album

1st Album『ばかのうた』● '10/6/23 release

SAKEROCKのギタリストでもおなじみ、星野源が放つ初のソロアルバム。その飾らない言葉、そしてメロディに親しみを覚えるような、柔らかさや温かさに溢れた1枚。 普段の生活をしながら、ふと思ったことを口ずさむような、そんな身近な風景を切り取った歌詞を、まったりとしたメロディに乗せて歌います。 アコースティックギターはじめ、マリンバやマンドリン、バンジョーなどを巧みに操る星野源。参加ミュージシャンも、伊藤大地や伊賀航、高田連などが名を連ねます。 全15曲中、2曲はインストで1曲が細野晴臣作曲というコラボナンバー。「21世紀型HOSONO HOUSE」なんて言われてもいるけれども、さらに進化して「HOSHINO HOUSE」のような感じだね。 おじいちゃんとおばあちゃんを題材にした老人三部作「グー」「茶碗」「老夫婦」の温かさ、好きだなぁ。 ただ、幾つかの歌詞は明るそうに見えて、実は暗い。時に死を感じさせるような表現は、人生一度きりだけれども、常に死と隣り合わせということを、優しい言葉で語りかけているようだ。 やはり、幼少期にうんこを漏らして死にたいと思った星野源だからこその世界なんだろうね。

1. ばらばら

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源とみんな

記念すべき1st Albumのオープニングを飾るミディアムチューン。星野源の優しい歌声とサウンドに包まれる。 2人は2人。ばらばら。1つに重なり合うことはない。それがわかっているから、2人のままでこれからも行こう。自分は自分なんだし、あなたはあなただよ。深いね。

2. グー

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源とみんな

倒れてしまったおじいさんの視点で書かれた歌。タイトルが悲しくなくて、それでいて温かくて、いいよね。 サウンドもアップテンポながら、激し過ぎず静か過ぎず。そして、星野源の言葉のチョイスがいいね。「エロいナース」。いいね。

3. キッチン

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源とみんな

別れの歌だそうで。昨日の夕食がそのまま残っているシチュエーション、表現方法がなんだかリアルだな。今にも匂いが漂ってきそうな音と言葉。 そして声。マリンバの音がいいね。星野源自ら叩いているようだ。

4. 茶碗

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源とみんな

夫婦の長い人生について歌った歌。温かさの出たミディアムチューンを、まったりと歌う星野源。長い年月、大事にしている茶碗とともに刻まれた歴史。 山あり谷ありの人生も、欠けた茶碗があれば大丈夫。2人の絆を確かめ合えるね。

5. デイジーお味噌汁 (Instrumental)

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源

インストその1。ゆったりまったり。独特の感性と、哀愁漂うメロディ。アナログ感たっぷりで、ほんのり温かさが伝わってきます。

6. 夜中唄

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源とみんな

ジャジーな雰囲気で渋さを漂わせるミディアムナンバー。アコースティックサウンドの柔らかさが、まるで子守唄のように、優しく包み込んでくるようだ。 後半ではちょっと雰囲気が変わって、力強く説得力を出して聴かせるようだ。

7. 老夫婦

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源とみんな

おじいさんのお話。先立たれたおばあさんを思い出す内容が、少々涙。そして、そのヴォーカルとメロディ、サウンドが物語を作り上げる。 ずるいよ、泣けてくるよ。懐かしさや郷愁を出して、世界に引き込んできます。

8. くせのうた

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源とみんな

好きな人のクセを知りたいと思う主人公が、星野源自身と重なってしまうな。まったりテイストのバラードナンバーで、温かさが出ています。 でも、本人も語るように、何についての歌なのか、よくわからない。星野源らしさの出た、ハートフルなメロディに包み込まれてゆく。

9. 兄妹

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源とみんな

イントロなしで始まる弾んだ1曲。生まれてこなかった兄妹の歌ということで、このポップな音に反して、ちょっと切なさを出している歌詞が響き渡る。 メロディはキャッチーだし、どんどんと引き込んでくるね。

10. 子供

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源とみんな

アコースティックの音が優しく響き渡るまったりバラードナンバー。 子供のような大人。大人のような子供。日常のごくありふれた風景を切り取り、歌詞に愛が溢れています。いいなぁ、幸せそうだな。

