album

1st Album『GO TO THE FUTURE』● '07/5/9 release

北海道出身の5人組バンド、サカナクションの初となるアイテムは、全8曲入りの作品。 ライブですでに披露していたというナンバーが、CD音源としてパッケージすることで、少々音のアプローチの仕方が変わりますかね。 何はともあれ、ヴォーカルを務める山口一郎の世界を出して、サカナクションというバンドを構築していく。 歌詞といい、サウンドといい、どこかしら冷たくクールで無機質な雰囲気、打ち込みサウンドとバンドアプローチをうまく使って、疾走したり、じっくりと聴かせてくれたりと、様々な音を届けてきます。 冒頭ナンバー「三日月サンセット」で文学的な世界と、それを表すサウンドが広がって、どんどんと吸い込まれていくようだ。 そのまま沈んで、タイトルチューン「GO TO THE TOP」のオリエンタルな雰囲気にやられて、 「白波トップウォーター」のデジタルサウンドの渦に呑み込まれていく。まさしくサカナクションの未来を表すかのような1枚です。

1. 三日月サンセット

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

軽やかなビートとクールなエレクトロサウンドが交差するナンバーは、これがサカナクションだ、と言わんばかりの音と言葉、そして山口一郎のヴォーカルを聴かせる。 メロディパートはあっさりとしているけれども、サビではギターがよりエッジを効かせて、鮮やかに音を聴かせる。 夕暮れの月の描き方が独特だね。しかも、その月の影を親指で隠すという行動も独特だ。

2. インナーワールド

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

冒頭から電子音を響かせた近未来を走るサカナクション。ディスコティークな4つ打ちビートと軽快なギター音が交差する。 「描いた」という言葉で繰り広げられるメロディパートの力が効いていますね。 全体的にメロディパートもサビパートも、音程が一定で、その微妙な上げ下げでサカナクションの世界を創っている。うん、すごい。

3. あめふら

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

ビートの打ち方が独特で、インパクトがありますね。若干、ドラムンベースな軽やかさでポップな雰囲気がいいです。 一瞬、山口一郎の痰が絡んだような歌い方が、最後まで耳に残った。後半はアンビエント風味なインストで、引っ張ってきたね。

4. GO TO THE FUTURE

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

アルバムのタイトルチューンは、イントロでオリエンタルな音色を響かせる6拍子チューン。 力強い音でアプローチを仕掛け、所々、静けさの中でピアノのインパクトをぶつけてくる。そして、粘り気のある山口一郎の歌い方が、妙に頭から離れない。 その部分がとっても濃厚だ。未来へ向かっている感じがしないのも、なんだかいいな。

5. フクロウ

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

イントロで聴かせてくれるスーハーという息から、その世界を出してくるサカナクション。 本編はゆったりと聴かせるミディアムナンバー。ギターの音色が瑞々しく、タイトルさながら、夜のイメージがぴったりお似合いな1曲。 吸い込まれていきそうだ。バンド、そしてロックなアプローチで進行。ただ、再びブレスが入ってくると、独特の世界が広がってゆく。

6. 開花

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

リズミカルなトラックで軽やかに展開。冒頭の歌詞、「爪を噛んで僕は止まった」というフレーズから、 もう吸い込まれてゆくサカナクションの世界。まるで輪廻転生。開いて閉じて、人生は花のよう。

7. 白波トップウォーター

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

ビートが淡々と響いて、まるで深海にいるような静けさを放つ。本編に入ると、やけに草刈ベースがいい味を出すね。山口一郎のヴォーカルは少々怖く、 しかし、バンドの演奏はクールに。間奏からデジタルサウンドがきらびやかに舞い出して、ラストのサビへ。より鮮やかな世界が華開く。

8. 夜の東側

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

落ち着いた雰囲気で展開する始まり。そこにコーラスが加わると、より幻想的な世界が広がって、 魅了されてしまう。夜の東側、サンライズということかな。陽が昇るような、明るさがジワジワと伝わってくるようにも思えるな。

2nd Album『NIGHT FISHING』● '08/1/23 release

早くも登場、サカナクションの2枚目となるオリジナルアルバム。タイトルさながら、少々ゆったり薄暗いような雰囲気をまといながらも、しっかりサカナクションらしさをアピールする全10曲。 今回も、インストナンバー以外の楽曲は、すべてヴォーカル・山口一郎が担当。独自のセンスを光らせた文学的歌詞と、斬新なサウンドで、どんどんと曲の世界へと引き込まれていきます。 ロックサウンドをベースに、フォークな方向へ流れたり、打ち込みプログラミングの世界に流れたりと、独特のうねりを有して、泳ぎ抜いていく5人。 実験作のようなトラックもあるけれども、基本的には聴きやすく、ポップなノリで展開する。 前作から、8ヶ月というリリース間隔ながら、こうも化けてくるとは。今後も、もっと期待してしまうバンドに成長するんだろうな。

1. ワード

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

デジタルなサウンドが味わいを出すミディアムテンポのロックチューン。静かな世界から次第に広がってゆく世界。山口一郎の創るサカナクションの世界を体現できる1曲。 全体的にクールで、丁寧な音使いに、しっとりとした色がついて、届けられる。

2. サンプル

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

冒頭の静けさ、そして山口一郎のヴォーカルが響き渡り、スタート。さらにデジタルサウンドが入り乱れのデジロックチューンに発展しては、どっしりと展開。 さらにサビに入ると明るく鮮やかに変身。この流れは最高だね。その後の間奏では、意外とギターがエッジを効かせています。とにかくサビが煌びやかで美しい。

3. ナイトフィッシングイズグッド

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

始まりがまるでフォークソングのような、渋さを出しながらも、本編はどっしりとロッカバラードで聞かせてくれるナンバー。 しかし、2番からはピアノが弾んで、デジタルサウンドを投入してきては、軽やかに変身。面白いな、まったく雰囲気が異なった。 さらにCメロパートはまるで、QUEEN「BOHEMIAN RHAPSODY」のようなロックオペラの様相も見せる。

4. 雨は気まぐれ

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

粘度のあるSEが終始まとわりついてきて、頭の中を駆け巡る。 その中で進行。サビに入ると、より鮮やかなメロディとサウンドで、確かに気まぐれな雰囲気を全体から感じるような展開だね。あまり雨のような湿っぽさはない。

5. マレーシア32

Produced & Arranged by sakanaction Music Written by sakanaction Written by Ichiro Yamaguchi

