album

1st Album『小さな丸い好日』● '99/4/21 release

記念すべきaikoのメジャー1st Album。等身大の女性の気持ちがスーッと浸透してくる歌詞に惹かれては共感する人が多いのではないでしょうか。 メジャー1枚目にして、aikoのスタイルを見事なまでに表した歌詞とサウンド。aikoの作詞能力、作曲能力は、もうこの時点で開花していた。いや、インディーズの時点ですでに花開いていたよな。 メジャーデビュー作ならではの若々さもいい感じ。とにかく、恋ですよ。デビュー曲「あした」はaikoが唯一作曲を手がけていない曲ということで、一応このアルバムには収録されているけれども、 ラストトラックという位置づけが、ボーナストラック的な印象だね。やっぱり、打ち込みはまったく違ったベクトルですよ。 ということで、本作は名バラードでもある2枚目のシングル「ナキ・ムシ」を配しては、aikoの世界をどっぷりと聞かせてくれるのであります。 メジャー初アルバムながら、すごい名曲級の曲もあって、ますますaikoが輝き出すアルバムです。

1. オレンジな満月

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

ゴージャスな雰囲気がたまらんサウンド。アルバムのオープニングを飾るポップチューン。aikoの躍る様な歌い方から、とっても楽しさが伝わってくる。 満月に向かってお願いをする主人公。お薬飲んで、眠る前にあなたにお届け。

2. ジェット

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

タイトル通りにジェット機のSE登場。勢いそのままに曲に出ているね。リズミカルなプログラミングビートもいい味を出している。 間奏でのギターがまた、かなりエモくうねりを上げていますね。「ベイベー」とか「ヴヴヴ」とか、aikoの気持ちがそのまま歌に出てきています。とにかく元気いっぱい。

3. 私生活

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

まったりテイストで進行。aiko自身のコーラスとハモるメロディパートに温かみを感じるミディアムチューン。 それにしても、主人公、あなたに一直線ですね。もう手段を選ばずといった感じで。 意外とノイジーな音も入ってきたりで、力強さが出ています。ラストはスキャットで、自由気ままな歌を聞かせる。

4. 歌姫

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

しっとりイントロで聞かせるバラードナンバー。 やっぱり、タイトルからしてaiko自身とダブって思えてしまったりも。とにかく思いを伝えるために歌う歌姫。恋する人への応援歌ですよ。

5. 赤い靴

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

弾けた音が楽しそうなミディアムナンバー。メロディはクセのあるもので、意外にはまるね。突然の別れは雷のよう。 とんでもない衝撃を受けている主人公です。そんな思い出の品、赤い靴で思い出す。

6. イジワルな天使よ 世界を笑え!

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

aiko節炸裂の弾けたポップロックチューン。ブラス楽しく、華やぐ1曲。ストレートなラブソングです。世界が終わる日が来ても、 後悔しないように、あなたを好きになりたいという、ドキドキワクワクな歌。間奏では、まさかのaikoラップも登場して、盛り上がる1曲です。

7. 恋堕ちる時

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

アコースティックギターの音が爽やかで鮮やかなポップチューン。 ってか、全体的にギターベースになっている曲だね。味付けも程よく濃くて、結構力のあるサウンドを聞かせてくれます。

8. 夏にマフラー

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

おっ、イントロのギターがかっこいいね。さらりと流れるミディアムロックチューンで、 爽やかさが夏っぽさを届けてくれる。どこかしら、サザンオールスターズのメロディっぽさも感じますね。歌詞もなかなか綺麗だ。

9. ボブ

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

aiko弾き語りナンバー。髪を斬ってボブにした女の子のお話。 3分にも満たない長さなんだけれども、aikoの魅力がギュッと詰まっています。あなたのせいで他の人が好きになれない。そんな気持ちがそのまま曲に表れているね。

10. ナキ・ムシ

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

aiko2枚目となるシングルは、aikoが作詞・作曲を手がけたバラードナンバー。 ギターとキーボードの音が優しく絡み合っては、aikoの世界を構築していく。さらには、弦一徹のストリングスも加わって、さらに飾ってきますね。 aikoのヴォーカルは、泣き虫なんだけれども強がりな部分を見せるようで、曲の世界が直で伝わってきます。

