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8th Album『Music』● '00/9/19 ('00/9/18 on Japan) release

まさか、こんな直球タイトルをぶつけてくるとはね。Madonnaの通算8枚目となるオリジナルアルバムは、その名も「Music」。音楽に対しての思い、考えを詰め込んで、Madonnaが解き放つ。 タイトルチューン「Music」をはじめ、今回は新たに起用したプロデューサー、Mirwaysのお仕事が光まくる。ザックリギターとどっぷりビートが、新しいMadonnaを生み出す。 いやいや、負けじと前作「Ray of Light」で強力タッグを組んだWilliam Orbitも、スタイリッシュなハウスナンバーを投入しては、Madonnaを輝かせる。 アルバム全体では、やっぱりポップだったりバラードだったりと、どの曲もMadonnaとしての役割をきっちり果たす楽曲を取り揃えております。 ジャケットでは、テンガロンハットを被ったりと、どこかしらカントリー的な匂いもあり、音楽に対しては、様々なアプローチを仕掛けてきました。 「Music」以外にも、「Don't Tell Me」「What it Feels Like for a Girl」と、計3曲のシングルもカットされて、大ヒットを記録。 アメリカ盤以外では、「American Pie」も収録されています。20世紀最後を飾るにふさわしい、大ヒットを記録したアルバムとなりました。

日本盤には、ボーナストラックとして「Cyber-raga」を収録。前作「Ray of Light」あたりの、スピリチュアルなMadonnaを堪能できる1曲です。

1. Music

(MADONNA / MIRWAIS AHMADZAI) PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

Madonna通算8枚目となるオリジナルアルバムに向けて放ったタイトルチューン。この8枚目のアルバムの核となる、タイトルもそのままに「Music」と来たもんだ。 この曲では、ディープなビートをどっぷりどっぷりと打ち込んできては、「DJ、音楽を流し続けて」とかっこよく歌い放つMadonna。 やっぱり斬新なサウンドに要注目だよね。トラックを手がけたのは、フランスのMirways。Madonnaの目の付け所はさすがです。もちろん大ヒットを記録。まさしく歌は1つになるんだよ。

2. Impressive Instant

(MADONNA / MIRWAIS AHMADZAI) PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

フェイドインで始まっては、クールなビートを聞かせるダンスチューン。 Mirwaysのセンスがクールに光る1曲。エグいSEがまた、意外に曲を盛り上げてくる。ヴォーカルにエフェクトをかけて、かなり攻撃的だなぁ。

3. Runaway Lover

(MADONNA / WILLIAM ORBIT) PRODUCED BY MADONNA AND WILLIAM ORBIT

こちらはWilliam Orbitとともに制作された、疾走感たっぷりのダンスチューン。高速ハウスビートをクールに仕上げて、Madonnaが走り去ってゆく。 前作アルバム「Ray of Light」の世界をさらに広げたナンバーかな。スタイリッシュでかっこよく聞かせてくれました。

4. I Deserve It

(MADONNA / MIRWAIS AHMADZAI) PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

一変して、アコースティックサウンドをベースにしたナンバー。これもMirwaysのお仕事とは、器用なんだな。哀愁漂うギターの音が、切なくて。 でも、かっこいい。それ故、プログラミングの音が妙に渇いた感じがするんだよね。Madonnaはじっくりと歌声を聞かせてくれます。

5. Amazing

(MADONNA / WILLIAM ORBIT) PRODUCED BY MADONNA AND WILLIAM ORBIT

静かな始まりから、デジタル要素満載のポップなダンスビートへと変身するアップテンポナンバー。 音使いがいかにもWiliam Orbitな曲で、揺るぎないところはまさしくAmazing。疾走感を伴って、愛に走るMadonnaを堪能できます。

6. Nobody's Perfect

(MADONNA / MIRWAIS AHMADZAI) PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

囁きから始まって、随分とそそられます。その後、淡々としたビートを従えて、「完璧な人なんていない」と普遍的なことを歌うMadonnaが切々と歌い上げる。 有機的なギターの音と無機的なプログラミングビートの味付け方がいいね。全体的にクールな印象を放つ。

7. Don't Tell Me

(MADONNA / MIRWAIS AHMADZAI / JOE HENRY) PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

イントロのブツ切れで驚かされてしまう。アルバム「Music」から2枚目のシングルとしてカットされたナンバー。 Mirwaysのほかにも、Madonnaの妹の夫が参加しているという、すごいコンビネーションな1曲。こちらの曲は、ギターの音がカントリー要素を引き出すも、 独特の深いビートとともに、ゆったりとした世界が広がってゆく。ストリングスもゴージャスな世界観を出してきましたね。でも、全体的にはシンプルかも。あっさりMadonnaです。

シングルエディットは、オリジナルよりも30秒短く。最後はカットアウトのバージョン。

8. What it Feels Like for a Girl

(MADONNA / GUY SIGSWORTH) PRODUCED BY MADONNA, GUY SIGSWORTH AND MARK“SPIKE”STENT

大ヒットアルバム「Music」から第3弾シングルとしてカットされたナンバーは、 MirwaysじゃなくてWilliam Orbitでもなく、Guy Sigsworthとタッグを組んで制作されたミディアムチューン。 淡々とゆったり流れるトラックは、また新たなMadonnaの世界でもあるんだけれども、アルバムの流れは崩さないつくりだよね。 Madonnaの女性に対する思いや代弁がこの曲で強く伝わってくる。ちなみに、冒頭の台詞は映画から。Charlotte Gainsbourgがセクシーだな。

9. Paradise (Not for Me)

(MADONNA / MIRWAIS AHMADZAI) PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

