album

Album『Saturation Flower』● '91/8/21 release

魅惑の高音ヴォーカルを聞かせるシンガー、貴水博之のデビューアルバム。要は、access結成前の貴水博之が発表していた作品ということです。 なんだけれども、オフィシャルサイトには、一切触れられておらず、抹消扱いな幻状態の作品。 全体的には、シティポップというか、時代を感じさせる打ち込み主体のアーバンポップな軽やかナンバーが多く、その中で魅力的な高音ヴォーカルを披露してくれます。 岡井大二プロデュースの洗練された作品。貴水博之自ら作詞に携わるなど、クリエーターとしての面を見せるなど、 デビュー作ながら、力を感じさせる。ラストM-9は、The Rolling Stonesのカバーということで、こういうアプローチの仕方もあるんだなと。面白さを出した1曲です。

1. Mr. Brick

作詞:貴水博之 作曲:遠山裕 編曲:遠山裕

貴水博之自身が詞を手がけたポップチューンは、 遠山裕が作曲とアレンジを担当した小粋なダンストラック。ハイトーンのヴォーカルをうまく使い分け、抑えたり、伸びやかだったり。パフォーマンスが豊かです。

2. Saturation Flower

作詞:Vivien Allender、保泉ヒロ、貴水博之 作曲:保泉ヒロ、保泉ヒロ 編曲:保泉ヒロ

クラブミックス風味の打ち込みトラックをバックに、優雅に舞うように貴水博之が歌うアルバムタイトルチューン。 間奏でも、ちょっとラップみたいで、時代を先取りした感じもある。ポップでキャッチーじゃないんだけれども、挑戦、チャレンジ精神を感じさせるね。

3. GRIEVOUS RAIN

作詞:久和カノン 作曲:大堀薫 編曲:遠山裕

キーボードの音から神秘性を感じさせるデビューシングルナンバー。貴水博之の伸びのあるヴォーカルも舞う。 物語を作り上げるように、じっくりと聞かせてくれる。でも、印象としては、ちょっとさらりとし過ぎな感じも。

4. 光と影のDeja Vu

作詞:久和カノン 作曲:遠山裕 編曲:遠山裕

アップテンポのナンバーは、軽快な打ち込み踊るポップなトラック。 リズミカルな貴水博之のヴォーカルも、弾む弾む。でも、ちょっとサビの力がもう1つ欲しいところ。

5. Good Times, Bad Times

作詞:貴水博之 作曲:遠山裕 編曲:遠山裕

煌びやかで都会派なオープニングを飾るポップチューン。 貴水博之の作詞で、クールな雰囲気を振りまく。アレンジがとにかく華やかだね。キーボードがめくるめく盛り上がりを聞かせてくれる。

6. Slipping Off Your Mask

作詞:貴水博之 作曲:保泉ヒロ、岡井大二 編曲:保泉ヒロ

スムースでクールな雰囲気を聞かせてくれるポップチューン。貴水博之も、ハイトーンのヴォーカルと駆使しては、世界を創る。

7. We Shed No Tears

作詞:久和カノン 作曲:鈴木雄大 編曲:椎名和夫

アップテンポのナンバーは、これぞなポップソング。 歌謡曲のようなつかみのある流れで、クールに攻める。ちょっと背伸びしているような感じもあるけれども、歌としてしっかり完成しているね。

8. 21世紀少年 (21st century boy)

作詞:尾上文 作曲:岡井大二 編曲:岡井大二、遠山裕

遊び心満載のような弾けたトラック。 貴水博之も、リズミカルに歌い上げる。いいね、こういうポップなトラックも難なく歌いこなしてしまう。かっこいいヴォーカリストだ。

9. Out Of Time

作詞:Jagger Richards 作曲:Jagger Richards 編曲:岡井大二、遠山裕

まさかThe Rolling Stonesのカバーを披露するとはね。 ゴリゴリロックではないけれども、ポップ路線ど真ん中で、小粋な感じに仕上がっています。貴水博之らしさを思う存分に出したナンバーになったね。

