album

1st Album『Dear Grand Piano』● '11/11/9 release

祝復活!SUEMITSU & THE SUEMITHとして活動していた末光篤が、アーティスト名を本名に戻して、末光篤として再び表舞台へと戻ってきました。 その間、いろいろなアーティストに楽曲を提供したり、プロデュースを行っていて、 中でも木村カエラに提供した「Butterfly」は大きな功績を上げましたね。 そして、実に3年振りとなる作品は、8曲入りのミニアルバム。 先に配信リリースされたナンバー「Hello Hello」での音から、SUEMITSU時代より、さらにパワーアップした感じが伝わってくるね。 柏倉隆史にMITO、そして細美武士とのコラボレーションも、実に楽しそうだよね。 また、多くの曲を2010年にコラボレーションしたベルギーのアーティスト、ボーン・クレインがミックスを手がけたりと、 ベルギーレコーディングに臨んだりもした末光篤。 間違いなく、新しいスタイルと今までのスタイルが融合して、大きな力を発揮している。 いしわたり節が炸裂している歌詞が印象的な「百花繚乱 the World」、 甘酸っぱい青春を思い出させる「Garcon Melancolique」、 某アイドルの曲と同名で、オマージュ/インスパイアな「悲しみよこんにちは」などなど、 とにかくヴァラエティ豊か。オープニングを飾るタイトル曲のインストナンバーも、さすがはピアニストなメロディにうっとりさせてくれます。 ミニアルバムなので、曲数が8曲だけで物足りなさはあるけれども、フルアルバムとしての力を発揮しているよね。 初回盤は特殊ジャケット仕様なので、こちらも注目。

1. Dear Grand Piano

Music:SUEMITSU atsushi

アルバムのオープニングを飾るタイトルチューンはインストナンバー。 しっとりと聞かせるピアノの音が広がるメロディが、涙腺を直撃。 麗しのメロディラインに感動するね。どうしてこんなに美しいのだろうか。ピアノの音の広がり方も、とても幻想的。 夢見心地にさせてくれては、アルバムの世界へと誘ってくれた。

2. 百花繚乱 the World

Words:ISHIWATARI junji Music:SUEMITSU atsushi

もう、これぞ末光篤なピアノとロックの融合体。 力強く、それでいてしなやかな流れを作るアップテンポチューンは、作詞をいしわたり淳治が担当。 このコンビネーションは名曲を作り上げるからね。相性も抜群です。今作もメロディにピタッとはまった、味のある歌詞を届けてくれる。 個人的には、コーヒーと角砂糖の部分がなんだか好きだな。 強力ナンバーとともに、ストリングスも繊細に広がる。この曲でアルバムの動を見事に出しては、末光篤のすべてを出しているね。

3. Garcon Melancolique

Words & Music:SUEMITSU atsushi

メトロノームと鮮やかなピアノで始まるミディアムナンバー。 いきなりヴォーカルが合唱団の少年という、曲への導入がいいじゃないですか。 思い出や懐かしさを生み出すメロディと、歌詞がこれまた胸に刺さってくるんだな。 昔、恋焦がれていた相手を思い出しては、再び想い焦がれてしまうというシチュエーション。淡いセンチメンタリズムが甦ってくるようだ。

4. 悲しみよこんにちは

Words & Music:SUEMITSU atsushi

これまた、力強さを出したアップテンポのグラインドロックチューン。 末光篤のこもったヴォーカルが、夜のシチュエーションにぴったり合うね。 疾走感と爽快感を持つサビに入ると、カラッと光が差してくるような雰囲気を放つ。ベルギーチームの演奏も、一体感があってなかなかいいね。 本人曰く、斉藤由貴の同名ヒット曲をサンプリングしようとしたというだけあって、 なるほど、親しみやすさが出ているよね。ライブで証明してくれました。

5. 音楽

Words & Music:SUEMITSU atsushi

鮮やかなメロディが踊るミディアムチューン。 曲の方はもう、末光節炸裂の1曲。弾むピアノとドラム、ギターがどっしりと構え、ストリングスの音も染み込んでくる。 この曲はやっぱり、それ以上に歌詞に耳が行くよ。君に嫌われないために、生まれ変わったら君の好きな音楽になりたいという 切なる気持ちが表れています。

