album

EP『Chunk of Change』● '08/9/16 release

アメリカ発キラキラエレクトロポップサウンドを放つPASSION PIT初の作品はEP。何度か再発を経ての全6曲も眩しいエレポップサウンドで魅了する。 特に、ヴォーカルのMichael Angelakosのハイトーンヴォーカルと組み合わさると、あっという間に幻想的な世界へ変わってしまう。 これには驚き。 さらに夢見心地な気分にさせてくれるドリーミングな歌詞も印象的だね。 とにかくキラキラと響き渡るシンセの音やポップなビートにうっとりさせられます。 全6曲でこのパンチ。 フルアルバムサイズだったら、かなり魅力に富んでいただろうな。この後が楽しみ。

1. I'VE GOT YOUR NUMBER

written and recorded by Michael Angelakos, March / April 2007

淡々としたビートとともに、ぽっくりぽっくり進行するナンバー。 Michael Angelakosのヴォーカルも、淡々と。 サビでの優雅な変身と、ヴォーカルの広がりが加わって、幻想的になったり。 でも、全体的には淡々としているね。 サビはとってもメロディアス。

2. SMILE UPON ME

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS

左右のステレオサウンドをうまく使っては、煌びやかなエレクトロサウンドを放出。 実に幻想的な世界を創ります。ヴォーカルの方は、まず淡々と聞かせる。 段々と躍動感を得ては、イキイキと。 そこに1980年代風のビートが絡んでくる。 アップテンポのエレポップチューンです。

3. CODDLE FUDDLE

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS

柔らかな風が吹くイントロ。 淡々と響くビートをバックに、Michael Angelakosのヴォーカルは弾むように。 随分とメロディアスなサビの展開にうっとりです。そして、鮮やかに色を増してゆく。PASSION PITならではの世界を出してくる1曲。

4. LIVE TO TELL THE TALE

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS

ときめきを与えてくれるかのようなファンタジートラックにうっとり。 非常にポップで、鮮やかなセンスのヴォーカル&メロディ。そして、サウンドに引き込まれる。 優しく語りかけてくれるような肌触りがいいね。

5. BETTER THINGS

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS

ポップに弾んだナンバーは、とっても楽しいサウンドが流れてきます。 Michael Angelakosのヴォーカルは、エフェクトでかぶせているからか、 ちょっとこもって聞こえたりもするけれども、 いつものようにハイトーンヴォーカルが冴え渡っています。 メロウな空気も流れたりと、魅力が伝わってくるね。

6. SLEEPYHEAD

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS contains elements from“Oro Mo Bhaidin” By Mary O'Hara

印象的なバックのコーラスがポイントとなるミディアムチューン。 Mary O’Haraの「Oro Mo Bhaidin」という曲をサンプリングしているからか、 ちょっといつものPASSION PITとは違った雰囲気が出ているよね。 煌びやかなサウンドとメロディアスなラインにやられます。 睡眠がテーマなのに、ここまで幻想的に仕上がってくるとは。さすがMichael Angelakos。

1st Album『Manners』● '09/5/19 ('09/10/7 on Japan) release

キラキラ煌びやかなエレクトロポップを聞かせてくれるPASSION PITの初となるフルアルバム。 初めての作品「Chunk of Change」の流れを受けて、どの曲もとにかくドリーミングで眩しい。 やはり、ヴォーカルのMichael Angelakosの力が大きいね。 時にファルセットで聞かせるハイトーンヴォーカル。 夢の世界へ連れて行ってくれるかのような歌詞。そして、シンセを基調としたドリーミングなサウンドが組み合わさって、 見事なまでのPASSION PITの世界が広がる。攻めながらも、歩みはゆったりと。 じっくり聞かせる仕様で、 とにかく聞いていてゴージャス。エレクトロポップの新しいアプローチで魅了してきます。

日本盤は、ボーナストラックとして、リードナンバー「THE REELING」のCarvin Harrisと、capsuleの中田ヤスタカのリミックスを収録。 両者のサウンドアプローチを楽しめるトラックに変身しています。

