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●7th Album『彼女』● '06/8/23 release
aikoの約1年半ぶりとなる7枚目のオリジナルアルバム。今作のタイトルは「彼女」。Girl Friendという意味よりかは、SheやHerなど、三人称的な意味合いが強く、様々な彼女たちが登場しています。 シングルにもなった「キラキラ」「スター」「雲は白リンゴは赤」など、明るかったり深かったり、弾けたりと様々な曲が並びますが、中盤はミディアム~スローが続くので、ちょとだれるかな。 それでも、島田昌典はじめ、アレンジャーがいい仕事をしていて、これぞなaikoポップ、aikoロックを聴かせてくれます。ますますドラマが広がってゆくね。 初回盤はお馴染み、別ジャケット&カラートレイ仕様です。
1. シャッター
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
アルバムのオープニングを飾るナンバー。イントロは少々アコースティックテイストを出しながら、その後はガツンと聴かせてくれます。 アコギやブラス、とにかく弾んでのaikoサウンドを構築していきながら、自由気ままなメロディを生み出す。 ファルセットが舞うサビが気持ちいいね。あなたとの思い出をつづる歌詞が切ないんだ。
2. 気付かれないように
Composed & Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata
じっくりどっしり、バドサウンドで聞かせるバラードナンバー。しかし、キーボードの音やaikonoのヴォーカルが、この上なく切なさを放出してきますね。 そして、とってもヴォーカルが伸びやか。久しぶりに会えたあなたに対して、喜びなのか悲しみなのか、涙が出たのか出ないのか。気づかれないようにする歌詞です。
3. キラキラ
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
タイトル通りに眩しさいっぱいのaikoのシングルナンバー。弾むピアノとざっくりギターの音の組み合わせが心地よさを生み出します。 こんなに爽やかでポップな曲なのに、歌詞はちょっと切ないんだな。シンプルな雰囲気、言葉などの身近に感じられるところも、aikoならではです。 彼のことを待っている主人公ですね。
4. キスする前に
Composed & Words by AIKO Arranged by Takamune Negishi
勢いよく音が突き刺してくる痛快ロックチューン。ギターがいつも以上にエッジを効かせているね。 サビ近辺、また複雑なメロディで、トリッキー。そして、ファルセットを披露しては、舞うように歌を聴かせてくれます。キスする前のシチュエーションを、リアルに描き出す。
5. 深海冷蔵庫
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
アンビエントなテイストで始まり始まり。ゆったりと聴かせてくれるバラードナンバー。 冷たい冷蔵庫が、さらに冷たさを感じさせてくる曲です。でも、最後の歌詞は冷蔵庫が温かいと歌いaikoです。
6. 17の月
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
ブルーステイストなミディアムバラードチューン。こういう渋い音も難なくaikoの世界で染めてしまうところは、さすがだな。 冒頭の歌詞「心変わりを許したわけじゃない。力が残っていない」と、ちょっとマイナス思考な歌ですね。
7. その目に映して
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
イントロからして爽快感たっぷりに聴かせてくれるアップチューン。音が弾んでいるね。 あなたのことを遠目で見ている主人公の気持ちを歌っています。なんでしょうか、どこか青春的な片想いだね。
8. ひとりよがり
Composed & Words by AIKO Arranged by Takamune Negishi
随分と暗さの出たバラードナンバーだね。チェンバロのような音がインパクトになります。メロディラインも、どこかしら牧歌的のような、お伽話ような。 タイトルが「ひとりよがり」なので、ちょっと重たさも出ているわけで。
9. あられ
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
どこかほっこりとしたようなミディアムチューン。aikoの感情を出すような歌い方がダイレクトに出ていますね。 星屑のようにあなたを思う脳内のモヤモヤが、気になってしょうがないんです。
10. スター
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
爽やかさたっぷりの「キラキラ」につづくシングルナンバー。じっくりと聴かせてくれるトラックは、落ち着いた印象を放ちます。 メロディパートはちょっと暗い印象。「あたしが射す光のもとへと」と、サビが始まると、歌詞の通りに、パッと明るくなって聴かせてくれる。なんか不思議なんだけれども、聞き入ってしまうね。 ストリングスも効果大です。
11. 恋ひ明かす
