album
●1st Album『Normal』● '02/9/24 release
若き才能爆発する。タイ発の4人組バンド、AB Normalの記念すべきデビューアルバム。若いながらに、勢いが音から出ています。 アコースティックをベースにした親しみあふれるまったりチューンを聞かせてくれたと思ったら、エッジを効かせてハードなロック、 はたまたミクスチャーサウンドでラップのようにかましたりと、デビュー作でいきなり、あんな手こんな手を尽くして聞かせてくれます。 ハードな面からソフトな面まで、いろいろな顔を見せてくれます。これが1枚目ということもあり、まだまだ伸び代を感じさせる作品ですね。
1. Pood mai koi keng
しっとりアコースティックギターを響かせて、語りかけてくるようなバラードナンバー。 のっけから、うっとりと聞かせてくれます。シンプルだからこそ、伝わってくるものがありますね。
2. Dee kwa yung ngai
前曲バラードから一転、ゴリゴリハードな音で突き刺してくる鋼質ロックチューン。 ブンブン唸るベースと、ドカドカドラムが勢いを出して、圧倒させる。ヴォーカルにもっと激しさがあってもよかったね。
3. Tua pra-kob
イントロが何かを期待させるんだけれども、歌が始まるとバラードだった。 じっくりと聞かせてくれるヴォーカルと、力強さを出すバンドのサウンドが絡み合うナンバー。力強い音に乗せて、メッセージを届けるように。味に深みを出してきますね。
4. Yok hai khao khon nung
鋭くギターを響かせては、弾むビートでキャッチーに攻めるアップテンポのロックチューン。 ゴリゴリギターが入ってきては、さらに勢いを増してくる。歌っている本人たちも勢いを感じるように、はじけているね。程よい粗さが逆にエネルギーを感じさせます。
5. 3 pee 4 duen
イントロなしで歌い始めるアコースティックロック。 ヴォーカルが随分と軽いな。それゆえ、何だか親しみが湧く。ちょっとヘタウマな感じがツボをついてくるね。アットホームな雰囲気が出ています。
6. Gotta Come Home!
一転して、ミクスチャーロックのような、激しくゴリゴリなロックサウンドをぶっ放し、ヴォーカルもエフェクトをかけて、 かなり熱いぞ。タイロックもここまできたかと思わせるほどに、カッコ良さが伝わってきます。言葉も攻めてきますよ。
7. Tong karn krai bang mai
優しく聞かせてくれるアコースティックナンバー。 コーラスが重なって、幻想的な雰囲気も出してきます。味のあるメロディラインで、ゆったりしなやかに。随分と壮大なサウンドに変身するね。
8. Sei naam lai
元気一杯伸び伸びのヴォーカルで聞かせるがっつりロックナンバー。 AB Normalの世界をキャッチーに聞かせるナンバーです。スキャットが入ったり、楽しさが伝わってくる作品だね。
9. Jeb jai
ミディアムチューンのロッカバラード。ヴォーカルも気持ちがこもっているかのような感じ。 じっくりと届けられます。サビのメロディも、染み渡るような流れで、なかなかいい感じに聞かせてくれるじゃないですか。
10. Pok-ka-ti
こちらもイントロから鋭さを出してくるミクスチャーチューン。AB Normalのハードな面を思う存分に引き出してはぶつけてきます。 ただ、キャッチーさで引き込むというよりかは、実力を発揮して聞かせるタイプの曲。正直、盛り上がりには欠けるけれども、勢いはストレートにぶつかってきます。
●4th Album『See Through』● '07/3/18 release
AB Normalのアルバムも4作目。やはり枚数を重ねるごとに、サウンドに深みを増し、ヴォーカルもより味わいが出てきます。 表現力が豊かになったというか、成長の証が出ているね。サウンド面でも、やっぱり剛質ロックを中心に、アップテンポやバラードなど、多彩に魅了してくる。 ただ、このアルバムのあとに、しばらくバンドとして活動休止となるのが非常に残念なところだね。
1. Choo kaw
バチコンバチコン、ビートを叩き込んでは襲い掛かってくるロックチューン。かっこいいぞ、AB Normal。 疾走するかのように、駆け抜けては、サビではキャッチーなフレーズとともに引きつけてくる。エッジが効きながら、楽しく展開するナンバーだね。
2. Jeed
弾けた音使いでウキウキワクワク。 とにかく楽しく歌って演奏している様子が伝わってくるね。Bメロのパートで、ちょっと雰囲気が変わってびっくりだ。この流れに呑み込まれる。
3. Keb tua
想いを伝えるように、じっくりと聴かせてくれるロッカバラードナンバー。 Aメロ、Bメロと、音が次第に盛り上がっていき、サビでは静かに一度戻って再びどっしりと聴かせる。なるほど、こう来たかと、業を見せつける。なかなかのテクニックを放って来ましたね。
