album

1st Album『TRY AND TRY AGAIN』● '88/11/1 release

SING LIKE TALKINGの記念すべき1st Album。まさか1枚目にしてここまでのサウンドを確立するとは、やはり彼らは一味違います。

デビュー曲「DANCIN' WITH YOUR LIES」を筆頭に、都会派サウンド満載のアルバム。もはや日本のA.O.R.を支えるバンドともなっていますね。

若いながらもすっかり大人なアルバムとでも言いましょうか。とにかく洗練されているサウンドが詰まっています。

1. TRY AND TRY AGAIN

LYRICS & MUSIC by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH CO-PRODUCED & ARRANGED by SING LIKE TALKING, MOTOKI FUNAYAMA, HIROSHI SUKEGAWA (S.S.S.)

イントロからしてシティポップの香り。大人ですねぇ。キーボードでもう作り上げてしまった感じがする。ギターソロもかっこいいですね。

サビもキャッチーだし、いい所取りじゃないですか。さすがですな。この曲でコンテスト優勝だったみたいで。すばらしい。

2. DANCIN' WITH YOUR LIES

LYRICS & MUSIC by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH CO-PRODUCED & ARRANGED by SING LIKE TALKING, MOTOKI FUNAYAMA, HIROSHI SUKEGAWA (S.S.S.)

これがデビュー曲というのも信じられないよね。いきなりこのクォリティの高さにびっくり。バックが固まっている証拠だね。

ツボを付くさびのマイナーメロディーとコーラスがまた絶妙。かっこいいよ。シティポップしかり、A.O.R.しかりですなぁ。

3. 君がいなければ

LYRICS & MUSIC by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH CO-PRODUCED & ARRANGED by SING LIKE TALKING, MOTOKI FUNAYAMA, HIROSHI SUKEGAWA (S.S.S.)

キーボードの音がここまでシティポップの雰囲気を醸し出しているとはねぇ。途中でサックスも登場するミディアムテンポのバラードナンバー。

4. PLATED PLANNER

LYRICS & MUSIC by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH CO-PRODUCED & ARRANGED by SING LIKE TALKING, MOTOKI FUNAYAMA, HIROSHI SUKEGAWA (S.S.S.)

跳ねるキーボードのイントロ。ポップな仕上がりのナンバーで、今までよりかはロック志向です。ファルセットが何ともいえないくらい素晴らしい。

5. DANCIN' WITH YOUR LIES(I'M HOT VERSION)

LYRICS & MUSIC by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH CO-PRODUCED & ARRANGED by SING LIKE TALKING, MOTOKI FUNAYAMA, HIROSHI SUKEGAWA (S.S.S.)

M-2のリミックスナンバーです。ちょっとスクラッチとかが入ったりしてかっこいいですね。 HIP-HOP/R&B的な要素をみせアプローチを変えてきた。

しかしやはり音はシティポップですね。生音ながらも音が新鮮でいい感じ。この時期からリミックスワークをするとは、さすが。

6. FAIR ~JUST THE TWO OF US~

LYRICS & MUSIC by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH CO-PRODUCED & ARRANGED by SING LIKE TALKING, MOTOKI FUNAYAMA, HIROSHI SUKEGAWA (S.S.S.)

イントロがちょっと古臭いというか、このときの時代にあっているんだよねぇ。ポップなサウンドを聴かせてくれるが、サビの力がどうも弱い。

複雑なんだよなぁ。だから浸透しにくいんだよね。曲自体はクォリティは高いとは思います。

7. EVENING IN BYZANTIUM

LYRICS & MUSIC by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH CO-PRODUCED & ARRANGED by SING LIKE TALKING, MOTOKI FUNAYAMA, HIROSHI SUKEGAWA (S.S.S.)

フュージョンか?と思ってしまうイントロ。さすがS.L.T.。曲の方はやはりシティポップやA.O.R.路線です。

英語の響きもクールで、曲に見事にあっている。でもどうして舞台設定がトルコ?あまりサウンドとはあっていないような。

8. 11月の記憶 ~RAINING BLUES~

LYRICS & MUSIC by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH CO-PRODUCED & ARRANGED by SING LIKE TALKING, MOTOKI FUNAYAMA, HIROSHI SUKEGAWA (S.S.S.)

イントロからメロウで大人なサウンドを展開するバラードチューン。言葉ひとつひとつを丁寧にじっくりと歌い上げていますね。

9. WHAT TIME IS IT NOW

LYRICS & MUSIC by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH CO-PRODUCED & ARRANGED by SING LIKE TALKING, MOTOKI FUNAYAMA, HIROSHI SUKEGAWA (S.S.S.)

「今何時ですか?」って・・・。まぁ、どんな曲かと聴いてみると、ポップなロックナンバーでした。

キャッチーなメロディーを展開するサビでの竹善のファルセットがとても気持ちいいですね。このマイナー調の具合もいいです。

10. 眠りに就くまで

LYRICS & MUSIC by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH CO-PRODUCED & ARRANGED by SING LIKE TALKING, MOTOKI FUNAYAMA, HIROSHI SUKEGAWA (S.S.S.)

最後はバラードナンバーで締めてきました。バックがピアノのみなのでとってもシンプル。だからヴォーカルが引き立つんですね。おやすみなさい。

2nd Album『CITY ON MY MIND』● '89/7/25 release

SING LIKE TALKINGの2nd Album。パッとした印象ではシングル曲も少ないので、地味目に思える。

だがしかし、アルバムタイトルが表すように、シティポップが満載の洗練されたアルバムなのだ。さすがはSING LIKE TALKING。

音の使い方が違います。古臭くないサウンドがいつまでも語り継がれるアルバムとなっています。

1. CITY ON MY MIND

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH ARRANGED BY SING LIKE TALKING

ムードたっぷり大人の歌謡曲といった具合ですね。アルバムのオープニングチューンからS.L.T.ワールドへ。やっぱりすばらしい楽曲ですね。

キーボードといいギターといい、洋楽テイストを醸し出しています。軽く韻を踏んでいる歌詞にも注目ですね。

2. LOVERS

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH ARRANGED BY SING LIKE TALKING

ミディアムテンポのバラードナンバー。あまり楽曲自体は際立っていないけれども、じわじわとしみこんだ良さがこの曲にはあります。

Cメロパートでドラムを強調させるのはいただけないけれど。せっかく全体的に整っていたので、これひとつで台無しになっちゃう。

3. GO ALONG

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH ARRANGED BY SING LIKE TALKING

イントロからポップな光を放っているナンバー。アップテンポな割りに始めの方はバスドラパートの力を抑えている。ちょっともったいないなぁ。

でもBメロパートは力をいれキャッチーなメロディーを聞かせてくれます。

それに比べるとタイトルをもう少し強調してうたってくれればいいのに。もったいない曲です。

4. ON THE CRAZY STREET

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH ARRANGED BY SING LIKE TALKING

タイトルからしてちょっとR&B的ブラックフレーバーを持っていますね。曲の方もさながらクールに展開。

それが前面に出ているのがやっぱりサビですね。竹善の巧みな歌が英詞を難無くと歌われています。ファルセットも全開で、この曲のクォリティの高さがうかがえますね。

5. 長い道距の果てに

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH ARRANGED BY SING LIKE TALKING

ミディアムテンポのS.L.T.的バラードの真骨頂。ただ、サビメロの力が足りないな。中途半端に終わっている気がする。

詞もちょっとねぇ、「航海」と「後悔」、「終着」と「執着」をかけたり、何処にでも行けるパスポートがここでは何にもならないだとか。よくわからないよ。

6. DON'T LET GO

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH ARRANGED BY SING LIKE TALKING

ギターがフューチャーされているミディアムテンポの曲。ただ、とっつきにくくサビも中途半端だと思う。

そしてよくわからない外国人のナレーションが入り、この曲のわからなさがアップ。これは世に出さなかったほうが・・・。

7. IF YOU ARE KIND TO US

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH ARRANGED BY SING LIKE TALKING

こちらはピアノが前面に出ていていいはじけっぷりを聞かせてくれている。モータウン風ソウルみたいな曲でとっても聞きやすい。

8. 陽だまりの下で

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH ARRANGED BY SING LIKE TALKING

バラードナンバーということで1番はピアノのみでしっとりとしています。竹善のヴォーカルも十分引き立っていますね。

2番からはバンドサウンドでじっくりと聞かせてくれます。やはり洋楽テイストたっぷりだよね。サビは結構聞き入っています。

9. FRIEND

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH ARRANGED BY SING LIKE TALKING

A、BメロはいかにもS.L.T.的メロディーで竹善のファルセットも聞かせてくれる。相変わらず歌うまいなぁ。

そのメロディーパートに比べると幾分かサビパートの力が弱く感じる。一応つかむところはつかんでいるんだけれどももう一息ください。

10. HOPEII

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH ARRANGED BY SING LIKE TALKING

アルバムの締めはAOR的なバラードナンバー。メロディパートのほうが引き立ち、サビではなんか中途半端というか。

惜しいとかいう問題じゃないんだよなぁ。ちょっと残念。

3rd Album『III』● '90/4/25 release

SING LIKE TALKINGの3枚目のアルバムはその名も「III」。

もう3枚目ともなると、大体自分たちの色が決まってくるものだけれども、彼らは1枚目からすっかり確立していますから、もう何も言うことは無いね。

とにかくS.L.T.流A.O.R.フレーバーたっぷりの全16曲。爽快なシングルチューンも収録。かなりのパワーを持ったアルバムです。

1. Interlude:Beats

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

音がフェイドインしてきたと思ったら何だ、サンバというか東南系の音が現れては消えていった。

2. Livin' For The Beat

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

これまたグルーヴ効かしてブラック系の要素を出したポップなチューンの登場だ。佐藤竹善、相変わらず歌はうまいんだよね。英語も滑らかだし。

コーラスとの掛け合いも負けじ劣らず。この曲のおいしいところをじわじわと引き立てている。まぁ、ファンキーで熱いんですよ、これがまた。

シングルのリミックスバージョンもイントロからやけに時代を感じさせる音しているよね。90年代前半の打ち込みポップ。最初はやけにあっさりしているなぁ。

サビが煮え切らないで聞こえてしまうのがもったいない。あまりリミックスとしての勢いを感じない。下手にブレイクとか入れないほうがいいし。まだ、オリジナルテイクの方がましです。

3. Find It (In Your Heart) ~初夏の印象~

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

90年代の華やかなイメージが曲から伝わってくる爽快なナンバー。

ポップで弾けるキャッチーなメロディー。いかにもS.L.T.なサウンドのシティポップセンスがキラリ光っていますね。

キーボード大活躍です。サビでの疾走感といい、英語の歌詞の流れがリスナーに好印象を与えています。確かに初夏のイメージ。この曲、ギロ使っていない?あのギーコギーコ鳴らす楽器。

4. 未来のために

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

ミディアムテンポのバラードナンバー。詞の内容がなんか「We are the world」の世界観に似ているなぁ。

「飢え」とか「ダイヤ」とか当時のアフリカをイメージしたものでしょうか?