前曲から流れる展開で始まるインストナンバー。 打ち込みの音が波のように近づいたり、遠ざかったり。主旋律は、ウネウネした印象を放ち、さらにピコピコとした印象で聞かせる。この曲だけ、バンド名義の楽曲というところにも注目。

6. うねり

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

さらに前曲からの流れを汲む1曲。ざっくり鮮やかなアコースティックギターの音色にみずみずしさを感じる1拍子ナンバー。 広がるサウンドは、華やかさとクールな冷たさを持ち合わせて、山口一郎が歌い上げる。ゆったりアンビエントロックなアプローチを感じるね。

7. ティーンエイジ

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

ざらついた感じのサウンドが、ヴォーカルを覆う。10代の複雑な心境を、山口一郎独特の表現で聞かせてくれる歌詞が、インパクトあるんです。 青さを経て、伸びやかなヴォーカルと電子音でクールな世界が広がる。後半はセッションのように、各楽器が合わさって、ピコピコどっしり聞かせてくれる。

8. 哀愁トレイン

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

ドラムンベースのごとく、勢い良くドラムとキーボードの鋭い音に何かが始まる予感。 電子音が強いけれども、各楽器の音もエッジが効いています。終電に乗っている人たちは、まさしく哀愁そのものだよね。どっしりと聴かせる音にやられます。かっこいい。

9. 新しい世界

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

ざっくりアコースティックギターを鳴らして歌う姿は、まるでフォークソングのようだ。しかし、すぐにドラムやベースが入ってきて、力が加わる。 一転して、Bメロでは、軽くレゲエ調のようなリズムになって、サビではくるりのようなギターロックで、ガツンと聞かせる。 随分と変化に富んでいるね。このアルバムの中では、どこかしら異色な感じだな。

10. アムスフィッシュ

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

淡々としたリズムが少々物寂しさを生みだす本編ラストナンバー。アムステルダムの魚の話なのか? 歌詞カードは一部だけ、はっきりしていて、その他の歌詞はぼやけて見えにくい。これも意図があるんだろうな。後はガツンとバンドサウンドで、コーラスとともにじっくりと聴かせる。

3rd Album『シンシロ』● '09/1/21 release

“新しい白”“真の白”という意味を持つサカナクションの3枚目となるオリジナルアルバムは、メンバーが故郷・北海道から東京へ引っ越して心境の変化も表に出た作品。 これまでは山口一郎1人でバンドを引っ張ってきた感じが強かったけれども、今作では、よりいっそう5人の力、バンドの力を感じさせる作品になったね。 特に冒頭ナンバーM-1「Ame (B)」のユニゾンヴォーカルからやられました。このインパクトが最後までアルバムを引っ張っていきます。 シングル「セントレイ」のキャッチーさも加わって、エレクトロなアプローチのバンドサウンドで楽しませてくれます。 そして、非常にポップで聴きやすい。時にフォーキーで渋い雰囲気を出してくるけれども、やっぱり根幹を担う山口一郎の歌詞、ヴォーカル、そしてメロディがより際立ってきたね。 ますますバンドとしての幅の広がりを感じさせ、力をつけていたようです。ラストナンバー「human」でのメッセージをダイレクトに受け止め、そして次なるステージへと進み出すサカナクションです。

1. Ame (B)

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

いきなりユニゾンコーラスとデジタルビートでどっしりと聴かせてきました。これはインパクトがありますね。その後も終始、デジタルビートが頭の中を駆け巡る。 そして、繰り返される言葉が次第に鮮やかに変身していく。さらにバックのサウンドはデジタルなテイストで、ざっくりとピコピコをうまく組み合わせて、サカナクションの新たなる世界へ。アルバムの冒頭から、引き込んできました。この曲、本当にすごいな。ちなみにシングル「セントレイ」のc/wに収録されていた「Ame (A)」とは、まったく雰囲気が異なって、面白いね。

2. ライトダンス

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

ガツンとバンドサウンドをぶっつけて、一気に濃さ全開で進行。その後、歌パートに入ると山口一郎のヴォーカルはファンキーで軽やかに。 サビではオリエンタルなメロディラインを自在に操って、不思議な世界をくぐり抜ける。間奏では、ベース音を軸に、様々な音を詰め込んできました。

3. セントレイ

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

サカナクションにとって、初となるシングルナンバーは、打ち込み炸裂のデジタルロックチューン。 「1000と0」の世界を歌うサカナクション。バンドアプローチとデジタルアプローチの美味しいところを組み合わせて、疾走してゆく。 キャッチーに聴かせるサビでは、ボコスカビートが炸裂し、ポップな音と強力に組み合わさって、ノックアウト。これがサカナクション、すさまじい力を感じさせます。

4. ネイティブダンサー

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

ピアノの音が同じメロディを繰り返して、ぐるぐると頭の中を駆け巡る。そこに山口一郎の淡々としたヴォーカルが切々と語るように、響き渡ります。 そこからサビに入ると、サウンドが一変して、デジタルビートを投入。ダンスチューンへと変身しました。 キャッチーなメロディと鮮やかなトラックで、サカナクションの魅力を大放出。Bメロのブツブツ語るように歌う山口一郎のインパクトも大きいね。

5. minnanouta

Produced & Arranged by sakanaction Music Written by sakanaction Written by Ichiro Yamaguchi

タイトルが英語表記になっているからわかりにくいけれども、「みんなのうた」です。この曲だけ、アルバムでの中ではサカナクション名義の楽曲で、しかもインストナンバー。 デジタルビートが浮遊すように舞っては襲い掛かってきて、ピコピコと展開。電子音が飛び交って、時にポップに聴かせてくれます。

6. 雑踏

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

前曲から流れて、そのまま入ってくる曲は、タイトルさながら、バックで雑踏の音が聞こえてくるナンバー。 淡々としたメロディパートが過ぎると、なんか歌謡曲のようなメロディで、サビをどっしりと聴かせてくれる。キャッチーなんだけれども、随分と香ばしさが出ているね。

7. 黄色い車

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

イントロからベースがグルーヴィーだね。そして、ギターがかき鳴り、ピアノの音が軽やかに舞う。また、意味深な歌詞で始まりますね。 デジタルサウンドとバンドサウンドの融合が、なかなかかっこいい仕上がりです。サビではビートがどんどんと押し寄せて、どっしりと、そしてがっつりと攻めてきます。

8. enough

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

しっとりと聴かせては、なんだか物寂しさを伝えるような1曲。淡々としたドラムで、歌詞もたゆたうように、語りかけてくるように。 そこから間奏ではデジタルビートが投入されて、浮遊してくる。そして、どっしりとエッジを効かせたバンドサウンドや、山口一郎のヴォーカルにエフェクトをかけてぶつけてくる。 この濃い仕上がりと来たら、すごいね。再びラストでバラードテンポに戻ります。

