album

1st Album『THE SLIM SHADY LP』● '99/2/23 ('99/4/21, '02/6/5 on Japan) release

Eminemのメジャー1st Album。いろいろな経験を経て、Dr. Dreとのタッグ、さらにはマシンガンラップで魅了してきます。 言葉遣いもかなり鋭く尖っていますね。とにかく容赦無く、disりまくり、Fワードもなんのその、連発で、どうだと言わんばかりに聞かせてきます。 なにせ1st Singleが「JUST DON'T GIVE A FUXX」ですからね。今作ではそのほか、「MY NAME IS」「GUILTY CONSCIENCE」などのシングル、スキットを含む全20トラックと盛りだくさん。 「Slim Shady」というキャラクターを作り上げては、ストーリー性のあるラップで楽しませてくれます。とにかくインパクトが強いんだな。 そのほか、Bass Brothersのプロデュースナンバーなど、ちょっと単調に聞こえながらも、言葉で魅了するアルバムの誕生です。

1. PUBLIC SERVICE ANNOUNCEMENT

PERFORMED BY Jeff Bass for FBT Productions & Eminem

オープニングはナレーション。ということで、イントロダクションでちょっと真面目な雰囲気を出して、次曲へ橋渡し。

2. MY NAME IS

WRITTEN BY M. Mathers, Dr. Dre PRODUCED BY Dr. Dre

EMINEMのシングルナンバー。どっぷりビートを響かせて、「俺の名前はね」とライムを畳み掛けるキャッチーなラップチューン。 バースのパートは随分と淡々としている印象だけれども、サビでのループよろしく、「My Name Is」の繰り返しが頭から離れない。 Nine Inch Nails、Spice Girls、Pamela Leeなどなど、有名人も登場で、こき下ろしまくりです。さすがはEMINEM。

3. GUILTY CONSCIENCE

WRITTEN BY M. Mathers, Dr. Dre PRODUCED BY Dr. Dre & M. Mathers

Dr. Dreをフィーチャーしたナンバーは、お互いのラップがキャッチボールのように飛び交う1曲。 ようは口喧嘩か?とにかく口撃しまくりの会話劇のような展開で、面白い。ストーリー性のあるナレーションも効果的だね。

4. BRAIN DAMAGE

WRITTEN BY M. Mathers, M. Bass, J. Bass PRODUCED BY Marky & Jeff Bass for FBT Productions CO-PRODUCED BY Eminem

脳のダメージ。幼少期の思い出を口撃しては、これまたEminemのライムで鋭く皮肉る1曲。みんなして僕のことを殴るんだ。

5. PAUL

PERFORMED BY Paul“Bunyan”Rosenberg

ポールが何か、しゃべっているぞ。

6. IF I HAD

WRITTEN BY M. Mathers, M. Bass, J. Bass PRODUCED BY Marky & Jeff Bass for FBT Productions CO-PRODUCED BY Eminem

ゆったりビートに乗せて、淡々とライムを披露するEminem。Ej8hej本人=Marshal Mothersの人生。人生ってなんだ? 「もし〇〇があったら」そんな想像を口業で、言葉をたたみかけてくれるEminem。どこか強く、どこか弱みも見せる。

7. 97' BONNIE & CLYDE

WRITTEN BY M. Mathers, M. Bass, J. Bass PRODUCED BY Marky & Jeff Bass for FBT Productions CO-PRODUCED BY Eminem & DJ Head

サントラのような、ドラマのようなサウンドでスタート。これまた、ストーリーのあるラップで魅了してきます。 お子様相手に、どこかへ行こうと誘うSlim Shady。父と娘の物語。でもって、湖の中に沈めるというお話。

8. ZOE

PERFORMED BY Zoe Winkler

Zoe Winker。ご立腹です。

9. ROLE MODEL

WRITTEN BY M. Mathers, Dr. Dre & Mel Man PRODUCED BY Dr. Dre & Mel Man

特徴的なブレイクビーツをバックに、ラップで口撃島くるEminem。とにかくボッコボコに仕掛ける1曲。 Hillary ClintonやLauren Hills、Marcus Allenらが登場してきては、標的にされています。「俺みたいな大人になりたくないの?」と強気なライム。

