album
●1st Album『BEEF or CHICKEN』● '05/11/16 release
RIP SLYMEのILMARIとRYO-Z、m-floのVERBAL、そしてWIZEの4MCに、「A BATHING APE」のNIGOという、これまた、今までに無い夢のような組み合わせが実現したグループが「TERIYAKI BOYZ」。 てっきり、それぞれ個々のグループやソロを継承してくるかと思いきや、もはやこのグループとしてのオリジナリティが既に確立しているね。 収録曲それぞれに対してプロデューサーを立てての見事なコラボレーションも決め手。 こんなに豪華とは本当に驚き。DAFT PUNKだったり、ネプチューンズだったり、CORNELIUSだったりと、 日本発世界標準のアーティストとして十分に通用するんじゃない?This is TERIYAKI BOYZ。 ただ、結局のところ、日本語ライムが国内向けにしてしまっている。もう、せっかくだから本当に外向けでよかったと思うよ。 こういうやり口なんだから、なんだかもったいないな。 初回版は特殊紙ジャケットパッケージ。秘密のくじ付です。
1. EAT INtro
Produced by ADROCK Music:ADROCK
アルバムのオープニングを飾るイントロダクション。 チキチキサウンドに乗せて、ナレーションが呼び込みを行う。クールなトラックを放ち、次曲へと繋ぐ。
2. THE TAKEOVER
Produced by MARK RONSON for Allido Sound Lyrics:ILMARI, RYO-Z, VERBAL, WISE Music:MARK RONSON
MARK RONSONプロデュースによるトラックは、巧みな4MCのマイクリレーが炸裂するHIP-HOPトラック。 グループ名を歌詞に散りばめたイントロデュースな1曲。リズムやノリが向こうのテイストとして出ていて、かっこいいね。
3. HeartBreaker
Produced by DAFT PUNK at Daft House in Paris Lyrics:ILMARI, RYO-Z, VERBAL, WISE Music:DAFT PUNK
まさかのDAFT PUNKのプロデューストラック。 デジタルサウンドが飛び交う。これがまた、幾線にも飛び交う光源のごとく。鋭いMC陣といい、Hookのキャッチーさとトラックの組み合わせが実にいいね。 彼女とのやり取りが面白い1曲。
4. Celebrity Death Match
Produced by DAN THE AUTOMATOR Lyrics:ILMARI, RYO-Z, VERBAL, WISE Music:DAN THE AUTOMATORK
もっさりリズミカルなビートをバックに繰り広げる4MCのマイクリレーを聞かせるナンバー。 Hookの声の変化が面白いけれども、それ以上にRYO-Zのパートのギョーカイ用語も、なかなかパンチがあるね。
5. School of Rock
Produced by CUT CHEMIST Lyrics:ILMARI, RYO-Z, VERBAL, WISE Music:CUT CHEMIST
イントロからスクラッチ炸裂の、CUT CHEMISTプロデュース作。 リズムトラックをメインに、声を前面に出して攻撃を仕掛けてくるナンバー。学校の授業のごとく、各教科でHIP-HOPについて教えてくれるつくりです。
6. 超 L A R G E featuring PHARRELL
Produced by THE NEPTUNES Lyrics:ILMARI, RYO-Z, VERBAL, WISE, PHARREL WILLIAMS Music:PHARRELL WILLIAMS & CHAD HUGO
ヒットプロデューサーチームのTHE NEPTUNESが手がけたトラックを、4MCが巧みな業で聞かせてくれる。 随分と低いというか、ディープな雰囲気を漂わせています。その中で、彼らの魅力が思う存分に出まくっているのが、 やっぱりTERIYAKI BOYZなんだよね。Pharrellがまた、かっこいいラップを聞かせてくれたよ。
7. Shout Out for DELIVERY
Produced by ADROCK Music:ADROCK
インタルード。ピー音が飛び交いまくりですが、 リズミカルな展開で、次曲へと。みんながNIGOと呼んでいる。そして、まさかの小倉優子?
