album

1st Album『MADONNA』● '83/7/27 release

QUEEN OF POP、Madonnaの記念すべき1st Album。ただ、この当時はポップというよりかは、クラブ/フロアを意識した音のつくりなんだよね。 それ故に、聞いていてごく自然に体が動き出すようなトラックで構成されています。キーボードの華やかなサウンドと、軽やかなビートをバックに、Madonnaがキュートなヴォーカルを聞かせてくれる。 初々しさもあって、いいね。自信に満ち溢れた感じではなく、今から始まる、これからがスタート、みたいな雰囲気が全体的に伝わってきます。 「Lucky Star」「Borderline」「Burning Up」「Everybody」、そして「Holiday」と、シングル曲を5曲も収録されているし、21世紀に歌っていても全然古臭さを感じさせない。 その時代にうまくアップデートされるような楽曲だから、すごいよな。個人的には「I KNOW IT」がツボです。また、Madonnaを支える3人のプロデューサー達も、うまくMadonnnaを輝かせた。 このアルバムをお気に入りNo.1に挙げる人が多いのもわかるような気がします。

リマスター盤は、音質がグッと向上。パワーアップしたサウンドで、名盤が蘇りました。さらに「Burniing Up」の12"バージョンと、「Lucky Star」のニューミックスまで収録されるとは、うれしいことです。

1. LUCKY STAR

Produced by Reggie Lucas for Kalisa Inc.

キラキラ煌びやかなイントロから星が降る。ベースラインが実に気持ちいい曲で、とことん踊れるポップチューン。 あなたという星の輝きを浴びて、私が生きる。そんな歌詞からも、強さを除かせるMadonna。グルーヴィーなサウンドが体を輝かせながら踊らせる。 アルバム「Madonna」から5枚目のシングルとしてカットされては、大ヒットを記録。なるほど納得だよね。

2. BORDERLINE

Produced by Reggie Lucas for Kalisa Inc.

イントロのキーボードが柔らかくて、印象的なポップチューン。グルーヴィーなミディアムトラックは、Madonnaの伸び伸びしたヴォーカルが生きるナンバーだね。 相手にあれこれ縛られるのが嫌で、線を引いては、これはこれ、それはそれ、と区別を図ろうとする主人公。もう、この頃からMadonnaの強さが表れているね。 アルバム「Madonna」から、大ヒットチューン「Holiday」に続いて、4枚目のシングルとしてカットされました。

3. BURNING UP

Produced by Reggie Lucas for Kalisa Inc.

ギターがギュインギュインと響くのが印象的な、アップテンポのダンスチューン。リズミカルに弾けて、その思いを表すような、熱く燃える歌詞が印象的な1曲。 とにかく勢いを感じさせるナンバーで、Madonna自身の弾け具合もいいよね。こちらは、Madonnaにとって2枚目のシングル。

4. I KNOW IT

Produced by Reggie Lucas for Kalisa Inc.

ポップにシンセサイザーが聞かせるイントロが楽しげなミディアムナンバー。メジャーコードで進行するパートからは、ウキウキワクワク感が伝わってくる。 しかし、サビではマイナー調に変身。これがまた、クセになるんだ。効き目たっぷりに聞かせてくれます。サックスの音もかっこよく。

5. HOLIDAY

Produced by John“Jellybean”Benitez for Jellybean Productions Inc.

プロデュースはJohn Benitez。当時のボーイフレンドというのもすごいけれども、やっぱりこの曲の持つポップな力、キャッチーな力が思う存分に出ているんだよね。 やっぱり、他のアルバム収録曲より突出している印象があります。Madonna自身もカウベルを叩いて、聞かせてくれています。 ミディアムテンポの心地よさを出したミディアムテンポのグルーヴチューン。アルバム「Madonna」から3枚目のシングルとしてカットされました。

6. THINK OF ME

Produced by Reggie Lucas for Kalisa Inc.

キーボードの音使いが印象的なグルーヴチューン。ちょっとアーバンソウルな感じも。私のことを考えてよ、と訴えるように歌うMadonnaのヴォーカルが印象的ですね。 間奏では、サックスも鳴り響いております。

7. PHYSICAL ATTRACTION

Produced by Reggie Lucas for Kalisa Inc.

ちょっとシリアスな感じも漂うミディアムテンポのグルーヴチューン。ポップに弾けながらも、やっぱり体を動かしたくなるような仕様がかっこいい1曲だね。 間奏では、語りがまたかっこいいんだ、Madonna。クラブ向けな感じに、6分をじっくりと流れてゆく。

8. EVERYBODY

Produced by Mark Kamins

言わずもがなな、Madonnaのデビュー曲。Mark Kaminsのプロデュースで、いかにもフロア受けするようなグルーヴチューン。 サビ部とメロディ部のメリハリもあって、引き込まれるね。歌詞の内容は、まぁ、よくあるシチュエーションなんだけれども、 やっぱりみんなで踊りながら口ずさみたくなるような。マジックだよね。

9. BURNING UP (12”VERSION)

Produced by Reggie Lucas for Kalisa Inc.

12インチバージョンは、1つ1つの音を際立たせて、より踊らせる趣向のトラック。グルーヴィーなビートに身を委ねて、 体を動かしたくなるようなナンバーに。間奏での音使いが、ポップで楽しい。

10. LUCKY STAR (“NEW”MIX)

Produced by Reggie Lucas for Kalisa Inc. and John“Jellybean”Benitez for Jellybean Productions Inc.

新たなミックスで、さらに輝きを増したトラック。ドラムとギターの音がより強調されて、1つ1つの音がしのぎを削っているね。 3人のプロデューサーが結集しての賜物です。フロアは盛り上がること間違いないよ。

2nd Album『Like a Virgin』● '84/11/21 release

QUEEN OF POP、Madonnaの言わずと知れた大大大ヒットアルバム。 同タイトルのシングルがもう、トコトンポップでキャッチー、それでいて「Virgin」なんて言葉をさらりと歌ってしまうMadonnaの誇らしさがいいよね。 全米チャート6週連続1位という記録も打ち出して、とにかくすごい勢いだ。 このアルバムからは「Material Girl」「Angel」「Dress You Up」などもシングルカットされては、立て続けにヒットを記録したわけですよ。 同時期に、このアルバムには収録されていないけれども、「Into the Groove」や「Crazy For You」などといったナンバーも大ヒットしては、Madonna旋風が巻き起こっていました。 プロデュースを手がけたNile Rodgersが、いいお仕事をしたわけだ。印象的な音のギターも手がけていて、どの曲もとってもポップなナンバーに仕上がっている。 シングル曲以外にも、「Love Don't Live Here Anymore」や「Shoo-Bee-Doo」などでじっくりとヴォーカルを聞かせてくれるMadonna。 Steve Breyとともに制作に参加している「Pretender」や「Stay」など、Madonnaの魅力を思う存分味わうことができるアルバムなんだよね。

こちらのリマスター盤は、当時の12インチシングルに収められていた「Like A Virgin」「Material Girl」のエクステンデッドリミックスを収録。 どちらもJellybeanによって、オリジナルをいじくりまくる勢いで、よりダンサブルな曲として味わえるトラックに変身しています。いやはや、踊りたくなるね。

1. MATERIAL GIRL

(Peter Brown / Robert Rans) Produced by Nile Rodgers for Nile Rodgers Productions, Inc.