11. あした

Written & Arranged by Minoru Komorita Words by AIKO

aiko、記念すべきメジャーデビューシングル。まさかまさかの小森田実作曲・プロデュースということで、シンガーソングライターではなく、歌手としての面を見せる1曲。 まぁ、この曲、タイアップがあってのこのおどろおどろしいサウンドだよね。でも、aikoらしさの出た歌詞は、この時からすでに健在。4つ打ちピコピコaikoも新鮮に映ります。 ちなみに、この曲1曲での契約だったみたいで、ちょっくら売れたから契約継続になったとのこと。さらにこの曲、後に深田恭子のデビュー曲「最後の果実」としてリメイクされんですね。

2nd Album『桜の木の下』● '00/3/1 release

aikoの人気を決定付けた2枚目のオリジナルアルバム。シングルも「花火」「カブトムシ」「桜の時」とステップを重ねるごとにヒットを記録。 シングル3作全てを収録しては、これでもかとaikoの愛に満ち溢れている1枚。全曲作詞・作曲を担当しては、 シンガーソングライター力を引き出しまくりです。インディーズ時代のナンバー「Power Of Love」も含め、とにかく愛だの恋だの、aikoの恋愛ワールド。 多分、女子なら「うん、うん、そうだよね」と共感を得るだろうし、男子なら女子の気持ちを少しでもできるような部分もあるのかな。 全体的にポップなロックで、ギターやベース、ドラムにピアノなど、どれもが楽しそうな音なんだよね。aikoの音楽って、やっぱりそういう楽しさがいっぱい詰まっている。 島田昌典のアレンジとの相性も抜群です。さぁ、この勢いに乗ってaikoがますます頑張るよ。 アルバムの初回盤は、カラートレイ&別ジャケット仕様なので要チェック。

1. 愛の病

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

アルバムのオープニングトラックから濃い味を出してきた。aikoロックは結構メロディが際立つんだよね。この曲もメロディパートがクセになる。 淡々としていそうなんだけれども、そこでaikoのヴォーカルが生きてくる。とにかくあなたが心底好きなんだよ、という気持ちが強く出ているね。

2. 花火

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

まさかのブレイクビーツライクなイントロで驚かせるaiko3枚目のシングルナンバー。 弾むピアノが愉快痛快な気分にさせてくれます。aikoもなんだか謳歌しているような楽しさがあるよね。 とにかく相手のことが好きだという気持ち、表れています。Cメロの切ないメロディがスパイスになっているんだ。歌詞もすっかりaikoワールド。三角の目ってねぇ。

3. 桜の時

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

「花火」「カブトムシ」とシングルを連続ヒットさせて、勢いに乗るaiko。2枚目となるオリジナルフルアルバムからの先行ナンバーは、限定生産でのリリース。 ピアノが弾んでウキウキワクワクな感情が、そのまま春らしさをしたポップロックチューン。aiko節全開です。メジャーコードの部分が少ないのに、ここまで引き込んでくるのもすごいよね。

4. お薬

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

音が楽しく笑っているようなポップロックな1曲。 弾んで進行。Bメロだけちょっとまったりテイストで。サビのaikoの押し寄せる部分も圧倒してくるよね。

5. 二人の形

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

F.I.の始まりも珍しいね。ちょっと淡々としたサウンドが曲の世界を表す。時にしっとり、時にノイジーにと、感情を表すような曲の世界がかっこいい。 aikoのヴォーカルも、じっくりと聞かせたり、時に激しかったり、芯が太かったり。真っ直ぐな気持ちが出ているね。ブラスも陰ながら効果を出しています。

6. 桃色

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

イントロが随分とアングラというか、妖しさ全開だ。この部分だけでも、相当ポイントが高いよ。 でも、サビが始まるとまるで何もなかったかのように晴れ晴れするaikoワールドが全開。元気印だね。あなたへの気持ち一直線。

7. 悪口

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

甘ったるい声でのカウント。一発撮りのような、「せーの」な感じがいいね、温かい。 aikoの温もりが出ていて、すーっと浸透するかのような曲。aikoのかすれた口笛も聞けます。

8. 傷跡

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

イントロが5拍子。本編は3拍子をベースにしている、テクニシャンな1曲。aikoに振り回されるぞ。 間奏では、4拍子。島田昌典のピアノが踊る踊る。

9. Power of Love

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

インディーズ次代の楽曲を新たに聞かせてくれるポップなロックチューン。 とにかく勢いがあっていいね。そして、華やぐブラスセクションがとっても楽しそうだ。とにかくスキスキ大好きな気持ちが出まくっているぞ。 なんだかとっても楽しそうな恋愛だな。ラストの手拍子&スキャットも弾けまくりです。