6. A Lover's Concerto

Words & Music:S. linzer & D. randall Based on the Work of J. S. bach

バッハでおなじみ、「Lover's Concerto」を末光篤がカバー。 いつものグラインドロックテイストを交えて、ポップに弾けるサウンドに、子供たちの合唱が響き渡ります。 そして、どんどんと転調してゆく展開で、ドンドンと駆け上がっては盛り上がってゆくね。 後半で末光自身も歌に参加。子供たちと色は違えど、うまく馴染んでいる様子。ピアノ演奏の方はもちろん、お手の物ですよ。

7. 陽炎

Words & Music:SUEMITSU atsushi

末光節大爆発な1曲。SUEMITSU & THE SUEMITH名義でも全然いけてしまう、疾走感たっぷりのロックチューン。 かき鳴るギターやベース以上に、ブラスセクションがいい味を放つ。 追い討ちをかけるように、キャッチーなメロディも登場。サビがいい感じだね。 サビラストの間の挿入がまたいいんだ。ここがポイントだよね。情熱が伝わってくるような1曲です。

8. Hello Hello

Words:ISHIWATARI junji Music:SUEMITSU atsushi

SUEMITSU & THE SUEMITHから末光篤へ。 次なるステージへと踏み出した末光篤の、ミニアルバムからのリードナンバーは、 先に配信でリリースされた1曲。ドラムが柏倉隆史、ベースがMITO、そしてギターが細美武士という、この最強布陣を従えて、 末光篤が歌います。さらに、歌詞を手がけているのは、末光作品でもおなじみのいしわたり淳治だ。 シンプルかつ独特の表現で、愛を伝えてくる。もうね、これ以上に末光篤の曲なんだよね。素晴らしい幕開け。

2nd Album『From Your Pianist』● '12/4/4 release

体格と同時に、音幅もでかくなった末光篤。 前作ミニアルバム「Dear Grand Piano」、シングル「Butterfly」という飛び道具を経ての今作ミニアルバムは、 前作と対を成すとともに、これにて1枚の“フルアルバム”が完成するという、しゃれたつくり。 黒白白という流れは、SUEMITSU時代から踏襲しているね。 やはりピアノに造詣深いんだ。 さて、今作は、前述の木村カエラ提供曲のセルフカバー「Butterfly」や、先行配信のドストレートバラードチューン「I Novel」をはじめ、 なんと坂本真綾とベルセバのカバーを披露するという、美女と野獣があったり、 犬の気持ちになった歌詞と子供の声で思わずほころんでしまうナンバーがあったりと、 前作以上にヴァラエティ豊に感じるな。 中でも、オープニングを飾った「Reach」のどっしり感はたまらない。 そして、前作に引き続き、クラムボンのミト、鈴木俊介、柏倉隆史、そして細美武士に加えて、 シングル「Butterfly」にも参加した元ナンバガの3人、アヒトイナザワ、田渕久子、中尾憲太郎の面々が参加し、 末光篤との驚愕コラボが実現。もうね、完全復活ですよ。 これにて、「The Suite for The Grand Piano And The Pianist」が完結。 なんと、今作は2種類での発売という大盤振る舞い。 初回盤は、前作ミニアルバム収録曲「Hello Hello」と、シングル「Butterfly」のPVを収録したDVD付きの2枚組み仕様。 通常盤は、タイトル曲「From Your Pianist」をボーナストラックとして収録。

DVD

1.

2.

Hello Hello

Butterfly

1. Reach

Words & Music:SUEMITSU atsushi

末光篤、後半戦のスタート。ミニアルバムのオープニングチューンは、 シングル「Butterfly」の演奏メンバーが参加した、力強いロックナンバー。 ちょっとクールで、真剣さが伝わってくるメロディパートが本当にかっこいいんだ。 そして、サビ前のピアノブレイク、そこからサビでガツンと入ってくるところがいいね。 しかも、変拍子のような仕掛けもまた、かっこいい。巧みに音を操る末光篤。誰かに届けるための力が詰まっています。 コーラスもまた、心の奥底からの叫びみたいな感じで。

2. Lazy Line Painter Jane feat. Sakamoto Maaya

Words & Music:murdoch stuart LEE, campbell isobel KAREN, colburn richard WILLIAM, david STUART, geddes CHRISTPHER, jackson STEPHEN, martin SARAH, queen monica ANNE

今回のミニアルバムにも、前作同様、カバー曲を収録。 その選曲チョイスもまたいいね。ベルセバこと、ベル&セバスチャンのナンバーに挑戦。 しかも、デュエットです。お相手は、楽曲を提供したこともある坂本真綾。 声の質がまた、両極端。声からして美女と野獣。いや、体格もだけどね。 末光篤のどっしりとした演奏で、かっこよさ倍増です。