詞の説得力に比べてサウンドのほうがちょいと物足りないなぁ。薄いなぁ。歌は相変わらずうまいんですが。

5. Hey, Dreamer

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

R&B的グルーヴサウンドのミディアムテンポチューン。これといって注目する点が見つけられない。間奏が意外にもじっくりと聞かせてくれた。

ビート→コーラス→ギターという順番に。ここでちょっと持ち直したかな。なんか煮え切らないまま過ぎ去ってしまう。

6. Time Of Love

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

イントロがもうポップでさわやかだ。明るいサウンドに広がりのあるヴォーカルがまたいい組み合わせ。ただ、サビがサビじゃないような薄さだし。

それよりもCメロの竹善のファルセットのほうが印象に残るね。

7. Interlude:Working

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

タイプライター打ってます。時代を感じますなぁ。

8. Show Time

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

ファンキーな匂いを漂わせるギターチューン。なんか洋楽的なアプローチなんだけれども、つかみにくいなぁ。

何か予想をどんどん裏切るうなぎみたいな曲です。サビでもキャッチーさが無し、派手さだけはタイトルさながらあるんだけどもねぇ。

9. Is It You

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

S.L.T.流バラードが全開です。特に歌詞の世界観は説得力があるんだか、何を言っているのかわからない部分があったりと。

まず、Youは誰なんでしょう。サウンド面はとっても聴き応えがあります。

10. さよならが云える時

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

アップテンポのポップチューンです。Aメロ、Bメロ、サビと一つ一つの作りがしっかりしていて、すべてがまたうまいまとまり。いい曲です。

間奏のサックスさながらサビのコーラスとかも曲との相性がばっちりですね。これくらいキャッチーさがあるとS.L.T.もいいんだよね。コア過ぎず、ありきたりすぎずで。

11. Dreamin' About You

written by ROD ANTOON transrated by CHIAKI FUJITA

ブラックテイスト満載。そのなかにギターサウンドもふんだんに取り入れられている。コアな作りがまたじっくりと伝わってくる。

ただ、やっぱりコア過ぎてとっつきにくい部分もありますね。竹善節は全開です。

12. Interlude:Talking

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

ほんと、ただ話しているだけのインタルード。ひねりが無い。

13. So Fine ~A Guy's Life Style~

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

イントロからしてちょっとファンキーな展開だ。ギターといいコーラスといい竹善の歌い方がまたいいね。

まぁ、かっこいいっちゃかっこいいんだけれども、ちょっととっつきにくいかなぁ。あともう一歩のところです。

14. Interlude:Street

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

なぜこれがストリート?と思わせるようなインタルード。アカペラグループに混じって竹善が歌っています。拍手喝采。

15. 雨が上がれば

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

JazzyかつA.O.R.的“大人”なサウンドを聞かしてくれるバラードチューン。サックスとかも吹き荒れるしね。その中でじっくりと歌うヴォーカルの竹善、さすがです。

サビでは音が集まってゴスペル風にまでなってはパワー全開です。なかなかいいじゃないですか。味わいたっぷり、聞いてしみじみ。

16. 泡沫

written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH

アルバムの締めはやはりバラードということで。ものすごくじっくりと聞かせてくれる。ストレートです。静をベースに。もうぴったりですよ、締めには。

アルバムの余韻を出すための極上チューン。

4th Album『0[luv]』● '91/4/25 release

早くも4枚目のSING LIKE TALKINGのアルバム。0をあえてテニスで使用している「ラヴ」と銘打つことで、 Loveとかけているのか?

はたまた原点回帰か?なんて色々想像できて面白いです。中身のほうもヴァラエティ豊かで、頭のシングルトラックから聞き逃せませんよ。

ファンキーでグルーヴ溢れるナンバーから、鼓動を打つバラードまで、さすが職人集団だけあります。もう言うこと無しの名盤ですよね、これは本当にいい。

1. Steps of Love

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

キーボードの弾け具合がとても心地よいシングルナンバー。従来のS.L.T.らしさがとても出ている精錬されたサウンドを聞かせてくれるミディアムナンバー。

間奏では西村氏のギターソロががんばっています。サビはそれなりにキャッチーなんだけれども、もうひとつだなぁ。メロディーがリスナーを引き込むにはもう少し力が欲しいところ。

2. Do what U want 2 do 4 luv

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

ここまで軽快なダンスビートは久しぶりか?それとも初めてか?80~90年代をまたにかけるS.L.T.ならではのポップなダンスチューン。

ただヴォーカルにエフェクトをかぶせているのがもったいない。 Cメロ後のコーラスがたまらないですね。ここがなかなかいい感じ。

ブレイク後にサックスが入るけれども、これもまたいいんじゃないですか。都会的サウンドですよ。 6分近くもあるフロア対応トラック。

3. La La La

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

アルバムと同発のシングルナンバー。イントロのコーラスからして大地の息吹がぷんぷん匂ってくるね。

ミディアムテンポのリズムも雄大な世界を見事に作り上げ、じっくりと聞かせてくれます。詞の世界観がそれなりに大きいので、説得力もあるように感じられる作品。

自然がテーマだけれども、結局は人間、自分たちに対しての歌ですよ。サビでの力強いコーラスがとってもよい。

4. INTERLUDE:I long for you

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

前曲の流れを組んだ雄大なコーラスナンバー。手拍子とか楽器がちょっと民族系?入っていますぇ。下手するとこれだけでも曲ができるような感じです。

5. 迷いの要塞 ~Heart to Heart~

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

S.L.T.本領発揮の大人サウンド。良質ポップで竹善のヴォーカルもとても伸びやか。 Bメロの印象といい、その後のブレイクの勢いがとても強い。

それに比べるとサビの力が弱いんだよね。だから印象に残らないんです。いっそのことBメロをサビにしたほうが手っ取り早いかも。結構いい力持っているしね。

6. 嵐の最中 ~Reintroduction~

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

こちらもS.L.T.らしさが思う存分に出ているバラードナンバー。詞を読むと何か主人公の意思表示というか決意がS.L.T.的歌いまわしで書かれています。

それにしても、♪信じ和えるって・・・。「和える」?さすがS.L.T.。サビもそうですが、特にCメロの竹善のヴォーカルがとても伸びやかで気持ちがよいね。

7. INTERLUDE:P.P

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

ちょっとHIP-HOPテイストのあるインタルード。かなりサウンドがブラック系だよね。とにかく盛り上がっているみたいです。

8. Gigolette

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

こちらもダンスビートナンバー。しかしいつものS.L.T.とはちょいと違った軟派で妖艶ナンバーですな。ちょっとバーとかクラブとかの雰囲気が出ている。

珍しいですね、彼らにしては。前半は単純なメロディーとサビの繰り返し。後半では変わった展開を。ただこの曲は無駄に長いな。

9. 愛と言えるまで

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

ミディアムテンポのバラードナンバー。ムードはあるけれども、大して特徴がないかも。いたって普通かな?

サビのメロディー、アレンジがA.O.R.に通じるものがありますね。じっくりと聞かせてくれる曲です。

10. 此の手は離せない

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

イントロからギターが活躍するアップテンポのナンバー。全編ギターが包み込んで、ちょっとかっこいいんじゃないですか。

だがしかしだ、サビの締め方がおかしいんだって。無理に延ばしていないかい?そのせいで変な余韻が残って気持ちが悪い。結局最後はF.O.だしね。

11. INTERLUDE:You are love

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

すべてをヴォーカルで構成したインタルード。ヴォイスパーカッションまで登場しているし。なかなかのコーラスワークですよ。

12. Your Smile

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

ミディアムテンポのナンバーです。最初は静かで後半に進むにつれて激しく変身して行く。最初静かだからメロディーとか掴みにくいんだよね。

後半は音が固まっているから、あぁこういう曲かって把握できる。サビのメロディーはちょっと癖があって面白いね。これで引き込まれる。

13. 願いを込めて

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

バラードナンバーです。しっくりと歌い上げていますが、S.L.T.って何でこうメロディーが複雑なんだろうね。

サビもファルセットの部分でようやく盛り上がってきた。正直言うともうひとつ。

14. Missin' You

Written by CHIAKI FUJITA and CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

ビート重視のグルーヴチューンを最後に持ってくるとはね。まぁ、S.L.T.らしいサウンドで魅了してくれるし。英語でサビを彩っています。

でもこの曲がアルバムの締めというのはちょっとなぁ。

5th Album『Humanity』● '92/2/26 release

約1年ぶりにリリースされた5枚目。前作がファンキーでアップテンポな楽曲が多かったのに対して、今作では落ち着きのある大人なサウンドを展開しています。

また、インタルードを挟み、ストーリー性を演出し、かなりクォリティ高く仕上げていますね。

名バラード「With You」や、極上キラーチューン「Rise」でやられるアルバム。かなりおもしろいです。

1. 飛べない翼

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

アルバムのオープニングチューンはA.O.R.の匂いを醸し出す大人のミディアムバラード。これぞSING LIKE TALKINGだよね、と思わずうなずく曲ですよ。

曲中、ギターが結構うねりをあげているけれど、全然邪魔にならず、きちんと曲を飾っているようです。Cメロ、すごいぞ。ファルセットの嵐だ。竹善がんばっている。

2. Hold On

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

アルバムからの先行シングル。ちょっと「LA.LA.LA.」のような雰囲気をイントロから受けますねぇ。

この曲もSING LIKE TALKINGの味を見事に表したミディアムナンバー。Aメロ、Bメロなんかもモロですよ。キーボードがポイントポイントを押さえてきた演奏をしていますね。

だからメロディー部に比べてサビが弱く聞こえてしまう。なんか手抜きではないんだけれども、慣れきってしまっているような雰囲気。Cメロ後のサビのアカペラ部分は買いです。

3. 遥かな航海へ

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

ミディアムテンポのバラードナンバー。直球でサウンドを展開させています。この曲もサビの力が弱いですね。

でも1番をひとくくりにするときちんと収まっています。間奏のサックスがかっこいいです。なんか太平洋のど真ん中にいるような感じだ。

4. Pray

WRITTEN BY CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

竹善作のインタルード。ゴスペル風コーラスを前面に押し出してきました。迫力ばっちり。つかみはOK。これで次ぎ曲も引き立つわけか。

5. With You

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

この曲が名バラードなんですよ。イントロのキーボードからジーンとさせてくれるじゃないですか。

Aメロ後半からBメロの盛り上がりが特にジーンとね。その流れでサビに突入。もう号泣級のメロディーで感動ですね。サビ前でのサウンドの厚さがまたたまらない。

最後のコーラスが入ったサビがもうしびれます。もう言うこと無しだね。F.O.で余韻を引き延ばしています。いいじゃないですか。絶品。

6. Rise

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

前曲とはうってかわってのファンキーなダンスポップチューン。どこかしらドリカムの「決戦は金曜日」と同じような匂いがしますね。

ちなみにアルバムリリース後にシングル化されるほどの力を持っています。コーラスもとよりサビのファンキーなメロディーをアレンジ。そして巧みに操る英語詞がこの曲を持ち上げていますね。

間奏のギターがこれでもかと言うくらいにうねっていますよ。約6分。ヴォリュームたっぷりお腹いっぱいで大満足です。

7. Sunday Afternoon

WRITTEN BY TOMOHIKO NISHIMURA Arranged by SING LIKE TALKING

西村作のインタルード。アコースティックギターの奏でる音色が前曲の熱を冷ましてくれます。日曜の午後。なんか高原にいるような感じがします。

8. Slow Love Down

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

これまた都会的なサウンドで攻めてくるポップなチューン。マイナー調のメロディーがビシッと決めてくれる。そしてサビの力がまた良くできていますね。

英語詞の部分がひねりをきかせていますね。ギターもうねり盛り上がる。

9. 感じるまま ~Humanity~

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

アルバムタイトルを副題に持ってきた曲です。始まりの竹善のヴォーカルが響く響くこと。その後はちょっとR&B的なテンポを取り入れたミディアムナンバー。

濃すぎず、軽すぎず、丁度いい具合で進行。それでもサビは大しておもしろくないな。

残念だ。がっ、後半でおもしろい部分が!「Missin' you」をサンプリングして挿入。スパイスになりましたね。

10. 追憶 ~窓辺の風景~

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

アコースティックギターの音色が心地よいイントロで始まるミディアムナンバー。最初聞いたとき、バラードかな?と思いきや、テンポアップするんだ。

S.L.T.らしさがよく出ていますね。サビも。でもサビ最後の引きずった部分はちょん切っても良かったんじゃないかな。

なんか残っていても気持ちが悪いというか、その部分がなくても十分成り立つよね。

11. I'm In Love

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA Arranged by SING LIKE TALKING

藤田作のインタルード。なんかインタルードも三者三様ですな。この曲はポップさと暖かさがよく表れています。

キーボードにちょっとビブラートをかけている部分が愛くるしいね。

12. It's City Life

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

タイトルを見事に表している曲ですね。都会をイメージしたサウンドはとてもクールながら、おしゃれ。

決して派手ではないけれども、大人の魅力が出ていますよ。キーボードやサックスも曲のスパイスとなっています。もっさりドラムがちょっと気になりますがね。

13. きっと 何時の日か

WRITTEN BY CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING STRINGS ARRANGED BY LILI HAYDN WITH MARTIN TILLMAN

アルバム最後を飾るのはバラードナンバー。キーボードとストリングスをバックに竹善が心から歌い上げる珠玉の一曲。

途中からバンドサウンドとなり、さらに曲を盛り上げる。最後の繰り返しがなんかじっくりと伝わってきます。感動じゃないですか。

Selection Album『REUNION』● '92/12/2 release

ベストアルバムじゃなくて、セレクションアルバムと称するところがポイントですね。1~3rd Albumから“これぞSING LIKE TALKING”という楽曲ばかりを集めたアルバム。

