album2

10th Album『IT'S WONDERFUL WORLD』● '02/5/10 release

この醜くも美しい世界。桜井がそう語り歌う表題曲のインパクトとメロディアスなポップさがアルバムを作り出す。記念すべきCDデビュー日の5月10日リリースされた10枚目のオリジナルアルバム。 2枚のベストアルバム「肉」「骨」をリリースして、紆余曲折の活動を一区切りし、新たなフィールドへの一歩を踏み出した、10周年を迎えたミスチル。 先行ナンバーとなったシングル「優しい歌」「youthful days」「君が好き」と、タイプは違うけれども、純に楽しめるポップを提供してくれた桜井のセンスが大きく広がってゆく作品。 そして、いつも以上に前向きな歌詞が目に映える。何度生まれ変わっても君を愛するという気持ちを歌った「蘇生」の壮大な世界がすごいね。 シンプルながらに味わい深さを伝える「いつでも微笑みを」。シニカルに現代社会をうまく切り取った「LOVE はじめました」などなど、1つ1つの作品に個性があり、アルバムをうまく構成している。 美メロバラード「Drawing」は、もう涙なしでは聞けませんね。まさしく素晴らしい世界が広がるポップなアルバム。そして、「気づき」の1枚がさらに次作への原動力となる。

1. overture

MUSIC BY TAKESHI KOBAYASHI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

アルバムのオープニングは、珍しくインストナンバーからのスタート。 フェイドインしてくる音の波。しなやかな弦の音色や管楽器の壮大な音がゆっくりと広がってゆく。さぁ、素敵な世界の始まりだ。

2. 蘇生

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

前曲からの流れを受けて始まる、疾走感のあるポップなナンバー。とにかく桜井の紡ぐメロディラインが優しく訴えかけてくるんだ。 いいメロディなんだ。とことんポップなんだ。弦楽器も効果的に、ドラマティックな歌詞の世界を大きく盛り上げる。世界を変えることはできる。 夢は実現する。桜井が夢を応援してくれる。アウトロの余韻がまたいいんだ。ちなみに、M-1と1曲だったものを、長すぎたために2曲に分割したということです。

3. Dear wonderful world

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

どっぷりとした深い部分から叫んでいるかのような、アンビエントな音でゆったりと聞かせてくれるミディアムチューン。 雑踏、コーヒー店のSEで幕を閉じる小曲。ラストナンバーと対を成すというか、リンクしている曲でもありますね。

4. one two three

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

カラッと鮮やかに、すっきりと聞かせるアコースティックギターの音がポップ。サビでは華やかに広がって、より楽しさ全開に。 ウキウキしてくる軽快ナンバーだね。ラストは、まさかのアントニオ猪木の引退時の演説まで入れるという、驚きの展開。

5. 渇いたkiss

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

甘いテイストで聞かせてくれるところが、なんだか2nd Albumの頃のような雰囲気。 いい感じにタイムスリップした感じで聞かせてくれるミディアムチューン。サビの桜井のファルセットもいいじゃないですか。ちょっと、グッと来るね。

6. youthful days

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

ギターかき鳴る爽やかロック。シングル「優しい歌」に続けてリリースされたナンバーは、ストレートな気持ちをぶつけてくるように、突き抜けてゆく。 サビのメロディも、なんかグッと来るね。ちょっと切なさを含んだキャッチーなメロディ。ストリングスも結構盛り上がっています。シングルとして、大きな力を発揮している。 桜井の「セクシー」の発音が、「セクスィー」なところにも注目。

7. ファスナー

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

打ち込みビートとギターの絡みがまた、不思議な雰囲気を生み出す。 なるほど、スガシカオを意識して作り上げられた曲ということだけあって、ちょっと歌詞も現実的だったり、皮肉があったりで、おもしろい。

8. Bird Cage

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

ダイナミックなオープニングから、ちょっとダークな雰囲気を醸し出すメロディーパートへの流れがかっこいいね。 サビの鋭さがまたいい。桜井の叫びのような、力強いヴォーカルが突き抜けてくる。盛り上げるように、弦の刻みもまたかっこいい。 後半へ行くにつれて、爆発するような、感情を剥き出しにしているような歌い方で、大きく拍車をかけてくる。

9. LOVE はじめました

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

いろんな音が交差する。ここは一体どこなのか。そこからギターがかき鳴っては、 鋭く歌い上げる桜井。この曲は、なんだか「Atomic Heart」期あたりを思い出させる。歌詞の方も、鋭く社会を斬っています。あの「中田」も登場。 はじめたり、冷えたり、LOVEって何なんだろう。間奏ではサックスが吹き荒れています。

