album2
●Cover Album『日本のジャズ ~SAMURAI SPIRIT~』● '06/7/19 release
世界進出を果たしたPE'Zの次なる作品は、なんと日本の楽曲をPE'Zの演奏によって新たな生命を吹き込んだカバー集だ。 その選曲がまた、ハンパないんだなぁ。映画「用心棒」のテーマだったり、吉幾三の「雪國」だったり、さらには 童謡の「おもちゃのチャチャチャ」だったり。「ソーラン節」などの民謡、「みずいろの雨」や「また逢う日まで」といった歌謡曲など、様々なジャンルの日本の音楽に、PE'Zが挑戦しています。 そして、見事なまでのSAMURAI JAZZへと変身を遂げていますね。なんでしょうか、斬新であり新鮮であり、不思議な気持ちにさせてくれるのと同時に、 日本の文化、日本の名曲をまた違った角度から再認識させてくれますね。欲を言えば、ものすごくべたな曲だったり、ものすごくJ-POPな曲のカバーを聞いてみたかったな。 でも、これだけでも十二分にPE'Zの魅力を出した作品となっています。ジャケットの題字からも、PE'Zの勢いを感じるね。
1. 用心棒
Music by Masaru Sato
勢いのあるリズムとしなやかなピアノが絡み合うナンバー。そして、力強く吹き荒れるホーン。渋くてかっこいいいですね。 映画のメインテーマということもあって、かなりドラマティックだね。
2. 鈴懸の径
Music by Yukihiko Haida
静かながら動きのあるトラックです。和を感じさせるね。じっくりと、そして渋い演奏で魅了させてくれます。
3. 銀座カンカン娘
Words by Takao Saeki Music by Ryoichi Hattori
往年の名曲をPE'Zが侍JAZZカバー。PE'Zの持ち味をうまく生かし、ポップに仕上げた1曲。 ホーンのソロパートで聞かせてくれますよ。オリジナルの持つ楽しさや華やかさが見事に出ています。
4. 雪國
Words & Music by Ikuzo Yoshi
随分と激しいオープニングにびっくりさせられる、演歌のカバー。 渋さと情が交差して、演歌の持つ独特の雰囲気を侍JAZZなりに演出。かっこいいんだ、これがまた。
5. どんたく
Words by Takeshi Matsuyama Music by Kazuhiko Kato
サディスティック・ミカ・バンドの名盤からの1曲を、侍JAZZアレンジで衣替え。本家に負けじと華やかさやお祭りさし差が出ています。 バックからも声が飛び交っています。
6. おもちゃのチャチャチャ
Words by Akiyuki Nosaka & Osamu Yoshioka Music by Nobuyoshi Koshibe
童謡meets侍JAZZ。なんだ、この面白い組み合わせは。これがまた、かわいらしさを通り越して、かっこいいね。 ヒイズミのお遊びもあったりと、聞き応えはありますよ。
7. ソーラン節
PE'Zが民謡に挑戦。おなじみ、ソーラン節が侍JAZZで生まれ変わった。かなり力強さのあるオープニングは、本家といい勝負だね。 漁に出る勇ましさみたいなものが、ふつふつと沸き起こって伝わってきます。
8. ともだち
Words by Rokusuke Ei Music by Taku Izumi
坂本九のナンバーを、PE'Zがお色直し。結構しっとりとしていて、次第に熱を帯びてくる。それでいて渋い演奏を聴かせてくれるんだ。 かっこいいね。ラストのリズムトラックもなかなかいいよ。
9. 小春おばさん
Words & Music by Yosui Inoue
PE'Zが井上陽水のナンバーをカバー。 それにしても、選曲が渋すぎやしませんか。随分と和の要素が出まくっています。それでいて、どっぷりと浸っていてかっこいいんだ。
10. 花
Words & Music by Shoukichi Kina
名曲「花」にPE'Zが挑戦。ゆったりとしていながらも、堂々とした演奏で聞きほれてしまいます。そして壮大。侍JAZZの可能性が十二分に広がっているね。
11. みずいろの雨
Words by Tokuko Miura Music by Junko Yagami
八神純子を代表する曲「水色の雨」がPE'Zによって大胆にチェンジ。 見事なジャズサウンドとオリジナルの持つ妖しげな魅力がうまい具合に絡み合っている。力強い、激しい雨に降られているような感じが伝わってくる。
12. また逢う日まで
Words by Yu Aku Music by Kyohei Tsutsumi
尾崎紀世彦の名曲をカバー。大人のジャズ風味でしっとりモードで展開する。元気で迫力あるオリジナルとは対を成すかのようですね。 でも、これがPE'Zの魅力なんだと改めて感じさせられる1曲。
●3rd Album『起きて寝る -FUNNY DAY & HARD NIGHT-』● '07/3/28 release
驚いた。とにかく驚いた。PE'Z、フルアルバムとしては「極月」以来、実に3年半ぶりとなる3作目の今作は、全32曲の2枚組みという、勢いを感じさせる作品です。 ミニアルバム3作品で、ホップ・ステップ・ジャンプと跳んだかと思えば、ライブアルバム、カバーアルバムを間髪入れずに発表。そして、全曲新曲を持ってくるこの力がとにかくすごすぎる。 1枚目を昼サイド、2枚目を夜サイドと振り分けて、そのサイドをイメージさせる楽曲を収録しています。 特に、夜サイドのトラックがかっこいいし、渋いし、クールだし。大人テイストを放出しています。 タイトルや曲は、B.M.W.やヒイズミらしさが出ているね。タイアップも多数付いていて、PE'Zがまだまだ勢いに乗ります。侍ジャズの幅も自由自在に操り、巧みなプレイで聞かせてくれる。 初回版には、先行トラック「ハハフブキ」のRadio Editバージョンと、恵比寿リキッドルームでのライブテイクを3曲収録したボーナスディスク付き。 PE'Zはこのアルバム発売後、このアルバムの収録曲のみを演奏するライブを敢行し、度肝を抜いてくれました。
昼-DAY SIDE
1. BLANK-DUNK
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru & ヒイズミマサユ機
DAY SIDEのオープニングチューンは、ロック色の出た激しいナンバー。とにかく、すべての力を解き放つアッパーチューン。すべての音がぶつかり合い、磨かれてゆく。 途中で聞かせてくれるヒイズミのパフォーマンスもいい感じに。吹き荒れる2人のホーンもいい感じに。 インディーズデビューの前からあった曲だそうで、ついに日の目を見ることが出来ましたね。
2. ハナフブキ ~花魁道中罷り通る~
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru & ヒイズミマサユ機
これぞ、侍ジャズの本領発揮といわんばかりのPE'Z節を聞かせてくれるナンバー。 和の要素が出たメロディがいとおしい、本作からのリードトラック。ここまで古典的なメロディを引き出して、PE'Z色に染め上げるとは、 5人の演奏は本当にすごいものだね。途中のヒイズミの奏でる音が妖艶です。曲から本当にハナフブキが舞っている。それでいてポップでキャッチーな要素もあって、すばらしいの一言です。