その上に、ボーナストラックとしてライブトラックやリミックスを追加収録したお得盤。こんなに豪華でもベストアルバムじゃないところがにくいね。

オリジナル曲はそれぞれのアルバムからバランスよく集められています。成長の軌跡も何もないね。最初から成長しきっていて洗練されたポップスを聴かせてくれます。マスタリング済み。

12. STAY GOLD (LIVE)

Written by:STEVIE WONDER, CARMINE COPPOLA Arranged by:SING LIKE TALKING

ライブトラックはなんと88年。デビューライブからの曲ですよ。渋谷クラブクアトロでのパフォーマンス。

カバー曲ながら見事に自分たちの色に染め上げていますね。やっぱ竹善、歌がうまいよね。デビューの時にこの力だよ。そりゃすごいわ。 本家といい勝負?ゆったりとした空間を味わうことができます。

13. 心のEVERGREEN (EXTENDED VERSION)

Written by:CHIAKI FUJITA, CHIKUZEN SATOH Arranged by:SING LIKE TALKING

打ち込みプログラミングがかなり強力なイントロだ。ちょっと強すぎかな。サビの丁寧なメロディやコーラスにやられますよ、この曲。

6th Album『ENCOUNTER』● '93/2/25 release

偶然なる出会い。そんな名前を付けた6枚目のアルバムが1年ぶりに登場。前作のアルバムからさらに世界を広げたような中身。

今作もインタルードをはさんで、アルバムの世界を構築していますね。ヒットシングルも3枚も収録と、このヴォリュームがたまらない。

そのどれもが名曲なので、このアルバムがまた彼らの大きな布石になっていることは間違いない。

1. encounter I

Written by TOMOHIKO NISHIMURA Arranged by SING LIKE TALKING

ギターの音色が暖かいインストナンバーからアルバムがスタート。西村の作品です。

なんかこういった位置づけに来るとはね、アルバムの初っぱなですよ。

2. My Desire ~冬を越えて~

Written by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

ポップなシングルナンバーがここで速くも登場。 Aメロでは冬の寒さを表現しているのか、マイナーメロディーで曲を引き締めている。

Bメロでは希望がわいたようなカラッと晴れた感じが伝わってきます。サビではその勢いを受け、キャッチーなサビと竹善の伸びやかな歌声を聞くことができます。

本当に冬を越えていくような爽快感がありますね。 S.L.T.ならではのポップセンスがきらり光る作品。

3. Fake It

Written by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

ジワジワ音が登場し、ギターがこれでもかというくらいにうねりまくる。その後は音的に1stの頃のようなキーボードが入ってくる。

シティ・ポップサウンドでクールに決めるナンバー。聞き所はやっぱりサビですね。S.L.T.のおしゃれサウンドにのせて竹善の高音ファルセットが響きまくる。

とても難しい曲ながらも難なく歌っていますね。曲が本当にかっこいいビートを奏でる。6分半、充分楽しませていただきました。やっぱり終わりはF.O.か。

4. In The Rain

Written by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

ミディアムテンポのバラードナンバーです。始まりはキーボードをバックに静かに進行。しかし、サビでバーンと音が集まった。

また、サビのメロディーが綺麗なんだなぁ。じっくりと味わい深く、しんみり浸ってきますね。それにしてもやけに難しいですね、詞の漢字。いい勉強になります。

5. 今日の行方

Written by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

イントロになんとコンガが登場。こういう系統の音を聞くとやはり大地を想像してしまうね。「La La La」の続編みたいな感じですね。

ミディアムテンポのロッカバラードで、サビでガツンと聞かせてくれます。いやぁ、壮大な世界を聞かせてくれるねぇ。

最後のほうに行くともう曲が膨らんでいる。ただ、中盤のサビの低いコーラスがちょっと邪魔臭く感じますね。

6. encounter II

Written by TOMOHIKO NISHIMURA Arranged by SING LIKE TALKING

前曲からの流れでここでも登場するアフリカンサウンドとギダーとのセッション。やっぱり見事にマッチしています。

地平線が見えるような場所で聞いたらさぞかし感動モノだろうね。

7. 離れずに暖めて

Written by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

静かに、まるで朝日が昇るかのように入ってくるイントロ。そしてそのテイストを保ったまま歌へ入ります。

途中からはドラムなどの音が入ってくるが、そこまでは濃くないです。アップテンポのポップなこの曲はアルバムからの先行ナンバー。

アルバムの核というか、アルバムを表す曲なんだよね。メロディーがメジャーコードだったのにサビではころっとひっくり返ってマイナー調のメロディーが響き渡る。 Cメロでガツンと来たね。

この曲もまた大きく、広がりのある伸びやかな仕上がりです。

8. Restless ~君の許へ~

Written by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

このカントリーサウンドはまた新鮮ですね。前曲とはまったく違ったアプローチながらも、 S.L.T.らしさはきちんと保持しています。

メロディーがやっぱり丁寧なんですね。まぁ、この曲はポップというよりかは味わい深い、聞けば聞くほど伝わってくるような曲です。山小屋なんかが似合うね。

9. Givin' Me All

Written by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

そんでもってまた前曲とはまったく違うテイストの曲。ブラック要素たっぷりのダンスビートナンバー。クールなトラックでおしゃれ要素満載。

洋楽的アプローチが強いね。サビはポップでキャッチーなんだけれども、ちょっと引きが弱い。ちょっと日本人になじみの薄いテイストで、のめり混むまでには行かないなぁ。

10. Maybe

Written by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

ピアノサウンドがたまらないバラードナンバー。しかも三連だよ、三連。珍しいよね。

これがまた極上級の切ないバラードでジーンと胸に響くわけですよ。ここまで感動できるのもやはりS.L.T.の作るメロディーだからでしょうね。直球のラブソングです。コーラスも重圧。

11. encounter III

Written by TOMOHIKO NISHIMURA Arranged by SING LIKE TALKING

再びインストナンバー。アコースティックギターとキーボードとキーボードが作り出す不思議な空間。西村&竹善のタッグでクールな音になりました。

12. 止まらぬ想い

Written by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

やけにもっさりもっさりしたアレンジですね。ミディアムテンポのバラードナンバー。弦も登場するほどの力の入れよう。

まぁ、その分仕上がりが数段よくなっていますからね。Cメロ部分なんて素晴らしいですよ。サビのメロディーも染み渡ってきますね。

温かみがあって、気持ちがこもっていますね。さすがS.L.T.。これぞ大人のバラードですよ。

13. Our Way To Love

Written by CHIAKI FUJITA & CHIKUZEN SATOH Arranged by SING LIKE TALKING

アルバムの締めはアコースティックギターのイントロが輝かしいミディアムポップ。このアルバムの中では一番ロック色が強いナンバー。

後にシングルカットもされた逸材ですね。 Aメロはまったりまったりの進行なんだけれども、Bメロでコーラスが重なって迫力を増す。

そしてギターが濃くなり、サビでは爆発するかのようにうねってきます。サウンドもかなり構築されていますね。最後の最後で壮大なナンバーを持ってくるとはなかなかやりますね。

7th Album『TOGETHERNESSS』● '94/4/27 release

もうデビュー5年過ぎると、しっかりと自分たちのスタイルが確立しているSING LIKE TALKINGの7枚目。

持ち味でもある彼らならではのA.O.R.的サウンドがファンク、そして瑞々しいバラードまで、どこをとっても包み込んでいる大人の匂い。

全然音が汚くないので、洗練された彼らのマジックにただただ感じるのみ。ヒットシングル4曲も見事にアルバムカラーを保ち、構築材となっている。素晴らしい。

1. Together

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh English Lyrics by Cat Gray

最初は流しというか、ギターが進んでいますね。その後勢いよくブラスが入ってくるからびっくりするじゃないか。

アルバムからのリードトラックで、同時発売のナンバーはとても軽快なファンク。この勢いが病みつきになるんです。

このくらいのノリだと、体も自然にうずきだしますね。やっぱり作りこんでいます。竹善のヴォーカルも全く違和感無く、溶け込んでします。

2. Joy

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

いつもながらのS.L.T.A.O.R.フレーバーたっぷりのミディアムトラック。クリアで爽やかなサウンドが大人のポップスを聞かせてくれる。

サビでのコーラスがあたかもゴスペルを思わせる。ま、ほんの一部ですが。それにしても竹善の声量はすごいね。迫力あるというか、ヴォーカリストとしての貫禄たっぷりだよ。

3. 風に抱かれて

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

イントロのゴージャズなキーボードとホーンの舞台が奏でるサウンドが曲に力を与える。ちょっとジャジーな雰囲気もあるミディアムロックナンバー。

中盤の女性と男性の掛け合いがまた曲の聴き所でもありますね。まぁ、内容は些細なことなのですが。

サビ直前からの勢いがまたよく、メロディーもちょっと心引き込まれてくる部分がありますね。また、Cメロの竹善のファルセットはすごいね。

全く衰えず、きちんと歌いこなしているじゃないですか。このヴォーカルにはもうお手上げですよ、素晴らしい。

後半のサックスも見事に曲を盛り上げています。この曲、本当にいいね。後にシングル化された意味がわかるような。

4. My Eye's On You

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

これまたS.L.T.の魅力たっぷりバラードナンバーだ。頭から伸びやかで丁寧な歌にうっとり。そこからしばらくは静かな進行。

変化を見せるのはやはりサビから。竹善ファルセットとホーンの見事な組み合わせでノックアウト。メロディーも結構パンチがありながら、頭に染み込む独特な味がありますね。

5. Between Us

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

ピアノの旋律がとてもキレイなイントロ。その後は勢いよくホーンが見事に曲を飾るファンキーなミディアムチューン。

全体的に見るときれいにまとまって聞こえるんですがねぇ。サビは普通というか、特に引っかかる要素が良くも悪くもないんだよね。

掛け合いがうまいことくらいかな?後半というか、アウトロがなかなかいいじゃないですか。その勢いを曲中にも使ってほしかったね。

6. 幻に恋する日々

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

S.L.T.印お墨付きのバラードナンバー。竹善のヴォーカルがちょいと柔らかくて、ふわっときこえるのがいなめないなぁ。

まぁ、差しさわりも無く、無難ですね。いつもの魅了する力もでまくっています。

7. Night Rhythm

Written by Tomohiko Nishimura

おなじみ、西村のソロ・インストナンバー。アコースティックサウンドを軸に、ギター旋律が響き渡るムードある曲。

こじんまりとしてなかなかいいクッションとなっている。

8. Will

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

イントロから勢いを感じる。なんか「La La La」や「離れずに暖めて」と同等路線の壮大な力を持っているね。

アップテンポから最初はじっくりとまずはジャブ感覚。サビに向かうにしたがって次第に力が増してゆく。

サビでは見事なメロディーと、爽快なサウンド。前述曲よりかはちょっと軽めのテイストだね。

9. Your Love

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

イントロのオーケストラにちょっと貴賓を感じるミディアムバラード。

アコースティックサウンドがベースなんだろうけど、オーケストラとの間がちょっと広めなんだよね。お互いの音の魅力がうまく生かされている。

メロディも複雑ではなく、シンプルでわかりやすい。温かみと切なさがうまく合わさったバラードで聞き込んでしまいますね。さすがS.L.T.バラード。

10. Standing

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

ミディアムテンポのシングルナンバー。素朴で温かみのある曲で、とってもピースフル。次第に音が増えて、だんだん力強くなる。

サビのコーラスがまた聞かせてくれるじゃないですか。これ、リフされると圧巻だよね。

最大の驚きはZYDECO ACCORDIONを菅野よう子が弾いている事。まさかこんなところにも登場するなんてね。

11. 点し火のように

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

アルバムの締めも、これまた絶品のオーケストレーションのイントロ。もう涙ものですね。あたかもアカペラのような竹善のヴォーカル。

その後もバンドテイストではなく、ストリングスをバックに淡々と歌い上げます。いやぁ、さすがヴォーカリスト。ただ、途中のメロディが複雑だね。そこだけがおしい。

8th Album『DISCOVERY』● '95/8/2 release

もはやベテランの域に達している、彼らの約1年ぶりのオリジナルアルバム。全10曲と少な目ながら、1曲1曲が丁寧に作られている。

さすがは職人集団。音だけでなく、竹善のヴォーカルも貫禄十分のヴォーカルでひきつけてくれる。シングル2曲を含むS.L.T.の渾身作。

新しい「発見」が出来るアルバムだよね。サウンド的にも、面白さがあふれている。

1. 素晴らしい夢の中で

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

アルバムのオープニングを飾るミディアムロックナンバー。アコースティックギターとエレキギターの絡むイントロを経て、どっしりとした本編が展開。

これまたS.L.T.節が出まくりの洗練された曲。サビの爽快感といい、引き込まれますよ。開始早々、大作をぶつけてきました。

2. Keeps Me Runnin'

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

アルバムからのリードトラックは、これまたクールでかっこいい曲なんだ。

ミディアムテンポのロックサウンドとあわせて、ブラスが華やかに曲を盛り上げてくる。

都会的なイメージを持っていて、クオリティの高い作品といえますね。シングルとしての力はあるものの、ちょっと物足りなさを感じる。

3. 見つめる愛で

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

キーボードの巧みな音色にうっとりさせられるシングルナンバー。ポップな要素があるね。A、Bメロと、今までのS.L.T.にありきたりな展開。

でも、サビでやっぱり聞かせてくれるんだ。キャッチーなメロディーとコーラスが仕掛けてくる。

最後のサビ辺りなんか、まるでゴスペルだ。かっこいいよね。これぞS.L.T.だ。思えば、この曲で彼らを知ったという事実。

4. そんな時は

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

随分と随分な曲名だなぁ。イントロから大人呈すと醸し出すミディアムバラード。 A、Bメロと、じっくりと歌が流れる。サビではブラス爆発の盛り上げ。

いやぁ、この曲のメインはもうブラス、生音だよね。サビだけでなく、間奏でも大きな力を発揮しています。

5. Burnin' Love

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh English Lyrics by Andrew Ocelot