イントロからの印象は、ものすごくディープ。深く深く、心の奥底を覗くように。Madonnaが語りかけるように歌うナンバー。 Mirwaysの仕事の幅広さが伺えるよね。このアルバムの中でも異色のバラードに仕上がっている。切なく優しく歌うMadonnaのヴォーカルに要注目の1曲。

10. Gone

(MADONNA / DAMIAN LE GASSICK / NIK YOUNG) PRODUCED BY MADONNA, WILLIAM ORBIT AND MARK“SPIKE”STENT

アコースティックギターでザックリと味付けされたナンバー。 Madonnaが淡々と歌います。アコースティックテイストで進むと思いきや、途中でデジタルサウンドを効果的に挿入してくる。William Orbitらしさをきちんと出してきたね。

11. American Pie

(DON MCLEAN) PRODUCED BY MADONNA AND WILLIAM ORBIT

Don McLeanのナンバーを、映画の主題歌としてMadonnaがカバー。古き良きアメリカの時代を、現代テイストでWilliam Orbitが飾ります。 滑らかなダンストラックに変身し、とっても聞きやすい仕上がりですよ。音楽が死んだ日、私達はまた歌い始めた。 オリジナルの制作された意味はもちろんだけれども、音楽に対する思いを今に伝えるMadonnaです。

12. Cyber-Raga

(TRADITIONAL. TEXT ADAPTED BY MADONNA AND TALVIN SINGH FROM VEDIC MANTRA AND FROM MAHABHARATA) PRODUCED BY MADONNA AND TALVIN SINGH

インディアンテイストを取り入れたドラムンベースチューン。前作アルバム「Ray of Light」の線を引継ぎ、またしても精神世界へと連れて行ってくれたMadonnaです。 好みがすごく出ているよね。だからこそ、アルバム「Music」の色とはちょっと違うかな。

Compilation Album『GHV2』● '01/11/13 ('01/11/10 on Japan) release

Madonnaのベストアルバム第2弾。今作は、5枚目のオリジナルアルバム「Erotica」から、「Bedtime Story」「Ray of Light」「Music」まで、1990年代を総括するヒット曲満載の作品です。 写真集の話題が先行し過ぎて商業的に失敗してしまった「Erotica」は、随分と内面をさらけ出すような作品だし、 起死回生を狙った「Bedtime Story」はプロデューサーや参加ミュージシャンも力も大きく感じられた。 女優として開眼した「Evita」のテーマ曲「Don't Cry For Me Algentina」が、ちょっと浮いてしまうような気もするけれど、 「Ray of Light」や「Music」のWilliam OrbitやMirwaysの器用なトラックでワクワクさせてくれたり、はたまたどっぷり精神世界に浸ったりと、Madonnaがいろんな方向へ走っています。 やっぱり、再びポップな作品に戻って正解だよね。「Ray of Light」「Beautiful Stranger」「Music」の流れは、聞いていて楽しいもん。 Madonna自身も、この頃には出産を経験していて、曲には楽しさや喜びみたいなものも出ていると思う。 くしくもこのアルバムから漏れてしまった代表曲やヒット曲もたくさんある中で、収録曲のほとんどはシングルバージョンのエディットで収録。This is ヒット曲な1枚を味わえます。

9th Album『American Life』● '03/4/22 release

Madonna、通算9枚目のオリジナルアルバムは、ずばり「American Life」。Madonna自身がまるで回顧するかのような、深く掘り下げた歌詞に、 いつもとは違った雰囲気を漂わせているね。影があるというか、落ち着いた楽曲が多数。 冒頭ナンバー「AMERICAN LIFE」では、「名前を変えないといけないの?それでスターになれるの?」などと自問自答したり、「HOLLYWOOD」では、 豪華絢爛なステージを皮肉ったり、「MOTHER AND FATHER」では、幼少期の思い出を切々と語ったり、これまで以上に内省的な部分が見えてきます。 その歌詞を飾るサウンドは、前作「Music」で見事なタッグを組んだMirwaysが仕掛けてきました。 切々と響き渡るアコースティックサウンドに、パンチの効いた打ち込みトラックを掛け合わすエレクトロサウンドでノックアウト。これは前作以上にかなりアッパーで、衝撃的なサウンドに仕上がっていますね。 大ヒットナンバー「DIE ANOTHER DAY」を含む全11曲は、どの曲もインパクトがあります。 しかし、このアルバム、例のイラク戦争と絡めた「AMERICAN LIFE」PVのブッシュ批判と相まって、セールスは振るわず。 もっと曲単体で見て欲しいけれども、Madonnaも時勢の判断には逆らえなかったもよう。 ジャケットは、Guevaraをあしらったもの。そして、ジャケットの中の文字を、Madonna自身が体を動かして表現。すごいね、この人はやっぱり。

1. AMERICAN LIFE

WRITTEN BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

9作目となるオリジナルアルバムからの先行ナンバーでもあり、アルバムと同名タイトルの曲です。 がっつりMirwaysと組んだトラックは、クセになるエレクトロビートチューンから、急にアコースティックな面を見せたりと、 トリッキーな構成で楽しませる1曲。冒頭から「名前を変えないといけないの?」「そうすれば、スターになれる?」などと、自己を省みるような歌詞にドキとさせられたと思ったら、 Fワードで挑発してきたりと、変わりませんなこの人は。すごいです。これがMadonnaが歩んできたアメリカンなライフなんだね。

Radio Editは、Fワードの部分がかき消されたショートバージョン。後半のラップもカットされ、ちょっと物足りなさがありますね。

2. HOLLYWOOD

WRITTEN BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

「AMERICAN LIFE」の次曲で「HOLLYWOOD」とは、面白い流れだね。アコースティックギターの切ないメロディとエレクトロビートが絡み合い、無機と有機が交差する。 Hollywoodの人工的な雰囲気に、Madonnaの肉体的ヴォーカルが響き渡ります。また、Madonnaの描く世界も効いているね。 Hollywoodという輝きを放つ場の裏側に焦点を当ててはチクリ。後半はヴォーカルピッチをいじくっては、よりいっそうデジタル面を押し出してきた。

