album

1st Album『Digitalian is eating breakfast』● '89/12/9 ('13/7/17) release

TM NETWORKの要でもある小室哲哉が、初となるソロアルバムをリリース。 TMならびにプロデュース業で見せるメロディメーカーぶりを思う存分に発揮させた、非常にポップなトラックが詰まった作品集です。 アニメ主題歌にもなったヒットシングル「RUNNING TO HORIZON」はじめ、TMのポップダンスビート路線を行く、とてもわかりやすくキャッチーで受け入れやすいメロディに呑み込まれます。 あとは小室哲哉のヴォーカルにどう反応するかだね。艶かしく妖しさ漂うヴォーカルは、好きと嫌い、はっきりと2分しそうな味を出す。 しかし、ソロだからこそ自由にやれるところはいいよね。もちろん、TMとして発表してもいいくらいに、小室哲哉節が炸裂。 松本孝弘がギターで参加していたり、日向大介がミックスを手がけていたり、おなじみ小室みつ子が作詞で参加していたりと、豪華な初ソロ作品となりました。

1. DIGITALIAN

words and music:Tetsuya Komuro PRODUCED BY TETSUYA KOMURO CO-PRODUCED BY DAISUKE HINATA

アルバムのオープニングを飾る小曲。小室哲哉のキーボード業が炸裂。 デジタルサウンドとエフェクトヴォーカルが織り成す、デジタルワールドへようこそ。ここから未来が始まる。

2. SHOUT

words and music:Tetsuya Komuro PRODUCED BY TETSUYA KOMURO CO-PRODUCED BY DAISUKE HINATA

煌びやかに弾けるデジタルポップチューン。勢いよくシャウトで始まるメロディパートは、早口で畳み掛けてくる。 まるでラップのようだね。とってもポップなんだけれども、サビパートがちょっと気色悪く感じる。メロディラインがつかめなくて、奇妙に聞こえる。間奏のメロディは、さすがTKな世界です。

3. OPERA NIGHT

words:Mitsuko Komuro music:Tetsuya Komuro PRODUCED BY TETSUYA KOMURO CO-PRODUCED BY DAISUKE HINATA

みつ子と哲哉のコンビでお送りするナンバーは、ポップな4つ打ちビートと哀愁漂うメロディが心をくすぐるアップテンポチューン。 メロディライン、特にサビのキャッチーな部分は、さすが小室哲哉。TM NETWORKでも十分通用するようなナンバーですね。

4. I WANT YOU BACK

words and music:Tetsuya Komuro PRODUCED BY TETSUYA KOMURO CO-PRODUCED BY DAISUKE HINATA

これまたTM路線を行く4つ打ちビートで始まるポップナンバー。 ラテン系なメロディと小室哲哉のヴォーカルの艶かしさが妖しさを生む。メロディパートで凝った歌詞が登場するのに、サビが単純過ぎと、つまらないな。 ちなみに、ギターで松本孝弘が参加しています。

5. GRAVITY OF LOVE

words and music:Tetsuya Komuro PRODUCED BY TETSUYA KOMURO CO-PRODUCED BY DAISUKE HINATA

4つ打ちビートがポップな世界を生み出すナンバー。ミックスがShep Pettiboneというところや、ギターが松本孝弘というところに注目かな。 歌詞はひねり過ぎて、逆に入ってこないのが残念。メロディはキャッチーでいい感じなんだけれどね。

6. HURRAY FOR WORKING LOVERS

words and music:Tetsuya Komuro PRODUCED BY TETSUYA KOMURO CO-PRODUCED BY DAISUKE HINATA

明るくポップなビートで始まるアップテンポチューン。 サックスもいい味付けとなっています。歌の方は、いつもの小室哲哉。全体としては、可もなく不可もなく。

7. NEVER CRY FOR ME

words:Mitsuko Komuro music:Tetsuya Komuro PRODUCED BY TETSUYA KOMURO CO-PRODUCED BY DAISUKE HINATA

ミディアムバラードチューン。小室哲哉の艶かしいヴォーカルと、どこかしら和の雰囲気を出すメロディ、アレンジがマッチしているね。 シンプルなサウンドが展開しては、あっさりと。ここでカンフル剤のような位置にある曲に感じた。

8. WINTER DANCE

words and music:Tetsuya Komuro PRODUCED BY TETSUYA KOMURO CO-PRODUCED BY DAISUKE HINATA

インストナンバー。冬らしい冷たさを出したミディアムチューン。クールに展開するサウンドと、小室哲哉の世界観が広がっていっては、 かっこよさが押し出してくる。タイトルほどに躍動感はないけれども、底力を感じるね。