イントロからブラス爆発のファンキーなナンバー。E.W.& F.を彷彿とさせるテイストで、進行するポップチューン。ノリが命。

竹善のヴォーカルも、いつも以上にパワフルに聞こえる。サビがまた、いいじゃないですか。英語詞がなめらかに曲に乗って、心と体を踊らせる。

S.L.T.の真髄をこの曲に見たね。洋楽テイストがふんだんに盛り込まれた曲。

6. 心の扉

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

ミディアムスローのバラードナンバー。この曲がまた、大人のテイストで魅了してくれる。

竹善のヴォーカルが曲に見事にあっていて、ムードたっぷりに聞かせてくれる。メロディーを奏でるサウンドも、生音でいいじゃないですか。

後半の盛り上がりで、もうノックアウトされます。S.L.T.が詰まっているね。

7. Today

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

1番はゆったりと、2番からはアップテンポになるナンバー。ギターがまたいい音色を聞かせてくれる。 S.L.T.らしさが出ているサウンドで展開。今日で恋が終わったという曲です。まったく、別れの曲っぽくなくていいんじゃない。

8. 夏の彼方

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

夏らしく曲がフェイド・インしてくるイントロにびっくりだ。これまたムードたっぷりに聞かせてくれるミディアムバラードナンバー。

じっくりと聞かせてくれるA、Bメロ。サビではマイナー調の味のあるメロディーにひかれてしまいます。

派手さは無いけれども、じっくりと曲が伝わってくるじゃないですか。こういう曲もS.L.T.の魅力放出ですね。

9. 瞬く星に

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

S.L.T.流A.O.R.を聞かせてくれるムードたっぷりのバラードナンバー。夜の静かなイメージが曲に表れていますね。

もう、大人テイストでうっとりと聞き入ってしまいます。

10. Perfect Love

Written by Chiaki Fujita & Chikuzen Satoh

アルバムのラストを飾る曲は、その名も「完璧な愛」。すごいよ、イントロからストリングスで効果を出しているバラードンナンバーです。

静かに展開しながらも、竹善のヴォーカルが心地よく響き渡る。派手なサウンドではなく、しっとりとしながらも力を出しているサウンド。

そして、後半の盛り上がりやストリングスがとてもいい感じです。

REMIX Album『SING LIKE TALKING -REMIX-』● '96/3/11 release

S.L.T.初となるリミックスアルバム。ミニアルバムサイズながら、かなりのクォリティで攻めてきました。そもそもS.L.T.とリミックスって意外にも思ってしまうけれども、 考えてみればデビューシングルにも別バージョンが収録されていたり、シングル「Together」のリミックスシングルも出ていたりするからね。 A.O.R.的サウンドが大胆なクラブミュージックに変身。S.L.T.の代表曲が生まれ変わりました。ノリのよいものからコアなものまで、また違った角度からS.L.T.の楽曲を聴くことができますね。 あの名バラード「Spirit Of Love」も Gomiによって生まれ変わっちゃったし、個人的には「Do What U Wnat 2 Do 4 Luv」の見事なハウスリミックスにやられましたね。

1.Spirit Of Love [Gomi's Lair Jazzy Mix]

Remix Produced by KNS Post Production and Remixed by Gomi for This Beats Workin' In

あの名バラードがHIP-HOPテイストのグルーヴで染められ、生まれ変わった。 Gomiによるリミックスは、かなりオリジナルの雰囲気が払拭されて、新たなR&Bナンバーみたいな仕上がりとなった。 Jazzy Vibesも感じられ、かなりかっこいいね。間奏じゃラップも入っていますよ。こりゃ、オリジナルとはまた一味違った。新曲と化しましたね。

2.Burnin' Love [BS #2 Remix]

Remix Produced by KNS Remixed by KNS

いいなりドゥーワップみたいなスキャットで驚かされるリミックスナンバー。オリジナルとさほど変わらないといった感じですね。低音がより強調されたビートナンバー。 その分、ヴォーカルとコーラスも前面に出ているので、結構クールな仕上がりとなった。うん、かっこいいよ。

3.風に抱かれて [Jazzy Smoove Mix]

Remix and Additional Production by Seiji Motoyama from Bluesette

R&B的グルーヴを放つループで仕上げたりミックスナンバー。タイトルにもあるジャジーな雰囲気もありますね。 オリジナルのA.O.R.的サウンドが、よるアダルトになった。結構、色っぽいトラックで楽しませてくれる。グルーヴィーでかっこいいしね。

4.Joy [Up Town Mix]

Remix Produced by Dave Darlington

爽やかなナンバーが、グルーヴィーに大変身。プログラミングビートと生音が絶妙に絡み合うナンバーで、とても心地よいね。 オリジナルと同等の良質な曲に仕上がっています。ラストのサックスがまたかっこいいんだ。まさしく“Joy”なトラック。

5.Do What U Want 2 Do 4 Luv [Time Tunnel Mix]

Remix Produced by Dave Darlington

サンプリングヴォイスがスパイスとなるイントロ。ギターがかきなり、ストレートにかっこいいハウスナンバー。キーボードの音も軽やかに。 オリジナルよりも若干テンポアップし、勢いを感じさせる。疾走感があって、ノリもいいね。ぐいぐいと曲の世界へと引き込んでくる作品だ。

6.Hey, Dreamer [BS #1 Dope Mix]

Remix Produced by KNS Remixed by KNS

プログラミングビートでグルーヴィーに変身したトラック。R&B/HIP-HOPテイストでかっこよく。間奏では、エフェクトヴォーカルが浮遊しています。 オリジナルに比べると、このアルバムの中で1番変わったかもね。

9th Album『WELCOME TO ANOTHER WORLD』● '97/5/28 release

S.L.T.、前作より約1年10ヶ月ぶりにリリースされた9枚目のオリジナルアルバム。「別世界にようこそ」と名付けられたこのアルバムは、S.L.T.ならではのサウンドが詰まっている。 今までのS.L.T.とは、また一味違ったアプローチもあるけれど、やっぱりS.L.T.だなぁと、うならせるトラックが印象的。 一曲目の「Seasons Of Change」からして、世界観がやけに壮大だ。シングルも5曲と、いろいろな角度から楽しませてくれるアルバムだ。 その中でも、やっぱり「Spirit Of Love」は名曲なんだよね。 S.L.T.が本格的にゴスペルで攻めてきた一曲。とにかく名曲ぞろいの一枚となっている名盤です。

1. Seasons Of Change

Chiaki Fujita/Chikuzen Satoh Arranged by Sing Like Talking & Cat Gray

アルバムのオープニングは、このアルバムからの先行ナンバー。曲の世界としては、名曲「LA. LA. LA.」のような、壮大な印象がありますね。 「大地」だとか「地球」だとか。とにかく大きなテーマを扱っています。そういった世界観のある歌詞に乗せて、S.L.T.の王道ともいえる大人なロックテイストあふれるサウンドで楽しませてくれる。 結構迫力があって、聞き応えがありますね。アルバムをこの曲で表しているようでもありますね。最後のサビでは、コーラスにも迫力が出ています。

2. Real Life

Chiaki Fujita/Chikuzen Satoh Arranged by Sing Like Talking & Cat Gray

アップテンポのスタイリッシュなロックナンバー。特に、サビでの竹善のヴォーカル&コーラスが、すがすがしいです。 キャッチーなメロディーだし、聞きほれますな。着飾っていないサウンドと、クリアなヴォーカルがいい反応をしている。メンバー一人ひとりの仕事がよく表れているサウンドです。

3. Starting Over ~ありあまる想い~

Chikuzen Satoh, Chiaki Fujita/Chikuzen Satoh Arranged by Sing Like Talking & Cat Gray

キーボードのサウンドが煌びやかなミディアムナンバー。どちらかと言うと、従来のS.L.T.らしいシティポップサウンドに仕上がっているよね。 ちょっと懐かしさが出ているグルーヴィーなテイストで盛り上げを誘っている。待ったりテイストでなかなかいいね。

4. Skylark

Chiaki Fujita/Chikuzen Satoh Arranged by Sing Like Talking & Cat Gray

イントロからホーンが曲を盛り上げる。ミディアムテンポのファンク・ソウルといった感じでしょうか。結構、濃いですな。ベースの音といい、ギターといい、弾けていますね。 間奏とラストのセッションなんか、かっこいいじゃないですか。メロディー進行はイレギュラーだけれども、結構力を感じることのできる作品。

5. Forever

Cat Gray, Chiaki Fujita/Chikuzen Satoh Arranged by Cat Gray

この曲もイントロからホーンが咲き乱れているナンバーだ。かなりファンキーテイストでソウルフル。 でも、音はSL.T.なんだよね。今回は英語詞ときました。このサウンド、このテイストなので、違和感まったくなしです。とにかくゴージャスな仕上がり。今までのS.L.T.の域を超えているね。

6. 君の風

Chikuzen Satoh Arranged by Sing Like Talking & Cat Gray

竹善が単独で作り上げたミディアムロックナンバー。 A、Bメロはそれほどまで派手ではないけれども、味があるね。サビがまた、コーラスが重圧だし、聞き応えがる作品になっています。 2番からはストリングスも加わって、派手というか、ゴージャスというか。かなり力の入ったナンバーになっていますね。ラストにはもう圧巻です。

7. Rendezvous

Chiaki Fujita/Chikuzen Satoh Arranged by Sing Like Talking & Cat Gray

イントロからしていかにもS.L.T.だと思わせてくれるキーボードのサウンド。ミディアムテンポでじっくりと味わえるバラードナンバーです。 西村が不参加で、ドラムには沼澤尚が参加している。やっぱり曲作りが丁寧だから、仕上がりもとてもいい感じです。音からも、説得力を感じる作品です。

8. Spirit Of Love (Sanctified Version)

Chiaki Fujita, Cat Gray/Chikuzen Satoh Arranged by Sing Like Talking & Cat Gray

S.L.T.にとって、代名詞ともいえる大ヒット曲。ピアノが前面に出たバラードナンバーで、竹善のヴォーカルがストレートに伝わってきます。とても力強いですね。 1番はしっとりと、2番からはコーラスが加わって、盛り上がりに拍車がかかる。そして、中盤からはゴスペルへと大変身。 とても壮大な世界がそこに広がっています。こんな力強い愛の歌が届くなんて、かっこいいよね。

アルバムでは、新たに音がクリアになって、より愛を感じられる。さらに、コーラスが力強くなり、曲の世界をさらに大きくしてきた。感動の一曲。

9.< font color="#11d681" size="4">Flame (Remix)

Chiaki Fujita/Chikuzen Satoh Arranged by Sing Like Talking & Cat Gray

楽曲自体のクォリティは高いのに、ちょっと影が薄いシングルナンバー。これぞS.L.T.というようなバラードトラックで、じっくりと聞き入ることができる曲です。 もちろん、サビで竹善のヴォーカルをたんと味わうことができます。ストレートなラブソングだけれども、どこかしら回りくどくも聞こえる。 コーラスワークは相変わらずさすがです。最後サビで、いい盛り上がりを聞かせてくれる。

