album

1st Album『Employment』● '05/3/7 ('05/6/22 on Japan) release

イギリスはリーズ出身の5人組バンド、Kaiser Chiefsの記念すべきデビューアルバム。鋭いギターをガツガツと組み合わせながら、ポップセンス溢れたサウンドをキャッチーに仕掛けてくる。 ブリットポップ、ブリットロックのいいところを取り入れて、ヒットを放つ快心作です。フレーズやコーラス、こういったものを出してきては、聞いている方も一緒になって楽しくなるつくりがいいね。 「OH MY GOD」「I PREDICT A RIOT」「EVERYDAY I LOVE YOU LESS AND LESS」などのシングルをはじめ、「NA NA NA NA NAA」など、わかりやすく覚えやすナンバー勢揃い。 ストーリー性のある歌詞で面白さを展開して聞かせてくれます。某バンドの二番煎じとか、フォロワーとか、色々と言われているけれども、これからが彼らの勝負所だね。 日本盤はボーナストラック3曲、そして「I PREDICT A RIOT」のPVを収録したCD-EXTRA仕様。

1. EVERYDAY I LOVE YOU LESS AND LESS

songs supplied by Hodgson, Wilson, White, Rix & Baines Produced by Mr. Stephen Street, Engineered by Mr. Cenzo Townsend

冒頭から電子音をぶっ放しては、ぐるぐると駆け巡る、疾走感たっぷりのデジロックチューン。 そのまま勢いに乗って展開。これぞKaiser Chiefだと言わんばかりに、引き込んでくるサビで、上がったり下がったり。ユニークな曲なんだな。「ナナナナナナナナ」とノリも放ってくる。 ポップにロックしてますね。シングルカットされた際には、リミックスが施されました。

2. I PREDICT A RIOT

songs supplied by Hodgson, Wilson, White, Rix & Baines Produced by Mr. Stephen Street, Engineered by Mr. Cenzo Townsend

どこかしらイントロがFranz Ferdinand「Take Me Out」ぽいのはご愛嬌。kaiser Chiefsが掲げる反乱ロック。 どっしりと、ガッツリと、クールに展開。マイナー調をたどるメロディパートから、陽気にメジャーコードに変身するサビがキャッチーさを放ってくるという流れ。所々で、合唱コーラス。

3. MODERN WAY

songs supplied by Hodgson, Wilson, White, Rix & Baines Produced by Mr. Stephen Street, Engineered by Mr. Cenzo Townsend

クールな始まりで、しっとりと。 所々で、ピコピコ電子音が響いたり、ボコスカビートが入ってきたりで、柔らかさを出してくるけれども、彼らのまっすぐな姿勢がダイレクトに突き刺してきます。

4. NA NA NA NA NAA

songs supplied by Hodgson, Wilson, White, Rix & Baines Produced by Mr. Stephen Street, Engineered by Mr. Cenzo Townsend

のっけから「ナナナナナナナ」ですよ。このクレイジーなまでのポップロックチューンにノックアウトだね。 「君のことなんか好きじゃないんだよ」と、ちょっと強気な主人公の気持ちがうまく曲に表れているようだ。

5. YOU CAN HAVE IT ALL

songs supplied by Hodgson, Wilson, White, Rix & Baines Produced by Mr. Stephen Harris at Chapel Studios, South Thoresby, Lincolnshire Additional Engineer:Mr. Ewan Davies

ゆったりと流れる中で、どこかしらオールディーズな雰囲気を醸し出すミディアムロックチューン。 全体的に漂う優しさが際立つね。勢いある麺とは別の味わい深さが出ています。

6. OH MY GOD

songs supplied by Hodgson, Wilson, White, Rix & Baines Produced by Mr. Stephen Street, Engineered by Mr. Cenzo Townsend

全てはここから始まった。Kaiser Chiefsのデビュー曲は、どっしりと奏でられるロックチューン。 淡々と語るように、それでいて訴えかけてくるように聞かせるヴォーカルも印象的。サビの鋭さもハンパないね。ヴォーカルもろとも音全体がぶつかってくる。

7. BORN TO BE A DANCER

songs supplied by Hodgson, Wilson, White, Rix & Baines Produced by Mr. Stephen Harris at Chapel Studios, South Thoresby, Lincolnshire Additional Engineer:Mr. Ewan Davies

ドラマティックなイントロは、ピアノをゆったりと聞かせてくれるミディアムチューン。その後、どっしりとロックに展開。 みんなで一緒に盛り上がるように、ヴォーカルも楽しさを出してくるね。サビのキャッチーさもハンパない。「オ!オ!オ!」。力強くも、軽やかな演奏で魅了する1曲。

8. SATURDAY NIGHT

songs supplied by Hodgson, Wilson, White, Rix & Baines Produced by Mr. Stephen Street, Engineered by Mr. Cenzo Townsend

なんと、BlurのGraham Coxonがモーターを蒸した後は、ガツンと音をぶつけて始まるロックチューン。 メロディパートはうまくコーラスを生かして引き込み、勢いを放ってくる。いいね。「サタデーナイト」な曲って、こういうノリの出たポップでロックな感じがお似合い。

9. WHAT DID I EVER GIVE YOU?

songs supplied by Hodgson, Wilson, White, Rix & Baines Produced by Mr. Stephen Harris at Chapel Studios, South Thoresby, Lincolnshire Additional Engineer:Mr. Ewan Davies

イントロが妙にふやけていると思ったら、本編もそんな感じでゆるりと展開。 随分とお気楽な音で、力が入りませんな。のっぺりまたりしていながら、怒りを前面に歌詞は結構ぐさっと刺してきます。

10. TIME HONOURED TRADITION

songs supplied by Hodgson, Wilson, White, Rix & Baines Produced by Mr. Stephen Harris at Chapel Studios, South Thoresby, Lincolnshite Additional Engineer:Mr. Ewan Davies