1. MAKE LIGHT

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS PRODUCED BY CHRIS ZANE

アルバムのオープニングを飾るナンバーは、キラキラ輝くアップテンポのエレクトロチューン。 心地よい8ビートのリズムと、Michael Angelakosのファルセットヴォーカルが絡み合っては、独特の世界を創り上げる。 時に軽やかに、そして、時に力強く、ビートを刻み、唯一無二のPASSION PITの世界を創る。まさしく光り輝く1曲に仕上がっています。 生ドラムがいい味を出しているね。

2. LITTLE SECRETS

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS PRODUCED BY CHRIS ZANE

どっぷりどっぷり、ドラムとMichael Angelakosのファルセットヴォーカルが輝くキラキラポップチューン。 シンセの音もさることながら、子供のようなコーラスがさらに輝きを放つ。上へ上へと上昇する音に運ばれてゆく。

3. MOTH'S WINGS

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS PRODUCED BY CHRIS ZANE

イントロからして壮大でドラマティック。 サウンドもさることながら、ヴォーカルにいつも以上の重みがあって、じっくりと聞かせてくれる仕様だね。 それでも幻想的なPASSION PITワールド展開。

4. THE REELING

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS PRODUCED BY CHRIS ZANE

1st Album「Manners」からのシングルナンバー。 力強いビートとシンセサウンドは、 どこかしらUnderworldを彷彿とさせたけれども、そこから幻想的なPASSION PITワーールドが展開。 Michael Angelakosのヴォーカルが美しく響き渡ります。「ボクを見てよ、ボクはここにいるよ」というような叫びがサビで展開されています。 主張あるメッセージとサウンドがうまく絡み合っていて、キャッチーなメロディとともに昇華しています。

5. EYES AS CANDLES

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS PRODUCED BY CHRIS ZANE

力強いきらめくシンセの音でファンタジーを見せるミディアムポップチューン。 とってもキャッチーなサビコーラスにノックアウトだね。歌詞の方も、なんだか夢見心地だね。

6. SWIMMING IN THE FLOOD

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS PRODUCED BY CHRIS ZANE

ゆったりまったり、そしてどこかしら歪んだ音が異空間へ連れて行きそうなミディアムチューン。 どっしり響き渡るビートに乗せて、ゆったりと語りかけるようにMichael Angelakosのヴォーカルが響き渡る。 この歌詞もまた幻想的で、Michael Angelakosのはかな気ながらにメッセージをじっくりと伝えてくるようなサビパートの力強さがいいね。

7. FOLDS IN YOUR HANDS

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS PRODUCED BY CHRIS ZANE

イントロ無しで始まるエレポップチューン。 軽やかなビートと軽やかなシンセの音が、体を溶かしてゆく。 サビでのシンセの音のきらめき具合がハンパないね。 壮大に広がっては、呑み込まれてゆく。

8. TO KINGDOM COME

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS PRODUCED BY CHRIS ZANE

アコースティックな音をベースに、力強いドラムビートとキーボードの音が魅力を加えるミディアムチューン。 とにかく歌詞が幻想的。おとぎの国の王国物語だね。でも、幼さがあるわけではなく、このバランスがいいね。

9. SLEEPYHEAD

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS PRODUCED BY CHRIS ZANE *EP 「DChunk of Change」 収録*

10. LET YOUR LOVE GROW TALL

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS PRODUCED BY CHRIS ZANE

ドラムが力強く入って、まずはパワーを感じさせる。 このアルバムの中では、エレクトロ要素が薄めな曲かな。ドラムの音から生なる躍動感を感じるし、 バンドの音幅を感じさせる。歌詞が面白いね。

11. SEAWEED SONG

WRITTEN BY MICHAEL ANGELAKOS PRODUCED BY CHRIS ZANE

サラッとしたギターの音が印象的なミディアムチューン。 こちらの曲もエレクトロ要素は抑えめで、1つ1つの楽器の音をじっくりと聞かせる。 タイトルがいいよね。海藻ソング。 海の中をゆらゆらと漂うように、心地よさを伝えてくれます。