3. RUN! RUN! RUN!
Music by ヒイズミマサユ機
俗っぽい雰囲気を放つジャズナンバー。サビのパートでは、これでもかというくらいに荒ぶった演奏で圧倒させられます。 ヒイズミのポイントも、実に面白い。メロディも結構、じっくりと聞き応えのあるものなんだよね。
4. 新しい日々 ~LUNA ROSSA~
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
トランペットとサックスが、頭からメロディアスに聞かせてくれるアップテンポのナンバー。 テンポは速いけれども、軸となるメロディが丁寧なつくりで、聞き応えがあります。おしゃれな雰囲気もあり、タイトルがそのまま曲に表れている感じだね。
5. ハイピッチャーのテーマ
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
ヒイズミの三三七拍子キーボードからスタート。って、曲自体もベースが三三七拍子を基にしたつくりです。かなりはっちゃけているね。PE'Zの遊び心が出た1曲。 それでも、ここまで大胆な曲に仕上がってしまうとは、さすがはPE'Z。
6. オキザリス ~輝く心~
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
おしゃれでメロディアスなキーボードからスタート。ポップなミディアムジャズナンバー。 ちょっとムードのある曲で、聞かせてくれるPE'Z。後半に行くとさらに盛り上がり、それでいてさらにおしゃれに聞かせてくれる。
7. BooBy StaR
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
PE'Zならではの渋い侍ジャズを聞かせてくれるナンバー。キーボードの音色が華やかに包み込むサビでは、アップテンポながらおしゃれな要素をうまく引き出している。 ホーン2人がどっしりと地に足着いた演奏で聞かせてくれます。
8. Live For The Groove (Inst ver.)
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru & Nate James
イギリスのシンガー、Nate JamesとコラボレーションしたナンバーのPE'Zのみバージョン。 つまり、ヴォーカルはないんだけれども、それでいてPE'Zの大きさを知ることに出来るバージョンになっています。 キャッチーなメロディと丁寧の音作りの様子が伝わってくる。サビはやっぱりポップな印象を持っているよね。
9. パラダイス A GO GO
Music by ヒイズミマサユ機
タイトルがまたいいね。そんなタイトルを表すかのように、弾けたナンバー。アップテンポながら、サビではじっくりと極上メロディを聞かせてくれる。 ソロのトランペットが、またかっこいいんだ。後半はガッツリとすべての音が凝縮されています。相変わらず、ヒイズミの音がかっこいいな。
10. ヒルビー ~太陽とビーサンと私~
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
これまた、PE'Zの素を覗かせるような1曲。夏真っ盛りといった雰囲気が漂ってきますね。とっても温かいナンバーで、ポップで華やかで。 それでいて、コンパクトに収まっていますね。
11. 狼少年
Music by ヒイズミマサユ機
とにかくパンチの効いたアップテンポチューン。 サビ部では、これぞPE'Zと言わんばかりのメロディと演奏。うーん、にくいねぇ。侍ジャズの本領発揮だね。激しいながらもキャッチーな仕上がりだ。
12. 我ら五人の侍なり
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
まさにPE'Z自身をタイトルにしているナンバーは、それぞれの音がぶつかり合って曲を作り上げる勇ましいナンバー。 一歩一歩を踏みしめるような曲は、まさしくすべてのものと勝負しているかのようだ。 しかも、途中でかっこいいジャズを披露。これまたクールに決めてくれます。色々な面を見せて聞かせてくれる曲です。
13. AMBIENT-57
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
渋いイントロから聞かせてくれる侍ジャズナンバー。「アンビエント」というタイトルのわりには、やっぱりいつものPE'Zらしい、かっこよくクールな要素が出まくっている。 それでも、じっくり聞かせてくれるところに、この曲のよい部分が出ているね。サビのメロディが、本当にかっこいいんだ。
14. 朝き夢見じ
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru & ヒイズミマサユ機
音爆発。パンチを効かせて弾けたイントロ。 そこから疾走感のあるクールな展開に。サビでは侍ジャズの本領発揮といわんばかりの渋いメロディと巧妙な演奏で聞かせてくれる。厚いし、熱いね。
15. メラリズム
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
しっとりとした入りかと思えば、いきなり弾けるアップテンポチューン。 これはメロディがかなり作りこまれていて、かっこいいですよ。ヒイズミのキーボードも炸裂しています。PE'Zの勢いが詰まった曲ですね。
16. 鬼の樹 ~巣立ち行く我が子へ~
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
しっとりテイストで聞かせてくれるナンバー。アルバムの締めにふさわしいナンバーだね。あたかも昼の終わりで夜の入り口を果たしている。 侍ジャズも大人テイストで。ゆったりとしていながらも、演奏はダイナミックですよ。
夜-NIGHT SIDE
1. ハヤガケ
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
夜SIDEのオープニングチューンは、ジャズテイストを前面に出した渋いナンバー。 といかくかっこよすぎます。ムードも出ているし。ヒイズミのピアノがまた、巧みなプレイを聞かせてくれる。ストレートなサウンドを放出し、ジャズの楽しさを伝えてくれそうな1曲。
2. MARMALADE JAM
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
ほんのりテイストのミディアムナンバーで聞かせてくれるジャズナンバー。 それぞれの楽器の音に、魅力が詰まっていて、楽しませてくれるね。ここでもヒイズミのピアノが大活躍。