濃いめのギターと弾けるビートが楽しさを出すポップなロックチューン。 ギターが終始飛び交いまくって、味をつけてくる。それでいて、クールとユニークなテイストをミックスさせてきました。ひねりを効かせた1曲だね。

11. CAROLINE, YES

songs supplied by Hodgson, Wilson, White, Rix & Baines Produced by Mr. Stephen Harris at Chapel Studios, South Thoresby, Lincolnshire Additional Engineer:Mr. Ewan Davies

アルバムの本編を締めるゆったりミディアムロックチューン。 独特な揺れ感を出して、心地よくも濃い味付けでどっぷりと浸れる1曲。キャロラインを奪った男に対しての恨み辛みを歌うナンバーです。

12. TEAM-MATE

まったりテイストで聞かせるミディアムチューン。ヴォーカルを弱々しく聞かせては、雰囲気を出してきます。暗いというか、テンション低めでしっとりと。

13. TAKE MY TEMPERATURE

ワクワクさせるようなギターをイントロから聞かせて、そのまま弾けて突っ込んで行くロックチューン。 ヴォーカルも、もうノリにノリまくって、弾けまくっています。サビでのテンションの高さときたら。

14. WRECKING BALL

まったりミディアムロックチューン。渋くしみじみとする空間の中でも、じっくりと聞かせてくれる。Kaiser Chiefsの味を魅せつける1曲だね。

Japan Limited Mini Album『Lap of Honour』● '06/1/18 on Japan release

Kaiser Chiefs来日記念盤ということで、日本のみでの限定リリースのミニアルバムは、ヒット作「Employment」に収録されているシングルナンバーの、 B面を軸に、リミックスやライブトラックなどを収録した7曲入りEP。「Employment」で聞かせてくれたポップでロックな一面をそのままに延長させたような作品だね。 どの曲もKaiser Chiefsとしての味を出してきます。驚きなのは、「Na Na Na Na Naa」のリミックスを手がけたのが、なんとPOLYSICSという点。いい感じにニューウェーブ風味のトラックで、 ピコピコを楽しませてくれます。そして興奮のるつぼを聞かせるライブトラックは、かなり熱いぞ。

1. Sink That Ship

Produced, Engineered and Mixed by Mr. Steve Harris at Soundworks, Leeds

スリリングなギターは、まるでスパイ映画のごとく。その後は勢いよく疾走していき、 がっつりロックサウンドでノックアウト。メンバーによるコーラスがちょっと奇妙ながら、ドカドカと音をぶつけて楽しそうなんだな。

2. Hard Times Send Me

Produced and Engineered by Mr.Steve Harris at The Chapel, Lincs and Mixed at Eden, London

ピコピコキーボードとエッジのきいたギターが鋭さを加えるミディアムロックチューン。 いつものように弾けっぷりがたまらないメロディパートに比べて、とってもクセのあるサビ。妖しさと濃さを注入して、どっぷりと。「ラララララー」のコーラスもインパクト大ですよ。

3. Think About You (And I Like It)

Produced and Engineered by Mr. Steve Harris at The Chapel, Lincs and Mixed at Eden, London

ゆったりテンポでじっくりと聞かせてくれるミディアムスローのロッカバラード。メロディアスなラインを渋さを出して聞かせてくれる流れですね。 Kaisder Chiefsの魅力をギュッと詰め込んで、サビではどっしりとした音に変身してゆく。ノイジーギターもプラス。 タイトルそのままに、君のことを思っているという気持ちをダイレクトに伝えてきます。

4. Not surprised

Produced and Engineered by Mr. Steve Harris at The Chapel, Lincs and Mixed at Eden, London

フォーキーな音使いが渋さ全開のイントロ。切々と聞かせてくれるミディアムチューン。クールで、まるでさすらうように、じっくりと聞かせてくれる。 なかなかカッコいいじゃないですか。ポップに弾けてばかりじゃなくて、こういう面を見せてくれることにサプライズ。

5. Na Na Na Na Naa (as customised Polysics)

Remixed by Polysics in Japan

これが驚きなんだよね。まさかのPOLYSICSによるリミックスチューン。 ニューウェーブを彷彿とさせるピコピコチューンで、がっつりと攻めてきます。でも、崩しすぎず、オリジナルのテイストをうまく引き立ててきて、面白いね。

6. Seventeen Cups

Produced, Engineered and Mixed by Mr. Steve Harris at Soundworks, Leeds

軽やかロックチューン。軽やかに進行するメロディパート。しかし、サビに入ると、いつものようにエッジを効かせてがっつりと攻めてきます。この変化がかっこいいね。 でもって、やっぱり「ラララララー」とシンガロングしたくなる1曲になっています。

7. Take My Temperature (ridden all the way from San Francisco Fillmore)

サンフランシスコでのライブからのトラック。煽る煽る。そして、手拍子の嵐でスタート。 そこからは、はち切れんばかりの荒々しいヴォーカルが響き渡る。サビはもう、突き抜けているね。そのバックでしっかりとコーラスが支えています。いやぁ、熱いよ。

2nd Album『Yours Truly, Angry Mob』● '07/2/26 release

前作「Employment」が大ヒットを記録した、イギリス・リーズ出身の5人組バンド、Kaiser Chiefsの2枚目となるオリジナルアルバム。 前作より2年ぶりということで、やはりその間にメキメキと力をつけて、ポップでロックな前作よりも、よりロックでバンドらしくなってきたかな。 おなじみ、みんなでシングアロングなアンセムソングもあるけれども、やはり味付けが濃くなった。どっしりとドラムを打ち込んで、濃いギターをギュインギュインとエッジを効かせて聞かせてくる。 より強力になってきたね。シングル「Ruby」「The Angry Mob」「Everything Is Average Nowadays」などを収録。 まるで怒りを力に変えるよに、全ての音をぶつけてくるように、快進撃を続けるように、バンドの音を聞かせてくれます。

