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5th Album『Kylie Minogue』● '94/9/19 (Special Edition '03/5/26) release

Kylie Minogueがこれまで所属していたレコード会社を移籍。新たにDeconstructionから放つアルバムは、初のセルフタイトル。自信の表れなんでしょうか。 第1弾シングル「Confide in me」からも、これまでとはちょっと違う空気を放ち、アーティストな面を出してきたKylie。 全体的には、ハウスのような4つ打ちトラックを鮮やかに聞かせてくれるナンバーが多い印象で、より音を自在に操っているような感じ。 ただ、この路線が商業的にはあまり振るわなかったのが残念。時代が求めていなかったのか、Brothers In Rhythmを筆頭に、各プロデューサーとともに、なかなか面白い曲を聞かせてくれたんだけどね。 のちに発表されたスペシャルエディションには、ボーナスディスクを付けて、未発表バージョンやリミックスなどをギッチリ収録しています。

1. Confide in me

Written by Steve Anderson / David Seaman / Owain Barton Produced and arranged by Brothers in Rhythm for DMC Strings arranged by Wil Malone

Kylie Minogueがレコード会社をDeconstructionに移籍。その第1弾となるシングルが、アーティスティック路線な曲ときたもんだ。 妖しげなサウンドは、エスニックというか、オリエンタルというか、ミディアムスローのグルーヴチューンの中を舞うように、ゆったりじっくり聞かせてくれます。

Master Mixは、イントロが付け足されて、より妖しさを生み出す。

2. Surrender

Written by Gerry De Veaux / Charlie Mole Produced and arranged by Gerry De Veaux for Devox Ltd and John Waddell

随分とグルーヴィーだし、どこかしら1980年代の絵スタイリッシュなダンストラックにも思える1曲。 心地よいミディアムグルーヴトラックが、瑞々しく広がっていく。Kylieのヴォーカルもなかなかセクシーに世界を作ってきたね。

3. If I was your lover

Written by Jimmy Harry Produced and arranged by Jimmy Harry

これまた、ブラコンのようなグルーヴィーでファンキーで、クールな1曲をぶつけてきたなぁ。ちなみに、Jimmy Harryがソングライティングとプロデュースを手掛けています。 自然とKylieも楽曲の世界に染まってきたね。

4. Where is the feeling?

Written by Wilf Smarties / Jayn Hanna Produced and arranged by Brothers in Rhythm for DMC

こちらはストレートな4つ打ちハウスチューン。鮮やかに輝きを増しては、クールさも演出。プロデュースとアレンジは、お馴染みBrothers In Rhythm。 時代を輝かせるハウストラックに乗せて、Kylieが眩しく聞かせてくれる7分です。

アルバムから3枚目のシングルとしてカットされたナンバーだけれども、もうちょっと何か欲しいところかな。

5. Put yourself in my place

Written by Jimmy Harry Produced and arranged by Jimmy Harry

チラつくアナログノイズ。どっぷりビート、アンビエントなテイストをミックスさせて、じっくりと聞かせてくれるバラードナンバーです。 伸びやかで軽やか、夢居心地な世界へと連れていってくれるKylie Minogueです。こちら、プロデュースをJimmy Harryが手掛けては、鮮やかに飾ってきます。

Radio Editは、最後にF.O.してゆく4分10秒。

6. Dangerous game

Written by Steve Anderson / David Seaman Produced and arranged by Brothers in Rhythm for DMC Orchestra arranged by Richard Niles

ゆったりバラードナンバー。Brothers In Rhythmのプロデュースで聞かせては、まったりテイストあふれる歌です。 なかなかオーケストラの効果が出ているじゃないですか。かっこいい仕上がりになっていますよ。それでいて、ドラマティックな展開なんだな。

7. Automatic love

Written by Grazia Mallozzi / Marco Sabiu / Kylie Minogue / Inga Humpe Produced and arranged by Brothers in Rhythm for DMC Strings arranged by Wil Malone

これまたグルーヴィーに。Brothers In Rhythm本両発揮なミディアムトラックに、ゆったりと染み込んでくる。 心地よさに、Kylieも気持ちよさそうに歌っているように聞こえてくるな。

8. Where has the love gone?

Written by Alex Palmer / Julie Stapleton Produced by Pete Heller and Terry Farley for Junior Boys Own

ノリノリポップな4つ打ちUSハウス。冒頭でコーラスも加わって、彩りを出してきます。しかし、ヴォーカルは、クールに。 このトラックとヴォーカルのギャップがなかなかかっこいいね。ダブっぽいテイストもあるかな。

9. Falling

Written by Neil Tennant / Chris Lowe Produced by Pete Heller and Terry Farley for Junior Boys Own

こちらはPet Shop Boysの2人が手掛けた楽曲。アレンジは残念ながら他の人なんだけれども、PSBの世界を少ないながら感じさせます。 落ち着いた4つ打ちハウスナンバーですね。ダブっぽさもある気持ちの良い約7分。

10. Time will pass you by

Written by John Rhys / Dino Fekaris / Nick Zesses Produced and arranged by M People

軽快でとってもポップなハウスチューン。爽やかさたっぷりで、まさしく通り過ぎていくような1曲だね。 とにかくリズミカルで、ノリがいい。キャッチーさもあって、見事にアルバムを締めた感じだね。

Bonus CD

1. Dangerous overture

Written by Steve Anderson / David Seaman Produced and arranged by Brothers in Rhythm for DMC Orchestra arranged by Richard Niles

ストリングスのスリリングな雰囲気で、一気に引き込んでくるナンバー。叫び声まで上げて、なかなか面白いイントロダクションに仕上がっています。

2. Confide in me (Justin Warfield mix)

Remix and additional production by Justin Warfield

ブラコン風なトラックなんだけれども、妖しさいっぱい。ダークでディープで、なんか恐怖を感じさせるリミックスだね。

3. Put yourself in my place (Dan's old school mix)

Remix and additional production by Dancin' Danny D for Slam Jam Productions

タイトル通りにオールドスクールな感じ。4つ打ちビートにはパンチがあって、愉快に弾んでいます。グルーヴも感じられて、ノリノリだね。

4. Where is the feeling? (Acoustic version)

Produced by Steve Anderson

これまた、かなり弾けたハウスナンバーのトラックが、生まれ変わりましたね。アコースティックバージョンということですが、 どちらかというとバンドバージョンな感じだね。打ち込みのオリジナルよりも、よりライブ感を出してきたバージョンです。