3. A ~エース~
Music by ヒイズミマサユ機
渋いメロディを放つミディアムジャズチューン。トランペットとサックスの音が、とてもセクシーですね。落ち着いた雰囲気で進行する、小粋なトラック。
4. GREEN DOLLS
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
イントロでのヒイズミのピアノが美しい。三拍子のナンバーで、しなやかなメロディを聞かせてくれるおしゃれジャズ。そして、やっぱりかっこいいんだね。
5. ひんやりやんひ
Music by ヒイズミマサユ機
曲名からはヒイズミらしさが伝わってくるけれど、曲はじっくりと聞かせてくれる。 ミディアムテンポのトラックは、じわじわと迫ってくる音がとってもクール。挿入された電話の音声は、一体ナンなのか。これまた、ヒイズミのセンスが出ているということで。
6. パラノイア
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
またまたタイトルが意味深ながらも、クールなテイストで聞かせてくれるジャズナンバー。 静かながらも効果的に音を放つ高速ドラムが緊迫感を生む。それでいて渋い空間を届ける。かっこいいよね、PE'Z。7分の大作。
7. 真夜中のアメーバ
Music by ヒイズミマサユ機
これまたヒイズミらしさの出た曲名とは裏腹に、かっこいいジャズテイストのトラックがお目見えだ。 クールなサウンドの中に、どこかしら粘り気があり、ジワジワ侵食してくるかのようナンナンバーだ。ループ状のベースの音が、頭にこびりつくね。
8. LAURA
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
夜SIDEの中では、結構弾けた部類のジャズナンバー。 軽やかながらに、重みのある音を聞かせてくれる侍ジャズ。ヒイズミのキーボードの音も、変幻自在に聞かせてくれるね。
9. Terry's ~Uni's roots~
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
これまた、極上に渋い演奏を聞かせてくれるジャズナンバーです。 ゆったりテンポで夜の静寂を表しているかのようだ。後半では、弾けてアップテンポに変身。それでいて、大人のジャズテイストを捨てていないところがかっこいいね。
10. デリシャスサンドウィッチ
Music by ヒイズミマサユ機
ミドルテンポで勢いよく迫るジャジーなトラック。 でも、どこかしら淡々としていて、クールの中にも抜けているような感じのする曲です。まとまりはいいですね。
11. 極
Music by ヒイズミマサユ機
タイトルが曲を表しているような雰囲気を醸し出すジャズチューン。ミディアムテンポのトラックをじっくりと聞かせてくれる。まさに極みな1曲。
12. MOSTA VIENTE
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
ムードたっぷりのジャズナンバー。まさしく夜にぴったりな、大人の曲です。 いつもの侍ジャズ的の勢いを抑えて、ここではじっくりと聞かせてくれます。
13. ピスタチオボーイズ
Music by ヒイズミマサユ機
前曲のムードたっぷりな曲から一転して、面白おかしいナレーションからスタート。こういう遊び心は、PE'Zならではなんだよね。 ポップに弾けるトラック。ってか曲よりも話術にやられてしまう。打ち込みの音がインパクトあり。間奏では、フリースタイルの演奏も披露。何気にかっこいい。
14. THE SPIKER
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru
何かを狙うような疾走感のあるトラック。侍ジャズ的味付けで、弾けていますね。PE'Z5人のそれぞれの音が、これでもかとぶつかりまくっています。
15. アケビ
Music by Ohyama“B.M.W”Wataru & ヒイズミマサユ機
ピアノのメロディからスタート。ゆったりナンバーで、和的な情緒溢れるメロデイにPE'Zらしさを感じる。 何かへの思いを表現しているようで、聞き入ってしまうね。
16. 懐かしい日々 ~SPRING VALLEY~
Music by ヒイズミマサユ機
ミディアムテンポのジャズナンバーで、アルバムの締め。 渋いです。ドラムがちょっと弾けたら、ヒイズミのピアノも踊りだした。ちょっと俗っぽいメロディも、いい味出しているね。
BONUS DISC
1. ハナフブキ ~花魁道中罷り通る~ (Radio Edit Ver.)
リードトラックのエディットバージョン。サウンド面ではもちろん、オリジナルと変化なし。 しかし、1分半ほど短くなり、コンパクトなサイズとなった。PE'Zが凝縮されています。
2. MARMALADE JAM (EN-MUSUBI 06' at LIQUIDROOM)
3. オキザリス (EN-MUSUBI 06' at LIQUIDROOM)
4. BooBy StaR (EN-MUSUBI 06' at LIQUIDROOM)
恵比寿リキッドルームでのライブから3曲を収録。MCからスタートし、M-2から。 生だけに、迫力がありますね。M-3はポップに弾けています。転調して、さらに勢いを増した演奏で魅了する。 勢いを止めることなく、M-4へ。激しいながらに巧みなプレイを聞かせてくれる。あらためてライブスペースで出すPE'Zの力を感じることの出きる3トラックです。
●Import Best Album『PE'Z BEST STAGE ZERO 闇雲 -YAMIKUMO-』● '07/4/4 release
海外での活動も目覚しいPE'Z。ここで、北米向けにリリースされたベストアルバムの再編集版が登場した。インディーズで発売された作品を中心に、14曲を収録しています。 さらに、ニューヨークで行われたライブトラック2曲をボーナストラックとして収録。海外での熱いパフォーマンスが、ダイナミックに伝わってくるトラックだね。 さすがはPE'Zと言わんばかりの音を聞かせてくれます。音楽に国境は無いんだと、あらためて感じさせてくれる。タイトルからしてPE'Zのスタイルが前面に押し出された1枚です。
●Cover Album『黒船のジャズ -SAMURAI MEETS THE ENEMY-』● '08/2/27 release