3. Rock'N' Roll Let Me Down

Words & Music:SUEMITSU atsushi

ノイジーなギターで始まる、勢いのあるロックチューン。 末光篤以外はベルギーミュージシャンが演奏。どっしりとした音が爽快・痛快に突き抜けてゆく。 間奏での叩くようなピアノの音もまた、熱が出ているね。

4. 甘夏白書

Words & Music:SUEMITSU atsushi

イントロのピアノの音色にうっとりさせられるミディアムナンバー。 末光本人は、運指になるということで、結構大変だということを言っています。 確かに、全編を通して、ピアノの音色が動きまくりの1曲だね。 全体的な曲としては、ちょっとジャジーなテイストもあって、渋く感じる。 歌詞は青春の甘酸っぱさが残るようなストーリー。

5. Send My baby Back

Words & Music:SUEMITSU atsushi

これまた、1980年代テイストのある歌謡曲ロックといった感じかな。 丁寧で覚えやすいメロディに親しみを感じさせながらも、末光篤節炸裂の力強いアレンジでガッツリと聞かせてくれます。 サビでの転調する部分は、哀愁を漂わせるね。 別れの曲なんだけれども、悲しさや切なさはそこまで出ていないかな。 どちらかというと、負けず嫌いというか、強がりな感じかな。

6. Pekingese The Dog

Words & Music:SUEMITSU atsushi

犬の歌×子供たちのコーラスによるキラーチューン。 犬も子供も好きだという末光篤渾身の一作。ちょっと、スカっぽい感じで軽快に聞かせてくれます。 ブラスセクションとかき鳴るギターが、とにかくノリを出す。 Bメロ頭の、少し伸ばしたヴォーカルのところに、ちょっとキュンとなる。 犬の鳴き声も入って、とにかくかわいい1曲。 ノックアウト間違いなしですよ。末光本人は、歌にはちょっとだけ参加。

7. I Novel

Words & Music:SUEMITSU atsushi

末光篤のどっぷりとした世界を作り上げたバラードナンバー。 柏倉隆史、ミト、そして細美武士という布陣を従えて聞かせてくれる、 愛の溢れるバラードは、胸にガツンと訴えかけるような、ストレートな気持ちがぶつかってくる。 「愛のベル」「私は述べる」「私小説」と様々な意味を持たせるタイトルの力で、 想像力を膨らませる。第2弾配信シングルとして、異彩を放ったトラックです。

8. Butterfly

Words:KIMURA kaela Music:SUEMITSU atsushi

とうとう、隠し玉の登場。いや、飛び道具かな。末光篤名義での初のシングルナンバーは、 木村カエラに提供して、新たなウェディングソングとして確立した、大ヒット曲のセルフカバー。 しかも、演奏がこれまた豪華。アヒトイナザワ、田渕久子、中尾憲太郎。 そう、元ナンバガの3人だ。この末光篤との組み合わせが面白すぎる。 オリジナルの優しさがパワーアップして、男性視点のようなサウンドで力強く聞かせてくれます。 所々、ちょっとオリジナルよりもひねりを加えて、趣向を凝らしたアレンジになったりも。 間奏は、CHICAGOの「Saturday in the park」だよねぇ。 ジャケットの方は、グランドピアノを使って、見事な蝶を表現。

9. From Your Pianist

Words & Music:SUEMITSU atsushi

通常盤のみに収録されている、アルバムタイトルチューン。 これがまた、ピアニスト、末光篤の真骨頂とでも言いましょうか、 うっとりとしたピアノ曲で、末光の思いをあなたへと届ける。 やっぱり、ピアノの持つ繊細さがよく出ているナンバーだよね。

DVD

1. Hello Hello

白黒ベースで見せるPV。これが、かっこいいんだ。 これぞ末光ピアノ。弾きまくりのビデオでございます。でも、目隠しという、新たなプレイ。 指の動きはさすがだよね。それ以上に、体全体の動きがアグレッシヴなんだ。 揺れる、揺れる。後半で目隠しを外して、よりダイナミックな演奏に。

2. Butterfly

フランスのパリ、しかもオペラ座の前にピアノを設置して撮影したPV。 やることが大胆ですね。そりゃ、観光客も釘付けになりますよ。 はたまた、末光篤がパリ市内を闊歩。 Astaireスタイルですね。グランドピアノに反射して映るオペラ座がかっこいいんだ。