10. UFO

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

ポップさ爆発の爽快ロックチューン。ストリングスの映える曲に仕上がっています。タイトルのような、スペイシーな曲を 想像していたんだけれども、ミスチル王道のような曲だね。本来は収録されるはずのなかった、お蔵入りとなる予定の曲だったらしいけれども、 見事なまでにアルバムのカラーに染まって収録されました。

11. Drawing

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

静かに聞かせてくれるバラードナンバー。淡々と流れるビートが、物悲しさを生むけれども、 桜井の描く詞の世界、そしてヴォーカルがゆっくり大きく盛り上げる。シンプルな音ながら、間奏でちょっと変化を見せて、よりドラマティックに。

12. 君が好き

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

あけまして、Mr.Children。お正月からリリースに臨むミスチルのナンバーは、ドラマ「アンティーク」の挿入歌にもなっていた、トキメキたっぷりのバラードチューン。 ここまでストレートな気持ちを伝える曲も、ミスチルにしては、桜井にしては珍しいね。そして、そこに描かれた詞の1つ1つも、なんか美しい世界を創るんだよね。 丁寧ながらも、本能的に愛を伝える曲。素敵だ。

13. いつでも微笑みを

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

アナログ的なイントロが、とってもおしゃれに。その後、キーボードと鈴の音。なんだか、ポール・マッカートニーの クリスマスソングじゃない?そんな印象を、Mr.Children色に染め上げてゆく。やっぱり、この曲のポイントは口笛だよね。サビではストリングスもダイナミックに聞かせてくれました。 後半に行くにつれて、なんか大きく盛り上がるパレードのように。

14. 優しい歌

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

新章突入?原点回帰?ベストアルバム「肉」「骨」をリリースして、1つの区切りをつけたMr.Childrenが放つ歌。イントロの弦楽器とアコーディオンがいい味を出すね。 その後は、キャッチーなメロディラインをたどりながらも、どっしりとした演奏を聞かせてくれます。2番の歌詞を見ると、過去の自分に後悔しているようなものが伝わってくるけれども、 そこからクライマックスへ向かうと、誰かのために生きる自分の存在に気づくんだね。桜井、また一歩先を進むね。CDジャケットがまた、かっこいいんだ。

15. It's a wonderful world

WRITTEN BY KAZUTOSHI SAKURAI PRODUCED AND ARRANGED BY TAKESHI KOBAYASHI & MR.CHILDREN

M-3の続編でもある、アルバムのタイトルチューン。美しいストリングスと、どっぷりアンビエントなトラックをバックに、 エフェクトのかかった桜井のヴォーカルが流れては、浮遊感たっぷりに。そこから、どっしりとバンドサウンドへ変身しては、鋭く音が押し寄せてくる。 醜くも美しい世界も、素晴らしいと思えるような、何かを教えてくれるような曲です。

11th Album『シフクノオト』● '04/4/7 release

Mr. Childrenの通算11枚目となるオリジナルアルバムは、前作「It's wonderful wolrd」から約2年。 今作のアルバムタイトルは、「私服の音」至福の音「など、様々な意味をかけていて、桜井和寿の思いが幾重にも詰まっています。 シングルナンバーは、「Any」「HERO」「掌」「くるみ」と、強力なナンバー4曲を収録。この4曲だけでも様々なミスチルを味わうことができますね。 そして、「言わせてみてぇもんだ」「PADDLE」「血の管」「天頂バス」など、これまた様々なタイプの楽曲を持ってきては、ヴァラエティ豊かな世界が広がってゆく。 故に、前作アルバムのような統一感を感じられず、1曲1曲に独立性があるよね。このアルバムの中でも、1番のポイントとなる「タガタメ」の存在が大きいね。 ここまで強いメッセージを持った楽曲をぶつけてくるとは、桜井の思いがよく出ている。その流れで、ラストの「HERO」の存在感が際立っていて、 この2曲だけが妙に大きなインパクトを持っているから、全てを持っていくようだ。 初回盤は、レコーディングドキュメンタリーなどを収録したDVD付きの2枚組仕様。ミスチルメンバーのリラックスした表情や、真剣にレコーディングに向き合う姿など、 これまた、見応えのある作品に仕上がっています。

DVD

ドキュメンタリー

1. 言わせてみてぇもんだ

PRODUCED BY TAKESHI KOBAYASHI

オープニングからどっしりと構えてきたミディアムロックチューン。 前面にアコースティックギターの音が出ていて、おこかしらフォーキーな匂いもするけれども、結構泥臭い感じがミスチルの濃い部分を示す。 山本拓夫のサックスもいい味が出ているよね。とにかく、この曲をド頭に持ってきたところに、ひねりを感じる。

2. PADDLE

PRODUCED BY TAKESHI KOBAYASHI

前曲から間髪入れずに突入。これぞミスチルロックの真髄を見る、アッパーでキャッチーな1曲。 力強さを出すメロディパートから、突き抜けるようにサビへと流れていきます。とっても前向きな歌詞が背中を押してくれる。少しでもいい、前へ、一歩でもいい、前へ。

3.