9. 涙ディライト

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

デジタルポップなトラックを放つナンバー。とにかくピコピコ。まさに涙が輝きだすような、瑞々しさと鮮やかさが放たれる1曲。 前曲の陰な雰囲気が効果的に陽な色に染め上げる。悲しい別れの曲なんだけれどもね。

10. アドベンチャー

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

ギターがざっくり入ってきたかと思ったら、デジタルビーチが投入してきて、さらにトランス状態にさせてくれるようなうねりを見せるアップチューン。 この4つ打ちに今すぐ飛び乗れ、みたいな勢いを放つ。 さらに、サビ前にオリエンタルなメロディがスパイスになり、より際立ってサビへ突入。その流れからだと、サビのパートは無難な感じかな。

11. human

Produced & Arranged by sakanaction Music & Written by Ichiro Yamaguchi

どっしりかつガツンとバンドサウンドをぶつけてくるナンバーは、ギターのリフがやっぱりオリエンタルな風味を加えてくるところでインパクトを出す。 その後、高速連打のピアノが、まさしく華麗。バンドとしての一体感をぶつけてくるとともに、メッセージをダイレクトに届けてくれる。かっこいいなぁ、サカナクション。

4th Album『kikUUiki』● '10/3/17 release

海水と淡水が交わる「汽水域」から、創られた造語「汽空域」。サカナクション、4枚目となるオリジナルアルバムは、もう色々なサウンドが交わりあい、溶け込む。 ロックだエレクトロニカだ、色々なサウンドもすべてサカナクション。英語日本語、山口一郎の書き上げる不思議な歌詞、文学的な歌詞を自らが歌い、 メンバーがコーラスを一緒に届けてくれる。先行ナンバー「アルクアラウンド」のキャッチーさと引けを取らないナンバー勢揃いで、鮮やか。 特に「表参道26時」の超絶キャチーさと、「目が明く藍色」の壮大感がたまらなくかっこいいんだな。音変態の山口一郎が、さらに変化を、そしてバンドが進化を遂げる1枚です。

1. intro = 汽空域

Music Written by sakanaction Produced & Arranged by sakanaction

様々な音が飛んでくるイントロダクション。息遣いやライブでの歓声、まるで耳元で囁いているように。変態だ。

2.

Music by Ichiro Yamaguchi, Motoharu Iwadera Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

ラララとコーラスで始まる1曲。クラップハンズで1つになるように、そこに鮮やかな電子音が加わっては、ゆったりと。 「飲めば水、出すと唾」って真理をついているけれども、すごい歌詞だな。

3. YES NO

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

フワフワなメロディラインがどこか和なテイストを出して、さらには笛のような音がセンスを出してくるナンバー。 始まりはどこかしらモヤモヤ、奥の方から声が聞こえてくる感じだったけれども、途中から、前面に音が出てきた。深さを出す歌詞は、山口一郎の世界がストレートに出ています。

4. アルクアラウンド

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction Cooperative Keyboard Arrangement by Yuzuru Tomita

サカナクション、通算2枚目となるシングルナンバー。イントロのシンセの音が夜の雰囲気を出すトラックは、エレクトロなロックチューン。 文学的な山口一郎の歌詞も映えるサウンド。瑞々しく流れるメロディパートから、激しくエッジを効かせるサビの躍動感がたまらないな。 周りを歩くという意味で「アルクアラウンド」というタイトルもなかなかかっこいいな。そして、この曲は何もともあれ、PVですよ、すごいのは。 角度を合わせて歌詞を見せるオブジェ、初めに戻るストーリーに、一発撮りの緊張感と、とにかくすごいんだな。

5. Klee

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

かき鳴るギターが激しく、エッジを効かせるナンバー。アップテンポのリズムが、体を自然に揺らすロックチューン。 これまた、不思議な歌詞が展開するんだな。サビでのドラムビートの躍動感が、たまらなくかっこいい。

6. 21.1

Music Written by sakanaction Produced & Arranged by sakanaction

インストナンバー。不穏な空気を醸しながらも、ドカドカ4つ打ちビートが展開。ロックとエレクトロの融合を図り、ビートを弾ませるトラック。 時に1980年代風ピコピコな音使いで楽しませてくれたりも。

7. アンダー

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

タイトル通りに深い深い、音をゆっくりと聴かせてくれるミディアムチューン。 深海を漂うようなサウンドに乗せて、想いを叫ぶ1曲。まさしくサカナクションの世界だね。

8. シーラカンスと僕

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

前曲から続いているかのようなタイトル。湿り気のあるギターの音、奥底から聞こえてくるようなサウンド。 サビに入ると浮遊感とピコピコな音が絡み合う不思議な1曲の仕上がりだ。後半はデジタルサウンドの海を泳ぐように。そして、そのままフェイドアウトしてゆく。

9. 明日から

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction Cooperative Keyboard Arrangement by Yuzuru Tomita

シンセサウンドで独特な響きを聴かせるナンバー。そこからキーンと鋭さの出たギターと、どっしりドラム&ベースを加えると、 サカナクションの出来上がり。カオスながら、繊細さを出すサビの展開がかっこいいんだ。どんどん呑み込まれてゆく。周りに流される人生を考える1曲。

10. 表参道26時

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

エッジの効いたギターと、きらびやかな音が交差するアーバンポップでロックなナンバー。このバランスがいかにもサカナクションな1曲だね。サビがまたいい感じに展開。 女性陣のヴォーカルによって、引き立つ流れがいいね。それでいて、歌謡曲テイストのメロディラインに惹かれます。

11.