1. Ruby

Produced by Stephen Street and engineered by Tom Stanley and Cenzo Townshend, assisted by Alex Mackenzie at Hook End Manor, Checkendon Songs were written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines

ノイジーなギターをどっしりとぶつけてくるロックチューン。いつも以上にヘビィな雰囲気がカッコ良さを出してくる。 切々と聞かせてくれるヴォーカルも、キャッチーなサビを引きつけては魅力を放出。「ルビルビルビルビー」と、思わず口ずさみたくなるkaiser Chiefs節が健在だね。

2. The Angry Mob

Produced by Stephen Street and engineered by Tom Stanley and Cenzo Townshend, assisted by Alex Mackenzie at Hook End Manor, Checkendon Songs were written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines

ドカドカとドラムが入ってきては、渋さのあるギターを添えて、がっつりと聞かせるミディアムロックナンバー。 サビに入ると、ちょっとディスコビートを彷彿とさせるベースの音使いで、キャッチーに変身。覚えやすいメロディが頭の中を駆け巡っていきます。 そして、後半は畳み掛けてくるようにアンセムと化す。

3. Heat Dies Down

Produced by Stephen Street and engineered by Tom Stanley and Cenzo Townshend, assisted by Alex Mackenzie at Hook End Manor, Checkendon Songs were written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines

イントロからジャーンと音をぶつけてきては、アッップテンポで駆け抜けて抜くように、がっつりと聞かせるロックチューン。 それでいて、サビではタイトルを繰り返して、キャッチーに聞かせてくれます。勢いをかまして仕掛けてくる。この濃さがクセになるね。

4. Highroyds

Produced by Stephen Street and engineered by Tom Stanley and Cenzo Townshend, assisted by Alex Mackenzie at Hook End Manor, Checkendon Songs were written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines

この曲も頭から仕掛けてくるね。濃さ前回で、クセになるようにコーラスを聞かせてくる。 キャッチーなメロディもポイントが高いね。Kaiser Chiefsの全身全霊な1曲。

5. Love's Not a Competition (But I'm Winning)

Produced by Stephen Street and engineered by Tom Stanley and Cenzo Townshend, assisted by Alex Mackenzie at Hook End Manor, Checkendon Songs were written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines

アコースティックギターをかき鳴らしては、さすらい感たっぷりに。 語るように聞かせてくれるヴォーカルが、渋くていい感じに。ラストは切々とフェイドアウトしてゆく。

6. Thank You Very Much

Produced by Stephen Street and engineered by Tom Stanley and Cenzo Townshend, assisted by Alex Mackenzie at Hook End Manor, Checkendon Songs were written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines

ドラムの4つ打ちビートが勢いを放って、これまたかっこいいんだな。 ワクワクさせてくれる。Bメロの「Thank you very much」も、キャッチーさを放つ。ラストはゴリゴリさをアップ。

7. I Can Do It Without You

Produced by Stephen Street and engineered by Tom Stanley and Cenzo Townshend, assisted by Alex Mackenzie at Hook End Manor, Checkendon Songs were written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines

こちらもどっしりどしどし。「I can do it」のフレーズも、クセになるBメロパート。ゆったりのミディアムチューンながら、どっしりと音を聞かせるナンバーです。

8. My Kind of Guy

Produced by Stephen Street and engineered by Tom Stanley and Cenzo Townshend, assisted by Alex Mackenzie at Hook End Manor, Checkendon Songs were written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines

妖しげなイントロにエッジを効かせてインパクトを出す。 ヴォーカルもいいけれども、音使いが面白いね。ゆったりどっしりと展開しているけれど、ラストはアップテンポになって、ドカドカどしどしと、面白いぞ。

9. Everything Is Average Nowadays

Produced by Stephen Street and engineered by Tom Stanley and Cenzo Townshend, assisted by Alex Mackenzie at Hook End Manor, Checkendon Songs were written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines

疾走感たっぷりに駆け抜けてゆくロックチューン。ギターもギュインギュインといい味付け。 さらに、キーボードもバックアップでポップなナンバーになったね。間奏もギターがほとばしるぞ。

10. Boxing Champ

Produced by Stephen Street and engineered by Tom Stanley and Cenzo Townshend, assisted by Alex Mackenzie at Hook End Manor, Checkendon Songs were written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines

ピアノが美しく聞かせてくれるイントロにうっとり。のびのびでヴォーカルを聴かせてくれるバラードナンバー。 いつもの力強く、ガツガツしたKaiser Chiefsとは違った魅力で聞かせてくれます。 と思ったら、1分半を過ぎてドカドカと変身しました。ロックチューンに大胆にチェンジ、2部構成というのは面白いな。

11. Learnt My Lesson Well

Produced by Stephen Street and engineered by Tom Stanley and Cenzo Townshend, assisted by Alex Mackenzie at Hook End Manor, Checkendon Songs were written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines

淡々とまったりとしたr雰囲気を放つミディアムスローのバラードチューン。包み込むように、まろやかに展開。その後はしぶさも加えつつ、ゆったりどっしりと。

12. Try Your Best

Produced by Stephen Street and engineered by Tom Stanley and Cenzo Townshend, assisted by Alex Mackenzie at Hook End Manor, Checkendon Songs were written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines

イントロからがっつりガツガツ攻めて音をどしどしぶつけてくるミディアムロックチューン。 とにかくパンチがありますね。ひねったメロディはクセがあるのに、キャッチーさもプラス。Kaiser Chiefsらしさを出してきます。最後までドカドカ。