「Like A Virgin」に続けてリリースされた、言わずと知れたMadonnaの大ヒットナンバー。 ポップなサウンドがMadonnaの魅力を押し上げるダンスチューンです。Madonnaのヴォーカルは、とっても楽しそうだな。 物が溢れた世の中をぶった斬るような歌詞の堅苦しさがありながらも、その中で生きる女の子の代弁者みたいな感じだな。 世の中、金や物なんでしょうかね。本当のところ、どうなんでしょうかね?という投げかけのような気もします。 この曲のPVは、Marilyn Monroeにインスパイアされているところも注目を集めましたね。

2. ANGEL

(Madonna / Steve Bray) Produced by Nile Rodgers for Nile Rodgers Productions, Inc.

アルバム「Like A Virgin」から3枚目のシングルとしてカットされたナンバー。 イントロでMadonnaの笑い声が入ってきては、ちょっとどうなるの?と思わせて引き込んできます。曲の方は、16ビートを彷彿とさせる疾走感のあるダンスポップチューン。 でも、とってもメロディラインが美しいんだよね。まさしく天使が降りてくるような神秘的な面も覗かせる。

3. LIKE A VIRGIN

(Billy Steinberg / Tom Kelly) Produced by Nile Rodgers for Nile Rodgers Productions, Inc.

1st Albumが大ヒットの中、Madonnaの次なるステージが開幕。とにかく、Madonnaのイメージをこの曲が作り上げたようなものだよね。 ポップチャートで初の全米No.1にも輝いた大ヒット曲ですよ。コケティッシュながら、元気いっぱいに歌うMadonnaが印象的。「まるでヴァージンみたい」と、こんなポップな楽曲で歌っちゃうんだ。 MTVでも流れまくったPVも、イタリアロケで本当に楽しそうでうらやましいね。

4. OVER AND OVER

(Madonna / Steve Bray) Produced by Nile Rodgers for Nile Rodgers Productions, Inc.

疾走感たっぷりの煌びやかに広がるアップテンポのポップチューン。リズミカルなビートとギターの音が結構マッチしている。 Madonnaのヴォーカルも元気いっぱいだね。「何度でも立ち上がる!」と、自分に喝を入れる。曲自体も勢いがあるよね。

5. LOVE DON'T LIVE HERE ANYMORE

(Miles Gregory) Produced by Nile Rodgers for Nile Rodgers Productions, Inc.

Rose Royceのカバーナンバー。とにかくストリングスの刻みが印象的だし、Madonnaのヴォーカルとともに彩を加えるコーラスも印象的。 前半はスリリングに、後半からはガツンと音が加わって、力強さを増したバラードになりました。感情を揺さぶるMadonnaのパフォーマンスに圧倒される曲です。

6. DRESS YOU UP

(Peggy Stanziale / Andrea LaRusso) Produced by Nile Rodgers for Nile Rodgers Productions, Inc.

大ヒットアルバム「Like A Virgin」から4曲目となるシングルナンバー。ベースのビートが気持ちいいポップなダンスチューンです。 サビのメロディがキャッチーだし、Madonnaの愛に包まれるようなナンバーだね。間奏では、ギターがうねりを上げて、意外にもロックな要素も取り入れている。 Madonnaのヴォーカルも元気いっぱいだね。とにかく脂に乗っています。

7. SHOO-BEE-DOO

(Madonna) Produced by Nile Rodgers for Nile Rodgers Productions, Inc.

タイトルとは裏腹に、バラード調の始まりで聞かせるナンバー。 やっぱりMadonna、歌がうまいよな。本編に入ると、テンポを伴ったミディアムチューンを聞かせてくれる。 サビのタイトルパートは、とっても口ずさみやすく、Madonnaの明るい部分がよく表れているね。間奏のサックスが、いいムードを作るんだ。

8. PRETENDER

(Madonna / Steve Bray) Produced by Nile Rodgers for Nile Rodgers Productions, Inc.

サビでもうインパクトをボンと与えてくるポップチューン。キャッチーに引き込むんだけれども、アルバムの中では、ちょっと物足りなさが生じるな。 ビートの音使いが輝かしき1980年代でいいね。

9. STAY

(Madonna / Steve Bray) Produced by Nile Rodgers for Nile Rodgers Productions, Inc.

スィングっぽいビートを放つMadonnaのクールな部分を前面に出してきたポップチューン。 「お願い、ダーリン。どこにも行かないで」と訴える主人公。歌詞からは、愛らしいMadonnaの姿が伝わってくるね。 この曲もバックのコーラスととっても相性がよくて、広がっていきます。

10. LIKE A VIRGIN (EXTENDED DANCE REMIX)

Remixed by John“Jellybean”Benitez for Jellybean Productions Inc.

大ヒットナンバーの12インチリミックスは、Jellybeanが担当。 オリジナルのトラックをあまりいじらず、ポップさをより際立たせています。キーボードの音も強調されているかな。イントロよりもアウトロをトコトン延ばしてきました。

11. MATERIAL GIRL (EXTENDED DANCE REMIX)

Remixed by John“Jellybean”Benitez for Jellybean Productions Inc.

こちらもJellybeanのリミックスで、よりポップに。 当時のフロアを楽しませるような手法で、SEをうまく使って躍らせます。間奏を延ばしては、ビートをじっくりと聞かせるMadonnaのはしゃいだ声が効果的。

3rd Album『True Blue』● '86/6/30 release

Madonna、通算3枚目のオリジナルアルバム。前作「LIKE A VIRGIN」の大大大ヒットを受けてのプレッシャーなんて、なんのその。 今作は、積極的に楽曲制作に参加しては、魅せる聞かせるMadonnaです。シングル「LIVE TO TELL」をはじめ、「OPEN YOUR HEART」「TRUE BLUE」「PAPA DON’T PREACH」「LA ISLA BONITA」 など5曲もヒットが生まれるなど、このアルバムももちろん大大大ヒットを記録。 特に物議を醸した「PAPA DON’T PREACH」は、未成年の子供が妊娠して出産をしたいという気持ちを歌い、Madonnaなりの社会への問題提起みたいなものがあります。 また、ラストを飾るナンバー「LOVE MAKES THE WORLD GO ROUND」では、ポップなトラックに乗せて、世界平和を願ったりと、Madonnaの思いが様々詰まったアルバムとなっていますね。 サウンド面もポップだった前作に比べると、筋肉質になったというか、たくましく勇ましく、力強くなっています。ロック寄り、かつゴージャスなストリングスを携えたことで、よりMadonnaの力が増大した。 「Madonna」「LIKE A VIRGIN」と、ホップステップ、そして今作で見事にジャンプして、次作「LIKE A PRAYER」で、とてつもない着地を、またするわけであります。 リマスター盤には、ボーナストラック2曲を追加収録。「LA ISLA BONITA」と「TRUE BLUE」のリミックスもリマスターされて、パンチの効いたビートとともに、ポップに聞かせてくれます。