11. さようならのうみ (Instrumental)

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源

インストナンバーその2。宅録のようなアナログ感たっぷりで、遠くの方から音が聞こえてくる。メロディが温かく、星野源らしさを出してくる。 うん、いいね。

12. 穴を掘る

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源とみんな

軽快なアコースティックサウンドで、陽気な雰囲気を伝えるポップチューン。 なぜ穴を掘るのか、歌詞を掘り下げても、よくわからないんだな。そこが星野源の歌詞の世界。全体的には、まったりと、のびのびしているね。

13. ただいま

Words by 星野源 Music by 細野晴臣 Arranged by 星野源とみんな

細野晴臣が作曲を手掛けたミディアムチューン。歌詞は星野源なんだけれども、珍しく英語の歌詞が登場する。 まったりとした雰囲気の中で、生活感が溢れるテイストが出ている。現実と非現実をさまようかのような、心地よさを感じるね。

14. ひらめき

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源とみんな

ジャジーテイストもある柔らかなバラードチューン。 歌詞はそれぞれ韻を踏んでいて、リズムがいいよね。輝きやひらめき、きらめきを感じさせる1曲。

15. ばかのうた

Written & Words by 星野源 Arranged by 星野源とみんな

アルバムのラストを締めるタイトルチューン。3拍子のリズミカルなテンポをまったりアコースティックサウンドが心地良さを与えるナンバー。 2人で一緒に家を建てよう、という歌を星野源なりの味のある音と言葉で聴かせてくれる。全く馬鹿にできないね。

2nd Album『エピソード』● '11/9/28 release

星野源の2枚目となるオリジナルアルバム。先行シングルとなった「くだらないの中に」が名曲過ぎて、その存在がまるで化け物みたいに他の曲を食ってしまうかと思いきや、 他のアルバム収録曲も、結構力を感じさせる。ベースとなるアコースティックテイストのサウンドを、優しく柔らかい星野源のヴォーカル、そして身近な風景を切り取り、 独自の視点で歌う姿勢は、1st「ばかのうた」の延長を行くようだ。あたかも短編小説のような、1つ1つの物語が淡々と展開。時にほのかな幸せを届けてくれたり、時に死と隣り合わせだったり、 時に人生の隙間を埋めるように、表面をひっくり返して裏側を表に出して、歌詞を聞かせてくれるようだ。 シンプルだからこそ突く、真理みたいなものに気づかされたり、当たり前だったことを攻めて考えさせられたり、なかなか実りのある収穫的な作品。うん、いいね。 初回盤は、スリーブケース仕様そして、懐かしのテイストを醸し出す、手作り新聞が付いています。読み応えありますよ。

1. エピソード

music and lyrics written by 星野源 Arranged by 星野源

アルバムのオープニングを飾るタイトルチューン。ほっこり温かさのあるアコースティックギターと、星野源のぬくもりが伝わってくるヴォーカルに染まる。 その後、ストリングスやホーンが飾ってくるけれども、華美になりすぎず、それでいて美しい1曲。お金がかかわってくると、ちょっと将来が心配になるよね。

2. 湯気

music and lyrics written by 星野源 Arranged by 星野源

どっしりと音が固まって届けてくれるようなミディアムチューン。 まったりとしたリズムが心地よさを生むけれども、派手にわ終わらず、お風呂に入りながら、湯槽に浸りながら、いろいろなことを想像しては、楽しんでいる様子が伝わってくるな。

3. 変わらないまま

music and lyrics written by 星野源 Arranged by 星野源

まったりテイストのアコースティックチューン。平凡な日常なのに、特別な日常に変えてしまう星野源。 魔法に包まれます。輝いていることに気がつかないのか、周りが輝かせているのか。日々は変わらないけれども、変わる日もあるんだよ。

4. くだらないの中に

music and lyrics written by 星野源 Arranged by 星野源

星野源にとって、初のシングルナンバー。この曲がまた、涙の名曲。アコースティックギターの音が温かさを生む。ただただ、2人で戯れている様子を、 その言葉、そのメロディで、幸せを表現する。温かく包み込んでくれる音と、星野源の優しいヴォーカルが、 普通の日常を特別な日にさせてくれるようだ。歌詞もスーッと染み込んでくるような言葉。「時代のものじゃなく、あなたのものになりたい」というフレーズに、シンプルな愛を感じる。