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

ギターの音が温かさを生み出す、ゆったりミディアムバラードチューン。生音ロックなアプローチが、どっしりと響いてきます。 1990年代風J-ROCKなギターの音づかいと、「僕は壁」という衝撃的な歌詞が展開します。

12. 目が明く藍色

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction Strings Arrangement by Yuzuru Tomita

アルバム本編ラストを飾るナンバー。どっしりじっくり、バンドなサウンドで染み渡るように聴かせるロッカバラード。 じっくりと聞いていたら、途中から雰囲気がガラッと変わる。全員コーラス、来た!ということで、「Ame (B)」のような、重なるコーラスで一気に壮大な世界を聴かせる。 その後はアップテンポになって、どんどんと攻めてくる。そして再びスローの六花バラードになり、変化に富んだ1曲。壮大だ、圧巻だ。これがサカナクションだ。

5th Album『DocumentaLy』● '11/9/28 release

サカナクション、通算5枚目となるオリジナルアルバム。「アイデンティティ」「ルーキー」「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」と、立て続けにシングルをリリースしては、 一気に注目を集め、その楽曲センスに耳を傾けたくなるバンドに変身。やはり山口一郎の変態的なこだわりが詰まりまくっているサウンドに、それが世間一般にも浸透し、惹かれてしまうんだよね。 ダンスやエレクトロニカなサウンドを中心に、これまでのロックサウンドももちろん注入。さらにセンスの出た歌詞で魅了してきます。 彼らの姿を追うことのできる、まさしくドキュメンタリー的な1枚に仕上がっていますね。 初回盤は2種類用意。A盤はDVD付きの2枚組仕様で、まさしくドキュメンタリービデオを収録。さらにB盤は特別ブックレット付属と、豪華にしてきました。

DVD

DocumentaLy Documentary

エンドレス

ドキュメント

1. RL

Music written by sakanaction Produced & Arranged by sakanaction

時報を編集。右と左のチャンネルを使って、サラッと引き込むイントロダクション。そして、次へとさらりとつなぐ。

2. アイデンティティ

Music & Lyrics written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

「kikUUiki」リリース後のシングルナンバーは、イントロからメンバーコーラスで引き込んでくる1曲。 ラテンテイスト溢れるパーカッションの音使いが躍動させる。そう、そしてサビで大きく広がる山口一郎のヴォーカル。 とにかくどこまでも遠くまで伸びていくように。再びコーラスに戻っては、ハッとさせられる1曲です。草刈ベースもドシドシと押し寄せてくる。 間奏のコーラスから一気にクライマックスへ。まさしく自分自身とは何かを問う歌詞が突き刺してくる。

3. モノクロトーキョー

Music & Lyrics written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

リズミカルなビートなのに、山口一郎のヴォーカルがとてつもなく暗く、淡々と無機的で始まる。サビでは激しく熱唱。 いい感じにピコピコしていながら、いい感じにエッジを効かせてロックも展開。このバランス、この音の融合がサカナクションだね。トーキョーのモノクロなイメージをうまく出してきます。

4. ルーキー

Music & Lyrics written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

イントロから電子音炸裂。サカナクション、通算4枚目となるシングルナンバーは、デジロック路線を効かせる攻めのトラック。 押し寄せるベースと鋭いギター、淡々としながら、文学的な歌詞w届けてくれる山口一郎のヴォーカル。キャッチーさと打つサビへ、キタキタキターという展開が興奮させてくれるんだ。

5. アンタレスと針

Music & Lyrics written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

草刈ベースがどっしりと音を響かせて始まるミディアムロックチューン。鮮やかなシンセの音が1980年代の音を響かせながらも、 ひねりある濃いめのロックチューンを展開。文学的な山口一郎の歌詞が描き出すように、フォク時の世界が開花する1曲。シャララシャララ。

6. 仮面の街

Music & Lyrics written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

ピコピコなテイストを盛り込んで、軽やかな音とともに、走り抜けてゆく1曲。 サビパートはメンバーコーラスが厚く、押し寄せてきて、一気にサカナクションの世界を聞かせてくれます。いい感じにデジタルテイストがスパイスになる。 都会の通勤地獄、誰もが死んだ顔をして、会社に向かう様子を痛烈に歌います。

7. 流線

Music & Lyrics written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

アコースティックギターの音をメインにする、ゆったりフォーキーなナンバー。 湿り気のあるサウンド、伸びやかなヴォーカルに包み込まれるように。歌詞の少なさに対して、濃厚な時間が展開。最後のサウンドスケープに、引き込まれる約6分です。

8. エンドレス

Music & Lyrics written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

軽やかな音を響かせながらも、1つ1つの音にこだわりを感じさせる1曲。 ロックアプローチからデジタルサウンドアプローチへと変化し、サカナクションらしい、楽しさを見せる。ロックとエレクトロを行ったり来たりしては、魅了してくるね。 コンパクトにまとめられています。

9. DocumentaRy

Music written by sakanaction Produced & Arranged by sakanaction

アルバムのタイトルチューンと思いきや、こちらは「R」(アルバムタイトルはL)。インストナンバーで、エレクトロな音使いで、じわじわと染み込ませてきます。 そして、ピコピコと音を加えてきては、自然に体を揺らせるダンストラックへと導く。

10. 『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』

Music & Lyrics written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

「ルーキー」に続くサカナクション、5枚目となるシングルナンバー。もうね、このタイトルからして不思議な世界を描いてきます。 さすが音変態、山口一郎。4つ打ちビートを淡々と響かせたと思ったら、全員コーラスで圧迫してきたり、デジタルサウンドがベースでかなり強力。 ほんの少し響きを加えるピアノのポロンとした音が、バッハらしさを出してくるね。いろんな意味でこだわりを出してきては、サカナクションを聞いたせいで、ハマる人が続出するんだろうな。

11. years

Music & Lyrics written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

しっとりしなやかなギターの音色を響かせて、始まるミディアムスローチューン。そのまま浮遊感を伴って、1番が進行。 2番では、切れ切れのエフェクトを加えては、ピコピコなラインへ展開。そして、サビで4つ打ちをバックに、山口一郎のヴォーカルが伸びやかに響き渡るのです。

12. ドキュメント

Music & Lyrics written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

アルバムのラストを飾るミディアムナンバー。ギターの音が妖しく浸透してゆくように響き渡る。少々の寂しさ、淡々とした雰囲気から、次第に鮮やかに。 サビのメロディも訴えかけてくるように、山口一郎のヴォーカルと歌詞に、説得力を感じさせるナンバー。アルバムを締めるような力があるね。

13. ホーリーダンス Like a live Mix

Music & Lyrics written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

タイトル通り、まるでライブのような生音主体のトラック。特に、Bメロのガツガツとエッジを効かせたギターと、ドラムの交わりがいい感じだ。 オリジナルよりも重量感が増したような感じだな。

[DISC 2:DVD]