Composed & Words by AIKO Arranged by Takamune Negishi
ざっくりギターの音が特徴的なaikoロックチューン。「あたしらしさ」を見失うほどに、あなたに夢中になっている様子をストレートに聴かせてくれます。 ちょっと周りが見えていない。彼女はもう、彼一直線なんだろうね。
12. 雲は白リンゴは赤
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
イントロから音が弾んできたと思ったら、全ての音が弾んでいる。これぞaikoポップなキャッチーチューン。 なんて気軽に聞いていたら、サビでは少々のスカテイストでさらに軽やかで熱く展開。それでいて、気持ちいいくらいに突き抜けてゆく。aikoマジックだね。 全ての音が楽しく笑っています。
13. ある日のひまわり
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
ピアノロックよろしく、力強い音使いでどっしりガツンと聞かせてくれるナンバー。 サビスタートなんだけれども、このメロディもクセがあって、一筋縄にはいかないラインを辿ります。aikoの見事な力で、一気にキャッチー路線へとのし上げていった。 ひまわりとあなたを重ねる歌詞も印象的。
14. 瞳
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
アルバムのラストを飾るバラードナンバー。これがまた、aikoならではの表現力、まるで母親になったかのような感じで、子供を迎え入れています。 とっても幸せな様子が伝わってくるね。中盤からはストリングスも入ってきては、盛り上げてきます。シングルナンバーではないものの、CMソングのタイアップがついて、 人気の高い曲でもあります。
●8th Album『秘密』● '08/4/2 release
aiko通算8枚目となるオリジナルアルバム。いやぁ、aikoももう8枚目かと思わせると同時に、今回も安定のaikoワールドを聴かせてくれます。 シングル「シアワセ」「星のない世界」「横顔」「二人」といったシングルをコンスタントにリリースして、様々な恋愛シチュエーションを描いてきました。 よく言えば、安心して聞くことができるんだけれども、悪く言えば、マンネリ感も否めないかな。ただ、その偉大なるマンネリを超えてのaikoの世界が展開するんだな。 歌詞やサウンドもまた、味わい深くなってきていますね。今回は、ほとんどのあれにを島田昌典が手掛けていて、もうね、阿吽の呼吸とでも言いましょうか。 1曲を根岸孝旨が手掛けているけれども、これまたひねるの加わったトラックで、面白さを出してきます。aikoの秘密、このアルバムで探っていきましょう。 恒例の初回盤、カラートレイ仕様と別ジャケットももちろん健在。
1. You & Me both
Written & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
イントロがドラマティックに響き渡るオープニングチューン。ストリングスがやけにゴージャスです。 ガツガツとロックしたサウンドに乗せて、あなたに対する思いを強く届けてくる。小さなマイナスも弾けるほどに、プラスの気持ちが力強さを出してくる。
2. 二人
Written & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
イントロから元気いっぱい。疾走感たっぷりのロックチューンです。でも歌の始まりは随分と落ち着いた感じのaikoですね。 サウンドでは幸せなテイストが出ているけれども、歌詞の世界はちょっと切ないね。あなたのことが好きなのに、あなたは違う子が好き。 写真に収まる夢見る二人にはなれなかったなんて、なんだか寂しいな。
3. 学校
Written & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
随分と軽やかなピアノポップス。さらにブラスとバンドサウンドも加えて、これぞaikoなスタイルで聞かせてくれるミディアムチューン。 タイトルそのまま、学校でのやりとりをベースにしたお話。なんだかんだで、あなたのことが好きなんだという内容ですよ。青春だね。
4. キョウモハレ
Written & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
温もりや木漏れ日が似合いそうなまったりバラードナンバー。気怠いヴォーカルのaikoも、歌詞をうまく伝えてくるね。 ただ、今回は「僕」視点。男性目線で描かれているというところにも注目かな。サビもゆったりと流れるけれども、うまく締めないサビの終わりのやり口は、 1980年代の上質ポップな味わいを連想させます。
5. 横顔
Written & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
軽やかなサウンドで聞かせてくれるポップなナンバー。軽やかに響き渡るアコギやストリングスの音で、曲での世界が大きく広がりますね。 メロディはもう、ポップ一直線。最近言うと、「キラキラ」や「シアワセ」なテイストで、聞かせてくれます。 あなたのことを好きだという思いを、ストレートに伝えてくる。
6. 秘密
Written & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