1st Album『SUN』● '95/12/20 release

accessとして活動していた貴水博之が、活動休止後にリリースしたソロアルバム。 シングル「I&I」では、access時代とはまったく異なるサウンドを聞かせてくれては驚かし、その後のシングル「目を覚ませ」「教えて」と、立て続けにリリースしては、生音主体の音楽をぶつけてきました。 なるほど、ソロシンガー貴水博之としての魅力をとにかく出していこうという流れだ。その思いが広がるように、CHOKKAKUのアレンジがいいじゃないですか。 ちょっと泥臭いながらも、汗水たらして一生懸命に作り上げた楽曲の数々。エスニック風味を感じさせたり、貴水博之の可能性を思う存分に引き出した1枚。 本人も積極的に作詞や作曲に参加しては、精力的に。

1. Get SUN

作詞:貴水博之 作曲・編曲・コーラスアレンジ:岩田雅之

ギターかき鳴るファンクチューン。貴水博之のヴォーカルも、低音、高音、コーラスと、ヴォリューミーにお届け。 小粋にかき鳴るギターもほどよく、くねくね体を動かすような、ちょっと軟派な感じがまたいいね。

2. 教えて

作詞・作曲:貴水博之 編曲:CHOKKAKU コーラスアレンジ:佐々木久美

待望のアルバム「SUN」からの先行シングルナンバー。アレンジはCHOKKAKUが担当。ちょっとモータウン風な、軽快なサウンドを奏でるアップテンポチューン。 華やかで、超が付くほどポップな曲だね。作詞のみならず、作曲も貴水博之が担当。ちょっとHな歌詞も、なかなかいいじゃないですか。

3. 目を覚ませ

作詞:貴水博之 作曲・編曲:ZAKI

access活動休止後、ソロ2枚目となるシングルナンバーは、ラテンロックといわんばかりに熱いサウンドを聞かせてくれるアップテンポチューンで、攻めに攻めてくる。 とにかく攻撃的。目を覚ますような力が、確かにあるね。それでいて、引き込んでくるのは、やっぱりサビのメロディの力。 絶大なキャッチーなメロディに乗せて、貴水博之の歌詞が目を覚まさしてくれる。前へ進め、チャレンジしろと説くナンバーです。

4. I&I

作詞:貴水博之 作曲:寺田一郎 編曲:CHOKKAKU コーラスアレンジ:佐々木久美

access活動休止後、浅倉大介に続いて、貴水博之もソロ活動を開始。 記念すべきソロデビューシングルは、accessが得意とするデジタルサウンドとはまったく異なるベクトルを示した、ポップな楽曲で勝負だ。 ファンキーでソウルフル。貴水博之、意表を突いてきましたね。それにしても、とっても楽しそうに歌っているのが印象的です。

5. the North Pole (Instrumental)

作曲・編曲:岩田雅之

インストナンバー。北極点。サウンドがどこかしら、神秘的な感じも。

6. Vampire

作詞:貴水博之 作曲・編曲:CHOKKAKU コーラスアレンジ:岩田雅之

ギターの音が鮮やかに入ってきては、どっぷり妖しく展開するミディアムチューン。貴水博之のヴォーカルも、どこかしら妖しく、まさしく吸血鬼のように攻撃的に。 いいね、妖しげな夜の雰囲気も出ています。ギターメインなところもかっこいい。間奏じゃ、うねりを上げていますよ。

7. やさしい罠

作詞:貴水博之 作曲:ZAKI 編曲:CHOKKAKU コーラスアレンジ:岩田雅之

ヴォーカルにエフェクトをかけて、歪んだ感じを出したミディアムナンバー。 浮遊感たっぷりで、まったり気分。コーラスも熱く厚く。盛り上がっていきますね。途中でテンポがリズミカルになっては、これまたギターがうねりを上げる。変化に富んだ曲ですね。

8. 踊ろ! ~I&I part Ⅱ

作詞:貴水博之 作曲:林田健二 編曲:CHOKKAKU

ソロデビュー曲「I&I」の続編的ナンバー。タイトル通りに、体を思う存分に動かして、踊りたくなるような極上ポップチューン。 しかも、林田健二が作曲とコーラスでも参加して、ファンキーに決めています。6分超の大作です。

9. the South Pole (Instrumental)