12. I'VE GOT YOUR NUMBER

*EP 「DChunk of Change」 収録*

13. BETTER THINGS

*EP 「DChunk of Change」 収録*

14. LIVE TO TELL THE TALE

*EP 「DChunk of Change」 収録*

15. THE REELING (CALVIN HARRIS REMIX)

あのCalvin Harrisが手がけたリミックス。 オープニングから4つ打ちビートとともに入ってくるチョッパーベースの音がかっこいいんだ。 躍動感に長けている。 そこにシンセの音も加わり、フロア対応型リミックスに仕上がっています。

16. THE REELING (YASUTAKA NAKATA [capsule] REMIX)

capsuleの中田ヤスタカがリミックスを手がけるとは。 いきなりボコスカ音がロックしてたから、びっくりしたけれども、そこからエレクトロサウンドも加えて、中田ワールドが展開する。 お得意のエレクトロビートを加えて、重厚なサウンドをまとった、どっしりエレクトロリミックスだね。

CD-EXTRA. THE REELING (VIDEO)

1人の女性を中心に展開するPV。 まるで切り張りするように、めくってはってめくってはって。 それよりも、ヴォーカルのMICHAEL ANGELAKOSも、新聞紙で作ったかのような顔になっていて怖い。 後半はバンドメンバー登場で、これまたMICHAEL ANGELAKOS以外は素顔なのに。

2nd Album『Gossamer』● '12/7/20 ('12/8/8 on Japan) release

キラキラ輝くエレクトロポップのバンド、PASSION PIT、待望の2nd Albumがついに登場。 ノックアウトされた前作「Manners」から、実に3年。再びMichael Angelakosの才能が開花する。 やっぱり、軸となるのはキラキラ輝くエレポップなサウンドだよね。リードトラックとなったアルバムオープニングチューン「TAKE A WALK」はじめ、 「CARRIED AWAY」「HIDEAWAY」など、とことん煌びやかに輝いています。また、ミディアム~スロー系のじっくりと聞かせてくれるナンバーもあり、 前作よりかはサウンド面で多様になってきたかな。ただ、それ故に、どこかしら大衆性も出てきて、ちょっと狙っている感があるかな。 妙に凝り過ぎてしまった感じもするし、前作以上にちょっと飾りが重たく感じる。 でも、PASSION PITの世界=Michael Angelakosの世界がより壮大になったと思えば納得の1枚。 とにかく、幻想的で美しい。

日本盤は、ボーナストラックを豪華に5曲も収録。 リードナンバー「TAKE A WALK」のリミックスは、なかなか聞き応えがあるね。m-floの☆Takuがリミックスを手がけていたりと、面白いです。

1. TAKE A WALK

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane and Michael Angelakos

PASSION PIT待望の2nd Album「Gossamer」からのリードナンバー。 どっしりビートと包み込んでくれるようなサウンドにうっとりさせられるエレポップナンバー。 力強いドラムのビートが躍動感をかき立てる。 そして、バックでかき鳴るギターの音もポイント。 サビ前で盛り上がりを見せて、サビでは畳み掛けてくるように。 これはみんなでコーラスだね。 キャッチーな仕上がりは、いかにもPASSION PIT。でも、エレクトロ要素が抑え目で、新しいセンスを覗かせる。

2. I'LL BE ALRIGHT

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane and Michael Angelakos

爆竹のようにエレクトロサウンドが爆発したイントロに始まり、 その後も弾んだビートで展開するアップテンポのデジポップチューン。 サビ最後で「ボクは大丈夫!」と歌いながら、眩しく輝くサウンドにうっとりさせられます。 頼もしさがある1曲に仕上がったね。

3. CARRIED AWAY

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane and Michael Angelakos

1980年代風の打ち込みダンストラックを彷彿とさせるナンバー。 4つ打ちビートの軽やかさにレトロ感を漂わせて、Michael Angelakosが歌います。 サビがこれまた超キャッチーで、弾んでいますな。煌びやかなサウンドと多重コーラスで、夢見心地な気分にさせます。