アルバム「AMERICAN LIFE」から2枚目のシングルとしてカット。RADIO EDITは、ラストのシャウトパートがなく、その手前でF.O.しての幕です。

3. I'M SO STUPID

WRITTEN BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

衝撃的なタイトルとともに始まり、驚かされる1曲。Madonnaが「アーーーー」とヴォーカルを延ばしては、 「私はとても愚かなの」と歌うミディアムチューン。ギターの音が前に出たエレクトロチューンです。ただ、メロディラインやMadonnaの歌い方は、どこかしら渋くてブルースの雰囲気。

4. LOVE PROFUSION

WRITTEN BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

アルバム「AMERICAN LIFE」から4枚目のシングルとしてカット。イントロなしで始まるミディアムチューンです。始まりはギターの音を前面にして、切々と聴かせてくれます。 途中からビートを加えて、ちょっと淡々とした世界へ進行。その後もアコースティックなサウンドとデジタルビートをいい塩梅にミックス。これがMadonnaマジックだ。

5. NOBODY KNOWS ME

WRITTEN BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

ピコピコデジタルサウンドと、エフェクト処理されたMadonnaのヴォーカルでMirwaysの業が出まくったエレクトロチューン。 「誰も私のことなんか知らないんだよ」と言い放つMadonnaがかっこいいね。この曲はアコースティック要素がないから、いつも以上にどっぷりとしたサウンドに感じます。

6. NOTHING FAILS

WRITTEN BY MADONNA, GUY SIGWORTH AND JEM GRIFFITHS PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

Madonnaが切々語るように歌うナンバー。アコースティックギターと、どっぷりビートの組み合わせが、斬新なんだよね。 そこにストリングスが加わることで、緊迫感がグッと上がってきます。後半のゴスペルな感じの分厚いコーラスが加わると、なんだかとてつもない力を放つ。すごいな、圧倒されるな。

アルバム「AMERICAN LIFE」から3枚目のシングルナンバー。Radio Editは、約1分ほど短くなった短縮バージョン。壮大なコーラスが終わったら、即F.O.で幕です。

7. INTERVENTION

WRITTEN BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

この曲も、まずはアコースティックテイストを前面に、しっとりと歌い上げるMadonnaが印象的。そして、エレクトロビートをまとっては、唯一無二の世界を創り上げる。 繊細で鮮やかに、そして淡く花開く。Mirwaysの業が光りますね。「愛が私たちを変えることは知っているの」というMadonnaからのメッセージがかっこいい。

8. X-STATIC PROCESS

WRITTEN BY MADONNA AND STUART PRICE PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

MadonnaとStuart Priceによるナンバーは、まさかのアコースティックチューン。 切々と響き渡るアコースティックギターと、生々しいほどにMadonnaのヴォーカル&コーラスが包み込んでくるようだ。 しっとりと、身を委ねるように。ちなみに、この後、両者は名盤「Confessions on a Dance Floor」を作り上げるという流れです。

9. MOTHER AND FATHER

WRITTEN BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

自身の母親と父親を題材にした作品。冒頭から高音ヴォーカルにピコピコエレクトロサウンドが、ただならぬ雰囲気を放っています。 独白といいますか、モノローグ的な、切々と歌詞が流れていきますね。ラップパートがガツンときます。刻むように、するどくメスを入れるかのように、Madonnaのヴォーカルが響いてきます。

10. DIE ANOTHER DAY [FROM THE MGM MOTION PICTURE DIE ANOTHER DAY]

WRITTEN BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

40作目となる映画「007」の主題歌をMadonnaが担当。 前作アルバム「MUSIC」からの流れで、この曲もMirwaysとのタッグで、スリリングかつ大胆なデジタルサンドを使った曲が誕生。 イントロからして妖しげ。そして、手拍子とストリングス、ピストルの音で緊迫感を出す。どっぷりビートを持ってくるところは、さすがのMirwaysのお仕事。このストリングスとビートの絡みが、 Madonnaのヴォーカルを盛り上げるんだな。エフェクトをかけて、あえて機械的な印象を与えることで、かなり攻めの姿勢を感じます。映画主題歌問いこともあるし、とにかくストリングスの効果絶大。

Radio Editは、約1分カット。ラストはミサイル発射で終わりという粋な演出。

11. EASY RIDE

WRITTEN BY MADONNA AND MONTE PITTMAN PRODUCED BY MADONNA AND MIRWAIS AHMADZAI

イントロからストリングスががっつり入ってきては、麗しの音を聞かせてくれます。本編はアコースティクサウンドをざっくりと聴かせてくれるバラードナンバー。 淡々と歌を伝えるMadonnaに惹かれる1曲であります。そして、サビでのどっぷりエレクトロビートに寂しさが漂う。めぐりめぐって、また戻ってきた。ただいま。 ストリングスが本当に美しい1曲で、見事に幕を閉じました。

Compilation Album『Remixed & Revisited』● '03/11/25 release

世間ではコケてしまったと言われている「American Life」を、補填する形でリリースされたと言われるEP。 「American Life」や「Love Profusion」のハードロックバージョンや、「Nobody Knows Me」「Nothing Fails」のリミックスバージョンの他に、 GAPのCMソングとして話題を呼んだ「Into The Hollywood Groove」や、キスで話題を呼んだMTVでのライブ音源、さらにはお蔵入りだった曲の蔵出しなど、もう何でもありなMadonna状態です。 ライブ音源の方は、熱狂の具合が伝わってくるんだけれども、やっぱりパフォーマンスを映像としてみたいよね。 「Into The Hollywood Groove」はロングバージョンなんだけれども、やっぱりCMとしての短さにインパクトがあって、長くなった分、だらけてしまうのが正直な感想。 う~ん、このEPも、もうちょっと一工夫が欲しかったかな。確かに貴重な作品だとは思うけれども。このころのMadonnaの逆風をはねのけるのは結構、難ですね。

1. Nothing Fails (Nevis Mix)

Remix and Additional Production by Jason Nevins for Nevco Productions, Inc.

