album

1st Album『Mother Father Brother Sister』● '98/6/24 release

記念すべきデビューアルバム。噂が噂を呼び、このアルバムは売れに売れましたね。この勢いでMISIAも日本の“ディーヴァ”なんて言われる様になった気がします。

トラックのほうも和製R&Bのトラックを軸にアコースティックやハウスなど、いろいろなテイストをふんだんに盛り込んだ模様。

やはり島野聡をはじめとする裏方がいい仕事をしていますから、MISIAも支えられたんでしょうかね。

シークレットトラックなんかもおまけも付いて、十分におなかがいっぱいになるフルアルバムです。初回限定ケース仕様。

1. Never gonna cry! strings overture

MUSIC & ARRANGED BY HIROSHI MATSUI & SHIRO SAGISU

アルバムのオープニングは壮大で華麗なストリングスから。これがまた気持ちいいんだな。もっと聞いていたいのにF.O.してしまう。

う~ん、もったいない。

2. K.I.T.

LYRICS BY MISIA MUSIC & ARRANGED BY SATOSHI SHIMANO

まるで前曲の弦を思わせるかのようなMISIAのフェイクが響き渡るナンバー。サビ入りから聞かせてくれます。サビ最後の高音とか余裕で歌っていますね。

島野聡が作るファンキーなトラックにMISIAのヴォーカルが伸び伸び乗っています。高音も所々で飛び交っており、曲のポイントとなっておりますね。

こんな高いキーなのに最後さらに転調するからすごいよな。ぜひともずっと歌い続けてもらいたい曲です。

3. 恋する季節

LYRICS BY CHIHIRO KUROSU & TOSHITAKA SONODA MUSIC & ARRANGED BY SATOSHI SHIMANO

前曲にくらべるとすごく落ち着いたミディアムナンバー。アコースティックギターの音色も聞こえてきては、ヴォーカルもゆったりとじっくりと味わえるナンバーです。

ただ、ヴォーカルが伝わってくるから、何か詞がMISIAらしくないというか、ちょっと合わないような気がするな。なんでだろうか。

MISIAはストレートすぎるのか?いや、違うな。ま、ヴォーカルは十分に堪能できます。

4. I'm over here ~気づいて~

LYRICS BY MISIA MUSIC & ARRANGED BY SATOSHI SHIMANO

イントロからリズムトラックがクールでかっこよく聞こえるR&Bナンバー。ミディアムテンポの心地よいグルーヴがサビで決めてくれるよね。

スクラッチもでまくっています。可もなく不可もなく。安心してMISIAを味わえる一曲ですね。ヴォーカルが発揮されています。

5. Interlude#1

MUSIC & ARRANGED BY SATOSHI SHIMANO

インタルードはリズムトラックが響き渡るクールなトラック。約一分だけのクールなひと時。

6. Tell me

LYRICS BY MISIA MUSIC & ARRANGED BY SATOSHI SHIMANO

クールなトラックの後に入るマイナー調のサビが意外にもキャッチーです。キーボードがいい味付けに加えられたミディアムテンポの心地よい曲。

この曲もそこまで派手ではないけれど、MISIAの力が十分表れていて、聞き応えが十分です。

7. キスして抱きしめて

LYRICS & MUSIC BY MISIA ARRANGED BY SATOSHI SHIMANO

MISIAの詞と曲という素晴らしいものです。イントロ無しでアコースティックギター一本で響き渡る部分なんて感じが出ています。

そしてフィンガークラップ、ドラムトラック、キーボードなどが続々登場し、曲を彩る。結構現実感ある詞だよね。なかなかよいバラードナンバーでした。

8. Cry

LYRICS BY MISIA MUSIC & ARRANGED BY SATOSHI SHIMANO

この曲が意外にもはまるんですよ。単純明快なR&Bナンバーだと思ったら、大間違いのミディアムトラック。

確かにマイナー調のメロディーでトラックとギターが静かながらも曲をバックアップ。そしてサビ。

この下るようなメロディラインとコーラス、そのあとの歌への部分がじっくりと伝わってくるんですねぇ。派手な曲じゃないけれども、キラーチューンだと思います。

恋の駆け引き、MISIA自ら綴る歌詞はタイトル通り泣けるような切なさがあります。

9. Interlude#2

MUSIC & ARRANGED BY SATOSHI SHIMANO

再びインタルード。コーラスとパーカッションが空間を作り上げる。

10. 小さな恋

LYRICS BY MISIA MUSIC & ARRANGED BY SATOSHI SHIMANO

なぜかしら、波の音から始まる。そして明るくポップなナンバーへと。多分、この曲が一番MISIAらしいというか、等身大の自分なんじゃないか?

フツーにありそうなシチュエーションだし、MISIAが自ら歌詞を書いているしね。

島野聡の作るトラックもポップに弾け飛んでいながらもR&Bの要素を捨てていません。そのところはきっちりしていますね。この曲もなかなか。

11. 陽のあたる場所

LYRICS BY MISIA & JUN SASAKI MUSIC & ARRANGED BY JUN SASAKI

快進撃続けるMISIAの二枚目。HIP-HOP SOULのフレーバーを持つクールなダンストラック。

でも、特に“これっ!”といったような特徴があるってわけではないようですね。相変わらず伸びやかで声量のあるヴォーカルは驚かされますな。とっても楽しそうです。

本人も手がけている歌詞は曲を表すかのような楽しい部分もありますねぇ。

12. 星の降る丘

LYRICS BY CHIHIRO KUROSU MUSIC BY SATOSHI SHIMANO ARRANGED BY MOTOKI FUNAYAMA

シングルナンバーに挟まれた位置におかれながら、圧倒的な存在感を持つ感動の名バラード。イントロなんか何かの物語が始まる勢いだよ。

ちょっとディズニーチックだなぁ。ストーリー性もあってかなり入り込んでしまいます。MISIAのヴォーカルもかなり迫力があり、曲に染まっています。

後半なんかとてもドラマティックです。映画のエンディングなんかにぴったりじゃないですか。

13. つつみ込むように… (DAVE“EQ3”DUB MIX)

LYRICS & MUSIC BY SATOSHI SHIMANO ARRANGED BY HIROSHIMATSUI

記念すべきデビュー曲をアルバムではリミックスして収録。イントロがキラキラしている。

途中からドラムのシンコペーションも入ってきて、オリジナルテイクとはまた違った印象を与えてくれます。サビ直前のブレイクが力強さではなく煌びやかさに変わっています。

ここ、結構重要な部分なんだよな。だから2番のサビ直前なんかいいよね。この強さが最初から欲しかったな。

間奏ではサックスが吹き荒れ、曲を盛り上げています。肝心な最後のサビがダブになってしまうのがちょっともったいない。

オリジナルのシングルテイクはもうイントロからガツンとおなじみの音で持ってきてくれます。最後の転調部分もきちんと歌われており、お腹一杯です。

14. Never gonna cry!

LYRICS BY YOSHIYUKI MURAKAMI & Tai MUSIC BY HIROSHI MATSUI ARRANGED BY HIROSHI MATSUI BRASS & STRINGS ARRANGED BY SHIRO SAGISU