こちらへ→☆☆☆

6th Album『sakanaction』● '13/3/13 release

とうとう出た。サカナクション、通算6枚目となるオリジナルアルバムは、セルフタイトルの「sakanaction」。よっぽどの自信の表れときたかな。 音変態、山口一郎が、今回も変態チックに音を作り上げてきた。まず、シングルとして「僕と花」「夜の踊り子」「ミュージック」という、似ているようで似つかわしい3曲をうまく取り込んできた。 なおかつ、アルバム色に見事に統一してくる流れが素晴らしい。「intro」から、「INORI」への流れ。「ミュージック」から「夜の踊り子」への流れという、曲と曲の繋がり、前後の曲の運びがスムース。 アルバム曲も、先行曲「Aoi」の全員コーラスはじめ、「朝の歌」のしっとり具合い、「なんてったって春」や「アルテバラン」といった、深くゆっくりしたナンバーから弾けるナンバーまで多種多様。 これが今のサカナクション、現在地が凄すぎる。 初回盤はDVD/Blu-rayのついた2枚組仕様。ドキュメンタリーやPV(Blu-ray盤のみ)などを収録しては、アルバムの世界をより深く味わうことができます。

DVD / Blu-ray

sakanacalendar2012

(LIVE / ドキュメント / PHOTO)

MUSIC VIDEO

僕と花 / 夜の踊り子 / ミュージック

1. intro

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction

アルバムのオープニングで担うイントロ。雫が落ちては何やらモゾモゾと動いているもよう。

2. INORI

Music Written by sakanaction Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction and AOKI takamasa

全員コーラスで見事に引き込んできたと思ったら、クラブビートでもっさりもっさりと展開。そのくり返しなんだけれども、きっちり高揚感もあって、たまらないね。 今回のアルバムの世界を、ここで出してきた感じかな。

3. ミュージック

Music & Lyrics written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction

デジタルビートを放って、ピコピコと展開するシングルナンバー。Bメロでガツンとロックな味を出してサビで一気にデジロックモードに突入。 淡々とする部分と激しさを出すパート、このギャップがいい味を出すんだな。そして、大サビに入ったところの、この高揚感がもうね、たまらないんですよ。 メンバーのコーラスも手伝って、壮大感がハンパない。これがサカナクションの到達した音楽の世界なんだな。

4. 夜の踊り子

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction

これぞサカナクションなデジロックチューン。和な味わいを出してくるメロディと、文学的な歌詞が広がるナンバー。 ここでも「夜」「雨」が歌詞の中に登場。独特のストーリーを綴る。メロディパートは意外と淡々としている山口一郎のヴォーカルは、サビで一気に勢いを増す。 そして、大サビではファルセットも生きてくるんだな。かっこいい曲です。

5. なんてったって春

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction

どっしりビートでグルーヴィーに。そして、山口一郎のヴォーカルの曲もまた気になる気になる。 あまり春めいた雰囲気は伝わってこないけれども、そこはサカナクションだよね。サビの韻がもうキャッチーすぎて、ノックアウト。 頭の中を駆け巡る南南西。言葉遊びがメインな感じもしてならないな。その言葉と見事に融合するクラブサウンドもたまらない。

6. アルテバラン

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction

深めのビートにシンセが作り上げる音が広がるように、アンビエントなテイストも加えて聞かせるアップチューン。 2番Bメロの段々と盛り上がりに行く流れがいいね。そこからサビに入らないのもまた、憎い演出。猫の物語ということなんだけれども、優しさをのぞかせる。

7. M

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction

アップテンポの4つ打ちチューン。キーボード岡崎をリーダーに作った、ライブで盛り上がる曲ということで。 サビの鮮やかマジックに引き込まれるね。キャッチーさを持つビートチューンなのに、歌詞はちょっとホロっとさせてくる世界が展開。

8. Aoi

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction

イントロの全員コーラスがまた、インパクトを出すんだ。そして、ギtー亜がガツガツと入ってくるわけですよ。このインパクトにやられるんだな。 そして、サビではギターもベースも、一気に攻めては、ガツガツ度がさらに増してゆく。この流れに一気に呑み込まれる。青さ、若さがそのまま音に表れている。

9. ボイル

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction

冒頭は静かに、そこを抜けると3拍子の心地よさとともに、デジタルサウンドに包まれる。 山口一郎曰く、歌詞を書いている様を歌詞にしたということで、なかなか深いんだな。サウンドは、やはりサカナクションらしい壮大な高家が広がるような1曲の仕上がりだね。

10. 映画

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction

オープニングに雑踏だったり、生活音なSEを加えては、臨場感を生み出すナンバー。 しかも、バイノーラル方式での録音ということで、ヘッドフォンやイヤフォンで聞くと、より臨場感を出してくるわけだ。淡々としたブレイクビーツをバックに、まるでデモテープのような雰囲気。 シングルとアルバムでは若干歌詞が違っているところにも注目。そして、最後に大サビが追加されてバージョンアップな1曲。

11. 僕と花

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction

サカナクション、初のドラマ主題歌。冒頭の、目の交換を思わせる歌詞に、驚きを感じさせる。 けれども、グルーヴを効かせたサウンドに山口一郎のヴォーカルが一気に世界へ連れて行ってくれるわけだ。 派手に仕掛けてキャッチーに引き込んでくるというよりかは、何度も何度も聞いて染み込んでくるような要素の強いナンバーだね。僕、花、そして夜。これぞサカナクション。

12. mellow

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction

どっぷり響き渡る草刈ベースが深みを増すグルーヴチューン。「絵になる」「手の鳴る」という歌詞が繰り返されては、まさに「夜」へと溶け込む世界。 ヴォーカルも加工しては、波のように押し寄せて返す。そして、どんどんと吸い込まれるように。それが快感になる。

13. ストラクチャー

Music Written by sakanaction Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction and AOKI takamasa

インストナンバー。ベンベンとした音が頭の中を駆け巡るかのように。次第とドラムやほかの音も加わって、力強さを出してくる。 そして、ギターの軽やかさと4つ打ちビートが交差する。そして、コーラスも加わる。

14. 朝の歌

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction

アルバムのラストを飾るミディアムチューン。朝を迎えるシチュエーションを山口一郎が見事な表現で聞かせてくれる。 朝が来て、目覚めるという行為が文学的なんだな。ピアノをベースに、ゆったりと。段々と音で盛り上げてくる。 夜の表現も独特だけれども、その夜から朝への切り替えもまた、山口一郎の世界が見事に表現し尽くされているね。

15. 『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』 (Ks_Remix)

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by sakanaction

ヒット曲のリミックスは、ベースの草刈が担当。 4つ打ちビートをバックに、歌う山口一郎のヴォーカル、ベースをはじめ、ビートに重きを置きながら、アンビエントな雰囲気を出して、淡々と展開してゆく。 ピアノの旋律や重厚コーラスもうまく効果を出してくる演出。そこからクラブモードへ一気に突入。フロアを盛り上げるように、高揚感とともにお届けだ。

[DISC 2:DVD / Blu-ray]