3rd Album『Off with Their Heads』● '08/10/20 release

Kaiser Chiefsのアルバムも3枚目。今作はプロデューサーに、Mark Ronsonを迎えたことで、これまでの2作とはちょっと違った雰囲気/作風になった気がします。 もちろん、ポップでキャッチーさはあるんだけれども、シンセ/キーボードの音を持って来ては、ニューウェーブな味付けを施して、軽さを出して来た感じ。 よく3枚目のアルバムが勝負とか転換期とかいうけれども、Kaiser Chiefsもちょっと試行錯誤に走った感じかな。 エッジの効いたギターやシンガロングなパートが少なくなった分、よりポップさが際立ったアルバムになっています。シングル「NEVER MISS A BEAT」「GOOD DAYS BAD DAYS」などを含む全11曲。 今回の驚きは、あのLily Allenが数曲でバックコーラスを務めているということなんだけれども、あまりそれを押し出していないね。聞くのに注視しないと。

1. SPANISH METAL

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and engineered by Mark Ronson and Eliot James at RAK & Eastcote Studios, London

3枚目のアルバムのオープニングを飾るナンバー。シンセの音がポップできらびやかに響きまくり。 ドラムとギターをガツンと加えてくるナンバーです。ポップさがありながらもキャッチーさというよりかは勢いを突き刺してくる。 これまでの魅力と、ひと味違った魅力を一気に発して、何かを始めてくる予感を出して来たね。

2. NEVER MISS A BEAT

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and engineered by Mark Ronson and Eliot James at RAK & Eastcote Studios, London

3枚目となるオリジナルアルバムからの先行ナンバーは、冒頭から4つ打ちビートをリズムよく打ち込んで来ては、 ドカドカガシガシと展開。メロディパートからキャッチーさを放つロックチューンですね。そして、サビも極上キャッチーに進行。 こりゃ、ノリで突き抜けていってるね。そして、なんとLilly Allenがコーラスで参加していると?

3. LIKE IT TOO MUCH

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and engineered by Mark Ronson and Eliot James at RAK & Eastcote Studios, London

どっしりのっしり、ビートを放っては、語るように歌を聴かせてくるミディアムロックチューン。 そして、サビでは訴えかけるように、伸びやかなヴォーカルで聴かせる、力を感じさせるナンバーだね。さらに、ストリングスも効果を放って来ます。

4. YOU WANT HISTORY

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and engineered by Mark Ronson and Eliot James at RAK & Eastcote Studios, London

始まった瞬間に、即ポップに展開。弾けるビートに躍るベース、ぴこぴこと弾むキーボードの音が濃いのに親しみやすさを提供してくる。 間奏からウネウネビートが味を出して来ます。エレクトロな感じで進行するロックチューンです。

5. CAN'T STAY WHAT I MEAN

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and engineered by Mark Ronson and Eliot James at RAK & Eastcote Studios, London

疾走感たっぷりにガツガツと音をぶつけてくるロックチューン。 その後ろで、キーボードの味付けがちょっとした軽さを出して来ます。ポップさやキャッチーさをうまく組み込んで聞かせてくれるナンバーでし。

6. GOOD DAYS BAD DAYS

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and engineered by Mark Ronson and Eliot James at RAK & Eastcote Studios, London

随分とウキウキワクワクな雰囲気をぶつけてくるね。それでいて、キャッチーさを前面に出して来て、ポップさ全開。 愉快痛快に聞かせてくれるロックチューンです。アルバムからシングルカットされては、超絶キャッチーに展開。虜にさせてくれます。

7. TOMATO IN THE RAIN

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and engineered by Mark Ronson and Eliot James at RAK & Eastcote Studios, London

「雨の中のトマト」というタイトルもさることながら、曲の方も面白さを展開。 忍び寄るように音が入って来ます。キーボードは雨のごとく、弾んでポップさを出してくる。ヴォーカルはどちらかというと、淡々としている感じかな。ゆったりと聞かせてくれる1曲です。

8. HALF THE TRITH

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and engineered by Mark Ronson and Eliot James at RAK & Eastcote Studios, London

ドカドカドラムとキラキラキーボードの音に乗せて、畳み掛けてくるように言葉をぶつけてくるロックチューン。 そこからガツンとサビを聞かせてくれます。大サビの癖のあるメロディが、引き込み面白さを出してくる。Swayのラップもインパクト大だね。

9. ALWAYS HAPPENS LIKE THAT

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and engineered by Mark Ronson and Eliot James at RAK & Eastcote Studios, London

ピアノが弾むミディアムロックチューン。まったりまったりと展開するメロディパートから、のっしり濃厚に聞かせるサビのインパクトときたら。 そして、なんとこの曲でもLily Allenがコーラスで参加しているだと?

10. ADDICTED TO DRUGS

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and engineered by Mark Ronson and Eliot James at RAK & Eastcote Studios, London

リズミカルなビート。ちょっと軽めな音を加えつつ、「オーオー」「イェイイェイ」とコーラスをプラス。 楽しそうな雰囲気を出すポップなロックチューンは、まさしくドラッグ中毒になりそうなテイストで。

11. REMEMBER YOU'RE AGIRL

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and engineered by Mark Ronson and Eliot James at RAK & Eastcote Studios, London

まろやかなサウンドに乗せて、ゆったりと聞かせてくれるミディアムナンバー。 これまでの流れを一気に冷ますかのように、しっとりテイストで展開。淡く響かせます。

4th Album『The Future Is Medieval』● '11/6/3 release

Kaiser Chiefsのアルバムも4作目。前作「Off with Their Heads」から2年半。前作は意外と賛否を起こしながらも、Kaiserらしさを出していましたが、 今作は、どちらかといえば、これまでの3枚のアルバムをうまくミックスさせたような作品になったかな。 がっつりロックチューンもあれば、キャッチーでシンガロングなナンバーもあり、シンセを前面に出してピコピコトラックもあって、集大成みたいな感じもあります。 また、1曲の中でも変化を出して雰囲気を変えて来たりと、小業も効いているんだな。 なかなかの面白さはあると思うんだけれども、もうちょっとキャッチーなナンバーがあったらインパクトを出せたと思う。 シングル「Little Shocks」「Man on Mars」などを含む全13曲。しかも、最初は20曲から10曲を選ぶ手法で配信リリースされたということでは、話題を呼びましたね。