10. LOUNGE

PERFORMED BY Eminem, Marky & Jeff Bass for FBT Productions

ラウンジでのひと時。なんだか楽しそうだな。

11. MY FAULT

WRITTEN BY M. Mathers, M. Bass, J. Bass PRODUCED BY Marky & Jeff Bass for FBT Productions & Eminem

ディープな音使いだけれども、Hookで引き込んでくるインパクトを出して、Eminemらしい口撃を仕掛けてくる1曲。 ラップで、時に声色を変えて、役になりきるEminemがいい味を出しているね。謎のマッシュルームを食べて、昏睡してしまったのは俺のせいなのか?なんて奇妙なストーリー。

12. KEN KANIFF

PERFORMED BYAristotle, Eminem & Marky Bass for FBT Productions

留守電メッセージ。これまた意味深な会話だね。

13. COME ON EVERYBODY

WRITTEN BY M. Mathers, M. Bass, J. Bass PRODUCED BY Marky & Jeff Bass for FBT Productions CO-PRODUCED BY Eminem

ベースの音がいい感じに響き渡る1曲。HIP-HOPにソウルフレーバーをプラス。バックコーラスがいい味を出しているね。 「みんなおいで、楽しもうよ!」と言いながら、随分と淡々としているな。

14. ROCK BOTTOM

WRITTEN BY M. Mathers, M. Bass, J. Bass PRODUCED BY Marky & Jeff Bass for F.B.T. Productions CO-PRODUCED BY Eminem

ハッピーな人生へ捧げるラップ。なかなかメロディアスなトラックを使っていて、Eminemの持つ力が発揮されている感じだね。 そう、それが「Rock Bottom」。

15. JUST DON'T GIVE

WRITTEN BY M. Mathers, M. Bass, J. Bass PRODUCED BY Marky & Jeff Bass for FBT Productions CO-PRODUCED BY Eminem

Eminem本領発揮のラップチューン。いろいろな有名人をディスり、Fuxxと叫びまくりでインパクト大。 汚いけれども、思いの丈をぶちまけて、キャラが立っています。随分とキレと鋭さがあって、勢いついていますね。この曲がメジャーで最初のシングルということで、インパクトもすごい。

16. SOAP

PERFORMED BY Royce Da 5-9 & Jeff Bass for FBT Productions

まるでラジオプログラムのようなインタルード。

17. AS THE WORLD TURNS

WRITTEN BY M. Mathers, M. Bass, J. Bass PRODUCED BY Marky & Jeff Bass for FBT Productions CO-PRODUCED BY Eminem

くるくる回る世界。そこを舞台に、Eminemがラップを披露。日常を切り取るようなラップで、 身近なテイストを出しているね。Eminemなら、こういうことありそうだな。女と出会って、誘われたら思ったら逃げ出して、いろいろな物語があります。

18. I'M SHADY

WRITTEN BY M. Mathers, M. Bass, J. Bass PRODUCED BY Marky & Jeff Bass for FBT Productions CO-PRODUCED BY Eminem

Slim Shadyが自身についてラップ。これはバックのトラックがなかなかかっこいいね。コーラスパートのEminemのラップは、どこかしら粘着質。 「My Fault」に引き続き、謎のマッシュルーム登場。まるでもう1つの人格がすっかり出来上がったようなナンバーだね。

19. BAD MEETS EVIL

WRITTEN BY Featuring Royce Da 5-9 PRODUCED BY M. Mathers, R. Montgomery, M. Bass, J. Bass CO-PRODUCED BY Marky & Jeff Bass for FBT Productions

まるでカウボーイムービーのようなオープニングを経て、EminemとRoyxe Da 5-9とのラップバトルが展開。 トラックのブレイクビーツもなかなか渋いね。随分と濃いんだ。そして、再びラストはドラマの終わりのように幕が降りた。めでたし、めでたし?