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Compilation Album『懐かしい月は新しい月 ~Coupling & Remix works~』● '15/8/5 release

しばらくお休みなサカナクションからのプレゼント。これまでリリースしたしシングルのカップリングナンバーや発表してきたリミックス、などをコンパイルしたアルバムの登場です。 まずね、タイトルがオシャレすぎますよ。こういうところがやっぱりサカナクションだね。そして、シングルのA面に隠れがちだけれども、やはり手抜き感はなく、しっかりクオリティの高い楽曲を聞かせてくれる。 プラス、メンバーが手がけたリミックスも収録しています。山口一郎以外で、こういう面を見せる機会もなかなかないから、実に楽しい作品となりました。 リミックス集は、それぞれにリミキサーの味が出ているけれども、一堂に会すと、結構コアな印象を放ってきます。新録のリミックスもあって、なかなか面白く深く掘り下げてきますね。 さらには初回盤には、これまでCDの初回盤に未収録だったPVなどをコンパイルしたDVD/Blu-rayもついた3枚組仕様となっております。 4曲のPVも、さまざまな色があって面白いね。また、山口&岩寺が北海道を訪れては、秘蔵エピソードを語ったりt、2人で弾き語りを再現したりと必見です。 何はともあれ、オリジナルアルバムとも匹敵するくらいに、濃厚な作品集となりました。

1-1. ホーリーダンス

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

エレクトロなアプローチで仕掛けるナンバー。煌めき、心地よいビート、淡々としながらも、何かを秘める山口一郎のヴォーカルが広がる。 Bメロがロックなアプローチで、伸びやかに、そして、サビでは「ホーリーダンス」と「放り出す」をかけた歌詞が踊らせてくれるんだ。その後の雑音が意味深。

1-2. Ame (A)

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

イントロ無しで始まるナンバーは、少々ファンクな雰囲気を出す演奏で魅了するトラック。 山口一郎のヴォーカルのバックで、コーラスがまろやかに包み込んでくる。そして、サビメロの歌謡曲テイストがクセになる1曲。

1-3. multiple exposure

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

デジタルの波を泳ぐような高揚感とともに、アンビエントな味わいも醸し出すトラック。 サビでは一気にアナログ感。フォーキーなテイストで訴えかけてはループするように繰り返す。このバランス、不思議とハマってゆく。

1-4. years

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction *5th Album 「DocumentaLy」 収録*

1ー5. 映画 (コンテ 2012/11/16 17/24)

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction *6th Album 「sakanaction」 別バージョン収録*

1ー6. スローモーション

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

1980年代風シンセの音使いと、淡々とするバンドサウンドが交差する瑞々しいミディアムナンバー。 そこから抜けたように、サビではギターの音がメインにキリッと鋭く響かせます。さらに一転、間奏でのノイジーなパートと、なんかいろんな要素を盛り込んできたね。 ラストの全員コーラスも圧巻。

1ー7. もどかしい日々

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

響き渡る電子音と、無機的なドラムのリズムで、冷たさを漂わせるトラック。 終始淡々とした雰囲気で進行。時に、音が厚くなって、草刈のベースがブンブンとなり始めたら、途端にかっこよくなったね。 でもって、今度はギュインギュインとデジタルサウンド注入で、濃い音が展開。なんだ、タイトル通りにもどかしいぞ。

1ー8. スプーンと汗

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

アンビエントなテイストで聴かせながらも、アコースティックギターの音がフォーキーなミディアムチューン。 山口曰く、頭の中を雑巾のようにギュッと絞るような曲とのこと。うーん、わからないでもない。この曲も夜の雰囲気、イメージが漂う感じだ。

1ー9. ネプトゥーヌス

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

タイトルが聞き慣れないけれども、海の神、つまりネプチューンのことです。 山口一郎の自宅で星野源とセッションしている時に生まれたフレーズをもとに、作成された曲とのことです。とにかく深く広く、サウンドの波がどこまでも押し寄せてくる、とことん美しい曲だね。 後半のコーラスが加わると、まるで聖歌のように癒してくれるようで。

1ー10. montage

Music Written by sakanaction Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

インストナンバー。これぞサカナクションな、やりたいことを見事に表現しているトラック。シンセの音をベースに引き込んで魅了させる展開に拍手。 ピコピコな音とブンブン唸るベースに挟まれて、トリップしそうな1曲だ。

1ー11. ナイトフィッシングイズグッド (Iw_Remix)

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

ギター岩寺によるリミックス。オープニングから決めての全員コーラスでインパクトを出した後は、どっぷりどっぷりとクールに深いビートリミックス。 そこまで大きな展開を迎えることなく淡々と。

1ー12. ミュージック (Ej_Remix)

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

ドラム江島によるリミックス。グルーヴィーで瑞々しく、サウンドの高揚感がアンビエントな味わいも出してくる。 中盤はビートをメインにクールな味わいとともに変身。

1ー13. アイデンティティ (Ks_Remix)

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

ベース草刈によるリミックス。バチコンビートとアンビエントサウンドが交差して、声が聞こえてくる流れを聴かせる。 山口一郎の「そ」という言葉が見事なスパイスに。そしてサビに入ると、ドンドコドンドコtビートが鮮やかになってゆく。

1ー14. GO TO THE FUTURE (2006 ver.)

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced by sakanaction Arranged by Ichiro Yamaguchi & Motoharu Iwadera

山口と岩寺による弾き語りデモ音源。ライブハウスで録音されたということで、音がいい感じに広がっでいる気もするね。 まったり、プレサカナクションな味わいがまたいい感じ。

2-1. グッドバイ (NEXT WORLD REMIX)

Produced & Arranged by sakanaction Supported by AOKI takamasa & Daichi Yuhara (Studio You)

青木孝充によるリミックス。元々はNHKスペシャルで初披露されたトラックが、ここに収録されました。 エレクトロな4つ打ちビートとトランシーな高揚感がたまらないピコピコミックス。アグレッシヴなのに繊細な面も見えてきては、なかなかノリが出ていますな。 ザックリと、時折入ってくるアコギの音がたまらない。

2-2. Ame (B) -SAKANATRIBE×ATM version-

Produced & Arranged by sakanaction & AOKI takamasa

あの強力ナンバー、Ame (B)のリミックスです。トライバルなデジタルビートとともに、「Ame」のヴォーカルサウンプリングで躍動感を出してくるナンバーです。 グツグツ煮込んで、いつ爆発してもおかしくないような勢いを出してきます。かっこいいなぁ。そこから後半のコーラスパートへの変身もさすが。