5. 布団

music and lyrics written by 星野源 Arranged by 星野源

こういうシンプルなタイトル、いいなぁ。イントロなしで始まるミディアムチューン。布団にくるまっている幸せ。でも、見送りができなくて、ごめんなさい。 そんな複雑な気持ちを歌ったナンバー。最後のオチがいいね。

6. バイト

music and lyrics written by 星野源 Arranged by 星野源

冒頭から衝撃的な歌詞が登場するミディアムスローチューン。 殺したいほど憎い人。長生きしてほしいくらいに愛らしい人。個人的な感情をまったりと歌う小曲。

7. 営業

music and lyrics written by 星野源 Arranged by 星野源

バックのオルガンの音が、これまでの星野源とはちょっと違う雰囲気を作るポップチューン。外回りの販売営業のストーリー。 ドラマティックなのか、皮肉なのか、この不思議な物語を綴る星野源です。温かくもシニカルに。メロディラインが、どことなくaikoっぽいような。

8. ステップ

music and lyrics written by 星野源 Arranged by 星野源

これまたどっしりと音を届けるポップなミディアムチューン。タイトルさながら、軽やかさがあり、リズミカル。 体も自然に動き出すね。そこに広がる2人だけの世界。といっても、お墓参りの歌なんだよね。悲しさを感じさせない星野源の世界観がまたいいじゃない。

9. 未来

music and lyrics written by 星野源 Arranged by 星野源

まったりと聴かせるミディアムスローチューン。 次へとつなぐ未来の切り口が独特だね。何度も悩み、泣き、それでも明日という未来が始まる、自分だけのストーリー。

10. 喧嘩

music and lyrics written by 星野源 Arranged by 星野源

3拍子で軽快に聴かせるミディアムチューン。夫婦のお話。寝相がシェーをするイヤミというのが気になるな。 些細なことで怒るけれども、やっぱりあなたが愛おしいんだ。そんな温かさ伝わる1曲。好きな人と人生を全うし、同じタイミングで逝くことができたら、幸せなんだろうな。

11. ストーブ

music and lyrics written by 星野源 Arranged by 星野源

アコースティックギターを軽やかに弾いて始まるナンバー。2番からはベースやドラムの音が入ってきて、優雅に聴かせてくれます。 冬の入り口に先立たれた君のことを思う歌。暗さよりも温かさで聴かせる言葉とメロディに、ほっこり。

12. 日常

music and lyrics written by 星野源 Arranged by 星野源

リズミカルに聴かせる軽やかミディアムチューン。これぞ星野源の醍醐味でもある身近な風景を切り取って聴かせるまったりナンバー。 毎日毎日が当たり前の日々で、今という時間も当たり前に進む。声を聞く/出すことで、今を生きていることを実感しているんだ。

13. 予想

music and lyrics written by 星野源 Arranged by 星野源

アルバムのラストを飾るミディアムチューン。ごくごく当たり前のことなのに、ごくごく自然なことなのに、言葉と声で、こんなにも特別な感じに聞こえてしまうのは何故だろう。 運命や無念にさよならできるという予想もできない、そんな場所へ連れて行ってくれることは幸せなのかな。

3rd Album『Stranger』● '13/5/1 release

星野源の転機となる3枚目のアルバム。ご存知の通り、このアルバムのレコーディングが終わった後に、病に倒れ、一命をとりとめたわけですが、 冒頭ナンバー「化物」のように、地獄から這い上がってきては、逆襲してきます。 とにかく、この曲のインパクトが強すぎて、一気に引き込まれる星野源ワールド。そこから「ワークソング」「夢の外へ」の流れが最高なんだよね。 中盤では高野寛がコーラスアレンジを手がけたゴスペルナンバーや、シングル「知らない」からラストの「ある車掌」の流れも味わい深いんだね。 シングル「フィルム」やシングルのカップリングだった「季節」「パロディ」などを含んだアルバム。 本人プロデュースということだけれども、やっぱり1枚目、2枚目に比べると、音使いが大胆になって、本人も楽しくてしょうがないんだな、という印象がダイレクtに伝わってきます。 「知らない」からの「Strange」、そして「Stranger」。まぁ、変人ですよ、星野源は。いい意味でね。 初回盤はスリーブケース仕様&近況を綴った「デラ新聞」を封入。読み応えがあります。