アルバム最後を締めるのはこれでもかというくらいに盛り上がるパーティーチューン。弦の音も優雅に舞う、ハウステイストのキラーチューンです。

しかも全編英語詞がスムーズに曲に乗る。これがまたかっこいいんだ。ブラスも華やかに吹き荒れています。さすが鷺巣さん。

曲は長いけれども、全然聞き飽きませんね。いい締めとなりました。

Secret Track. Never gonna cry! remix

しかし、聞き続けていると聞こえてきます、リミックスナンバー。

シングルにも収録されているJunior Vasquezのミックスなんですが、微妙に長さが違います。それだけ。

1st Mini Album『THE GLORY DAY』● '98/11/21 release

1st Album「Mother Father Brother Sister」が大ヒットを続ける中でMISIAが放った強力な爆弾となったのは、なんとミニアルバム。 季節柄、クリスマスを意識した壮大なゴスペルナンバーでもありアルバムのタイトルでもある「THE GLORY DAY」をはじめ、 アコースティックテイストで温かい冬を演出する「KEY OF LOVE」や、アゲアゲのハウストラック「INTO THE LIGHT」、じっくりと味わい深いメロディの「メロディ」などを収録しています。 さらには収録曲のリミックス3曲を含んだ全7曲というコンパクトサイズなミニアルバムながら、 MISIAの止まらない勢いが放出されています。もはやミニアルバムの域を飛び越えていますね。得意の高音ヴォーカルも全編に響き渡っていて、かなり聞き応えあります。

1. KEY OF LOVE ~愛の行方~

lyrics by Misia & JUN SASAKI music by JUN SASAKI

ミニアルバムのオープニングチューンは、アコースティックサウンドを彩るグルーヴィーなナンバーです。 のっけからMISIAの高音ヴォーカルが響きまくりますよ。よくここまで声が出るよね。その声量に驚かされます。 本編はというと、とても心地のよいミディアムナンバーで、MISIAの落ち着いたヴォーカルを堪能できます。意外とあっさりしていたりも。

2. THE GLORY DAY

lyrics by Misia & MASH music by SHIRO SAGISU

ミニアルバムのタイトルチューンでもあるゴスペルナンバー。オープニングから見事なヴォーカルとハーモニーが絡み合うんだ。 これまた、鷺巣詩郎が作り出すメロディとサウンドが、とってもドラマティックなんですよ。サビのメロディは、まさしくゴスペルにぴったりな展開です。 もちろん、MISIAがスポットを浴びていて、ぐいぐいと曲を引っ張ってゆく。後半は転調もして、壮大に仕上がっています。最後は手拍子とともに。

3. メロディ

lyrics by Misia music by HIROSHI MATSUI

ポップなサウンドで幕開けるミディアムナンバー。ブラスやストリングスのサウンドがまぶしいけれども、 大本のメロディをじっくりと味わい深く歌うMISIAが印象的です。意外とファンキーでかっこいいじゃないですか。 後半になってくると、結構盛り上がっています。コーラスも分厚くなっていて、なかなかいい曲となっています。

4. INTO THE LIGHT

lyrics by Misia music by HIROSHI MATSUI

4つ打ちでアッパーにかましてくれるハウスチューン。かっこいいぞ、MISIA。明るくポップなメロディが進行し、Bメロでは追い討ちをかける。 そこからサビへと突き抜けては、伸びやかなヴォーカルを披露し、昇天するわけですよ。そこにストリングスとブラスが加わって、ノックアウトされます。もうかっこいいね。熱い冬の到来です。

5. INTO THE LIGHT (GOMI'S BEAUTY & BEAST MIX)

produced & mixed by KAZUHIKO GOMI (for Rhythmedia inc.)

アッパーなハウスチューンをGOMIがさらに強力に仕上げたリミックスナンバー。 野獣的なナレーションみたいな声がガイドする。そして美女的なヴォーカルを聞かせてくれるMISIAはかっこいいぞ。これまた、強めた低音ビートとシンセのサウンドがクールにトラックを引き締めます。 途中では美女と野獣の会話が挿入されたりと、かなり面白い展開のリミックス。10:30と長いけれども、飽きさせないのがGOMIならではだ。

6. THE GLORY DAY (THE SPECIAL DAY MIX)

produced by MASH MARTIN LASCELLES & SHIRO SAGISU

壮大なゴスペルナンバーのクラブリミックス。打ち込みサウンドで仕上げたグルーヴチューンに見事変身しました。 サウンドが結構そぎ落とされ、意外とシンプル。それゆえ、ヴォーカルをじっくりと聞くことができます。約6分半の作品。

7. KEY OF LOVE ~愛の行方~ (ACOUSTIC CRAB SOUL MIX)

produced by JUN SASAKI

アコースティックサウンドで色直されたリミックス。軽快にかき鳴るアコースティックギターが心地よいね。次第にベースやドラムも軽やかに入ってくる。 ただ、オリジナルに毛が生えた程度なので、ちょっと変化に物足りなさが出てくるね。

2nd Album『LOVE IS THE MESSAGE』● '00/1/1 release

大ヒットを記録した1枚目、間髪入れずにリリースされたミニアルバム。そして、満を持して登場したのがこの2枚目。しかも元旦にリリースということもあって随分とめでたいね。

先行の2枚同時発売シングルなどのヒット曲はもちろんのこと、MISIAのヴォーカル力が十分味わえるトラックのオンパレード。

ボーナストラックはライブバージョンのカバー曲を収録。これがMISIAからの愛のメッセージなわけですね。初回版は特殊な形となっています。

1. OPENING

英語のナレーションで始まるオープニング。アルバムのタイトルをコールすると、飛行機が飛んでゆきます。そして流れるように次の曲へ。

次の歌詞を表すインストでした。

2. BELIEVE

作詞:Misia 作曲・編曲:佐々木 潤

季節感が出た春らしいポップなナンバー。MISIAお得意の軽快なR&Bチューンですな。

軽くバックでギターが鳴って、ちょっとファンキーじゃないですか。でもやっぱり打ち込みビートが心地いいんだな。

そこに響くMISIAのヴォーカルが本当に素晴らしいこと。曲の楽しさや詞の世界が表れているね。高音も出ているし、すごいや。

3. sweetness

作詞:Misia 作曲・編曲:島野 聡

勢いに乗るMISIA、2枚同時にリリースされたシングルのうちの1枚。これがまたぐルーヴィーで、決めてくれるようなクールなナンバーだ。

中低音域をしっかりと歌い上げるMISIAがかっこいいね。派手さではなく曲の持ち味で勝負。

特にサビもガツンとしたものではないけれど、キャッチーで引っ張る部分がある。なんかコーラスもいい感じで曲をバックアップしているね。

何気に約6分のグルーヴ・トリップで気持ちがよい。

4. It's just love

作詞:Misia 作曲:Misia・島野 聡 編曲:島野 聡

アコースティックサウンドがベースのバラードナンバー。とてもやさしい気持ちになる温かな曲だね。打ち込みのトラックもまったく不思議でない。

サビの最後の部分はちょっとありきたりなメロディかな。でも、しっかりとMISIAのヴォーカルを堪能できる。最後のサビ入り直前のブレイクが心くすぐるね。

5. Sweet pain

作詞:Misia 作曲:筒美 京平 編曲:松井 寛

歌謡界の大御所、筒美京平が手がけたナンバー。アレンジは見事なソウル・ハウスで、胸をくすぐるビートがわくわくさせてくれる。

正直、これはアレンジ勝ちだな。パンチ効きまくりでかなり強力だ。そして、サビでのMISIAのヴォーカルにノックアウト。濃いです、かなり。

あんなに高いヴォーカルを軽々と響き渡らせるMISIAはすごいね。

INTERLUDE. “sending my love”

music by MASAYA WADA

エスニック風なギターと打ち込みビートが絡むインタルード。ちょっと切ないメロディとアレンジにきゅんとなるね。

6. アツイナミダ

作詞:Misia 作曲・編曲:佐々木 潤

イントロのギターとコーラスがかっこいい。ミディアムテンポのR&Bトラックで、MISIAも得意げに歌っています。

心地よいビートをベースに展開している。サビもキャッチーで、聞きやすいメロディーだね。最後までMISIAのヴォーカルが響きまくるグルーヴチューン。

7. 雨の日曜日

作詞:クロス チヒロ・Misia 作曲:楠木 達志 編曲:松井 寛

力強いビートを伴ったミディアムバラード。やっぱりリズムが心地いいんだ。だけど、今ひとつ特徴が見えない。

従来のMISIAの枠に収まりすぎだなぁ。いたってフツーに聞こえてしまう。

8. 愛しい人

作詞・作曲:Misia 編曲:百石 元

MISIA自身が作詞・作曲を担当したミディアムテンポのグルーヴチューン。MISIAの思いが詰まったラブソングです。

とはいっても、切ないんだよね、歌詞の内容が。アレンジの方は打ち込みビートをベースにしたもの。所々でギターが味付け。

全体的に温かいイメージがあってよいです。

INTERLUDE. “so in love with you”

