album
●Album『50』● '10/11/19 release
ポーランドの女性シンガー、Maryla Rodowiczのアルバム。 1950年代の楽曲をカバーした作品集となっております。 ジャズ、特にビッグバンドの華やかなサウンドで、まるでショーレビューのような音が豪華に広がります。 その音をバックに、 伸び伸びと歌う彼女が印象的なんですよ。かと思えば、しっとりと聞かせてくれるジャジーなナンバーもあって、その世界に引き込まれます。 パンチのあるヴォーカル、じっくりと力を出して魅了するヴォーカルなど、声をうまい具合いに使い分けていますね。 その曲の持ち味をうまく引き出しています。 ロックのルーツがブルースやジャズにあるかのように、表現を見せてくれます。こういう過去の曲を現代に伝えることは大事ですね。 それにしても、ジャケットやブックレットの写真は、アルバムの音とは全く関連していないところに驚きだ。 なんだこの、筋骨隆々な男達の写真は。
1. ESOLY POCIAG
Marek Sart / Kazimierz Winkler
Marta Mirskaのナンバー。ショーやレビューのような華やかさが伝わってきます。 ホーンセクションの花が開き、サウンドが輝き出す。ちょっとハスキーなヴォーカルに味があっていいね。 とっても楽しそうに伸びやかな歌声が宙を舞う。間奏では、ギターの暴れっぷりもたまらないね。 スタンダードナンバー「A列車で行こう」も途中で演奏したりと、面白さがあります。
2. DO GRAJACEJ SZAFY
Oppenheimer Guttner / Miroslaw Lepkowski
Maria Koterbskaのナンバー。 ゆったり始まるおしゃれなブギウギチューン。ブラスも花開くけれども、華美になりすぎず、上品な音を届けてくれる。 ダイナミックでショーが飾られているような感じだね。 大人の世界を見せるかのようなナンバーだね。
3. MOJ CHLOPIEC PILKE KOPIE
Jerzy Harald / Eugenia Wnukowska
同じくMaria Koterbskのナンバー。スィングジャズのように、ゆったりと聞かせてくれるミディアムチューン。 おしゃれに弾むピアノの音が、とってもクール。 コーラスを引き連れては、とってもおしゃれに。ヴォーカル、サウンドともに、シブさが光る一品です。
5. KLIPSY
Hanna Skalska / Kazimierz Szemiot
Natasza Zylskaのナンバー。 これまた、ビッグバンドサウンドがゴージャス感を漂わせるナンバーだね。 華やかさを武器に、魅惑のひと時を聞かせてくれる。 ヴォーカルも巧みに使い分けては、楽しさと力強さで曲の魅力を伝えてくる。
5. NIE OCZEKUJE DZIS NIKOGO
Derwid / Zbigniew Kaszkur, Zbigneiw Zapert
Rena Rolskaのナンバー。 しっとり聞かせるスローチューン。語りかけるように、優しいヴォーカルを披露。 切なさ悲しさも兼ね備えて。静かにサウンドを展開するので、音の方もかなり上品に響き渡っている感じがしますね。 ジャジーでムードたっぷり。
6. CZEKOLADA
V. Mizzy / Ola Obarska
同じくNatasza Zylskaのナンバー。 ラテン要素を少し出しては、陽気に聞かせてくれるナンバー。 軽快なリズムに思わず踊りだしたくなるような感じだね。楽しい1曲。演奏の方も、 じっくりと聞かせてくれます。とにかく、楽しさが伝わってくるナンバー。
7. KARUZELA
Witold Krzemienski / Ludwik Starski
Maria Koterbskのナンバー。 ムードたっぷりジャジーなナンバーで、伸びやかな歌声を聞かせてくれます。 とにかくピアノの音がおしゃれです。うっとりだね。 優雅に展開する1曲です。
8. CZERWONY AUTOBUS
Wladystaw Szpilman / Kazimierz Winkler
Andrzej Boguckiのナンバー。 ジャズやビッグバンドのような、可憐で華やかな情景が浮かび上がるナンバー。 力強さのあるヴォーカルと、おしゃれサウンドが織り成す世界に引き込まれます。
9. PIERWSZY SIWY WLOS
Henryk Jabtonski / Kazimierz Winkler
Marta Mirskaのナンバー。 ムードたっぷりのしっとりバラードチューン。 極上の世界へ連れて行ってくれます。 表現力を武器に、曲をうまく伝えてきます。じっくりと、とにかく聞き入ってしまうね。かっこいい。
10. ROZSTANIE Z MORZEM
Henryk Jablonski / Jan Kasprowy
こちらもMarta Mirskaのナンバー。 ピアノをベースにした、しっとりバラードナンバー。 こちらもバックサウンドが少ないので、ヴォーカルとバックの音共々、じっくりと堪能できます。
11. CICHA WODA
Adi Rosner / Zbigniew Kurtycz / Ludwik Jerzy Kern
Zbigniew Kurtyczのナンバー。 ポーリッシュな妖艶さとエキゾチックな雰囲気で聞かせてくれるアップテンポチューン。 ギターと弦の絡みもまたいいね。ヴォーカルも情熱的に攻めてきます。 後半では、ロックな展開もかっこいい。前2曲のスローナンバーから、一気にヒートップだ。
12. SERDUSZKO PUKA W RYTMIE CHA-CHA
Romuald Zylinski / Janus Odrowaz
Maria Koterbskaのナンバー。 こちらも陽気なラテンチューン。チャチャの様相を見せるナンバーだね。 とにかく明るく楽しく。聞いていて、ノリノリ気分にさせてくれます。
13. JUZ NIGDY
Jerzy Petersburski / Andrzej Wlast
Vera Bobrowskaのナンバー。 またまたじっくりと聞かせてくれるバラードナンバー。 映画のような世界を伝えるサウンドで、うっとりと。 ベテランならではのヴォーカル力と表現力で、魅了してきます。
14. A MNIE JEST SZKODA LATA
Adam Lewandowski / Edward Schlechter
Andrzej Boguckiのナンバー。 アルバムのラストもしっとりと飾ってきました。 弦楽の音がまた、繊細かつスリリングでかっこいいね。 盛り上がるかのように。まるで、映画のストーリーのように。 華やかさや切なさ、美しさが混在しています。語りでも勝負を。かっこいいね。