PRODUCED BY TAKESHI KOBAYASHI

Mr. Children、「HERO」以来と鳴るシングルナンバーは、両A面でのリリース。こちらは濃さ、泥臭さを出して、ザ・ミスチルロックな1曲。 イントロのエスニックな雰囲気がクールに感じるね。自問自答、答えを見つけるためにもがきあがいて、苦しむ姿が全身から伝わってくるね。 こういう曲をシングルに持ってくるとは、勝負しています。ちょっと刺激が強く感じれられるけれどもね。

4. くるみ

PRODUCED BY TAKESHI KOBAYASHI

両A面のシングルナンバー。これぞミスチルの楽曲といわんばかりの優しさ溢れるポップなミディアムロックチューン。 語りかけてくれるような歌詞が温かいね。ごくごく当たり前の世界中のことを、 改めて桜井が問い直しているような、歌詞から気づきを覚えるね。四家卯大のストリングスが効果大です。サビの高音部も切なさがグッと押し寄せてきます。

5. 花言葉

PRODUCED BY TAKESHI KOBAYASHI

イントロ無しで始まるミディアムチューン。冒頭から小林武史のピアノが飾ってくるけれども、本編はギターやベース、ドラムの音がそれぞれ際立って聞こえる。 全体的にはシンプルなんだけれどもね。美しいメロディと歌詞が響き渡るけれども、切ない別れの曲となっております。

6. Pink ~奇妙な夢

PRODUCED BY TAKESHI KOBAYASHI

どっしりと重く、どんよりダークな印象を与えるミディアムスローのロックチューン。 歌詞の世界も妖しさや濃さを出してくる。ヘビィなミスチルを感じさせる1曲なんだけれども、イマイチ曲の世界には入りにくいかな。

7. 血の管

PRODUCED BY TAKESHI KOBAYASHI

妖しさかなでるピアノとオーボエ。イントロがマイナーコードだったので、おどろおどろしいものを想像していたら、 歌が始まると優しいメロディを聞かせてくれるバラードナンバー。ミスチルというよりかは、桜井ワールド全開な曲だね。そして、再び暗い雰囲気を漂わせるピアノのアウトロです。

8. 空風の帰り道

PRODUCED BY TAKESHI KOBAYASHI

まったりテイストで聞かせてくれるアコースティックテイストのバラードナンバー。 なんだろう、いちばん気になるのは、桜井の歌い方かな。ひねっているのか、クネッと丸まったような歌い方。ここがポイント。

9. Any

PRODUCED BY TAKESHI KOBAYASHI

イントロのピアノが美しく響き渡るミディアムロックチューン。桜井流人生論が開花する歌詞に励まされる人が多いのも納得の世界が広がる。 理想と現実、うわべと真実、結局、自分は自分。そんな自分がここに立っている事を改めて気づかされる1曲。 キャッチーで優しさの出たサビのメロディが、まるで説得しているかのように胸に響き渡ります。 バンドサウンドの力強さと、ブラスやストリングスの組み合わせが盛り上げてきます。

10. 天頂バス

PRODUCED BY TAKESHI KOBAYASHI

ブルージーな雰囲気を漂わせるサウンドが、随分とリラックスした印象を受けるミディアムロックチューン。 と思っていたら、サビパートでは打ち込み主体で聞かせてくれる。何か不思議な曲だね。 あ、でも1番だけだったね。2番からはサビで打ち込みとバンドサウンドがガツンとぶつかり合う。

11. タガタメ

PRODUCED BY TAKESHI KOBAYASHI

ミスチル、桜井和寿の思いが強く詰まったメッセージソング。 イントロ無しで始まっては、とにかく力強さが出ている。そして、その思いを伝えなければ、というヴォーカルに圧倒されます。 特に後半、声を振り絞って今までに無い雰囲気が伝わってきます。壮大な1曲。

12. HERO

PRODUCED BY TAKESHI KOBAYASHI

シングルとしては「Any」以来、約5ヶ月ぶりのリリース。これまたミスチルらしさの出たバラードナンバーだね。 いわゆるアメコミのようなマッチョで、敵を倒すようなヒーロー像ではなく、ただ1人だけのためのヒーローになりたいという、素朴ながらに真っ直ぐな気持ちを素直に伝える優しい歌です。 こういう世界の描き方は、さすが桜井和寿。ストリングスも美しく彩る。

