちょいと困難です。
2. 雨だれ
作詞:中谷 美紀 作曲、編曲:坂本 龍一
ぼそぼそっとした感じで耳元で囁かれているみたいです。この曲も坂本龍一の「opus」という曲に中谷美紀が詞をつけたものです。
サビでヴォーカルにエフェクトがかかっているんですがこれも中谷美紀の魅力が引き出されています。
3. temptation
作詞:中谷 美紀 作曲:Gabriel Faure 編曲:鷲見音衛門文宏・星野英和・坂本 龍一
ドラムが他の音よりも強いから随分と簡単な音に聞こえてしまう。♪ララララララ・・・という歌と共にぼそぼそっと言葉が入る。
4. Confession
Voice:中谷 美紀 作曲、編曲:半野 嘉弘
「どこへ行くんですか?」「逢えない。」など台詞の勉強中です。このアルバムが「私生活」というコンセプトなので女優中谷美紀をここで出してます。
でもこれ、怖いです。
5. クロニック・ラヴ ~Remix Version~
作詞:中谷 美紀 作曲、編曲:坂本 龍一
この曲は教授の「Ballete Mecanique」という曲のカバーで、中谷美紀が自ら詞をつけ歌っています。 この曲きたときにゃびっくりしたね。
ぜひオリジナルの曲のほうも聞いてみてくださいな。にしてもまさか英語詞を使ってくるとはね、中谷美紀。
また、この曲でもSUGIZOのギターが聞けます。
曲自体は打ち込みなんですがアルバムのリミックスバージョンはサビではリフがかかりちょっと納得がいきません。
ということで若干音が軽いシングルバージョンをお勧めします。アルバムのほうもヴォーカルが前面に出ていてカッコいいんですがね。
6. Spontaneous
Voice:中谷 美紀 作曲、編曲:竹村 延和
中谷美紀、ただいまお電話中っといった感じ。音声がつながりにくい演出だからまるで盗聴しているかのよう。随分と赤裸々。
7. 夏に恋する女たち
作詞・作曲:大貫 妙子 編曲:前田 和彦・星野英和・坂本 龍一
大貫妙子の楽曲をカバー。オリジナルは聞いたことが無いからかわからないけれどこちらの曲のほうもこのアルバムの中ではいちばんポップです。
打ち込みがまずポップ。曲自体もポップ。どこを切ってもポップです。
8. Automatic Writing
Voice:中谷 美紀 作曲、編曲:半野 嘉弘
第一声がボソッと「汚い」。おいおいいきなりなんだよ状態です。 曲のほうは随分とトリップしちゃってあっちへ行ってます。
9. フェティシュ(Fetish)~Folk Mix~
作詞:売野 雅勇 作曲、編曲:坂本 龍一
何だなんだこの曲は?ポックリポックリいってるぞ?リズム部隊しかないこのつまんない楽曲。
ヴォーカルがフューチャーされて前面に出ていますが、シングルの収録バージョンのほうがメロディアスなのでこちらをお勧めします。
ちなみにCMで使われていたフレーズ「冬しか会えないのね」という部分が入っていません。がっくり。
10. Leave me alone....
Voice:中谷 美紀 作曲、編曲:竹村 延和
誰かとお電話中です。しかもご飯を作っている最中です。明日仕事で忙しいんだって。曲のほうは再びトリップしています。
11. promises
作詞・作曲:京極 和士 編曲:京極 和士・坂本 龍一
随分としっとりとしていてこちらも耳元で囁いているみたい。 しかし途中からのシンセやらコーラスが重なって重圧となる部分がいいんだなぁ。
全編にわたるアンビエントなサウンド。
12. all this time
作詞:jcfs 作曲、編曲:坂本 龍一
こちらは「フロンティア」の英語バージョン。若干こちらのほうが音程が低くなっているから歌いやすいのでは?
ドラム打ち込みが無くギターとコーラスで曲を作っています。これがまた濃厚になっています。
こちらもギターはSUGIZOです。教授の娘つながりということで。
13. temptation ~Drum Mix~ 作詞:中谷 美紀 作曲:Gabriel Faure 編曲:鷲見音衛門文宏・星野英和・坂本 龍一
ミックス名どおりドラムが全面にでています。 つーか、ドラム以外ない。でもってヴォーカルもバーンとでている。すごいぞ。
●Best Album『Pure Best』● '01/9/27 release
またまたレコード会社が勝手に出したベストアルバム。
前回の移籍に続いて今回は21世紀に残したいものがコンセプトなようで、でも、勝手すぎると思う。
なんか、価値が下がる感じがしてならない。いくら限定版といえども。
●Best Album『MIKI』● '01/11/21 release
まだかまだかと待ち望んだ結果がベストアルバム。
おいおい、ワーナーじゃまだ1枚しかアルバム出していないじゃないか!昨今のベストアルバム・ブームに乗じてしまったか・・・。それが内容にもあらわれている。
インストを無理矢理入れた感じ。一部では坂本龍一の音楽を再認識って・・・中谷美紀の立場がっ。
一応別バージョンが2曲。でも「こわれたこころ」のほうは「~じかん~」と同じじゃねーか?
そして。「夏に~」の方はドラムだけフューチャーされてつまらなくなった。
もっとオリジナルが聞きたかったな。ちなみに写真集付きです。税込み3,465円。
納得が行きません。