20. STILL DON'T GIVE

WRITTEN BY M. Mathers, M. Bass, J. Bass PRODUCED BY Marky & Jeff Bass for FBT Productions CO-PRODUCED BY Eminem

語りで始まるトラック。バックの雨の音がまた、渋さを出すね。ブレイクビーツの音が、迫力を増して、どしどしと叩き響く。 「Fuxx You」「Kiss My Axx」と、これまたEminemが口撃を仕掛けて挑発してきます。全ての想いをぶつけるかのように、突き刺す言葉。

2nd Album『THE MARSHALL MATHERS LP』● '00/5/23 ('00/6/16 on Japan) release

さらに勢いを増したEminemの2枚目となるフルアルバム。今作は、自身の本名をアルバムタイトルに冠し、さらに磨きのかかったスキルと毒を武器に、攻めに攻めてきます。 Dr. DreやBass Brothersをバックに据えて、よりディープでドープなトラックを、自身のライムと絡めてきました。 シングル「The Way I Am」「The Real Slim Shady」、そして大大ヒットを記録した「Stan」はじめ、色々とストーリーが展開します。 Shadyの人格や、Eminemの本質が広がっていますね。今回も容赦なく有名人をディスりまくったり、さらには妻だ母だと、相手を選ばないEminem。 もう、誰も彼の口撃を止められないね。勢いそのままに、このアルバムも大ヒットを記録だ。

1. Public Service Announcement 2000

Performed by Jeff Bass for F.B.T. Productions and Eminem

アルバムのオープニングは、アナウンスからスタート。これは前作の流れに則っているね。

2. Kill You

(M. Mathers, A. Young, M. Bradford) Produced by Dr. Dre and Mel-Man

タイトルからして強気だね。「お前を殺す」、そんな気合いの入ったライムをがっつりとぶつけてくるEminemです。 とにかく言葉が燃えています。ここでもShadyというキャラクターのストーリーが生きる内容だね。バックの淡々としたトラックも、余計に怖さが増す。

3. Stan Featuring Dido

(M. Mathers, D. Armstrong, P. Herman) Produced by The 45 King Co-Produced by Eminem

Eminemにとって、そして、サンプリングされたDidoにとっても転機となったブレーク作。 切々と歌が広がるDidoのヴォーカル。そして、Eminemの語るようなラップ。Slim Shadyに手紙を送るストーリーは、熱狂的なファンStanのストーカー行為を題材に。 どことなく鉄なく響き渡るトラックながら、結構恐怖に満ちたナンバーなんだな。

4. Paul (skit)

Performed by Paul“Bunyan”Rosenberg

スキット。ポールが語ります。

5. Who Knew

(M. Mathers, A. Young, M. Bradford) Produced by Dr. Dre and Mel-Man

「これほどまでに有名になんるなんて、誰が知っていた?」と、問いかけるようなラップチューン。 ライムもまた逸材。ブラックでもホワイトでもなく、ファイトミュージックを聞かせてくれる。さらには汚い言葉のオンパレード。すごいぞ、Eminemからの挑戦だ。

6. Steve Berman

Performed by Eminem and Steve Berman

EminemとSteve Bermanとの会話劇。Steve Berman、怒り心頭です。

7. The Way I Am

(M. Mathers) Produced by Eminem

唾を飛ばすように、言葉を飛ばし、とにかく圧倒してくる強面ラップを聞かせてくれるEminemのシングルナンバー。 アナログノイズをちりばめて、クールで落ち着かせるのとは反対に、Eminemのライムが熱をあげる。周りのくだらない評価もクソ喰らえ。 言い返して跳ね除ける、これが俺なんだという姿勢が出ています。

8. The Real Slim Shady

(M. Mathers, A. Young, M. Bradford) Produced by Dr. Dre and Mel-Man

Eminemのキャラクター、Slim Shadyを題材に、「俺こそが本物だ」と言い放つラップチューン。 今回も、かなり攻めてくるライムにノックアウト。Fワードな言葉もさることながら、Will SmithやBritney Spears、Christina Aguileraなどをこき下ろして、 Eminem節を炸裂させる。何よりも、サビのキャッチーさとトラックのも力を揃って聞かせてくれるんだ。

9. Remember Me? Featuring RBX and Sticky Fingaz

(M. Mathers, E. Collins, K. Jones, A. Young) Produced by Dr. Dre and Mel-Man

スプレー斧とが効果的なトラック。RBXとSticky Fingazを迎えてのコラボナンバー。 これがあた、濃いのなんのって、アングラ感たっぷりに聞かせてくれて、かなり口撃しています。言葉もかなり叩きまくっていますね。銃声が登場したりと、攻撃的ナンバー。