4. CONSTANT CONVERSATIONS

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane and Michael Angelakos

どっぷりゆったり、じっくりと聞かせるミディアムスローチューン。 リズムをじっくりと刻んでは、じっくりMichael Angelakosが歌います。 そして、サビではみんな大合唱のコーラス。 これまた、一体感を生み出すような曲だ。

5. MIRRORED SEA

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane and Michael Angelakos

ド頭からドラムを叩き込んできては、攻めて来る。 その後はピコピコ感満載で、ポップに進行。 そして、ドリーミングな歌詞が踊ります。 いつにも増して、叙情的な世界を創りますね。タイトルのごとく、煌びやかに輝きます。

6. CRY LIKE A GHOST

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane and Michael Angelakos

ゆったりビートで包み込むミディアムチューン。 のっしりとしたテンポで、音の方はいつもの煌びやかさはありません。 不思議なストーリーが展開しては、その世界へと引き込んでくる。特にサビは、いつものPASSION PIT節が炸裂。

7. ON MY WAY

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane and Michael Angelakos

イントロ無しでMichael Angelakosのファルセットヴォーカルが響きまくる始まりです。 そして、どっぷりと進行したかと思えば、サビでは伸びやかで煌びやか。「結婚しよう」だなんて、歌っていますよ。 なかなかドリーミングなプロポーズソングだね。

8. HIDEAWAY

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane and Michael Angelakos

ノイズのような切り刻まれたイントロ。そして、チリチリな音とポップなビートが炸裂するアップテンポナンバー。 力強いロックの要素もあるデジタルナンバーは、キャッチーなサビが印象的だね。

9. TWO VEILS TO HIDE MY FACE

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane and Michael Angelakos

まるで賛美歌のようなアカペラナンバー。 Michael Angelakosと女性コーラスが歌い上げます。歌詞はこれまたドラマティック。 そして、次曲へうまくつなぐブリッジというか、インタルード。

10. LOVE IS GREED

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane and Michael Angelakos

イントロが随分とドリーミング。おとぎ話のような始まり。 曲自体、随分と温かく、どこかしら歌謡曲のような親しみのあるメロディ。 とってもポップでPASSION PITの愛に満ちあふれた1曲です。

11. IT'S NOT MY FAULT, I'M HAPPY

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane and Michael Angelakos

どっしりとしたビートと煌めくサウンドでスタート。 Michael Angelakosのヴォーカルは、いつもとは違って、じっくりと聞かせてくれる低めのラインをたどります。 それ故、歌詞にも力強さや自身が表れていて、かっこいいね。そして、全体を飾るサウンドはとてもゴージャスだね。

12. WHERE WE BELONG

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane and Michael Angelakos

めまぐるしくプログラミングビートが入ってきては、 落ち着いたMichael Angelakosのヴォーカルが入ってきます。時にハイトーンで、感情を高ぶらせているようだ。 ただ、サウンドは派手ながら、比較的落ち着いた雰囲気。 アルバム本編の締めとなるナンバーは、壮大な世界をダイレクトに届ける。

13. ALMOST THERE

軽やかなプログラミングビートと、味のあるMichael Angelakosのヴォーカルが、 絡み合うミディアムチューン。 よりダイナミックな音に変身して、魅力を増してゆく。 ラストがとことんドリーミングだね。そこでもう夢見心地。うっとりしてしまう。

14. AMERICAN BLOOD

アップテンポのエレポップチューン。 とことんポップなアップテンポビートは、1980年代風サウンドを彷彿とさせる。 それでいて、キャッチーな仕上がりで、PASSION PITの魅力を伝える。サビが煌びやかだこと。君とボクについて、大いに歌っています。

15. CONSTANT CONVERSATIONS (STRIPPED)

アングラ感を醸し出すビートと、美しさを出すピアノの音が聞かせるイントロに耳が行くね。 M-3のオリジナルとはひと味違って、生を感じさせるトラックに仕上がっています。 サビのコーラスビートも、Michael Angelakos自ら聞かせます。このバージョンもなかなかいいね。