4. Tahley wharn
心地よいリズムとサウンドでまったりゆったり。ギターをどっしりと聞かせながらも、味わ出してきましたね。渋さ爆発。軽快なヴォーカルで温かく包み込む。
5. Korn tee ter ja ruk krai
ギターの音がハードだけれども、随分と爽やかさたっぷりに届けてくれるロックチューン。 ポップなんだけれども、ハードな部分もじっくりと聞かせてくれる。バランスの良い音と、突き抜けるような清々しいヴォーカルに引き込まれるね。
6. Muen derm
ロッカバラード。シンプルでベタなんだけれども、AB Normalの味わいがじわりじわりと響き渡るナンバーだね。 爽やかでもある。
7. Khon mun jeb
オリエンタルなテイストで展開するミディアムチューン。Bメロのシャウトな流れからヘビィな音使いに。 ゴリゴリの音ながら、メロディアスなサビの味わいが突き刺してくる。
8. Exxy
これまた能天気ガールズコーラスが加わっては、ポップに展開するロックチューン。 リゾート感もあって、なんか楽しそうだなぁ。それでいて、間奏でのギターかなりテクニカル。
9. Ja...kub ter
じっくりどっしり、ロッカバラード。ギターがグイグイと押し寄せて来ながらも、 AB Normalのテクニックでひねりを加えたかっこよさを放って来ました。伸びやかなヴォーカルとサウンドがどこまでも広がるような1曲で、気持ち良さがありますね。
10. Tok jark fah
随分と渋く低いヴォーカルで始まるミディアムチューン。 聞かせるようにヴォーカルの伸びやかさでアピール。キャッチーとまではいかないものの、AB Normalの新たな世界を聞かせてくれるようなナンバーだね。
●Compilation Album『Best Collection』● '15/11/10 release
タイ発のバンド、AB Normalのベストアルバム。これまでに活動を一気に凝縮。一時活動休止や3人での活動再開などを経て、今回はAB Normalの全てを詰め込んできました。 こう、ひとまとめに聞くと、ミディアム~スローのロッカバラードが多いんだね。タイではバラードが結構、流行るみたいだけれども、 それにしても、結構な数のロッカバラードを聞かせてくれるAB Normal。その中でも、エッジを効かせたり、ミクスチャー路線だったり、4つ打ちだったりと、様々なサウンドにも トライする姿勢があって、なかなか充実したバンドだと感じることもできます。2枚組全28曲。とことんAB Normalに浸かれます。
1-1. Tung tee pid kor tung rak
美しきピアノのイントロで飾ってくるロッカバラード。語りかけるように、ヴォーカルを聴かせてくれるナンバーは、 サウンドトラックからの1曲。ドラマティックに聴かせてくれます。その中でも、ロックなテイストを盛り込んで、力強くしっとりと、AB Normalの力を出してきます。
1-2. Yark pen khon nun feat. Mariam B5
打ち込みが淡々としていながらも、ピアノで麗しく飾ってくるので、ドラマティックなバラードに仕上がった1曲。 この曲では、Mariam B5をフィーチャーしてのコラボレーションで聞かせてくれます。両者のヴォーカルを味わえるナンバーになっていますね。こちらもドラマのサントラより。
1-3. Pood mai koi took
バラードナンバー。うっとりしっとり、ピアノサウンドで魅了してくる始まりで、AB Normalがドラマティックに聞かせてくれます。 感情を出して訴えかけてくるようなヴォーカルが、見事に曲の世界を出していて、かっこいいですね。
1-5. Rak ther pror
アコースティックギターの優しい音と、フィンガースナップのような音で、 アットホームな雰囲気を出してくるナンバー。美しきコーラスも手伝って、魅惑のひと時。
1-6. 10,000 Miles
ざっくりギターがさらりと流れる心地よい1曲。ヴォーカルも瑞々しく、麗しのひと時を演出。 2分ちょっとの短さながら、魅力をぎゅっと詰め込んでいます。
1-8. Khon mai dee kor mee hua jai : Kwang
滑らかなギターの音に軽やかなヴォーカルで魅了するミディアムチューン。 カラッと晴れたようなヴォーカルをフィーチャーして、エッジを効かせて、じっくりと聞かせてくれるトラックです。
1-9. Rak sa yang
ざっくりギターでスタートのロッカバラードチューン。おおらかにヴォーカルを聴かせてくれるけれども、サビではコーラスがバックアップして、掛け合いの展開。 キャッチーなメロディで、ポップに聴かせてくれました。
