album

1st Album『Vampire Weekend』● '08/1/29 ('10/11/3 on Japan) release

ニューヨークで結成された4人組バンド。VAMPIRE WEEKENDのデビューアルバムは、セルフタイトルと来たもんだ。 ビートが特徴的なんだけれども、とにかく先の読めないアレンジにお手上げ。時にアフリカン、時にパンク、時にストリングスでしなやかに。 あらゆる業を使っては、惑わして楽しませてくれる。なんでこんなにウキウキワクワクさせてくれるんだろうか。いやぁ、もう本人たちが楽しいんでしょうね。 歌詞もストーリー性や不思議な世界を歌っていて、バンドの世界がすでに出来上がっていますね。これがデビューアルバムで、この先どう化けていくのかがとても楽しみなバンドとなりました。

1. Mansard Roof

Produced by Rostam Batmanglij Music by Vampire Weekend Lyrics by Ezra Koenig

アフリカンビートを思わせるトラック。そして、軽やかに歌い上げるヴォーカルと、ポップなオルガンの音が絡み合うキャッチーチューン。 アルバムのオープニングから、いきなり引き込まれてゆく。

2. Oxford Comma

Written by James Morrison / Eg White Produced by Eg White for Emperor Music Management

ゆったりまったりなテイストと、早口ヴォーカルで幕開け。メロディ最後のファルセットがクセになるね。 面白くストーリー性のある歌詞も、ほんわかテイストで緩くていい感じ。次第にアグレッシヴになってゆく展開です。

3. A-Punk

Produced by Rostam Batmanglij Music by Vampire Weekend Lyrics by Ezra Koenig

なるほどポストパンクな音で、ノリノリに聞かせてくれるトラック。疾走感たっぷりで、ワクワクさせてくれます。 けれども、結構歌詞がすごいんだな。

4. Cape Cod Kwassa Kwassa

Produced by Rostam Batmanglij Music by Vampire Weekend Lyrics by Ezra Koenig

軽いのに濃い目のビートと、軽やかなギターが絡んでは、いい味を出してくる。創作短編をもとに制作されたという曲ということで、 随分と魅力が詰まっているじゃないですか。タイトルもいい感じに、Kwassa Kwassa、気分はアフリカン。

5. M79

Produced by Rostam Batmanglij Music by Vampire Weekend Lyrics by Ezra Koenig additional lyrics by Rostam Batmanglij

イントロの鮮やかさにもうノックアウト。グロッケンのような音、さらにストリングスも入ってきては、物語が展開するように聞かせてくれます。 不思議な歌詞もなんのその、バンドの音にどんどん呑み込まれてゆく。

6. Campus

Produced by Rostam Batmanglij Music and Lyrics by Rostam Batmanglij additional lyrics by Ezra Koenig

ワクワクビートがたまらない。この不思議な感じにどんどんとはまってゆく。ベース、ずるいなぁ。 サビもキャッチーに。そして、ダンサブルに。これはずるいなぁ。ドカドカしているのに、濃すぎずポップな仕上がりです。

7. Bryn

Produced by Rostam Batmanglij Music by Vampire Weekend Lyrics by Ezra Koenig

軽やか鮮やかギタープレイに魅了されるイントロ。ゆったりしていながら、アグレッシヴに仕掛けてくるトラックもまた、面白さが出ていますね。

8. One (Blake's Got A New Face)

Produced by Rostam Batmanglij Music by Vampire Weekend Lyrics by Ezra Koenig

もっさりビートをしなやかに打ち込んでくる。ヴォーカルもまた、自由だな。 そして、コーラスも自由なんだな。ゆるさとアグレッシヴな濃さがいい感じに攻めてくる。

9. I Stand Corrected

Produced by Rostam Batmanglij Music by Vampire Weekend Lyrics by Ezra Koenig

切ない始まりの後は、アップビートが押し寄せて盛り上げてきます。そこにキーボードのあわさも加えては、抑えめの熱をぶつけてくる。 君と僕の関係もよく表してきたね。

10. Walcott

Produced by Rostam Batmanglij Music by Vampire Weekend Lyrics by Ezra Koenig

イントロから弾けっぷりに完敗だ。楽しさが出ているね。勢いよくロックしています。 しかし、2番はストリングスがフューチャーされて、これまた珍しい展開を聞かせてくれます。そして、ラストのサビでは、キーボードも鮮やかに広がる。