music by MASAYA WADA

もっさりもっさりとビートが入ってきては、ハンドクラップとコーラスが彩りを加えるインタルード。おしゃれな仕上がりですね。

フェイドインからフェイドアウト。

9. あの日のように

作詞・作曲:Misia 編曲:島野 聡

アコースティックサウンドの音色が新鮮なイントロからスタート。本編はやさしさに包まれたバラードナンバー。

MISIAによる詞と曲が思う存分に世界を構築。ただ、サビの最初部分が久保田利伸の「Missing」にそっくりなんだよね。

MISIA自身もリスペクトするアーティストだからインスパイアされたのかな。その後のメロディーがせつなくていいな。最後までじっくりと味わい深い曲とヴォーカルを聞かせてくれた。

10. 花/鳥/風/月

作詞:クロス チヒロ 作曲:松井 寛・Misia 編曲:松井 寛

イントロのサックスがかっこいい。ムードたっぷりだ。トラックはもろにR&Bフレーバーたっぷりのミディアムトラック。

ビートを効かせたグルーヴをMISIAのヴォーカルが絡み合う。サビ部分がとても伸びやかなんだな。いいよね。キャッチーなメロディーだ。

高音ヴォーカルも伸びやかで見事に曲に生かされている。スキャットとかいいじゃないですか。そして、サックスはやはりこの曲での目玉ですね。

11. One!

作詞:Misia 作曲:松井 寛 編曲:松井 寛・鷺巣 詩郎

のっけから4つ打ちキックのビートで攻めてくるアップテンポチューン。お見事なハウスビートとオーケストラの絶妙な絡みが聞き逃せないナンバーですね。 この勢いはサビでさらに爆発。キャッチーなメロディーと高音ヴォーカルが素敵なメロディーを演出。もうファンキーなグルーヴに完敗です。 やってくれましたね。MISIA、6分の大作です。

12. 忘れない日々

作詞:Misia 作曲:松本 俊明 編曲:安部 潤

2枚同時リリースされたシングルの1枚。MISIAお得意のバラードナンバー。打ち込みベースで、いろいろな音が周りから入ってくる流れ。

これくらいのあっさりさが意外と心地よい。何気にアレンジ担当が元F.O.V.の安部氏。こっちの方が意外や意外で驚きだよね。

曲のほうはもう本当に、MISIAの魅力を最大限に引き出したバラードナンバーです。言うこと無しだね。

13. LOVIN' YOU (MISIA 1999 LIVE VERSION)

lyrics & music by MINNIE RIPERTON, RICHARD J. RUDLPH

ボーナストラック的な楽曲。MISIA自ら曲紹介して始まる極上のラブ・バラード。ミニ・リパートンの「LOVIN' YOU」ですよ。

ちなみに温かいピアノはこれまた安部潤が弾いています。バックがピアノのみなので、MISIAのヴォーカルも十分会場に響き渡っています。

ムードたっぷりだ。そして、聞かせるところはしっかりと聞かせてくれる。待ってましたとばかりの高音域には驚き、ってか圧巻。

Remix Album『MISIA REMIX 2000 LITTLE TOKYO』● '00/4/19 release

MISIA初のリミックスアルバム。1st、2nd、おしてミニアルバムからの代表曲をこぞってリミックスしたナイスなアルバム。

しかもリミキサーがこれまた豪華なんだ。Hex HectorやMalawi Rocks、GOMIやDJ WATARAIなどなど、ニューヨーク、ロンドン、東京のDJが勢ぞろい。

国際色豊かながらボーダレスな展開。それぞれのリミキサーの色に染められた楽曲が火を放つナンバー。しかも2枚組みという豪華さ。

2枚目はライブ映像を収録したCD-EXTRA仕様。これほどまでの作品を作れるMISIAとその周辺がすごすぎるや。

CD-1

1. SWEETNESS・SATOSHI TOMIIE SWEETER 12”MIX

REMIX PRODUCED BY SATOSHI TOMIIE AND DEF MIX PRODUCTIONS

日本を代表するリミキサー、トミイエサトシによるリミックス。4つ打ちキックのハウス・キラーチューンで攻勢をかけてきた。

しかも、意外とビートが強めなのに、ヴォーカルをうまく生かしているので聞きやすい仕上がりになっている。約10分半の完全フロア対応型トラック。

2. HOLDING MY HEART... (つつみ込むように…)・DODGE SOUL INSIDE MIX

REMIX PRODUCED BY DODGE FOR SOUL INSIDE PRODUCTIONS 99

チキチキサウンドで構成されたデビュー曲のリミックス。R&B的トラックを強調したうえで、あっさりとした控えめサウンドに変身。

派手に畳み掛けるのではなく、クールに仕上げたかっこいいナンバーです。

3. MELODY・MASTER AT WORK REMIX

REMIX PRODUCED BY THE MASTERS AT WORK

そこまで強くないビートのハウスチューン。こちらもMISIAのヴォーカルを前面に出して、聞きやすい仕上がりになっている。

しかも、重圧なコーラスまで健在。そんなこんなで何気に約8分半。

4. BELIEVE・DJ WATARAI REMIX

PRODUCED & REMIXED BY DJ WATARAI

オリジナルよりもあっさりとしていながら、ビートが強めになっている独特のリミックス。

そこまで変化に富んでいないので聴きやすいし、もちろんオリジナルとは違う展開で面白いです。ギターとコーラスがいい味を出している。

DJ WATARAI的な色が出まくったクールな1曲。

5. A PLACE IN THE SUN (陽のあたる場所)・SHOMARI REMIX

REMIX PRODUCED BY SHOMARI FOR L.E.L. PRODUCTION

サビ入りで、ヴォーカルが妙に攻撃的に聞こえてきた。これまたお見事な4つ打ちナンバーだ。ビート重視のかっこいいトラック。

オリジナルをかなりパワーアップさせた感じですね。

6. LOVING SEASON (恋する季節)・MARTIN LASCELLES REMIX

REMIX AND ADDITIONAL PRODUCTION BY MARTIN LASCELLES (FOR DE-MIX PRODUCTIONS LTD)

これ、イントロ聴くと「CRY」だと思ってしまうくらいにそっくりなんですけれど。ただ、本編は特にこれといった特徴が無いかなぁ。

オリジナルをクールなR&Bトラックにリミックスしている。ヴォーカルがフィーチャーされていて、聞きやすい仕上がりにはなっているね。

7. CRY・GOMI REMIX

REMIX PRODUCED & MIXED BY GOMI FOR Rhythmedia

イントロはオリジナルをさらにゴージャスに。なんかものすごい雰囲気放っています。スローな入りからアップテンポに変身。

コーラスがフィーチャーされた4つ打ちハウスのキラーチューン。マジでかっこいいですよ。さすがはGOMIです。

しかも、頭からMISIAの高音ヴォーカルが響きまくる。さらにはホーンまで登場。このアルバムの中で一番いいトラックかもしれないほど。約11分を大いに楽しみまくりです。