アルバムのタイトルチューンは、ピアノを軸に、じっくりと聞かせてくれるミディアムバラードチューン。 あなたのことを好きな主人公なんだけれども、どこか影があるというか、切ないんだよな。あたしの秘密をあなただけに伝える。その理由はなんだろう。 ストリングスがいい仕事をしています。
7. ハルとアキ
Written & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
始まりはプログラミング。でも、歌が始まってしばらくしたら、ビートを効かせて、ブラスを効かせてくるミディアムチューンが展開。 まぁ。別れの歌ですよ。タイトルをカタカタにすると、人名のように見えるし、2人の物語のようだね。
8. 星電話
Written & Words by AIKO Arranged by Takamune Negishi
今回のアルバムで、この曲のみ、根岸孝旨がアレンジを手掛けています。アルバムの中ではかなりエッジを効かせてきた印象かな。 マイナー調のメロディで始まるサビが、キリッとさせるし、aikoのファルセットも舞いまくりで、ひねりがいくつも加わった楽曲ですね。
9. 恋道
Written & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
まったりテイストのポップチューン。音からして弾んでいますね。ブラスの音使いも温かいです。 遠距離が終わって、近くにいることで、また1から始めてみようと、新鮮な気持ちで付き合おうというお話です。
10. 星のない世界
Written & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
aiko初となる両A面シングル。こちらはじっくりと聞かせてくれるミディアムバラードチューン。 これぞaikoなメロディとサウンドで展開する。Bメロのファルセットの流れが染み渡るんだな。聞き入ってしまいます。 サビもまた、十分に切ないメロディを聞かせてくれるんだ。始めて知った本当に恋について、ストレートに届けてきます。
11. シアワセ
Written & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
冒頭から、隣で眠っているあなたの登場で、幸せ感満載じゃないですか、というaikoのシングルナンバー。 意外と力強いバンドサウンドも後押ししては、じっくりと聞かせてくれます。私とあなただけの小さな幸せなんだけれども、世界で一番幸せのようなテイストがあふれんばかりに出ています。
12. ウミウサギ
Written & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
随分と深いピアノの音。どっしりと地に足をつけてきたような音。 aikoのヴォーカルも、どこかしら影がありながらも、じっくりと伝えてくる。なるほど、海のテイストを感じさせますね。
13. 約束
Written & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
アルバムのラストを飾るバラードナンバー。アコースティックテイストを出して、じっくりじっくりと聞かせてくれます。 メロディがとっても優しいね。今日で別れた相手に、また会いましょうという約束をするナンバーです。どんなことがあっても忘れないなど、相手を気遣う様子も伝わってきます。
●9th Album『BABY』● '10/3/31 release
aikoのアルバムも枚数を重ねて9枚目。1つ1つの楽曲が愛おしくて、タイトルも「BABY」に。今作では「KissHug」「milk」「嘆きのキス」「戻れない明日」のヒットシングル4曲と、 朝ドラの主題歌となった「あの子の夢」を含んだ全14曲。全体的に落ち着いた印象がある中でも、島田アレンジは健在で、aikoのメロディも際立ってきます。 でも、歌詞のシチュエーションは、ちょっと寂しいものが多い印象かな。その中で、ラストを飾る「トンネル」の暗いところを抜けて、パッと明るくなっていく感じ、これがこの先の展開に結びつくのかな。 今回も、どの曲もaikoらしく、安定して聴くことができます。そして、おなじみカラートレイ仕様と別ジャケットの初回盤でサービス。
1. beat
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
アルバムのオープニングナンバー。タイトルそのままビートが弾む爽快なチューン。気持ちがいいくらいにバンドサウンドが暴れています。 メロディも、とっても自由を生きている感じで面白いね。ファルセットを生かしたサビで華麗に舞うaikoがいつも以上に突き抜ける1曲。
2. 鏡
Composed & Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata
「ガン見」とい言葉に衝撃を受けるけれども、そこまで強烈なインパクトもなく曲に溶け込んでいるaikoマジック。 こちらもウキウキワクワクなテイストの出たミディアムチューン。なるほど、鏡が主人公で男なんだね。その鏡がじっと君を見ているというお話。
3. milk
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