1. PAPA DON'T PREACH

Written by Brian Elliot Additional Lyrics by Madonna Strings Arrangement:Billy Meyers Produced by Madonna and Stephen Bray

Madonnaのシングルの中でも、議論を呼んだ曲の1つに数えられるヒットチューン。 10代の妊娠や未婚の母をテーマに、Madonnaが「パパ、お願い、産ませて」と懇願するように歌います。もちろん、そこには重大な決意と育てていくという意思がしっかりと表れているんです。 曲の方は、イントロからストリングスが緊迫感を漂わせていますね。 その後はキャッチーなメロディとポップなサウンドを展開。衝撃的な歌詞が乗って、話題に上がりました。社会をも揺るがすほど、当時のMadonnaの影響力が感じられる。 アルバム「True Blue」から、2枚目のシングルとしてカット。

2. OPEN YOUR HEART

Written by Madonna, Gardner Cole, Peter Rafelson Produced by Madonna and Patrick Leonard

アルバム「True Blue」から、3枚目のシングルとしてカットされたナンバーは、ギターのカッティングがカッコよくかき鳴るポップなダンスチューン。 ビデオクリップでも見せてくれたけれども、なんだか健康的なポップチューンだね。 「心の扉を開けて」と、すべてをさらけ出すことのススメ。Madonnaのヴォーカルも生き生きとしています。

3. WHITE HEAT

Dedicated to Jimmy Cagney Written by Madonna and Pat Leonard Produced by Madonna and Patrick Leonard

映画「White Heat」の台詞を冒頭に挿入するという手法で楽しませる幕開け。 本編は、随分とロックなミディアムチューンです。エッジの効いたギターの音が飾ってきます。 鋭さがあって、かっこいいね。ベースの音もグルーヴィーに。まさしくMadonnaの熱を感じさせる1曲。

4. LIVE TO TELL

Written by Madonna and Pat Leonard Produced by Madonna and Patrick Leonard

Madonna、通算3枚目となる全米No.1ヒットとなったシングルナンバー。一見地味にも思えるけれども、かなり力を秘めたバラードナンバー。 静かながら、Madonnaのヴォーカルには包容力と説得力が備わっていて、聴く者を虜にします。 低音~高音と巧みに声を使い魅了してきます。後半は緊迫感が増大し、ゾクゾクするね。フェイドアウトで余韻を残す。

5. WHERE’S THE PARTY

Written by Madonna, Stephen Bray, Pat Leonard Produced by Madonna, Patrick Leonard and Stephen Bray

さぁさぁ、パーティーはどこだ?という感じで弾けまくりのポップチューン。 ヴォーカルも随分とパンチが効いているね。とにかく明るいパーティーチューン。弾けたサウンドがストレートに曲を表すナンバーです。

6. TRUE BLUE

Written by Madonna and Stephen Bray Produced by Madonna and Stephen Bray

アルバムのタイトルチューンで、アルバムから3枚目のシングルとなるポップチューン。 ちょいとスィングを効かせては、親しみのあるサウンドで、どこかしら懐かしくも感じるね。でも、アルバム全体を見ると、シンプルさがあって、少々インパクトに欠けるような気もします。

7. LA ISLA BONITA

Written by Madonna, Pat Leonard, Bruce Gaitsch Produced by Madonna and Patrick Leonard

アルバム「True Blue」から5枚目のシングルとしてカットされたナンバーは、妖しさと熱を感じさせるラテンチューン。 軽やかパーカッションのリズム、切なくメランコリックなスパニッシュギター、優しく語りかけるようなMadonnaのヴォーカルと、 いつものMadonnaとはちょっと違った雰囲気が、新鮮に映えますね。スペイン語も登場し、静かなる情熱を湧き上がる。とっても濃厚な時間を過ごせます。

8. JIMMY JIMMY

Written by Madonna and Stephen Bray Produced by Madonna and Stephen Bray

ヒートアップしては駆け抜けるようなアップテンポチューン。 なんだか、ノリだけで聞かせるように「Jimmy, Jimmy」のフレーズが頭の中を駆け巡ります。ただ、Jimmyに夢中だという様子はものすごくよく伝わってきますよ。

9. LOVE MAKES THE WORLD GO ROUND

Written by Madonna and Pat Leonard Produced by Madonna and Patrick Leonard

これまた、ラテンのノリでポップに繰り広げられるナンバー。戦争、銃、飢餓などの言葉が並び、Madonnaが社会情勢にもメスを入れる。 でも、愛を信じて世界を変えましょう、という温かい言葉をメインに持ってきています。 堅苦しさはあまり感じないけれども、これを機に、Madonnaと一緒に世界について考えるのもいいんなじゃないかな。

10. TRUE BLUE (THE COLOR MIX)

Additional Production and Remix by Shep Pettibone for Mastermix Productions.

笑い声、そしてフェインガースナッップのようなビートで聞かせてくれるリミックスチューン。 オリジナルと比べると、よりいっそう、ウキウキワクワクな感じが伝わってくるね。臨場感というか、曲の厚みが出てパワーアップしたね。

11. LA ISLA BONITA (EXTENDED REMIX)

Remixed by Chris Lord-Alge

魅惑のコーラスで始まるエクステンデッドバージョン。 トラック自体はオリジナルとはさほど変わらないけれども、長くなったことで、このラテン熱をより味わうことができます。たっぷりと情熱的にお届け。

Sound Track『Who's That Girl』● '87/7/21 release

Madonna主演の映画「Who's That Girl」のサウンドトラックアルバム。サウンドトラックと言っても、いわゆるバックトラックを集めたものではなく、主題歌や挿入歌を集めたもの。 Madonnaの楽曲が4曲ほどフィーチャーされています。主題歌でもある「Who's That Girl」は、直近のヒットナンバー「LA ISLA BONITA」のような、少々ラテンテイストを含んだ魅惑のミディムチューン。 また、がっつりグルーヴチューン「Causing A Commotion」や、バラード「The Look of Love」など、ヴァラエティ豊かです。 そのほか、Duncan FaureやCoati Mundiなどの楽曲も収録していて、Madonnaのみならず、様々な角度から楽しめるアルバムになっていますね。

1. WHO'S TAHT GIRL / Madonna

Produced by Madonna and Patrick Leonard

Madonna主演映画の主題歌。「Into The Groove」のグルーヴ感、「La Isla Bonita」のラテン要素をミックスさせたようなミディアムチューン。 伸びやかで妖しげなMadonnaのヴォーカルに興味が行くね。クールな雰囲気で突き刺してくるような、味がありますね。かっこいいぞ、Madonna。

2. CAUSING A COMMOTION / Madonna

Produced by Madonna and Stephen Bray

ベースの音がかっこいい、アップテンポのグルーヴチューン。ほどよい弾け具合いとともに、Madonnaが元気いっぱいに歌います。 ノリがあって、かっこいいね。パンチの効いたビートがたたみかけてきます。そのグルーヴを感じたかのように、「Get Into The Groove」なんて歌詞も登場。