10. カブトムシ

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

前作シングル「花火」がスマッシュヒットを記録したaikoの次なるシングルは、 なんとバラード。自身をカブトムシに例えて、あなたが発する甘い匂いに誘われたという世界が広がる。 メロディに対して、aikoのヴォーカルが上下している。そこに、切なさややるせなさみたいなものを出しているようだ。 伸びやかなヴォーカルがあるからこそ生きる。なんだか、演歌みたいだ。CDジャケットの裏、なんと加えタバコのaiko姐さん、かっこいいっすよ。

11. 恋愛ジャンキー

“えせボーナストラックちっく”っていうネーミングがaikoっぽいよね。 でもって、いきなりヘビメタよろしくバリバリのハードロックサウンドで聞かせるaikoです。どこかしらぶっきらぼうな歌い方も、様になっているね。雄叫びがすごい。

3rd Album『夏服』● '01/6/20 release

aikoのオリジナルアルバムも、数えて3枚目。前作が「春」の季節にリリースされ、今回は時期を夏にしてのリリース。 しかも、タイトルが「夏服」。清々しさや爽やかさを織り込んで、この季節を過ごせるように曲を揃えてきました。 「ボーイフレンド」「初恋」「ロージー」などのヒットシングルを経てたどり着いた渾身の1作。オープニングナンバーのM-1「飛行機」から、aikoがかっこよく世界へと引き込んできます。 でも音的には前作以上にポップさを兼ね備えたロックなサウンドを放ってきたね。島田昌典が、aikoの曲をうまい具合にお料理しています。 もちろん、ゴリゴリギター手前のロックでチューン、老若男女が手に取りやすいものですね。歌詞はaiko節全開。女子ノックアウトなナンバーが多数揃っております。そして、今作はおまけ付き。 初回盤は、今回もカラートレイ仕様&別ジャケットです。

1. 飛行機

作詞・作曲:AIKO 編曲:島田昌典

アルバム「夏服」のオープニングをかあるナンバーは、ストリングスが早速登場して盛り上げてくる曲。 aikoの歌い方も、淡々とした始まりなので、いつもの元気はつらつのイメージとはかけ離れています。そこが、逆にインパクトとなる1曲。 サビに向かっては、どんどんとヴォーカルが味を出してくる。そして、サビのメロディが本当にいいんだ。歌詞とメロディが見事にマッチしている。 でもって、アルバム曲だからこその力みたいなものを感じる今回のアルバムの中では1番じゃないかな。間奏のストリングスもかっこいい。

2. be master of life

作詞・作曲:AIKO 編曲:島田昌典

イントロからギターがギュイーンといい音を出すアップテンポのロックチューン。aikoの元気がとにかく出まくっています。弾けまくっています。 「OK!」なんてノリもいいです。ブラスも楽しく、華開いていますね。こういう元気が出ている曲は、聞いていて本当に楽しい。

3. ロージー

作詞・作曲:AIKO 編曲:島田昌典

aikoがアルバム発売前にシングルをドロップ。収録曲全てがインディーズ時代に発表していたもののリメイクという、衣替えな1枚。 こちらの「ロージー」は、aikoらしさの出たミディアムロックチューン。あなたに夢中、あなた一筋な主人公の気持ちをストレートに歌うaikoです。 サビ最後「いないわ」と、どこまでも伸ばすヴォーカルも、いい感じだね。メロディラインは、渋さを爆発させる。キャッチーなんだけれども、 なんだかアレンジに重みがあって、大作感の仕上がりを見せます。

4. 密かなさよならの仕方

作詞・作曲:AIKO 編曲:島田昌典

ゴリゴリギターを冒頭からかき鳴らしては、かなり渋目のロックを聞かせてくれるミディアムチューン。 ストレートに別れの曲なんだけれども、別れるまでのシチュエーションを丁寧に描くaikoです。演歌並みの気持ちが入ったような歌い方に、あっぱれですな。

5. 終わらない日々

作詞・作曲:AIKO 編曲:島田昌典

ざっくりしたギターの音がポイントとなるミディアムチューン。どっしりとしたaikoの歌い方にも、頼もしさを感じるね。 サビの伸ばしも、いつも以上に渋さを感じます。aiko、かっこいいよ。