8. UNFORGETTABLE DAYS (忘れない日々)・HEX HECTOR'S CLUB MIX

REMIXED BY HEX HECTOR FOR GROUND CONTROL PRODUCTIONS

リミックス界の大御所というか、もうすっかりおなじみのHEX HECTORが手がけるリミックス。

爽快かつとても聞きやすいハウスリミックスの仕上がり。やはりバラードはハウスだよね、とあらためて思わせてくれる1曲。いい仕事しています。

CD-2

1. SWEET PAIN・FRANCOIS K. REMIX

REMIX ADDITIONAL PRODUCTION BY FRANCOIS KEVORKIAN

見事なもっさりハウスリミックス。もっさりもっさり進行しながら、MISIAのヴォーカルを前面に押し出す。ちょっと変わったりミックスだね。

最後の笛と奇妙な叫び声にやられる約10分。なんか不思議だ。

2. THE GLORY DAY・MALAWI ROCKS REMIX

ADDITIONAL PRODUCTION & REMIXED BY MALAWI ROCKS (EMMA & TARO KAWAGUCHI) FOR NITELIST MUSIC WORKS

あのゴスペルバラードがどう変身するのか。始めはオリジナルのようなテイストだけれども、もちろんこの後にMALAWI ROCKSがやってくれます。

お見事なハウスビートとゴスペルコーラスが絡むナンバーに大変身。サビではキーボードが弾けまくる。やっぱりバラードとハウスは相性がいいね。

MISIAのヴォーカルもうまく生かされています。

3. NEVERR GONNA CRY・JUNIOR VASQUEZ REMIX

REMIXED BY JUNIOR VASQUEZ & GOMI FOR THIS BEATS WORKIN' INC.

ハウス界の重鎮、ジュニア・ヴァスケスによるハウスリミックス。さすがに歌に入るまでが長いね。約2分半。

オリジナルテイクの華やかさを取っ払ってクールに味付けされたハウストラックです。これがまたとってもかっこいいんだ。リミキサーの色がとてもよく表れているしね。

後半のゴスペル風コーラスもかなり強力。とても曲にあっているし、力を感じるね。さすがニューヨーク。

CD EXTRA. UNFORGETTABLE DAYS LIVE EDIT

LOVE IS THE MESSAGE・THE TOUR OF MISIA 1999-2000 at YOKOHAMA ARENA (29,30 JANUARY 2000)

圧倒的なパフォーマンスを見せてくれるMISIA。オリジナルバージョンをじくっりと歌い、観客を魅了する。

ただ、無駄な映像効果を付け足して、なんだかうっとうしいかも。そして、間奏でのハイトーンヴォイスを聞かせた後は、映像リミックス。

いつの間にやらダンスチューンに変身し、サングラスをかけて踊るMISAI。こちらもパフォーマンスに圧倒されます。

3rd Album『MARVELOUS』● '01/4/25 release

Misiaの3枚目のオリジナルアルバムは、リミックスアルバムをはさみ、約1年4ヶ月ぶりの作品。収録されている3枚のシングル曲はどれも大ヒットしていますね。 1枚はMisiaの本領発揮のR&Bナンバー「Escape」、1枚は松島菜々子主演ドラマの主題歌「Everything」、さらにもう1枚はMisia憧れの存在でもあったDreams Come Trueとの競演ナンバー「I miss you」。 このヒットを経て作り出されたアルバムは、今まで以上にMisiaの魅力が引き出されていますね。 おなじみのクリエーターが作り上げるサウンドに、Misiaの伸びやかなヴォーカルと歌詞が絡み、今まで以上のMisiaワールドを展開させている。 R&Bやバラードなんかもじっくりと歌い上げては、相変わらずウタのうまさに思わず引き込まれてしまうね。 タイトルどおりに“とても素晴らしい”アルバムです。ちなみに初回版はトールサイズのデジパック仕様です。

1. Intro

アルバムの始まりを見事に飾るイントロナンバー。まるで何かの映画でも見ているかのような気分にさせてくれるような、壮大な展開ですね。 自然や宇宙的なものも感じられ、このアルバムの世界観がよく表現されています。

2. Rhythm Reflection

Lyrics by MISIA Music by SAKOSHIN Arranged by SAKOSHIN

ブラック要素溢れるリズムトラックからスタート。 かなりファンキーでアッパーです。Misiaのパンチも効きまくり。SAKOSHINによるトラックは、打ち込みとMisiaのヴォーカルのバランスが絶妙に絡み合っている。 サビのエフェクトヴォーカルの効き目もGoodだね。詞のパンチが弱いながらも、サウンド面でカバーできているね。もう少しブラスの音を欲しかったところかな。

3. 愛の歌

Lyrics by MISIA Music by Jun Sasaki Arranged by jun Sasaki

スウィートなプログラミングビートに心打たれるミディアムナンバー。強すぎず、やさしい打ち込みが、Misiaのヴォーカルをうまく活かしているんだな。 さすがは佐々木潤だ。抑え目ブラスも曲をやわらかく包み込んで、世界を作り上げています。なかなか味のあるナンバーですね。ラストの高温も伸びやかでいいじゃないですか。

4. SUNNY DAY

Lyrics by MISIA Music by Nobuyuki Shimizu Arranged by Nobuyuki Shimizu

もっさりビートがどこかしら民族的ですな。これが清水信之(平松愛理の夫)のアレンジとは、またちょっと不思議。 でも、Misiaにはぴったりのトラックだよな。A、Bメロディーは変化球に聞こえるけれども、サビでは王道R&Bトラックの印象です。 ポップでキャッチー。サビをクロスフェードで続けてみてもよかったと思うな。楽曲はSUNNY DAYというよりかは、雨上がりといったイメージがしますね。

5. あの夏のままで

Lyrics by MISIA Music by Hidetoshi Yamada Arranged by Akihisa Matsuura

おっと、打ち込みのグルーヴがたまらなくいいぞ。しかし、イントロを過ぎると、Misiaのヴォーカルがぐっと前面に出てくるバラードナンバー。 魅力はやっぱりサビだよね。伸びやかなヴォーカルと心地よいメロディーの組み合わせ。やられますよ、これは。過ぎ去った夏を思い起こさせる歌ですね。

6. Nocturne

Lyrics by MISIA Music by Shiro Sagisu Arranged by Shiro Sagisu

大御所、鷺巣詩郎のトラック。どこかしらEVANGELIONの「THANATOS」のような雰囲気があるんですが、いかがなものでしょうかね。 ストリングスがとてもスリリングなんですよね。なおかつ、ゴージャス。妖艶なんだけれども、ただ、アルバム全体ではちょっと薄い印象なんだよね。 メロディーがしくっりと伝わってきません。

7. Escape

Lyrics by MISIA Music by MISIA, SAKOSHIN Arranged by SAKOSHIN

サスペンスみたいなゴージャス感と、ヴォイスパーカッションが登場したりと、エンタテインメントナ幕開けで盛り上げで聞かせてくれるシングルナンバー。 R&B、HIP-HOPテイストでリズミカルなグルーヴをMisiaなりに表現している。このトラックはMisiaの十八番といってもいいくらい。もう水を得た魚のごとくMisia節炸裂です。

ミディアムテンポの心地よさといい、Misiaのヴォーカルをじっくりと堪能できたりと、十分ですね。 しかも、彼女自身の誕生日でもある七夕リリースということもあって、縁起がいいね。

8. la la la

Lyrics by MISIA Music by Satoshi Shimano arranged by Satoshi Shimano

久しぶりに島野聡のトラックをMisiaが歌い上げる。これがまた、1stの頃を思い出させてくれるような島野トラック。MisiaにぴったりあったR&Bナンバーです。 派手さやキャッチーさは無い分、ヴォーカルが引き付けてくれますね。さすがはMisia。ストリングスもいい味を加えていますね。

9. Change for good

Lyrics by MISIA Music by SAKOSHIN Arranged by SAKOSHIN

いかにもSAKOSHINが手がけたとわかるHIP-HOP/R&B系のブラックテイストトラック。 とにかくミディアムテンポグルーヴにやられますね。打ち込みサウンドとヴォーカル&コーラスがまた見事な絡み合いを聞かせてくれるサビにノックアウト。 やっぱりMisiaのヴォーカルが突出しているよね。パンチが効いています。ギターも隠れた効果を発揮しています。