[DISC 2:DVD]

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12th Album『I LOVE U』● ’05/9/21 release

Mr. Children、前作「シフクノオト」以来のオリジナルアルバムは、約1年半ぶり。 直球にアルバムタイトルは「I LOVE YOU」。ただ、LOVEはハートマークで表示され、ジャケットでは原稿用紙の上に潰れたトマトでハートを作る。 それはまるで、心臓を表しているようにも見えて、生を感じさせるような作品でもある。ちなみに、ジャケットデザインを手がけたのは、UnderworldでおなじみのTOMATOだって。 アルバム全体としては、重たい空気を醸し出し、前作のカラフルポップな雰囲気を、どんどんと沈めたような、だからといって暗くなりすぎず、絶妙なバランスで音を届けてくれる。 それゆえ、1つ1つの曲に深く入ることができるのであろう。シングルナンバー「Sign」「and I love you」「未来」「ランニングハイ」のポップさはもとより、 やっぱりこのアルバムではアルバム収録曲に注目すべきだね。冒頭から大作感を放出する「Worlds end」、 ダークな「Monster」、語りかけるような「僕らの音」、男女間の生と性を歌う「隔たり」、そしてラストは生きている実感を伝える「潜水」。 トータルで見ても、全体的なまとまりはないけれども、桜井の意図する「愛」のいろいろな形を表す。これは強力なアルバムだ。

1. Worlds end

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Arranged by Mr. Children & Takeshi Kobayashi Produced by Takeshi Kobayashi

冒頭からガツンと音をぶつけてくるアップテンポのロックチューン。「世界の終わり」ではなく、「世界の果て」を表す曲です。 どっしりとしたバンドサウンドと、鋭く飾るストリングスの組み合わせが、より曲を盛り上げています。オープニングナンバーなのに、エンディングを飾るようなクライマックス感たっぷり。大作感があるのは、 桜井の描く歌詞とヴォーカルの伝え方がすごいからだろうな。さぁ、世界の果てへ行こう。

2. Monster

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Arranged by Mr. Children & Takeshi Kobayashi Produced by Takeshi Kobayashi

ディープでアングラな雰囲気を出して進行するミディアムロックチューン。 桜井のヴォーカルにエフェクトをかけて、どこかしら閉じ込められているようなイメージが出てくる。いいね、ハードでガッツリと攻めてくる。 どんよりとしていながらも、壮大な世界を出すナンバー。ダークサイドを出すミスチルです。

3. 未来

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Arranged by Mr. Children & Takeshi Kobayashi Produced by Takeshi Kobayashi

4曲A面のシングルからの1曲。カラッと晴れたようなサウンドは、どこかしらカントリーロック。ブルースハープも鳴り響き、爽やかさと軽やかさがうまい具合に絡み合う。 しかし、サビに入るとミスチル節全開です。爽やかでキャッチーなサビのメロディにノックアウトですね。どこを切ってもミスチル。予定調和の未来を変えてみせるという意思が見えてきます。

4. 僕らの音

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Arranged by Mr. Children & Takeshi Kobayashi Produced by Takeshi Kobayashi

アコースティックギターの優しい音色が包み込むようなアコースティックロッカバラード。ギターの音は渋さを出しています。しかし、中身はとっても優しく温かいね。 別れて、でも会いたくなって、好きになって。シンプルなのに、とっても濃さを出すラブソング。間違いもなく、正解もなく、奏でた音が僕らの音。かっこいいな。

5. and I love you

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Arranged by Mr. Children & Takeshi Kobayashi Produced by Takeshi Kobayashi

アコースティックギターをかき鳴らして始まるナンバーは、どこかしら壮大な空気流れるミデイアムナンバー。 伸びやかなヴォーカルを聴かせる桜井のバックで、フワッとシンセが響き渡る。サビでは瑞々しいメロディと、ファルセットを効かせたヴォーカルが、洗練した空間を構築する。 2番からはバンドサウンドでどっしりと。激しさは音から伝わってこないけれども、ヴォーカルからは伝えたいという思いが溢れんばかりに出ているね。

6. 靴ひも

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Arranged by Mr. Children & Takeshi Kobayashi Produced by Takeshi Kobayashi

爽やかさを漂わせる、いかにもミスチルな音を聞かせてくれるロックチューン。 急いで君に会いに行かなくちゃ、という思いの詰まった歌詞と、桜井のヴォーカルに力強さを感じるね。 靴ひもを結び直すことも忘れて、駆け出す気持ちの表現力は、さすが。でも、バスの中で結べなかったのかな?