ドシリビートでアグレッシヴさが出てきたリミックス。 ポップなんだけれども、ディープさもあります。途中からはエッジを効かせて、鋭く突き刺してきますよ。でも、なんだかんだでポップな面が結構前に出てきています。

2. Love Profusion (Headcleanr Rock Mix)

Remix and Additional Production by Ray Carroll

ピコピコト始まったと思ったら、エッジの効いたギターがザクザクと入ってくる、ロックなリミックスチューン。 ハードなアレンジと優しさのあるMadonnaのヴォーカルが、不思議に絡み合います。でも、どこかしらあっさり目のハードロックだね。聞きやすい仕上がり。 オーソドックスで無駄に長いクラブミックスよりかは好きだな。3分ちょっとでコンパクトな仕上がりです。

3. Nobody Knows Me (Mount Sims Old School Mix)

Remix & Additional Production by Mount Sims for Jacques Socket Music

Old School Mixということで、イタロユーロミックスとはまた違った雰囲気で懐かしさを出してきたリミックス。 元のオリジナルトラックがエレクトロ要素満載だったから、料理しやすトラックだね。こちらもリミックスも、エレクトロ要素満載です。

4. American Life (Headcleanr Rock Mix)

Remix and Additional Production by Ray Carroll

こういうトラックも斬新と思えるハードハウスリミックス。バリバリギターとともに、ゴリゴリサウンドをまとって、Madonna降臨。 全てを焼き尽くすかのような圧倒的なパワーで、ヘビメタよろしく、力強さ全開で聞かせてくれます。結構、このサウンドにマッチしているようだね。

5. Like A Virgin/Hollywood Medley featuring Christina Aguilera, Britney Spears & Missy Elliott (2003 MTV VMA Performance)

MTVでのライブパフォーマンスを収録したトラック。 Britney SpearsとChristina Aguileraという2大ポップアイコンがかます「Like A Virgin」を聞かせてくれます。 ライバルとも言われる2人が会場を盛り上げるけれども、Madonnaが登場すると全てをかっさらっていったね。 しかも「結婚行進曲」バックにしての登場だ。「Hollywood」のリミックスバージョンを熱唱し、会場を沸かせます。 ブレイクでは、キスをして会場から歓声が上がったわけです。そしてMissy Elliottが登場し、「Work it」を投入。 最後は再び「Hollywood」に戻って、みんなで熱唱。これ、本当にすごいステージだ。

6. Into The Hollywood Groove featuring Missy Elliott (The Passengerz Mix)

Edited by The Passengerz

CMで話題を呼んだ「Into The Hollywood Groove」のロングバージョン。 ベースは「Into The Groove」。そのトラックをバックに、少々「Hollywood」を歌うMadonna、そしてMissy Elliottもラップで参加。 ただ、長くなった分、なんだかインパクトに欠けるというか、結局は「Into The Groove」な展開なんだよね。

7. Your Honesty (Unreleased Song)

Written by Madonna and Dallas Austin Produced by Madonna and Dallas Austin Remixed by Daniel Abraham

未発表ナンバーは、どうやらアルバム「Bedtime Stories」の頃のお蔵入り曲。 MadonnaとDallas Austinによるコンビだしね。グルーヴィーなトラックをバックに、スムースに歌うMadonnaがセクシーな、印象的ナンバー。 まったくもってお蔵入りしなくてもいいんじゃないかというくらいに、出来がいいじゃないですか。ムードたっぷりで、聞き応えも十分。ただ、小粒感は否めない。

10th Album『Confessions on a Dance Floor』● '05/11/15 release

Madonna通算9枚目のオリジナルアルバム。とにかく踊りまくることのできる曲がたくさん入っています。 前作「American Life」が商業的に不発に終わったもんだから、今作は特にテーマを設けずに、踊れる曲をこれでもかというくらいに投入。 しかも全曲ノンストップで聴かせるという構成は、ある意味、武器になっています。 オープニングチューンの「Hung Up」が、ABBAの「Gimmie! Gimmie! Gimmie!」をサンプリングしたことも話題となり、この効果もあって大ヒットを記録。 Madonnaのレオタード姿や踊りまくるPVも話題となりました。 今作では、Stuart Priceとがっつり組んで、とにかくミラーボールの下踊りまくり狂い咲き。Mirwaizの曲もあるけれども、 レトロながら新しいサウンドで構成。このアルバムからは、そのほか「Sorry」「Get Together」「Jump」がカットされ、日本でもアルバムを引っさげてのライブ公演が行われました。 このアルバムの中でも意表を突く「Isac」のアラビアンなテイストは、やっぱり狙っている感じがするね。 スペシャルエディションは、縦長特殊ケース&ブックレット仕様。さらにはボーナストラックとして1曲収録しているんだけれども、そこまで面白さは感じないんだよな。

1. Hung Up

(Madonna / Stuart Price / B. Andersson / B. Ulvaeus) Produced by Madonna and Stuart Price