PE'Zの恩返し。インディーズデビュー時からお世話になっているという、遊べる本屋「ヴィレッジ・ヴァンガード」のみで取り扱いとなった、 限定カバーアルバムです。前回は日本のカバー曲を収録したアルバムを発売したPE'Zですが、 今回はアルバムタイトル通り、洋物。しかもスタンダードなジャズナンバーを本格的に。どこかで聞いたことがあるようなのは当たり前ですよ。 そんなスタンダードなナンバーが、侍Jazzの暴れたアレンジによってかっこよく聞かせてくれるんです。さすがはPE'Zだ。「黒船」というタイトルも、外来のものを見事料理した結果となりました。 「枯葉」だったり、「私のお気に入り」、「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」が、あんなんなったり、こんなんなったり。驚きが必須のカバーアルバムですよ。
1. Milestones
Music:Miles Davis
マイルス・デイヴィスのナンバーを、侍Jazzアレンジで聞かせてくれる。ドラムの暴れっぷりときたら、もう激しいのなんのって。 やっぱり途中でテンポが変わる部分がポイントなのかな。随分とエッジの効いたナンバーです。
2. Autumn Leaves
Lyrics & Music:Joseph Kosma & Jacques Andre Marie Prevert
ジャズの王道中の王道、「枯葉」が、PE'Zの手によって生まれ変わった。 なんだかノイジーでグツグツした感じなんだけれども、これもPE'Zの魅力なんだな。この曲もテンポが変わる部分があって、面白い流れとなっている。
3. Chameleon
Lyrics & Music:Herbie Hancock, Paul Jackson, Harvey Mason & Bennie Maupin
ハービー・ハンコックのナンバーを演奏。始まりからアッパーにかましてくれます。ジャズ本来の持ち味をうまく引き出し、セッション風に仕上がったトラック。 ホーンの2人がまたいい味を出しているね。特にOhyamaトランペット。中盤の吹き荒れは、絶品級ですよ。
4. My Favorite Things
Lyrics & Music:Richard Rodgers & Oscar Hammerstein Ⅱ
映画「サウンド・オヴ・ミュージック」でも印象を残す名曲を、PE'Zがプレイ。 これまたアグレッシヴに攻めてくる音です。ホーン2人の音もとより、ドラムがバンバンぶつかってきている。それでいてメロディも大事にしている部分がGoodですな。
5. Watermelon Man
Music:Herbie Hancock
またまたハービー・ハンコックのナンバー。キーボードの音を、ポップに聞かせてくれる。ジャズの楽しさをストレートに伝えるナンバーですね。
6. Summertime
Lyrics & Music:George Gershwin & DuBose Heyward
ガーシュウィンによるナンバーをPE'Z流に。淡々としたビートでお送りするトラックです。 それでいて、ホーン2人の音が、随分とセクシーだ。夏の暑さもまったく感じさせない、おしゃれな海岸がお似合いですね。
7. Old Devil Moon
Lyrics & Music:Burton Lane & E.Y. Harburg
ヒイズミのキーボードがかなり華やぐトラック。なんか、コーラスみたいなものも入って、盛り上げている様子。 随分とポップな仕上がりで、面白いサウンドだね。ホーン2人も巧みな演奏で応戦です。
8. Soul Bossa Nova
Lyrics & Music:Quincy D Jones
クインシー・ジョーンズのトラックを、PE'Zがタイトル通りにソウルを聞かせてくれる。 ホーン2人の熱い演奏と、ヒイズミのキーボードによるコアな音がぶつかり合う。ジャムセッションのような巧みな音で、どんどんと盛り上げてくれます。とにかく熱いんだ。
9. My Funny Valentine
Lyrics & Music:Richard Rodgers & Lorenz Hart
これまたジャズの名曲中の名曲を、PE'Zが演奏してくれる。侍Jazzで力みなぎるサウンドへと変身。 しっとりとした展開ながら、味のあるトラックで魅了してきます。ムードたっぷりだ。中盤からは、ベースとドラムのテンポが上がって、よりゴージャスになる。
10. Freedom Jazz Dance
Music:Eddie Harris
音楽という楽しさを伝えているようなジャズナンバー。 PE'Zの演奏が、とっても楽しそうだ。ゆったりとしていて、穏やかな風が流れる。途中からはベースの淡々としたプレイをバックに、様々な楽器が魅力を出していますよ。
●Remix Album『PE'Z COLOR Vol.0』● '09/10/21 release
PE'Zの10周年記念アイテムとしてリリースされた、通算2枚目となるリミックスアルバム。しかも、HMVでの独占発売という縛りがあるので、結構貴重な作品かもしれませんね。 海外でリリースされた「闇雲」の楽曲を中心に、つまりはインディーズでリリースした3枚のミニアルバムからの曲を中心に、 クラブシーンで勢いを見せる人たちがPE'Zの楽曲をリミックス。さらには、前作に引き続いて、あのH ZETT Mまでもがリミックスを担当。 侍ジャズが、打ち込みクラブトラックに大変身する様は、もう驚きの粋です。ガラリと変わったトラックながらに、PE'Zの持つ力がにじみ出てきます。 Cradleに福富幸宏、Jazzin'parkなどなどが、別角度から攻めてきます。幾重に様変わりしても、PE'Zの魅力を伝えてくれる作品です。
1. collective mode -Cradle mode Remix-
Produced by Cradle (Palette Sounds) Mixed by Cradle & Yasuaki Kishimoto
ピコピコモードで、かなりディープ、そしてドープ。 スクラッチも入って、かなりかっこいいトラックだね。タイトルに絡めて、いろいろなモードで楽しむことができるトラック。
2. come here -Yukihiro Fukutomi Remix-
Remixed by Yukihiro Fukutomi
福富幸宏による4つ打ちキックベースが炸裂するハウスリミックス。 最初は淡々としていたけれども、ガツンとトランペット&サックスが入っていては、ちょっと強力モードに。ただ、同じテイストだ続くと、ちょっと飽きも来るね。7分近くの大作。
3. magenta -Ryo Kawahara Remix-