5. Nothing can stop us

Written by Bob Stanley / Pete Wiggs Produced by Saint Etienne

ベースのグルーヴが効いたトラックは、どこかしらモータウンなテイストも感じさせるナンバーだね。 そして、ポエトリーリーディングのような語りとコーラスが交差する感じで展開。フルートの音が華麗でいい感じ。

6. Love is waiting

Written by Mike Percy / Tim Lever / Tracy Ackerman Produced and arranged by Brothers in Rhythm for DMC Strings and brass arrangement by Richard Niles

ゴージャスでノリが出まくりのハウスチューン。Brothers In Rhythmも随分と華やかなナンバーをぶつけてきたね。ノリノリで楽しさが伝わってきます。

7. Time Will Pass You By (Paul Masterson mix)

Remix and additional production by Paul Masterson for Alchemy Management

こちらは鮮やかなピアノが引き込むハウスリミックス。そこからパンチの効いたビートとサンプリングしたようなKylieのヴォーカルがいい感じに舞います。

8. Where is the feeling? (West End TKO mix)

Additional production and remix by: West End for 1st Avenue Management

レイブな感じでガッツリ4つ打ちのリミックス。少々のエナジーを投入しては、アグレッシヴに。 なかなかのカッコよさを放ちます。

9. Falling (Alternative mix)

Produced by Pete Heller and Terry Farley for Junior Boys Own

4つうちビートで軽やかに展開するバージョン。囁くようなヴォーカルが入ってくると、さらにクールに響いてきたね。 やっぱりPASBのカラーが出まくっているね。

10. Confide in me (Big Brothers mix)

Produced and arranged by Brothers in Rhythm for DMC

4つ打ちハウス。弾んだキーボードも鮮やかだ。オリジナルをテンポアップさせては、妖しさを残しつつもきちんと鮮やかさも出ていて、かっこいいんだな。 後半で本編とちょっと違った展開で、かっこいいんだな。

11. Surrender (Talking soul mix)

Produced and arranged by Gerry De Veaux for Devox Ltd and John Waddell

グルーヴィーで、かつディープでアングラな感じ。さらに吐息のようなヴォーカルがセクシーに広がるリミックスチューン。

12. Put yourself in my place (Acoustic version)

Produced by Steve Anderson

じっくりと聞かせてくれるアコースティックバージョン。こちらはピアノとギターのみをバックに、ちょっとジャジーな雰囲気も。 Kylieものびのびと、そしてしなやかに聞かせてくれます。

13. If you don't love me (Acoustic version)

Produced by Steve Anderson

オリジナルもかなりしっとりと聞かせてくれたけれども、こちらはSteve Andersonのピアノのみをバックに聞かせてくれるバージョンです。 これまた、感動一直線。うるうるさせてくれるじゃないですか。

14. Confide in me (French version)

Written by Steve Anderson / David Seaman / Owain Barton Produced and arranged by Brothers in Rhythm for DMC Strings arranged by Wil Malone

フランス語バージョン。オリジナルの妖しいトラックにぴったりだね。よりエキゾチックな感じで、なんだか不思議で華麗な世界が広がるようだ。

Live Album『Intimate and Live』● '98/11/30 release

Kylie Minogue、地元オーストラリアで行ったライブの模様を収録した作品です。時期的には、アルバム「Impossible Princess」をリリースした後あたりかな。 前作「Kylie Minogue」と合わせての楽曲を多く聞かせてくれるパフォーマンスです。それゆえ、バンドサウンドをベースに、エキゾチックな色でじっくりと聞かせてくれるね。 Kylieもアーティストな面をのぞかせています。時にABBAやCRUSHのカバーを披露しています。ヒット曲満載のステージパフォーマンスに魅了されますね。 どの曲もバンドの音でどしどしと聞かせてくれるから、カッコいいんだな。ライブCDだけれども、若干音の圧が小さいような気もするな。

冒頭からドカドカとドラムがガツンと放っては、盛り上げて拍車をかけてくるM-1。Kylieも挑発的なヴォーカルで攻めてきます。そして、かなり長い時間のパフォーマンス。オープニングからやってくれますね。 「Hello, Sydney!」でM-2。バンドスタイルのサウンドがかっこいいんだな。キャッチーさで引き込んできます。「アウッ!」なんて声も出したり。 渋さの出たM-3。バンドの音がまた、ムードを出してかっこいいんだな。Kylieも伸び伸び歌います。 少々語ってからM-4をしっとりと聞かせてくれます。会場からは手拍子も沸き起こっているね。アコースティックに近い形で、なかなか聞き応えのあるステージです。 エレクトロにかな妖しげな空気が流れてM-5M-6も一気に世界を作るKylieが引き込んできます。息を呑むステージだ。

ドラマティックなイントロをかましてくるから、何かと思ったらなんとデビュー曲のM-7。インタルードで次へと導入するためのナンバーです。このアレンジがなかなかいいね。バラード調でじっくり聞かせてくれるスタイル。 続いてABBAのカバーM-8。ウキウキワクワクなテイストで聞き入ってしまうね。 続いてバラードM-9。心を込めて歌うKylieです。 エキゾチックなナンバーM-10。優雅に聞かせてくれるステージです。

Disc-2

バンドスタイルならではのM-1。ガツンとファンクグルーヴな感じで、盛り上がります。歌い終わったら、ワーキャーワーキャー大盛りあがりですよ。 一転して、クールなアングラ系ダンスチューンM-2。4つ打ちビートをバックに、Kylieが忍び寄る。 軽やかにM-3。静かな中でリズムが際立つトラックを提供。そして、ファンクで自由なヴォーカルを聞かせてくれるぞ。 アコースティックな雰囲気を振りまくM-4。アッパーなビートに変身しては、Kylieも勢いを放つかのようにヴォーカルをぶつけてくる。 ガッツリバンドバージョンでM-5。なかなかの躍動感とともに、エキゾチックな世界を披露だ。 デジタルなSEで幕開けるM-6。そして、ビートが畳みかけ、Kylieも勢いのあるヴォーカルで攻めてきます。間奏でのパーカッションもアグレッシヴに。