10. Everything

Lyrics by MISIA Music by Toshiaki Matsumoto Arranged by Keiichi Tomita

Misiaの中でも一番のセールスを記録した大ヒットナンバー。イントロのオーケストレーションからもヒットの匂いがしてくるバラードです。 アレンジはいまや飛ぶ鳥を落とす勢いの富田恵一が担当。丁寧な音作りにじっくりと耳が傾く。今までR&B系統のブラックテイストが多かったMisiaの新しい一面が垣間見える作品でもあるね。

やっぱりサビでのヴォーカルガ圧巻ですね。ビブラートが心地よい。そしてゴスペル風コーラスも感じがいいね。ドラマと共に大ヒットしたわけですよ、この曲がね。さすがです。

11. 時をとめて

Lyrics, Music by MISIA Arranged by Satoshi Shimano, MISIA

詞・曲共にMisiaが手がけたバラードナンバー。アコースティックサウンドがゆっくりと流れ、Misiaのヴォーカルが響き渡っています。 さすがは島野聡。isiaの魅力をうまく引き出しているね。シンプルながら結構聞き応えがある作品です。

12. I miss you ~時を越えて~

Lyrics by MISIA inspired by 「ひさしぶりのI Miss You」written by Miwa Yoshida (DCT) Music by Masato Nakamura (DCT), MISIA

世紀のコラボレーション?Misiaが敬愛するドリカムと夢の競演です。 ドリカムの既存曲にインスパイアされたMisiaが詞を書き、ドリカムの中村正人が曲を手掛けたハイパーなポップチューン。 ハウステイストを醸し出すサウンドに、弦楽が小刻みに入り、心をくすぐるナンバーに。ノリとしては本当にキャッチーで引かれる。 もう少し吉田美和が前に出てもよかったのでは?サビでの変拍子は、リスナーにとって難しいかもね。

13. Everything Junior Vasquez Remix

Remix produced by Junior Vasquez for Junior Vasquez Music

リミキサーとしておなじみのJunior Vasquezによるハウスリミックス。 これはもうノックアウトだな。オリジナルの色が残りつつも、オリジナルのメロディを崩して、ダンストラックに仕上げたJunior Vasquezには脱帽ですね。 とにかくこの曲を聴いて踊れってことですかね。

Remix Album『MISIA REMIX 2002 WORLD PEACE』● '01/11/21 release

MisiaのRemix Album第2弾の登場。3rd Album「MARVELOUS」収録曲を中心に、国内外の名リミキサー達がリミックスを担当。 もうね、トラックはリミキサーの手中で見事に料理されているんですよ。そのリミキサーにはおなじみの面々が名を連ねていますね。 GomiやDJ WATARAI、MARAWI ROCKSやMega Raiders、Hex Hectorなどなど。 大沢伸一の名もあって、このアルバムも只物ではなくなっていますよ。しかも、今作も2枚組みという大容量がうれしいね。 Misiaの願いは5ヶ国語に対応。アルバムタイトルの副題にもあるように、平和への思いもこのアルバムに詰まっています。 売り上げの収益金も、一部は寄付されるっていうしね。ちなみに、このアルバムを持ちまして、Misiaはレコード会社を移籍してしまいます。 あまりにも突然だったので、びっくりだ。

CD-1

1. Everything“Junior+Gomi Club Extended Mix”

Remix Produced by Junior Vasquez for Junior vasquez Music

イントロのピアノがブルースっぽくって渋いんだ。それを過ぎると、ハウステイスト溢れる4つ打ちキックで曲を染めてくれる。 ブルースチックのピアノと、キーボードは健在です。コーラスもゴスペル要素があって、かなり強力な仕上がりだ。 やっぱり、バラードにはハウスだよね。Junior Vasquezもいい仕事をしています。約10分のロングランはさすがだね。

2. Close To My Heart (Ano natsu no mama de)“Erick Morillo Vocal Mix”

Remixed by Erick Morillo & Todd Gardner for Double Platinum Productions, Inc.

切なさ溢れる夏を彩るナンバーが、これまた見事なハウスナンバーに衣替え。 ポップなんだけれども、所々に影が見え隠れするつくりで面白いんだ。それが、このトラックのスパイスとなっている。低音にとにかくやられますね。こちらも約8分という大作。

3. Rhythm Reflection“Mega Raiders Remix”

Remixed by SAKOSHIN a.k.a. Satsuma (Mega Raiders)

やってくれるなぁ、Mega Raiders。これ、かなりがっついていますよ。オリジナルのトラックを十分生かしたりミックス。 よりグルーヴ感が出ていて、かなりクールな仕上がりとなった。HIP-HOP/R&Bの魅力をさらに引き出したトラックであります。

4. Escape“DJ Watarai Remix”

Remixed & Additional Production by DJ Watarai

DJ WATARAIによるクールなリミックスナンバー。R&B/HIP-HOPテイストと幾分か増しながらも、とっつきにくくはないので聞きやすい仕上がり。 オリジナルの深い部分を直に伝えてくるトラックだね。

5. Sunny Day“Shinichi Osawa Remix”

Remixed by Shinichi Osawa

Mondo Grossoによるリミックス。王道ハウスで来ると思いきや、2STEPを仕掛けてくるとは、さすが大沢親分。やることが違いますな。 イントロ部分はずいぶんとマニアック感が漂ってたけれども、ヴォーカルが入ると、見事に中和される。ヴォーカルをサンプリングして、遊びまくっていたり。とにかく作りがうまいですよ。

6. I Miss You -Toki wo koete-“Gomi's Lair Club Mix”

Remix Produced by gomi for Rhythmedia

デジタルサウンドを彷彿とさせるイントロに、Misiaのヴォーカルが加わる。そして、畳み掛けるようなハウスサウンドで仕掛けてくるGomiのリミックス。 いつものGomiとはちょっと違った雰囲気を漂わせている。オリジナルのトラックを思う存分に生かしつつ、見事なお遊びもきちんと決めているリミックスに。 プログラミングビートが駆け抜ける11分のトラック。

CD-2

1. Sunny Day“Joe Claussell Sunny Vocal Mix”

Remixed & New Music Produced by Joaquin“joe”Claussell for Sacred Rhythm Music

エスニックというか、ずいぶんと亜熱帯形のサウンドで聞かせてくれるリミックス。 低音ビートとギターの刻みが絡み合うトラックは、意外にも心地よい。もっさりとした雰囲気なんだけれども、絶妙なんだよこれがまた。8分をきっちりと詰め込んでいます。

2. Toki wo tomete“Malawi Rocks Sunshine Mix”

Additional Production & Remixed by EMMA & Taro Kawauchi for Nitelist Music

Mega Raidersによるラテンハウスリミックス。バラード特有の伸びやかなヴォーカルを生かして、メロディアスでゆったりとしたナンバーに仕上がった。 そこまで濃くなく、あっさりテイストで。ピアノの音色がまたかっこいい仕上がりなんだ。コーラスとあわせて、ゴスペル要素を醸し出しております。

3. La La La“Original K Dope Mix”

Remix Produced by Kenny“Dope”for K-Dope Productions, Inc.