11. The Kids Don't Stand A Chance

Produced by Rostam Batmanglij Music by Vampire Weekend Lyrics by Ezra Koenig

優しいメロディと変幻自在なヴォーカルを振りまいては、ウキウキワクワクさせてくれるナンバー。 どの音も鮮やかに広がっては、ロックとしてとどまらない音で魅力を放出。なんだ、このバンドは。とにかくこんなにアレンジに変わってゆくのに、楽しいんだよね。

2nd Album『Contra』● '10/1/11 release

NYの4人組、VAMPIRE WEEKENDの2枚目となるアルバム。前作以上に軽やかになった楽曲群が押し寄せてきます。爽やかだったり、コミカルだったり。 ガッツリギターの音にオルガンやシンセなどの音を重ねては、まったり淡く仕上げたりと、ものすごく工夫も見られますね。 それゆえ、随分とシンプルな感じになったからか、全編を通してさくっと聴けてしまう。そして、同じ先の読めない展開の楽曲もあったりして、面白さもしっかりと詰め込んできました。 このセンス、さすがな味わいで魅了するヴァンパイアたち。次なる作品もますます期待が高まりますね。

1. HORCHATA

MUSIC BY CHRIS BAIO, ROSTAM BATMANGLIJ, EZRA KOENIG, AND CHRISTOPHER TOMSON LYRICS BY ROSTAM BATMANGLIJ AND EZRA KOENIG PRODUCED BY ROSTAM BATMANGLIJ

随分とエスニックな音づかいで、オープニングから驚かされる。どこかしらバリ島のような雰囲気の音と、ガッツリロックサウンドが融合。 とにかくビートのインパクトがハンパないね。ボコスカ攻めてくるよ。さらにストリングスも入ってくると、とにかくすごい1曲に。

2. WHITE SKY

MUSIC BY CHRIS BAIO, ROSTAM BATMANGLIJ, EZRA KOENIG, AND CHRISTOPHER TOMSON LYRICS BY EZRA KOENIG PRODUCED BY ROSTAM BATMANGLIJ

ボコボコとした音、とってもリズミカルなビートをバックに、軽やかに歌い上げるナンバー。 コーラスなんか、自由気ままでのびのびと響かせていますね。ドリーミングなインパクトもぶつけてきました。

3. HOLIDAY

MUSIC BY CHRIS BAIO, ROSTAM BATMANGLIJ, EZRA KOENIG, AND CHRISTOPHER TOMSON LYRICS BY EZRA KOENIG PRODUCED BY ROSTAM BATMANGLIJ

ほんわかした始まり。「ホリデイ!ホリデイ!」と始まりの歌い方も、待ち望んでいた休日がやってきた嬉しさを伝えてくるね。 全体的にはスカのような雰囲気で、とにかくインパクトのあるオルガンの音がいい味を出してくるんだ。

4. CALIFORNIA ENGLISH

MUSIC BY CHRIS BAIO, ROSTAM BATMANGLIJ, EZRA KOENIG, AND CHRISTOPHER TOMSON LYRICS BY EZRA KOENIG PRODUCED BY ROSTAM BATMANGLIJ

ドラムビートに早口ヴォーカルが融合する1曲。リズミカルでアップテンポ、弾けまくっているけれども抑え目で。 早口のヴォーカルがすべてを持っていくかのようなインパクトを放つ。

5. TAXI CAB

MUSIC BY ROSTAM BATMANGLIJ AND EZRA KOENIG LYRICS BY EZRA KOENIG PRODUCED BY ROSTAM BATMANGLIJ

淡々と語るかのように、落ち着いた雰囲気からスタート。ゆったりまったり、あまりバンドらしい音ではない感じ。 でも、これもVAMPIRE WEEKENDの味なんだろうな。とにかくヴォーカルは語るように。

6. RUN

MUSIC BY CHRIS BAIO, ROSTAM BATMANGLIJ, EZRA KOENIG, AND CHRISTOPHER TOMSON LYRICS BY EZRA KOENIG PRODUCED BY ROSTAM BATMANGLIJ