「Thank you for coming」でヒットチューンM-7。こちらもバンドサウンドで力強く聞かせてくれます。間奏のラップパートも迫力たっぷりに。演奏後も大盛り上がりだ。 イントロで歓声が上がったM-8。妖しくも力強く展開するステージにうっとりだね。そして、より力強さを増して、堂々としているね。 ムードたっぷりにM-9。ちょいとスローなテンポが、なんだか味わい深いんだな。観客も大合唱。そして、ゆっくりとテンポアップしていく流れもいい感じ。 グイグイとグルーヴィーにM-10。ゆっくりからまたまたスピードアップのテンポ変身にヒリヒリする展開だね。 これまた、なかなかの躍動感で楽しませてくれるM-11。いい感じに弾けて、楽しさが伝わってくるんだな。

7th Album『Light Years』● '00/9/25 release

Kylie Minogue新章に突入。7枚目のオリジナル作は、再びレーベルを移籍。 今度はparlophoneということで、どんな展開を見せてくれるのかと思っていたら、なんと超が付くほどにポップなサウンドを展開。まるでデコンストラクション時代の低迷振りを打破するかのようだね。 特に先行ナンバーとなった「Spining Around」のポップでアゲアゲでキャッチーなところは、リスナーのハートを掴んだのかな。全英初登場1位を記録したくらいに勢いに乗ったKylie Minogue。 その後も「On a Night Like This」「Please stay」「Your Disco Needs You」と、シングルをカットするたびにパワーアップしているね。プロデューサーのなせる業だったのでしょう。 さらには英国で人気の、あのRobbie Williamsとデュエットを披露するなど、見事なまでのパフォーマンスで復活劇を見せてくれるた。 CDジャケットだけだとセクシー路線に走っちゃったのかと、びっくりしたけれども、曲とリンクいて、セクシーでかっこいい女性になったね。

ツアーエディションでは、ボーナスディスクが付いた2枚組み仕様。こちらはシングルナンバーのリミックスを中心に9曲聞かせてくれます。さらにアゲアゲモードに突入ですよ。

Secret Track. Password

M-1を巻き戻すと、なんとシークレットトラックの登場。ちょっとファンキーで、ちょっとグルーヴィーで。濃い目のダンスナンバーに仕上がっています。 結構、ギターもバリバリ鳴っていますね。妖しい雰囲気もあって、Kylie Minogueの新しい世界が開ける。最後のクスッとした笑いがいいね。

1. Spinning Around

Written by Ira Shickman / Obsorne Bingham / Kara Dioguardi / Paula Abdul Produced by Mike Spencer

Kylie Minogueがレコード会社をparlophoneに移籍。その第1弾シングルとなるこの曲は、もうポップに満ち溢れたダンストラック。 どこか懐かしさの漂うディスコな雰囲気も手伝ってか、自然と体が動きますね。心地よい4つ打ちビートに心を奪われては、相も変わらずキュートなヴォーカルを聞かせてくれるKylie。 あの藤井隆もお気に入りに挙げるナンバー。ポップなKylie、復活への第一歩だ。

2. On a Night Like This

Written by Steve Torch / Graham Stack / Mark Taylor / Brian Rawling Produced by Graham Stack and Mark Taylor for Metro

ギターの音がメランコリックに聞かせる、Kylie Minoguのシングルナンバー。クールに突き抜けてゆく4つ打ちビートに身を委ねて、夜を駆け抜けてゆく。 Kylieのヴォーカルも、どこかしら妖しさを出して、何かを狙うような鋭さがある。とにかく勢いがあって、キャッチーに攻めてきます。そして、かっこいい。

3. So Now Goodbye

Written by Kylie Minogue / Steve Anderson Produced by Johnny Douglas for Waxworx Entertainment

4つ打ちの心地よいビートをを伴った軽快ポップチューン。ハウスベースのトラックナンだけれども、どこかしら懐かしさも。ソウルフルなコーラスがいい味を出しているし。 ストリングスやホーンも大きく盛り上げる。メロディもキャッチーだし、シングルカットしてもいいくらいの力はあるね。

4. Disco Down

Written by Johnny Douglas Produced by Johnny Douglas for Waxworx Entertainment

ぐつぐつ煮たような深いビートと、うねりを上げるギターが程よく絡み合う、ちょっとハードハウスな向きで。メロディパートに比べると、サビがやけに爽やかだなぁ。 タイトルほどにディスコディスコしていないけれども、やっぱりポップでキャッチーだね。この曲でもコーラスやストリングスが大活躍。

5. Loveboat

Written by Kylie Minogue / Guy Chambers / Robbie Williams Produced by Guy Chambers and Steve Power

Kylie Minogue、まさかのラテンですか。とっても軽快で、熱く胸を焦がしてくれるような、力のあるトラック。 上品ながらに腰をくねらせる感じで、Kylieが妖艶に歌います。何気にRobbie Williamsもトラック制作に参加しているところにも注目。

6. Koocachoo

Written by Kylie Minogue / Johnny Douglas Produced by Johnny Douglas for Waxworx Entertainment

レトロのサウンドで度肝を抜くKylie Minogue。1970年代のような、懐かしのロックテイストを取り入れては、ポップに弾ける。 ゴーゴーダンスのように、踊り狂うってか。それ故、なんだかこのアルバムのテイストにそぐわないような、浮いている。様な感じも。

7. Your Disco Needs You

Written by Kylie Minogue / Guy Chambers / Robbie Williams Produced by Guy Chambers and Steve Power

野太いコーラスが冒頭から登場しては、度肝を抜く。すごいぞ、Kylie Minogue。アルバム「Light Years」から4枚目となるシングルナンバーは、 とにかくゴージャスに聞かせるダンスチューン。おっ、この曲にRobbie Williamsも参加しているんだ。 そりゃ、余計にゴージャスに感じるね。さらに、間奏では語りも登場して盛り上げる。ちなみに各国語も用意されているみたいで。

8. Please Stay

Written by Kylie Minogue / Richard Stannard / Julian Gallagher / John Themis Produced by Richard“Biff”Stannard and Julian Gallagher for Biffco Productions

かき鳴るギターが、とってもメランコリック。まるでフラメンコなテイストを聞かせるポップなシングルチューン。 メロディパートはとことん妖しさを放出しては、大人なKylie Minogueを聞かせる。一転、サビではものすごくキャッチーなメロディと、ちょっと哀愁を漂わせる 部分にキュンとさせてくれる。「ここにいて。どこにもいかないで」という気持ちの表れが出ています。いいね。

9. Bittersweet Goodbye

Written by Kylie Minogue / Steve Anderson Produced by Steve Anderson for Therapy Music