時間はゆっくりと流れる、とは歌ってるものの、このトラックはアップテンポで素直に踊れと促してくる。 Madonna、待望の9枚目のアルバムからのリードチューンは、どこかしら聞いたことのあるメロディを聴かせる。そう、ABBAの「Gimmie! Gimmie! Gimmie!」をサンプリング。 この許可を得るために、自ら手紙を送ったほどののめり込み。ディスコティークなノリを最新ダンスポップに仕上げた1曲で、キャッチーな仕上がり。 なんだかんだで、Madonna自身最大のシングルセールスを記録した作品でもあります。レオタード姿で踊るMadonnaもインパクト大な大ヒットチューン。次曲へと繋ぐ5分半。

Radio Versionでは、コンパクトに3分20秒にまとめております。

2. Get Together

(Madonna / Anders Bagge / Peer Astrom / Stuart Price) Produced by Madonna and Stuart Price Original Production by Anders Bagge and Peer Astrom

アンビエントな雰囲気で静かな始まり。そこからクールなビートをまとって、スペイシーな雰囲気を作り上げるMadonna。 全体的にはクールな仕上がりで、じっくりと聴かせてくれる味付け。妖艶でもあり、壮大でもあり、とっても伸びやかなヴォーカルが魅了してきます。 だからこそ、この曲がシングルとしてカットされるのも意外でしたね。こういうアプローチでも見事なMadonna節が展開してきます。

3. Sorry

(Madonna / Stuart Price) Produced by Madonna and Stuart Price

グルーヴィーなトラックは、ディスコティークな雰囲気もあるアップテンポナンバー。「Sorry」と謝る歌かと思いきや、そんなことは言わないで、と促す歌。 リズミカルかつキャッチーに聴かせるメロディにノックアウト。さすがはMadonnaです。各国の「Sorry」も言葉に発するけれども、Madonnaの片言の「ゴメンナサイ」もいい感じだね。

アルバムからは2枚目のシングルとしてカット。Radio Versionは、40秒ほど短い4分で勝負。

4. Future Lover

(Madonna / Mirwais Ahmadai) Produced by Madonna and Mirwais Ahmadai

近未来感たっぷりのデジタルサウンドを投入し、タイトルさながら、フューチャーディスコなサイバーテイストを盛り込むトラックを聴かせる。 初めはMadonnaのkたりで静かなんだけれども、歌本編が始まると、グルーヴィーな音で盛り上げてきます。 そして、このき曲はStuart Priceではなく、Mirwaisとのタッグということで、一歩先を行っているような音を聞かせてくれます。

5. I Love New York

(Madonna / Stuart Price) Produced by Madonna and Stuart Price

軽めの4つ打ちビートとギターの軽やかな音で始まるポップなダンスチューン。しかし、次第に音に鋭さが増してきて、アゲアゲデジロックチューンに変身。 スパイスが効いています。ギターをスライドさせる音が、これまたかっこいいんだ。時代の先端、ニューヨークのきらびやかさが表れたナンバーです。

6. Let It Will Be

(Madonna / Mirwais Ahmadai /Stuart Price) Produced by Madonna and Stuart Price

イントロのスリリングな音がかっこいいな。この曲は、MirwaisとStuart Price、そしてMadonnaの3人で作り上げたというところにも面白さがあります。 軽やかさから一転、ヘビィな雰囲気に表情を変えたビートがとってもクール。ただ、全体的にエフェクトのかかったコーラスがいらなかったような気もするな。 曲の流れは最高にかっこいいです。ラストに向かって走ってゆく様が、とってもクールなMadonnaです。

7. Forbidden Love

(Madonna / Stuart Price) Produced by Madonna and Stuart Price

妖しさを漂わせながら展開する静かなミディアムナンバー。 淡々と、そして切々と語るように歌うMadonnaが印象的。そして、タイトル箇所を歌うエフェクトヴォーカルも、ここではとても効果的に入ってきて、アルバムの世界を体現しています。 まさしくフューチャーディスコな1曲。MadonnaとStuart Priceが力強くも軽やかなダンスポップに仕上げました。 だがしかし、同名異曲をすでに「Bedtime Story」で登場しているんだが、忘れていたのだろうか?

8. Jump

(Madonna / Joe Henry / Stuart Price) Produced by Madonna and Stuart Price

グルーヴィーなトラックで、Madonnaの魅力を最大限に引き出すミディアムナンバー。 最初に聞いたときは、そこまで派手ではないのでピンとこなかったけれども、聞くたびにどんどんと気になってくる作りは、さすがMadonnaだね。 ちなみに、PVでは、ツアーで訪れた東京の街中を、男性がジャンプしまくり。いわゆるパルクールをしています。いやぁ、アクティヴだね。Madonnaは、スタジオのセットで歌っていますが。 好調アルバムから、4枚目のシングルカット曲。Radio Editはオリジナルよりも30秒ほど短いです。

9. How High

(Madonna / Christian Karlsson / Pontus Winnberg / Henrik Jonback) Produced by Madonna and Bloodshy & Avant Co-Produced by Stuart Price

Co-ProducerでStuart Priceは参加しているけれども、基本的なプロデュースはMadonnaとBloodshy & Avant。 淡々と響き渡るビートと、エフェクトヴォーカルが織り成す無機的空間。鋭さと力強さも見え隠れする中で、ストリングスのようなキレのある音がかっこいいんだ。ラストが美しいね。

10. Isaac

(Madonna / Stuart Price) Produced by Madonna and Stuart Price

イントロの妖しさ、そしてエスニックというかアラビアンなヴォーカルが響き渡る異色作。Yitzhak Sinwaniのヴォーカルがさらに効果を生み出す。 クラブアプローチなテイストを出す1曲で、Madonnaのヴォーカルも、どこかしら千夜一夜物語な語り的ヴォーカルで魅了しくるようだ。この曲は面白いね。