どちらかというと、スキップしているような陽気なナンバー。こちらもドカドカとビートを叩いて、オルガンの温かみの味付けも。 サビではデジタルな雰囲気も出しては、軽やかな音使いで魅惑のひととき。

7. COUSINS

MUSIC BY CHRIS BAIO, ROSTAM BATMANGLIJ, EZRA KOENIG, AND CHRISTOPHER TOMSON LYRICS BY EZRA KOENIG PRODUCED BY ROSTAM BATMANGLIJ

弾けまくり。パンキッシュな勢いをぶつけてくるナンバー。言葉もとにかく勢いそのままに、どんどんと畳みかけてきた。 ギタープレイもドラムプレイも、ゾクゾクワクワクさせてくれる、とにかく力がすごい。

8. GIVING UP THE GUN

MUSIC BY CHRIS BAIO, ROSTAM BATMANGLIJ, EZRA KOENIG, AND CHRISTOPHER TOMSON LYRICS BY EZRA KOENIG PRODUCED BY ROSTAM BATMANGLIJ

ポップで派手に。おもちゃをひっくり返したようなイントロ。全体的には淡々としたヴォーカルがもっさりさせてくれる。 ラストにはコーラスも加わって、舞います。

9. DIPLOMAT'S SON

MUSIC BY CHRIS BAIO, ROSTAM BATMANGLIJ, EZRA KOENIG, AND CHRISTOPHER TOMSON LYRICS BY ROSTAM BATMANGLIJ AND EZRA KOENIG PRODUCED BY ROSTAM BATMANGLIJ

レゲエのような軽やかビートに合わせて、ドリーミングな打ち込みを散りばめてきたミディアムチューン。 まろやかで淡く、心地よいサウンドの波に呑み込まれます。ずいぶんと伸びやかなヴォーカルが続きます。

10. I THINK UR A CONTRA

MUSIC BY ROSTAM BATMANGLIJ AND EZRA KOENIG LYRICS BY EZRA KOENIG PRODUCED BY ROSTAM BATMANGLIJ

アルバムのタイトルを含んだナンバーでアルバムを締め。幻想的で、とっても心地よい作品。 アコースティックなテイストがあって、どこか昇天していくような美しさが伝わってくるね。

3rd Album『Modern Vampires of the City』● '13/5/14 release

VAMPIRE WEEKENDも3枚目のアルバムとなりました。枚数を重ねるごとに、ますます読めない彼らのサウンド。 今作は、ゆったりまったり系もさることながら、パンチの効いたロックチューンをストレートにぶつけてきました。その筆頭がM-4「Diane Young」ですね。 こんなにキャッチーで、勢いがあるナンバーをぶつけてくるとは、驚きだよねBaby。そのほか、パーカッションがアグレッシヴだった李、ヴォーカルが突き抜けていたり、 楽曲をサンプリングして構築したり、ダークな雰囲気を醸し出すバラードがあったりと、とにかく様々。これがVAMPIRE WEEKEND。 ラストのインストナンバーまで、トラックとトリックを味わって楽しむことができます。このアルバムリリース後、しばらくバンドの音源はお休みということで。

1. Obvious Bicycle

music by Rostam Batmanglij and Ezra Koenig lyrics by Ezra Koenig produced by Rostam Batmanglij and Ariel Rechtshaid

しっとりとした雰囲気の中で、じっくりと歌声を聞かせてくれる、ミディアムスローチューン。 伸びやかなヴォーカルも心地よい。まるで、夜が明けて陽が昇るような楽曲だね。アルバムのオープニングに相応しているかのような曲。

2. Unbelievers

music by Rostam Batmanglij and Ezra Koenig lyrics by Ezra Koenig produced by Rostam Batmanglij and Ariel Rechtshaid

オルガンの音、そして躍動するビートが織りなすアップチューン。とってもポップで、聞いているうちにノリに乗って、楽しくなってゆく。 サビもキャッチーさはあるけれども、牧歌的な間奏のメロディラインがいい感じなんだな。

3. Step

music by Rostam Batmanglij and Ezra Koenig lyrics by Ezra Koenig produced by Rostam Batmanglij and Ariel Rechtshaid