1. 化物

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源

イントロのマリンバにやられます。この曲自体が化物。元々は中村勘九郎へ向けられた歌ということなんだけれども、 この曲をレコーディングした後に倒れた星野源と重なる部分があるんだよね。本人もそう語っています。 死の淵から這い上がってきた男の物語のように聞こえてきます。リズミカルでキャッチーな音使いも、背中を押してくれるようだ。魅力凝縮の2分半ソング。

2. ワークソング

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Strings and Horn arranged by 岡村美央、武嶋聡、星野源

タイトルそのままお仕事ソング。ブンブンと動きのあるベースの音がかっこいいんだな。そこい淡いホーン部隊としなやかなストリングスが加わっては、ドラマを作り出す。 リズムが特徴的。Bメロの4拍子から3拍子に変わる流れがいい味を出す。働く人への応援歌。働くのは定時までね。その中の仕事で輝けと。

3. 夢の外へ

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Strings arranged by 岡村美央、星野源

星野源の3枚目となるシングルナンバー。とっても軽やかで爽やかに聴かせてくれるポップな曲です。 ギターの音色と、踊るストリングスが心をくすぐる1曲で、聞いていて、ウキウキワクワクさせてくれる極上のポップチューン。 「夢の外、現実に連れてきて」という思いを楽しく聴かせてくれます。キャッチーなサビ、そしてゆったりと聴かせるCメロの前のストリングスが、やっぱり聞いていて気持ちいいんだな。

4. フィルム

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Horn and Strings arranged by 武嶋聡、星野源

星野源待望の2枚目のシングルナンバー。アコースティックをベースにした、まったりミディアムロックチューン。 柔らかい歌声が心地よく響きわたります。フィルムのように、記録してゆく人生。いいものにしていこうという気持ちがシンプルに表れています。 歌詞の中で「電気じゃ闇は映せないよ」という部分が、個人的に好きだな。そして、アウトロの優しいセッションも、より温かさが出てきます。

5. ツアー

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源

車とタバコをテーマにしたナンバー。星野源本人はタバコを吸わないそうで、端から客観的に見えた歌詞を描き出す。 アコースティックギターの音づがいが、胸をくすぐる1曲。温かいのに、ちょっと切なさをプラス。後半の転調後も盛り上がります。

6. スカート

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Horn arranged by 武嶋聡

まったりまったり、ギターの優しい音が響き渡るバラードナンバー。休日にダラダラとして、温かい日差しを浴びるような歌だそうで。 休みの1日を歌にしています。まったりまったり。いいね、優しいね。柔らかい音使いがほっこりとさせてくれる。けれども、「セックスしたい」という歌でもあるんです。

7. 生まれ変わり

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 chorus arranged by 高野寛、星野源

イントロなしで始まるミディアムナンバーは、ゴスペルを目指して作成されたナンバーだそうで、どっしりとした音使いをバックに、親子関係を歌う星野源。 一番サビからコーラスが入ってきて、強力に訴えかけてきます。また、このコーラス隊が豪華で、高野寛やキセルの辻村、青葉市子などが参加しています。

8. パロディ

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Horn arranged by 武嶋聡

イントロから笑いに溢れるようなユニークな音使い。フニャフニャとした雰囲気が笑顔にさせてくれるような温かさに包まれる1曲。 サビでのララらのコーラスで、ほっこりさせてくれます。ceroの3人が参加しているところにも注目の1曲。リラックスした感じだな。本当に、リラックスして生きていけそうな気がする。

9. 季節

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源

「彼方」に続く日本のソウルをテーマに作成されたミディアムチューン。 ちなみに、川口市をテーマにしているそうです。鋳物の街。高音ファルセットも登場するサビの心地よさも、とにかく全体から漂ってくる渋いテイストがかっこいいんだな。

10. レコードノイズ

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源

深い深い深いところにまで行った星野源が生み出す世界。アコースティックをベースに、ジャズなりソウルなりの音でじっくり聴かせてくれる渋いナンバーです。 確かにじっくりと歌詞を読んでも、あまり意味を持たない。意味を持たないからこそ、引っかかるものがこの曲にはあるんだろうな。