Remixed by Ryo Kawahara
ウネウネビートと情熱パーカッション的ビートでアグレッシヴに攻めてくるリミックスチューン。 いろんなSEで、ちょっと近未来感も出しつつ、リミキサーの遊び心がたっぷりと出まくったトラックになっている。
4. I'M GETTIN' SENTIMENTAL OVER YOU -Jazzin'park 31 Bossa Remix-
Arranged, Programming by Jazzin'park
ミックス名通りにボッサテイストを盛り込んだトラック。 しかし、突如力強いビートが入ってきたりと、違った面を様々なところで見ることができる。特に、中盤のアップテンポビートが加わってきたパートは、何かアグレッシヴに感じるね。
5. ALPHA -Flat Three Remix-
Remixed by Flat Three
デジタルサウンドが取り巻くリミックス。クールに聞かせてくれるね。 かっこいいトラックにうっとり。うようよしたビートも、ちょっとクセになる。広範の鮮やかな展開がいいね。
6. LA YELLOW HEAD -Ryoko Anan Remix-
Produced by Tomoki Seto for Cradle Mixed by Cradle & Yasuaki Kishimoto
力強いビートを伴い、繰り広げられるリミックス。フルートが宙を舞う。時に静かに、時に激しく。そして大胆に。大きく広がりを見せる展開に、天晴れですな。
7. Star Fish -Brisa Remix-
Additional Production & Remixed by Tetsu Shibuya for Brisa
スペイシーというか、おしゃれというか。煌びやかというか、軽やかなトラックで、音が引き立っているリミックス。途中でフワフワする感じもいいね。
8. no specially -JiLL-Decoy association Remix-
emixed by JiLL-Decoy association
幻想的なイントロで始まるリミックスチューン。 どっしりとしたビートを土台にして、シブい印象を与える。途中で聞かせてくれるギターの音が、切ないこと。ヴォーカルも入ってきて、おしゃれに飾ります。
9. JOUNETSU NO THEME -JABBERLOOP Remix-
Remixed by JABBERLOOP
アグレッシヴなリミックスチューン。いや、リミックスというよりかは、カバーじゃないかな? すべてのパートを違う人が担当しているんだもん。疾走感に溢れる1曲に仕上がっています。
10. HEY! JORDU! -ROOT SOUL REMIX-
Remixed by ROOT SOUL
軽快な4つ打ちビートをまとって、ポップに変身したりミックス。この曲も、ブラス隊が華やかに変身していたりと、リミックスというよりかはカバーに近い感じだな。 吹きに吹き荒れています。派手に決めてくれました。
11. NANPU DOU -H ZETT M REMIX-
Remixed by H ZETT M
謎の青鼻ピアニスト、H ZETT Mによるリミックス。スクラッチのような刻みを入れて、HIP-HOPテイストに持ってくるとは、斬新ですな。ブツギリブツギリといった感じで、 なんか焦点が定まらないけれども、おもしろいや。
●4th Album『1・2・MAX』● '10/2/3 release
PE'Zが再び始動した。suzumokuとのユニット「pe'zmoku」を休止して、実に約3年ぶりとなるオリジナルアルバムをリリース。 全8曲とミニアルバム的サイズながら、これぞPE'Zといえるトラック目白押しです。 なにせ、いきなり運動会でおなじみの「クシコスポスト」のカバーからスタートするんだもんね。やることが違います。驚かされます。 そのほかの曲も、タイトルからしてPE'Zセンス出まくりで、3年ぶりの力が暴発しています。 まさしく1・2・MAX状態で、リスナーにお届け。10周年イヤーにふさわしい幕開けで、PE'Zがこれから突っ走りますよ。
1. Csikos Post ~クシコスポスト~
Songs & arranged by PE'Z
PE'Zがクラシックをカバー。運動会でおなじみの曲を、ムードたっぷりミディアムテンポでまずは聞かせてくれる。 そして、暴れっぷりがたまらないアレンジに大変身。まさしくPE'Zの勢いがぶつかってくる。それでいて、ポップな要素もある。ヒイズミマサユ機のピアノ捌きは、相変わらずものすごいね。
2. 1・2・MAX
Songs & arranged by PE'Z
ドスの効いた掛け声で始まるアップテンポナンバー。アルバムのタイトルチューンということもあり、ぐっと引き込むつくりのメロディにはノックアウト。 勢いとメロディアスな曲にやられます。後半のメチャクチャ語は一体なんなんだ?おもしろすぎるぞ、PE'Z。
3. サクラロード ~夢ノトオリミチ~
Songs & arranged by PE'Z
パンチの効いた始まり。そして、なんかホーン2人の音色に哀愁を感じるね。 一昔前の刑事ドラマによく似合いそうなメロディで、渋く決めてきます。門田のサックスソロで、泣きを入れてきましたね。
4. ミラクルサンダース
Songs & arranged by PE'Z
これまたポップに聞かせてくれるアップテンポナンバー。途中のパフパフという音には笑いました。 メロディの方も、ちょっとひねりが入っていて、なんか破天荒な感じがするね。中盤では本領発揮のジャズテイストを前面に、アグレッシヴに攻めてきますよ。
5. くらむちゃうだー
Songs & arranged by PE'Z
随分とエッジの効いたナンバーだ。ひらがなで「くらむちゃうだー」ってなっているけれども、ひらがなの持つ柔らかさ、温かさを微塵も感じさせない。 ドラムが力強く叩かれては、パンチが効いて弾む弾む。グツグツと煮込みに煮込んだような1曲。
6. 万歳。
Songs & arranged by PE'Z
いきなり掛け声が入ってきては、度肝を抜く。本編は温かみのあるポップチューン。ホーン2本も、なんか楽しさが伝わってくるね。
7. 花散れど我散らず
Songs & arranged by PE'Z
タイトルからしてPE'Z感がたっぷりと伝わってくる。侍ジャズにふさわしい1曲。クールでいて、どこかしら和で男気を感じさせるね。 途中でテンポが変わってびっくりだ。トランペットのソロもまた、渋いんだな。そしてサックスソロへの流れもかっこいいぞ。