7. CANDY

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Arranged by Mr. Children & Takeshi Kobayashi Produced by Takeshi Kobayashi

イントロからストリングスが飾っては、どっしりバンドサウンドの厚みを聴かせるロッカバラード。 ここ最近のストリングス×ミスチルロックの味を出すナンバーだね。ほろ苦いキャンディ、いったい何味なんでしょうか。 胸ポケットにあったと。気付かぬような味なんだろうね。シンプルなんだけれども、深さを感じます。

8. ランニングハイ

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Arranged by Mr. Children & Takeshi Kobayashi Produced by Takeshi Kobayashi

ギターリフが印象的だし、ヴォーカルにエフェクトをかけて、ちょっと空間を出す。しかし、サビではまさしくハイな感じで、桜井が吠えるように歌い、圧倒する。 2番の歌詞は、結構グサッと刺してきますね。屋敷を壊してマンションを建てて金にする流れ。久しぶりに桜井の歌詞に鋭さを感じさせる1曲だ。

9. Sign

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Arranged by Mr. Children & Takeshi Kobayashi Produced by Takeshi Kobayashi

アルバム「シフクノオト」以降のリリースとなるシングルナンバーは、ドラマ主題歌に起用されたミディアムロックチューン。 これぞミスチルな味わい深さとキャチーさで引き込む。もうね、イントロを聞いた途端、みんなキュンとしちゃうよ。さすが桜井の作り上げる歌詞とメロディです。 ストリングスの力も出ていて、まさしくドラマティックな仕上がりの1曲だね。シンプルなのに重厚な世界観がります。

10. Door

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Arranged by Mr. Children & Takeshi Kobayashi Produced by Takeshi Kobayashi

まるでストリートで歌っているかのようなライブ感の伝わる1曲。雑踏のSEが効果大だね。手拍子とキーボードをバックに、熱唱する桜井。 その後、ドラムやギターの音も前に出てきて、パワーアップ。なんかフォークというか、シャウトヴォーカルに熱を感じる。2分ちょっとの小曲ながら、インパクト大。

11. 跳べ

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Arranged by Mr. Children & Takeshi Kobayashi Produced by Takeshi Kobayashi

まさかの4つ打ちビートを放ってくるポップチューン。 冷めたようなヴォーカルを聴かせる桜井。要は前向きソング。ウダウダしていた主人公が、ある瞬間をきっかけに、変化の時を迎えるという曲。 サビの爽快感が気持ちいいね。本気を出したらすごいんだぞ、みたいな気づきを促すかのようだ。

12. 隔たり

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Arranged by Mr. Children & Takeshi Kobayashi Produced by Takeshi Kobayashi

コンドームの歌。それをドラマティックなバラードに仕上げてしまうすごさに拍手。 しかし、深く掘り下げると、愛を生み、そして新たな生命を宿すための啓蒙なのかもしれない。 そう、少子化に警笛を促すための対策の1曲なのかも。セックス本来の意味を、大きな意味で喜びと捉えられる。

13. 潜水

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Arranged by Mr. Children & Takeshi Kobayashi Produced by Takeshi Kobayashi

アルバムのラストを飾るバラードナンバー。イントロの打ち込みが、物悲しさを生み出す。プールでの潜水をテーマに、ゆったりとした雰囲気を出したサウンド。 ビールを飲んで生きていると感じること、潜水で苦しさを感じることも、同じ生きているということを感じること。ダイナミズムに呑み込まれて、見事ミスチルの魔力に取り込まれる。

13th Album『HOME』● '07/3/14 release

Mr. Children、通算13枚目となるオリジナルアルバム。「シフクノオト」「I LOVE U」と、ちょっとヘビィなサウンドで聴かせてくれた路線を、今一度見直して、 ごくごく当たり前の風景を切り取るような、温かい作品で構成されたアルバムとなりました。 シングル「箒星」のシンプルさ、「しるし」の切なさ、「フェイク」の意外さをしべてミックスさせて、たどり着くHOME。 扱う曲も、結構身近で起きている些細なことが中心なんだけれども、それをドラマティックに仕上げてしまうところは、さすが桜井。 今回ももちろん、その業は健在です。アルバムからのリードナンバー「彩り」の優しさが、やっぱりこのアルバムの方向性を端的に示していますね。 そして、繊細かつ大胆に、小林武史マジックの効いたファンタジックなアレンジをはじめとしたMr. Childrenの世界で包み込んでくれます。 人生を描くラストナンバーは、メンバーが涙するほどの歌詞の世界。これが本当にいいんだ。温かく包み込んでくれます。 初回盤はDVD付きの2枚組仕様。桜井和寿のアルバムに対してのインタビューを中心に、ライブ映像などを見せてくれる貴重な作品です。 ファンクラブツアーから「箒星」「ストレンジ・カメレオン」「フェイク」「しるし」、そしてap bank fesから「彩り」の5曲と、意外と中身が濃いんです。これは見逃せないですね。

1.