9. RUNNING TO HORIZON

words:Mitsuko Komuro music:Tetsuya Komuro PRODUCED BY TETSUYA KOMURO CO-PRODUCED BY DAISUKE HINATA

小室哲哉のソロシングルということで、気合いが入ったトラックを投入。 ユーロビーとよろしく、ポップな4つ打ちダンスビートは、TM NETWORK「DIVE INTO YOUR BODY」を彷彿とさせる、 ノリで勝負な1曲。Shep PettiboneやGoh Hotoda、松本孝弘が参加しては、小室哲哉を支えています。 そして、メロディがまた超キャッチー。小室哲哉の才能にひれ伏す1曲だね。メロディラインや曲構成など、引きつける力を思う存分出しています。いい曲だね。

10. CHRISTMAS CHORUS

words and music:Tetsuya Komuro PRODUCED BY TETSUYA KOMURO CO-PRODUCED BY DAISUKE HINATA

アルバムのラストを飾るミディアムチューン。キラキラ煌びやかなシンセサウンドが、華やかな世界に仕上げるクリスマスソングです。 アコースティックギターで木根尚登が参加しているところが面白いね。鈴の音も登場しては、より世界が出てきました。 ヴォーカルは随分とか細いというか、なんだか頼りない雰囲気。まぁ、それが小室哲哉のヴォーカルということで。

Self Cover Album『Hit Factory』● '92/10/21 ('13/7/17) release

多くのヒット曲を生み出す小室哲哉がセルフカバーアルバムを発表。ヒット曲づくしで、まさしくヒットナンバーの工場長・小室哲哉が爽やかなダンスポップアレンジで聞かせる全10曲。 堀ちえみ、小泉今日子、中山美穂、観月ありさ、松田聖子、渡辺美里と、ほとんどが女性ヴォーカルナンバーのセルフカバーなんだけれども、 小室哲哉のヴォーカルも、補足繊細なものだから、意外とマッチしている。 1stソロアルバム時よりも、幾分かは鍛えられては、不安をぬぐい去る。でも、艶かしさは健在なので、やっぱり好きと嫌いに分かれるかな。 また、オリジナル曲2曲にインストナンバーも1曲収録。爽やかな夏向きダンスポップアレンジで、心地良さも出してくる。 中でも、TM NETWORK「Resistance」は、随分と世界に入っていて、かっこいいね。グループとはまたひと味違ったテイストで、グッと引き込んできます。 そして、この後も工場長はヒットを生み出すから素晴らしいんだな。

1. Omoide o Okizarinishite

Produced, Arranged, Programmed & Performed by T.C.D Hits Tetsuya Komuro, Cozy Kubo, Daisuke Hinata Composed by Tetsuya Komuro Words by Yasushi Akimoto

堀ちえみ提供曲「愛を今信じていたい」をセルフカバー。秋元康が歌詞を書き直したニューバージョンです。 爽やかな打ち込みサウンドと、小室哲哉の細めのヴォーカルが意外にマッチしているね。 煌びやかでポップなメロディとアレンジに引き込まれます。コーラスも夏を添えて、メジャーコードとマイナーコードがうまく絡み合います。

2. Magic

Produced, Arranged, Programmed & Performed by T.C.D Hits Tetsuya Komuro, Cozy Kubo, Daisuke Hinata Composed by Tetsuya Komuro Words by Yuji Sakamoto

セルフカバーアルバム「HIT FACTORY」からの先行ナンバー。しかも、セルフカバーではなく全くの新曲。爽やかに味付けるミドルテンポチューン。 ちなみに、作詞は坂元裕二。曲のポップなことポップなこと。この後、繰り広げられる小室哲哉プロデュース作のプロトタイプのようなキャッチーさや 覚えやすさ、引き込む力を持っていますね。小室哲哉のヴォーカルは、まずまずということで。

3. Good Morning-Call

Produced, Arranged, Programmed & Performed by T.C.D Hits Tetsuya Komuro, Cozy Kubo, Daisuke Hinata Composed by Tetsuya Komuro Words by Kyoko Koizumi

オープニングからサックスがかっこ良く吹き荒れていますね。 小泉今日子提供曲を小室哲哉が瑞々しくカバー。あらためて小室メロディの訴えかける力の強いことが確認できる。 キャッチーなメロディは耳に残るね。そして、とにかくサックスがかっこいい。小室哲哉のヴォーカルも女性的だし、いいんじゃない。ファルセットも登場していますよ。

4. 50 / 50

Produced, Arranged, Programmed & Performed by T.C.D Hits Tetsuya Komuro, Cozy Kubo, Daisuke Hinata Composed by Tetsuya Komuro Words by Shun Taguchi