11. 知らない

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Strings arranged by 岡村美央、星野源

星野源の4枚目のシングルナンバーは、深い味わいを聴かせてくれるバラードナンバー。 アコースティックな音に加えて、ストリングスが加わって、よりいっそうドラマティックな世界へ。 歌詞の世界がとても悲しい。終わりを迎えようとする2人の、その先の人生は誰も知らない。だからこそ、どういう世界なのかを知りたくなるんだね。ぐっと胸に響き渡ります。

12. ある車掌

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Strings arranged by 岡村美央、星野源

モチーフは「銀河鉄道999」の車掌ということで、アルバム本編のラストを飾るミディアムバラードチューン。 淡々としていながらも、まったりじっくりと訴えかけてくるようだ。どこへたどり着くかわからない行き先不明の列車は、まるで人生のごとく。深いね。

13. Stranger

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源

シークレットトラック。宅録のようなまったりまったりアコースティックナンバー。 タイトルが「Stranger」ということで、アルバムのタイトルを冠していながらも、シークレット扱いの短いトラックです。 味わい深く染み込んでくるような1曲だね。ブックレットには、何気に英語で歌詞が掲載されているので、要注目です。

4th Album『YELLOW DANCER』● '15/12/2 release

星野源、通算4枚目となるオリジナルアルバムは、「地獄でなぜ悪い」「Crazy Crazy」「桜の森」「SUN」という4曲のシングルナンバーを含んで、かなり強力ですが、そのほかの楽曲もかなり強力です。 冒頭からパンチを放ってくるキャッチーソング「時よ」や、ファンキーグルーヴな「Week End」、うっとりバラード「ミスユー」「口づけ」や、 じっくりミディアムチューン「Friend Ship」など、星野源のクリエーター魂が炸裂する全14曲。 「地獄でなぜ悪い」のことから、このアルバムに向かって、日本人らしさを出す踊れるアルバムを目指していたということもあり、兎にも角にも、心も体もウキウキワクワクさせてくれる作品です。 アコースティックなイメージが強かった星野源だけれども、すっかりエンターテイナーな色を見せてくれますね。 参加ミュージシャンも豪華で、インストチューン「Nerd Strut」では、敬愛する細野晴臣がベースでなんかと、星野源だからこその魅力を届けてくれます。 初回盤は豪華ブックケース&デジパック仕様で、さらにはライブDVD/Blu-raがついた2枚組。ブックレットには、セルフライナーノーツやインタビューなど、面白く読み応えがあります。 目玉のライブ作品が、これまたすごいね。日本武道館で行ったライブをまるまる22曲収録。1人でここまでやってしまう星野源もすごいな。 もちろん、この作品も、オーディオコメンタリー付きで、わちゃわちゃしています。

1. 時よ

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源

アルバムのオープニングから超絶キャッチーなナンバーを持ってきたぞ、星野源。 イントロなしだから、いきなり耳も心も奪われる。アナログシンセの特徴ある音がスパイスに、スタイリッシュでスピーディーに駆け抜けてゆく。 まさしく時を感じさせるナンバーだね。ただ、本人的にはあまり意味のない歌詞の内容とのこと。そして、全て生演奏なんだって。ストリングスものびのび響いていますね。

2. Week End

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Strings and Horn arranged by 岡村美央、武嶋聡、星野源

こちらもイントロなしで始まるポップチューン。手拍子したくなるソウルファンクな感じで、ウキウキワクワク。 やった、週末だ!という楽しさが曲にダイレクトに表れていますね。ブラストいい、ストリングスと言い、とにかく華やかに。大盛り上がりだね。

3. SUN

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Strings arranged by 岡村美央、星野源

星野源、初のドラマ主題歌は、ソウルファンクを彷彿とさせるミディアムグルーヴチューン。マイケル・ジャクソンを思って制作された楽曲とのこと。 イントロのノイズがレトロで懐かしさを漂わせてきます。なるほど、アナログシンセの音がポイントなんだね。そして、ストリングスも入ってきては、煌めきを増す。 いつか終わりを迎える人生だからこそ、今を楽しもうという明るく前向きなナンバー。ポップでキャッチー、星野源らしさが出ているね。