DOCUMENTARY

1. 叫び 祈り

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

アルバムのオープニングを飾るインストチューン。どっしりとロックな音とともに、叫びが聞こえてくる。 かなりヘビィで濃い音ですね。インパクト大なナンバーで、アルバムが始まります。

2. Wake me up!

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

優しさを匂わせるポップなロックチューンで、 メロディパートの言葉数が多く、まるでフォークソングのように押し寄せてくる。サビではタイトルのごとく、目を覚まさせてくれるように、ブラスが鮮やかに響き渡ります。軽やかながら強力ですね。 キーボードも支えになっているんだけれども、なんだろう、ミスチルナンバーにしては、あまり印象が薄いんだよな。約6分、淡く包み込んでくれる。

3. 彩り

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

今回のアルバムからのリードナンバー。温かさの出たサウンドで聴かせてくれるポップロックチューンです。 ごくごく普通の日常、仕事を淡々としている中でも、どこかの誰かを喜ばせていると思うと、モノクロも鮮やかに色づいてゆく。 桜井の描く世界も、とっても温かく、寄り添ってくれるように支えてくれます。「気づき」の1曲だね。

4. 箒星

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

アルバム「I LOVE U」の世界を突き進んだようなシングルナンバー。 疾走感のあるサウンドと、エッジの効いたギターの音が、曲中を駆け巡るポップロックチューン。 なんだか若い気持ちが、歌詞から伝わってくるんだけれども、桜井の心境の変化があったのかな、生き生きしています。 間奏のピアノが色鮮やかに輝いています。とにかくメロディラインが、非常にキャッチーで、爽快感があって気持ちいい。

5. Another Story

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

淡々と、それでいてワクワクさせてくれるようなリズムを打ち込んで、楽しさを出してくるミディアムロックチューン。 伸びのある桜井のヴォーカルが気持ちいいね。サビでのファルセットが響きまくっています。間奏でのサックスもムードを出してきました。

6. PIANO MAN

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

イントロからジャーンと音が入ってきては、ゴージャスな雰囲気を出してきました。ピアノというよりは、ジャジーなテイストで聴かせてくれるロックチューン。 とにかく弾けまくりで勢いが出ています。歌詞が、ジワジワ、チクチク、刺してくる感じ。

7. もっと

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

イントロの優しい音に涙しそうになるミディアムバラードナンバー。 ピアノの音が前面に出ているね。2番で舞うフルートの音も温かく添えられています。そして、サビのメロディの大きく包み込んでくれる力がいいね。ファルセットにやられます。

8. やわらかい風

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

タイトルさながら、柔らかさの出たメロディで聴かせてくれるミディアムチューン。 別れてしまった相手のことを思う歌。君と過ごしたからこそ、今の自分がいい人生を歩んでいるという歌詞は、何か相手のことを気にかけていても、 過去なんだなと言い切っているね。2番ラストのメロディだけ、違和感があるんだよな。

9. フェイク

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

大ヒットナンバーの「しるし」の後で、こういう曲を持ってくるところが憎いよね。 Mr. Children、30枚目となるシングルナンバーは、淡々と鳴り響く4つ打ちビートをベースにしたデジタルロックチューン。 歌詞は現代を斬るように、何が本物で何がフェイクか、見極めるリテラシー能力をつけろ、というメッセージが込められているようだね。 シングルは1曲入りの40万枚限定生産。買い逃し厳禁ですね。

10. ポケット カスタネット

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

淡々としたリズムトラックに乗せて、のびのびと広がる桜井和寿のヴォーカルが印象的なバラードナンバー。 とっても壮大で、どこかしらの讃美歌の様な、神秘性を感じさせる。バックコーラスを務めるSalyuの存在も大きいね。 サビメロディはキーが高めで、より繊細さが伝わってきます。後半からはガツンとバンドサウンドを投入。すごい変身ぶり。 4つ打ちビートを投入して、アグレッシヴに。さらにはストリングスとの融合。とてつもない1曲を聴かせてくれました。