ドストレートに聞かせてくれるバラードナンバー。ピアノのみをバックに聞かせてくれる始まりで、Kylieの歌声が優しく響き渡る。 2番からは、ストリングスも入ってきて、さらにゴージャスに。どこかしら子守唄のような優雅な雰囲気も漂った。

10. Butterfly

Written by Kylie Minogue / Steve Anderson Produced and mixed by Mark Picchiotti for Mark 1 Productions

クラブテイストで、軽やかに聞かせてくれる4つ打ちのダンスナンバー。メロディパートはエスニックというか、エキゾチックなテイストも取り入れて、聞かせてくれました。 サビはもう、伸びやかなKylie のヴォーカルをとことん聞かせてくれます。

11. Under the Influence of Love

Written by Paul Politi / Barry Eugene White Produced by Richard“Biff”Stannard and Julian Gallagher for Biffco Productions

優雅でゴージャスな雰囲気をかもし出しつつも、ポップな面を見せるミディアムチューン。サビでは軽快なダンスチューンらしさで、キャッチーなメロディを聞かせる。 Kylie自身のコーラスも色気が出ていて、いいね。やっぱりストリングスの力はすごいな。

12. I'm So High

Written by Kylie Minogue / Guy Chambers / Megan Smith Produced by Guy Chambers and Steve Power

シタールも登場して、ちょっとだけエスニックなスパイスも加えたポップチューン。妖しいながらに、温かさを出すメロディラインにぞくぞくする。 全体にキーボードの音が響き渡って、煌びやか。Kylie Minoguemo,なんだかタイトル通りにハイになっている感じ。

13. Kids

Written by R. Williams / G. Chambers Produced by Guy Chambers and Steve Power

英国で人気のシンガーが共演。Kylie MinogueとRobbie Williamsという組み合わせ。 なんとも豪華だね。淡々とした打ち込みをベースに、メロディパートは、ちょっとR&Bなテイストで、サビでは力強さを増して、ハードなロックチューンの雰囲気。 こういうゴリゴリな音も、自分達のフィールドにしてしまう2人がすごいね。余裕すら感じさせるナンバーでした。

14. Light Years

Written by Kylie Minogue / Richard Stannard / Julian Gallagher Produced by Richard“Biff”Stannard and Julian Gallagher for Biffco Productions

アルバムのラストを飾るタイトルチューン。ウネウネビートをまとって、クールに聞かせるKylie Minogue。 妖しくセクシーな空気を漂わせては、どんどんと魅了されてゆく。吐息がまた、悩ましくていいね。これぞ、新たなKylie Minogueの世界。ここで力をためて、次作で見事に弾けるんだ。

Bonus CD

1. Spinning Around (7th District Club Mental Mix)

additional production and remix by lorenzo Al Dino Pizzeleo and Sergio Flores AKA 7th District Inc. for Ministry of Music. *Remix Album 「Boombox」 収録*

2. Spinning Around (Sharp Vocal Mix)

additional production and remix by The Sharp Boys for Sharp Productions / Diesel Productions

M-1のリミックスよりも、さらに強力に。なんかビートがさらに深くなったり、ちょっとダブっぽくKylieのヴォーカルを使用したりと、激熱なわけですよ。 聞きやすさから言えば、M-1だけれど、なんか、こっちのリミックスがインパクトあるね。

3. On a Night Like This (Rob Searle Mix)

programming by Rob Searle

高速ビートと、ちょっとトランシーなサウンドがクールに仕上げるリミックス。ためにためて、一気に解放する手法は、たまらんですな。 オリジナルの持つ妖しさとクールさをさらにパワーアップして、聞かせてくれます。歌部分はほぼないけれども、Kylieのヴォーカルも効果的に使われているんじゃないですかね。

4. On a Night Like This (Bini & Martini Club Mix)

remix and additional production by Bini & Martini *Remix Album 「Boombox」 収録*

5. Please Stay (Hatiras Dreamy Dub Mix)

additional remix and production by George Hatiras

ボコスカビートをぶつけてきては、随分とアクの強いトラックを聞かせてくれるリミックス。さすがはダブな感じ。 Kylieのヴォーカルを効果的に使用しては、浮遊感もたっぷりに、とにかく踊れ。それだけです。

6. Please Stay (7th District Radio Mix)

additional production and remix by lorenzo Al Dino Pizzeleo and Sergio Flores AKA 7th District Inc. for Ministry of Music.

オリジナルに近いリミックスだね。より軽やかになって、ポップ感を増したようで。オリジナルの持ち味もきちんと残っているね。

7. Please Stay (7th District Club Flava Mix)

additional production and remix by lorenzo Al Dino Pizzeleo and Sergio Flores AKA 7th District Inc. for Ministry of Music.

M-6と同じリミキサーなのに、まったく印象が変わるね。こちらは、よりリミックスを強調させたビートをまとっては、ラテンな雰囲気を前面に出してきた。 ただ、ほぼダブな感じで。

8. Butterfly (Sandstorm Dub)

produced and mixed by Mark Picchiotti for Mark! Productions / Diesel Productions

こちらも、ちょっとダブっぽくKylieのヴォーカルを挿入してくる。 トラック自体はかなりアゲアゲで攻勢を仕掛けてくる。強力4つ打ちビートがとにかく盛り上げる。妖しく光る夜の蝶のごとく。

9. Your Disco Needs You (Casino Mix)

Remixed by Roetgens / Wessling, Xtreme Sound, Cologne. *Remix Album 「Boombox」 収録*

8th Album『Fever』● '01/10/1 ('03/1/16 Hyper Edition on Japan) release

前作「Light Years」の勢いそのままに、21世紀型ディスコサウンドで悩殺するKylie Minogueの8枚目となるオリジナルアルバム。 まさかのセクシー路線で復活を遂げた歌姫が、さらに勢いに乗って攻撃を仕掛けてきます。リードナンバーとなった「CAN'T GET YOU OUT OF MY HEADの病み付きになるキャッチーさを筆頭に、 「IN YOUR EYES」「LOVE AT FIRST SIGHT」「COME INTO MY WORLD」と4枚のシングルをヒットさせ、再びポップディーヴァに上り詰めたKylie Minogue。 エロティシズムの中にも親しみやすさとポップな感覚が人々の心を掴んだろうね。とにかく全編を彩るポップなビートで、とことん踊りまくれますよ。Kylie熱がほとばしる。 そう、ひねりもなく直球勝負を仕掛けては腰を直撃する。そんなこんなでKylie Minogueを代表する名盤となりました。そりゃ、世界で500万枚も売るよね。