アルバムではリミックスが施されていて、クリアなサウンドと弦楽器で、より幻想的な世界へと誘ってくれる。うっとり。

10. Speed

Chiaki Fujita/Chikuzen Satoh Arranged by Sing Like Talking & Cat Gray

夏にドロップされた爽快なシングルナンバー。アップテンポで、少々洋楽のにおいをかもし出す、クールなトラックです。 Bメロでヴォーカルにディストーションをかけて、印象を変えてくる。サビ部のメロディーがまた、丁寧なラインをたどるんだ。 キャッチーながらに、味わい深い作品だね。 Cメロの重圧なコーラスにはやられますね。ゴスペル風で力強い。何度聞いても飽きが来ない曲です。

11. The Light Is You

Chiaki Fujita/Chikuzen Satoh Arranged by Sing Like Talking & Cat Gray

前作シングルに続けといわんばかりにリリースされた、バラードナンバーのシングル曲。 イントロは力強く、ロッカバラードテイストで攻めてきた。しかし、歌に入るとしっとりとした展開で、竹善のヴォーカルが響き渡る。 そして、サビではガツンとロッカバラードで。そこに重圧なコーラスが加わって、豪華な仕上がりとなった。 ドラムに沼澤尚、ピアノに塩谷哲を迎えた壮大なバラードナンバー。ストレートすぎるほどのラブソングです。

Best Album『SECOND REUNION ~The Best Of SING LIKE TALKING~』● '98/9/30 release

デビュー10周年を記念してリリースされた、SING LIKE TALKING初となるベストアルバム。意外にも、これが初となるんだよね。 というのも、以前リリースされた「REUNION」は、あくまで1st~3rd Albumの中からの楽曲をピックアップしたセレクションアルバムであり、ベストアルバムではないんだって。 そういうこだわりがSING LIKE TALKINGらしいところだよね。収録されているのは、4th Album以降に発売されたアルバムの中から、2曲ずつピックアップ。 でも、ほとんどがシングルナンバーなんだよね。まぁ、ストレートにSING LIKE TALKINGの音楽が楽しめますからね。洗練かつ緻密な音作りのS.L.T.サウンドに、ぐっとさせられますね。 特に、ラストを飾る「SPIRIT OF LOVE」は名曲だなと、改めて感じてしまう。ブックレットには、藤田千秋章によるライナーノーツがあり、楽曲製作過程の裏話などを知ることができます。 ちなみに初回限定版には、特殊プラスチックケース&ボーナスCD付きという豪華さ。1997年9月27日に行われた日本武道館から2曲をピックアップ。こちらも聞き応えありです。

2-1. SKYLARK

1997年の武道館公演からのライブテイク。 その年に発売されたアルバム「Welcome To Another World」にも収録されている軽快なナンバーが、ライブのオープニングを飾っています。 観客一同も手拍子しながら聞き入っています。武道館公演ということもあって、派手で華やかなステージとなっております。

2-2. I JUST WANNA STOP

Gino Vanelliのナンバーをカバーし披露。 A.O.R.を心地よく聞かせてくれるS.L.T.です。 竹善のヴォーカルに圧倒されるし、バックのコーラスも盛り上げてくれます。間奏での観客とのやり取りも面白いね。

Remix Album『THE REMIX of SING LIKE TALKING』● '00/2/26 release

ベストアルバムのリリース以来、久しぶりとなるS.L.T.の作品は、なんとリミックスアルバムです。 これまでにいくつかリミックス作品は発表してきましたが、フルアルバムサイズでのリミックスアルバムは初めてですね。大人の匂いを醸し出すS.L.T.の作品を再構築。 新たに生まれ変わったSING LIKE TALKINGを味わうことができます。S.L.T.の代表曲が、ハウスやR&Bなどのサウンドに変わって、新しい魅力を放出している。 参加しているリミキサーも、福富幸宏やURU、SOUL LOVERSだったりと、よりよい人選で構成されていますね。 さらには、初回版には大御所IncognitoによるS.L.T.のヒット曲「RISE」のリミックスを収録。とにかくノリのよいグルーヴで、ノックアウトされること間違い無しのアルバムです。

1. Livin' For The Beat -Gitan Mix-

Remixed by Osamu Koganei & TATOO

情熱的なギターが全編を覆う、ラテンなリミックスナンバー。軽やかな雰囲気を撒き散らしながらも、力強さを感じさせる1曲。 オリジナルが結構グルーヴあるものだったから、この変わり様はなかなかかっこいいね。バックでも情熱的なコーラスが響いています。

2. Spirit of Love -Giant Swing Mix-

Remixed by T. Kura for Giant Swing Productions

S.L.T.の名曲が、リミックスされて新たに生まれ変わった。 Giant SwingによるストレートなR&Bトラックで聞かせてくれる。独特のグルーヴとmichicoのヴォーカルがバックで絡み合い、 そしてプログラミングの波によって、よりゴージャスにさせてくれる。この曲をあえてシングルでカットしたという理由もわかるような気がしますね。

3. みつめる愛で -Untitled Remix-

Remixed by U-ske

美メロを聞かせてくれるトラックが、ビートを強調させたりミックスに変身。オリジナルの持つセンスは崩さず、±がうまくできている作品だと思う。 サビでのSEが、随分とドリーミングだったり。リミックス特有のしつこさみたいなものが無く、聞きやすいトラックですね。

4. Together -Final Remix-

Remixed by Shin Murayama

ファンクなナンバーが、グルーヴィーな打ち込みトラックに。これまた、オリジナルのおいしい部分を生かしながらも、新たな生命が吹き込まれた作品だ。 特に、ベース音がかっこいいね。これもリミックスならではの印象ながら、ぐいぐいと引き込んでくるナンバー。

5. Firecracker -Yukihiro Fukutomi Remix-

Remixed by Yukihiro Fukutomi

華やかなファンキーナンバーが、福富幸宏のリミックスによって新たに生まれ変わった。 疾走感を加えた軽快なハウストラックに大変身。なんか、リミキサー色が出ていて、聞いていて楽しくなってくるね。ノックアウトされます。

6. Skylark -Minas Mix-

Remixed by Yuzuru Tomita for MINTMANIA

サイバーでスペイシーなSEが響き渡ったと思ったら、なんとドラムンベースのビートが襲い掛かってくるリミックス。 ミディアムテンポで聞かせてくれたオリジナルが、ガッツリと様変わり。かなり斬新かつアグレッシヴな展開です。低音がまた、いい味出しているんだ。

7. La La La -Mozambique's Deep Afro Dub Mix-

Remixed and additional production by MOZAMBIQUE (Isao Kumano, Ryuhei Saito)

大地や大自然を扱った壮大な曲なだけあって、かなり土臭い匂いを感じさせるリミックスに。 アフリカンサウンドを彷彿とさせるナンバーですね。かなりアグレッシヴなビートを放ってくる。パーカッションもかなり効果を出しています。

8. With You -HW in the winter Mix-

Remixed by Hiroshi Watamabe for SHOW-ON INC.

極上のバラードナンバーが、R&Bテイストに変身。リミックス名通りに、冬の物寂しさが表れていますね。 ちょっとオリジナルの印象が変わった。チキチキサウンドと低音ビートで、じっくりとは聞かせてくれるんだけれども、オリジナルの持つ感動テイストが、ここでは薄れてしまったね。

9. The Light is You -URU cool mix. feat. jun & Hisako-

Remixed by URU

名バラードチューンが、大胆なR&B/HIP-HOPトラックに。随分とディープでドープなんです。途中でラップも挿入されていたりと、随分な変わり様です。 このラップも、とっても味のあるもので、リミックスの世界へと引き込んできます。スムースな流れを組んでいて、なかなかいいんじゃないですかね。

10. 嵐の最中 ~Reintoroduction~ -110th Street Mix-

Remixed by Seiji Motoyama

懐かしのナンバーを、グルーヴィーなトラックにリミックス。 何はともあれ、サビでのヴォーカルといいコーラスといい、ぐっと曲を引き締めているね。なかなかムードが出ていて、いいんじゃないでしょうか。

11. 君がいなければ -Tomorrow never knows Mix-

Remixed by SOUL LOVERS

SOUL LOVERSによるリミックスは、スムースでグルーヴィーなトラック。 R&Bをベースにした音が曲を包み込んできます。コーラスもかなりポイントだね。結構、ヴォーカルを前面に出したリミックスなので、聞きやすい。

12. 心の扉 -Dance Like Walking Mix-

Remixed by Hiroshi Matusi

隠れた名バラードが、軽やかなハウストラックに。ポップに、そしてグルーヴィーに。 華やかなサウンドが響き渡ります。リミックス名を表しているようなトラックで、聞いていて楽しくなってくる。心地よいビートにやられますよ。

13. LOVERS -LIBRO Mix-

Remixed by LIBRO

これまたコアな選曲に走り、さらにはディープなりミックスを施したナンバー。クールなんだけれども、アングラ感を匂わせてくる。 ポップさやキャッチーさからはかけ離れているけれども、じっくりと聴けてしまう1曲に仕上がっている。

14. RISE -Incognito Remix-

Remixed by Bluey

初回版のみに収録されているボーナストラックは、Incognitoによるリミックス。これまた、リミキサーの色が出たグルーヴィーなハウストラック。 軽やかながら、とっても味わい深い作品だ。オリジナルの良さも凝縮されていて、かっこいいじゃないですか。これぞリミックスの極みだ。

Selection Album『ROUND ABOUT』● '01/6/6 release

バラード楽曲を中心に集めた、SING LIKE TALKINGの2枚組みセレクションアルバム。これがまた、大人のバラードばかりがコンパイルされていて、聞き応え十分の全22曲。 BLUE SIDEとFOREST SIDEに分かれており、自然の規模で愛を表現するSING LIKE TALKINGの魅力が詰まっているわけですよ。 また、それぞれのサイドのオープニングは、スタンダードなバラードナンバー「(They Long To Be)Close To You」、「Time After Time」のカバーで始まっています。 洋楽的センスも持つS.L.T.だけに、この2つのバラードは、本当にじっくりと聞き味わうことができますね。竹善、やっぱり歌がうまいよ。 そして、それぞれのサイドのエンディングには、新曲を収録しています。BLUE SIDEのM-11「ロマン」は、なんと玉置浩二の作曲ですよ。いやはや、こんなコラボレーションを聞くことができるとはね。 新作が待ち遠しいだけに、この小休止でちょっとしたプレゼントになっているみたいだ。

1-1. (They Long To Be)Close To You

-H. David / B. Bacharach-

バート・バカラックのナンバーをカバー。これまた、大人のロックアレンジで味わい深く聞かせてくれるS.L.T.だ。 激しくもあり、聞き応え十分な作品です。2番の頭でヴォーカルにエフェクトを被せている部分がまたシブイんだ。そして、後半のコーラスもまた重圧でかっこいいよね。

1-6. Everytime You Go Away (Live at Nippon Budokan / 2000.07.11)

-D. Hall-

ダリル・ホールのナンバーをカバー。しかも、2000年7月11日に日本武道館で行われたライブでのテイクです。 やっぱり、S.L.T.は洋物に強いよね。竹善の発音は滑らかだし、すっかりと染み渡っている感じが伝わってきます。ちなみにドラムは村上“ポンタ”秀一ですよ。

1-11. ロマン

-A. Sudo / K. Tamaki-

イントロのストリングスが優しい雰囲気を作り上げるバラードナンバー。曲はなんと玉置浩二作だ。 こういうコラボレーションができるなんて、さすがはSING LIKE TALKINGだよね。歌が始まると、曲の方はアコースティックサウンドを前面に出して、しっとりとしています。 なんといっても、ストリングスがドラマティックな雰囲気を作り上げていて、愛しいんだ。

2-1. Time After Time

-C. Lauper / R. Hyman-

不協和音とSEで始まるからびっくりしちゃったよ。その後もSEが飛び交うけれども、スタンダードなロックサウンドで味付けされたシンディー・ローパーのカバー。 相変わらず歌がうまいですね、竹善さん。正直、SEで飾りすぎている印象がありますね。もっとシンプルにしてもよかったんじゃないかな。 S.L.T.ならではの世界が広がっています。