11. SUNRISE

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

いかにもミスチルなテイストで聴かせてくれるミディアムロックチューン。演奏に安心感を覚えては、身をゆだねたくなるような雰囲気がありますね。 サビでのピアノの使い方は、いかにも小林武史なんて思いながら。先の展開が読みづらい桜井メロディの流れに酔いしれます。

12. しるし

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

イントロのピアノがしっとりと奏でられては、涙を誘ってくるバラードナンバー。 ギター音も柔らかく優しく。「箒星」に続くシングルナンバーは、ドラマの主題歌ということで、シンプルかつ壮大でドラマティックな展開を聴かせる流れの曲です。 ごくごくありきたりの日常、シンプルに生きる良さが切々と伝わってきます。そして、サビでの高揚感とストリングの盛り上げで、もう涙です。

13. 通り雨

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

ポップな始まりは、どこかしらモータウン風。そこからバンドサウンドがガツンと入ってくるし、 サビではさらに楽しくキラキラ輝くアレンジでノックアウト。ブラスも華やかに広がります。生と死の不安を受け入れて、生きてゆくことを、キャッチーなメロディで聴かせてくれます。

14. あんまり覚えてないや

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

アルバムのラストを飾るポップなミディアムナンバー。さらっと滑らかなギターの音づかいが、優しさを出してきます。 でも、出だしの歌詞はエロです。裸で抱き合って、昨日の夜のこともあんまり覚えていない主人公。 ただ、その後もただただ日常の当たり前のことを歌っているのに、胸にジーンと響き渡ってくるんだよね。 自身の子供が生まれ、親も祖父母になったんだけれども、自分が親の子供であることは変わりないよと、感謝を綴っているようにも思えます。

[DISC 2:DVD]

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Best Album『B-SIDE』● '07/5/10 release

Mr. Children、初となるBサイド集。「HOME」にたどり着いたから、改めて過去を振り返ることができたというニュアンスも伝わってくるね。 アルバム収録曲を除外して、c/wのみで味わえるトラックをまとめたもの。シングルCDを持っていない人も、これで補完ができるようになりました。 メイントラックが結構ポップでキャッチーさをメインにしてくるだけあって、やっぱりBサイドなテイストで、こだわり作っていることをダイレクトに感じられるね。 正直、売れ線なメロディな感じがしない。それでも、Mr. Childrenの味がているところは、やっぱり腕の見せ所。 2枚組で、とことんMr. Childrenのこだわった世界を堪能できるアルバムです。ジャケットは、これまでリリースしたシングルを反対にしたもの。このセンスも味があります。 ちなみに、両ディスクには、それぞれシークレットトラックが収録されていて、あの曲とあの曲が入っています。

14th Album『SUPER MARKET FANTASY』● '08/12/10 release

Mr. Children、前作「HOME」から約1年半ぶりとなる通算14枚目となるオリジナルアルバム。とにかく突き抜けるようにポップな彩りを聞かせてくれる。 特に先行ナンバーにもなっている「エソラ」のポジティヴ感が、そのままアルバムカラーにもなっているね。 シングルは「旅立ちの唄」「GIFT」「HANABI」を収録。さらには配信ナンバー「花の匂い」など、とにかくヴァラエティ豊かな作品の数々がここに詰まっています。 これほどまでに生き生きしているミスチルも、なんだか久しぶりな感じが据えるね。前作の延長をさらにいくような曲の数々。 桜井和寿の飽くなき挑戦を見せて聞かせてくれるような作品だね。 初回盤はPV収録のDVD付きの2枚組仕様。シングル曲や配信曲、先行ナンバーなどのPVをたんまり5曲収録しています。これまた、ヴァラエティ豊かな映像で楽しませてくれるんだ。

1. 終末のコンフィデンスソング

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

イントロから軽やかさが出ているね。ギターの音やオルガンの音が、どこかしらカントリーなテイストを出してくる。 メロディラインはサビ前が複雑で、随分とテクニカルな雰囲気を醸し出して来た。また、すごいな、ミスチル。社会派観点からの言葉をストレートにぶつけてくる。 ガッツリ重たく鋭く、刺してくるね。

2. HANABI

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

「GIFT」に続くMr. Childrenのシングルナンバー。優しいメロディラインながら、力強さを出して来ます。 さらに、ドラマティックに盛り上がる1曲なんだな。自分の生きる意味や価値とは何だろうか、迷いを見つめ直す主人公の気持ちを歌にしています。 この歌詞が、タイアップのドラマとうまくリンクして、成長してゆく主人公の姿を描いているんだろうな。ラストサビでは転調して、さらに盛り上がる。

3. エソラ

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

勇ましさを出したイントロでグッと引き締めるロックチューン。アルバム「SUPERMARKET FANTASY」からの先行ナンバーは、これまでのミスチルをぎゅっと凝縮。 ポップやロックな部分をすべて出しては、カラフルに見せて聞かせるナンバー。 キャッチーなサビもマイナーパートも加えてキリッと。ここがまた、テクニックを駆使してかっこいい部分なんだな。

4.