11. Push

(Madonna / Stuart Price) Produced by Madonna and Stuart Price

どっしりドシドシビートがとっても強力なミディアムチューン。Madonnaのヴォーカルも、トラックもかなり力があって、タイトルさながら、押し出されそうです。 このアルバムの中で、こういう流れてこの曲にたどり着く展開もまた面白いな。踊るよりも、聴かせるタイプの曲に感じます。

12. Like It Or Not

(Madonna / Christian Karlsson / Pontus Winnberg / Henrik Jonback) Produced by Madonna and Bloodshy & Avant

独特なスィングビートに乗せて聴かせるアルバムのラストチューン。 この曲もBloodshy & Avantがプロデュースを手掛けていて、他の曲と一線を画すようなテイストで聴かせてくれます。 歌詞も独特の世界をたどっています。「I'll be the garden/You be the snake」私は庭で、あなたは蛇という表現は、不思議ですね。

13. Fighting Spirit

(Madonna / Mirwais Ahmadai) Produced by Madonna and Mirwais Ahmadai

デラックスバージョンのボーナストラック。こちらはMirwaisがプロデュース。今回のアルバムよりも、前作「American Life」色の方が強い印象かな。 少々表に出てくるストリングスも、「Die Another Day」っぽいし、クールなんだけれども、タイミングを誤った感じでちょっと残念だ。

Live Album『I'm Going to Tell You a Secret』● '06/6/20 ('06/7/26 on Japan) release

Madonna、久しぶりとなるドキュメンタリームービーと、初となるライブアルバム組み合わせた特別編集版の登場。 ドキュメンタリームービーは、前作「Truth or Dare/In Bed With Madonna」以来、15年ぶりの作品。 今回は、アルバム「American Life」を引っさげて行われたツアーを中心に、舞台裏の様子や家族、ダンサーたちとの関わりによりフォーカスを当てた作品。 ステージ裏のMadonnaや素のMadonna、弱いMadonnaを見ることのできる貴重な作品ですね。前作から時は経過しているけれども、 挑戦し続ける姿はやっぱりプロですね。感服です。人間Madonnaをより深く掘り下げただけに、温かさも伝わってきます。 同時にツアーパフォーマンスを何曲か見せてくれるし、当時の夫、Guy Ritchieの姿や子供の姿(Lourdes Leon、Guy Ritchie)を惜しみなく見せてくれるし、 望んでいたイスラエル訪問の様子も見せてくれる、かなり貴重な作品です。一方、初のライブアルバムは、そのツアーの中からのライブテイクを何曲か収録。 大ヒットナンバーから最新サンバーまで、さらにはJohn Lennon「Imagine」のカバーまで、興奮をパッケージ。ただ、フルサイズ公演じゃないのが残念だな。 そして、おまけのように、「I LOVE NEW YORK」が収録されているんだけれども、「Confessions on a Dance Floor」に収録されているバージョンとは違うものなので貴重ですね。デモバージョンかな?

[DISC 1:DVD]

こちらへ→☆☆☆

観客の声が熱く伝わってくるM-1。ナレーションが会場に流れ、会場は手拍子が響き渡る。エスニックでアラビアンなMadonnaの声が妖しく会場を包み込む。言葉1つ1つがダイレクトに伝わってくるね。 その流れでM-2。オリジナルを踏襲するようなハウスビートが響き渡り、会場からも声が上がる。幾分にもキーが下がっているけれども、この曲の魅力は、やっぱりパフォーマンスにあるわけで。あの「VOGUING」をCDでは見れないのが残念だよね。 続いては、デジタルポップなM-3。どっぷりビートが強力な1曲で、会場も大盛り上がりだ。 ヘリコプターの音や銃撃戦の音がインパクト大なM-4。会場からも手拍子が沸き起こる。曲が曲なだけに、迫力があるね。Madonnaのシャウトが強力です。

M-5は、ダンサーたちのパフォーマンスタイムで、Madonnaが歌っているわけではない。ただ単に、会場の興奮を伝えるだけ。これは入れなくても良かったんじゃないの?

スリリングにM-6。かっこいいんだけれども、CD音源とはそこまで変わらないのが残念。 一転して、M-7は感情を込めて歌うMadonnaが印象的。観客もそのパフォーマンスに呑み込まれているね。拍手喝采。 広がるように大合唱となるM-8。やっぱり曲本来の持つ力がハンパないね。ゴスペルコーラスも分厚くて、かっこいい曲です。 「楽しい時間を過ごしている?」と冒頭で話してM-9へ。ピコピコサウンドをバックに、のびのびと歌うMadonnaが新鮮です。ラップのように歌う部分も生々しさを感じますね。 そして、なんとJohn LennonのナンバーM-10をカバー。こういう時代だからこそ、こういう曲が必要なんだろうな。Madonnaの願いも込められているような優しいヴォーカル。会場も一緒に合唱したりして、1つになっています。 メドレーのM-11。まずはバグパイプの音色が響き渡る「SUSAN MacLEOD」。しばらく聴かせた後は、ドラムが入ってきて、躍動感を増す。そこから、GAPのコラボレーションバージョン「Into The Groove」へ。やっぱりヒット曲、大いに会場が盛り上がっています。 DJプレイからのM-12。ビートを強調させて、よりグルーヴィーに会場を熱く盛り上げてきます。さらに会場も大合唱したりと、いい感じだね。「ハッハッ」と声をあげて、Madonnaが奮い立たせる。 さらに躍動するビートに乗せてM-13。クライマックス感たっぷりで、ドシドシと攻めてくる展開です。さらにはコールアンドレスポンスで会場も燃えています。そして、拍手喝采で幕です。

ボーナストラックのM-14。アルバム「Confessions on a Dance Floor」に収録されているバージョンの、デモのようなトラック。 この曲を聴くと、結構ロックなアプローチから、アルバムでは見事なダンスバージョンへと仕上がって驚きますね。