1. Little Shocks

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced by Tony Visconti at Dean Street Studio

妖しくのっしりと、ジャーンとギターが音を放って来たかと思えば、淡々とトラックが進行。 激しくも抑えめのヴォーカルが新たなkaiser Chiefsワールドを展開。まさしく、聞いている者にとっては、小さなショックを受けますね。

2. Things Change

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced by nick Hodgson at Chewdio, London

どっしりビートと程よい打ち込みを組み合わせて、シンセ/キーボードが華麗に舞うミディアムロックチューン。 ラップの用意ヴォーカルを勢いよく畳み掛けてくる。あらゆる音を詰め込んでくるように、なんかお祭り騒ぎのような音の波。

3. Long Way from Celebrating

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and mixed by Ethan Johns at British Grove Studio

ジャーンとギターを鳴らしたと思ったら、すぐに歌い始める。なかなか意表をついて来たな。 ゆったりHIP-HOPなノリのリズムで、心地よさを出して、サビで一気に疾走感を増してゆく。この変身ぶりが、なかなかかっこいいんだな。間奏でもギターが暴れまくっているぞ。

4. Starts with Nothing

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced by Tony Visconti at Dean Street Studio

リズミカルな音をバックに、じっくりとヴォーカルを加える。さらにコーラスを被せて来ては、少々幻想的な展開で聞かせるミディアムチューン。 Bメロパートなんか、ほとんどアカペラに近いよね。その後はガツンと音を響かせる。間奏以降はシューゲイザーよろしく、ノイジーに聞かせます。

5. Out of Focus

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced by Nick Hodgson at Chewdio, London

どっぷりビートをどっしりと聞かせて、重量感たっぷりに聞かせてくれるミディアムロックチューン。 シンセの音に吸い込まれるように、煌めく。そして、ラストにかけて、繰り返されるパートは、濃厚だね。

6. Dead or in Serious Trouble

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and mixed by Ethan Johns at British Grove Studio

これぞロック、ガツンと聞かせる16ビートのロックチューンですよ。終始、ドカドカと音をぶつけては、 Kaiser Chiefsの勢いそのままに。妖しくもクールに、エッジを効かせるロックがかっこいいんだな。

7. When All Is Quiet

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and mixed by Ethan Johns at British Grove Studio

哀愁を漂わせるイントロにウルっとさせられるけれども、蓋を開けてみると随分と楽しそうなピアノの音使いですね。 サビでのコーラス/ハーモニーもKaiser Chiefsらしさが出ているね。

8. Kinda Girl You Are

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and mixed by Ethan Johns at British Grove Studio

ギターをシャカシャカと響かせて始まるロックチューン。 まるでサーフロックなテイストでどしどしガツガツと。ドラムを叩きギターをかき鳴らす1曲。疾走感に溢れたナンバーで、勢いよく駆け抜けてゆく。

9. Man on Mars

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced by Tony Visconti and Nick Hodgson at Dean Street Studio and Chewdio, London

のっしりのっしり音を放つミディアムナンバー。 そして、オリエンタルな風味を持つ音で、インパクトを放って来た。随分と優雅に展開するね。少々だらっとした歌い方、そしてコーラスを重ねて、どっしりと聞かせてくれます。

10. Child of the Jago

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced and mixed by Ethan Johns at British Grove Studio

妖しく淡々と。音使いがクールでスリリング。ギターの音もキリッとしていて、突き刺してくる。 そして、サビに入ると森から抜け出したかのように、生き生きとしたロックサウンドをぶつけて来た。

11. Heard It Break

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced by Nick Hodgson at Chewdio, London

イントロからピコピコシンセサウンドをまとって、軽やかに。ヴォーカルもエフェクトでかぶせ、コーラスとともに、ニューウェーブな時代を彷彿とさせます。 なんか、Kaiser Chiefs、すごいところまで来たな、と感じさせる異色な1曲。

12. Coming Up for Air

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced by Ethan Johns and Nick Hodgson at British Grove Studio and Chewdio, London

しっとりゆったり、そしてアコーディオンの音が彩りを加える。どこかしら牧歌的な暖かさと素朴さを加えてくるミディアムロックチューン。 ラストはじっくりとバンドの音を堪能させてくれます。

13. If You Will Have Me

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced by Nick Hodgson at Chewdio, London

アコースティックギターをかき鳴らして聞かせるミディアムチューン。 まるで宅録なヴォーカル。そこにストリングスも加わって、随分と色が出てくるね。荒さと繊細さが交差するバラードです。しみじみ、心に染み渡るような1曲です。

Hidden Track. Howlaround

M-13を9分40秒過ぎて始まるシークレットトラック。ピコピコな音とがっつりロックな音で熱を加えるミディアムチューン。 とにかくギターがほとばしっているね。さらにピコピコ1980年代な音で、ワクワクさせてくれるインストナンバーです。

Compilation Album『Souvenir: The Singles 2004 - 2012』● '12/6/4 ('12/11/29 on Japan) release

イギリス・リーズ出身の5人組、Kaiser Chiefs初のベストアルバムは、タイトルからもわかるように、シングルナンバーを詰め込んでポップでキャッチーで、 勢いあるロックチューンを放って来たkaiserの歴史を紐解く作品集。 ソリッドながらシンガロングなでビューアルバム「Employment」から、キャリアを積んで、すっかりUKを代表するバンドにまで成長した彼らの軌跡、 これまでとこれからを一気に堪能することができます。収録曲はシングルリリース順ではないので、1枚のオリジナルアルバムのような感覚で聞くことができますね。 また、新曲も2曲収録していて、こちらも相変わらず強力に聞かせてくれます。シングル曲がメインということで、キャッチーな面が思い切り出ていて、つかみはOKな感じを重視しているように思えます。 この作品を機に、それぞれのオリジナルアルバムへの足がかりにしてもいいんじゃないかな。