作曲・編曲:岩田雅之 コーラスアレンジ:岩田雅之

再びインストナンバー。こちらは南極点。フィンガースナップとコーラスが織り成すハーモニーを堪能。スキャットが心地よいね。

10. EDEN

作詞:貴水博之 作曲:貴水博之、遠山裕 編曲:遠山裕 ストリングスアレンジ:千住明

淡々としたバラードナンバー。でも、ストリングスが華やかに彩る。ハープの音色や弦の優雅な音が広がりを作る。 千住明のストリングスアレンジが効いていますね。アウトロでも響き渡ります。ゆったりと大らかに歌う貴水博之からは、ヴォーカリストとしての力を感じる。

11. Mountain

作詞:貴水博之 作曲:貴水博之、遠山裕 編曲:遠山裕 コーラスアレンジ:岩田雅之

アコースティックギターがジャカジャカとかき鳴るポップチューン。 険しい道のりを越えて、君に会いに行くという主人公の気持ちが曲に見事に表れているね。コーラスも躍動感たっぷりに聞かせてくれます。

Mini Album『LABYRINTH』● '96/4/25 release

シングル「LABYRINTH」でロックな貴水博之を聞かせてくれましたが、その勢いでミニアルバムをリリース。 とにかくギターがメインの音となっているから、力強くてエネルギッシュ。よりファンキーで、よりロックな貴水博之を聞かせてくれる。 それでいて、ポップな面も覗かせては、手に取りやすい1枚の仕上がり。さらには、前作アルバムからの曲をリミックスして収録。ヒットナンバーがガラッと変わったサウンドになっていて、面白いね。 特に「目を覚ませ」なんて、あんなに濃かった曲が、軽めのハウスサウンドでおしゃれに聞かせてくれるんです。 さらにCD-EXTRA仕様と、ミニアルバムながらに実に内容の濃い作品となっております。貴水博之という迷宮に迷い込みますよ。

1. LABYRINTH ~ラビリンス~

作詩:貴水博之 作曲:飯田建彦 編曲:CHOKKAKU Chorus Arrange:岩田雅之

ファンクでヒップなアルバム「SUN」後となるシングルナンバーは、エッジを効かせたギターの音がインパクト大なロックチューン。 CHOKKAKUのアレンジがパンチを放っています。貴水博之のヴォーカルは、高音ヴォーカルは置いといて、どっしりと聞かせてくれます。 サビでのコーラスとのやり取りがなかなかイカシテイル。

2. Why not?

作詩:貴水博之 作曲:庄野賢一 編曲:庄野賢一 Chorus Arrange:岩田雅之

ヒューマンビートボックスのような始まりで驚かせるイントロ。 軽やかな音の波に乗るロックチューン。ファンキーでポップな楽しさ、明るさの出た曲だよね。後ろでかき鳴るギターがすごいね。ギュインギュインと音が鳴っています。

3. Darts

作詩:貴水博之 作曲:CHOKKAKU 編曲:CHOKKAKU

エッジの効いたギターがイントロから妖しさを放つロックチューン。 CHOKKAKUによるナンバーは、サイケな感じを匂わせるディープなナンバー。随分と粘着質の高い曲だよね。それでも、アグレシッヴ

4. CHANGE

作詩:貴水博之 作曲:CHOKKAKU 編曲:CHOKKAKU Chorus Arrange:岩田雅之

カッティングのギターがいい感じに鳴り響くポップなナンバー。 サビのキャッチーなメロディと分厚いコーラスに、重量感がハンパない1曲。どっぷり、どっぷりと。

5. 目を覚ませ -#terada room

Remix and Additional Production:寺田創一

貴水博之の2枚目シングルのリミックスチューン。 まぁ、軽快にUSハウスで4つ打ちビートが心地よい。キャッチーなトラックですよ。寺田創一、わかっていらっしゃる。

6. 教えて -#panic room

Remix and Additional Production:CHOKKAKU

ミックス名そのまま、パニックな1曲。まさかテルミンまで登場するとは。 CHOKKAKU、やりたい放題だね?ドラムンベース/ジャングルビートな高速チューン。ビートが襲い掛かってきます。楽しさは伝わってくるけどね。

7. Get SUN -#mirror ball room

Remix and Additional Production:山田信正

エッジの効いたギターがポイントとなるリミックス。ディープな雰囲気をまとって、クールなトラックに仕上がっています。 うねりを上げるギターと分厚いコーラス、そして弾けるキーボードが織り成すナンバーです。