4. ミスユー

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Horn and Strings arranged by 武嶋聡、星野源

深く渋く、ジャジーなミディアムバラードチューン。別れた後の次なるステージへと向かう歌を、クールに聞かせてくれます。 ゆったりした中に、、ものすごく濃いものが存在する。サビでの高音ヴォーカルが、まろやかに包み込んでくれる星野源です。

5. Soul

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源

イントロなしでスタート。どっしりとしたベースやドラム、そこからオルガンやコーラスが加わって、とっても明るいポップなソウルチューン。 二番からはストリングスも加わって、どんどんと華やかになってゆく。間奏でのフルートが華麗です。

6. 口づけ

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Horn arranged by 武嶋聡

アコースティックギター弾き語りの1曲。優しく温かく、星野源のヴォーカルが、包み込んでくれる。 じんわりと染み込んでくるようなナンバー。なんだか、ロマンティックな歌詞だね、夜と朝の口づけ。

7. 地獄でなぜ悪い

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 chorus arranged by 高野寛、星野源

映画主題歌は、なんかとんでもないぞ。いろんな要素のジャンルをぶち込んで、楽しく駆け抜けてゆく。イントロからもう、地獄感たっぷり。 病に苦しんだ星野源だからこそ、表現できる歌詞に感じてしまうな。とにかく音が楽しそうだ。シングルCDにインストまで収録するほどに、音にこだわった作品でもあります。

8. Nerd Strut (Instrumental)

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Horn arranged by 武嶋聡

インストチューンなんだけれども、なんと星野源が敬愛してやまない細野晴臣がベースとして参加しています。 それ以外の楽器は、全て星野源が演奏しているとのことで、とても器用だなと思わず唸ってしまう1曲。 三線も弾いているんだね。曲はやっぱり、細野/YMOな雰囲気を醸し出している。好きなんだなぁ。

9. 桜の森

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源

こちらはイントロからストリングスが鋭く華やかに。日本のダンスクラシックを聞かせてくれるポップなグルーヴチューン。 軽やかドラムのリズムとうねるベースの音使いに耳を奪われる1曲。なかなかの渋さを放つクールなトラックが腰を打ってきます。 そして、歌詞がエロいんだな、これがまた。それをさらって歌ってしまう星野源に乾杯!

10. Crazy Crazy

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源

星野源、通算7枚目となるシングルは、両A面でのリリース。こちらは、とにかく演奏から楽しさが伝わってくるポップなロックチューン。 イントロからピアノが弾けまくって、とにかく聞いているだけで、ウキウキワクワク。「谷啓とクレイジーキャッツ」をイメージして作られたとのことで、 メンバーの名前も歌詞に入ったりと、色々と面白さをちりばめてきました。ハマ・オカモトやピエール中野も参加しています。

11. Snow Men

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Strings arranged by 岡村美央、星野源

クールなミディアムグルーヴチューン。いきなり「君の中を泳ぎたい」と、エロ全開の歌詞が踊るナンバー。 全くエロさを感じさせない星野源のヴォーカルです。それでいて、なんかロマンティックな雰囲気。ストリングスがそういう効果を発揮させているんだな。

12. Down Town

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源 Strings arranged by 岡村美央、星野源

イントロから心を掴まれるダンスチューン。リズミカルに弾むドラムやピアノにウキウキワクワク。 車を運転して走り抜けると思いきや、免許はないぜ、ということでジョギングの歌だそうです。いいね、キャッチーなメロディとサウンド。ミラーボールが回っています。

13.

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源

ベース、ドラム、ピアノという3点セットでジャジーに聞かせるナンバー。 ギターレスで、うっとり世界観はまさしく「夜」の雰囲気たっぷり。サビでファルセットも聞かせてまろやかうっとりヴォーカルに身をゆだねたくなるね。渋く温かく添えてきます。

14. Friend Ship

music and lyrics written by 星野源 Produced by 星野源 arranged by 星野源

イントロから美しさを放出。マリンバの音もスパイスになるね。ドラムの力強いビートとともに、友との別れを歌う友情ソング。 伸び伸びした星野源の歌に救われるような、サビのメロディがまたいいんだな。そして、体を自然と動かしたくなるようなマジックです。なかなかいい友情関係ですね。