7. LISTEN TO YOUR HEAD

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced by Nick Hodgson and Richard Wilkinson

アメリカ盤のCDに収録されていたナンバーは、色濃いロックでKaiser Chiefsの持てる力を思い切りぶつけてくる。 インパクトのあるギターやキーボードの音を畳み掛けて来ては、ガツガツと聞かせてくれる仕様。サビでは、これまたシンガロングなコーラスパートもあって、盛り上がるんだろうな。

12. ON THE RUN

Written by Hodgson, Wilson, White, Rix, Baines Produced by Stephen Street

デジタルサウンドを前面に押し出して、鮮やかな音で魅了するロックチューン。 クールでソリッドながら、キャッチーな要素があって、どっしりと。これが最新型のKaiser Chiefs。バンドの未来を占うような、ヘビィなロックナンバーだね。

5th Album『Education, Education, Education & War』● '14/3/31 release

間にベストアルバムを挟みつつ、Kaiser Chierfsお5枚目のオリジナルアルバムが約3年ぶりに登場。 ドラムが代わったといえども、とにかく熱いロックとキャッチーなメロディセンスは相変わらず健在ですね。 ポップさ華やぐところは、さすがキーボードの鮮やかな色使いが効いています。ここぞとばかりにドラムがフィーチャーされて、とにかく攻めた音を聞かせてくれるんだ。 ストレートに音をぶつけてくる中でも、Kaiser Chiefsの持ち味である、みんなで合唱シンガロングな部分も忘れておらず、 ますます成長して独自の世界観を出して来ました。もう、名実ともに、イギリスを代表するバンドになったということで。

1. The Factory Gates

Written by Wilson / White / Rix / Baines / Smith Produced by Ben H. Allen, III for MakeREcordsNotBombs

のっしりのっしりと音をぶつけては、怪しくも力強く疾走してゆくロックチューン。 高らかなヴォーカルに勢いを感じさせるKaiser Chiefs。まだまだ勢いが余りまくりだね。メロディに重きを置いて、叙情的なラインをたどりながらも、かなりがっつり展開して来ます。

2. Coming Home

Written by Wilson / White / Rix / Baines / Smith Produced by Ben H. Allen, III for MakeREcordsNotBombs

ゆったりテンポながら、ガツンと音を加えて、曲の世界に引き込んでくる1曲。 おおらかに広がるヴォーカルが、とっても気持ちよさそうだね。家路に就くような、ちょっと切なさを感じさせるナンバーです。

3. Misery Company

Written by Wilson / White / Rix / Baines / Smith Produced by Ben H. Allen, III for MakeREcordsNotBombs

イントロからヘビィな音が押し寄せて、何かが始まる予感。どっしりとした音がかっこいいんだな。 キャッチーなサビからの笑い声コーラスがまた、仕掛けて来たな、Kaiser Chiefs。「みすぼらしい会社」というタイトルながら、頑張って見栄を張っている感じが伝わって来ます。

4. Ruffians on Parade

Written by Wilson / White / Rix / Baines / Smith Produced by Ben H. Allen, III for MakeREcordsNotBombs

疾走感の出たイントロと、ドカドカとぶつけてくる音の波に呑み込まれてスタート。 8ビートよろしく、リズミカルでポップながら、ヘビィでキャッチーに仕掛けてくるロックチューン。 Kaiser Chiefsの全てを詰め込んで来たくらいに、勢い溢れまくっています。この曲は、とにかくドラムだね。

5. Meanwhile Up in Heaven

Written by Wilson / White / Rix / Baines / Wilkinson Produced by Ben H. Allen, III for MakeREcordsNotBombs

メロディアスに聴かせるミディアムロックチューン。キーボードの音が、眩しさを加えつつ、 サビでは全体的にヘビィに音を追加してくる。壮大な雰囲気を出して、キリッとクールに聴かせるkaiser Chiefsです。聴かせるタイプの曲に仕上がっていますね。

6. One More Last Song

Written by Wilson / White / Rix / Baines / Wilkinson Produced by Ben H. Allen, III for MakeREcordsNotBombs

これまた、ドシドシドラムビートと癖のあるギターの音が濃い味付けをしている。 この曲、ずるいなぁ、と思わせるサビ。「More」の粘り気のあるヴォーカルに、「アイヤイヤー」の掛け声コーラスは確信犯だね。

7. My Life

Written by Wilson / White / Rix / Baines / Killian / Allen Produced by Ben H. Allen, III for MakeREcordsNotBombs

イントロが随分とオールディーズな雰囲気。キーボードの力が出ていますね。でも、中はしっかりロックチューン。どっしりドシドシ、じっくりどっぷり。 Kaiser Chiefsによる人生哲学。楽に生きようとすると、誰しもが辛い現実を生きるんだろうと。

8. Bows & Arrows

Written by Wilson / White / Rix / Baines / Wilkinson Produced by Ben H. Allen, III for MakeREcordsNotBombs

がっつりビートを叩き込み、ギターもグイグイと押し寄せてくる。エッジを鋭く切り刻んでくるような、熱を感じさせながらも、 メロディをしっかりと聴かせてくれるロックチューン。君と僕で1つだと、思いがダイレクトに伝わってくるような1曲だね。

9. Cannons

Written by Wilson / White / Rix / Baines / Smith Produced by Ben H. Allen, III for MakeREcordsNotBombs