そして、後にリリースされたのが豪華な2枚組みのハイパーエディション。 追加されたディスクには、大ヒット曲2曲を見事なまでに組み合わせた「CAN'T GET BLUE MONDAY OUT OF MY HEAD」を筆頭に、リミックス曲やB面曲などを収録。 日本盤はボーナストラックとして、シングル4曲のPVを収録したCD-EXTRA仕様になっているなど、名前の通りにハイパーなアルバムとなっております。

1. MORE MORE MORE

(tommy d / liz winstanley) produced by tommy d

アルバムのオープニングを飾るナンバーは、ハウスサウンドよろしく、ポップなビートを刻んでくるキャッチーなダンスチューン。 懐かしのディスコサウンドを彷彿とさせるトラックで、手拍子を入れたくなるね。効いていくうちに、ますます病みつきになるキャッチーさを出してきます。 セクシー&キュートなKylieのヴォーカルにも引き込まれるね。

2. LOVE AT FIRST SIGHT

(kylie minogue / richard stannard / julian gallagher / ash howes / martin harrington) produced by richard“biff”stannard & julian gallagher

Kylie Minogue、アルバム「Fever」から3枚目のシングルナンバー。これまた直球ダンスナンバーで、腰を直撃。 極上ポップで極上キャッチーなトラックだからこその力を放出しまくっては、虜にさせます。歌っているKylie Minogue自身もとっても楽しそうなんだよね。 ちなみに、1st Album「Kylie」にも同名の曲がありますが、まったくの別物です。

3. CAN'T GET YOU OUT OF MY HEAD

(cathy dennis / rob davis) produced by cathy dennis & rob davis

前作アルバム「Light Years」でダンスポップフィールドへカムバックを果たしたKylie Minogue。 彼女の次なるステージは、さらに艶っぽさを増したヴォーカルとlクセになるサウンドでノックアウト。セクシーな面とアーティスティックな面を掛け合わせて、大ヒットを記録したナンバーです。 クラブ受けするようなディープな面とポップな面を兼ね備えては、とにかくキャッチーな仕上がり。頭から離れないフレーズが頭の中を駆け巡ります。

4. FEVER

(greg fitzgerald / tom nichols) produced by greg fitzgerald (for stephen budd management)

ほんわかした音と力強いビートが合わさっては、ポップなトラックを放つミディアムチューン。まさしく、熱を感じる強力ナンバーです。 アルバムのタイトルチューンということで、かなり力がありますよ。

5. GIVE IT TO ME

(kylie minogue / mark picchiotti / steve anderson) produced by mark picchiotti for mark! productions

ところどころでベルのようなピコピコ音が入ってきては、ポイントとなるミディアムテンポのグルーヴィーなトラック。 Kylieの歌い方も、どこかしら勇ましいね。3分にも満たない曲なのに、インパクトを放っていった。

6. FRAGILE

(rob davis) produced by rob davis

アンビエントなテイストでオープニングが幕開ける、ポップビートのダンスチューン。 タイトルのごとく、壊れそうではなかいKylieのヴォーカルも魅力的ですね。どこかしら神秘的な雰囲気も漂っています。

7. COME INTO MY WORLD

(cathy dennis / rob davis) produced by cathy dennis & rob davis

大ヒットを続けるKylie Minogueのアルバム「Fever」から、4枚目のシングルとしてリリースされたナンバー。 これまた病み付きになるようなポップビートと、キャッチーなコーラスが絡み付いてくるダンスチューンでノックアウトされること間違い無し。 とにかくクセになる。Kylieの世界へとドンドン引き込まれていきますね。この曲のPVも随分と話題になりました。街中をぐるぐる回って増殖するKylie。監督は、あのMichel Gondry。

8. IN YOUR EYES

(kylie minogue / richard stannard / julian gallagher / ash howes) produced by richard“biff”stannard & julian gallagher

アルバム「Fever」から2枚目のシングルとしてカットされたナンバー。こちらもディスコ/クラブサウンドを直球でぶつけてくる、ポップなダンスチューン。 Kylie Minogueのヴォーカルも、どこかしら妖艶で、この路線が成功したことへの自信が伺えるよね。ストレートなラブソングを飾って、その世界へと連れて行ってくれます。

9. DANCEFLOOR

(steve anderson / cathy dennis) produced & arranged by steve anderson for therapy

タイトルがそのまま曲を表すダンスポップチューン。4つ打ちビートに乗せて、Kylieが軽やかに歌い上げます。 どこかしら懐かしさもあり、新しさも感じるトラックで、腰を直撃。押さえるところは押さえ、3分ちょっとでコンパクトに聞かせてくれました。

10. LOVE AFFAIR

(kylie minogue / richard stannard / julian gallagher) produced by richard“biff”stannard & julian gallagher

緊迫感を放出するクールなダンスチューン。テクノビートを彷彿とさせるトラックをバックに、Kylieも凛々しくヴォーカルを聞かせてくれます。 畳み込んでくるかのように、ビートをまくし立てられては、盛り上がっていく感じだね。

11. YOUR LOVE

(kylie minogue / pascal gabriel / paul statham) produced by pascal gabriel & paul statham

メランコリックなギターの音と、シャカシャカ響き渡るハウスビートで魅了するポップなダンスナンバー。 サラッとしていて、軽く、Kylieの魅力も爆発。結構ギターの音を前面に出してきたね。サビはクールかつキャッチーに進行。

12. GOOD LIKE THAT

(joe belmaati / kara dioguardi / mich hansen) produced by cutfather & joe for xi talent partnership and kara dioguardi for caroland productions inc.