2nd Album『WALL』● '96/10/23 release

ミニアルバム「LABYRINTH」で聞かせてくれたロックを、さらに強めて貴水博之が2枚目となるオリジナルフルアルバムをドロップ。シングルとなった「?」を筆頭に、エネルギッシュな全9曲を収録。 いやはや、「?」の力がハンパないし、キャッチーなので、抜きん出ているけれども、そのほかにも濃いナンバーが揃っております。 オープニングナンバーから「ルールを越えろ」と歌っていて、貴水博之の持つ既成概念をぶち壊しては、新たなロックサウンドを構築する。 海福知広や富樫明生、武部聡志などが楽曲に参加していますが、注目すべきはGERRY DEVEAUXの参加。まさかこういう形で貴水博之とコラボするとはね。 全9曲ながら、実に密な作品となっております。

1. Over The RULE

作詩:貴水博之 作曲:海福知広 編曲:海福知広

アルバムのオープニングを飾るファンキーなポップロック。ハーモニカが吹き荒れるイントロ。貴水博之も負けじと荒ぶるヴォーカルを聞かせるナンバー。 規則を振り払って、自由にやれ。そんなメッセージが込められているような。とにかく、暴れています。

2. IZACOZA

作詩:貴水博之 作曲:海福知広 編曲:海福知広

激しいロックサウンドで圧倒してくる。いきなり「ムカツクゼ」と、吐き捨てる貴水博之がかっこいいね。ゴタゴタしている雰囲気が、逆にかっこよさを生み出す。

3.

作詩:貴水博之 作曲:海福知広 編曲:海福知広

もっさり、もっさりとビートが入ってきたと思ったら、エスニックな雰囲気たっぷりのサウンドですよ。かき鳴るギターとパーカッションが色を出す。 間奏で、さらに魅力を増してきます。風に吹かれて、気持ち良さそうな曲だね。

4. ? (question) -Album Mix-

作詩:貴水博之 作曲:原一博 編曲:武部聡志

前作「LABYRINTH」でロックをガンガン聞かせてくれた後のシングルナンバーは、 弾けたポップロックチューン。どこかしらモータウン風な懐かしいテイストを聞かせる。自由に音を操る貴水博之にカンパイ。 でもって、まさかの武部聡志プロデュースというのも驚きだね。ギターに鳥山雄司、ベースに美久月千晴、コーラスに坪倉唯子と、豪華ミュージシャンを従えて、かっこよく決まっています。

アルバムでは、イントロに貴水博之の雄叫びが加わっています。全体的にどっしりと重たくなっているね。

5. evening glow

作詩:貴水博之 作曲:海福知広 編曲:海福知広

淡いキーボードの音が優しく届けてくれるバラードナンバー。 1番はしっとりと、2番からは音数が増えてどっしりと。サビのヴォーカルがとっても伸びやかですごいな。どこまでも伸びていくようだ。

6. 転がる街

作詩:貴水博之 作曲:富樫明生 編曲:武部聡志、大竹徹夫

ディープなサウンドをまとったロックチューン。作曲は、なんと富樫明生だぜっ。クラブやダンスミュージック的なメロディラインの香りを漂わせる。 武部聡志も器用にアレンジを施して、クールでかっこいい曲に仕上がった。どっぷりどっぷりと濃さを出す。「現実は夢を壊してゆく」。貴水博之の言葉が胸に痛いね。

7. My Song & Your Song

作詩:貴水博之 作曲:GERRY DEVEAUX, TERRY BRITTEN 編曲:GERRY DEVEAUX

淡々としたドラムビートとエッジの効いたギターが組み合わさったミディアムロックチューン。 Lenny KravitzにもかかわっていたGERRY DEVEAUXによるナンバーは、どこかしら落着いた大人なロックです。ちょっと味気ないかも。

8. Let's Dance

作詩:貴水博之 作曲:海福知広 編曲:海福知広

ファンキーロックと言わんばかりの愉快痛快ロックチューン。 楽しむ気満々な歌詞とともに、キャッチーなメロディが響き渡ります。いいね、熱いね。踊れるロックといったところかな。

9. New Days

作詩:貴水博之 作曲:GERRY DEVEAUX, CRAIG ROSS 編曲:GERRY DEVEAUX

アルバムの締めを飾るロックチューン。これがまた、シブさ光るロックチューン。さすがは外からの刺客と組んだナンバーだ。 ロックンロールしているね。貴水博之のヴォーカルもさることながら、間奏のギターにしびれます。