まさしくキャノン砲を撃ち放つかのように、重たく登場したかと思えば、 キーボードのピコピコな音も加わったり、サビでは鮮やかなアンセムソングになったりと、いろいろな面を見させてくれる力強いロックチューン。 アルバムのタイトルも、歌詞に登場して来ます。ラストのテレビプログラム風も彼らのセンスが出ているね。

10. Roses

Written by Wilson / White / Rix / Baines / Allen Produced by Ben H. Allen, III for MakeREcordsNotBombs

アルバムのラストを飾るロッカバラード。高らかに伸びやかに、ヴォーカルを響かせては、 魅惑のひと時。ちょっと切なさを暗示させる歌詞が際立った、もの悲しげなメロディにじんわり引き込まれていきます。そして、ラストは鮮やかに。

6th Album『Stay Together』● '16/10/7 release

そんなわけで、前作「Education, Education, Education & War」から2年半。通算6作目となるアルバムは、Kaiser Chiefsにとって大きな転機?これはバンドの音なのか? まさかのダンスポップトラックを放っては、度肝を抜いてきました。なるほど、Pet Shop BoysやKylie Minogueなどに楽曲を提供していたXenomaniaとのコラボになっているわけですか。 それでこの音はとっても突き抜けて、ポップでキャッチーで、明るく眩しくキラキラしています。 こんなのKaiser Chiefsじゃないと思う人もいるだろうけれども、いやいや、これもKaiser Chiefsな訳ですよ。 Brian Higinsのプロデュースのもと、とことん弾けて、とことん突き抜ける。こういう新たな面を見せては楽しませてくれる全11曲+αです。

1. WE STAY TOGETHER

Written by Kaiser Chiefs & Xenomania Produced by Brian Higgins

美声が響いた後には、グルーヴィーな打ち込みが加わって、どしどしと乗り込んでくるように。 ロックな音というよりも、デジタルサウンドをメインにポップに仕上げてきたアルバムのオープニングチューン。でも、この音でKaiser Chiefsというのが驚きだよね。

2. HOLE IN MY SOUL

Written by Kaiser Chiefs / Xenomania /Alexander Burnett Produced by Brian Higgins

鮮やかな音使いに、光が差すような、突き抜けるようなデジタルチューン。この音に恋ヴォーカルが妙なギャップを生み出す。 でも、とってもキャッチーでポップなんだな。大きく広がるような音が気持ちいいね。

3. PARACHUTE

Written by Kaiser Chiefs / Xenomania / Danny Shah Produced by Brian Higgins

アルバムからの先行ナンバーとしてリリースされた曲は、まさかのダンスポップチューン?鮮やかなデジタルサウンドが煌めく1曲です。 Kaiser Chiefsの新たな世界はとてつもなく眩しい。そして、この突き抜けるような爽快感が気持ちいいんだな。最新のトレンドもうまく取り入れたね。

4. GOOD CLEAN FUN

Written by Kaiser Chiefs / Xenomania / Miranda Cooper Produced by Brian Higgins

ゆったりリズムは、どこかしらポップでファンクな面も覗かせる。そこに、いつおのように軽やかで濃いヴォーカルを乗せてくる。 このアルバムの中では、ロック要素、バンド要素を強く感じさせるね。リズムも心地よく、響かせてきます。そして、セックス讃歌だ。

5. WHY DO YOU DO IT TO ME?

Written by Kaiser Chiefs / Xenomania / James Newman Produced by Brian Higgins

こちらもロック要素を前面に出して、のっしりどっしりと聞かせてくれるナンバー。リズミカルで、全ての音が弾けたりエッジが効いたり。 それでいて、ダンスみたいに踊らせるロックが展開するわけで。

6. INDOOR FIREWORK

Written by Kaiser Chiefs & Xenomania Produced by Brian Higgins

クールで落ち着いたようなサウンド。そこに伸びやかなヴォーカルが響き渡る。ちょっと丁寧なテイストがかっこよさ生み出してくるような感じだね。 そして、サビの繰り返しも、なんだかどんどんとハマってゆく。

7. PRESS REWIND

Written by Kaiser Chiefs / Xenomania / Uzoechi Emenike Produced by Brian Higgins

冒頭から「ポップミュージック」と歌われているように、4つ打ちビートでノックアウトな1曲。どしどしとのめり込んでしまうような音づかいだね。 グルーヴィーな音は、タイトル通りに1980年代にでも巻き戻されたかのようなノリが効いています。ミラーボールがとっても似合う曲だね。

8. HAPPEN IN A HEARTBEAT

Written by Kaiser Chiefs / Xenomania / Miranda Cooper Produced by Brian Higgins

イントロ無しで、弾けるヴォーカルを注入。そして即4つ打ちビートが弾けんばかりに入ってきて、ポップ爆発です。 超絶キャッチーなサビが繰り返されては、メロディに呑み込まれてゆく。そして、後半の畳み掛けにもうノックアウトだね。

9. HIGH SOCIETY

Written by Kaiser Chiefs & Xenomania Produced by Brian Higgins

歌い方をちょっと変えては、ソウルフルなテイストも感じさせる1曲。ゆったりビートが展開するんだけれども、濃いなぁ。 なるほど、丁寧な強い口調は、上流社会の人間だからか。そんな皮肉めいた部分もクールに聞かせてくれます。

10. SUNDAY MORNING

Written by Kaiser Chiefs / Xenomania / Wayne Hector Produced by Brian Higgins

フィンガースナップよろしく、ロックンロールなテイストを軽やかに聞かせてくれるナンバー。「Hey Hey Hey」なんて、ノリが出ているんだな。 ドカドカと音をぶつけてきては、Kaiser Chiefsの色を思う存分に出してくる。

11. STILL WAITING

Written by Kaiser Chiefs & Xenomania Produced by Brian Higgins

アルバムのラストを飾るナンバーは、スタイリッシュなロックチューン。なるほど、Xenomaniaとの共作で、クールな展開を聞かせてくれるアップチューンのできなわけだ。 そして、伸びやかなヴォーカルが一緒に天高く連れて行ってくれるかのような爽快感。かっこいいなぁ。

Secret Track.