ファンキーでグルーヴィーなダンスポップチューン。この曲もディスコティークな光を放って魅了してきますね。 Kylieが楽しそうに歌っているところが印象的です。

13. BABY

(lars aass / bottolf loedemel / liz winstanley) produced by waterfall productions as

ピコピコSEを程よくまとって、フロアが盛り上がるようなダンスポップチューン。ウキウキワクワク、Kylieが魅了するダンスフロア。 ディスコティークな雰囲気も、見事に21世紀仕様になっているね。

14. BURNING UP

(greg fitzgerald / tom nichols) produced by greg fitzgerald & tom nichols (for stephen budd management)

アコーすティクギターの華麗な音をバックに始まるポップチューン。そして、ピコピコビートが加わって、ポップでキャッチーなダンスポップナンバーに変身。 静のKylieと動のKylieのギャップを味わえる曲だね。程よく燃え上がっています。

15. BOY

(kylie minogue / julian gallagher / richard stannard) produced by richard“biff”stannard & julian gallagher

グルーヴィーなダンスチューン。ちょっと粘り気を感じさせながらも、病み付きになるような世界を聞かせるKylie Minogue。 ジワジワ染み込んでくるようなトラックを、華麗に聞かせてくれます。

16. BUTTERFLY

(kylie minogue / steve anderson) produced and mixed by mark picchiotti for mark 1 productions *7th Album 「Light Years」 収録*

Bonus CD

1. CAN'T GET BLUE MONDAY OUT OF MY HEAD

(cathy dennis / rob davies / bernard sumner / gillian gilbert / peter hook / stephen morris) *Remix Album 「Boombox」 収録*

2. LOVE AT FIRST SIGHT (The Scumfrog's Beauty And Beast Vocal Edit)

remix, additional vocals & production by the scumfrog for www.thescumfrog.com

美女と野獣エディット。力強いビートを伴って、どっしりどっしりと。Kylieのヴォーカルと男性コーラスが登場しては、全体的にダブ要素で展開。

3. CAN'T GET YOU OUT OF MY HEAD (Deluxes's Dirty Dub)

remix & additional production by tim deluxe

トランシーなサウンドで静かに攻めてくると思いきや、さらに追い討ちをかけるように、シャキシャキハウスビートがF.I.してくる不思議なダブミックス。 ヴォーカルが入ったり入らなかったり、浮遊感を加えていたりと、いろいろな要素はあるんだけれども、基本はトラックメインで。

4. IN YOUR EYES (Roger Sanchez Release The Dub Mix)

remix & additional production by roger sanchez for indeep productions

もっさりビートが展開するリミックスチューン。テクノ/クラブサウンドをキラキラぶつけてくるダブミックスで、浮遊感もあり、魅惑の世界へ。 ヴォー仮が広がる後半パートなんかは、トリップしているよ。

5. LOVE AT FIRST SIGHT (Ruff & Jam US Radio Mix)

remix & additional production:jimmy nazim, jean-marie moens & luke mourinet aka ruff & jam

これがまた、オリジナルをさらにディスコ歌謡に仕上げては、1980年代の懐かしさと 21世紀の新しさを掛け合わせたリミックストラック。変異いじったところも無いので、とっても聞きやすいし、とってもKylieが生き生きしているね。なかなか楽しいリミックスです。

6. COME INTO MY WORLD (Fischerspooner Mix)

remix & additional production by fisherspooner *Remix Album 「Boombox」 収録*

7. WHENEVER YOU FEEL LIKE IT

(kylie minogue / billy steinberg / rick nowels)

腰直撃のディスコ要素を加えたポップなダンスチューン。 これぞKylie Minogueな懐かしさと新しさを加えて、とにかく弾けまくっています。珍しく、ラストでは転調もして、盛り上がりに拍車をかけてきましたね。

8. TIGHTROPE

(kylie minogue / pascal gabriel / paul statham) produced by pascal gabriel & paul statham

妖しく下の方から攻めてくるようなアップテンポのダンスナンバー。 滑らかな流れの中で、どんどんと広がってゆくKylir Minogueのヴォーカル。とっても伸びやかです。

9. CAN'T GET YOU OUT OF MY HEAD (K&M's Mindprint Mix)

remix & additional production by kevin‘k-boy’brooks and mark knight

シャカシャカビートとピコピコ恩が襲い掛かってくるリミックスチューン。さらにはベースの音も心をくすぐってくるね。 パンチを加えて、よりクセになるリミックスの誕生です。ディスコティークな面も力を増しています。

10. IN YOUR EYES (Jean Jaques Smoothie Mix)

remix & additional production by jean jacques smoothie for hope management ltd. and rohan @ warwick hall of sound, cardiff

フワッとしたサウンドで作り上げるリミックストラック。 ベースはハウスやテクノ/クラブサウンドなんだけれども、こちらもバリバリと音を立てていくというよりかは、じっくりじっくりと進行。

CD-EXTRA

1. CAN'T GET YOU OUT OF MY HEAD (Video)

*Compilation Album 「The Best of Kylie Minogue」 収録*

2. IN YOUR EYES (Video)

*Compilation Album 「The Best of Kylie Minogue」 収録*

3. LOVE AT FIRST SIGHT (Video)

*Compilation Album 「The Best of Kylie Minogue」 収録*

4. COME INTO MY WORLD (Video)

なんと、あのMichel Gondryが監督のPV。ビルから出てきたKylie。その後、グルグルと回って、元の場所に戻って、あれ、またKylieがビルから出てきた。 と、どんどんとKylie並びに、周りの人たちが増殖していく。しかも、動きがどれもリンクしていて、計算つくされているんだ。ただ、後半に行くにつれて、段々とカオスになっているね。

Compilation Album『Greatest Hits』● '02/11/18 release

Kylie Minogueのベストアルバム。なぜこのタイミングで?という疑問はさておき、「I Should Be So Lucky」から「Celebration」までのPWL時代の楽曲を総括。 シングル曲を中心に、収録したDISC-1のTHE SINGLESと、リミックスを中心に収録したDISC-2のTHE REMIXESの2枚組という盛りだくさんの内容でお届け。 シングル盤はもう、大ヒット曲のオンパレードですよ。以前発表された「Greatest Hits」と同じタイトルだけれども、順序を変えて楽しませる工夫をしていますね。 リミックス盤も、耳馴染みのあるものからレアなトラックまで揃えて、なかなか聞き応えがあります。 ブックレットの中身も、これまでのKylieの歴史を紐解くような内容で、リリースデータやチャート順位なども事細かく書いていて、結構読み応えがありますね。 なのに、つまらないのはジャケットですよ。体をくねらせている女性の首から下。なんの意味を表しているのか。これだけは残念。このジャケットがまた不評の嵐の訳ですよ。 のちに、ジャケットとDISC-2の曲目を多少変えて再リリースもされました。

2-1. HAND ON YOUR HEART (W.I.P. 2002 MIX)

Remix and additional production by Work In Progress

Work In Progressによるリミックスは、正統ハウスサウンドで、ポップで軽やかに仕上げたトラック。このベスト盤のために作られたミックスということで、 貴重なトラックですね。とってもリズミカルで、ビートが心地よい、楽しさ満載のリミックスです。