8. moon the world
Produced by CORNELIUS Lyrics:ILMARI, RYO-Z, VERBAL, WISE Music:KEIGO OYAMADA
まさかのCORNELIUSによるプロデューストラック。さすがなエレクトロトラックで、 どっぷりどっぷりと攻めてきますね。4MCのラップもまったりと、ポエトリーリーディングのように。 星座をベースに、ライムを聞かせてくれます。
9. 今夜はバギーパンツ
Produced by JUST BLAZE for F.O.B.Entertainment / N.Q.C.Management, LLC and Hip Hop Since 1978
Lyrics:ILMARI, RYO-Z, VERBAL, WISE Music:JUST BLAZE
どう考えても「今夜はブギーバック」のオマージュというかインスパイアされたタイトルですな。 でも、こちらは本気モードのHIP-HOPトラックで、マイクバトル。どっぷりビートがアングラ感を放出しています。
10. Beef or Chicken
Produced by ADROCK Lyrics:ILMARI, RYO-Z, VERBAL, WISE Music:ADROCK
アルバムのタイトルトラック。ずばり、テーマは「食」。 随分とバトルロワイヤルな感じで攻撃的に。いいね、こういう濃さがさすがな4MC。ラストのCAとのやり取りも、面白おかしく聞かせてくれたね。
11. You Know What Time Is It!?
Produced by DJ PREMIER for Works of Mart inc. Lyrics:ILMARI, RYO-Z, VERBAL, WISE Music:DJ PREMIER
クールに聞かせてくれるHIP-HOPトラック。特にHookが英語ということもあり、 なんかインターナショナル感が漂うね。さすがは世界標準。今と昔を比べながら、ライムを聞かせてくれます。 全体的には軽やかで。
12. KAMIKAZE 108 (酉年mix)
Produced by DJ SHADOW Lyrics:ILMARI, RYO-Z, VERBAL, WISE Music:J. Davis
TERIYAKI BOYZとしては初めて作成されたトラックということで、 ニホンノコトをタクサンラップにノセテキカセテクレマス。かなり攻撃的なトラックのHIP-HOPだよね。 4MCも目くるめく言葉をぶつけてくる。そして、グイグイと世界へ引き込む。
13. TAKE OUTro
Produced by ADROCK Music:ADROCK
アウトロは、いかにも締めてくる感じで。イントロと対を成すかのような エフェクトヴォイスが登場しては、ディープに展開した。
14. KAMIKAZE 108 (Swisha House Remix)
WScrewed and Chopped by DJ MICHAEL 5000 WATTS
リミックスチューン。4MCのヴォーカルというか、ピッチを下げて低くアンダーグラウンドな感じで。 ディープです。とにかく、よりディープに。確かにスクリュー。渦巻いていたりと、濃い仕上がりです。
●2nd Album『SERIOUS JAPANESE』● '09/1/28 release
TERIYAKI is BACK。ということで、「Beeof or Chicken?」リリースの酉年から3年。 戌、亥、子と越え、丑年に戻ってきました5人組。今回も、ワールドワイドなコラボレーションであっと驚かせてくれます。 シングルで参加していたKanye WestやTHE NEPTUNESはじめ、CORNELIUSやテイ・トウワなどが楽曲プロデュースを担当。 今、このすべてを表す音を聞かせる。そして、4MCの活躍もたまんないね。 ヴァラエティ豊かで、マイクリレーもさることながら、ワードセンス、ボキャブラリーで攻める攻める。 でも、どうしてもそれぞれのカラーが強すぎるためか、企画色も強いんだよな。 個性がぶつかり合っている証拠なんだけれども。ただ、やっぱり向こうのゲストを迎えると、 どうしてもアクが強すぎて、ちょっと頭1つ以上に抜きんでるんだよね。 それでも、世界を相手によくやっています。 初回盤は、デジパック仕様&特別なDVDを付属した2枚組み。2タイプの「ZOCK ON」のPVが収められたり、 ライブ映像やジャケット撮影の模様を収録したり、楽しめる内容です。
1.
Bonus DVD
-照焼少年的電影円盤-
1. please come INTRO!