2-11. Time Is Over

-C. Fujita / Chikuzen-

ピアノをバックに、しっとりと歌うバラードナンバーです。メロディラインがちょっと複雑。さらにはストリングスも入ってきては、壮大なバラードナンバーへと変化を遂げる。 でも、やっぱりメロディが覚えにくいんだよね、そこんところが引っかかる。ラストに向かって大盛り上がりを聞かせてくれる展開です。

10th Album『METABOLISM』● '01/9/26 release

久々に放たれたS.L.T.のオリジナルアルバム。間にベストアルバムやリミックスアルバムなどを挟み、実に約4年半ぶりとなる記念すべき10作目。 21世紀に入ってから初めてとなるアルバムのタイトルは、「新陳代謝」。古いものを取り払って新しくなる。まさしくSING LIKE TALKINGのサウンドの進化系がここにあるわけですね。 大人の魅力が満載のA.O.R.サウンドを筆頭に、真矢、中村達也、小柳“cherry”昌弘といったドラムサポートを加えてのバンドサウンドで楽しませてくれるナンバーが勢ぞろい。 とにかく1曲1曲のクォリティが高く、さすがに4年も待った甲斐のある作品となりましたね。 シングルナンバーも4曲を収録。その中でもM-15「回想の詩」は壮大な雰囲気を放っており、力強さを詞と曲から感じられる作品です。 よりロックサウンドを前面に押し出し、新たなステージへと踏み出したS.L.T.の魅力が詰まったアルバムです。

1. Premonition

(C. Fujita/Chikuzen/R. Dodd)

じわじわと押し寄せてくるデジタルビートと、 エフェクトのかかった竹善のヴォーカルが聞かせてくれるイントロダクション。アルバムのタイトルを言い放ち、次曲へと流れる。

2. The Law Of Contradiction

(C. Fujita/Chikuzen)

これが本当にS.L.T.なのか?と疑ってしまうほどに驚いてしまう。分厚いヘビィなロックサウンドを聞かせてくれるナンバーです。 うねっていますよ、ギターがこれでもかというくらいにね。この曲で今までの大人っぽいイメージを突き破ったね。新たな魅力を醸し出していて、面白すぎるねこれがまた。 ノイジーで暴れるS.L.T.は聞き応えあります。

3. Jack Lemmon

(C. Fujita/Chikuzen)

真矢の暴れ太鼓が炸裂するイントロ。その後はさっくりとしたポップなロックナンバーを展開。 なんか、前曲に比べると幾段も落ち着いていて、いつもの魅力的なS.L.T.サウンドですね。 1人の男について歌った歌です。

4. Paradise

(C. Fujita)

こちらのドラムは中村達也です。 S.L.T.もまた、いろいろなミュージシャンとのコラボレートで楽しませてくれるね。 この曲はロックテイスト溢れるミディアムナンバー。現代社会を切り取った歌詞が、ちょっとグサッと刺さってくるね。ストリングスもいい味を出している。

5. My True Colors

(C. Fujita/Chikuzen)

前作シングル「One Day」から約半年ぶりにリリースされた待望のシングルナンバー。ストリングスが要所要所でポイントとなる、勢いのあるロックナンバーに仕上がりました。 もちろんS.L.T.の持ち味でもある大人テイストも放出。特にサビのメロディがいいんだな。これぞS.L.T.といった感じで、いい味が出ています。ラストに向かってのストリングスが最高。

6. 魔力

(C. Fujita/Chikuzen)

大人のムード溢れるミディアムポップのロックナンバー。さっくりとしたギターのサウンドが印象的。そこに乗る竹善のヴォーカルも、澄んでいながらも力量を示しているね。 なるほど、ところどころで聞こえるインパクトある音は、シタールだったわけですね。 S.L.T.の魅力がぎっしりと詰まった1曲です。珍しくドラマのテーマソングにもなりました。

7. 見知らぬ空の下で

(C. Fujita/T. Nishimura)

ゆったりテンポに温かいサウンドが溢れるバラードナンバー。ストリングスもじわじわとバックから応戦。 包み込んでくれるかのように響き渡るサウンドにぐっと来る。ハープが鳴ると、ドラマティックにもなるね。まったり落ち着きの溢れた曲です。

8. Jigsaw

(Chikuzen)

鍵盤が大活躍する小粋なナンバー。ファンク・ロックでかっこよく、シブく聞かせてくれるS.L.T.。 どこかしらに悪ぶった雰囲気もあって、なかなかおもしろいね。大人の遊びといった印象があります。

9. Hyper Overdrive ~不完全な固体~

(C. Fujita)

珍しくピコピコサウンドが飛び交うナンバー。さらにはガッツリとギターが入ってくるデジロックに仕上がっています。 そしてヴォーカルにエフェクトを施して、サイバーな印象を与える。随分と面白い動きを見せる進化形S.L.T.。なんか、従来のイメージを突き破った感じが、新鮮に聞こえるね。

10. 悲しきHummingbird

(C. Fujita)

ファンクテイストを放出しているアップテンポのロックナンバー。 かき鳴るギターと俗っぽいメロディ、デジタルサウンドで曲を歪める点といい、今までのS.L.T.とはちょっと違ったところがおもしろいね。2番のダブル・ヴォーカルも、かなり来てます。

11. 幻月 -A Tragedian-

(C. Fujita/T. Nishimura)

アコースティックサウンドでしっとりと聞かせてくれる3拍子のバラードナンバー。 2番のサビからは音が厚くなって、ガツンと決めてくれます。さらにその後の間奏やらストでは、女性のコーラスが壮大に響いていて、なんだかかっこいいぞ。

12. What's Dying Away

(Chikuzen)

勢いのあるサウンドを聞かせてくれるロックナンバー。 竹善の歌も自由奔放でダイナミック。英語詞もとっても滑らかに。さすがです。詞の方もちょっと壮大だね。

13. 情熱のGroovin’

(C. Fujita/T. Nishimura)

小柳“cherry”昌弘がドラムで参加した小粋なロックナンバー。ただ、なんか煮え切らない展開で、ちょっと物足りなさがあるかもね。 ようやく最後で分厚く固めて持ってきた感じ。では、それまでの流れはなんなんだ。う~ん、もうちょっと全体的にメリハリをつけて欲しかった。

14. One Day

(Chikuzen)

オリジナルの曲としてのシングルは、約2年ぶりのリリースとなるナンバー。よりロックサウンドを前面に持ってきて、力強さをアピールしたミディアムトラック。 ギターの濃さがよくサビで表れていながらも、S.L.T.ならではの丁寧な音作りを感じさせる1曲。 2番のサビから間奏にかけての展開が、結構アグレッシヴだね。そこから最後までじっくりと決めてくれます。

15. 回想の詩

(C. Fujita/Chikuzen)

このアルバムの中で、一番聞き応えのあるナンバー。とっても壮大で、とってもドラマティックな展開を聞かせてくれるミディアムナンバー。 ゲスト・ギターに井上暁之を迎え、じっくりと聞かせてくれる。さらには熱く語りかける竹善のヴォーカルも印象的。ストーリー性のある歌詞と、力みなぎるサビのメロディがとってもいいんだ。 後々、ツアーで好評ということでシングルカットされるなど、この曲の力の大きさは半端じゃないです。S.L.T.後期の名曲。泣かせてくれます。

16. Only A Miracle

(C. Fujita/Chikuzen)

アルバムのラストを飾る、しっとりとしたバラードナンバー。珍しくS.L.T.の3人のみで繰り広げられるトラックです。 竹善のピアノ弾き語り状態がまた、いい味を出しているんだ。それに、伸びやかなヴォーカルにはぐっと来るね。ブルースみたいでシブかったりと。

11th Album『RENASCENCE』● '03/10/5 (’15/10/7) release

いつの間にかレコード会社をBMGファンハウスからユニバーサルへ移籍というマイナーチェンジを経て、約2年ぶりとなる11作目のオリジナルアルバムを発表。 SING LIKE TALKING的文芸復興。 「ルネサンス」と銘打たれた今作は、再度、S.L.T.サウンドの味や魅力を確認できるとともに、これからのスタイルを探ることに出来る貴重な作品となっております。 通をうならせる玄人向けと思われがちなS.L.T.も、万人向けなんだよね、実は。タイアップ曲やシングル曲も多数収録されている力作です。大人のロックを味わえる充実な1枚。

1. 摩天楼の羊

[C. Fujita/Chikuzen]

なかなか無いタイトルだよね。疾走感のあるロックナンバーで、ガッツリと聞かせてくれます。 竹善の瑞々しいヴォーカルがS.L.T.の世界へと誘ってくれる。玄人をうならせる楽曲だね。アルバムのオープニングから飛ばしてきています。

2. 月への階段

[C. Fujita/Chikuzen]

塩谷哲のピアノとストリングスが美しい響きを奏でるロックチューン。 こういう詞の世界がS.L.T.の魅力なんだよね。大人のラブソングといった感じ。とにかく後半の音の融合体が勢いよくぶつかってきます。

3. 欲望

[C. Fujita/Chikuzen]

冒頭部分で少々、ファンク要素を出したミディアムロックチューン。竹善のエフェクトヴォーカルがラップのごとく響く。 淡々と進行するかと思いきや、サビではかなり勢いよくノイジーなギターが登場。とっても熱いサウンドを繰り広げながらも、別れの歌なんです。

4. ただひとつの心で

[C. Fujita/Chikuzen]

アコースティックギターの音がスパイスとなっているミディアムロックチューン。 淡々としたビートがBメロの入りで消える流れがなかなかよかったね。どっしりと腰を据えた感のある、ベテランの音楽。

5. Borderland featuring 矢野真紀

[C. Fujita/Chikuzen]

トリプルA面としてリリーされたトラックは、フィーチャリングヴォーカルに矢野真紀を迎えたミディアムロックチューン。 S.L.T.の持つダイナミック感やこなれた空気が曲中に染み渡っています。 2番のサビで矢野真紀のヴォーカルが登場。 竹善との見事なハモリを聞かせてくれます。見事なまでのコラボレーションで、S.L.T.の新たな世界を聞かせてくれる。

6. Love Express

[C. Fujita]

イントロでのSEは、時間の歪みを感じさせる。ミディアムテンポのロックチューン。 珍しく、クレジットは藤田千章のみ。サビのドラムがまたいいね。味の出ている展開を聞かせてくれる。そして、ポップな要素を引き出しているんです。

7. 街角

[C. Fujita/Chikuzen]

ポップなイントロ。しかし、ガツンと濃くなった。勢いよく聞かせてくれるBメロでは、ヴォーカルにエフェクト処理。 現代社会を斬っている歌詞が、ちょっと胸に突き刺してきますね。なかなか鋭い。都会の街角は、ちょっと恐ろしい。

8. The Love We Make

[C. Fujita/Chikuzen]

トリプルA面扱いでのトラック。ゆったりアコースティックサウンドをベースとしたバラードチューンです。 ストレートなラブソング。しかし、愛とは難しいものだ。味のあるシブいメロディがなかなかいいね。せっかくストリングスがあるんだから、もう少し前に出してもよかったんじゃないかな。

9. In The Rhythm

[C. Fujita/Chikuzen]

タイトル通りにリズムが心地よいポップなトラック。トリプルA面でリリースされたシングルということもあり、S.L.T.の魅力を前面に押し出しています。 特に、サビでの軽快なギターサウンドとキャッチーなメロディ、滑らかな英語詞と竹善のヴォーカル、どれをとっても作りこまれているという感じが伝わってくる。

10. VIIII=IX

[T. Nishimura]

恒例の西村によるインストナンバー。ギターの音色がどこかしら淋しげ。しかし、奥底に情熱が眠っている。 このラテン調のサウンドが、意外とS.L.T.らしくないんだよね。西村オンステージです。

11. 星降らない夜 featuring 小谷美紗子

[C. Fujita/Chikuzen]

これまた奇跡のコラボレーション。小谷美紗子を迎えた大人のミディアムロック。 サビでの竹善と小谷美紗子のハモリが実に心地よいね。なんか全体的に上品な匂いが広がる。ストリングスも効果的に使われています。

12. A Crown

[C. Fujita/Chikuzen]

気が付いたらレコード会社を移籍していたS.L.T.の、移籍第1弾シングルナンバー。 もはやベテランという域に達していて、余裕の表情が曲から見えてきますね。じっくり曲を味わえるミディアムテンポのロックチューン。 サビでは竹善のファルセットが響きます。もう、この落ち着きぶりは何なのかと思うくらい、完成度が高い曲です。聞かせてくれますよ。

13. もしも

[C. Fujita/Chikuzen]