6. 心日和

作詞・作曲:AIKO 編曲:島田昌典

随分とアイドルなイントロだな。びっくり。1980年代の薫りが漂いまくるポップチューンです。歌い方も、カラッと晴れているね。 遠距離の彼が突然やってきて、突然帰ってしまって、なんていうシチュエーションを見事にaikoワールドで表現。 雨が降っていても、そっちは晴れているよね、という距離感を出しています。

7. September

作詞・作曲:AIKO 編曲:島田昌典

どっしりと聴かせてくれる小粋なバラードチューン。優しい音使いとどっしり歌を聴かせてくれるaikoです。やっぱり、Rodesの音がポイントとなるよね。 そして、ストリングスも優しく添えてきた。サビの伸びに張りがありますね。グッと引き込む力があるナンバーだね。

8. 雨踏むオーバーオール

作詞・作曲:AIKO 編曲:島田昌典

ミディアムテンポのaikoらしさの出たポップチューン。めくるめく進行に、暗かったオープニングもちょっと明るく。 雨というシチュエーションを、明るく聴かせてくれます。しかし、軸となるメロディラインは、随分とあっちこっちに行って、なんだかすごいな。 aikoに驚いてしまう1曲です。

9. アスパラ

作詞・作曲:AIKO 編曲:島田昌典

aikoのウキウキワクワクな面が音によく表れた1曲。 ゆるーい感じが、aikoらしさを出すね。アイスも溶けて、自身の心も溶けて、まずくなるという失恋ソング。そして、目を閉じて夏が終わるというシチュエーションが見事だな。

10. ボーイフレンド

作詞・作曲:AIKO 編曲:島田昌典

アルバム「桜の木の下」以来となるシングルナンバーは、aiko人気を決定付けたテトラポッ“ト”の歌。 イントロからバンジョーが登場して、カントリー要素を出してきたと思ったら、サビではブラスが大爆発で、とにかく弾けまくり。 「好き」という気もちが思い切り音に表れているね。そして、超キャッチーに仕上がったメロディで、サビも昇天する。いいなぁ、本当に楽しそうだな。 aikoの元気いっぱいキャラクターとともに、楽しさを伝えてきます。インストバージョンもおすすめ。

11. 初恋

作詞・作曲:AIKO 編曲:島田昌典

ヒットナンバー「ボーイフレンド」に続くaikoのシングルナンバーは、ド直球のラブバラード。初めて抱く恋心を、aikoが見事に表現し、伝える1曲。 歌い方も嬉しさ切なさを出して、感情をぶつけてくるように。ゆったりとしていながらも、力強さの出た島田雅紀のアレンジが絶妙だね。ロックに仕上がりながらも、温かく包み込む。 そこにブラスセクションを添えて、華やかさもあるナンバーを聴かせてくれます。

Secret Track. 夏服

作詞・作曲:AIKO 編曲:島田昌典

シークレットトラックは、アルバムのタイトルを冠しています。aikoのピアノ弾き語りで聞かせてくれる、切ないバラードナンバーです。 切々と歌うaikoのヴォーカルが、世界を創る。冬服の切ない思い出を引きずって、明るい夏服を着ることができない、というaikoストーリーです。

4th Album『秋 そばにいるよ』● '02/9/4 release

aiko、待望の4作目となるオリジナルアルバム。前々作から春、夏とアルバムのリリースを重ね、今作も秋にリリース。 アルバムタイトルがまた、温かいね。その季節を表すかのように、比較的、落ち着いた楽曲を聴かせてくれる。オープニングからギターが鳴り響くミディアムチューンを投入しては、aikoなロックを展開。 後半、特にラスト3曲は、怒涛のバラード3連発と来たもんだ。aiko、今作も色鮮やかに多彩な面を見せます。 やっぱり、このアルバムからの先行シングル「今度までには」で、アレンジャーに吉俣良を迎えたことで、若干、aikoサウンドにも変化が起きたように思える。 安定の島田アレンジと、挑戦の吉俣アレンジが同居する。カントリーサウンドを展開するM-8「クローゼット」なんて、 随分と面白いじゃないですか。個人的には、シングル「あなたと握手」の壮大な雰囲気も好き。だから、ちょっと前半後半と、アナログ的な構成に感じてしまったかな。 今回も、初回盤は別ジャケット&カラートレイ仕様です。