Live Album『The Confessions Tour』● '07/1/30 (2007.03.07 on Japan) release

大ヒットアルバム「Confessions on a Dance Floor」で、改めてMadonnaとダンスのシンクロが伝わったけれども、そのアルバムを引っさげてのワールドツアーの中から、イギリス・ロンドンの公園をパッケージしたライブ作品を発表。 オープニングから巨大なミラーボールが登場したり、事前に起こった落馬事故を逆手に取った演出を見せたりと、やっぱりMadonna、タダでは起き上がらぬエンターテイナーですね。 今回は、4つのセクションに分かれたステージ構成で、第1部は騎手Madonnaが鞭を振るったりと、クールなパフォーマンスを見せます。 第2部では、いきなり十字架に磔にされて歌う姿が物議を醸したけれども、パレスチナやイスラエルを扱ったり、エイズや飢餓などを取り上げたりと、メッセージ性の強い内容となっています。 第3部は、Madonnaがギターを弾く姿がかっこいい、ロックなステージ。 そして、ラストは会場全体がダンスフロアと化す最高のステージです。その年に稼いだアーティストランキングでも、見事上位に立ったほど、大成功を収めた今回のステージ。 もう、とにかく言うことありません。歳を重ねても、とにかく踊りまくるMadonnaの姿には脱帽です。DVDとCDの2枚組仕様で、CDには、その公演から数曲を抜粋して収録しています。

[DISC 1:DVD]

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11th Album『Hard Candy』● '08/4/29 ('08/4/30 on Japan) release

Queen of Pop。Madonnaの通算12枚目となるオリジナルアルバム。前作「Confession on dance floor」が、もう踊れ踊れと言わんばかりのダンスアルバムだったのに対して、 今作は、今とにかくやりたい最先端のダンスナンバーを採用。その要となるのが、Pharrell Williams、Timbaland、Justin Timberlakeなどの起用。 とにかくビートが特徴的で、Madonnaが1歩も2歩も先を行くような作品を聞かせてくれます。 1st Singleになった「4 MINUTES」では、Justin Timberlakeと一緒に歌ったりと、全体的に若作りしている感じも否めないかな。 御年50歳の飽く無き挑戦は買うけれどもね。う~ん、前作は大変良かったけれども、今作はちょっと物足りなさがあるかな。 日本版は、特別にボーナストラックを1曲収録。

1. CANDY SHOP

(P. Williams, Madonna) Produced by The Neptunes Co-Produced by Madonna

冒頭から特徴的なビートを投入。そして、息遣い。Pharrell×Madonnaがオープンした「Candy Shop」。 こんなにアグレッシヴなのに、余裕を感じさせるパフォーマンスはさすがだね。なんでもあり。よりどりみどりで迷ってしまうCandy Shopを例えて、Madonnaがアプローチを仕掛けてきます。

2. 4 MINUTES (FEATURING JUSTIN TIMBERLAKE AND TIMBALAND)

(Madonna, T. Mosley, J. Timberlake, N. Hills) Produced by Timbaland for Timbaland Productions, Justin Timberlake for Tennman Productions and Danja for Danjahandz Productions

2年ぶりとなるアルバムからの1st Single。なんとエンターテイナーの共演。MadonnaとJustin Timberlakeが織り成す濃いめのグルーヴチューン。 さらにTimbalandも加わって、かなり濃い仕上がりだね。印象的なループを繰り返して、どっぷりどっぷり。残り少ない時間で、あなたはどうする?という問いをぶつけてくるようだ。

3. GIVE IT 2 ME

(P. Williams, Madonna) Produced by The Neptunes Co-Produced by Madonna

随分と挑発的な攻撃的ナンバー。ボコスカビートはさすがPharrellな音で、さらにデジタルサウンドを加えては、Madonnaがアプローチを仕掛けてくる。 間奏パートはうまく左右ステレオを使って楽しませる。アルバム「Hard Candy」から、3枚目のシングル。なんだけれども、ちょっとパンチの弱い印象なんだよな。

4. HEARTBEAT

(P. Williams, Madonna) Produced by The Neptunes Co-Produced by Madonna

タイトルさながら、ビートをうまく使うところがさすがPharellだよね。ということで、濃さを出しながら、クロスオーバーなサウンドで魅了してくるトラック。 もう、さすが御大2人のパフォーマンスにしびれますね。

5. MILES AWAY

(Madonna, T. Mosley, J. Timberlake, N. Hills) Produced by Timbaland for Timbaland Productions, Justin Timberlake for Tennman Productions and Danja for Danjahandz Productions

ざっくりギターの音使いが、さすがTimbalandなクールなミディアムチューン。遠距離について歌うMadonnaのヴォーカルが、とっても伸びやかだぞ。 じっくりと聞かせてくれるナンバーに、仕上がっています。 アルバムからは3枚目のシングルということで、カットされた際に1分ほど短いエディットバージョンに。日本では、木村拓哉主演のドラマ主題歌に起用された一品。

6. SHE'S NOT ME

(P. Williams, Madonna) Produced by The Neptunes Co-Produced by Madonna

ディープなベースのビートが繰り広げるミディアムグルーヴチューン。かき鳴るギターの使い方がまた、おしゃれでファンクな様相も見せたりする。 Cメロパートになって、急に重みを増してクールさがアップ。かっこいいなぁ。さすがはPharrellの作るトラックだ。ホイッスルや手拍子がまた、いい味を出す。

7. INCREDIBLE

(P. Williams, Madonna) Produced by The Neptunes Co-Produced by Madonna

軽やかに舞うおしゃれなビートチューン。こちらもPharrellが手がけたトラックで、鮮やかさを増しています。 そして、中盤では、ざっくりギターが火花を散らすように、ほとばしる。さらにはエレクトロビートを携えては、めまぐるしく展開。なんかすごいことになるね。変化を遂げまくる曲。まさしくインクレディブル。 歌詞は「あなたはすごい!」と言っては恋しく思う曲。