まさかのシークレットトラック。随分とこんもりこもったようなバンドサウンドが、このアルバムの中では全く異質な音を放つ。 なんか、とってもひねくれている感じが、逆に面白い。

7th Album『Duck』● '19/7/26 release

前作が非常にポップな路線だったので、そういう方向に突き進むかと思いきや、再びバンドサウンドの方向に戻ってきました。 それでも、前作のテイストも盛り込んでのデジタルサウンドを軽やかに聞かせてくれます。十八番となるシンガロングなロックチューン勢揃いで、聞いていて楽しくなるね。 もうちょっと勢いのあるナンバーでキャッチーに仕掛けてきたら面白かったんだけれども、今回はどれもが同じくらいの勢いといった感じかな。 Kaiser Chiefsというバンドの魅力がギュッと詰まった全11曲でございます。

1. PEOPLE KNOW HOW TO LOVE ONE ANOTHER

Produced by Ben H. Allen III for MakeRecordsNotBombs and Andrew Wells Songs by Mistry / Wilson / White / Rix / Baines

オープニングからドカドカのビートで一気に上げてくるKaiser Chiefs。バンドの音が1つに固まってぶつかってくる。 そんな力強さのあるナンバーだけれども、サビが強烈なキャッチーさを放ってくる。いいね、楽しさも届けてくれる。

2. GOLDEN OLDIES

Produced by Ben H. Allen III for MakeRecordsNotBombs Songs by Mistry / Wilson / White / Rix / Baines with Ben H. Allen III

懐かしくもあり、新しくもあり、ゆったりどっしり、じっくりと聞かせてくれるミディアムロックチューンは、味わいを出しながらも鋭く突き刺してくる。 そして、お得意のシンガロングなサビが展開するんだ。これは盛り上がるね。

3. WAIT

Produced by Ben H. Allen III for MakeRecordsNotBombs Songs by Mistry / Wilson / White / Rix / Baines

レトロな雰囲気を醸しつつ、リズミカルにロックを聞かせてくれるアップチューン。キーボードの華やかな音も手伝っては、ノリノリに展開。 もう、サビなんかウキウキワクワクなノリに体も自然に動きますよ。

4. TARGET MAEKET

Produced by Ben H. Allen III for MakeRecordsNotBombs Songs by Mistry / Wilson / White / Rix / Baines with Ben H. Allen III

ミディアムテンポのロックチューン。激しい流れから一転、落ち着いているナンバーなので、ゆっくりとした感覚になるね。 シンプルなラブソングなんだけれども、表現が独特だね。

5. DON'T JUST STAND THERE DO SOMETHING

Produced by Ben H. Allen III for MakeRecordsNotBombs Songs by Mistry / Wilson / White / Rix / Baines with Iain Archer

ファンクな様相を見せるロックチューン。濃いぞ。深い音とピアノの弾む音ではじまったかと思ったら、サビではやっぱりシンガロングしたくなるような勢いあふれる展開。 キャッチーさももちろん持っていますよ。

6. RECORD COLLECTION

Produced by Ben H. Allen III for MakeRecordsNotBombs and Andrew Wells Songs by Mistry / Wilson / White / Rix / Baines with Ben H. Allen III, Emelie Erikson and Marcus Holmberg

デジタルファンクな音で、始まりからウキウキワクワクさせてくれるね。どちらかといえば、1980年代風のエレクトロなサウンドを聞かせてくれる。 手拍子したくなるような、ノリたくなるような。しかも、サビも随分とパワーアップしてくるような展開だね。

7. THE ONLY ONES

Produced by Alex Ander, Nick Lashley and Andrew Wells Songs by Mistry / Wilson / White / Rix / Baines with Alex Ander and Nick Lashley

爽快感たっぷりのデジタルロックチューン。前作「Stay Together」の色も残しつつ、新たな世界へと突き進む。 意外とヴォーカルはシャウトに溢れていて、力強さを出してくる、雄なナンバーだね。

8. LUCKY SHIRT

Produced by Iain Archer Songs by Mistry / Wilson / White / Rix / Baines with Iain Archer

ゆったりまろやかな味を出す始まりのミディアムチューン。これまでのKaiser Chiefsをぎゅっと凝縮したようなテイストを出して、じっくりと聞かせてくれる。 サビもメロディアスで、染み渡るね。

9. ELECTRIC HEART

Produced by Ben H. Allen III for MakeRecordsNotBombs Songs by Mistry / Wilson / White / Rix / Baines with Dee Adam

イントロからノリノリだね。手拍子よろしく、リズミカルなビートを繰り出しては、ポップでキャッチーで力強く。 彼女は教会で聖書でジュークボックス。なんかすごい彼女だね。そんな言葉が押し寄せるサビがまた、キャッチーな仕上がりなんだ。

10. NORTHERN HOLIDAY

Produced by Ben H. Allen III for MakeRecordsNotBombs Songs by Mistry / Wilson / White / Rix / Baines

激しく弾けるポップなロックチューン。Kaiser Chiefsのキャラクターそのままに、明るくはっちゃけていますね。

11. KURT VS FRASIER (THE BATTLE FOR SEATTLE)

Produced by Ben H. Allen III for MakeRecordsNotBombs Songs by Mistry / Wilson / White / Rix / Baines

アルバムのラストを飾るポップなロックチューン。こちらも突き抜けるような明るいヴォーカルが印象的だね。サビでの弾けっぷりときたら。 こちらもシンガロングな、コールアンドレスポンスもぴったりな、Kaiser Chiefsならではの世界だね。

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