1. マント

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

4枚目のオリジナルアルバムのオープニングを飾るポップロックチューン。 濃く軽く、aikoロックをとことん詰め込んでくる1曲。なんだ、間奏ではブラスが華やいだと思ったら、 どこかしらThe Beatles「Magical Mystery Tour」?表現力が発揮された歌詞は、aikoならではの世界観を出していますね。

2. 赤いランプ

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

イントロからマイナー調の勢いを放つ、アップテンポのロックチューン。 ギターの音がポイントとなる今作、意外とaiko、ヴォーカルを高いラインに設定しているね。ただ、キツそうな感じ。 サビはメジャーコードで、明るい印象。2人の関係に赤いパトランプが光り出したということで、危険信号。切ないシチュエーションが展開しています。

3. 海の終わり

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

こちらもマイナー調のミディアムロックチューン。ストリングスが添えられては、効果を思う存分発揮している曲だね。サビの「仲直り~」や、最後の部分で、 どこまでも終わりがないくらいに伸ばして聞かせてくれるヴォーカルがいいじゃないですか。ただ、マイナー調メロディが重たい空気を運んでくるね。

4. 陽と陰

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

ざっくりギターがポイントとなるアップテンポのロックチューン。全体的にどんよりとした幕が張っているような、ざらつき感があるね。 弾み具合もいいし、サビのインパクトもあります。力強さも、aikoのヴォーカルから感じる。これがaikoなんですよ。オッケー!

5. 鳩になりたい

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

いやぁ、陽気だなぁ。イントロから軽やかに弾んでいます。これぞaikoだな。何も気にしない、あなたのことも気にしない鳩や鹿、ナマズになりたいという主人公。 でも、そう思っている時点で、あなたのことを思っているんだよね、というaikoお得意の世界を表現した1曲。なるほどね。

6. おやすみなさい

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

アルバム「夏服」後となるシングルナンバーは、ど直球のバラード。メロディパートは、淡々と語るように歌うaiko。ヴォーカルに渋さを感じます。 サビでは高音を活かして、包み込むように。何かを決意したかのように、歌い上げる。やっぱり、ストリングスの効果が大きいけれども、 ピアノもいい味を出しているね。今も好きだけれども、別れを選択するお話。

7. 今度までには

Written and Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata

アルバムに先駆けて発表されたシングルは、どしりと重みのあるミディアムロックチューン。 とにかくギターのゴリっとした音と、ストリングスの絶妙なハーモニーがポイントとなる1曲。マイナー調のメロディが暗さを出すところに、aikoの世界が広がってゆく。 アレンジは吉俣良ということで、いつもの島田昌典アレンジとは違うところにも注目ですね。「あれ」とか「これ」とか、指示語が多いけれども、素晴らしく素敵なナンバーです。

8. クローゼット

Written and Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata

カントリー/ウエスタンのような、音が弾んだポップチューン。こういう曲もやるとは、aikoの器用な面が出まくっていますね。 吉俣良がaikoに新しい風を吹かせた。ブラス隊も、大活躍。後半はロックなアレンジに変身。随分と楽しい仕上がりだね。

9. あなたと握手

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

aiko、記念すべき10枚目のシングルは、爽やかさたっぷりのアップテンポチューン。 イントロのゴージャス感がたまらない。ハープの音もポイントとなるね。さらにストリングスと見事に融合して、しなやかながら、元気いっぱいに聞かせてくれます。 歌詞はいつものaikoワールド。握手の力って、すごいね。全体的な印象としては、どこかしらLaB LIFe「エレクトリック」に似ている雰囲気。

10. 相合傘 (汗かきMix)

Written and Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata

もともとは、シングル「花火」のc/wとして収録されていたナンバーを、 ミックスを変更して収録。ギターをじゃかじゃか鳴らしては、熱を持ってaikoが吠えるように跳ねて歌っています。 とにかく音が押し寄せてきます。これは汗かくね。冷や汗ではなく、気持ちの良い汗だ。

11. それだけ

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

イントロなしで始まるバラードナンバー。切なく歌い上げるaikoです。シンプルなメロディとシンプルな歌詞の織りなす世界に、 どっとaikoの魔力にはまって行く。痛いくらいにストレートに。ただ、あなたが好き、という気持ちをぶつけてきます。一番最後サビ、かすれた声の部分が本当にいい味を出してきた。