aikoが久しぶりに両A面のシングルをリリース。こちらは弾みがポイントのアップチューン。裏打ちビートがまた、クセを出して、 aikoの気怠いヴォーカルもインパクトを出します。ブラスもなかなかの力を出してくるし、分厚く届けてくれる。そして、サビの疾走感とキャッチーさは、さすがaikoだね。 片思いの歌。でも、相手の電話番号は知っているからこその、一歩を踏み出せないでいる主人公です。
4. KissHug
Composed & Words by AIKO Arranged by Takamune Negishi
aikoの切ない夏がやってきた。イントロの美しさは極上級。アコースティックなサウンドとともに、淡々と歌われるヴォーカルで始まるミディアムチューン。 あなたのことが好きな主人公の、片思いの気持ちをストレートに描き出す。さすがはaikoの世界ですね。爽やかさたっぷりなアレンジに、ストリングスも彩る美しさに引かれます。 サビも爽快かつキャチーで、染み渡ってくるんだ。
5. 夏が帰る
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
イントロも爽やかに。タイトル通りに夏っぽさを放つアップテンポのロックチューン。 ピアノの音が象徴的だね。いつまでも君といたいんだ、という思いをストレートにぶつけてきます。
6. リズム
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
このリズムがクセになる、ミディアムナンバー。まぶたの裏に焼きつく、楽しい2人の思い出。 主人公にとって幸せな日々、幸せな時間を瑞々しく描き出すaikoワールド。
7. 嘆きのキス
Composed & Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata
どっしりと聞かせてくれるロッカバラード。これがまた、切ない歌詞が並びますね。メロディも切ないんだな。 君との楽しかった日々を思い出す主人公です。「僕」という一人称も久しぶりですね。「僕」と「君」は男でも女でも、当てはめやすいな。
8. より道
Composed & Words by AIKO Arranged by Takamune Negishi
シングル「キラキラ」に収録されていたナンバーをリアレンジして収録。 前回はピアノバラードな仕上がりだったけれども、今回はどっしりロックサウンドで仕上げてきました。鮮やかさもあって、よりメッセージが伝わってくる感じ。随分たくましいね。
9. 指先
Composed & Words by AIKO Arranged by Takamune Negishi
イントロはいつも通りのaikoなんだけれども、aメロが始まると、随分とひねりあるメロディで、なんだかいつもと違うね。 鈴の音に乗せて、彼との別れを歌います。別れる最後の日にもキスをするなんて、ずるい。
10. Yellow
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
バラードナンバー。ストリングスとピアノの美しきハーモニーと、どっしりバンドサウンドが奏でる世界。 和kれた相手を思う歌。あなたと再び出会ったことで、思い出が蘇る。なんとも言えないシチュエーション。 まだ相手のことが好きなんだという思いがにじみ出ているね。
11. 戻れない明日
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
イントロのアコースティックサウンドで優しさを、ストリングスで繊細さが交差するaikoバラード。 今回も切ないメロディとともに、グッと訴えかけてきます。あなたと一緒にいるのに、あまり嬉しさは感じないのは、あなたとわたしは違う1人の人間だから、という結構深い意味合いがありますね。 ちなみに、イントロがMy Little Lover「回廊を抜けて」に似ているなぁ、と感じています。
12. あの子の夢
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
ユニークなイントロを経た後は、誰かに手紙を出すような歌詞が流れる。ドラマ主題歌ということで、ドラマティックな演出もあるけれども、 基本的にはaikoロックだね。夢を見ながらも今を生きる主人公の歌。Cメロが難しいな。
13. ヒカリ
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
イントロが今までにない感じで、びっくり。どこかしら昭和ロックな雰囲気をガッツリとぶつけてくる。 メロディも渋さと懐かしさが交差する。色々と決心するも、あなたの光が見える。言葉が聞こえるという主人公ですね。
14. トンネル
Composed & Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada
アルバムのラストを飾るバラードナンバー。aikoが熱唱するこの気持ち。 会いたくても覚悟を決めて別れる。そして、再び縁を戻した2人の物語。「あなたの事だけを一生、ただ愛してゆきたいだけ」。 そして、2人の日々が続くわけですな。実際はaikoがトンネルを抜けた後のパーキングエリアで、ガーッと書き上げたという逸話があるそうで。