クールなグルーヴで味付けされたリミックス。オリジナルのいい部分を見事に引き出しているんじゃないでしょうか。 チキチキサウンドで彩りを加え、低音ビートで曲全体を包み込む。派手さよりも渋さで聞かせてくれるリミックスナンバーでした。

4. Change for Good“Mega Raiders Remix”

Remixed by SAKOSHIN a.k.a. Satsuma (Mega Raiders)

いかにもMega Raidersな斬新サウンドで楽しませてくれるリミックス。 「Escape」に通じるようなスリリング感を漂わせながら進行している。グルーヴをうならせ、クールな雰囲気で。 バックの怪しい声も、ちょっと気になる。不思議な不思議なトラックでありました。

5. Nocturne“Modaji Remix”

Remixed & Additional Production by Modaji for restless soul productions

スローテンポでじっくりと熟成させたようなリミックス。クールというか、ダークというような雰囲気を漂わせ、Misiaのヴォーカルを前面に押し出している。 低音ビートがアンビエントな感じを演出していますね。ディープでドープな約7分。

6. Everything“Hex Hector's Club Mix”

Remixed by Hex Hector for Ground Control Productions

煌びやかなシンセサウンド。バラード×ダンスリミックス。これほどまでぴったりなトラックもないよね。おなじみHex Hectorによるクラブリミックスです。 もう名バラードで踊っちゃって下さいの勢い。Misiaのヴォーカルもいじくりすぎず、効果的に使われていますね。一瞬静まり返るが、これがいいためとなって盛り上がるわけですよ。

Bonus Track

7. Mega MISIA“Mega Raiders Mix”

Mega Mixed by Mega Raiders

ボーナストラックとしてMega mixを収録。しかも、Mega Raidersによるリミックスで、スリリング感を出しています。 これがまたかっこいいなぁ。曲間のつなぎは、ちょっと突っ込みすぎじゃないか?ちなみにトラックリストはたぶん以下の通りかな。

「Escape」

「LOVING YOU」

「SHINY DAY」

「La La La」

「Change for good」

「BELIEVE」

「つつみ込むように・・・」

「あの夏のままで」

「Rhythm Reflection」

Best Album『MISIA GREATEST HITS』● '02/3/3 release

新世代の歌姫、MISIAのベストアルバムが満を持して「ひな祭り」というめでたい日に発表された。 かといって、そこまでめでたくはない事情がね。以前所属していたレコード会社が勝手にリリースしたも同然のベストアルバムなんだからですよ。 この年にMISIAはレコード会社をRhythmedia Tribeに移籍し、そしてこのベストアルバムがBMGジャパンからのリリースとなったわけです。 ジャケットではMISIA自身の写真が使われていますが、ブックレットの中身にはMISIAの写真は一切使われておりません。 随分とつまらない作りになっていますね。収録曲の方は、MISIAを代表する曲がずらりと。 シングルナンバーももちろんすべて収録されています。さらには、移籍してリリースされたシングルナンバー「果てなく続くストーリー」をライブバージョンにて収録。 これが唯一の救いかな。さらにはCD-EXTRAに未発表曲「甘い恋人」も収録されています。 なかなかやるじゃないですか。レコード会社主導といえども、きちんとした作品として世に出せるアルバムとなったことで、納得できるのではないでしょうか。 もちろん大ヒットを記録したわけですよ、さすがはMISIA。

12. 果てなく続くストーリー (Live version)

LYRIC BY MISIA MUSIC BY JUN SASAKI ARRANGED BY JUN SASAKI

ある意味、ボーナストラック的な役割を果たすナンバー。 最新シングルをライブバージョンで収録ですよ。太っ腹ですね。生ならではの臨場感や、ダイナミックな演奏が盛り上げています。 MISIAのパフォーマンスも、とても貫禄があり、聞いていて気持ちがいいですね。もはやベテランシンガーの域に達しています。

CD-EXTRA. 甘い恋人

MISIAが作り出したキャラクター「メロンパンダ」のテーマソング。ジャジーテイストなR&Bナンバーながらポップでキャッチーな感じが、キャラクターにぴったり。 アニメーションもとってもかわいいね。MISIAのメロンパンに対する熱い思いが詰まっております。NHKの「みんなのうた」にしてもいいんじゃないの?

4th Album『KISS IN THE SKY』● '02/9/26 release

BMG時代の楽曲をまとめたベストアルバムが出たと思ったら、やっぱりMISIA、レコード会社を移籍しましたか。 しかも、AVEX系のRhythmedia Tribeなるレーベルで、新たな活動をスタートさせました。 このアルバムは、移籍後にリリースされた2枚のシングルを収録した、通算4枚目となるオリジナルアルバムです。 AVEX系ということもあって、CCCD(コピーコントロールCD)というのが、ちょっと痛いよな。さて、今作は、本当にMISIAのヴォーカルがとことん詰まっています。 ポップなビートナンバーや、極上のバラードまで、もうとことんMISIAの力が発揮され、実力を堪能できます。 作家陣もこれまた豪華。おなじみSAKOSHINや清水信之、佐々木潤などがMISIAをバックアップ。 おもしろいのはSMAPなどでおなじみのコモリタミノルや、B'zの松本孝弘が楽曲を提供しているんだよね。このコラボレーションもまた、新たな魅力を見せてくれました。

1. 眠れぬ夜は君のせい

LYRIC BY MISIA MUSIC BY KEN MATSUBARA ARRANGED BY KEN MATSUBARA

ドラマの主題歌にもなったシングルナンバー。イントロでのストリングスやハープが、煌びやかに彩るバラードです。MISIAの本領発揮とでもいえるヴォーカルが、 力強く、そして優しく伝わってきます。何気にベースが小松秀行だ。いいお仕事をしていますね。メロディー部のピチカートの音色がまたいい味を出している。

とっても伸びやかなMISIAのヴォーカルは、聞いていて気持ちよくなるね。タイトルが「君」なのに、歌詞では「あなた」になっている点に、突っ込みを入れます。

2. OVER BIT

LYRIC BY MISIA MUSIC BY JUN SASAKI ARRANGED BY JUN SASAKI

ギターがざっくりざっぐりと入るミディアムポップ。結構、濃い印象を持つ楽曲で、力強さを感じる。 随分とコンパクトな展開で聞かせてくれますね。だからかな、ちょっと引き付けられる部分が感じられない。 コーラスとともに、響き渡るMISIAのヴォーカルは、よく通っていて素晴らしいです。

3. DESTINY'S RULE

LYRIC BY MISIA MUSIC BY MASAHIRO NAKANO ARRANGED BY MASAHIRO NAKANO

打ち込みサウンドがやけに近未来的なサイバー感の出ているミディアムナンバー。グルーヴ溢れるトラックは、MISIAのパフォーマンスを生き生きさせている。 サビも随分とクールだし、ヴォコーダーのコーラスもいいスパイスとなっているね。

4. LAILA

LYRIC BY MISIA MUSIC BY MISIA & SAKOSHIN ARRANGED BY SAKOSHIN

SAKOSHINとタッグを組んで曲を作り上げた、グルーヴ溢れるミディアムナンバー。 ファンキーな要素もあって、かなりかっこいい曲だね。サビでのキャッチーなメロディーと、覚えやすいフレーズで、 どんどんと曲の魅力に引き込まれる。そして、圧倒的なヴォーカルに、これまたやられます。 移り変わりの激しい現代を生きてゆくための、MISIAからのアドバイスとなる詞が印象的ですね。

5. 恋唄

LYRIC BY MISIA MUSIC BY TAK MATSUMOTO ARRANGED BY TAK MATSUMOTO & AKIHITO TOKUNAGA

B'zの松本孝弘が楽曲提供を行ったミディアムナンバー。まさかMISIAと松本がコラボレーションをするとはね。松本自身もギターで参加しています。 打ち込みのサウンドを軸に、和的な情景深いメロディーラインが進行します。派手さを抑えたバラードで、MISIAの持つ力が、発揮されています。これはいい。

6. DON' STOP MUSIC!

LYRIC BY MISIA MUSIC BY TAK MATSUMOTO ARRANGED BY TAK MATSUMOTO & AKIHITO TOKUNAGA

前曲に引き続き、B'zの松本孝弘が手がけたナンバー。こちらは随分とエッジの効いた松本のギターがバリバリと鳴り響きアッパーなトラックだ。 B'zとはまた、一味違う曲で、MISIAの魅力も十分出でていますね。デジロックサウンドをバックに、MISIAがギターとともにうねりを上げる。やっぱりサビがインパクトあって、力強いです。 MISIAのヴォーカルははちきれんばかりに響きまくっています。かなりかっこよい仕上がりで、聞きほれてしまいますね。間奏での松本ギターも鮮やかだ。