12. 木星

Written and Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata

イントロのストリングスから、大作感を漂わせる。 「Everyday I listen to my heart~」とはまた別のお話。6拍子のナンバーを、淡々と、それでいて切々と歌い上げるaikoです。高音ファルセットもキュンとさせてくれる流れですね。 木星がテーマということで、随分と壮大です。宇宙に比べたら、2人の関係なんて、なんてちっぽけなんだろう。

13. 心に乙女

Written and Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata

引き続き、バラードナンバー。前曲の続きのような、「宇宙」という歌詞から始まります。ピアノとストリングスをバックに、切々と語るように 歌うaikoに、いつもとはちょっと違った顔を見せているようにも感じます。 後半では、ギターも入ってきて、温かみを増す。乙女の祈りのような、清廉さを感じさせる1曲だね。

5th Album『暁のラブレター』● '03/11/27 release

aiko、前作「秋 そばにいるよ」から約1年3ヶ月、こちらは5枚目のアルバムです。 このアルバムは、冒頭3曲の流れが素敵すぎて、そのまま一気にアルバムの世界をジックリと味わうことができる流れになっています。 冒頭「熱」から「彼の落書き」へ移り、2曲で1曲のような仕上がりに驚かされた後にやってくる、ヒット曲「アンドロメダ」の幻想的で切ない流れでノックアウトです。 この3曲だけでヤマ場を迎えてしまった感じ。しかし、その後もaikoらしさ全開ナンバー勢揃いで進行。 「ふれていたい」や「夢のダンス」、シングルナンバー「蝶々結び」や「えりあし」も収録され、とってもバランスのよう作品になっています。 そして、アルバムのタイトルにもなっている「暁のラブレター」が占めるように、今回は歌詞が特徴的です。 aikoの歌詞の世界がいつも以上に表現豊かで、よりリアルで、それでいて共感を呼びそうなシチュエーションで引き込んできます。 ただ、残念なのは、ご時勢に合わせてCCCDでのリリースになってしまったこと。ついにポニーキャニオンも、ついにaikoのCDまでもが屈してしまったというのは、本当に残念でした。

1.

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

アルバムのオープニングを飾るナンバーは、しっとりテイストでスタート。 ローゼンクランツドレスデンやクラリネットの音なんかも入ってくるけれども、後半からはジックリバンドサウンドで、まさしく熱を出してくる1曲。 あなたがとにかく好きだという思いが伝わってきます。

2. 彼の落書き

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

前曲の流れを引き継ぐアップテンポのロックチューン。がっつりとした音に、aikoのヴォーカルも舞います。 あなたへの思いがまるで落書きのように体に書かれていて、落とそうとすると自分の体も傷つけてしまうという表現がまた、 aiko、すごいね。あなたのことを消したくないから好きということで。

3. アンドロメダ

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

「蝶々結び」に続くaikoのシングルナンバーは、名曲の呼び声が高いマイナー調のロックチューン。 どこにいてもあなたを見つけられる、この自慢の目がだんだんぼやけてきた。別れのシチュエーションを視力で表現するaikoワールドに拍手。 そして、切ないメロディが生きるサビがまたいいんだ。ジャカジャカギターがかき鳴るけれども、ストリングスの音が幻想的に包み込んできます。 さらにピアノが間奏で弾けまくって盛り上がりに拍車をかけてきます。

4. ふれていたい

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

イントロのギターからオーケストラへの流れ、そしてピアノをベースにどっしりと展開するバラードナンバーです。 要は、あなたと一緒にいたいという好きな気持ちを表すラブソング。 しかし、一緒に朝を迎えるだの揺れていたいだの、aikoにしては性的ニュアンスを持ち込んで、生々しい部分を出してきた感じかな。ジックリと聴かせてくれるんだけれどね。

5. 夢のダンス

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

テンポに身を委ねるように展開しては、イントロで華やぐブラスにノックアウト。 ゆったりとしたメロディながら、バックのサウンドが結構強力に支えている。それにしても、サビでのaikoのヴォーカルが木になるな。 伸びやかな部分で、あえて上げ下げを加えているのかな。そこが引っかかった。

6. 蝶々結び

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

イントロからブラスも登場して、ファンクなテイストを出してかっこいいじゃないですか、aiko。 しかも、メロディパートはマイナー調で、どこかしらクール。そこから次第に盛り上がっていき、サビでは伸びやかでメジャーコードをプラスして、 キャッチーなメロディを炸裂。ストリングスの効果もかなりゴージャスで、意外と豪華な曲だな。そして極上級のポップだ。あと、インストだけで聞くのも、結構おすすめだな。