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

イントロかして重厚で、なんか伝えたいという気持ちが伝わってくるね。サビで「声」を出すという構成。 これはなかなかない展開だな。ライブでみんなして声を出す姿が目に浮かぶ。でも、こうやって大声を出すと気持ちがいいんだな。

5. 少年

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

こちらも重たい雰囲気をぶつけてきたな。ギターをかき鳴らしながら、桜井和寿がヴォーカルを聴かせるミディアムロックチューン。 あの頃の自分を思い出して描き出す。その頃の勢いのように、君の心も勢いよく開けたい思い。

6. 旅立ちの唄

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

Mr. Childrenのシングルナンバーは、優しいメロディラインが印象的なミディアムチューン。冒頭からストリングスなどの音も手伝っては、感動一直線。 でも、よく歌詞を読むと別れの歌なんだよね。旅立ち=君から離れて次の場所へと向かう主人公の気持ちを歌います。 映画の主題歌だから、とってもドラマティックな仕上がりなんだな。

7. 口がすべって

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

軽やかに流れるポップなミディアムロックチューン。タイトルがまた、いい味をつけているね。肩の力を抜いて聞かせてくれるナンバー。 口が滑って、君を怒らせてしまい、さぁどうするか。主人公が奮闘したり、仲直りしたりです。そこから人間のいいところまで持って来てしまうんだから、すごいよ。

8. 水上バス

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

優しく淡く展開するバラードナンバー。緩くてほんわかした雰囲気がいいね。水上バスに乗ってくる君を待つ僕の気持ちを届ける。 とにかくきみへの気持ちがあふれんばかりに出ているね。でも、ストーリー後半は、川の流れが急になるように、別れてしまったシチュエーションを描いています。

9. 東京

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

イントロからポップでワクワクさせてくれるね。桜井和寿のヴォーカルも、元気いっぱいに。 ミスチル目線で聴かせてくれる東京の歌。随分と華やかで、ファンタジックなアレンジで盛り上がるんだな。サビが、東京へ夢を持って出ていた人への応援歌のように聴かせてくれる。

10. ロックンロール

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

これまた、随分とストレートなタイトル。でもって、曲の方もまさしくロックンロールなナンバー。 流離感も出ては、随分と渋いテイストで聞かせてくれるんだな。わかっているんだけれども、やってしまう、追い求めてしまう。そこがロックンロールなんだよな。 やっぱり、そこから人は1人で生きてはゆけぬと歌うのです。

11. 羊、吠える

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

ざっくりギターの音。どこか淡々としたテイストのミディアムロックチューン。サビでは力強さを出して、どっしりとした演奏。 桜井ヴォーカルもぶつけてくるかのような、勢いを出して来たね。それにしても、サビのメロディラインがつかみにくい。これを歌うとしたら、相当難しいかも。

12. 風と星とメビウスの輪

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

ピアノでしっとりと聴かせてくれるイントロで、ドラマティックな雰囲気を出すバラード。 シンプルな言葉で、じんわりと染み渡ってくるんだな。これがミスチルマジックなんですよ。ピアノ1本で届けてくれるシングルバージョンに対して、 アルバムではアンビエント風味のイントロが付け足されて、バンドとしての音をガッツリとぶつけて来ます。印象がシングルとはガラッと変わって来たね。後半はダイナミック。

13. GIFT

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

イントロ無しで始まり始まり。Mr. ChildrenがNHKのオリンピックのテーマソングを担当ということで、これまた感動を呼び起こしそうな歌詞とメロディだ。 白と黒などの二択ではなく、無限の可能性があるんだよという、ベタなのにドラマティックに仕上げてしまう桜井マジック。 ロックサウンドにオーケストラも加わって、これまたドラマティック。聞く者の心を鼓舞させるかのようだ。

14. 花の匂い

Performed by Mr. Children written by Kazutoshi Sakurai Produced by Takeshi Kobayashi & Mr. Children

Mr. Childrenが配信で届けてくれたナンバー。これぞミスチルロックサウンドと、優しいヴォーカルで包み込んでくれる1曲。歌詞の内容はとっても悲しいね。 永遠のサヨナラ。この世から去ってしまったあなたのことを思う歌です。力強い演奏でドラマティックな仕上がりです。

[DISC 2:DVD]

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