こちらは中山美穂への提供曲セルフカバー。オリジナルとはちょっと違うアプローチ。 歌詞を少々変えてきましたね。だけれども、やっぱりキャッチーさや中毒性のあるメロディだね。ポップなダンスアレンジも、曲をイキイキさせてはその世界へと引き込む小室マジック。

5. Too Shy Shy Boy!

Produced, Arranged, Programmed & Performed by T.C.D Hits Tetsuya Komuro, Cozy Kubo, Daisuke Hinata Composed by Tetsuya Komuro Words by Tetsuya Komuro

オリジナルのキャッチーなダンスポップそのままに、少々ラテン要素を加えては、情熱的になったセルフカバー。 ただ、全体的にキーが低くて、なんか物足りなさはあるかな。アレンジでその分サポートはしているけれども、小室哲哉のヴォーカルも、ちょっと酔いそう。

6. Resistance

Produced, Arranged, Programmed & Performed by T.C.D Hits Tetsuya Komuro, Cozy Kubo, Daisuke Hinata Composed by Tetsuya Komuro Words by Mitsuko Komuro

TM NETWORKのナンバーをセルフカバー。若干、テンポを落としながらも、ちょっと壮大なイントロを聴かしてくれます。 その後、ヴォーカルが入るとバラードテイストを前面に出して、ムードが出ているね。 若干、歌詞が違うところも、ソロとしての小室哲哉で表現をしているのだろうね。ピアノの滑らかの音使いが美しい。さすがです。

7. Futari

Produced, Arranged, Programmed & Performed by T.C.D Hits Tetsuya Komuro, Cozy Kubo, Daisuke Hinata Composed by Tetsuya Komuro Words by Yuji Sakamoto

カバーではなく、オリジナル曲。ゆったりと響くアンビエントなビートとともに、うっとりピアノの音が流れるバラードチューン。 小室哲哉の細いヴォーカルもちょうどいい具合い。波が寄せては返すように、癒しの要素もあって心地良いね。

8. South Beach Walk (Instrumental)

Produced, Arranged, Programmed & Performed by T.C.D Hits Tetsuya Komuro, Cozy Kubo, Daisuke Hinata Music by Tetsuya Komuro

インストナンバー。爽やかさを前面に押し出した小室哲哉の業が堪能できるナンバーです。 ポップでスタイリッシュ。それでいて、くどくなく、夏モード全開で聞かせてくれました。

9. Kimono Beat

Produced, Arranged, Programmed & Performed by T.C.D Hits Tetsuya Komuro, Cozy Kubo, Daisuke Hinata Composed by Tetsuya Komuro Words by Takashi Matsumoto

松田聖子へ提供したナンバーのセルフカバー。 歌詞も若干変えて聞かせてくれます。アレンジがこうも変わると、なんだか小室哲哉が未来を見据えていたかのようなメロディだったんだね。 ポップなダンスビートをあしらって、軽快に聞かせる小室哲哉のヴォーカルです。

10. Kimi ni Aete

Produced, Arranged, Programmed & Performed by T.C.D Hits Tetsuya Komuro, Cozy Kubo, Daisuke Hinata Composed by Tetsuya Komuro Words by Norie Kanzawa

渡辺美里の名曲のセルフカバー。キーボード1本をしっとりと奏でては、 切々と歌い上げる小室哲哉。高音に行くけれども、なんとか乗り切ったという感じのヴォーカルです。意外と優しくし上がりました。

Single『Silent Lover Tetsuya Komuro Remixes / C+C+T.K』● '95/6/21 release

Silent Lover New T.V. Mix

Written By:Robert Civilles - Delores Drewy - Gary Henry Produced by C+C+T.K

「Everybody Dance Now!」でおなじみ、C+Cと、日本を代表するプロデューサー、小室哲哉のコラボレーションナンバー。 スペイシーな妖しさたっぷりな妖艶なメロディラインと、ジャングルを取り入れたスムースなダンストラックで、軽やかに展開。 それでいて、クール。フィーチャーされたKelli Seversonのヴォーカルも、見事にマッチしています。

Silent Lover New Original 7”Mix

T.V. Mixより1分ほど長いオリジナルバージョン。よりいっそう、濃厚な時間を味わうことができます。

Silent Lover Extended Mix

エクステンデッドミックスは、冒頭に付け足して、より長く、より深く味わえるトラックです。 また、後半でもどっぷりと味わえる部分を付け足して、オリジナルよりもさらに2分ほど長く、全体で6分半のアグレッシヴチューンです。