7. ライン

Written and Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata

いいねぇ、イントロからギターが鳴り響く、エッジの効いたナンバー。 そして、Bメロから助走をつけて、サビではひねりにひねった、先の読めないメロディラインで1枚も2枚も上手に出るaikoです。 なんか、すごいな。この曲、珍しく「この人のことを本当に愛しているのだろうか?」と、疑問を抱く主人公の迷いを表現しています。

8. 帽子と水着と水平線

Written and Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata

プログラミングビートは助走にすぎない。そこから元気いっぱいに広がっていく、ギターレスのロックチューン。 雨の日に出会ったあなたのことが好きになったというラブソング。aikoワールドですな。とにかくaikoのヴォーカルとバックのサウンドの中の良さが思い切り伝わってくるトラックだね。

9. すべての夜

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

アコースティックギターとハモンドに包まれる夜。 6拍子のロッカバラードは、まるでaikoのブルース。ストリングスも躍るナンバーで、ゆったりまったりビートに体が自然と揺れては委ねる。

10. えりあし

Written and Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata

aiko、11枚目となるシングルナンバーは、しっとり聴かせてくれるバラードナンバー。 もうね、シンプルイズベストな温かさで包み込んでくれるような、まったりジックリと流れる1曲。 「ぶったりしてごめんね」という冒頭の歌詞がやっぱりインパクトありますね。ストリングスも加わって、それでもう、イチコロですよ。派手さはないけれども、じわじわ染み込んでくる1曲だね。

11. 白い服黒い服

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

軽快なロックチューン。ギターの音といい、ブラスの音といい、なんだか楽しそうだね。 あなたとの思い出を自分が着替えた服で表現するaiko。白い服と黒い服も着たaikoと、2人の思い出は永遠に。

12. 風招き

Written and Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata

ノイジーなギターがイントロからジャカジャカなり響き渡るマイナー調のロックチューン。 ダンダンとリズムを打って、サビから始まるんだけれども、そこ、本編でもやっちゃうと、流れを遮ってしまう感じがして、あまり好きじゃないんだな。

13. 天の川

Written and Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata

アルバムのラストを飾るナンバーは、3拍子で深くスタート。ローゼンクランツがほんわか包み込んできたと思ったら、 ざっくりギターも味付けて、次第に色々な音が付け足されてゆき、がっつりと飾ってきます。 ストリングスがやっぱり、いい味を出しているよね。言葉数が多いのに、見事に曲に乗るからすごいんだ。

6th Album『夢の中のまっすぐな道』● '05/3/2 release

aiko、通算6枚目のオリジナルアルバムは、前作「暁のラブレター」から約1年4ヶ月ぶり。今作は、オープニングナンバー「青い光」がバラードで、スローな始まり。 そして、ラストの「三国駅」「星物語」もバラードで締めるということもあり、ちょっとおとなし目のaikoな印象がありますね。 悪く言えば、ちょっと全体的には地味目に映ってしまう感じです。シングルも「かばん」「花風」「三国駅」の3曲を収録してはいるものの、 特段と大ヒットしたというわけではないので、やっぱりパンチが弱いかな。 しかし、1曲1曲をじっくりと聞いていると、実に細かい作りになっているから、結構濃密です。 アレンジャーには島田昌典と吉俣良、そして、今回は根岸孝旨も初参加して、エッジを効かせたロックチューンをかましてきます。地味なから、「かばん」のメロディラインテクニックには驚かされますね。 今回も、初回盤は別ジャケット&カラートレイ仕様です。ただ、今作も、CCCDでのリリースということもあって、本当にそこが残念。

1. 青い光

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

アルバムのオープニングを飾るどストレートなバラードナンバー。ただ、aikoのヴォーカルは抑え気味で、しっとりと、それでいて伸びやかに響き渡る。 バックのサウンドのざらっとした味付けがいいね。珍しく「僕」の立場で歌詞が描かれたこの曲、ごくごく普通の日常を切り取っているのに、 こんなに瑞々しさに溢れている。何か心境の変化でもあったのかな。当たり前のことなのに、その力は絶大だ。

2. 恋人同士

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

おしゃれなジャズワルツ。ロックテイストを加えてクールなaikoが聴かせてくれます。上がったり下がったり、なんか元気あふれるメロデイァネ。 ウナギのようにぬるぬるするするとすり抜けてゆくのような展開に、どんどのんと呑み込まれてゆく。