アコースティックベースのザックリミディアムチューン。 懐かしさと優しさが入り混じっているような温かい曲です。サビでのコーラスとのハモリは、結構、聞き応えがありますよ。

14. Hello

[C. Fujita/Chikuzen]

イントロのピコピコした音は、おもちゃのピアノなんだってね。ということで、ドラマの主題歌にもなったアコースティックサウンドを押し出したミディアムバラードチューン。 ベテランならではの落ち着きが、曲にそのまま出ています。優雅に流れる大人のメロディ。どこか懐かしさが出ているのも、この曲の特徴ですかね。

15. Parallel Lines

[C. Fujita/T. Nishimura]

ゆったり流れる3拍子のバラードナンバー。なんか壮大なメロディが展開。 歌詞の方も、結構、大きいことを歌っています。 2番サビからはガツンと熱くなる演奏も圧巻ですね。

16. キミといれば

[C. Fujita]

ボーナストラック扱いで収録されたナンバーは、アップテンポのロックチューン。 今までのSING LIKE TALKINGらしさのある、上品なサウンドとブラスが華やかに盛り上げる。なかなか小粋な感じがして、楽しいじゃないですか。

12th Album『Empowerment』● '11/5/18 (’15/10/7) release

SING LIKE TALKING、約8年ぶりのオリジナルアルバムが届きました。オープニングからポップなファンクを投入しては、戻ってきたなという感じがしますね。 新しくもあるし、変わらない安心感もある。各々がソロで培ってきたものを、3人並びにベテラン豪華ミュージシャンたちとの演奏で、上質な大人ロックを聴かせてくれる。 いつもよりちょっと自己を省みるかのような、深みのある歌詞は、アルバムタイトルの「Empowerment」が表すものからもわかりますね。やっぱり全体を通して、1つの作品になっています。 派手さはオープニングのファンクチューンくらいで、そこからあとはじっくりと聴かせてくれる、心に訴えかけてくるようなものがあります。それがS.L.T.。 シングル「Dearest」のキャッチーさはあるものの、「きみの中に輝くもの」「硝子の城」「Wild Flowers」など、じっくりと聞き入ってしまう作品に耳を奪われますね。 珍しく西村智彦のインストチューンも2曲収録され、ブリッジ的な役割を果たしています。全体的に、やっぱり荘厳で濃密な作品ですね。

1. Through The Night

Produced by SING LIKE TALKING Written by Chiaki Fujita and Chikuzen Sato

動のSING LIKE TALKINGを聞かせてくれるアップチューン。ファンク/グルーヴが溢れる熱いトラックは、大人の世界がたっぷり詰まっている。 かき鳴るギターとともに、熱風を送るパーカッションは、なんとCat Grayが担当。そして、ヴォーカル&コーラスを力強く聞かせてくれる佐藤竹善のヴォーカルがいい味を出していますね。 サビのメロディからは、なんだかキリンジ「イカロスの末裔」みたいな要素を感じる。

アルバムのオリジナルバージョンは、ボッサなイントロが付け足されては、小芝居が展開。なるほど、ファンクへの導入ですね。

2. A Wonderful World

Produced by SING LIKE TALKING Written by Chiaki Fujita and Chikuzen Sato

イントロから鋭いギターが響いては、緊迫感を生み出すナンバー。どっしりと重たい空気を醸し出すミディアムチューンです。ポイントはチェロの音かな。 尖った音としてスパイスを加える。ただ、メロディラインで盛り上がったあとのサビパートの展開が無難な感じがして、もう1つ何かが欲しくなる。

3. 飾りのない X’mas Tree

Produced by SING LIKE TALKING Written by Chiaki Fujita and Chikuzen Sato

S.L.T.には珍しく、クリスマスというテイストを盛り込んだナンバー。でも、音はクリスマスらしさを出さず、いつものS.L.T.な音で。 ちょっとだけパーカッションで雰囲気を出しているかな。寂しさをいい具合に醸し出しても、暗さは出さず、爽やかな音とヴォーカルで表現。こういうところがベテランなんだよね。

4. Dearest

Produced by SING LIKE TALKING Written by Chiaki Fujita and Chikuzen Sato

実に7年半ぶりとなるSING LIKE TALKINGのシングルナンバー。この長い長いブランクを感じさせない音が、親切丁寧に響いているね。 これぞS.L.T.なA.O.R.で、まったりムードを聞かせてくれます。独特の言い回し、表現方法も相変わらずですね。佐藤竹善のヴォーカルは言わずもがなの上手さなんだ。 ピアノで塩谷哲、ベースで松原秀樹が参加していたりと、どっしりと構えてきた布陣で挑んできました。

5. 涙の螺旋

Produced by SING LIKE TALKING Written by Chiaki Fujita and Chikuzen Sato

深く緊迫感を生むイントロを経て、リズミカルなドラムビートを携えて聞かせてくれるアップテンポチューン。 丁寧なメロディラインで引き込むサビは、安定していますね。珍しくコントラバスを取り入れたりと、面白さもあります。

6. きみの中に輝くもの

Produced by SING LIKE TALKING Written by Chiaki Fujita and Chikuzen Sato

アコースティックギターをゆったりと響かせて始まるナンバー。2番からはドラムやベースも入ってきて、どっしりバンドサウンドを展開。 シンセの音が広がっては、輝きを増すサビのメロディに惹かれる。これぞS.L.T.の世界。

7. 祈り

Produced by SING LIKE TALKING Written by Chiaki Fujita and Chikuzen Sato

イントロでじっくりとピアノを響かせて、竹善のヴォーカルが響き渡ります。ドラマティックな始まりだね。そして、バンドサウンドになっては、ゆったり3拍子のバラードが展開。 まるでブルースな渋さもあるし、かっこいいんだ。ゆったりとした心地よさが包み込んでくれます。ラストで音が分厚くなって、かっこいいな。

8. Do-Nuts?

Produced by SING LIKE TALKING Written by Tomohiko Nishimura

ここで西村智彦のインストチューンの登場。ざっくりギターと楽しくポップなサウンドで明るく展開。ソロギターも渋さを出してかっこいいね。

9. 硝子の城

Produced by SING LIKE TALKING Written by Chiaki Fujita and Chikuzen Sato

まったりボッサテイストを含んだミディアムロックチューン。S.L.T.のシニカルな面が出た歌詞に引き込まれますね。さすが大人、というような側面から現代を斬る。 脆くも生きざるを得ない硝子の城という表現がぴったりな世を歌います。

10. Desert Rose (Adenium)

Produced by SING LIKE TALKING Written by Chiaki Fujita and Chikuzen Sato

Jerry Mcbeeに捧げられた1曲。塩谷哲のピアノがうっとりと響き渡るミディアムロックチューン。 サビでは渋さの光るギターとメロディ、そして竹善のヴォーカルが魅了してきます。そのヴォーカル、そのメロディから情熱を感じる。

11. Wild Flowers

Produced by SING LIKE TALKING Written by Chiaki Fujita and Chikuzen Sato

砂漠の薔薇に続いては、野生の花。ピアノをしっとりと響かせるバラードナンバーで、竹善のヴォーカルがストレートに届いてきます。 さらにチェロの音も効果的に入ってきては、盛り上がって行く。2番からはじっくりと音が入ってきて力強く。メロディ自体はシンプルながら、S.L.T.rしいテイストが見事に盛り上げてくる。

12. Dog Day In The Noon

Produced by SING LIKE TALKING Written by Tomohiko Nishimura

アルバムのラストで西村智彦のインストナンバー。 大地に根を張るように、どしりとしたサウンドをバックに、渋いギターが響き渡ります。夢見心地な1曲だね。/font>

13th Album『Befriend』● '13/6/5 (’15/10/7) release

活動25周年というアニバーサリーイヤーにオリジナルアルバムを発表したSING LIKE TALKING。13作目となる今作は、前作「Empowerment」から約2年という、前作に比べて短いスパンで届けられた。 そりゃ、やっぱり25周年という大きな節目ですからね。今作は、先行ナンバー「89番目の星座」や「Human」の力強さや温かさを見事に体現するアルバムです。 前作のシリアスな雰囲気から一転、弾けた感じで生き生きした音を響かせる。オープニングの「The Great Escape」のファンクな音で、これぞS.L.T.な世界を感じるし、 「楽園」の壮大な世界観、そして名曲との呼び声が高いロックオペラ「無名の王 -A Wanderer’s Story-」、切ないサウンドとメロディが染み渡る「Forget-Me-Nots」などが展開。 ラストは西村智彦のインストで締めという粋な図らい。前作と同様、1曲1曲よく作り込まれているので、洗練された大人サウンドをとことん感じることができます。 おなじみベテランミュージシャン達も揃っていて、この25周年を輝かせる。ジャケットはなんと、藤田千章の手によるもの。これもすごいよね。

1. The Great Escape

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章 and 佐藤竹善

オープニングからブラスが吹き荒れるファンクチューン。ゴージャスなサウンドをバックに、軽やかに歌を聴かせてくれる竹善。 華やかなサウンドとはじけまくったテンションでノックアウトだね。openingから熱いです。それでいて、キャッチーに。S.L.T.のアグレッシヴな面が久しぶりに渦巻いています。

2. 89番目の星座

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章 and 佐藤竹善

シングルとしては、前作「Dearest」以来の2年ぶりのリリース。「Dearest」がシングルとして7年半ぶりだったことに比べると、2年なんて短いインターバルだね。 タイトルやジャケットから想像すると、なんだかバラードをイメージしてしまうけれども、見事に裏切るアップテンポナンバー。 丁寧な演奏とヴォーカル、そして、親しみのあるメロディで、少し大人の気分にさせてくれるS.L.T.ワールドが展開。 キャッチーに引き込んできては、星座をテーマにした歌詞がロマンティックに広がって行きます。

3. Human

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章 and 佐藤竹善

SING LIKE TALKING、25周年記念シングル第2弾は、アコースティックギターの音をベースに、リズミカルに響かせるポップなナンバー。 サビの軽快さが心を躍らせ、シングアロングな1曲に。随分とアットホームな感じがして、いつものA.O.R.なS.L.T.にとって、また違った世界を聴かせてくれる。

4. 楽園

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章 and 佐藤竹善

煌びやかなピアノの音と、どっしりたくましいドラムのビートが力強いミディアムチューン。 サビではとっても伸びやかで爽やかな風を巻き起こす。アルバムタイトルでもある「Befriend」という言葉が登場するということで、 アルバムの核を担うような1曲だね。歌詞も前に進むため背中を押してくれるような内容だ。

5. メビウスの帯

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章 and 佐藤竹善

まったりミディアムチューン。ギターの音色に色気を感じさせるね。 上品な風がなびくように、A.O.R.をベースのじっくり味わい深いサウンドで、S.L.T.節全開です。なんかもうね、安定した音を作って届けてくれます。

6. Luz (Prelude)

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章 and 佐藤竹善

アグレッシヴなアフリカンビートと、竹善のコーラスが織りなすプレリュード。この躍動感が盛り上がって、次の曲へと繋ぐんです。

7. Luz

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章 and 佐藤竹善

代表曲「La La La」を彷彿とさせる、大地を揺るがすかのような力強いナンバー。 地球への感謝じゃないけれども、やっぱり歌っている世界観が大きいね。そして、いつも以上に竹善のヴォーカルもダイナミズムを含んでいるかのように伝わってきます。

8. Finally

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章 and 佐藤竹善

鮮やかなピアノの音色が印象的なミディアムバラードチューン。 6拍子のリズムを上手い具合に使っては、一直線にせず、いろいろな展開を聞かせるような仕上がり。いい曲だなぁ。

9. 無名の王 -A Wanderer's Story-

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章 and 佐藤竹善

このアルバムのハイライトとでもいうべき、壮大なロックオペラの誕生だ。リズミカルなドラムに乗せて、ダイナミックなヴォーカル&コーラスでその世界へと引き込む。 珍しくブラスのアレンジを塩谷哲が手がけているね。彼のピアノも印象的に響いています。また、ストーリー性のある歌詞が、想像力を掻き立てる。 中盤でのフルートやチューバの登場、その後の手拍子とかスパイス盛りだくさん。

10. Forget-Me-Nots (In Idleness)

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章 and 佐藤竹善

冬のせつなさや寒さがアコースティックギターの音色から伝わってくるミディアムチューン。 情景の切り取り方が独特で、この曲もS.L.T.の独自の世界観を出しているね。物悲しく、灰色の映像が目に浮かぶ。そんな曲。ちょっとフォーキーで、S.L.T.の新たな一面をのぞかせる。