2-3. THE LOCO-MOTION (OZ TOUR MIX)

Remixed by Tony King

ピコピコ感たっぷりのリミックス。元々ツアー用に作られていたものだけれども、ここに来て陽の目を見ましたね。 PWLラインを行きながらも、ディープな音を放つビートがインパクトのあるトラックです。

2-5. WOULDN'T CHANGE A THING (THE ESPAGNA MIX)

Remixed by Tony King

グツグツとした感じがディープな雰囲気を漂わせるリミックスチューン。 そして、キーボードの音が高音を行くので、中音がKylieのヴォーカルのみという、ある意味バランスの取れているミックスに仕上がっていますね。

2-6. STEP BACK IN TIME (HARDING / CURNOW REMIX)

Remixed by Harding & Ian Curnow

よりハウスサウンドを前面に出したりミックス。弾むビートと踊るキーボードがたまらない。ディスコティークだった曲もアップデートしたね。

2-8. WORD IS OUT (Summer Breeze mix)

Remixed by Tony King and Asha Elfenbien

オリジナルがグルーヴィーなミドルテンポだったのに対して、こちらは軽快なハウスビートで聞かせるクラブミックス仕様。 リズミカルで、より軽やかに。妖しさのあったオリジナルに比べると、こちらは爽やかさがアップした感じかな。

2-10. BETTER THE DEVIL YOU KNOW (MOVERS & SHAKERS ALTERNATIVE 12”MIX)

Remix and additonal production by Movers & Shakers (Paul Waterman & Mark Hadfield)

4つ打ちビートとキーボードが弾けるハウスリミックス。 ポップなんだけれども、マイナー調に仕上げている部分がキリッと引き締める、クールなKylieをお届け。

2-11. WHAT DO I HAVE TO DO? (MOVERS & SHAKERS 12”MIX)

Remix and additonal production by Movers & Shakers (Paul Waterman & Mark Hadfield)

こちらはテクノ寄りのアッパーな雰囲気漂うリミックス。デジタルビートがこれでもかというくらいに襲い掛かってきては、鮮やかに映える。 サビのヴォーカルも繰り返したりしては、リミックすらしさを出して楽しませてくれるね。

9th Album『Body Language』● '03/11/17 release

Kylie Minogue、通算9枚目となるオリジナルアルバムは、「Light Years」「Fever」のポップでキュートな流れを裏切った、変化球を投じた1枚。 先行となったシングル「Slow」からもわかるように、エレクトロサウンドやニューウェーブ、そしてR&B要素をプラスしたトラックで、アーティスティックに攻めた1枚です。 ここから「Red Blooded Woman」「Chocolate」の2曲もシングルカットされたけれど、全体的にはレトロなエレクトロサウンドをまとった感じだね。Kylie自身も、随分とヴォーカルに魅力を加えてきた。 ミディアム~スロー系のトラックを中心に、妖艶なテイストを振りまく。正直、前作、前々作を期待していたら痛い目を見るかな。 その結果、全英チャートでは2位止まりと、勢いが少々出せなかった感じも。どこかしら、Deconstruction時代のアーティスティックなKylieが戻ってきた感じがするかな。 ジャケット写真やアートディレクションは、Brigitte Bardotを意識しているようで、ゴージャスな雰囲気が漂います。

1. Slow

Writers:Kylie Minogue, Dan Carey & Emiliana Torrini Produced by Sunnyroads | Emiliana Torrini and Dan Carey |

Kylie Minogue、9作目のオリジナルアルバムからの1st Singleは、レトロなエレクトロミュージックを放出し、 静かに忍び寄ってくるような、焦らしを感じさせるナンバー。タイトル通りのミディアム~スローなテンポの中にも、少々エロティシズムを感じさせるような Kylieのヴォーカルが映えます。勢いよく踊りまくるのではなく、体全体でしなやかに動かすような、大人のダンスミュージックを展開。聞けば聞くほど、味わい深くなるスルメな曲。

2. Still Standing

Writers:Ash Thomas & Alexis Strum Produced & mixed by Baby Ash for Emperor Music Management

ピコピコグルーヴィーな打ち込みトラックを放出し、Kylieがポップと妖艶な雰囲気のダブルパンチを放つ。 ただ、とっつきにくい展開だね。不思議な流れのメロディ。随分とひねりを加えたナンバーだからこそ、このアルバムの中で映える1曲。

3. Secret | Take You Home |

Writers:Reza Safina, Lisa Greene, Niomi Mclean-Daley, Hugh Clarke, Paul George, Gerard Charles, Brian P. George, Curtis T. Bedeau & Lucien J. George Produced by Rez for Rezonant Productions

ピコピコビートを淡々と聴かせては、クールに歌い上げるKylie Minogue。 「秘密」とつく曲、これで何曲目?なんて思わせずにKylieは優雅に歌い上げます。いつも以上にキュートさも出た魅力を放出。不思議な世界だ。

4. Promises

Writers:K. Khaleel & David Billing Produced by Kurtis Mantronik

ミディアムテンポのグルーヴチューン。軽めで明るいシンセサウンドを筆頭に、懐かしさと新しさを程好く絡めて、ポップに聴かせてくれます。 所々、バックで響くホイッスルの音からも、熱が伝わってくるね。一番のポイントはCメロのメランコリックなギターの音かな。

5. Sweet Music

Writers:Kylie Minogue, Ash Thomas & Karen Poole Produced & mixed by Baby Ash for Emperor Music Management

淡々と響き渡るビートを諸共せずに、個性を出したヴォーカルが前面に出てくる甘いひと時。 手拍子を叩きながらビートをバックに、優雅に舞うKylie Minogue。Bメロからサビにかけての盛り上がり方が、たまりませんな。

6. Red Blooded Woman

Writers:Johnny Douglas & Karen Poole Produced & mixed by Johnny Douglas for Wax Assassins Inc.

アルバム「Body Language」からの2nd Singleとしてカットされたナンバーは、妖しく攻めてくるようなグルーヴを放つ、R&Bテイストを盛り込んだミディアムチューン。 やっぱりシングルとしてカットされるほどの力はあるよね。サビのキャッチーなメロディを畳み掛けては、見事Kylieの手中に陥ってしまうかのようだ。 生音だったらもっと迫力があったのにな。ちょっとだけ残念に思う。

7. Chocolate

Writers:Karen Poole & Johnny Douglas Produced & mixed by Johnny Douglas for Wax Assassins Inc.