Silent Lover Jungle Remix

タイトルそのまま、がっつりジャングルビートが加えられて、スペイシーなのに、 濃厚なリミックスチューン。でも、もっと攻めてくると思いきや、意外やあっさり。ビートを体感できるトラックです。

Silent Lover Tribal Remix

こっちの方が、Jungle Remixよりも濃さが出ていると思うTribal Remix。 クラブミックスよろしく、アグレッシヴなビートを畳み掛けてきては、どっぷり濃厚なテイストで仕上げてきました。ダブに近いサビのループが妖しさを放つ。

Instrumental Album『PIANO globe ~globe piano collection~』● '03/3/19 release

小室哲哉によるピアノインストアルバムを3作同時発売。 こちらはglobeのアルバムの中で発表していたインストナンバーをコンパイルしたもの。オリジナルアルバムの初めや終わりには、必ずといっていいほどに、 小室哲哉によるピアノインストナンバーが入っていたけれども、そちらを1つにまとめたものです。 また、アニメのサントラやzento名義のナンバーのピアノバージョン、はたまた新たにglobeのナンバーを弾いたりと、楽しませてくれます。 時にしっとり、時にゴージャスに聴かせてくれるアルバムですね。まぁ、globe名義で発表したところで、やっぱり小室哲哉のソロナンバーみたいなものだから、彼独自のセンスが音に込められているね。 このアルバムのみ、他の2作とは別にavexからのリリースということもあり、CCCDなのが残念ですね。

1. DEPARTURES (Apf version)

Produced by Tetsuya Komuro Composition, Piano and Keyboards:Tetsuya Komuro

大ヒットナンバー「DEPARTURES」のピアノバージョン。しなやかで気持ちのこもった音色に、心を持っていかれるような。 オリジナルの力強さが消え、じわりと染み渡ってくるかのようなアレンジです。さすがは小室哲哉。

2. Wanderin' Destiny (Apf version)

Produced by Tetsuya Komuro Composition, Piano and Keyboards:Tetsuya Komuro

大ヒットシングルナンバーがピアノバージョンでガラッとイメージを変える。 オリジナルは結構、ドロドロしてサスペンスチックなナンバーだったけれども、絶望感の中に希望を見出すような、ピアノの音色に救われるような感じだね。

4. genesis of next (piano only)

Produced by Tetsuya Komuro Composition, Piano and Keyboards:Tetsuya Komuro

オリジナルがトランスだったから、ピアノでどう変わるかと思いきや、結構しっとりと聴かせる曲調で進行。 サビのメロディも引き立っているんだけれども、正直、もう少しサビの歌パートのメロディラインを引き立てるようにしてほしかったな。

13. genesis of next (orchestra version)

Produced by Tetsuya Komuro Composition, Piano and Keyboards:Tetsuya Komuro

ピアノバージョンよりも、オーケストラの壮大な面としなやかさが出たトラック。 やっぱり、弦の力がすごいね。ただ、やっぱり根底にあるのはピアノバージョンだね。たっぷりと聴かせてくれる約8分。

14. injection (orchestra version)

Produced by Tetsuya Komuro Composition, Piano and Keyboards:Tetsuya Komuro

zento名義で発表されていたナンバーのオーケストラバージョン。 でも、 globe名義の作品に収録されていいものなのか、ちょっと疑問に思いますが、avexつながりですかね。 ただ、内容はやっぱりオーケストラでじっくりと聴かせてくれるもの。繊細なテイストが見事な組み合わせだったりするトラックです。

15. on the way to YOU (Apf version)

Produced by Tetsuya Komuro Composition, Piano and Keyboards:Tetsuya Komuro

KEIKOのソロナンバーをピアノバージョンで。やっぱりこの曲は元がとってもいい曲なので、ピアノでも、そのメロディが染み渡ってきますね。 ただ、やっぱりKEIKOのヴォーカルが欲しいところです。

Instrumental Album『PIANO VOICE ~TK PIANO WORKS~』● '03/3/19 release

小室哲哉によるピアノインストアルバムを3作同時発売。こちらは、これまでに小室哲哉がソロ名義やその他ユニット等で発表したピアノナンバーをコンパイル。 やっぱりTK、ピアノのソロ演奏となると、繊細かつ大胆に指が動いているね。ときに壮大で、ゾクゾクさせる旋律に、ピアニスト小室哲哉の極意が伝わってきます。 全体的には安らぎを与えるような、しっとりナンバーで構成。 驚いたのは1曲目、未来玲可のデビュー曲「海とあなたの物語」をピアノバージョンで聞かせてくれます。この曲は本当に胸に染み渡るんですよ。グッときますね。