3. THE LOOK OF LOVE / Madonna

Produced by Madonna and Patrick Leonard

ゆったりとムードを出すサウンドのバラードチューン。 ミステリアスな雰囲気が、かっこよさを生み出すんですよ。Madonnaのヴォーカルも、じっくりと聴かせてくれるように、語るように抑え目ですね。

4. 24 HOURS / Duncan Faure

Produced by Stephen Bray

グルーヴィーなダンスポプチューン。 いかにも1980’sなキラキラと輝いているトラック。サビもキャッチーなんだけれども、どこかしらダラっとした歌い方が気になる。

5. STEP BY STEP / Club Nouveau

Produced by Jay King, Danzil Foster, Thomas McElroy, David Agent

グルーヴたっぷりR&Bを聴かせてくれます。 濃厚。とにかく濃い。ただ、なんか単調で盛り上がりがこないような。コーラスとサックス、ピアノがラストで持って行ったね。

6. TURN IT UP / Michael Davidson

Produced by Stock Aitken Waterman

4つ打ちビートのユーロビートチューン。 Kylie Minogueでもおなじみのプロデュースチームによるもの。見事なまでのPWLなトラックだね。ノリもあるし、キャッチーに攻めてきます。

7. BEST THING EVER / Scritti Politti

Produced by Green Gartside, Dacid Gamson and John“Tokes”Potoker

ノリが軽くて、なんだかウキウキワクワクしているナンバーだね。ヴォーカルも抑え目で、敢えて伸び伸び張っていないところがクセになる。

8. CAN’T STOP / Madonna

Produced by Madonna and Stephen Bray

いい感じにポップに聞かせてくれるアップチューン。ノリノリサウンドと、Madonnaの元気いっぱいのヴォーカル、もう誰にも止められない。 中身は、あなたのことを考えることがやめられないというもの。もうね、夢中だという勢いが曲からヴォーカルから、伝わってきます。

9. EL COCO LOCO (SO SO BAD) / Coati Mundi

Produced by Coati Mundi

濃さ全開のラテングルーヴチューン。歌というか、ラップのノリで熱くほとばしっています。 そして、時に大人なサウンドでおしとやかに。でも、基本はラテンだね。燃えています。

Compilation Album『YOU CAN DANCE』● '87/11/13 ('87/12/10 on Japan) release

Madonna初となるリミックスアルバム。まず、冒頭に新曲「SPOTLIGHT」を配置して、引き込んできました。 そこから4曲、ノンストップで踊り続けられること間違いなし。一応、初期ヒットチューン「HOLIDAY」や「EVERYBODY」をリミックスして収録はしているものの、 目新しさはそこまで感じない音なんだよな。それに比べると「INTO THE GROOVE」のリミックスは鮮やかです。 特に間奏の弾むキーボードに圧倒されます。なるほど、Shep Pettieboneが手がけているんだね。 そして、ダブバージョンも収録するなど、コアなダンスアルバムとなりました。全体的に統一されているかな。真っ赤なジャケットもインパクトがありますね。

1. SPOTLIGHT

Additional Production and Remix by Jellybean for Jellybean Productions, Inc.

アルバム「You Can Dance」に収録された新曲は、これぞMadonnaなポップかつクールなビートチューン。 Jellybeanがミックスを手がけていて、さすがのMadonnaと相性ぴったりなトラックで楽しませてくれます。時代をうまく映し出したサウンドをお届け。

2. HOLIDAY

Produced and Remixed by Jellybean for Jellybean Productions, Inc.

かき鳴るギターが前に出ているトラックだね。 軽やかさでポップさが伝わってきます。そして、間奏のアグレッシヴなアレンジで、がっつりと聴かせてくれます。

3. EVERYBODY

Additional Production and Remix by Bruce Forest and Frank Heller

ビートにハリがあって、パンチのある曲。弾むビートに躍動感があって、楽しいね。オリジナルの良さをうまく引き出しています。

4. PHYSICAL ATTRACTION

Remixed by Jellybean for Jellybean Productions, Inc.

Jellybeanがリミックスを手がけたトラックは、グルーヴィーな雰囲気が際立つ1曲。ノンストップはこの曲まで。

5. OVER AND OVER

Additional Production and Mix by Steve Thompson and Michael Barbiero

アップテンポビートがよりアグレッシヴに感じられるリミックスは、 キーボードの音で味つけては、パーカッションの音をサンプリングしているとのこと。より一層、躍動感の出た感じが伝わってきます。

6. INTO THE GROOVE

Additional Production and Remix by Shep Pettiebone for Mastermix Productions

冒頭から「C'mon!」のサンプリングで、あっと驚かせるリミックス。 そこから一気に曲の魅力を放出。かっこいいな。キーボードが弾むように、間奏でも結構遊んでいるようにも思えて、工夫しまくって面白いね。

7. WHERE'S THE PARTY

Additional Production and Remix by Shep Pettiebone for Mastermix Productions

まさしくパーティーな音使いで魅了。コーラスもいかしたクールなリミックス。前曲と今曲のメドレーリミックスで、一気に魅了してきます。

8. HOLIDAY (DUB VERSION)

ダブバージョンは、ヴォーカル抜きでコーラスを従えて盛り上げてくるようなダンストラックだね。間奏での躍るキーボードが熱い。

9. INTO THE GROOVE (DUB VERSION)

この曲でもキーボードが弾ける様が、ダイレクトに伝わってくる1曲で、かなりアグレッシヴなダブバージョン。 ヴォーカルが少ない分、こういう部分で魅了してくるんだね。ただ、ヴォーカルパートだけ、他のパートよりも音が小さくなっているのはなんだ?

10. WHERE'S THE PARTY (DUB VERSION)

パーティーな雰囲気よろしく、かなりポップで明るいダブミックス。ヴォーカルも結構入ってきているので、そこまでダブな感じはしないね。

4th Album『Like a Prayer』● '89/3/21 ('89/4/9 on Japan) release

Madonna、4作目のオリジナルアルバムは、Madonnaのこれまでの思いを詰め込んだ、パーソナルな面の表れた1作。 アルバムのタイトルにもなっている冒頭ナンバー「LIKE A PRAYER」で宗教観を出しては、信仰の部分を伝えてくるMadonna。 さらに「EXPRESS YOURSELF」では、自身を表現する意味を歌ったり、「PAPA DON'T PREACH」をさらに深めた「OH FATHER」で再び父親像を歌ったりと、 Madonna、攻めてきました。一方で、「CHERISH」ではポップで可愛らしい曲を聴かせてくれたり、「DEAR JESSIE」でドリーミングな世界を歌ったりと、華やいだアプローチを仕掛けてくる。 また、あのPrinceとのデュエットを披露するという、素敵なおコラボレーションを聴かせてくれます(しかも、曲名が「LOVE SONG」とストレート)。 前作、前々作とツテップアップを続けている作品で、よりパーソナルな面とエンターテイナー性溢れる作品として見ることができます。 何はともあれ、シングル「LIKE A PRAYER」のPVが物議を醸しましたが、火に油を注ぎ、結果的にアルバムのヒットにつながったような気もするな。