8. Woo-ha!!
Songs & arranged by PE'Z
タイトル「ウー、ハッ!」と掛け声のかかるファンキーなトラック。PE'Zの勢いが出まくった熱いナンバーで、とにかく濃いんだ。 はちきれんばかりに力のでまくった1曲。やっぱり掛け声がポイントだね。
●5th Album『I WANT YOU』● '10/6/9 release
PE'Zが10周年イヤーを突っ走る。前作「1・2・MAX」から4ヶ月で、早くもオリジナルアルバムが登場。 今作も全8曲でミニアルバム的サイズなので、ちょっと物足りなさはあるけれども、たったの4ヶ月のインターバルでここまで詰め込むのもすごいよね。 でもって、今作もアッと驚かされるわけですよ。いきなりベートーベンの「運命」を持ってくるとは。 もはや侍ジャズに向かうところ敵なし。ジャンルにとらわれず、ありとあらゆるものを手中に収めてしまうバンドですね。そのほかにも、タイトルからしてワクワクさせてくれるような楽曲で楽しませてくれます。 「I WANT YOU!」。PE'Zからのメッセージがダイレクトに届けられた1枚となりました。
1. 交響曲第五番「運命」より
Produced & Songs Arranged by PE'Z
まさかこういうトラックを持ってくるとは。驚きのPE'Z。ベートーベンの中でもかなり有名な「運命」を披露してくれました。 トランペットとサックスという2本の楽器がまた、違った味で染めてゆく。全体的にアグレッシヴに攻めてきます。
2. I WANT YOU ~ウォンチュー!~
Produced & Songs Arranged by PE'Z
アルバムのタイトルチューンは、弾けっぷりのたまらないオープニングでかましてきた。しかし、本編は滑らかな演奏で、 味わいのあるメロディを聞かせてくれる。「ウォンチュー!」という掛け声がかかりながらも、ちょっと爽やかテイストを放っていますね。
3. ロドリゲスの恋
Produced & Songs Arranged by PE'Z
ちょっと大人な雰囲気を醸すアダルトジャズ。うっとりメロメロにさせてくれるようなトラックで、おしゃれ要素もたっぷり。 ヒイズミマサユ機のピアノ捌きがまた、セクシーに響き渡るんだ。
4. 楽観主義宣言 ~僕オキル君ネムル~
Produced & Songs Arranged by PE'Z
Ohyamaのトランペットが哀愁漂わせる部分にじっくりと聞き入ってしまうアップテンポナンバー。 本編は、至ってPE'Z要素満載の濃い曲なんだよね。
5. ヘイ!ロボ・ダンシン
Produced & Songs Arranged by PE'Z
随分とファンキーな要素たっぷりの軽快なナンバー。掛け声があったり手拍子での合いの手もあったりで、楽しいね。 そこかめ機械的ではないけれども、かっこよく聞かせてくれる。途中からちょっと空気が変わって、クールに。ヒイズミマサユ機のキーボードがセクシーに響き渡る。約8分の大作。
6. SPLASH音頭
Produced & Songs Arranged by PE'Z
和的メロディに乗せて、アグレッシヴなサウンドが広がるアップテンポナンバー。サビパートが爽やかに、音が響き渡る。とってもポップな1曲でした。
7. ハイウエスター
Produced & Songs Arranged by PE'Z
弾けっぷりだけでなく、疾走感がたまらないナンバー。攻撃的な2つのホーンセクションが、どんどんとぶつかってくる。とにかく勢いで駆け抜けてゆく。 パンチが効いていて、迫力たっぷりですね。
8. 灼熱のLAバンピー ~愛と平和のSAMBA~
Produced & Songs Arranged by PE'Z
これまたナレーションまで入って、かなり熱く、かなり濃く攻めてきます。 サンバテイストの、ちょっとお気楽愉快なメロディを聞かせてくれるナンバー。音を自由自在に操っては、鮮やかに聞かせてくれる。
●Cover Album『銀幕のジャズ -SAMURAI FLYS INTO THE SCREEN-』● '10/9/24 release
遊べる本屋「ヴィレッジ・ヴァンガード」限定で発売されたカバーアルバム「黒船のジャズ」に続き、またしてもヴィレヴァン限定での発売となった今作のカバーアルバム。 なんと、今回は洋画のテーマソングに限定してカバーを披露。これまた、面白い展開を見せてくれるな。 名立たる作品の数々。「サタデー・ナイト・フィーバー」や「E.T.」、「ロッキー」に「ゴッド・ファーザー」と、目白押しですよ。有名どころを抑えまくりの全10曲。 PE'Zなりの解釈で、クールかつアグレッシヴに、侍ジャズで聞かせてくれます。PE'Z特有の荒々しさというか、詰まりに詰まった音たち、つまりは濃いんですよ。 映画の魅力とPE'Zの魅力が見事にシンクロした1作。名盤ですね。
1. Terry's Theme From“Limelight”
Music:Carlie Chaplin
チャップリンの映画「ライムライト」、そしてチャップリン自身が曲を手がけた「テリーのテーマ」をPE'Zがカバー。 まずはOhyamaのトランペットが響きまくる。そして、いつもの勢いでPE'Z節が炸裂。 アグレッシヴに弾けるベースと煮えたぎるドラムの破壊力がすごすぎる。とにかく熱いトラックに仕上がっている様子。
2. Stayin' Alive From“Saturday Night Fever”
Music:Maurice Ernest Gibb, Robin Hugh Gibb and Barry Alan Gibb
映画「サタデー・ナイト・フィーバー」のテーマソング。ビージーズの「Stayin' Alive」をPE'Zが演奏。 トランペットとサックスのメロディと、キーボードの味付けで、渋いサウンドに変身。 リズミカルでダンサブルなオリジナルのテイストをうまく生かしつつ、PE'Zの5人がそれぞれ咲き乱れる。
3. Love Theme From“The Godfather”
Music:carmine Coppola
「ゴッド・ファーザー」の愛のテーマが、大胆な変身を遂げた。 ちょっとサンバテイストを取り入れては、リズミカルに。オリジナルの持つ哀愁漂う雰囲気を、Ohyamaのトランペットが見事に醸し出しています。
4. Misirlou From“Pulp Fiction”
Music:N. Roubanis
映画「パルプ・フィクション」のテーマソング。ニレハラのベースが、 これまた独特な雰囲気を再現してくれます。Ohyamaのトランペットも、巧みな業でメロディアスに。間奏とか、もう弾けまくっているんだよね。
5. The Pink Panther Theme From“The Pink Panther”
Music:Henry Mancini
おなじみ、「ピンク・パンサー」のテーマに、PE'Zが挑戦。 オリジナルよりもテンポを上げて、妖しい雰囲気はあるものの、どこかしらクールな匂いを感じさせるトラックに。これぞPE'Zといった演奏に仕上がっています。
6. Axel F From“Beverly Hills Cop”
Music:Harold Faltermeyer
ビバヒルですよ、ビバヒル。ポップに弾けるトランペットとサックスの音もさることながら、 ベースとドラムが落ち着いた展開を見せる。そして、ヒイズミのキーボードが、やけに大人なムードを漂わせています。 なんだか、映画のイメージとかけ離れて、PE'Z色で染めてきました。
7. Gonna Fly Now From“Rocky”
Music:Bill Conti, carol Connors and Ayn Robbins
PE'Z×ロッキーという組み合わせも面白すぎるね。あのテーマソングのイメージさながら、燃えるものがある。 でもって、このアレンジは結構ポップで、グルーヴ感も出たアレンジに仕上がっていますね。ヒイズミのキーボードの音に ちょっとしたインパクトがあります。中盤のトランペットとサックスのソロは、もうオリジナリティの出た一幕ですね。