カノン奏法みたいに降るメロディラインでしっとりと聞かせてくれるミディアムチューン。 音もグロッケンのような音を投入しては、クラシカルな雰囲気を覗かせる。音使いはシンプルなのに、このテイストはさすが3枚目の作品だ。

4. Diane Young

music by Rostam Batmanglij and Ezra Koenig lyrics by Ezra Koenig produced by Rostam Batmanglij and Ariel Rechtshaid

イントロ無しでガツガツと音をぶつけてくるアップテンポのロックチューン。久しぶりにドラムがガツガツと暴れているね。 キャッチーさもたっぷり。特にサビの「Baby Baby Baby Baby...」は、ついつい口ずさみたくなるな。 周りが静かになると、このヴォーカルだけがフィーチャーされて、なかなか面白いんだ。最後は突き抜けていった。

5. Don't Lie

music by Rostam Batmanglij and Ezra Koenig lyrics by Ezra Koenig additional lyrics by Rostam Batmanglij produced by Rostam Batmanglij and Ariel Rechtshaid

ドラムがどっしりガッツリと響き、同じようにオルガンが淡く広がるミディアムチューン。 「嘘をつかないで」「知りたいんだ」ヴォーカルの言葉が真っ直ぐ届いてきます。

6. Hannah Hunt

music by Rostam Batmanglij and Ezra Koenig lyrics by Ezra Koenig produced by Rostam Batmanglij and Ariel Rechtshaid

しっとりとした中に芯の太いヴォーカルを、淡く真っ直ぐ届けてくれる。話しかけるような雰囲気が温かいね。 全体的にまったりとしていて、本当に心地いいね。

7. Everlasting Arms

music by Rostam Batmanglij and Ezra Koenig lyrics by Ezra Koenig produced by Rostam Batmanglij and Ariel Rechtshaid

パーカッションが今までのバンドのアフリカンな部分を引き出してくるポップなロックチューン。 バンド全体の音もガツガツした音に変身しては、ギターもかき鳴って、なかなか強力。それでいて、メロディアスでもある。様々な音の登場に惹かれますね。

8. Finger Back

music by Rostam Batmanglij and Ezra Koenig lyrics by Ezra Koenig produced by Rostam Batmanglij and Ariel Rechtshaid

アップテンポのトラックは、様々な音がガツガツと爆発しているかのように。ヴォーカルもなんか吹っ切れたように、突き抜けているね。 ファルセットもうまく使っては、自身が一番楽しんでいるように聞かせてくれる。音があちこち飛んで面白いね。

9. Worship You

music by Rostam Batmanglij and Ezra Koenig lyrics by Ezra Koenig produced by Rostam Batmanglij and Ariel Rechtshaid

かき鳴るギターと早口ヴォーカルが勢いを出して突進してくる。これまたかなり衝撃的な1曲だね。 ただ、ヴォーカルにエフェクトをかけては、ドリーミングな仕様に。ドラムの躍動感がたまらないね。

10. Ya Hey

music by Rostam Batmanglij and Ezra Koenig lyrics by Ezra Koenig produced by Rostam Batmanglij and Ariel Rechtshaid

ベースやドラムを効かせては、どっぷりした感じで聞かせるミディアムチューン。 でもって、コールアンドレスポンス的に挿入されたエフェクトヴォーカルも、インパクト大なナンバーだね。

11. Hudson

music by Rostam Batmanglij, Ezra Koenig, and Chris Tomson lyrics by Ezra Koenig produced by Rostam Batmanglij and Ariel Rechtshaid

「ハドソン湾でハドソンが死んだ」なんて、いきなり衝撃的な歌詞をぶつけてビックリなオープニング。 トラック自体も随分とダークで、なんだか絶望感が漂ってくるスローチューン。しかし、バンドとしてガッツリと聞かせてくれるわけで。

12. Young Lion

music and lyrics by Rostam Batmanglij produced by Rostam Batmanglij and Ariel Rechtshaid

アルバムのラストチューン。ポロンポロンと、ピアノが弾かれては、まったりと。 そして、魅惑のヴォーカル&コーラスで包み込んでくれます。

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