1. LIKE A PRAYER

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (MADONNA AND PATRICK LEONARD)

Madonnaが約3年ぶりとなるオリジナルアルバムをリリース。通算4作目のオープニングを飾るナンバーは、 信仰心のあるMadonnaが作る祈りの歌。ギターが軽やかに躍るミディアムチューンは、ゴスペルコーラスを従えて、だんだんと盛り上がっていく展開に惹かれます。 どんどんと成長していくような曲の持つ力が、たくましく感じられますね。曲よりも宗教を冒涜したかのように批判されたPVが話題となりました。 それほどの影響力を待つMadonnaの力です。

2. EXPRESS YOURSELF

PRODUCED BY MADONNA AND STEPHEN BRAY (MADONNA AND STEPHEN BRAY)

前作シングル「LIKE A PRAYER」から一転、ガラッとゴージャスでポップに映える第2弾シングル。 ブラスも華やかに広がるトラックに乗せて、2番目ではなく1番を目指せという応援歌。 ここまで躍動感たっぷりのサウンドに乗せて、全てをさらけ出せとMadonnaが背中を押してくれるんだんて、頼もしいよね。 数年後、LADY GAGAが「BORN THIS WAY」を発表して、似ている似ていない騒動で再び注目を集めました。

3. LOVE SONG

PRODUCED BY MADONNA AND PRINCE (MADONNA AND PRINCE)

なんとMadonnaがPrinceとデュエット。これは、すごいぞ。まさしく彼の世界が入ってきている、R&Bテイストのスローチューン。でもって、ものすごくセクシーなんだよね。 ド派手にかます荒れ狂うナンバーではなく、こだわりにこだわって、1曲じっくりと味わえるナンバー。ギターも心地よくて、かなりアヴァンギャルドなトラックです。

4. TILL DEATH DO US PART

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (MADONNA AND PATRICK LEONARD)

このアルバムの中では、随分とポップに弾けるアップチューン。 メロディラインもしっかりとしていて、キャッチーながら、切ない雰囲気も出して、魅力がたっぷりと詰まっています。 ただ、歌詞はちょっと切ない関係。ラストのガラスが割れる音も、まさしく2人の関係を表しているようだね。

5. PROMISE TO TRY

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (MADONNA AND PATRICK LEONARD)

シンプルさが光るバラードナンバー。Madonnaの優しさが溢れるヴォーカルで包み込んでくれるような、落ち着いた雰囲気の中で聴かせてくれる曲です。 進むに連れて、よりストリングスの音も発揮していくね。まるで子守唄のような、安らぎを感じます。

6. CHERISH

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (MADONNA AND PATRICK LEONARD)

グルーヴィーでポップで、モータウンを彷彿とさせるナンバーは、ウキウキワクワクな気持ちが曲やサウンドに表れている1曲。 ベースの音がグルーヴィーだったり、キーボードの音が華やかだったりと、楽しさがダイレクトに伝わってきます。 久しぶりに明るくて愛に満ち溢れたMadonnaの曲ですね。アルバムから3枚目のシングルとしてカット。

7. DEAR JESSIE

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (MADONNA AND PATRICK LEONARD)

イントロからストリングスが飾ってきました。まるで「PAPA DON'T PREACH」のような雰囲気が出ていますね。 その後はグルーヴィーなテイストも含んで、ポップに展開。異色でもあり、ちょっと新しいMadonnaな感じだね。 中盤はテンポが変わって、高貴な雰囲気も出ています。クラシック要素たっぷりの1曲で、優雅に聴かせてくれます。歌詞もおとぎ話のような優しさ柔らかさがありますね。

8. OH FATHER

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (MADONNA AND PATRICK LEONARD)

こちらの曲もイントロからゴージャスに飾ってきました。どっしりと力強いバラードナンバーは、 父親に対してMadonnaが語りかけるような歌を聴かせてくれる1曲。サウンドも訴えかけてくるような力強やさ鋭さがありますね。 「PAPA DON'T PREACH」のようなテイストで、深刻さも伺えます。バラードとしての美しさが引き立つナンバー。

9. KEEP IT TOGETHER

PRODUCED BY MADONNA AND STEPHEN BRAY (MADONNA AND STEPHEN BRAY)

サウンドの後ろのベースの音がブンブンと唸るグルーヴチューン。 クールでかっこいいMadonnaですね。時代の先端を行くダンスミュージックのごとく、音のテクニックにキレがあって、かっこいいんです。 当時の状況を考えると、かなりクールなテイストを盛り込んできましたね。歌詞の内容は、家族の大切さを歌うMadonnaです。

10. SPANISH EYES

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (MADONNA AND PATRICK LEONARD)

イントロからエキゾチックなテイストを盛り込んだサウンドで魅了するバラードナンバー。 ギターのメランコリックな音から秘めたる情熱を感じるね。Madonnaのヴォーカルが、ちょっとハスキーに聞こえてきます。 なかなかのドラマティックチューンです。後半では、ブラスが入ってきて、盛り上がってきます。見事にMadonnaの世界です。

11. ACT OF CONTRITION

PRODUCED BY THE POWERS THAT BE

ギュイーンとギターの音が入ってきますが、どこか聞き覚えがあるな、と思いきや、 「LIKE A PRAYER」のイントロだね。そう、この曲、リプライズ的な1曲。バックコーラスを響かせて、Madonnaが再びヴォーカルを添えてくる1曲。 そして、ラストで訴えかけるように、言葉をぶつけてきました。

Sound Track『I'm Breathless』● '90/5/22 ('90/6/10 on Japan) release

Madonnaが準主役に大抜擢された映画「Dick Tracy」の劇中曲3局を含む作品。オリジナルアルバムにカウントするのか、それともサントラ扱いなのか、ちょっと曖昧な立ち位置な作品ですが、 全体的にはレトロで懐かしさを彷彿とさせる音使いが印象的です。映画の義忌中を彩ったナンバーはもとより、その他の曲も見事に古き良きエンタテインメントな世界を出してきたね。 「HANKY PANKY」なんて、もうノリノリですよ。そして、何よりも、このアルバムからのシングルナンバー「VOGUE」ですよね。 Shep Pettiboneのトラックは、クールな4つ打ちハウスで、スタイリッシュに聴かせてくれます。「Strike A Pose」な「VOGUE DANCE」も話題となりました。 ただ、アルバムトータルで見ると、この曲だけ浮いてしまっているようにも見えるんだな。何はともあれ、Madonnaのいろいろな姿を見せて聞かせてくれます。

1. HE'S A MAN

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (MADONNA / PATRICK LEONARD)

ゆったりテンポで聞かせてくれる渋目のナンバー。映画の世界を感じさせる雰囲気が強力だね。 Madonnaもじっくりと曲の世界に入っているかのように、ヴォーカルパフォーマンス。クールですな。