2-3. ルーキー Takkyu Ishino Remix

Remixed by Takkyu Ishino

ヒットシングル「ルーキー」を石野卓球がリミックス。これがまた、ピコピコでグツグツ。 それでいて、サビフレーズもきちんと残しているし、卓球テイストを見事に盛り込んだテクノリミックスになっています。とってもいい塩梅で仕掛けてくる1曲ですね。

2-4. 三日月サンセット (FPM EVERLUST MIX)

Remixed by FPM (Tomoyuki Tanaka)

FPM=Fantastic Plastic Machineの手がけた愉快に弾むリミックス。グツグツ系のダンスビートが心地よくてウキウキワクワクさせてくれる。 変に弄りすぎず、最後の最後でトドメを刺してくるかのように。

2ー5. ライトダンス YSST Remix 2015 (Remixed by Yoshinori Sunahara)

Remixed by Yoshinori Sunahara

「シンシロ」収録の和なナンバーを、砂原良徳がリミックス。彼お得意のテクノアプローチなピコピコトラックで、鮮やかに変身。 メロディパートのヴォーカルを被せているのが、なんだか残念な感じなんだけれども、サビでその反動から、鮮やかに聞こえてくるね。

2ー6. 映画 (AOKI takamasa Remix)

Remixed by AOKI takamasa

青木孝充によるリミックス。ピコピコ感をプラスしては、ミニマルなテクノアプローチの1曲。 淡々とした雰囲気の中で、緻密な動きがあって、実に丁寧で細かく聞かせるトラックだね。通が好みそう。

2ー7. サンプル (cosmic version)

Remixed by Kuniyuki

広がる電子音の波の合間を泳ぐように。幾重にもヴォーカルとサウンドが折り重なっては、押し寄せてくる。 アンビエントであり、ディープであり、サカナクションの新たな一面を見せてくれるかのようなグルーヴを放ってきた。

2ー8. さよならはエモーション (Qrion Remix)

Remixed by Qrion

電子音をブワッと前に出してきては、どっぷりビートのエレクトロにかな展開を聞かせるリミックス。 深い深いラインを行きながらも、とても明るく眩しいリミックス。なんだかとても心地よいね。

2ー9. YES NO (AOKI takamasa Remix)

Remixed by AOKI takamasa

AOKI takamasaによるリミックスチューン。アンビエントでエレクトロニカなトラックは、リミキサー色が出まくっていますね。 ただ、万人受けするようなトラックではなく、とにかく深く深く掘り下げて、核の部分をうまく料理しているようなトラックだ。

2ー10. 夜の踊り子 (agraph Remix)

Remixed by agraph

オリジナルの夜のイメージをさらに深めたようなリミックス。アンビエントかつヒーリング的なアレンジで、心に染み渡ってくる瑞々しい音に吸い込まれてゆく。

2ー11. ミュージック (Cornelius Remix)

Remixed by Cornelius

まさかのCorneliusのリミックス。アコースティックギターの瑞々しい音に吸い込まれてゆくかのように。 美しいなぁ。あのデジタル色満載だったトラックが、ここまで優しさのあるアコースティックサウンドに変身するとは、驚きだね。

2ー12. ネイティブダンサー (rei harakami へっぽこre-arrange)

へっぽこ re-arranged by rei harakami

rei harakamiによるリアレンジ。へっぽこと言いながらも、いい感じなエレクトロなアレンジに仕上がっています。 ぽっこりぽっこり、音を加えながら、アンビエントなテイストも加えつつ、進行。オリジナルの持つ妖艶さも残しつつ、新たな世界を進む。

[DISC 2:DVD / Blu-ray]

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6th Album『834.194』● '19/6/19 release

サカナクション、ついにフルアルバムがリリースされました。なんと6年ぶりですよ。その間にシングルは4枚、配信シングルも多数と、積極的に活動はしていましたね。 さて、今作のアルバムタイトルは、東京にあるスタジオ、そして札幌にあるスタジオの距離を表しているようです。そして、2枚のディスクは東京サイドと札幌サイドに色分けがされています。 東京サイドは、よりポップでおおらかなナンバーが揃っていますね。 「新宝島」「多分、風。」「陽炎」といったキャッチーなシングルナンバーはじめ、「忘れられないの」「モス」とのちにシングルカットされるトラックやリミックスなどを収録。 札幌サイドは、結構深く暗めのナンバーが揃っている印象かな。シングル「グッドバイ/ユリイカ」「さよならはエモーション/蓮の花」は、こちらのサイドに収録されています。 そして、両サイドには、共通して「セプテンバー」がそれぞれの色を示すかのように放たれています。東京の味わい、札幌の味わいを山口一郎がどう表現しているか、聴き比べもなかなかですね。 さて、初回盤はこれまた豪華で、10周年記念イベントライブの模様を見せてくれます。さらに、Blu-ray盤にはビデオクリップも6曲収録と、とことんに詰まっています。 実に6年待っていた甲斐がありました。既存曲が多いという声もあるけれども、このアルバムの流れとして、うまくまとめられているんじゃないでしょうかね。

1ー1. 忘れられないの

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

アルバムのオープニングを飾るミドルチューン。イントロからA.O.R.で、ちょっと1980年代風シティポップな音を感じさせるセンス。 山口一郎の変態的音センスがたっぷりと出てきます。21世紀になっても、令和になっても、伝えてくれるこの懐かしさ。そして、新しさ。 サカナクションだからこそできるこのテイストですよ。思い出に浸るように、いろいろなことが忘れられないという思いを込めて、次のステージへと進む。

1ー2. マッチとピーナッツ

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

4つ打ちファンクポップなグルーヴで、一気に引き込む。もちろん、ギターもギュインギュインと響き渡っては、鋭さを出してくるんだ。 Bee Gee'sとジュディ・オングの世界観を出してきたということで、これまた昭和バリバリな味をうまく21世紀へとアップデート。このサウンドに魅了されてきます。 深夜に食べるピーナッツ、そしてマッチ。バーでのシチュエーションも、歌詞にいい感じに出ていますね。

1ー3. 陽炎

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

イントロがちょっとオリエンタルというか、アジアンなテイストで、一気に引き込んできます、 そして、かけてゆくメロディに一気にノックアウト。なんでも、ゴダイゴ「モンキーマジック」をイメージしたとのこと。サビはもうポップでキャッチー。 いつも以上にこぶしの入った山口一郎のヴォーカルがインパクトを出してきます。