16. TAKE A WALK (Burn's SFTCR Version)

いきなり恐ろしいヴォーカルが入ってきては、スローテンポで聞かせるトラック。 Michael Angelakosのヴォーカルもテンポを落とし、あの煌びやかさはどこへいった?オリジナルとは全く違うアプローチで、 逆に面白いですね。

17. TAKE A WALK (☆Taku Takahashi & el poco maro remix)

m-floの☆Taku Takahashiがリミックスを手がけたトラックは、 よるある4つ打ちのクラブミックス。 ビートを利かせたEDMで、とにかくフロアライクなノリノリナンバー。 オリジナルよりも、若干テンポが上がって、勢いに呑み込まれてゆく。

3rd Album『Kindred』● '15/4/21 ('15/4/22 on Japan) release

キラキラポップの最高峰、Passion Pitが約3年ぶりとなるオリジナルアルバムを発表。 再びMichael Angelakosのソロプロジェクトとなりましたが、キラキラぶりは相変わらずで、眩しいサウンドを聴かせてくれます。 前作「Gossamer」はキャッチーなメロディながらに歌詞がひねり過ぎていた感じがしたけれども、 今回は、よりキャッチーなメロディとシンプルな歌詞が響き渡ります。君が好きなんだというストレートな気持ちをぶつけてきたり、 1人にさせてくれと拒絶したり、感情をフルに使って、様々なシチュエーションを描き出す。 冒頭リードトラック「LIFTED UP (1985)」がもう、極上キャッチーなうえに、ダンサブルなサウンドで勢いよく仕掛けてくるもんだから、この時点で虜です。ノックアウトです。 Michael Angelakosのヴォーカルも、いつもながらにハイトーンで響きまくって、魅惑のひと時。 時にアンビエントに、時にしっとりと落ち着いた様相を見せる。 「MY BROTHER TAUGHT ME HOW TO SWIM」ではアグレッシヴにビートを打ち込んできて、躍動感を見せます。 やっぱり、この音幅を自在に操り、魅了してくるMichael Angelakosのセンスがとてつもなく、ストレートに伝わってくるね。 このアルバムを引っさげて、2015年にSUMMER SONICに出演する予定が、体調不良でキャンセルになったのが、とっても残念な思い出。

1. LIFTED UP (1985)

written by Michael Angelakos and Benjamin Levin Produced by Chris Zane for Big Life Management, Benny Blanco for Matza Ball Productions, inc. , Michael Angelakos, and Alex Aldi

稀代のマエストロ、キラキラポップを奏でれば右に出るものはいないPassion Pit=Michael Angelakosが3年ぶりに放つアルバムからの先行ナンバーは、 これまた力強いビートとキラキラシンセサウンドをまとったポップチューン。 アンセムのごとく、サビでは合唱できるくらいにキャッチーなメロディで攻める攻める。みなぎるヴォーカルと躍動感あるサウンドが、 またPassion Pitの世界を広げてきたね。ダンサブルでドラマティック、気持ちを高揚させるマジックだ。1985年に一体何があったのか、気になるところ。

2. WHOLE LIFE STORY

written by Michael Angelakos and Benjamin Levin Produced by Chris Zane for Big Life Management, Benny Blanco for Matza Ball Productions, inc. , Michael Angelakos, and Alex Aldi

アナログノイズと哀愁漂うメロディ、 そこにシンセサウンドが加わって、Passion Pit特有の世界を作るアップチューン。 リズミカルなビートが、これまたキラキラさせてくれるんだけれども、歌詞の方はちょっと切ないモード。 Michael Angelakosの高音ヴォーカルも、甘くメロウでとろけさせてくれるね。

3. WHERE THE SKY HANGS

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane for Big Life Management, Michael Angelakos, and Alex Aldi

アンビエントな風を流し込むグルーヴィーなポップトラック。 Michael Angelakosのヴォーカルも清々しく響き渡っては、ドリーミングです。 大空に浮かぶような、壮大な雰囲気も手伝って、爽やかに広がる音が気持ちいいね。 優しいメロディが夢見心地の気分にさせてくれる1曲です。