8. Flying Theme From“E.T.”
Music:John T Williams
「E.T.」のテーマソングを、ちょっとポップに、そして爽快に。侍ジャズの濃さと爽快な味も加えて、突き抜けてゆく。 JOEのサックスが、もうね、セクシーに響き渡るんだ。
9. Top Gun Anthem From“Top Gun”
Music:Harold Faltermeier
「トップ・ガン」のテーマ。まったりとした中で、トランペットとサックスがゆったりと広がる。 この落ち着いた様子で進行。時に燃えるようなトランペットの音も出てくるけれど、全体的にしっとりね。
10. Raindrops Keep Fallin' On My Head From“Butch Cassidy and Sundance Kid”
Music:Burt Bacharach
アルバムのラストを飾るのは、「明日に向かって撃て!」からの1曲。 ゆったりと温かみのあるサウンドでいながらも、PE'Zの持つ濃さをいい塩梅で出してきたね。侍ジャズの味が良く染み渡ったアレンジで、濃くかっこよく決めてくれました。
●Best Album『侍JAZZ -compact disc- PE'Z 15standard tracks』● '10/12/14 ('11/3/16) release
PE'Zデビュー10周年を記念して、ベストアルバムを発売。しかし、これがまた、ただ単なる既発曲の寄せ集めではないところにも注目したい。 今回収録されている楽曲は、もちろんPE'Zの代表曲なんだけれども、すべて再演での収録となっている。つまりは今のスタイルでのPE'Zを楽しむことができるんです。 まぁ、オリジナルとは年月が経つと、ちょっと違うような曲に変わっていたりもしているけれど、より熟したサウンドをぶつけてきました。 「Akatsuki」「LA YELLOW SAMBA」をはじめ、「夢ノエンアレ」「ハナフブキ ~花魁道中罷り通る~」まで、 PE'Zの10年が詰まりに詰まっております。なんか、より音を楽しんでいる雰囲気が伝わってくるね。 なお、今作は面白い試みがされていて、書籍での発売となりました。これまた一工夫。しかも、手ぬぐいが付いて1500円と、良心的な価格でございます。
完売御礼。書籍でのリリースを経て、流通商品としてCDとしてリリース。こちらはTシャツ付きという、これまた豪華な特典で届けてくれました。
1. HEY! JORDU!
Music:Ohyama“B.M.W”Wataru
ミニアルバム「pe'z」で発表された、PE'Zを代表するナンバー。音が厚くなっているというか、余裕と勢いを感じさせる。特に、 ヒイズミのキーボードが、より鮮やかになっている気がするね。
2. Akatsuki
Music:ヒイズミマサユ機
おっ、まずはヒイズミキーボードでどっしりとスタート。そして吹き荒れるトランペットとサックス。やっぱりこの曲はいい味を出すよね。 より熟成された音をかましてきます。極め細やかさと力強さがあって楽しいね。 間奏のヒイズミパフォーマンスは相変わらず圧巻です。Ohyamaトランペットも、1オクターブ上で聞かせてくれた。
3. SPIRIT
Music:Ohyama“B.M.W”Wataru
パンチよく攻めてくる。オリジナルと引けを取らない圧力。でも、より音が凝縮されているような感じ。固まっている分、強力にぶつかってくるね。
4. 人が夢を見るといふ事 ~Black Skyline~
Music:Ohyama“B.M.W”Wataru
頭からおしゃれにヒイズミのキーボードが舞うナンバー。 トランペットとサックスが見事なハーモニー。なんか、よりセクシーに聞かせてくれるね。美しく艶っぽい1曲に仕上がっています。
5. across you
Music:ヒイズミマサユ機
ニレハラベースで頭を飾る1曲。その後もベースを基に、情熱的に聞かせるアップチューン。メロディアス且つ大人っぽく。
6. Hale no sola sita ~LA YELLOW SAMBA~
Music:Ohyama“B.M.W”Wataru / ヒイズミマサユ機
この曲ももう、PE'Zを代表する曲ですから。なんか、熟した暴れっぷりを聞かせてくれるね。 そして、音もやけに厚くなったと感じさせるね。ラストもなんだかやけに丁寧な感じが伝わってきた。
7. 花咲クDON BLA GO!