[DISC 2:DVD/Blu-ray]

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5th Album『POP VIRUS』● '18/12/19 release

ポップとは何か。星野源が「YELLOW DANCER」リリースから3年。7作目のオリジナルアルバムとして「POP VIRUS」を発表。明るいポップという言葉に対して、 ネガティヴなウィルスという言葉を含ませては、星野源流のポップをリスナーに感染させる。その威力はとてつもなく、ヒットシングル「恋」「Fanily Song」「アイデア」だけの力だけではなく、 アルバム全体から感じます。「アイデア」でSTUTSと組んだことで、音の幅が広がったようにも思えるね。その表れが、タイトル曲「POP VIRUS」なんじゃないだろうか。 どっぷりビートを持ちいては、R&Bサウンドを彷彿とさせるポップチューンで、星野源の新たな世界が開かれる。 そのほか、やはり星野源が得意とするソウルやファンクなナンバーを持ってきたり、まさか山下達郎とのコラボ(コーラス参加)があったり、とてつもなくポップを生み出してきたんじゃないかな。 星野源、とことんポップを突き詰めて、今度はどんなサウンドを武器にしていくのかが、楽しみです。 初回盤のDVD/Blu-rayには、ニセ明の番組、そして星野源のスタジオライブ収録と、こちらも見応えたっぷりの内容となっています。お馴染みのオーディオコメンタリーももちろん収録。

1. Pop Virus

PRODUCED by 星野源 MUSIC & LYRICS by 星野源 ARRANGED by 星野源

星野源がばらまくPOP VIRUS。7枚目のアルバムのタイトルチューンは、ギターの和やかな演奏から、打ち込みがドドっと力強く押し寄せてくる流れに。 さらにストリングスも加わっては、今までの星野源にはなかった未来志向のサウンドでお送りする1曲。様々な感情、喜怒哀楽を詰め込んでは歌で届けてくる。 3分というコンパクトな時間に濃密に詰め込まれた才能が爆発する。

2.

PRODUCED by 星野源 MUSIC & LYRICS by 星野源 ARRANGED by 星野源

社会現象を生み出した「恋ダンス」でお馴染みの曲ですよ。アルバム「YELLOW DANCER」からの流れで、ソウルミュージックを思わせるようなダンスナンバーの誕生。 そして、あなたに恋をするラブソング。ストリングスも美しく飾ってくるけれども、ここでは二胡の音がポイントになるね。キャッチーさを武器に、テンポも速く展開。 間奏でのギターなんて、結構テクニックが必要になるんだって。サビは本当にキャッチだね。ついつい体を動かしたくなる理由もわかります。 アルバムではミックスを多少変更しているそうです。

3. Get a Feel

PRODUCED by 星野源 MUSIC & LYRICS by 星野源 ARRANGED by 星野源

ソウルだファンクだポップだロックだ。星野源の要素が詰まった1曲。とにかく星野源が楽しそうに歌っているな。そんなふうに聞こえてきます。 16ビートに乗って、手を叩いて楽しもうという気持ちが曲に出ていますね。ブラスの力も大きくて、どんどんと曲の世界に引き込まれていきます。

4.

PRODUCED by 星野源 MUSIC & LYRICS by 星野源 ARRANGED by 星野源

サラッと駆け抜けていくようなアップテンポチューン。時にソウルを感じさせるサウンド。独特のリズムビートにストリングスも加わっては、繊細さを出してきます。 肌に触れることでわかる何かがあるんですよ。赤ちゃんでも大人でも。 アルバムではミックスを多少変更しているそうです。

5. Pair Dancer

PRODUCED by 星野源 MUSIC & LYRICS by 星野源 ARRANGED by 星野源

ゆったりビートとまろやかサウンド。ダンストラックとはちょっと遠いこの曲も、星野源の巧みな音使いで心地よさを生み出してくる。 2人でダンスをするシチュエーション。とっても幸せがこぼれ落ちてくる様子が伝わってきますね。温かく淡いピアノの音でほっこりさせてくれます。 「錆びた日々の片隅」という言葉。ちょっと暗めの時期だったのかな、そこからの脱却というか前向きな気持ちを伝えてきます。