7. FLY AWAY

LYRIC BY CHIHIRO CLOSE MUSIC BY MINORU KOMORITA ARRANGED BY MINORU KOMORITA

いかにもコモリタミノルなポップビート放出のアップテンポナンバー。弾けまくっているサウンドとMISIAのヴォーカルが、不思議とあっているんだ。 ただ、テイストがすべて一緒なので、ちょっとつまらないかもね。特にサビでの展開。もう少しほかの部分とメリハリをつけて、はっきりさせたほうがよかったんじゃないかな。

8. Always

LYRIC BY MISIA MUSIC BY JUN SASAKI ARRANGED BY JUN SASAKI

ミディアムスローのバラードナンバー。打ち込みビートがどっしりとしていて、MISIAのヴォーカルもはっきりしていますね。 シンプルなメロディーラインで、とても温かい。サビのメロディーとかも、なんか安心して聴けるよね。ベテランMISIAが安らぎを与えてくれるヴォーカルを披露しています。

9. 風に吹かれて

LYRIC BY MISIA MUSIC BY NOBUYUKI SHIMIZU ARRANGED BY NOBUYUKI SHIMIZU

イントロのキーボードのメロディーが、どこかしらアジアンチックだね。清水信之による楽曲は、落ち着きのあるミディアムナンバー。アコースティックサウンドをベースに、 生音と打ち込みサウンドが作り上げる爽やかなトラックです。サビでは一変して、ポップなビートを放つアップテンポに。こういう変化に富んだMISIAもおもしろいね。

10. 果てなく続くストーリー

LYRIC BY MISIA MUSIC BY TOSHIAKI MATSUMOTO ARRANGED BY TAKAYUKI HATTORI

Rhythmedia Tribe移籍第1弾シングルは、極上のバラードナンバー。 1番ではピアノのしっとりとしたサウンドをバックに、そしてサビからはオーケストラも加わって、繊細なサウンドを従え、 MISIAが伸びやかに歌い上げます。2番では、少々A.O.R.的な要素も見せながら、さらに曲の世界が広がってゆきます。最後には、無理矢理?というようなサビでの転調。 盛り上がりに拍車がかかりましたね。さらに転調しては、MISIAのハイトーンヴォーカルとゴスペルコーラスが、じっくりと聞かせてくれます。 さすがはオリンピックのタイアップが付いているだけあって、ダイナミックでドラマティックです。

11. SHINING STAR

LYRIC BY MISIA MUSIC BY JUN SASAKI ARRANGED BY JUN SASAKI

ストリングスと打ち込みビートがからむミディアムテンポのR&Bナンバー。 もうMISIAの本領発揮ですね。グルーヴ溢れるビートに、MISIAの伸びやかなヴォーカルが響き渡る。 韻の踏んだ歌詞も効果的なサビでは、キャッチーなメロディーとカラッとした印象でお届け。まぁ、無難なナンバーですな。

12. 太陽がいるから

LYRIC BY MISIA MUSIC BY NOBUYUKI SHIMIZU ARRANGED BY NOBUYUKI SHIMIZU

ブラスが華開く、軽快なハウストラック。ポップに進行し、とっても楽しく盛り上がっています。 サビがまた、キャッチーに仕上がって、ストリングスもスパイスとなっておりますね。MISIAも伸び伸びと気持ちよさそうに歌っていますね。

13. 飛び方を忘れた小さな鳥

LYRIC BY MISIA MUSIC BY YUDAI SUZUKI ARRANGED BY SATORU SHIONOYA

アルバムの締めは、MISIAのヴォーカルが響き渡るシンプルなバラードナンバー。塩谷哲がアレンジとピアノで参加し、MISIAのヴォーカルを引き立たせます。 MISIAの力が、ストレートに出たナンバー。ラストを飾るにふさわしい楽曲ですね。

4th Limited Album『KISS IN THE SKY 完全版 Limited Edition』● '02/12/4 release

4thアルバム「KISS IN THE SKY」と、アルバム後に発売されたシングル「BACK BLOCKS」を1つにパッケージした完全版。 まぁ、チェンジングジャケットを使用した特殊ジャケット仕様となっている以外は、特に変更点もなく、コレクター向けのアイテムとでも言いましょうかね。 1つの世界観が、この作品で味わうことができます。

Remix Album『MISIA REMIX 2003 KISS IN THE SKY NON STOP MIX』● '03/4/23 release

MISIAの3枚目となるリミックスアルバム。しかも、今回も2枚組みで、さらには両方ともノンストップミックス仕様となっております。さすがはMISIAだ。 しかも、リミキサーがこれまた豪華。Frankie KnucklesやDJ SPINNA、MALAWI ROCKSにDJ WATARAI、MEGA RAIDERSにHex Hextor、DJ GOMIらが MISIAの4枚目のオリジナルアルバム「KISS IN THE SKY」の楽曲をリミックス。 さすがはノンストップ、とどまることを知らず突き進むビートと勢いよく迫り来るサウンドが胸を打つ。 見事なフロア仕立てのサウンドで示された音楽。はっきり言って、前2作のリミックスアルバムよりも、遥かに力を増した傑作となっております。 極上サウンドとMISIAのハイパワーなヴォーカルがリミックスでもさらに聞かせてくれる。ただ、CCCDでのリリースというのがつらいよね。 レーベルがavex系列だから仕方がなかったんだろうけれども、できればCD-EXTRAなどにして回避して欲しかったね。ちなみに初回限定版はデジパック仕様となっております。

FLOOR1

1. BACK BLOCKS So So Def REMIX

Remix Produced by Jermaine Dupri for So So Def Productions, Inc.

HIP-HOPテイストを前面に出したリミックス。随分と音がディープでドープだ。クールなんだけれども、どこかしら軽さもありますね。

2. OVER BIT HUMAN RHYTHM REMIX

Remixed by Keith Crouch & John“Jubu”Smith for Thomas Edward Entertainment

低音ビートがパンチを効かせるリミックス。MISIAのヴォーカルを前面に押し出しているんだけれども、結構淡々とした感じがありますね。

3. DON'T STOP MUSIC! MEGA RAIDERS REMIX

Remixed by Mega Raiders (dj takuro, SAKOSHIN)

ギターの音をうまい具合にサンプリングに組み込んで、かなり濃く仕上げたりミックス。 さらにはスクラッチもかなり効いていて、かっこいい変身を遂げている。ただ、フレーズを繰り返すダブミックス仕立てなのが物足りないよ、MEGA RAIDERS。

4. LAILA MEGA RAIDERS REMIX

Remixed by Mega Raiders (dj takuro, SAKOSHIN)

キーボードの音色がアーバンな雰囲気を醸し出す大人のリミックス。軽やかながら力強さもあって、なかなかおしゃれに仕上がっています。

5. めくばせのブルース DJ WATARAI REMIX

Remix Produced by DJ Watarai

妖しいムードを作るブラック要素満載のリミックス。 まさかDJ WTARAIがこういう雰囲気を作り出すとはね。音にも注目なんだけれども、やけにMISIAのヴォーカルが映える作品だ。

6. BACK BLOCKS MEGA RIDERS REMIX

Remixed by Mega Raiders (dj takuro, SAKOSHIN)

独特のビートと弾むキーボードのサウンドが妙に交差するMEGA RAIDERSによるリミックス。 かなり濃いサウンドに、MISIAのヴォーカルも殺されかけています。

7. BACK BLOCKS DJ SPINNA REMIX

Remix Produced by DJ Spinna for Beyond Real Productions, Inc.