3rd Album『色彩協奏曲 Colors of Concerto』● '13/11/13 release

末光篤名義では、初のフルアルバムとなった今作は、アルバムのタイトル通り、実に多彩な色で見せてくれる楽曲が揃っています。 今回の特徴は、様々なコラボレーションがあり、シングルにもなった斉藤由貴やGOING UNDER GROUNDのメンバー、VERSUSなどが参加。 とても面白い化学反応を示しています。 ピアノをベースにした楽曲を中心に、クラシック要素を付け足しています。 アルバムタイトルチューン「色彩協奏曲」では、「主よ人の望みの喜びを」、「You」では「エリーゼのために」、「Paper Moon」では「月の光」をミックスさせるなど、 クラシックを学んだこともある末光篤ならではの作り方を見せてくれます。 また、今回もカバー曲を収録しています。ただ、アニメ「キャンディ・キャンディ」のエンディングテーマと、ミュージカル「アニー」のテーマソングというチョイスには驚いた。 しかも、その2つをメドレーで聞かせてくれます。 何はともあれ、バックのミュージシャンたち、柏倉隆史や鈴木俊介らとの強固なタッグで、ガッツリと聴かせてくれるあたり、 SEMITES & THE SUEMITH時代を彷彿とさせる勢いを感じさせてくれるとともに、 よりいっそう、音の幅が広がって素直に歌いたいこと、弾きたいことを表現している感じだね。 タイトルチューン「色彩協奏曲」は、本当に名曲です。 ちなみに、ジャケット写真は、あのレスリー・キーが撮影。

1. 色彩前奏曲

アルバムのオープニングを飾る前奏曲。 様々なクラシックナンバーのピアノコンツェルトを吉田哲人がミックス。末光篤らしさを出すイントロダクション。 力強くもあり、繊細でもあり、巧みな音が攻めるように押し寄せる。

2. 色彩協奏曲

作詞・作曲:末光篤

美しく鮮やかなピアノのイントロで始まるアルバムタイトルナンバー。 トリッキーな3拍子の楽曲ながら、どんどんと引き込むメロディの展開にしびれます。 間奏では「主よ人の望みの喜びを」を組み込んできては、クラシック要素も出してきました。 こういうところは、さすがクラシックを学んでいるだけのことはありますね。 そして、歌詞が本当に素晴らしいね。色と絡めて、人生を塗りつぶす。「生きるということは、色を増やすこと」なんだよね。

3. You

作詞・作曲:末光篤

冒頭で「エリーゼのために」を導入して始まるピアノロックチューン。 中身はとってもポップでキャッチー。 「You!」と掛け声が飛び交うメロディパートの力強さから、サビでの明るい雰囲気へ鮮やかに映える流れがいいね。 大サビ、間奏ギターのメロディも懐かしさ溢れる。

4. Paper Moon

作詞・作曲:末光篤

力強くもあり、とってもポップな曲なだけあって、インタビュアーが「ZARDみたい」と形容するほどに、 味のあるロックチューン。ロックサウンドでガッツリとした音の中で広がるピアノの音が、温かさを加えます。 なるほど、親しみやすさがある曲だよね。2人は離れているけれども、同じ月を見ているというシチュエーションを色鮮やかに映し出す。 そして、最後には、これまたDebussy「月の光」を加えて、月の美しさや神秘性を出してきました。

5. We Gotta Get It feat. VERSES

作詞・作曲:末光篤

ラッパーのVERSUSを迎えてのヒップでポップなミディアムロックチューン。 親しみあるメロディと末光篤のヴォーカルが飾る1曲。 歌詞も随分と前向きで、背中を押してくれるようだね。 メロディも懐かしさがあります。ラップは、まぁ、ラップだよね。

6. Eve

作詞・作曲:末光篤

ピアノをしっとりと弾いて始まる、末光篤真骨頂のバラードナンバー。 切ないラブソングですね。1番が終わって、よりいっそう音数が増えて、ドラマティックに変身。 いつものバンドサウンドにストリングスやコーラスが加わって、音の波が押し寄せてきます。 美しく、はかない物語ですね。