Kylieの新境地を思わせるようなアルバム「Body Language」からの3枚目のシングルナンバー。アンニュイなヴォーカルが響き渡るミドルテンポのグルーヴチューン。 まったりとろけるような心地よいサウンドが響き渡ります。流行りのR&B路線を彷彿とさせながらも、魅惑の世界へと誘ってくれるKylie Minogue。

Radio Editは、オリジナルよりも1分ほど短く、魅力をギュッと凝縮。

8. Obsession

Writers:K. Khaleel, David Billing & M. Grey Produced by Kurtis Mantronik

グルーヴィーなビートをどっしりと聴かせてくれるミドルテンポチューン。 時に広がりを聴かせるシンセサウンドと、R&Bテイストのグツグツ煮たようなトラックが、不思議と病みつきにさせてくれる。シングルとまではいかないものの、強烈な印象を残す1曲。

9. I Feel For You

Writers:J. Piccioni, L. Winstanley & S. Anselmetti Produced by Electric J

雨が降る。その後はなぜかファンキーグルーヴィーなギターがかき鳴る展開。 そこからポップなビートが入ってきては、Kylie Minogueが妖艶に歌い、さらにサンプリングされたヴォーカルが飛び交う。 なるほど、“It's My House”という曲をサンプリングしているんだね。リズミカルかつダンサブルなサウンドだけれども、不思議な雰囲気を誘い込む。

10. Someday

Writers:Kylie Minogue, Emiliana Torrini & Ash Thomas Produced & mixed by Baby Ash for Emperor Music Management

鮮やかに広がってゆくようなSEをバックに、心地よく。ゆったりどっぷりと展開するミディアムスローチューン。 レトロなエレクトロなバーを器用にKylieが歌いこなしています。あらゆる音がうねり上げながら、1つになってゆくようだ。

11. Loving Days

Writers:Kylie Minogue, Richard Stannard, Julian Gallagher & Dave Morgan Produced by Richard“Biff”Stannard & Julian Gallagher for Biffco Productions

こちらもゆったりと展開。しかし、エレクトロトラックとストリングスが合わさって、とっても艶やかなナンバーを聴かせてくれるミディアムチューン。 Kylieのヴォーカルも艶やかでセクシー。そのKylieを華麗に変身させるかのようなサビの展開が美しい。後半か色づいてどんどんと染められてゆくようだ。

12. After Dark

Writers:Cathy Dennis & Chris Braide Produced by Cathy Dennis for 19 Productions & Chris Braide for Braide Productions

ゆったりグルーヴが展開するミディアムチューン。 ギターの音も程よく、ファンクテイストをちょい足し。R&Bテイストの出るBメロから、1990年代で良く聞くおしゃれバラードな味を加えて、Kylie Minogueが輝きだす。

Compilation Album『Greatest Hits 87 - 99』● '03/11/21 release

ついこの間も同じようなタイトルのベスト盤が出たと思うKylie Minogueのベストアルバム。 今作は、前作から2年プラスされて、デビューの1987年から、1997年まで、PWL~Deconstructionレーベルまでの活動をまとめた作品です。 ちなみに、今作は出身国でもあるオーストラリア限定リリースだそうで。それゆえ、デビュー曲の「Locomotion」も、オーストラリアでリリースされたシングルバージョンで収録。これは貴重ですな。 そのほか、基本的にはヒットナンバーで構成されており、この1枚でこれまでのKylieの活動をうかがい知ることができます。「WORD IS OUT」の別ミックスは、貴重かもね。 そのほか、オーストラリアの映画での主題歌としてカバーした「THE REAL THING」の収録など、まさしくオーストラリア色の強い限定仕様ですね。

2-17. THE REAL THING

Johnny Young

イントロなしで始まるグルーヴなミディアムチューン。ウマウマスキャットがポップでキャッチーなKylieです。 壮大なんだけれども、身近な雰囲気もあって、なかなかいいバランスですね。オーストラリアの映画「Sample People」にフィーチャーされた曲です。

Compilation Album『Greatest Hits 87 - 97』● '03/11/24 ('03/11/26) release

Kylie Minogueのベストアルバム。今作は、デビューの1987年から、1997年まで、PWL~Deconstructionレーベルまでの活動をまとめた作品です。 KylieがParophoneに移籍して、「Fever」が大ヒットを記録して、再ブレイクのタイミングに便乗してのリリースか? ただ、ほとんどのシングルナンバーを押さえているし、さらにはレアなリミックストラックなども収録していて、随分と内容の濃い2枚組み全32曲が詰まっています。 このアルバム用に仕上げたリミックスもあったりと、うれしいサービスも。とにかく、Kylie Minogue、PWLの輝かしいヒット曲の数々が眩しくて、これでもかと言うくらいにヒット曲の波が押し寄せてきます。 対して、Deconstruction時代の楽曲は、アーティスティックな面を出しているから、ヒット不発で不遇の時代と言えましょう。そんなKylieの歴史を辿ることのできる作品です。

さらに、日本版のみ「TURN IT INTO LOVE」や「IT'S NO SECRET」など3曲を特別にボーナストラックとして収録。 やはり日本贔屓なところもうれしいよね。それにしても、「愛が止まらない」の力はとてつもないな。

Compilation Album『Ultimate Kylie』● '04/11/22 release

「究極のKylie」、ここにあり。 何枚もベストアルバムが出ているイメージがあるけれども、公式なものではそこまで数が多くないので、ここに来て、たっぷりとKylieの楽曲を堪能できるオールタイムベストを2枚組にてリリース。 disc-1は、PWL時代の楽曲を中心に収録。 「I should be so luck」「The Loco-motion」「Better the dvil you know」「Step back in time」「Celebration」などなど、もう数々のヒット曲のオンパレードですよ。 負けじとdisc-2も、「Can't get you out of my head」「Love at first sight」「Slow「Confide in me」「Kids」など、Deconstruction~Parlophoneでリリースしたヒット曲目白押しです。 さらにベスト盤に先駆けて発表した新曲「I believe in you」なども収録され、デビューから今に至るまでのKylie Minogueをとことん味わうことのできるアルバムです。 円熟味を増し、セクシーでダンサブルなのにキュートなヴォーカルを聴かせてくれるKylieの快進撃は止まりませんね。