3rd Album『GROW』● '97/12/17 release

貴水博之待望の3枚目となるオリジナルアルバム。前作「WALL」から約1年ぶり。 「NAKED」「GOLD VIBRATION」のシングル2枚をはじめ、よりポップに、よりロックにかっこよく決める音をぶつけてくる全11曲。 アルバムタイトルが示すように、ヴォーカリストとして、音とともに成長した証を見せる1枚。とにかくロックしています。 ギターも濃いし、ベースもブンブンと音を放っている。貴水博之のヴォーカルも実に柔軟で、音とリンクしていますよ。 そして、歌詞もシンプルなものから複雑な関係のもの、ストレートなラブソングなどなど、様々なタイプのものを書き上げています。力強く成長した貴水博之を、トコトン堪能できる1枚ですね。

1. Won't You Cry?

作詩:貴水博之 作曲:貴水博之 編曲:根岸孝旨

アルバムのオープニングから、高音ヴォーカルというかシャウトのような歌い方で、いきなりノックアウト。 えっ、貴水博之ってこんなキャラクターだったっけ?と驚いてしまうロックチューン。本人の作詞・作曲ということもあり、やりたいことをやっている感じは伝わってくるね。 ヘビメタバリのノリが出ています。

2. KIND OF LOVE

作詩:貴水博之 作曲:根岸孝旨 編曲:根岸孝旨

エッジの効いたギター炸裂のロックチューン。ゴリゴリのサウンドを従えて貴水博之が力強く歌い上げる。 ソリッドなサウンド、全体的にアグレッシヴな勢いが出ていて、ヘビィだね。貴水博之も、イキイキしているね。ラストの締め方、音の暴れっぷりがハンパないね。

3. GOLD VIBRATION (album mix)

作詩:貴水博之 作曲:Cou-Me 編曲:Cou-Me

約半年振りとなるシングルナンバーは、エスニック風味たっぷりで、新境地を見せるようなロックチューン。 どちらかといえば、ソロを始めた頃のファンキーな色もあって、貴水博之らしさを覗くことができるね。自由に歌を楽しんでいるようだ。自分探しの旅のような歌詞だな。

アルバムでは新たにミックスを施して、バランスがよくなった感じかな。

4. あかい月

作詩:貴水博之 作曲:海福知広 編曲:海福知広

ムードの出たミディアムロッカバラード。どこかしら哀愁漂うメロディにシブさを感じさせるね。 しかし、サビではなんだか爽やかに仕上がっていて、ちょっと流れにびっくりだ。ヴォーカリストとしての力を発揮させる1曲。

5. BREAK POINT

作詩:貴水博之 作曲:濱方保 編曲:根岸孝旨

根岸孝旨のベースが暴れるイントロがかっこいい、ファンキーなロックチューン。 エッジの効いたギターもうねりを上げては、攻めの貴水博之を聞かせる。歌詞の内容は、音に比べると別れのシチュエーションが着いてきていないような気もするな。

6. 愛すべきもの (album mix)

作詩:貴水博之・大森祥子 作曲:高橋研 編曲:武部聡志

武部聡志プロデュースによるミディアムロックチューン。 高橋研のシブいメロディをじっくりと歌い上げる貴水博之からは、男臭さを感じるね。自分を愛せないと人を愛せない。人生を説く歌です。

7. Be Loving

作詩:貴水博之 作曲:Cou-Me 編曲:Cou-Me

どっしりサウンドに包まれたミディアムロックチューン。 かなりヘビィで、いろんな音も入ってきては、じっくりと構えているね。それでいて、ラブソングになっています。さすがは貴水博之、かっこいいね。

8. HALLELUJAH!

作詩:貴水博之 作曲:Cou-Me 編曲:Cou-Me

高速エスニックロック?なんだか、インパクトがあって面白いナンバーだね。 この不思議な異国感が意外にも貴水博之に合っていたりするんだよね。濃い音に乗せて、広がる高音ヴォーカルが冴えています。