2. SOONER OR LATER

PRODUCED BY MADONNA AND BILL BOTTRELL (STEPHEN SONDHEIM)

ジャジーなテイストで聞かせるバラードチューン。ノスタルジックな雰囲気が、ぐっと大人のテイストを醸し出してくる。 映画の曲なだけあって、劇の世界がストレートに伝わってくる反面、Madonnaの楽曲として捉えることがちょっと難しいかな。

3. HANKY PANKY

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (MADONNA / PATRICK LEONARD)

タイトルのごとく、はじけまくったダンスチューン。レトロテイストとブラスの勢いが半端ないね。 でもって、コーラスも加わって、かなり熱いナンバーに仕上がっています。ベースだドラムだ、勢い溢れているんです。

4. I'M GOING BANANAS

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (MICHAEL KERNAN / ANDY PALEY)

随分と愉快痛快。軽快なラテンチューン。サルサやサンバの勢いが熱くほとばしる。 Madonnaも楽しく歌っているね。歌い方も、随分と弾けまくっている。2分にも満たないのに、濃厚な1曲だ。

5. CRY BABY

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (MADONNA / PATRICK LEONARD)

この曲も、歌い方に耳がいくね。ベビーヴォーカルで、甘ったるく、Madonnaが寄り添うかのように歌を聞かせてくれる。 泣き虫な彼を慰める歌です。

6. SOMETHING TO REMEMBER

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (MADONNA / PATRICK LEONARD)

ストレートなバラードナンバー。美しさが際立つサウンドに、Madonnaのヴォーカルも丁寧に伝えてきます。 A.O.R.のようなムードたっぷりで、Madonnaの新境地を見せるかのような曲として捉えてもいいかも。とにかくドラマティックだ。

7. BACK IN BUSINESS

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (MADONNA / PATRICK LEONARD)

イントロがクールな雰囲気が出ているね。フィンガースナップもいい味付けだ。サビでは一気に弾けるかのようだ。 ミュージカルのような音使いに、楽しさが伝わってきます。ラストはサックスがアグレッシヴに彩る。

8. MORE

PRODUCED BY MADONNA AND BILL BOTTRELL (STEPHEN SONDHEIM)

劇中を彩るナンバー。おしゃれなスタンダートナンバーでもあり、魅惑のひと時。いかにも映画を盛り上げてくれるような曲だね。 Madonnaも歌を伸びやかに聞かせてくれます。コーラスもいい味を出してくるね。でも、タイトル通り、もっとMadonnaらしさが欲しいかな。

9. WHAT CAN YOU LOSE

PRODUCED BY MADONNA AND BILL BOTTRELL (STEPHEN SONDHEIM)

同じく映画からの1曲。まず、Mandy Patinkinがじっくりと歌声を聞かせてくれる。そして、Madonnaも加わって、見事なハーモニーで聞かせるバラード。 うっとりさせてくれるんだ。

10. NOW I'M FOLLOWING YOU (PART I)

PRODUCED BY MADONNA AND PATRICK LEONARD (ANDY PALEY / JEFF LASS / NED CLAFLIN / JONATHAN PALEY)

おしゃれにジャズな雰囲気を出して、ポップに聞かせてくれる1曲。ここではWarren Beattyとのデュエット。 ピアノがいい音を加えてくる。さらにはタップの音も効果的に盛り上げてくれるんだな。

11. NOW I'M FOLLOWING YOU (PART II)

PRODUCED BY MADONNA, PATRICK LEONARD AND KEVIN GILBERT

2部構成になっているのが面白いよね。こちらは一気に現代風なダンスポップチューン。グルーヴを投入しては、ポップに。 もちろんPart Iのテイストもうまく取り入れては、アップデートされている。ただ、喘ぎ声はなんなんだ。

12. VOGUE

PRODUCED BY MADONNA AND SHEP PETTIBONE (MADONNA / SHEP PETTIBONE)

社会現象を巻き起こしたと言っていい、Madonnaのシングルナンバー。4つ打ちクールなハウストラックをうまく操っては、クールに聞かせてくれます。 Shep Pettiboneが手がけているけれども、Special ThanksにJunior Vasquezの名も登場。これまでのスーパースターに敬意を払い、ラップで讃える。 なるほど、これまでの流行=VOGUEを表すような1曲だね。そして、Madonnaの番だ。

シングルバージョンは、あの幻想的なイントロはカットです。

Compilation Album『The Immaculate Collection』● '90/11/9 ('90/11/17 on Japan) release

Madonna、初となるベストアルバム。これがとにかく最強のポップソングのオンパレード。「LUCKY STAR」「LIKE A VIRGIN」「MATERIAL GIRL」「INTO THE GROOVE」「LIVE TO TELL」 「CRAZY FOR YOU」「LIKE A PRAYER」「CHERISH」などなど、数え上げたらきりがないほど、ヒット曲満載に詰め込んでおります。 とにかく多くの楽曲を収録しているから、何曲かはエディットがかけられてシングルよりもちょっと短いバージョンになってしまったのは否めない。 また、収録から漏れてしまったシングル曲やヒット曲などもあると考えると、やっぱりMadonna、すごいな。 そんな残念な気持ちを払拭させる待望の新曲も存在感を出します。特にアルバムからの1枚目「JUSTIFY MY LOVE」は、なんとLenny Kravitzとの共作ですよ。 妖しさたっぷりで、PVもMTVで放送禁止を食らったほど話題に欠かせないMadonnaです。 なお、今作はQサウンドという新しい技術を使用しているせいか、どこかしらリミックスのように感じさせるところにも注目です。

5th Album『Erotica』● '92/10/20 ('90/10/25 on Japan) release

Madonna待望の5作目のオリジナルアルバム。何はともあれ、写真集「SEX」の話題が先行するものの、その過激さからか、アルバムセールスには結びつかず、 世間的には失敗と認知されてしまった不運な1作となります。でも、アルバムの内容的には、性を扱いながらも、いたって普通のことを歌っているんだよね。 「RAIN」や「WAITING」などでは、待つ身の主人公のことを歌ったりしています。 さらに、Shep Pettiboneと組んでは、ハウスサウンドを取り入れたりして生き生き聞かせてくれたり、なかなかアルバムの内容的には面白いんだよな。 結局、商業セールス的には失敗したけれども、めげないMadonna。まだまだ次作でも、いろいろなことに挑戦しています。

1. EROTICA

(M. CICCONE / S. PETTIBONE) PRODUCED BY MADONNA AND SHEP PETTIBONE

Madonna、5枚目のオリジナルアルバムは、タイトルからして衝撃な「Erotica」。そして、1st Singleも同名タイトルで勝負をしてきました。 Shep Pettibonetぽタッグを組んだグルーヴチューンで、ハウスやテクノを彷彿とさせるディープなダンストラック。 「Justify My Love」のような路線で、クールでカッコよく、それでいて妖しく展開していきます。