11. The Distance To Continue

Produced by SING LIKE TALKING Music by 西村智彦

アルバム音ラストを飾るインストナンバー。意外にどっしりとしたロックなサウンドで、泣きのメロディをギターで奏でてきます。 これまでの激しさや熱を冷ますかのような安らぎ感もあり、このアルバム全体をまとめかかってきるような雰囲気もあるね。

Best Album『Anthology』● '15/2/11 release

SING LIKE TALKING、デビュー25周年を記念してのオールタイムベストを発表。なんと、CD5枚組という大容量。しかし、初期3枚からの収録曲は一切なし。これは権利関係の問題なんでしょうね。 ということで、4枚目のアルバム「0[luv]」から最新作「Befriend」までをギュギュギュッと凝縮。なにせ、アルバム収録曲順に並んでいるから、わかりやすいっちゃわかりやすい。 特段と大ヒット曲があるわけではないけれども、常に上質の音楽を届けてくれる彼らの魅力がギュギュギュッと詰まった25年。 「Spirit Of Love」はじめ、「Steps Of Love」「離れずに暖めて」「La La La」「Together」「Firecracker」「One Day」「回想の詩」「89番目の星座」などなど、 シングル曲、代表曲を惜しみなく聞かせてくれます。サウンドの変遷も楽しめますね。A.O.R.やジャズファンク、ロックにブルージな音など、すべてが大人テイストなところはさすが。 貴重な「Home Town」がアルバムに初収録されているところにも注目かな。 この25年で、3人も50歳になり、より大人な音を聞かせてくれる。それが顕著に出ているのは、冒頭で聞かせてくれる新曲ですね。ファンクありバラードあり、上質な音楽を追求しています。 初回盤も豪華です。25周年ライブのプレショーをDVD収録。3曲ながら、貴重なパフォーマンスを見せてくれます。 また、雑誌のインタビュー記事を1冊にまとめたものも付録で。これが本当に読み応えあります。 さらにミュージックコネクトカードも付いていて、前回のライブ「Amusement Pocket 25/50」からの厳選ナンバーをダウンロードできます。あの感動を、もう一度。

1-1. Ordinary

(C. Fujita/Chikuzen) Arranged by SING LIKE TALKING

疾走感たっぷりの大人ロック。上質なサウンドは、さすがベテランミュージシャンが揃っているね。キャッチーなメロディと日常を切り取った歌詞が親近感を湧かせる。 竹善のヴォーカルも相変わらず伸びやかに響き渡ります。ノリが良くてとってもポップ。

1-2. Travelers

(C. Fujita/T. Nishimura) Arranged by SING LIKE TALKING

これぞS.L.T.な丁寧でゴージャスな演奏で聴かせてくれるミディアムチューン。 久しぶりに西村智彦作曲の歌ものナンバーは、言葉数が多くて“ヴォーカル殺し”とは竹善の弁。ただ、トマンティックな歌詞が彩りますね。この辺りは、さすがの藤田ワールド。

1-3. 幾千万のSouvenir

(C. Fujita/Chikuzen) Arranged by SING LIKE TALKING

タイトルがかっこいいね。大人なS.L.T.。トラックの方もどっぷりと、じっくりと、グルーヴィーナビートがまったりテイストを加えるミディアムチューン。 ただ、このアルバムの中では、あまりインパクトがないというか、もう少々パンチが欲しいところ。落ち着き感はたっぷりなスルメソングです。聞けば聞くほど味わいを感じることができます。

1-4. 眩暈 ~Don't Blame It On The Summertime~

(C. Fujita/Chikuzen) Arranged by SING LIKE TALKING

25周年ライブのDVDに付属されていた新曲。これぞS.L.T.なファンクで、弾けまくり。さらにはキャッチーさ大爆発。 いやぁ、本当にクールだったり熱が入ったりと、様々な面を見せてくれます。分厚いコーラスもアグレッシヴに。ソウルを感じる1曲。まだまだ脂が乗っているね。

[DISC 6:DVD]→☆☆☆

14th Album『Heart Of Gold』● '18/1/17 release

「Anthology」でデビュー25周年を祝い、さらに活動を続けるSING LIKE TALKING。 14枚目となるオリジナルアルバムは、シングル「Longing ~雨のRegret~」「風が吹いた日」「6月の青い空」「闇に咲く花 ~The Catastrophe~」とコンスタントにリリースしたシングルを収録。 今回はテーマを特に設けず、今彼らが伝えたいこと、歌いたい音を聞かせてくれる作品となりました。 シングルも多種多様なテイストだったけれども、アルバム用の新曲も多種多様だね。激し目のファンクあり、しっとりA.O.R.的なナンバーや、バラードありと、SING LIKE TALKINGのベテランな味を楽しめる。 6曲目、そしてボーナストラックの12曲目が「闇に咲く花 ~The Catastrophe~」ということもあり、どこかしらA面B面なアナログ的に味わえるかな。A面が動、B面が静な印象。 初回盤は、先に行われたライブ「SING LIKE TALKING Premium Live 29/30 -SING LIKE POP'N ROCK & MELLOW-“Rock of the day”」より数曲を抜粋した映像を収録したDVDを付属。 また、「風が吹いた日」のリリックビデオも収録と、どちらも見逃せませんね。

1. Prologue

Produced by SING LIKE TALKING Written by 西村智彦

アルバムのオープニングは、またりとボッサタッチの軽やかナンバー。西村智彦のインストチューンで、コーラスワークが冴え渡る1曲です。

2. 風が吹いた日

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章、佐藤竹善

どっぷりどっぷりとビートを打って始まったグルーヴチューン。そこからギターがさらっと流れ出して、さらにホーンが彩りを加えて、変化を出してきた。 なかなかおしゃれなナンバーで、SLTらしい、大人っぽく、丁寧な作りがしみじみ伝わってきます。 後半では、竹善のファルセットヴォーカルがさらに爆発。そして、ホーンもここで大きく盛り上がってくるんだよね。ベテランの味が出た1曲。

3. Closer ~寒空のaurora~

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章

まったりとした雰囲気の中で展開するポップロックチューン。冒頭のハーモニカがオシャレだね。 ここでは石塚裕美がヴォーカルとして参加して、佐藤竹善とのデュエットを聞かせてくれます。「一緒にオーロラを見に行こう」という、シンプルなラブソングだね。

4. 6月の青い空

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章、佐藤竹善

30周年に向けて、最近にしては活動を活発に見せるSING LIKE TALKING。でも、シングルとしては1年ぶりの作品。 珍しく打ち込みを前面に出して、リズミカルに聞かせるアップチューン。丁寧な音作りも垣間見えるトラックは、さすがSLTと言わんばかりに。 瑞々しい佐藤竹善のヴォーカルも際立つ爽やかサウンドに呑み込まれます。キャッチーなメロディも、やっぱりベテランな味が出てくるね。ただ、締め方がちょっとモヤモヤ。

5. Be Nice To Me

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章

冒頭からブラスが決めてくるれるね。かっこいいね、ファンクだねぇ。ということで、佐藤竹善のヴォーカルも粘り気があっても、クールに聞かせてくれるんだな。 まだまだ燃えるような、昂らせてくれるSING LIKE TALKINGですよ。

6. 闇に咲く花 ~The Catastrophe~ feat. サラ・オレイン (Album Mix)

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章、佐藤竹善

イントロのクラシックパートはカット。ちょっと残念。あとはオリジナルとほぼ同じかな。

7. Hysterical Parade

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章、佐藤竹善

淡々としたリズムビートをバックに、フォークのように言葉を畳み掛けてくるミディアムチューン。ただ、歌詞が説教くさい路線で、あまり言葉が入ってこないかも。 サビはファンク要素を出して、かき鳴るギターと打ち込み、スクラッチ風SEがスパイスに。間奏では、サックスががっつりと響き渡ります。

8. Longing ~雨のRegret~

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章、佐藤竹善

SING LIKE TALKING、デビュー30周年に向けて始動。ステップを踏み始めるように、約1年半ぶりにシングルをリリースです。 こちらのナンバーは、これぞSLTな丁寧な作りのバラード。軸はロックサウンドで、そこに染み渡るようなストリングスやピアノ、時にフルートなども舞ったりして、 スパイスに電子音も加えて、様々な角度から楽しめる作品です。ラストに響き渡るストリングスは絶品です。

9. Sweet Cat Home

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章、佐藤竹善

アコースティックなサウンドでまずは魅了してくる軽やかナンバー。さらに、そこにストリングスも加わってオシャレな仕上がりだね。 まるで西洋の舞踏会のようなゴージャス感を出してきます。SING LIKE TALKINGが歌う猫の歌です。スィートだね。

10. The Ruins ~未来へ~

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章、佐藤竹善

神秘的でクールな音を聞かせるスタイリッシュなナンバー。さらにコーラスを加えて、ガラッとリズムを変えて聞かせるパートの変身ぶりにはびっくり。 これぞSLTの業ですよ。ギュインギュインちギターも響かせた後、じっくりとした演奏で聞かせてくれます。変化を味わう1曲。

11. Holy White Night

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章

しっとりテイストで聞かせてくれるバラードナンバー。ピアノをベースに、きらり冬の情景を歌詞とサウンドで表現してくる玄人なSLTです。 さらに、バンドらしい音もA.O.R.を彷彿とさせては、オシャレでクールなんだな。これがデビュー30周年を迎えるベテランバンドの味付けですよ。

12. 闇に咲く花 ~The Catastrophe~ feat. サラ・オレイン (Single Version)

Produced by SING LIKE TALKING Written by 藤田千章、佐藤竹善

30周年に向けて、突っ走るSING LIKE TALKING。今回は、サラ・オレインを迎えての楽曲。 何が驚きかって、バッハの「ロ短調ミサ」から「主よ 憐れみたまえ」をイントロに引用してきて、いきなりゴージャスに展開するんだ。これまでになかったSLTだね。 どっぷり打ち込みと、チェンバロのような鋭い音がかっこいい1曲に仕上がっています。竹善とサラ・オレインのヴォーカルの融合もまた、緊迫感と繊細さが織りなす不思議な世界。 とにかく圧倒されるナンバーです。

[DISC 2:DVD]→☆☆☆

Best Album『3rd REUNION』● '18/8/22 release

SING LIKE TALKING、デビュー30周年を迎えて、久しぶりとなるセレクションアルバムを発表。先のベストアルバム「Anthology」とは違い、じっくりと練られた収録曲にこだわりを感じます。 シングル「One Day」「回想の詩」など、アルバムでいうところの「METABOLISM」あたりからの選曲を行なっているので、随分と懐かしさも感じさせますね。 そのほか、「The Love We Make」「Hello」「Dearest」「89番目の星座」「風が吹いた日」「闇に咲く花」、先行シングル「Vox Humana」を収録。 とにかくギュッと、端的凝縮で味わうSING LIKE TALKINGの世界です。ただ、2ndからの時間が空きすぎて、ギュッと凝縮しすぎにも感じるかな。 今回は、通常盤の他に、これまでの2作も1つにコンパイルした3枚組、ライブCDを付属した2枚組、全部セットの4枚組と、好みに応じて選ぶことができますよ。

SING LIKE TALKING 2018 >The Tour with Next Generation Live at Tokyo Dome City Hall 03.25.2018

M-1。もう佐藤竹善がノリノリなんですよ。迫力たっぷりな音で、一気に引き込んできます。 じっくり聞かせてくれるM-2。こちらも聞き入ってしまう演奏と佐藤竹善のヴォーカル。いいね。メロディアスだね。 最新アルバムからM-3。デュエットの世界が新鮮さを出してくる。演奏も瑞々しく、終盤では「Marcy Me」「What's Goin' On」おフレーズを組み込んでフェイクも披露。 佐藤竹善の話術が冴え渡る始まりでM-4。ライブ会場を1つにします。最後に「ヒーハー!」。 シングルナンバーM-5は、とっても瑞々しく、大人な世界が広がる会場。 華麗なスキャットから、懐かしのM-6。随分と音に厚みがあって、かっこいい。このグルーヴがとんでもなくかっこいいわけですよ。間奏のベースソロもイカしているね。そして、ドラムもバチコンバチコン迫力たっぷりだ。 ドラマティックでダイナミックなM-7。これぞSING LIKE TALKINGな世界の音と言葉がダイナミックに届いてくる。 シンプルさの出たM-8。味わい深く聞かせては、温かくさせてくれるね。

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