10. I'm Back

(M. Mathers, A. Young, M. Bradford) Produced by Dr. Dre and Mel-Man

Slim Shady is Back。こちらもどっぷりビートが濃いね。まるで人生を振り返るような、Slim Shadyがラップを聞かせるナンバー。 Jenifer LopezやPuff Daddyが槍玉に挙げられています。

11. Marshall Mathers

(M. Mathers, Bass Brothers) Produced by F.B.T. and Eminem

バラードのように、深い歌から始まり、Eminemのラップが次第に熱を帯びてくるナンバー。 自身の本名を曲名にして、普通の男としての振る舞いをラップにする。今回は、自身の母親もターゲットにして、攻撃を仕掛け、毒を撒くEminemです。

12. Ken Kaniff (skit)

しゃぶる音が生々しいインタルード。R-18ですな。

13. Drug Ballad

(M. Mathers, Bass Brothers) Produced by F.B.T. and Eminem

ドラッグをテーマに、これまたリズムよくラプで畳み掛けてくるEminem。 とにかくベースの音がドシドシ攻めてきては、躍動感でかきたててくる。グルーヴな音に、Eminemのクールなラップ、そしてDina Raeのコーラスが華やぐ1曲。

14. Amityville Featuring Bizarre from D-12

(M. Mathers, R. Johnson, Bass Brothers) Produced by F.B.T. and Eminem

のっしりどっしり、ディープでアングラなナンバー。D-12のBizarreをフィーチャーして、 Eminemが勢いに乗るラップチューン。濃いぞ、濃ゆいぞ。とにかく訴えてくるがごとく、汚い言葉もなんのその、飛び交いまくりだ。

15. Bitch Please II Featuring Dr. Dre, Snoop Dogg, Xzibit and Nate Dogg

(M. Mathers, C. Broadus, A. Joyner, A. Young, M. Bradford, M. Elizondo) Produced and Mixed by Dr. Dre

Dr. DreにSnoop Dogg、XzibitにNate Doggと、ゲストを大勢招いたラップチューン。 バックのビーツは軽めだけれども、各々のラップが濃厚です。銃声も加わって、なんだかとんでもないぞ。

16. Kim

(M. Mathers, Bass Brothers) Produced by F.B.T.

妻に対して容赦なく口撃。すごいなぁ、Eminem。もう誰も敵わない。叫びのようなラップ。妻のKimが浮気したことに対して、怒り狂って 言葉を突き刺してくる。すごいなぁ。曲の中でひどい仕打ち。衝撃の1曲。

17. Under The Influence Featuring D-12

(M. Mathers, D. Holton, R. Johnson, O. Mooew, V. Carlisle, D. Porter) Produced by F.B.T. and Eminem

D-12をフィーチャーしたトラック。いやぁ、もういきなりサビでの「俺のでもしゃぶってろ」なんてラップしてくるから、すごいんだな。 D-12メンバーも、それぞれ個性を出しては、ラップを聞かせてくれます。これまたアングラ要素たっぷりだ。

18. Criminal

(M. Mathers, Bass Brothers) Produced by F.B.T. and Eminem

ラップの通りに、犯罪を起こしてるって?そうだよ、俺は犯罪者だよ!と言葉を畳み掛けてくる1曲。 いきなりLGBTを口撃。さらには大統領も口撃。もうなんでもありだな。ライムを現実として捉えてしまう頭の弱い人への批判。Eminemからのリテラシー教育だね。

3rd Album『THE EMINEM SHOW』● '02/5/26 ('03/4/26 on Japan / Special Edition) release

1st、2ndと大ヒットを続けるEminemいよるHIP-HOP Showの始まり始まり。オープニングのマイクチェックから、ノリを出してきます。 すかさず「White America」を放ち、勇ましく攻めてきたら、とにかくラップを畳み掛けてきます。 時に愛娘、Hailieちゃんも登場したりするけれど、Eminem、やっぱり毒気を増してさらに勢いに乗っているね。 珍しく愛娘に対して歌を聞かせる「Hailie's Song」が新鮮です。父親の面をのぞかせる。シングルナンバーも豊富で、先行ナンバーとなった「Without Me」のキャッチーさが効いていますね。 そのほか、過去を赤裸々と語る「Cleanin' Out My Closet」や、Aerosmithのナンバーをサンプリングした「Sing For The Moment」、 軽快なビートを叩き込む「Business」など、多彩なナンバーが揃っています。全20曲、とことんてんこ盛りだ。 日本では、その後、来日に合わせてスペシャルエディションが登場。「Without Me」のPVなどを収録したDVDのついた2枚組仕様で、豪華です。