1. Sea, you & story

Produced by Tetsuya Komuro Composition, Piano and Keyboards:Tetsuya Komuro

タイトルからわかるように、あの謎の美少女歌手、未来玲可の大ヒットナンバー「海とあなたの物語」 のインストチューンです。アンビエントなテイストたっぷりに、小室哲哉がしっとりとピアノを奏でます。 ドラマティックなんだけれども、どこかしら物憂げな雰囲気で寂しさも漂っていますね。演奏は、さすがのお手の物です。

2nd Album『Digitalian is eating breakfast 2』● '11/5/4 release

小室哲哉、約11年半ぶりとなりオリジナルソロアルバム。今作は、ソロアルバムというよりかは、コラボアルバムに近い感じかな。 冒頭からKREVAと坂本美雨が参加したり、ZEEBRAやKrayzie Bone、VerbalやSHY-HI、Nipsey Hussleなど、HIP-HOPな面々が参加しているところが特徴的ですね。 それゆえ、小室哲哉が歌う楽曲は少なくて、良かったのか悪かったのか。であるならば、このアルバムタイトルを冠していいのか、と思ってしまうくらいだよね。 小室哲哉が今を、そしてこれから思って作った作品ということだけれども、確かに新しいフィールドをうまく取り入れてきているような作品かな。 ラストのa-nation用のナンバーは、かのTKファミリーによるヒット曲「You are the one」に通じるものがあるね。 初回盤は、これでもかというくらいに小室哲哉のヴォーカルを堪能できるバラードナンバーを収録。

1. Vienna feat. Miu Sakamoto & KREVA

words:Tetusya_Komuro, KREVA Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

TKフリークでもある坂本美雨、そしてKREVAを迎えてのナンバー。 オープニングで坂本美雨の透き通ったヴォーカルが広がったかと思ったら、即デジタルビートが投入されて、TKの世界へ。 そして、突き刺してくるようなKREVAのラップが勢いよく入ってくる。この際、小室哲哉のヴォーカルはなくても良かったなじゃないかな。

2. Go Crazy feat. Krayzie Bone & K-C-O

words:Tetusya_Komuro, Krayzie Bone Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

どっしりビートを打ち込んでは、Krayzie Boneのラップが炸裂するトラック。 めくるめく言葉の波に呑み込まれそうになるね。K-C-Oのヴォーカルは、武器でもある高音ではないというのが、ちょっと残念かな。

3. 奇跡 feat. Zeebra

words:Tetusya_Komuro, Zeebra Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

イントロのドラマティックな展開は、まさしく小室哲哉。その後も申請を操っては、ゴージャスな世界を構築してゆく。 小室哲哉のヴォーカルが入ってきたと思ったら、ヴォコーダーでかぶせてきましたね。一方、フィーチャーされたZEEBRAの攻撃的なラップが、勇ましくてかっこいいね。

4. ほほえみのちから

words:Tetusya_Komuro Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

がっつりと小室哲哉が歌を聴かせてくれるバラードナンバー。冒頭から艶かしい歌声が響きわたるんだけれども、一瞬だけ編集を加えているね。 そこが余計に気持ち悪さを助長しているかのようだ。曲自体はアコースティックとシンセの音がいい感じです。

5. Every feat. Mitsuhiro Hidaka (AAA) a.k.a. SHY-HI & K-C-O

words:Tetusya_Komuro, Mitsuhiro Hidaka Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

SKY-HIことAAAの日高光啓をフィーチャーしたトラックは、キーボードの滑らかなメロディを軸に、アッパーなビートとラップで攻めてくる1曲。 意外とラップがカッコよくって、びっくりだな。K-C-Oのヴォーカルはおまけ程度だけれども、こちらも効果大です。

6. Years Later feat. VERBAL (m-flo)

words:VERBAL Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

イントロから激しくシンセサウンドをぶつけてくるハウスチューン。 かなりゴージャスに攻めてきますね。そして、ここでフィーチャーされたVERBALが、これまたすごいんだ。 ラップで勢いよく攻めてくる。小室哲哉のキーボードと見事に融合した1曲でもあります。弾けまくって、かっこいいね。

7. Free My Mind feat. Mitsuhiro Hidaka (AAA) a.k.a. SHY-HI

words:Nick Wood, Mitsuhiro Hidaka Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

とてもポップで、明るいシンセサウンドを繰り広げるトラック。いきなりヴォコーダーの登場で、近未来感もたっぷり注ぎ込んできます。 そして、ここでもAAA日高のラップが入ってきて、いいスパイスとなる。全体的に爽快感たっぷりの気持ち良いサウンドだね。