1-10. (Mai) jao choo
まったりテイストで聞かせてくれるミディアムロックチューン。ゆったりとしていて、心地良いアレンジだね。 バンドとしての一体感と温かさを感じます。
1-11. Chan rak ther (kid nai jai)
イントロはエッジを効かせて、ギターの音が響きまくっています。そこから、力強いヴォーカルを聴かせてくれるミディアムロックチューンです。
1-13. Dek kwa laew ngai
激しく弾けるイントロで、ノックアウトなアップチューン。 AB Normalが駆け抜けるが如く、走り抜けるが如く。キャッチーなロックチューンを投入。ゴリゴリしていながらも、ポップにガツンと聴かせてくれます。
1-14. Tue wa rao mai koey pop kan : AB normal feat. Apartment Khunpa
イントロから打ち込みを使って来て、びっくりだ。Apartment Khunpaをフィーチャーしては、 途中でラップを聴かせてくれたりと、AB Normalの新境地を聴かせてくれるような1曲だね。なかなかかっこいいデジロックチューン。最後のギターの味付けもいい感じだ。
2-1. Ja yoo trong nee jon wan sood tai
どっしりヘビィな始まりながら、明るいギターの音でロックバンドの音を出すミディアムロッカバラード。 程よいアコースティックギターの優しさも出ているけれども、基本的にはエッジを効かせてのガッツリ系。ヴォーカルは語りかけるように。
2-2. Kao tee pueng jer kub ther tee ma korn feat. Ten Nararak
ゆったりとしていながらも、力を感じさせるロッカバラード。Ten Nararakをフィーチャーしてのナンバーで、ヴォーカルの違いが曲をさらに魅力的に仕上げて来ます。 そして、演奏が渋いのなんのって。すっかりベテランバンドの風格を漂わせる音使いです。
2-3. Jai noy
ギターがエッジを効かせて、うねりを上げているけれども、 その中で瑞々しくヴォーカルを放つバラードナンバーです。サビのエネルギーがハンパないね。ギターとおハイトーン路線を行くヴォーカルで魅了してくる。
2-5. Yah tum hai chan rak ther : Buachoompoo Ford feat. Kwang
Buachoompoo FordがAB Normalのヴォーカル、Kwangをフィーチャーして聞かせるナンバー。 始まりはとっても印象的でドリーミング。ヴォーカルにエフェクトをかけて、夢見心地にさせてくれる。そこからヘビィなバンドサウンドが加わって、どっしり聞かせるバラードチューンです。 そこにラップのようにヴォーカルも加わって、若干のミクスチャーな雰囲気。そして、サビでは素敵なハーモニーを聴かせてくれるんです。
2-6. Fan chan
サラッと流れるように聴かせるポップなロックチューン。カラッとした雰囲気でエッジを効かせていながらも、爽やかさを放ってきます。 すっきりとした味わいのようなミディアムポップ。映画のサントラからの1曲。
2-7. Sorng khon nueng kun
軽快にギターを聴かせたと思ったら、なんと4つ打ちよろしくなデジロックチューンで、AB Normalの新しい面をのぞかせるようなナンバーだね。 自由気ままに楽しい雰囲気がダイレクトに伝わって来ます。間奏が優雅だったり、ポップだったり、色々と詰め込んでいるね。ドラマサントラからの1曲で、盛り上げて来ます。
2-8. Nice
軽やかなアコースティックギターを鳴らしたと思ったら、どっしりどっしり音をぶつけてくるポップなナンバー。 とにかくサビがキャッチーだね。「ナイス!」。とにかく聞いていて楽しい。AB Normalの陽気な面がよく出ている。
2-9. Rao rak kan
ヘビィなギターとアコースティックギター、2本の音をうまく組み合わせて、聴かせるロッカバラード。 のびのび気持ち良さそうなヴォーカルとコーラスが瑞々しい世界を聴かせてくれる。力強さと繊細さがうまく組み合わさった1曲ですね。
2-10. Korb jai tee pood kwam jing
アコースティックなテイストで、心地よく聴かせてくれるバラードナンバー。 進行するにつれて、音を加えてきて、さらに瑞々しく曲の魅力が増幅してゆく。
2-11. I'm sorry
渋さの光るバラードナンバー。優しい音使いと温かいヴォーカルで、AB Normalの世界を出して来ます。 2番からは、より曲に魅力を付け足して、じっくり味わい深さが出て来た。力強くも、包容力のあるアレンジだね。