1. Curtains Up

Produced by Eminem

さぁさぁ、ショーの始まりです拍手に迎えられて、Eminemがいざ登場。ハウリング、そしてマイクをトントンと叩いてチェック、そして次曲へ。

2. White America

(M. Mathers, J. Bass, L. Resto, S. King) Produced by Eminem Co-Produced by Jeff Bass for F.B.T. Productions

アメリカの白人主義をラップで聞かせるEminem。アルバムでは実質的なオープニングナンバーだけれども、 いきなり強烈な一発を放ってきた。黒人差別に鋭く切り込み、どっしりと口撃をするEminem。CheneyやGoreをディスっています。

3. Business

(M. Mathers, A. Young, R. Feemster, M. Elizondo) Produced and Mixed by Dr. Dre

「Marshal!」のコーラスが華やぐけれども、音はどっしりディープなビートとともに展開。 Eminemワールドが広がるナンバーは、Dr. DreとEminemがバットマンとロビンのごとく、繰り出すストーリーが面白い。アルバムからシングルカットされたナンバーでもあります。

4. Cleanin' Out My Closet

(M. Mathers, J. Bass) Produced by Eminem and Jeff Bass for F.B.T. Productions

神妙な雰囲気が漂うミディアムトラック。赤裸々に描くEminemと母親との関係。そして、母親への謝罪を言葉にするEminemが、 ある意味衝撃的な1曲。ただ、その理由も語られて、母親をさらけ出す技に出たEminemの逆襲みたいな感じだね。かなりインパクトを与えます。

5. Square Dance

(M. Mathers, J. Bass, L. Resto) Produced by Eminem

冒頭からハイテンション。トラックはどっしりミディアムテンポで、縦ノリよろしく、Eminemがラップをかます1曲。 エッジを効かせながらも、随分と軽く、淡々とした感じ。みんなで踊れ、とメッセージ。ただ、テロだなんだ、扱っていますよ。

6. The Kiss

(M. Mathers, J. Bass) Produced by Eminem

Eminemと、とある誰かの会話劇。口喧嘩。Fワードが飛び交いまくり。

7. Soldier

(M. Mathers, L. Resto) Produced by Eminem

自分の士気を高めるような、勇ましい音を聞かせるトラックに、ワクワクさせるミディアムトラック。 Eminemのラップも、とても迫力を感じさせるね。サビでの音使いも、まるで兵士が行進するかのごとく。 「逃げも隠れもしない」という並々ならぬ闘争心が伺えます。

8. Say Goodbye To Hollywood

(M. Mathers, M. Elizondo, L. Resto) Produced by Eminem

生音ベースの音が効果的な1曲。そして、ハリウッドにさようならを告げる1曲。と言いながら、自伝的映画「8マイル」に主演するEminemは、 矛盾しないか?なんてことはさておき、今回も、とにかく言葉をたたみかけて圧倒してきます。

9. Drips (Featuring Obie Trice)

(M. Mathers, O. Trice, D. Porter, J. Bass) Produced by Eminem

Obie Triceを迎えた、アングラ下ネタナンバー。とにかく下世話な歌詞で、やったやらないのラップを展開。 ストーリーも、かなりBxxxxなお話ですね。煽りのごとく2人がラップで口撃してくる1曲。

10. Without Me

(M. Mathers, K. Bell, J. Bass, M. Mclaren, A. Dudley, T. Horn) Produced by Eminem Co-Produced by Jeff Bass for F.B.T. Productions Additional Production by D.J. Head

「Eminem Show」の開演。アルバムからの1枚目は、とってもポップでキャッチーに聞かせるトラック。うねうねビートが効いていますね。 こんなに明るいのに、とっても毒が効いています。「俺がいないと、空っぽだろ?」と自身の必要性を訴えかけています。今回も、'N SYNCやLIMP BIZKIT、mobyなどを口撃しまくり。

11. Paul

Performed by Paul D. Rosenberg, Esq

ポールからの留守番電話。銃を家から持ち出すな、と忠告。

12. Sing For The Moment

(S. Tyler, M. Mathers, J. Bass, L. Resto, S. King) Produced by Eminem Co-Produced by Jeff Bass for F.B.T. Productions