8. L.W.R feat. Misako Uno, Naoya Urata (AAA) & Wataru Yoshida (Purple Days)

words:Tetusya_Komuro Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

ゆったりテンポの心地よさを放つグルーヴチューン。AAAから宇野実彩子と浦田直也が、そしてPurple Daysから吉田ワタルが参加。 ヴォーカル2人がうますぎて、ラップがチープに聞こえてしまうのが残念かな。

9. Reality feat. Nipsey Hussle

words:Nipsey Hussle Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

Nipsey Hussleを迎えてのHIP-HOPチューン。さすがに英語のラップで攻めてこられると、かっこいいのなんのって。 そのバックに響き渡る優雅なメロディも、じっくりと耳に入ってきますね。さすがは小室哲哉な繊細かつ美しさ際立つメロディに、うっとりです。

10. Extreme

Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

インストナンバーは、もう、小室哲哉お得意のダンストラックを武器に、シンセをゴージャスに響かせて、がっつりと聴かせてくれます。 力強い4つ打ちビートも手伝って、アグレッシヴなナンバーですね。

11. Carry On

words:Mitsuko Komuro Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

さすがは小室みつ子な歌詞は、背中を押してくれるような頼もしさがありますね。 そこに小室哲哉の柔らかなヴォーカルが響き渡るバラードチューン。メロディラインは繊細で、安らぎを与えてくれるような優しさが伝わってきます。

12. Ayrton feat. Naoya Urata (AAA)

words:Tetusya_Komuro Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

美しさを持ち合わせたピアノの音と、アグレッシヴなダンスビートが組み合わさった、 小室哲哉的ナンバー。グルーヴが押し寄せ、リズムを感じ、体が自然に動きますね。そう考えると、浦田直也のヴォーカルも聞かせるというよりかは、サウンドの一部とかした感じだね。

13. THX A LOT (Album Version) / a-nation's party

words:Mitsuko Komuro Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

avexが仕掛けるイベント「a-nation」のために小室哲哉が書き下ろしたナンバーは、出演者勢揃いで、リレー方式で聞かせる曲。 このヴォーカルパートの振り分けは、どのように決まったんだろうか。avexへの貢献度か? こういうのって、出演者だけでなく、観客もみんなで歌えるサビパートを作ったほうがいいのにね。 大所帯で1人1人歌うだけだと、他の人が歌っているときに暇に思えるんだよね。メロディとサウンドは、いかにもなTK節。

Remix Album『Digitalian is remixing』● '12/3/21 release

小室哲哉のソロ名義でのリミックスアルバム。ベースは前作2作目「Digitalian is eating breakfast 2」の収録曲をリミックス。これまた、 Pete HammondやDave Fordといったおなじみの面々から、RAM RIDER、nishi-kenといったTKフリークなど、さらにはSOUL'd OUTのShinnosukeなども参加して、 新たな世界を聞かせてくれます。また、小室哲哉のソロナンバー「RUNNING TO HORIZON」、BALANCe「GET INTO YOU SUDDENLY」、V2「背徳の瞳」を小室哲哉自身がリミックスするなど、 結構力が入っていますね。コアな音に走ると思いきや、意外と4つ打ち主体のクラブ系リミックスで、聴きやすいアルバムとなっています。ただ、もうちょっとヴォリュームが欲しい気もするな。

1. RUNNING TO HORIZON

Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

小室哲哉のソロナンバーのリミックス。ということで、期待大ですな。パンチの効いた4つ打ちビートをベースにしたトラックです。 ただでさえ気持ちの悪い、いや失敬、妖艶な小室哲哉のヴォーカルに、エフェクトを加えてめまいがしそうだ。 オリジナルよりも疾走感はないけれども、重量感が出たトラックだ。6分半、たっぷりと。

2. Vienna feat. Miu Sakamoto & KREVA [Re-NRGie mix]

Remixed by “Mix Master”Pete Hammond

さすがPete Hammondな1980年代ライクなユーロビートをベースにした、21世紀アップデート型リミックス。 ヴォーカルにエフェクトをかけたり、キーボードの音を弾ませたりと、親しみやすさが伝わってきます。

3. Go Crazy feat. Krayzie Bone & K-C-O [went nutz Remix]

Remixed by Dave Pensado & Drew Adams

魅惑なエレクトロのひと時。こっちがオリジナルなんじゃないか、というくらいにクールに展開するリミックスチューン。 爽やかなエレクトロと、どっぷりビートが絡み合うんだ。かっこいいなぁ。