2. FEVER

(J. DEVENPORT / E. COOLEY) PRODUCED BY MADONNA AND SHEP PETTIBONE

元々はLittle Willie Johnのナンバーで、カバーを拾うのMadonna。Shep Pettiboneとの共同プロデュースで、4つ打ちハウストラックに生まれ変わった1曲です。 Madonnaのヴォーカルも、ちょっと妖しくてセクシーに聞かせてくれる。一方で、音の方はシンセがクールに。 キーボードも軽やかで、かっこいいトラックに仕上がっているんだな。

3. BYE BYE BABY

(M. CICCONE / S. PETTIBONE) PRODUCED BY MADONNA AND SHEP PETTIBONE

「This is not a Love Song」で始まるダンストラック。クールなハウストラックで、軽やかに。Madonnaのヴォーカルもエフェクトをかけては、 スタイリッシュに聞かせてくれます。別れの歌なんだけれども、主導権は主人公にあって、とっても強く映し出されているね。 あまりキャッチーさで勝負するような曲という感じはしないかな。

4. DEPPER AND DEEPER

(M. CICCONE / S. PETTIBONE / T. SHIMKIN) PRODUCED BY MADONNA AND SHEP PETTIBONE

ストレートにハウスサウンドを投入して聞かせるナンバー。キーボードの華やかさに4つ打ちビートを加えては、クールでアグレッシヴに。 そこにMadonnaが軽やかに歌い上げるわけだ。父親や母親との関係をベースに歌う深めのラブソング。Madonnaだからこその世界観が出ているね。

5. WHERE LIFE BEGINS

(M. CICCONE / A. BETTS) PRODUCED BY MADONNA AND ANDRE BETTS

クールなブレイクビートと、どこかしらジャジーなテイストで味付けするミディアムチューン。Madonnaも語るようなヴォーカルで、ムードを出してくる。 ピアノもおしゃれなんだな。「下に行って、中に入って」。もうストレートにエロなんだけれども、ストレートな愛の表現でもありますね。

6. BAD GIRL

(M. CICCONE / S. PETTIBONE) PRODUCED BY MADONNA AND SHEP PETTIBONE

味のあるミディアムバラード。キーボードの音が鮮やかに展開。メロディも、どこかしら演歌のような染み渡るラインを行く。 悪い子の振る舞いを歌い、その振る舞いでは幸せになれないよ、と説くMadonnaです。じっくりと聞くことのできるナンバーだね。

Editバージョンでは、1分ほど短く。Extendedは1分長く6分半をじっくりと聞かせてくれます。

7. WAITING

(M. CICCONE / A. BETTS) PRODUCED BY MADONNA AND ANDRE BETTS

ボコスカとブレイクビーツを聞かせては、Madonnaが淡さと語りを加えて始まるミディアムチューン。 タイトルものそままに、あなたのことをただただひたすら待つ主人公のお話。時折、メインになるピアノの音がおしゃれに広がります。

8. THIEF OF HEARTS

(M. CICCONE / S. PETTIBONE) PRODUCED BY MADONNA AND SHEP PETTIBONE

冒頭から気持ちが良いくらいに4つ打ちビートを放つハウスナンバー。あなたの心を奪った彼女に対して、 痛烈に言葉をぶつけてくるMadonnaの怒りが出ているナンバーだね。でも、トラックのせいか、そこまで恐怖は感じさせない。スタイリッシュです。

9. WORDS

(M. CICCONE / S. PETTIBONE) PRODUCED BY MADONNA AND SHEP PETTIBONE

どっしりと決めるハウストラック。どこかしらグルーヴィーな面も見せるトラックは、ベースの音が効いています。 言葉の意味、時に人を切りつけて、時に愛で包み込む。言葉を放ち、言葉を聞かせるMadonnaです。

10. RAIN

(M. CICCONE / S. PETTIBONE) PRODUCED BY MADONNA AND SHEP PETTIBONE

幻想的なバラードナンバー。美しく、それでいて力強さを出すトラック。Madonnaの持つ壮大な力と、愛で包み込んでくれるような曲だね。 曲の内容は、待っている身の主人公の気持ちを歌にしています。

11. WHY'S IT SO HARD

(M. CICCONE / S. PETTIBONE) PRODUCED BY MADONNA AND SHEP PETTIBONE

HIP-HOPなテイストで、グルーヴィーなビートを放つミディアムチューン。愛し合うことの難しさを、Madonnaが伝える1曲。 ハウス路線だったShep Pettiboneも、ここではじっくりと聞かせてくれるトラックを持ってきました。でも、キーボードは弾ませてきたね。

12. IN THIS LIFE

(M. CICCONE / S. PETTIBONE) PRODUCED BY MADONNA AND SHEP PETTIBONE

じっくりと聞かせてくれるバラードナンバー。親友を失ったことを歌にしているせいか、感情もストレートに。 ドラマティックなんだけれども、切なさが一気に押し寄せてきます。たっぷり6分超え。

13. DID YOU DO IT?

(M. CICCONE / A. BETTS) PRODUCED BY MADONNA AND ANDRE BETTS

ボコスカビートに乗せてラップが展開。MArk GoodmanとDave Murphyのパフォーマンスです。ちなみに、トラックの方は「WAITING」を使用。

14. SECRET GARDEN

(M. CICCONE / A. BETTS) PRODUCED BY MADONNA AND ANDRE BETTS

アルバムのラストを飾るナンバー。どこかしら、レトロな雰囲気を放つビートと、グルーヴィーなベースライン、 そしてピアノが織りなすミディアムトラック。別れを経験しても、なお新しい恋人を探そうとするたくましさ?みたいなものが伝わってきます。さすがMadonnaだ。

7th Album『Ray of Light』● '98/3/3 release

オリジナル作としては、前作「Bedtime Stories」から4年。 7枚目となるMadonnaのオリジナルアルバムは、Madonnaが母親という新たなステージに立ってから初の作品ということで、大きく話題となりました。 映画「Evita」も成功を収め、今作アルバムもグラミー賞という輝かしい功績を挙げ、これほどまでにMadonnaの力を感じる作品もなかなかないね。 そのアルバム表題曲「Ray of Light」は、華やかでポップな面を押し出し、これまでのMadonnaのイメージを出してきたけれども、 そのほかの曲はミディアム~スロー系の曲が多く、特にアルバムからの1stカットになったシングル「Frozen」は、ものすごくディープで、精神世界のようなトラックをじっくりと聞かせてくれます。 やはり、このアルバムでの注目は、プロデューサーにWilliam Orbitを迎えたところだよね。エレクトロサウンドを得意とするWilliam Orbitが、 Madonnaの深い部分を引き出してきた。シングルカットされた「Nothing really matters」や「The Power of Goodbye」からも、 これまで強いMadonnaのイメージをちょっと薄めて、聞かせてくれる仕上がりに。 また、オリエンタルな要素、宗教的要素も加わって、包み込んでくれるような壮大なMadonnaの愛を感じる1枚であります。 Madonnaの新たなるイメージが作り上げられたんじゃないでしょうか。やっぱり、母親になるって、大きく心境が変わるモンなんだろうね。

