album

1st Album『Endless Communication』● '92/12/10 (98/3/21) release

声優として活躍していた高山みなみが、シンガーとして能力を発揮させた初のアルバム。 とにかく驚きなのが、歌を披露していながら、その収録曲のほとんどを作曲しているということ。 普通は歌詞をかくほうに回ると思うんだけれども、高山みなみ、すごすぎますね。 いかにも90年代前半サウンドを展開させています。 軽やかな打ち込みを効かせたポップなダンスチューンが勢ぞろいしています。 一方、作詞のほうは、辛島美登里や永井真理子にも歌詞を提供していた永野椎菜が担当しています。 この2人が後にTWO-MIXを結成するわけなんだけれども、そこへ行くにはもう1つステップがあるわけで。 さて、この高山みなみのアルバムは、まだまだ助走に過ぎません。 やはり声優で売っているだけあって、声に特徴がよく表れていますね。

1. PROLOGUE

アルバムタイトル曲「Endless Communication」の1フレーズが流れ、 アルバムのプロローグとして飾られています。これから何かを始めてくれそうな予感ですね。

2. SCANDALOUS L・A・D・Y

Words by 永野椎菜 Music by 高山みなみ Arranged by 戸嶋邦俊

90年代初頭のダンスサウンドで聞かせてくれるポップチューン。 この軽い打ち込みが時代を感じさせるね。キャッチーなメロディを巧みなヴォーカルで表現する高山みなみ。 なんか、かっこいいよね。

3. LANDING TO THE PARADISE!

Words by 永野椎菜 Music by 日詰 昭一郎 Arranged by 戸嶋邦俊

キーボードの音が眩しいアップテンポのポップチューン。 なんか、この曲の展開というかメロディがかっこいいね。サビの入り方とか、なんか洋楽チック。 高山みなみのヴォーカルは、随分と落ち着きを放っています。

4. ONE RAINY DAY (RAIN BEAT SERENADE)

Words by 永野椎菜 Music by 高山みなみ Arranged by 戸嶋邦俊

タイトルを表すかのようなSEをイントロに持ってきたミディアムテンポのバラードナンバー。 しっとりとした高山みなみのヴォーカルが印象的です。全体的には淡々としている。メロディとサビがほぼ同じだからかもね。 そうんだけれども、一方で間奏は随分と熱いね。

5. そして二人は火曜日に…

Words by 永野椎菜 Music by 高山みなみ Arranged by 戸嶋邦俊

まず、タイトルにやられるよな。何だこれ。曲はキーボードとギターがいい勝負をするポップなナンバー。 高山みなみのヴォーカルの弾けっぷりには驚かされる。 それに比べると、サビがなんか弱いんだよな。ひとまず、歌詞のテーマは電話を通しての恋愛模様。 時代を感じさせます。

6. C'EST LA VIE

Words by 永野椎菜 Music by 松本 俊明 Arranged by 戸嶋邦俊

このアルバムで唯一、高山みなみが作曲を手がけていないナンバー。 ミディアムポップのトラックで、やっぱりしっかりと作りこまれている感じがするんだよね。 なんか無難な展開を聞かせてくれます。

7. RHYTHM REACTION

Words by 永野椎菜 Music by 高山みなみ Arranged by 日詰昭一郎

マイナー調のメロディとギターが随分と緊迫感を生み出すポップナンバー。 歌が始まったらメジャーコードに変身したので、随分と明るく展開する。 メロディパートがどんどんと引き込んでくるんだけれども、サビのメロディが変化に乏しいな。 なんか物足りなさを感じた。

8. BEAT OF ENERGY

Words by 永野椎菜 Music by 高山みなみ Arranged by 日詰昭一郎

打ち込みビートやがギターとからみあって、なかなかオープニングからかましてくれるダンスチューン。 勢いがあって、かっこいいじゃないですか。Bメロの変拍子もやるね。 そしてサビもまたキャッチーで、なおかつ力強さに溢れている。 高山みなみの力を解き放つかのようなトラックで、聞き応え十分ですね。

9. STANDING ON THE MOON

Words by 永野椎菜 Music by 高山みなみ Arranged by 日詰昭一郎

アップテンポのポップなナンバー。爽やかな打ち込みトラックが心地よいね。 かなりメロディが不安定なので、ドキドキしてくる。随分と難しいながらに、高山みなみががんばっています。 サビも随分と突っ込んだ感じに仕上がっています。間奏や最後では、あたかも宇宙と交信しているかのような演出を聞かせてくれる。

10. FEELING OF LOVE

Words by 永野椎菜 Music by 高山みなみ Arranged by 日詰昭一郎

キーボードサウンドがメインとなるバラードナンバー。 静かながらに高山みなみの優しさ溢れるヴォーカルが包み込んでくれる。サビからは音数が増えて、 アンビエントなアレンジも。でもって、間奏ではギターが激しく泣いています。

11. ENDLESS COMMUNICATION

Words by 永野椎菜 Music by 高山みなみ Arranged by 日詰昭一郎

アルバムのラストは、タイトルチューンです。 アップテンポの軽やかな打ち込みサウンドが、キラキラと眩しいです。 マイナー調のメロディ柔らかい高山みなみのヴォーカルがいい反応を示しています。 ただ、そのテイストで進むから、サビのパンチが弱い印象なんだよね。ポップでキャッチーなのは気に入っているんだけれども、 少々ヴォーカルとアレンジが物足りません。

12. EPILOGUE

タイトルチューンをオルゴール風キーボードサウンドで聞かせてくれるエピローグ。 段々とスローになって、修了します。アルバムが綺麗に締まりました。

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