Music:Ohyama“B.M.W”Wataru / ヒイズミマサユ機-
こちらもアップテンポのアグレッシヴなトラック。 まとまりの音がやけにPE'Zを大人に仕立て上げる。力強さや荒っぽさは変わらず、どこかしら余裕もあって聞きやすいね。
8. アンダルシア -Andalucia-
Music:ヒイズミマサユ機
奥から吹き荒れる力強さみたいなものを感じる1曲。でも、それぞれの音が際立っていて、鮮やかに聞かせてくれる。
9. BIG EAR ~手痛い洗礼そしてVへ~
Music:Ohyama“B.M.W”Wataru
オリジナルのトラックよりも、随分と勢いがそぎ落とされて、まったりミディアムテンポで展開してきます。 だから、あのベースの早弾きもないのが残念。でも、クライマックスはまた違った盛り上がりでじっくりと聞かせてくれる。こちらもなかなか味があるね。
10. パパのマーチ
Music:ヒイズミマサユ機
オリジナル同様、弾けっぷりがたまらない1曲に仕上がっています。 中盤、よりじっくりと聞かせてくれるね。ヒイズミがまたかっこいいキーボード早弾きで魅了してきますよ。
11. 春疾風 ~ハルハヤテ~
Music:ヒイズミマサユ機
聞かせる弾ける。オリジナルの味わい深さを保ちつつ、より音が整っては鮮やかに聞かせてくれます。
12. 夢ノエンアレ
Music:Ohyama“B.M.W”Wataru / ヒイズミマサユ機
この曲もオリジナルから、より深みを増してきたトラック。味わい深さとシブさが混在しては、かっこいい仕上がりに。
13. さらば愛しきストレンジャー
Music:ヒイズミマサユ機
なんだか随分とアダルトというか、ダークな仕上がりのナンバーだね。 妖しさ満載で、不思議な空気が漂います。しかし、勢いの出たパートはオリジナルさながら、熱くぶつかってきますよ。いい意味でギャップを楽しめる作品。
14. ハナフブキ ~花魁道中罷り通る~
Music:Ohyama“B.M.W”Wataru / ヒイズミマサユ機
ニレハラベースが味を出しまくったナンバー。 ヒイズミキーボードもより鮮やかに。全体的にエネルギーがさらに放出されて、かっこいい。より迫力を増してきては音を届けてくる。
15. 発奮ROLL ~POPのその向こう側~ (Re-Construction of“POP'N'ROLL”)
Music:Ohyama“B.M.W”Wataru / Kadota“JAW”Kousuke
リコンストラクトで、さらにポップに弾けるトラック。とにかく激しくアグレッシヴに。力を増してきた。
●Cover Album『キネマのジャズ -SAMURAI KILLS HIMSELF-』● '11/4/20 release
PE'Zがまたまたヴィレッジ・ヴァンガード限定でカバーアルバムを発表。スタンダードジャズ、洋画のテーマ曲に続けてリリースされる今作は、日本映画のテーマ曲をPE'Zがカバー。 その名も「キネマのジャズ」と来たもんだ。とにかく有名どころの映画が並びます。 「マルサの女」「七人の侍」「セーラー服と機関銃」「男はつらいよ」などなど、スクリーンを飾った名作のテーマ曲を侍ジャズテイストで装飾してきました。 味わい深いものもあり、ちょと驚きのアレンジもあり、本領発揮のジャズテイストもあり、変幻自在に操るPE'Zが日本映画を見事に染め上げた。 これほど楽しませてくれる作品もなかなかないね。全10曲というのが物足りないな。ぜひとももっとたくさん聞かせてと思わせてしまうカバーアルバムですね。
1. HANA-BI
Music:Joe Hisaishi
北野映画の「HANA-BI」のテーマ曲を、PE'Zがアグレッシヴに演奏。久石メロディを鮮やかかつ力強く、それぞれのパートがほとばしる。
2. マルサの女
Music:Toshiyuki Honda
激しいぞ、激しいぞ。「マルサの女」のあの雰囲気を見事に醸しながら、PE'Z特有の男臭さを漂わせる。熱気に溢れたトラックで楽しいですな。
3. 嵐を呼ぶ男
Words:Umetsugu Inoue Music:Seitaro Omori
弾けっぷりのたまらないイントロから幕開ける「嵐を呼ぶ男」。 ヒイズミキーボードの音がじわじわと攻撃を仕掛けてくる。航のドラムもなかなか聞かせどころで楽しませる。
4. 七人の侍
Music:Fumio Hayasaka
味わい深さたっぷりで聞かせてくれる「七人の侍」のテーマ。 やっぱりオリジナルの存在が大きいだけに、演奏面も分厚く、強大な感じで伝わってくる。PE'Zの持ち味を生かしてかっこいい仕上がりですね。
5. 東京ブギウギ
Words:Masaru Suzuki Music:Ryoichi Hattori
とにかく侍ジャズの本領発揮みたいといわんばかりに、 楽しさを詰め込んできた「東京ブギウギ」。歌うように笑うように、PE'Zが勢いよく弾けまくっています。面白すぎるよ。
6. 蒲田行進曲
Words:Hooker Brian Music:Friml Rudolf
妖しげなムードで聞かせてくれる「蒲田行進曲」。 シブく聞かせてくれては、かっこよく展開。さすがはPE'Z。ダーツかつアダルトな面を押し出しながらも、侍ジャズの要素を聞かせてくれます。
7. スローなブギにしてくれ
Words:Takashi Matsumoto Music:Yoshitaka Minami
あの「スローなブギにしてくれ」のテーマソングが、かなりアップテンポになって PE'Zが料理した。とってもリズミカルで、ポップに弾けています。スローにしてくれというタイトルを見事に裏返したナンバーだね。
8. 男はつらいよ
Words:tetsuro Hoshino Music:Naozumi Yamamoto
イントロを鮮やかにヒイズミがキーボードで決めました。「男はつらいよ」でおなじみのテーマソング。 ジャジーな面を出して、おしゃれ度アップです。なんだ、このムードたっぷりの「男はつらいよ」は。寅さんも都会色に染まった感じだね。
9. セーラー服と機関銃
Words:Etsuko Kisugi Music:Takao Kisugi
まさしく機関銃のごとく、アグレッシヴに攻める攻めるカバー曲。 いやはや、PE'Zもやってくれますな。もう拍手です。薬師丸ひろ子の柔らかさ、温かさを捨て去っては、PE'Zなりの攻勢を仕掛けてくる。航のドラムの暴れっぷりもたまらないね。
10. 人間の証明のテーマ
Words:Yaso Saijo Words Translation:Haruki Kadokawa / Joe Yamanaka Music:Ono Yuji
じっくりと聞かせてくれるかと思いきや、爆発させるところはとにかく勢いが突き抜ける。 このいい塩梅を武器に、楽しませてくれる「人間の証明のテーマ」。やっぱり、全体的にはシブく決めてくれた感じだね。