9. NAKED

作詩:貴水博之 作曲:J's Stack 編曲:根岸孝旨

シングルとしては約1年ぶりの作品。ポップなメロディで始まるロックチューン。どこかしら妖しさもあって、貴水博之の持つ妖艶さも絡み合う。 ただ、サビパートとメロディパートの間に差というかギャップみたいなものを感じるかな。 後半では転調もして、勢いは感じるんだけれども、溝が埋まることはないかな。それ故に、ちょっと残念な感じだね。

10. GOLD VIBRATION -Return to Tomorrow Mix-

作詩:貴水博之 作曲:Cou-Me 編曲:Cou-Me

よりエスニック風味を増したミックスチューン。どっぷりどっぷりとビートも手伝って、インド辺りを旅しているかのようだね。 こういうサウンドも見事に自分のものにしてしまう貴水博之の力を感じるミックスだね。

11. GROW

作詩:貴水博之 作曲:西脇辰弥 編曲:根岸孝旨

アルバムの締めを飾るバラードナンバーは、イントロからギターをバックにサラッと聞かせてくれる。しかし、そこからドンドンと音が増えては、 ガッチリと音を固めてきた。そのどっしりとした音と、貴水博之の詩がリンクしているようだ。 前へ前へと夢見て進む一歩に感じるね。間奏のピアノがかっこいいなと思っていたら、遠山裕だった。さすがですね。

Best Album『HIRO THE BEST』● '98/6/24 release

貴水博之の、初となるベストアルバム。access沈黙後に始めたソロ活動をまとめたものです。とにかくサウンドの変遷を楽しむことができる1枚だね。 access時に聞かせてくれたデジタルサウンド/ダンスサウンドはすっかり影を潜め、ファンクでポップ、ロックでアグレッシヴなゴリゴリしたソリッドな音を届けてくれます。 これまでにリリースした全シングル曲はじめ、アルバム未収録のカップリング曲、アルバムからの曲などをバランスよく収録。 ヴォーカルパフォーマンスも、時にじっくりと、時に武器でもあるハイトーンを効かせたりと、器用なパフォーマンスにも注目。 なんだか、貴水博之がやりたい音が明確になっていて、そのサウンドに見事にシンクロするようなヴォーカルスタイルなんだよね。 1人のヴォーカリストとして成長を辿る1枚。上手くまとまっているんじゃないかな。

Best Album『Best Destination』● '10/9/29 release

accessのヴォーカル、貴水博之のソロ活動をまとめたベストアルバム。今作は、ソニーレコードでの活動をまとめたものです。 とは言っても、ソニーではシングルのみしかリリースしていないので、ソニーの楽曲を総括するようなベスト盤となっていますね。 移籍第一弾のシングルはじめ、TUBEの春畑道哉が手がけたロックなアプローチの作品が多く、貴水博之のヴォーカルも意外と馴染んでいますね。 今作は、嬉しい新曲も収録。本人が作詞・作曲したナンバーもあって、なかなかイケイケな雰囲気を出しているね。今作ではひとまずソロ活動に区切りをつけて、再びaccessに全集中ですね。 初回盤にはシングル曲のPVを収録したDVDが付いた、2枚組仕様となっています。

1. FEEL THIS LOVE

作詞:貴水博之 作曲:貴水博之 編曲:貴水博之・菅原弘明

4つ打ちビート炸裂のデジタルチューン。疾走感もあって、クールなこちらの楽曲。貴水博之自身が作詞・作曲を手がけたトラックです。 今回のベストアルバム用の新曲ということもあり、勢いに乗った仕上がりになっていますね。accessぽくもあり、ソロとしての魅力をふんだんに伝えてくる。

2. サイコウガール

作詞:貴水博之 作曲:松本俊明 編曲:貴水博之・菅原弘明

ファルセットなヴォーカルがポイントになる、ファンクでソウルでヒップでポップなナンバー。貴水博之の持つセクシーさも出ているんだな。 もう、サイコーすぎますね。

3. YOU

作詞:貴水博之 作曲:松本俊明 編曲:貴水博之・菅原弘明

ドラマティックなバラードナンバー。瑞々しいトラックは、どこかしら1980年代。むしろ、accessの初期のことを思わせるかのようなサウンドにうっとりだね。 気持ちのこもった貴水博之のヴォーカルが伸びやかなこと伸びやかなこと。ストレートな直球ラブソングです。