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, A. Horovitz) Produced by ADROCK
デジタルビートに乗せ、ナレーションの登場。うまくステレオを使っては、左右でそれぞれ男女のナレーションが日本語と英語で聞かせてくれます。 イントロダクションとしては、随分と濃いですな。「へい、お待ち~」で次曲へ。
2. WORK THAT feat. PHARRELL & CHRIS BROWN
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, P. Williams) Produced by THE NEPTUNES
TERIYAKI BOYZ、2nd Albumからの先行ナンバーは、これまた前作シングル同様に、THE NEPTUNESをプロデューサーに迎えたクール系ナンバー。 アップテンポでリズミカルに進行。マイクリレーもスムースに流れて、とってもかっこいい仕上がりですね。 PharrellもCHRIS BROWNも、今回は控え目で、TERIYAKIメンバーをバックアップした感じに。
3. AFTER 5 (A.M.) feat. MADEMOISELLE YULIA
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, Towa Tei) Produced by TOWA TEI
テイ・トウワのプロデュースナンバーは、ピコピコな感じで、TERIYAKIの面々を盛り上げるトラック。 また、ゲストヴォーカルにMADEMOISELLE YULIAを迎えて、4MCとまた違った味を利かせ、聞かせてくれる。 時にリズムを刻んでアップテンポになったりと、変化に富んだ1曲でもあります。
4. TOKYO DRIFT (FAST & FURIOUS)
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, P. Williams) Produced by THE NEPTUNES
THE NEPTUNESプロデュースによるナンバーは、どっぷりビートにちょっとオリエンタルな感じも醸しだすクールなトラック。 RYO-Zが、ここではボソッとした感じのラップを聞かせてくれるところに、ちょっと珍しさを感じる。 ゲストヴォーカルのEMYの力もあっていいね。混沌とした東京らしさが出ている。
5. SWEET GIRL feat. DONDRIA
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, Lionel Richie, J. Dupri) Produced by JERMAINE DUPRI for So So Def Productions, Inc.
JERMAINE DUPRIによるプロデュースナンバーは、ちょっとスィートでメロウな感じ聞かせるトラック。 DONDORIAのヴォーカルも、甘くまったりと。WISEの声にエフェクトをかけて、ちょっとエレクトロな感じもいいね。
6. TERIYA-KING feat. KANYE WEST & BIG SEAN
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, V.L. Veasey, K. West, Big Sean) Produced by KANYE WEST for Very Good Beats / Hip Hop Since 1978
Kanye Westプロデュースチューン。もう、どっぷり濃いトラックが襲い掛かって来る。 ドストレートなまでにHIP-HOP。冒頭でKaneyがラップって、ずるいよね。 Big Seanもかなり濃い。全体的に攻撃的に仕掛けてきましたね。
7. 5TH ELEMENT feat. CORNELIUS
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, Keigo Oyamada) Produced by CORNELIUS
CORNELIUSプロデュースによるナンバー。さすがなまでのピコピコトラック。 犬の鳴き声や和笛、ししおどしの音も取り入れたSEがいい味を出している。 和をメインに聞かせる音と、4MCのライムがいい味を生み出す。フックのハーモニーがいい感じに。
8. SERIOUS JAPANESE
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, M. Ronson) Produced by MARK RONSON for Allido Sound
一部でディスっただの、ビーフ合戦だの、ちょいと話題になったトラック。 どっぷり濃いトラックに4MCがシリアスなリリックでジャパニーズを表現。 アウトロまで聞き逃せない1曲。裏があるから表がある。クールな面もあるんだよ。
9. ZOCK-ON! feat. PHARRELL and BUSTA RHYMES
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, Busta Rhymes, P. Williams) Produced by THE NEPTUNES
TERIYAKI BOYZの快進撃は止まらない。前作シングルでKanye Westが参加したと思ったら、 今度はTHE NEPTUNESがプロデュースを担当。本当、すごすぎてびっくりなコラボだよな。 しかも、PharrellとBusta Rhymesも参加しては、かなりのインパクトを与えてきた。 強力ボコスカビートを交えて。フックのローテンションながらインパクトのあるフレーズが、かましてきます。 何気に参加しているLISAにも注目。
10. (CAN'T)“BAKE”TAHT“FAPE”feat. TAKAGIKAN & ADROCK