8. BEAT GOES ON (FEATURING KANYE WEST)

(P. Williams, Madonna, K. West) Produced by The Neptunes Co-Produced by Madonna

きらびやかなR&Bチューン。リズムよく乗りが良く、ブギーでファンクなテイストを感じさせるね。この曲もPharrellによるトラック。 そして、Kanye Westも勢いを出しまくったラップを聞かせてくれます。クールだね。

9. DANCE 2NIGHT

(Madonna, T. Mosley, J. Timberlake, H. Lane) Produced by Timbaland for Timbaland Productions and Justin Timberlake for Tennman Productions Co-produced by Hannon Lane for M.S.I. and Timbaland Productions

パンチの効いた音がビートを奏でる。どこかしらレトロな音使いも古き良きダンストラックでかっこいいね。 Timbalandの手がけたトラックがおしゃれに現代を輝かせる。あなたと一緒に踊りたいという歌。ドラマティックでグルーヴィーだね。

10. SPANISH LESSON

(P. Williams, Madonna, K. West) Produced by The Neptunes Co-Produced by Madonna

ざっくりギターを奏でるラテンチューン。さすがなビートを操るPharrell。でもって、Madonnaがスペイン語を習って歌にしています。 知っている単語を全て使い切ったとのこと。どこかしら、初期のJutsin Timberlakeな音使い。そちらもPharrellが手がけていたね。全体的に情熱的なトラック。

11. DEVIL WOULDN'T RECOGNIZE YOU

(Madonna, T. Mosley, J. Timberlake, N. Hills, J. Henry) Produced by Timbaland for Timbaland Productions, Justin Timberlake for Tennman Productions and Danja for Danjahandz Productions

落ち着いたテイストで聞かせるナンバーは、Timbalandが手がけた1曲。流れるようなメロディラインに、うっとりさせられるね。 そこにMadonnaがじっくりと歌を聴かせてくれる。そして、何よりも音がとってもドラマティックなんだな。「悪魔でさえあなたを理解できない。私だけなの」という歌です。

12. VOICES

(Madonna, T. Mosley, J. Timberlake, N. Hills, H. Lane) Produced by Timbaland for Timbaland Productions, Justin Timberlake for Tennman Productions and Danja for Danjahandz Productions Co-produced by Hannon Lane for M.S.I. and Timbaland Productions

イントロの多重コーラスがいい味を出す、アルバム本編のラストを飾るナンバー。こちらもTmbalandの制作の、重たさと濃さを投入しては、クールに聴かせてくれます。 そして、劇のようなミュージカルのようなドラマティックなラストがいい味を出すんだ。見事に幕を下ろした。

13. RING MY BELL

(P. Williams, Madonna, K. West) Produced by The Neptunes Co-Produced by Madonna

ざっくりギターをかき鳴らしては、濃いめの音をぶつけてくる、タイトル通りの鈴の音も鳴って、いい味を出す。 手拍子のような、リズムの打ち方は、いかにもPharrellなトラックです。

Compilation Album『Celebration』● '09/9/18 ('09/9/30 on Japan) release

Madonnaがキャリア25年在籍していたワーナーでの活動を総括するオールタイムなベストアルバム。タイトルもいいね。お祝い的な「Celebration」。 何はともあれ、大ヒットシングルナンバーの目白押し。どの曲も聞き覚えがあるし、どの時代にもヒット曲を放ってきたMadonnaの凄さを改めて知ることができる。いや本当にすごい。 「Lucky Star」「Like a Virgin」「Material Girl」「Like a Prayer」「Frozen」「Music」「Hung Up」などなど、とにかくヒット曲のオンパレード。 しまいには、新曲も投入。ベスト盤と同名タイトルの「Celebration」なんか、Paul oakenfold制作のトランシーなダンストラックで、とにかく踊りまくりの曲をドロップ。 1枚組のぎゅっと凝縮版と、2枚組のデラックスバージョンと2種用意。でもって、ここでも漏れた曲があるくらいに、Madonnaの凄さを思い知らされます。 ジャケットもなかなかおしゃれだね。

1-18. Revolver feat. Lil Wayne

(Madonna Ciccone / Dwayne Carter / Justin Franks / Carlos Centel Battey / Steven Andre Battey / Brandon Kitchen) Produced by Madonna & Frank E for Side 3 Entertainment

ベストアルバム「Celebration」からの新曲、もう1曲は、陽気なビートでノリノリに聴かせてくれるトラック。 ただ、正直そこまで面白いと思わせる曲には感じないんだな。Lil Wayneがラップで参加しては、新しいMadonnaを聴かせてくれるものの、う~ん、物足りないかな。

Live Album『Sticky & Sweet Tour』● '10/3/30 (2010.03.31 on Japan) release

Madonnaがアルバム「Hard Candy」を提げて行ったワールドツアーの中から、アルゼンチン・ブエノスアイレスでの公演を収録したライブDVD+CD。 ワーナーから最後のリリースとなった今作は、これでもかとこだわりを見せるMadonnaの全てを詰め込んだショーをじっくりと堪能できます。 冒頭の登場から、勇ましさたっぷり。女王降臨のごとく、その後、最新アルバムからのナンバーやヒット曲を中心に、色々と聴かせてくれます。 この人は本当にタフだよね。とにかく踊りまくり、歌いまくり、そして時にはギターも弾いて観客を魅了してきます。アルゼンチンだからこそのラテンパートの盛り上がりはすごいね。 最後の最後まで、見逃せない、聞き逃せないパフォーマンスです。

[DISC 2:DVD]

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