4. SILENT MOON

作詞:貴水博之 作曲:YAMACHI 編曲:HAL

ゴリゴリのデジタルロックナンバー。なるほど、HALがアレンジを手がけているのか。冒頭からハイトーンで一気に引き込んでくるヴォーカル。 そして、サビでは言葉も多くぶつけてくる。そう、言葉がちょっと多いせいで、キャッチーさが少々薄らいでしまうかな。メロディはなかなか力があるね。

5. Super Goddess

作詞:貴水博之 作曲:春畑道哉 編曲:春畑道哉

貴水博之が久しぶりにシングルをドロップ。約2年ぶりとなるナンバーは、TUBEの春畑道哉が作・編曲を担当。こういうコンビネーションもなかなかいいね。 ファンク色の強いロックナンバーは、貴水博之の高音ヴォーカルが生きる1曲。メロディパートはラップみたいに軽いノリで歌っていますよ。 なんだか、とってもハイテンションだなぁ。とにかくアッパーで、ノックアウト。貴水博之も、イケるとことまでイッちゃっている感じ。

6. Virgin Lovers

作詞:貴水博之 作曲:YAMACHI 編曲:YAMACHI

かき鳴るギターと4つ打ちビートの組み合わせ。ちょっとクセを出して、狙うようなヴォーカルを聞かせてくれる貴水博之がセクシーだ。 「うー」とか「あー」とか、こういう一言がポイントになるんだよね。

7. 哀しませたyesterday

作詞:貴水博之 作曲:春畑道哉 編曲:春畑道哉

メイン曲とは打って変わって、じっくりと聞かせてくれるバラードナンバー。 メランコリックに響き渡るギターの音がポイントかな。2番からは音も増えて、厚くどっしりと聞かせてくれます。貴水博之のヴォーカルは、さすがだね。とっても伸びやかに聞かせてくれます。

8. Believe,

作詞:貴水博之 作曲:春畑道哉 編曲:佐久間正英

バリバリとギターが鳴り響くと思えば、なんとTUBEの春畑道哉が今回も手がけたロックチューン。アレンジは佐久間正英ということもあり、バンド的な音になっているね。 メロディパートは低音のヴォーカルがキリッとさせて、かっこいい。そこからサビに向けて弾けては、高音ヴォーカルとともに、伸びやかに響かせてくる。 キリッとしているんだ。これが貴水博之なんだよね。かっこいい1曲。

9. Be yourself

作詞:貴水博之 作曲:春畑道哉 編曲:春畑道哉

始まりはしっとりと。しかし、サビになるとどこまでも突き抜けるようなヴォーカルを高らかに聞かせてくれるバラードナンバー。 時に哀愁を漂わせては、渋さも出ているんだな。ストレートなラブソング。とっても頼もしい主人公です。

10. only you

作詞:貴水博之 作曲:春畑道哉 編曲:春畑道哉

A.O.R.のような、ソウルのような、実に丁寧なサウンドを聞かせてくれるミディアムチューン。ゆったりまったりテイストで、心地よいね。ヴォーカルもどこかしら淡くまったりと。 サビではいつものハイトーンヴォーカルが生きる展開となっています。

11. ride on love.

作詞:貴水博之 作曲:春畑道哉 編曲:春畑道哉

貴水博之、久しぶりのソロ活動をソニーからスタート。しかも、楽曲はTUBEの春畑道哉が手がけた、ガッツリ系のロックチューンで勢いよく攻めてきます。 さらに、持ち味でもあるハイトーンヴォーカルも、気持ちがいいくらいに、実に響き渡っていますね。かっこいいんだ、全く。

DVD

1. Believe,

カメラ目線で歌う貴水博之。目力が強いね。そして、クール、かっこいいぞ。

2. SILENT MOON

暗く汚い洗面所。そこで歌う貴水博之。冴えない男が洗面所にやってきたら、鏡に映るのが貴水博之って、すごいな。 掃除のおばちゃんも美女に映る。セクシー度も上がるPVです。最後の展開、そうくるか。

3. Super Goddess

1990年代のギャル男みたいな格好で、体を動かしながら歌う貴水博之です。個性が強いというか、キャラが濃いというか。

4. ride on love.

真剣な眼差しで貴水博之が熱唱するPV。キリッとしているんだ、これがまた。

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