6. Present

PRODUCED by 星野源 MUSIC & LYRICS by 星野源 ARRANGED by 星野源

イントロのチェロがものすごくかっこいい1曲。その後はグルーヴを放つビートとストリングスが彩った。こちらも落ち着いたテイストでじっくりと聞かせてくれるナンバー。 「プレゼント」「今」というダブルミーニングは効いた歌詞も、いい感じだね。サビは歌詞通り、陽が差し込んでくるような明るくなる流れが実に気持ちいい。

7. Dead Leaf

PRODUCED by 星野源 MUSIC & LYRICS by 星野源 ARRANGED by 星野源

ソウルです。このアルバムの中では地味な音使いなんだけれども、聴けば聴くほどに深みにハマってゆく1曲だね。 そして、なんと言っても山下達郎がコーラスで参加しているというところに注目が集まる。程よいドゥーワップコーラスで温かく包み込んできますよ。心地よさに溺れるね。

8. KIDS

PRODUCED by 星野源 MUSIC & LYRICS by 星野源 ARRANGED by 星野源

お馴染みの宅録ナンバーは、まったり味わいのあるミディアムトラック。すべての楽器を操る星野源。シンプルながらに子供の気持ちになって歌を歌います。 この感じ、本当に子供の気分になったようで、面白いんだな。 アルバムではProhet-5でジャズピアニストの小羽創が参加と豪華。

9. Continues

PRODUCED by 星野源 MUSIC & LYRICS by 星野源 ARRANGED by 星野源

音楽はいつまでも続く。そんな内容にも読み取れる歌詞から、星野源の人生を感じさせる1曲。命は続く、ゲームは続く。音楽も続く、次の誰かを照らすんだ。 思いを繋ぐ1曲。とってもハートフルなコーラスの力が大きいね。コーラスには星野源の友達が参加しているんですよ。森三中の黒沢かずこやレイザーラモンのRG、福島晃子やムロツヨシなどが歌います。 そして、細野晴臣に捧げられているんだな。

10. サピエンス

PRODUCED by 星野源 MUSIC & LYRICS by 星野源 ARRANGED by 星野源

このリズムをよく持ってきたなぁ、と感心してしまうね。ドラムンベースよろしく、高速ビートを軽やかに操りながらも、落ち着いて歌を聞かせてくれる星野源です。 なかなか聞いているうちに癖になる曲ですね。ピコピコした音も、だんだんとハマってゆく。

11. アイデア

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星野源の転機となる曲。明るいイメージそのままに、曲がポップに展開する1番。そして、ダークな2番のディープでドープなアレンジに新しい星野源を感じさせる1曲。 影の功績者はSTUTSだね。バンド、打ち込み、そして弾き語りという構成も、今までにはなかったようで、面白い。 いろいろな要素が詰まったおもちゃ箱。しかも、バックダンサーの振り付けは、三浦大知が初めて手掛けたということも話題になりました。

12. Family Song

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家族の形は様々。年齢、性別、国籍などにとらわれない関係性を歌う星野源です。 そして、1960年代風ソウルミュージックを彷彿とさせてくる味のあるミディアムナンバーをシングルでリリース。 サビでのファルセットヴォーカルもキュンとさせてくるし、間奏でのストリングスやバンドの音もかっこいいんだ。Cメロでの星野源のヴォーカルもまた、説得力があってかっこいいね。

13. Nothing

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スィートなソウルミュージック。とってもメロウでメロメロなトラックに酔いしれる。夜がお似合いな1曲だね。 ジャジーな味わい、おしゃれな要素もあるし、かなり玄人なテイストだね。サビのファルセットでまた引き込んでくるんだ。愛し合っている中で見つけた刹那。

14. Hello Song

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音楽との出会い方はいろいろ。過去に生まれたものに、今出会って「Hello」。今作った音楽は、いずれ未来の人にも出会うという「Hello」。 そんな出会いの素晴らしさをポップに歌う星野源。ワクワク感が止まらないね。イントロがストリングスの弾けた音で、もう鷲掴みにされるんだ。 音楽だけではなく、これまで会った人やこれから出会う人にも向けれ大きく挨拶をしているようだ。「Hello」。

[DISC 2:DVD/Blu-ray]

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