7. 明日組曲「あしたがすき~Tomorrow」

「あしたがすき」作詞:名木田恵子 作曲:渡辺岳夫 「Tomorrow」作詞:Martin Chamin 作曲:Charles Strouse

毎回カバー曲を披露している末光篤ですが、 今回はなんと、メドレー形式でお届け。 しかも、アニメ「キャンディ・キャンディ」びエンディング曲と、ミュージカル「アニー」の主題歌です。ともに「明日」がテーマとなっており、 つながったね。「あしたがすき」の方は、女性ヴォーカルをフィーチャーして、末光篤はピアノ&コーラスで支えています。 しかし、「キャンディ」のコーラスが末光篤が歌っているところを想像すると、少々シュールな感じ。 そして、「Tomorrow」の方は、ユニゾンヴォーカルで聞かせてくれます。 バックサウンドはいつもの末光グラインドロックで力強く、かっこいいんだ。ギターもエッジが効いていますよ。

8. Palau

作詞・作曲:末光篤

リゾートサウンドよろしく、とっても爽やかなアコースティクナンバーを投入。 これがまた、末光篤らしくないというか、清々しすぎるよ。 軽やかギターも踊り、パーカッションもポップに弾んでいます。 実際に、末光自身がパラオに旅行へ行ったことがインスピレーションされているようです。 夢見心地な1曲に仕上がったね。

9. 世界を変えるピアノが歌う feat. 松本素生

作詞:松本素生 作曲:末光篤

GOING UNDER GROUNDとのコラボレーションシングルだったナンバー。 シングルでは末光篤自身がメインでヴォーカルを務めていたけれども、 アルバムでは、作詞を担当していた松本素生のヴォーカルで聞かせてくれるバージョン。 やっぱり、ヴォーカルの色が違うと、曲全体の色も変わりますね。松本素生自身の言葉だからこそ、 よりいっそうしっくり来るんだけれども、軽くも感じてしまうんだな。そして、あらためて歌詞はクサいよね。

10. Hey! Mr. Dancefloor

作詞・作曲:末光篤

モータウン風のウキウキワクワクな感じが曲から弾けているロックチューン。 とにかく鈴木俊介のギターが、いい味を出しているよね。とにかく手拍子、一緒に踊りたくなるようなリズミカルなナンバーです。 SUEMITSU & THE SUEMITH時代のシングル「Boyz, Boy Don't Cry」のような、盛り上がる1曲だね。

11. 時よ、未来に向かって走れ

作詞・作曲:末光篤

イントロから、見事なコーラスワークでうっとりとさせてくれたナンバー。 しかし、本編はとても疾走感たっぷりのグラインドロックチューン。 弾けるピアノや打ち込まれるドラムビートが、攻撃的な音を聞かせる1曲。 随分と目まぐるしい展開で、どこかしらジェットコースターのように進行してゆく。 まるでデビュー曲「Sherbet Snow and the Airplane」みたいだな。

12. Tie

作詞・作曲:末光篤

真剣に愛を伝えるナンバー。 とにかくサビの歌詞に惚れますね。イントロ無しで歌が始まり、弾むピアノとがっつりロックサウンドが、 ドキドキする胸の内を表すようだ。 メロディ自体、親しみやすさや懐かしさがありますね。 ネクタイを締めて、しゃんと胸を張って愛を伝える主人公。愛に溢れた1曲だね。

13. 恋を、した。 feat. 斉藤由貴

作詞:松本隆 作曲:末光篤

前作の配信限定ナンバー「Venus」から、コラボレーションに重点を置いた活動をしている末光篤。 「Butterfly」以来となるシングルCDは、なんと斉藤由貴とのデュエットナンバーだ。これまた驚かされますね。 「大人の初恋」をテーマに、森雪之丞が書き上げた歌詞を2人で歌い上げます。 やっぱり、職業作家の歌詞には重みがあって良いね。末光篤の書き上げたメロディも、ゆったり大人テイストのラブバラードに仕上がっています。 アレンジはやっぱり末光印。どっしりとアグレッシヴなピアノロッカバラード。美女と野獣コンビの歌声も、なかなかいい流れ。 2人で語り合うよな、掛け合いがポイントとなる巧みな構成はさすがです。それぞれ男/女パートのバージョンも、その1曲で楽しめますね。

アルバムでは、最後に斉藤由貴の語りが入ります。これがまた豪華なわけだ。

14. Smile feat. GOING UNDER GROUND

作詞・作曲:末光篤

アルバムのラストを飾るナンバーは、GOING UNDER GROUNDとのコラボナンバー。 笑顔溢れる温かいロックチューン。 鮮やかなピアノの音色にうっとりしたところで、どっしりサウンドが入ってきて、力強い援護がやってくる。 ただ、Bメロで流れが断ち切られてしまうような気がするんだよな。

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