4. Every feat. Mitsuhiro Hidaka (AAA) a.k.a. SHY-HI & K-C-O [ArmySlick Remix]

Remixed by Army Slick

どっぷりビートを打ち込んできたと思ったら、ジャジーなサウンドで超かっこいい流れ。 クラブジャズな音でパンチを効かせてきたリミックスチューン。中盤から、いかにもなフロア対応クラブトラックでクールに。そして最後はピアノでしっとりと。

5. Years Later feat. VERBAL (m-flo) [Shinnosuke Remix]

Remixed by Shinnosuke (SOUL'd OUT / S'Capade)

SOUL'd OUTのShinnosukeが手がけたリミックス。面白いなぁ。いきなりハイエナジー系のレイヴ感を出してきて驚かせてきたと思ったら、 グツグツビートを投入して、これでもかと言わんばかりに襲いかかってくる。その後もテンションアゲアゲな音をバチコンと入れてきました。

6. Free My Mind feat. Mitsuhiro Hidaka (AAA) a.k.a. SHY-HI [Nick Wood Kings Rd. 84' mix]

Remixed by Nick Wood & Big Al

軽やかピコピコSEとどっぷりビート。さらにはエフェクトヴォーカルで、これぞリミックスな世界を紡ぐトラック。 8bit的な雰囲気がチープでおしゃれに聞かせてくれます。

7. L.W.R feat. Misako Uno, Naoya Urata (AAA) & Wataru Yoshida (Purple Days) [Retro Remix]

Remixed by Jan Fairchaild

どっぷりビートと鮮やかなエレクトロサウンドとの交差。4つ打ちをはっきりさせてからは、ポップな雰囲気を振りまいた、 聴きやすい仕上がりになっています。

8. Carry On [RAM RIDER Remix]

Remixed by RAM RIDER

TKフリークのRAM RIDERが手がけたリミックス。最初はしっとりとピアノを聞かせてきたと思ったら、 一気にドラムンベース。ハードな高速ビートをぶつけてきてびっくりだ。とにかく驚き。RAM RIDERの狂気を感じさせるトラックだね。

9. Ayrton feat. Naoya Urata (AAA) [nishi-ken Remix]

Remixed by nishi-ken

こちらはnishi-kenによるリミックス。4つ打ちビートを軽やかに、そしてさらにボコスカビートを叩き込んできた。 さらにトランシーな音使いで躍動感をぶつけてきたぞ。バッキバキでアグレッシヴな音使いがたまらないね。

10. THX A LOT / a-nation's party [THX For The Memories "TNT Remix]

Remixed by Dave Ford and Ian Curnow

久しぶりにDave Fordの名前を見た気がするな。エレクトロなアンビエントを煌めかせる音と、 4つ打ちビートを加えてどっしりと決めてくる。ヴォーカルをループさせたり弄ったりはしていないものの、比較的聴きやすい仕上がり。どこかしらMYLOな雰囲気も。

11. GET INTO YOU SUDDENLY / BALANCe

Music & Arrangement:Tetsuya_Komuro

懐かしいなぁ、BALANCe。そして、そのナンバーをリミックス。どっしりビートを加えながらも、味わい深さを広げてくる、聞かせるタイプのトラックに変身。 中盤でまた、しっとりピアノを聞かせてくれるんです。

12. 背徳の瞳 ~Eyes of Venus~ / V2

Arrangement:Tetsuya_Komuro

また飛び道具を出してきたなぁ。YOSHIKIと小室哲哉のユニット、V2の唯一のナンバ~をここでリミックス。 てっきりガツガツとビートを打ち込んでくるようなものを想像していたけれども、全く正反対。小室哲哉がしっとりピアノを奏でて聞かせてくれるトラックです。 リミックスというよりかは、リアレンジかな。ただ、ヴォーカルも入っていないし、あの空間をアップデートさせて欲しかった思いもあるんだよなぁ。

3rd Album『DEBF3』● '13/3/6 release

小室哲哉のソロアルバムシリーズ「Digitalian is eating breakfast」の第3弾。今回もお得意のダンストラックで最先端を行く小室哲哉です。 全体的に洋楽的なセンスを感じさせて、聞かせるタイプの曲が多いかな。それゆえ、キャッチーさからはちょっと離れている感じだな。 ゲストは豪華で、ZEEBRAやU-ZHAANなんかの名前もあって、なんだか意外性を感じさせます。 また、2枚組仕様で、DOMMUNEでのライブを収録したCDは、ダイレクトにパフォーマンスを届けてくれます。