3. エナジー

Written and Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata

タイトルさながら、エナジー溢れるロックチューン。がっつりギターがかき鳴っては、疾走してゆく。aikoのヴォーカルも元気いっぱいだったり、 抑えめだったりと、表情豊かです。お互いがお互いのことを好きなんだという歌詞がまた、満ち溢れているね。

4. 明日もいつも通りに

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

どっしりミディアムロック。6人のブラスもバックで支えている濃密な1曲です。ただ、音よりもヴォーカルが前に出ていて、 がっつりとした味を出してきます。不本意に別れてしまった2人の、いつもはこうだったよね、という多い出すような歌詞に切なさを出してきた。ラストはライブみたいなセッション風の締め。

5. かばん

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

ドシドシ音をぶつけてるaikoのシングルナンバー。ロックロポップにストリングスを追加して、ゴージャスに聴かせてくれます。 メロディパートは今まで通りaikoなテイストで進行。しかし、サビでは伸びやかなヴォーカルを響かせたと思ったら、階段を降りてゆくように下がったりして、ちょっと変化球。 こういう曲をシングルとして持ってくる心意気に拍手だね。かばんに収まらないくらいにあなたの好きな気持ちについて、歌っています。

6. 恋の涙

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

イントロでピチカートなストリングスが入ってきたと思ったら、そのまま弾けまくるaikoロックで疾走だ。そして、ギターが鳴り響いては、いい感じに濃さを出す。 さらには、Bメロの鮮やかなピアノは島田昌典が華麗に決めてきます。サビでは楽しそうなメロディなのに、ちょっと切なくて。

7. ビードロの夜

Written and Words by AIKO Arranged by Takamune Negishi

まるでREBECCA 「フレンズ」が始まりそうなイントロから、濃さを出すギターは、根岸孝旨のアレンジ。 シングル「三国駅」のカップリングだった「小鳥公園」びアレンジも結構ロックだったけれども、今回もヘビィなヴォーカルと濃い音の融合。 aikoも次なるサウンドを導入しては、新境地を開拓してきたね。

8. 愛のしぐさ

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

しっとりテイスト溢れるバラードナンバー。力強いバンドの結束力のある音に導かれて、伸びやかに響き渡るaikoのヴォーカルの抑揚が生きているナンバーだね。 Bメロで伸びに伸びたと思ったら、サビではじっくりと語りかけてくるように。素直になれない主人公が、そこにはいました。

9. ずっと近くに

Written and Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata

優雅に聴かせる3拍子のバラード。まったりまったりと進行していたのに、サビではいきなりテンポが変わってびっくり。 もうジャズとかジャムセッションとか、ビバップな自由度の高い曲だね。

10. Smooch!

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

イントロなしで「そー」っと入るゆったりロックナンバー。この曲は難しそうだね。 弾んだかと思ったら、ゆっくりになったり、メロディもあっちこっちに上がって下がって、てんてこ舞いに。すごいぞ、aiko、自由気ままに歌っています。 aikoがwhistleを操っているところにも注目。

11. 花風

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

前作「かばん」から、約4ヶ月でリリースされたナンバーは、ストレートなロックチューン。 ここまでひねらずに、ストレートで聴かせてくれるaikoも実に気持ちがいいね。 伸びやかなヴォーカルのバックで弾けるバンドサウンドと、優雅に踊るストリングスの音が心地いいです。スピーディーに突き抜けていく様も、実に爽快なのです。

12. 三国駅

Written and Words by AIKO Arranged by Ryo Yoshimata

aiko、「花風」に続くシングルナンバーはシンプルなバラード。まったりと、aikoのヴォーカルが広がる曲は、aikoが青春時代に過ごした三国駅と、その周辺を歌にします。 タイトルが歌詞の中に入ってないけれども、あの頃と今を結ぶような、表現は流石のaikoですね。シンプルな味付けとストリングスが合わさって、ドラマティックに盛り上げます。

13. 星物語

Written and Words by AIKO Arranged by Masanori Shimada

アルバムラストを飾るナンバー、しっとりピアノが響き渡る幻想的なイントロに、aikoのしっとりヴォーカルがまろやかに包み込んでくれるように。 温かさの溢れるナンバーは、音数が増えて、より一層味が出てきます。いいね、ほっこり。ちなみに。歌詞はアルバムのあそこに、しれっと。

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