4. ALL I WANT

written by Michael Angelakos and Benjamin Levin Produced by Chris Zane for Big Life Management, Benny Blanco for Matza Ball Productions, inc. , Michael Angelakos, and Alex Aldi

生音に近いサウンドが、より有機的で身近に感じさせるミディアムチューン。 メロディもどこかしら懐かしさを漂わせて、Michael Angelakosも語りかけるように歌っています。サビでは大きくサウンドが広がって、 壮大になるんだけれども、これまでの煌めいたサウンドではないので、Passion Pitの新しい世界を感じることができる。

5. FIVE FOOT TEN (I)

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane for Big Life Management, Michael Angelakos, and Alex Aldi

どっしりと打ち込みサウンドを使用して、躍動感あふれるPassion Pitを聴かせてくれるナンバー。 Michael Angelakosのヴォーカルも、どこかしら力強さに溢れているね。Bメロで一度、静けさを出して、サビでよりいっそう、力強い音を放つ。 「君と一緒になりたいんだ」という気持ちを伝えてきます。M-10「TEN FEET TALL (II)」と対を成すナンバーです。

6. DANCING ON THE GRAVE

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane for Big Life Management, Michael Angelakos, and Alex Aldi

タイトルにインパクトがありますね。でも、やっぱりPassion Pitな世界で、 どこかしらおとぎ話のようなドリーミングな雰囲気で聴かせてくれる、まったりじっくりバラードナンバー。 アンビエントなテイストとともに、どこかしら神々しいというか、洗練された雰囲気をまとっていて、かっこいいね。

7. UNTIL WE CAN'T (LET'S GO)

written by Michael Angelakos, Benjamin Levin, and Hans Zimmer Contains a sample from“God U Takem Leaf Blong Mi” Produced by Chris Zane for Big Life Management, Benny Blanco for Matza Ball Productions, inc. , Michael Angelakos, and Alex Aldi

どっしりビートとエレクトロサウンドに満ち溢れたミディアムトラック。 まるで希望を追い求めるかのように、2人で一生に行こうというポジティヴアクションにかられる主人公だね。 息詰まった街を出て、新たな場所を求めるかのような姿勢を輝かせるPassion Pitマジック。

8. LOOKS LIKE RAIN

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane for Big Life Management, Michael Angelakos, and Alex Aldi

まったりサウンドの中で煌びやかさを増すピアノの音に心が洗われるようなバラードチューン。 川や太陽、雨や光や鳥のさえずりなど、自然の描写が美しさを出す1曲だね。 メロディもなんだか温かく包み込んでくれるような、優しさが伝わってくるね。

9. MY BROTHER TAUGHT ME HOW TO SWIM

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane for Big Life Management, Michael Angelakos, and Alex Aldi

ゆったりとした流れを断ち切るかのような、アグレッシヴなビートチューン。 兄との思い出が、とっても躍動感あふれるものだったんだろうな。 美しき兄弟愛が、弟思いの兄が、とっても輝いているね。キャッチーなメロディとサビでのパンチの効いたフレーズが耳に残ります。

10. TEN FEET TALL (II)

written by Michael Angelakos Produced by Chris Zane for Big Life Management, Michael Angelakos, and Alex Aldi

アルバム本編のラストを飾るナンバーは、M-5と対を成すようなトラック。 Michael Angelakosのヴォーカルにエフェクトをかけて、少々躍動感を出すような雰囲気を出す。 なんと、初めてヴォコーダを使っているとのことです。でも、メロディはとっても染み込んでくるような瑞々しさがあって、いいね。 また不思議で幻想的なPassion Pitの世界に包まれます。

11. AII I WANT (DEMO)

written by Michael Angelakos and Benjamin Levin

ボーナストラックは、M-4のデモバージョン。 アコースティックギターを弾きながら歌うMichael Angelakosが、なんだか新鮮。 デジタルサウンドを取り払い、生を感じさせるトラックに仕上がっています。これがM-4へと発展するわけですね。

前へ戻る