1. WATCH the MUSIC feat. Capitol A, Alain Clark

Music:Tetsuya Komuro and Nick Wood Lyrics:Nick Wood and Capitol A

エレクトロ要素で襲いかかってくるラップが不思議な絡みを見せるナンバー。4つ打ちビートを軽やかに放つEDMスタイルの楽曲を スタイリッシュに聞かせて、軽さと濃さをうまく操る1曲だね。今の小室哲哉を表すに、いい具合の楽曲だね。

2. Piece Electro

Music:Tetsuya Komuro

ボコスカエレクトロビートでノックアウトな1曲。グツグツとしていながらも、パンチを効かせてバチコンバチコン聞かせてきます。 途中でギターの音が入ってきては、鮮やかに映える。そこからの疾走がたまらないね。

3. Drive feat. Saffron Le Bon

Music:Tetsuya Komuro and Nick Wood Lyrics:Nick Wood

スタイリッシュなEDMチューン。Saffron Le Bonの高らかなヴォーカルが響いては、心地よさを出してくるナンバー。 タイトル通りにドライヴしているようなアップチューンです。

4. Now1 -TK Remix-

Music:Tetsuya Komuro

ピコピコなテイストの音を放った後は、アグレッシヴなビートを加えて、ノシノシと攻めてきます。 そして、めまぐるしく入り込むエレクトロな世界に惑わされます。小室哲哉自身がリミックスを施して、こだわりの世界を堪能。

5. The Generation feat. Zeebra, DABO, SIMON

Music:Tetsuya Komuro Lyrics:Zeebra, DABO, SIMON

爽やかさ、清々しい音をぶつけてくるとともに、ラップが炸裂。Zeebra、DABO、SIMONというメンツが揃っては、 意外なタッグを披露。その化学反応を楽しむ1曲だね。トラックはやっぱり小室哲哉。

6. Human Illumination feat. Silvio Anastacio

Music:Tetsuya Komuro and Nick Wood Lyrics:Nick Wood

雄叫びというか、心の奥底からの思いを聞かせる1曲。そこに小室哲哉の作るサウンドがみずみずしさを加えて届けてくれます。 トライバルなテイストもあって、フロアが盛り上がりますね。

7. Golden Highway feat. Miss Pooja, U-zhaan

Music:Tetsuya Komuro and Nick Wood Lyrics:Nick Wood

こちらはエスニックなテイストを加えて、EDMといったところかな。スタイリッシュなデジタルサウンドと、 Miss Poojaのヴォーカルが軽やかに舞う姿が美しい。そして、タブラで参加のU-zhaanが面白いんだ。

8. Don't Stop Us Dancing feat. IAMX

Music:Tetsuya Komuro and Nick Wood Lyrics:Nick Wood

妖しさたっぷりの深いメロディで虜にさせるEDMチューン。 IAMXのヴォーカルも力強さがありながらも、どこかしら華麗で不思議な魅力を放出。メロディがやっぱり癖になるね。

9. Now1 -Album Mix-

Music:Tetsuya Komuro

オープニングはファンファーレのごとく。鮮やかでゴージャスに華開くインストナンバー。 その後は小室哲哉お得意のシンセサウンドと4つ打ちビートで軽やかに仕上げてくる。躍動感、そして高揚感のあるトラックですね。

2011.12.23 HARAJUKU PERFORMANCE + DOMMUNE

まるでチェンバロな音で聞かせるM-1からスタート。そして、シンセサウンドがダイナミックに広がっていきます。とにかく弄りまくりで、かき回してくる。 その後はM-2へ突入し、アグレッシヴなビートを加えて躍動してゆく。 そこから流れるようにM-3へ。その中へと連れて行ってくれるかのようなひと時。 そして、ソロのM-4。もうね、叩きまくりです。 魅了した後は、M-5へ。こちらもシンセがモノを言わせるスタイルですね。 M-6は、シンセで演奏されるメロディラインにワクワクさせられる。でも、オリジナルの姿形はあまりないなぁ。 でもって、M-7へ、駆け抜けてゆく。

2012.8.11 FREEDOMMUNE 0<ZERO> A NEW ZERO 2012

大歓声を受けて、M-8からスタート。ギュイーンと、シンセの音でエンジン全開に。 そしてM-9へ。ヴォイスサンプリングが入ってきて、これまた大歓声が上がる。でも、トラックの方は、オリジナルの疾走感はあまり感じられないなぁ。ビートの力強さはいい感じだ。 シンセの音でワクワクさせるM-10。ゲワイの躍るトラック。こちらはリミックスされた89年バージョンがベストなっているね。小室哲哉の味付けはそこそこに。 じっくりと聞かせるM-11。 なあgれるようにM-12へ。パンチの効いたビートと、KEIKOのコーラスが舞います。

前へ戻る