まったりとしたサウンドとMISIAのヴォーカルがまるで水と油のような感じになっている。その後はまったりサウンドが流れる。2分にも満たないトラック。

8. DESTINY'S RULE MOMENTS OF SOUL REMIX

Remix Produced by Kalim Shabazz & Nick Jones for Moments Of Soul (Kabazz music, ascap)

MISIAのヴォーカルに広がりを加えたポップなクラブリミックス。結構おしゃれな雰囲気を醸し出しているね。リズムビートもなんだか心地よい。

9. LAILA So So Def REMIX

Remixed by Jermaine Dupri for So So Def Productions, Inc.

アナログノイズが散りばめられたHIP-HOPリミックス。軽やかなビートとMISIAのヴォーカルが絡み合っています。スクラッチもかなりかき鳴っていますよ。

FLOOR2

1. 眠れぬ夜は君のせい THE SACRED RHYTHM CLASSICAL SALSA VERSION

New Music Produced & Arranged by Joaquin“joe”Claussell for Sacred Rhythm Music

美しいオーケストレーションでスタート。そして静かな幕開けとともに、アフリカンなビートがやってくる。 MISIAのヴォーカルを殺さないよう、後ろでサポートしているあっさりテイストのリミックス。後半ではピアノがちょっと弾けていますね。ストリングスも美しく響きまくっていますよ。

2. SHINING STAR DJ SPINNA REMIX

Remix Produced by DJ Spinna for Beyond Real Productions, Inc.

4つ打ちハウスキックビートで軽やかに決めるリミックス。 MISIAのヴォーカルをサウンドに組み込み、音を1つにしているね。全体的にはポップな印象がして、楽しいです。 ラストではピアノが巧みな演奏で聞かせてくれます。

3. 恋唄 YORUBA SOUL MIX

Remix Produced by Osunlade for Yoruba Peoples Music

もっさりビートとMISIAのヴォーカルが絡み合うリミックス。サビの部分がもともと和的なメロディだったからなのか、不思議な印象で聞かせてくれます。 全体的にはフレーズの繰り返しを多用したダブっぽいリミックスだね。

4. FLY AWAY MALAWI ROCKS REMIX

Additional Production & Remixed by Malawi Rocks (Emma & Taro Kawaguchi) for Nitelist Music

重たいビートが胸を打つMALAWI ROCKSによるリミックス。途中からチキチキサウンドも加わって、 かなりディープでドープ。これがまたかっこいいんだ。少々80年代ポップな雰囲気もあって、いいね。

5. 太陽がいるから CLASSIC 12”MIX

Remixed by Frankie Knuckles for Def Mix Productions

ストリングスとの絡みが心地よいハウスリミックス。王道といわんばかりの仕上がりで、とっても聞きやすいね。 MISIAのヴォーカルも気持ちよく響き渡っている。

6. 飛び方を忘れた小さな鳥 MALAWI ROCKS REMIX

Additional Production & Remixed by Malawi Rocks (Emma & Taro Kawaguchi) for Nitelist Music

4つ打ちキック炸裂のディープなハウスリミックス。 ビートにパンチが効いていて、かっこいいよ。元がバラードなだけに、とても伸びやかなMISIAのヴォーカルもとっても気持ちよさそうだしね。絶対にフロア受けするトラックだよ。

7. 果てなく続くストーリー HEX HECTOR REMIX

Additional Production & Remixed by Hex Hector for Ground Control Productions

大御所Hex Hectorによるリミックス。4つ打ちキック炸裂のテクノ/ハウスビート熱いナンバーで、かっこいいんです。 リミックス特有の、ちょっとした無機質さを感じさせながらも、Hex Hectorらしさの出たトラックですね。

8. ALWAYS GOMI'S LAIR CLUB MIX

Remix Produced by Gomi for Rhythmedia

GOMIによるリミックスは、お得意のハウストラック。 軽やかながらに重みのあるクールなビートが心地よいね。MISIAの伸びやかなヴォーカルにコーラスもさらに盛り上げています。

Live Album『星空のライヴ ~The Best of Acoustic Ballade~』● '03/10/22 release

なにはともあれ、MISIA初のライブアルバムなのです。2003年に行われた“星空のライブⅡ”をパッケージ。CDの帯には 「生音を使用しておりますので、開封後は早くお楽しみください」なんていう文句も。 兎にも角にも、MISIAの温かさを感じることができる作品です。やはり生音、しかもアコースティック編成で聞かせてくれるところがいいね。 機械的でクールだったナンバーも、優しさが溢れています。バラード中心の選曲もいいじゃないですか。 MISIAのヴォーカルが、実に豊で生き生きとしている。ライブのタイトル通りに、星空の下で聞きたくなります。CCCDを避けたのも、良かった点です。

鳥の鳴き声から始まるM-1。実に有機的だね。MISIAが歌い始めると、歓声が上がった。伸びやかなMISIAのヴォーカルと、生音との融合が実に気持ちいいね。 コテコテのブラック要素満載だったトラックを、アコースティックスタイルで聞かせてくれるM-2。ラララ~とスキャットで始まる展開といい、この変身が実に面白すぎる。 キーボードの音で鮮やかに聞かせてくれるM-3。ちょっとA.O.R.なアレンジだね。サックスがまた、ムードを作るわけですよ。 軽快なナンバーのM-4では、コールアンドレスポンスからのスタート。なんか、ファンキーだし、楽しそうだね。 MISIAの武器でもある高音ヴォーカルが響き渡るM-5。サックスも吹いて、独特の空間が広がる。こちらはジャジーな雰囲気を伝えてくれるね。

アコースティックギターをバックに、しっとりとしたサウンドを聞かせてくれるM-6。こういう静かなトラックほど、MISIAのヴォーカル力が発揮されるわけなんですよね。 MISIA最大のヒット曲M-7が、アコースティックバージョンで。またひと味違った感じで、なんだか曲の世界が広がります。ヴォーカルスタイルも所々変わっていて、表現豊に聞かせてくれる。 1st Album「Mother Father Brother Sister」からの珠玉のバラードM-8を。アコースティックギター1本をバックに、MISIAが歌い上げる。なんか、愛に包まれていますね。 そして、衝撃のデビュー曲M-9がアコースティックスタイルに生まれ変わった。観客は手拍子で合わせて。若干、オリジナルよりもキーが下がっているものの、ヴォーカルはMISIAの気持ちがとってもこもっています。なんだか、温かいトラックだね。

壮大なバラードナンバーM-10が、温かさのあるバンドサウンドでじっくりと聞かせてくれます。ストリングスも効いていますね。 これぞアコースティックバラードの真骨頂といわんばかりのアレンジでM-11を。うっとりします。MISIAの高音ヴォーカルも響きます。 MISIAのヴォーカルがフルに発揮されたM-12。ピアノ1本をバックに、どっしりと構えた歌声が響き渡ります。 まさにライブのタイトルにふさわしいM-13。これぞMISIA。これぞバラード。なんだかものすごく壮大なストーリーを聞かせてくれるような曲で、感動させてしまうナンバーです。

Best Album『MISIA SINGLE COLLECTION 5th ANNIVERSARY』● '03/12/3 release

MISIAのデビュー5周年を記念してリリースされた、2枚目となるベストアルバム。とはいっても、リリース時はMISIAはレコード会社がAvex系だったので、 BMG側が勝手に出してしまったと判断せざるを得ないですね。 中身の方はというと、至ってシンプル。シングルのメイントラックと、そのカップリングという合わせ業。 しかし、構成がシンプル過ぎて、あまり面白い内容ではないよね。デビュー時からMISIAを聞いているファンだったら、物足りないと思うでしょう。 シングルに収録されていたリミックスも今回は除外されたしね。このベスト盤は、コレクターズアイテムの1つですね。入門編としては、前作の方がヴァラエティー豊かな楽曲が入っているし。 ただ、ハイブリッドSACDでのリリースというのは、新しい試みだね。ま、聞けるプレーヤーがないと意味ないけれど。結局はフツウのCD扱いです。