1ー4. 多分、風。

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

サカナクションが、前作シングル「新宝島」から1年ぶりとなるシングルをリリース。イントロがピコピコ煌めいて、華麗だ。 そこにデジタルサウンドと疾走感を加えては、スタイリッシュなポップチューンの誕生。CMソングのタイアップも付いているので、なかなか爽快感が気持ちいい。 聞いていて、すんなり入ってくるね。確かに風が吹くように走り抜けていくように、華麗に舞うアップチューン。 懐かしのテクノポップの現代版という感じのかっこよさがありますね。

1ー5. 新宝島

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

イントロの「ジャーン」で、もう一気にサカナクションの世界へと引き込むシングルナンバー。手塚治虫「新宝島」のオマージュということで。 どこかしらオリエンタルな雰囲気と懐かしサウンドがポイントになるね。ピコピコとゴリゴリのいい具合の絡み合いと、キャッチーなメロディも手伝って、大いに盛り上がります。 サカナクション、山口一郎の変態性がここでも発揮されているね。やっぱりシンセポップ、キーボードの音がポイントになってくるんだよね。いいスパイスを放ってきます。 エンディングの鮮やかさもお見事なんだよな。そして、何よりもドリフオマージュのPVが話題となりました。

1ー6. モス

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

イントロからアグレッシヴに。しかも、パーカッションの弾ける音だったり、「ララ、ララ」というコーラスといい、思い切り昭和歌謡なテイストを出してきた。 山本リンダ、C-C-B、さらにはTalking Headsなどの要素を加えているとのこと。歌詞は「蛾」をテーマに、マイノリティについて山口一郎の観点で歌にしています。 すごいよね、蛾をテーマにするって。とにかく頑張るんだ。そして、キャッチーに聞かせてくれる疾走ロックです。

1ー7. 「聴きたかったダンスミュージック、リキッドルームに」

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

もっさりバンドサウンドながら、ディスコティークでおしゃれな雰囲気を振りまくトラック。 こういうタイトルもなかなかないね、いいセンス。そうか、リキッドルームは新宿ではなく恵比寿なんだよね。そんなハコを舞台に繰り広げられます。 深夜から朝方にかけてのオールナイトな風景を瑞々しく描き出す、ちょっと大人なテイストで聞かせてくれました。

1ー8. ユリイカ (Shotaro Aoyama Remix)

Remixed by Shotaro Aoyama

シングルナンバー「ユリイカ」のリミックス。ディープでドープなテイストもあるんだけれども、意外とポップに弾んでくる4つ打ちEDMチューン。 そして、大サビに差し掛かっては、4つ打ちグルーヴがより生きてくるトラックですね。

1ー9. セプテンバー -東京Version-

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

元々はダッチマン時代にはあったという曲ということで、今回、それぞれのディスクに2バージョンを収録。 東京バージョンは、デジタル色を纏ったゆったりテイストのミドルチューンで聞かせてくれます。メロディもそうだけれども、歌詞が随分と内省的だね。 若い時にすでにこういう歌詞を書いていたとは、山口一郎、すごいな。

2ー1. グッドバイ

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

サカナクションにとって初となる両A面シングル。こちらはオリエンタルな雰囲気を醸し出すイントロで一気に引き込んでくるバラードナンバー。 ゆっくりと、そして壮大に展開する流れは、さすがサカナクション、山口一郎の創り上げる曲だね。そして、ヴォーカル。 この「グッドバイ」に込めら思いをぶつけてくるかの如く。ラストは圧巻。そして、重厚なコーラスも手伝って、ドラマを作り上げました。

2ー2. 蓮の花

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

さすがはサカナクションな、オリエンタルな雰囲気を醸し出すミディアムナンバー。こちらのシングルバージョンは、 先に発表していたmovie versionを全部録り直して別物になったとのこと。2番の一部でダブっぽい展開になる流れもまた、乙だね。 全体的に派手さというよりかは染み渡るような曲に仕上がっているわけですよ。

2ー3. ユリイカ

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

淡々としたビートと淡いサウンドに包み込まれると同時に、浮遊しているかのような気分にさせてくれるグルーヴチューン。 ミニマルな世界から、何かを見つけたかの如く、ラストのバンドの音をどっしりとぶつけてくる展開はなかなかのかっこよさがありますね。

2ー4. ナイロンの糸

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

ゆったりとした音使いに、涼しさを感じるミドルチューン。そして、深く深く、音もシンプルながら鮮やかさを纏ってゆく。 そして、クライマックスでは「海に居たい」という願望を訴えかけては、あの頃に戻りたいという気持ちが伝わってくるかな。

2ー5. 茶柱

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

ピアノが淡々と弾んでは、響き渡るナンバー。どこかしら侘び寂びを感じさせるね。そして、歌詞もそこまで派手ではなくシンプルさを際立たせる。 蝉の鳴き声が沁みるなぁ。

2ー6. ワンダーランド

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

アグレッシヴなドラムとともに、これから何かが始まるというようなワクワク感を添えてくるイントロ。 なんと冒頭のSEは、札幌で実際に踏んだ雪の音。って、どこまで音変態の山口一郎なんだ。メロディパートは「君は深い」というだけ。このシンプルさが潔い。 そして、サビでは一気に歌詞を畳み掛けてくる。処女、童貞喪失の暗喩の歌詞はステージに立った時の快感を表してもいるんだとか。

2ー7. さよならはエモーション

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

「グッドバイ/ユリイカ」に続いての両A面ナンバー。ドラムンベースよろしくな高速ビートを軽やかに放ちながらも、静かに淡々と展開する1番。 2番に入ってからは、エモさを出して、サビで一気にゴリゴリのギターロックへと変身。これがまた、かっこいいぞ。 そして、ラスト。疾走感とともにこれまたお得意の全員コーラスでメッセージをぶつけてくる。

2ー8. 834.194

Music Written by sakanaction Produced & Arranged by sakanaction & Kuniyuki Takahashi

アルバムのタイトルチューンは、インストナンバー。静かに、アンビエントなテイストから壮大に変身。 サラウンドの効力。頭の中を駆け巡るサウンドに、どんどんと引き込まれる。スペイシーというか、世界がだんだんと大きくなっていく様をまじまじと感じさせてくれる。

2ー9. セプテンバー -札幌Version-

Music & Lyrics Written by Ichiro Yamaguchi Produced & Arranged by sakanaction

アコースティックなテイストで聞かせてくれる札幌バージョン。よりしみじみと、どこかしらフォークソング的な渋い音を出してくるね。 この音だと、より歌詞の意味や思いが伝わってきます。僕たちはいつか死に、そして土へ還るんだ。普遍。この歌詞を学生時代に書き上げた山口一郎はやっぱりすごいな。

[DISC 3:DVD / Blu-ray]

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