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, K. Takagi, A. Horovitz) Produced by ADROCK
ADROCKと高木完が参加したトラック。軽快ながらに程よい濃さを出したトラックに、4MCのラップが乗る。 高木完の声がまた、インパクトあるよね。ラストのラップはさすがなんだけれども、それまでは間々に入る事で、 ちょっとTERIYAKIイントロダクションのような感じもまたよろし。
11. いつも IT'S MORE
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, Mike Oldfield, Nico Romsen, D. West)
ディープでドープな始まりから、カラッと明るく。ってか、サンプリングされた「Into Wonderland」の力が大きすぎるよ。ずるいよな。 みんなで楽しくハンズアップな雰囲気のあるパーティーチューン。いつものテイストが出ている4MCも、やっぱり 見事なフローでマイクをつなげる。
12. I still love H.E.R. feat. KANYE WEST (ALBUM MIX)
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, Cynthia Biggs, Dexter Wansel, K. West) Produced by KANYE WEST
TERIYAKI BOIYZが再始動。なんと、Kanye Westを迎えたポップなトラックを聞かせてくれます。 MSFBの「Dance with Me Tonight」をサンプリングした、ちょっと哀愁漂うサウンドがいい味を出す。 こういうトラックで引き込むところはさすがKaney West。確かにKaney1人舞台。TERIYAKI4MCが 同じようなラップに対して、Kanyeの部分だけは頭1つ以上に飛び出ているね。 なるほど、HERって、「本当、いい、ラップ」の竜下ったんだね。
アルバムでは、ミックスが施されて、ちょっとパンチの効いたビートを聞かせてくれる。 Kanyeの部分も同じテイストに。
13. get the hell OUTRO
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, A. Horovitz) Produced by ADROCK
シャウトとともに、ステレオ左右から男女のナレーションが流れる。 ナレは淡々としているけれども、シャウトの声が濃すぎるのでインパクトがある。迫力たっぷり。
14. TOKYO DRIFT (FAST & FURIOUS) REMIX feat. PUSHA T & FAM-LAY
Produced & Remixed by THE NEPTUNES
M-4のリミックス、トラック的には、変化がないんだけれども、PUSHA TとFAM-LAYを迎えてのパフォーマンスを聞かせてくれます。 TERIYAKI4人のライミングも、別物で聞かせてくれますよ。 フックがオリジナルに比べると、ちょっとつまらなく感じてしまうんだけれども。
[DISC 2:DVD]
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●Mix CD + DVD『DELICIOUS JAPANESE』● '09/12/2 release
「SERIOUS」から「DELICIOUS」へ。JAPANESEは、真剣さから美味しさを届けてくれた。 TERIYAKI BOYZの新アイテムは、なんとミックスCDとDVDの2枚組み作品。 まず、ミックスCDの方は、これまで発表したTERIYAKI BOYZの楽曲のほか、HIP-HOPの代表ナンバー、さらに未発表を含むTERIYAKI BOYZの リミックス、さらにはJAY-Zを迎えた強力な新曲などをミックス。 とことん詰め込んで、楽しませてくれます。しかも、ミックスを手がけたのがVERBALというのも、ちょっとおもしろいよね。 一方、DVDの方は、「DO YOU LIKE JAPAN? TOUR」の中から、ZEPP TOKYOでの公演を。 これまた愉快痛快なステージ。TERIYAKIらしさが伝わってくるパフォーマンスで楽しませてくれます。 ちなみに、オーディオコメンタリー付き。4MCの軽快トークを聞くことができます。ピー音も入ったりね。 そのツアーの裏側を見せてくれるドキュメンタリーも収録され、裏と表から彼らの姿を見ることができます。 まさしくデリシャスな作品となりました。
18. Even More feat. Minami from lyse
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, Minami, Staxx T) Produced by John Fontein for KOZM (R)
煌びやかなトラックに乗せて、聞かせてくれるナンバー。 「SERIOUS JAPANESE」に収録されていた「いつも IT'S MORE」の別バージョンです。 lyseのMinamiをゲストヴォーカルに迎えて、オリジナルよりもちょっと豪華な感じで聞かせてくれます。
23. LIVING THE LIFE feat. JAY-Z
(Ilmari, Ryo-Z, Verbal, Wise, S. Carter, J. Dupri) Produced by ADROCK
まさかのJAY-Zが参加したトラック。煌びやかに聞かせてくれるピアノのサンプリングトラックをバックに、 4MCが濃い目のライムを聞かせてくれるトラック。でも、やっぱりJAY-Zが聞かせてくれるんだよ。 突出しているね。
[DISC 2:DVD]
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