1. DROWNED WORLD/SUBSTITUTE FOR LOVE

Written by Madonna, William Orbit, Rod McKuen, Anita Kerr and David Collins Produced by Madonna and William Orbit

Madonna、7枚目となるオリジナルアルバム「Ray of Light」のオープニングを飾る壮大なバラードナンバー。 ゆったりした中にも、エレクトロの要素を出すWilliam Orbitならではの小業が効きまくっています。 Madonnaの言葉も、なんか随分と悟りを開いたような、深さや重たさがあるね。自身を包み込むかのように、慰めるかのように。アルバムから3枚目のカットチューン。

2. SWIM

Written by Madonna and William Orbit Produced by Madonna and William Orbit

MadonnaとWilliam Orbitによるナンバーは、アンビエントな雰囲気が漂うミディアムチューン。 淡々としてながらも、深みのある味を与えてくるMadonnaの大らかな力が伝わってきます。ドラムやフルートの味付けもあるけれども、やはりエレクトロの持つ無機質感もクールだよね。

3. RAY OF LIGHT

Written by Madonna, William Orbit, Clive Muldoon, Dave Curtis and Christine Leach Produced by Madonna and William Orbit

Madonna、8枚目のアルバムタイトルチューンでもあり、2枚目のシングルカットナンバー。 イントロのギターの音から、ちょっとカントリーな印象を与えるけれども、ふたを開けると、これまたサイバーなエレクトロチューンで、 心地よいビートをぶつけてくる。MadonnaとWilliam Orbitコンビによるプロデュース業で、鮮やかな1曲に仕上がったね。 スケールの大きな歌詞の世界もなんのその。Madonnaが高らかに歌い上げる。特に、最後のシャウトばりの歌声は響くよ。 1stシングルの「Frozen」に比べると、ものすごくポップだよね。これぞ、Madonnaな曲です。

4. CANDY PERFUME GIRL

Written by Madonna, William Orbit and Susannah Melvoin Produced by Madonna and William Orbit

どっぷりとしたビートが妖しさを生み出すミディアムチューン。 MadonnaがWilliam Orbitとともにプロデュースしたトラックは、ゆっくりと包み込むように。欲が渦巻くように、あらゆるサウンドがねじ込まれていくようだ。

5. SKIN

Written by Madonna and Patrick Leonard Produced by Madonna, William Orbit and Marius De Vries

高速ながらに深い味を出すビートで仕掛けてくるアップテンポチューン。 さすがはWilliam Orbitな感じで攻めてきます。Madonnaのヴォーカルも、低~中音域を使って魅了してくる。 このアルバムの中では、ちょいとエロティシズムを醸す歌詞なんだけれども、サウンドをうまく使うと、まったくそんな風には感じさせない驚き。

6. NOTHING REALLY MATTERS

Written by Madonna and Patrick Leonard Produced by Madonna, William Orbit and Marius De Vries

エキゾチックなダンスポップを聞かせてくれるナンバー。妖しげな雰囲気の中で、Madonnaが切々と歌い上げる。 この曲もまた、守るべきものが誕生したMadonnaならではの歌詞の世界だね。 愛に満ち溢れながら、過去を反省し、未来へ歩み出すナンバーでもあるね。優雅に舞うサウンドに乗せて展開。アルバムから5枚目のシングルカット。

7. SKY FITS HEAVEN

Written by Madonna and Patrick Leonard Produced by Madonna, William Orbit and Patrick Leonard

ちょっと煌びやかなSEが入ったりもするけれども、アシッドハウスなビートで畳み掛けてくるアップテンポチューン。 アンビエントな雰囲気とスリリングな雰囲気が絡み合っては、昇天していく。そして、とってもクール。

8. SHANTI/ASHTANGI

Written by Madonna and William Orbit Produced by Madonna and William Orbit

オリエンタルな雰囲気を出したサウンドで聞かせるナンバー。歌詞の方も、宗教色というか、ここ最近のMadonnaの傾倒が顕著に出た曲だね。 ゆったりと広がる音の力といい、Madonnaのヴォーカルといい、じわじわと包み込んでくれるような作品。

9. FROZEN

Written by Madonna and Patrick Leonard Produced by Madonna, William Orbit and Patrick Leonard

母親になったMadonnaが放ったオリジナルアルバム「Ray of Light」からの第1弾シングル。 とにかく神秘的なサウンドに包まれるスローテンポのエレクトロニカに驚かされる。 William OrbitとPatrik Leonaldとの三者プロデュースによって、Madonnaの新境地が開けたような、とにかく壮大な1曲。 ジワジワと染み込んでくるようなMadonnaの歌声とストリングスが入ってきては、スリリングな感じもする。バックのサウンドが、とてつもない世界を創り上げる。

10. THE POWER OF GOOD-BYE

Written by Madonna and Rick Nowels Produced by Madonna, William Orbit and Patrick Leonard

アンビエントなテイストで淡々と聞かせる中にも美しさを添える、ミディアムスローのバラードチューン。 Madonna、William Orbit、Patrik Leonaldの三位一体プロデュースが神秘的なトラックへと仕立て上げた。 中盤からは、ストリングスがダイナミックに入ってきては、ゴージャスに。あぁ、もう美しすぎてたまらないね。切ない別れの曲を歌い上げるMadonna。 アルバムから4枚目のシングルとしてカットされました。

11. TO HAVE AND NOT TO HOLD

Written by Madonna and Rick Nowels Produced by Madonna, William Orbit and Patrick Leonard

これまたじっくり聞かせてくれるエレクトロサウンドに乗せて、Madonnaの哲学が開花する。深いねぇ。 優しくもあり、力強さもあるヴォーカルが、かっこいいMadonna。アンビエント要素もあるサウンドは、どこかしらヒーリング効果もあるような。うなりも効果的に。

12. LITTLE STAR

Written by Madonna and Rick Nowels Produced by Madonna and Marius De Vries

Madonnaの星の歌といえば、「Lucky Star」を思い浮かべるけれども、 こちらもかなりインパクトを与える星の歌。アンビエントなサウンドとドラムンベースを彷彿とさせるビートが静かに織り成すバラードナンバー。Madonnaのヴォーカルも添えるように。語りかけるように。 まるで自身の子供について歌っているかのような、温かみのある1曲です。歌詞から愛が溢れている。

13. MER GIRL

Written by Madonna and William Orbit Produced by Madonna and William Orbit

アンビエントなエレクトロニカで聞かせるミディアムナンバー。さすがはWilliam Orbitな世界観が出たトラックだ。Madonnaも語りかけるように、優しく歌い上げる。 淡々とした中にも、生と死を扱った歌詞からは、どこかしら大きな力を感じさせる。

14. HAS TO BE

Written by Madonna, William Orbit and Patrick Leonard Produced by Madonna and William Orbit

なんだか「風の谷のナウシカ」のような雰囲気。William Orbitとの共同プロデュースで、アンビエントなエレクトロニカを聞かせてくれるミディアムスローのバラードナンバー。 スローながら、大きな世界みたいなものを聞かせてくれますね。さすがはMadonnaだ。

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