好調アルバム「The Eminem Show」からのシングルカットチューン。重苦しいビートをバックに、ラップで畳み掛けてくるEminemが印象的。 どことなく歌がラップに対して真剣に向き合っている感じがするね。そして、軽やかラップに救われる人もいるんだな、と。真面目な部分の出た1曲。 やはり、サビの「Dream On」のサンプリングが効いているんだな。

13. Superman (Featuring Dina Rae)

(M. Mathers, J. Bass, S. King) Produced by Eminem Additional Productions by Jeff Bass for F.B.T. Productions

Dina Raeをフィーチャした濃厚な1曲。冒頭からトラックがねっとりまとわりつくようだ。 まぁ、結局、いろんな女とやりまくる男の話で、恋人のスーパーマンにはなれないよ、と弱気な面を見せる主人公。そりゃそうだろう。ということで、Mariah Careyをディスっています。

14. Hailie's Song

(M. Mathers, L. Resto) Produced by Eminem

自身の娘の名前を曲名に冠した1曲。ラップよりも歌に重点を置いてきた珍しい曲だね。 随分とのびのび歌声を聴かせてくれるから、なんか不思議な感じ。いつもの毒は抑えめで、父親の顔を覗かせます。

15. Steve Berman

Performed by Eminem and Steve Berman

Steve BermanとEminemの会話。そして、ラストはBang!という展開。

16. When The Music Stops (Featuring D-12)

(M. Mathers, O. Moore, D. Porter, V. Carlisle, R. Johnson, R. Feemster) Produced by Eminem Co-Produced by Denaun Porter

どっしり音を響かせては、HIP-HOPよろしく、ディープな1曲。EminemとD12が言葉をこれでもかというくらいに畳み掛けてくるマイクリレー。 サビフックがないけれども、各々が「音楽が止まるとき」について、真剣にライムする1曲。なかなかかっこいいね。

17. Say What You Say (Featuring Dr. Dre)

(M. Mathers, A. Young, R. Feemster, M. Elizondo) Produced and Mixed by Dr. Dre

お久しぶりなDr. Dreとのタッグ。いきなり濃厚強力ビートをどっしりと打ってきては、 迫力たっぷりと聴かせてくれます。Dr. DreによるJermaine Dupriへのディスが強力な一発。

18. Till I Collapse (Featuring Nate Dogg)

(M. Mathers, N. Hale, L. Resto) Produced by Eminem

イントロがいつも以上にドラマティックだね。そして、手拍子のようなビートをバックに、激しくラップをかますEminemが印象的です。 Nate Doggをフィーチャーしては、クールな歌を聞かせてくれる。「音楽は魔法みたいなもの、確かに。

19. My Dad's Gone Crazy (Featuring Hailie Jade)

(M. Mathers, A. Young, R. Feemster, M. Elizondo) Produced and Mixed by Dr. Dre

父娘共演。クスリを吸っているところに、「パパ、何しているの?」と娘が無邪気に話しかけてきたり。 「おかしくなっちゃったみたい」なんて歌ったりと、可愛いのに恐怖な1曲。

20. Curtain Close

Performed by Ken Kaniff

アルバムのラストのアウトロ。Ken Kaniffが「Without Me」を口ずさんで終わりという、シュールな終幕。

[DISC 2:DVD]

こちらへ→☆☆☆

Box Set『THE SINGLES』● '03/12/13 ('03/12/25 on Japan) release

3枚目のアルバム「THE EMINEM SHOW」の大ヒット、さらには自身が主演する映画「8マイル」の主題歌「Lose Yourself」の大大大ヒットを受けて、これまでリリースしたシングルを 詰め合わせたボックスセットが登場。ただ、実質の1st Single「Just Don't Give A Fxxx」が収録されず、収録曲もいろいろと異なっているみたいです。 物足りなかったり、すでに持っている人でも楽しめたり、いろいろな印象がある中で、ボーナスディスクの50Cent「WANKASTA」をカバーしたトラックがポイントとなります。

DISC-11. WANKSTA EMINEM'S VERSION

Written by John Freeman and Curtis Jackson

どっしりと、ディープでドープなトラックをバックに、自由に言葉を操るEminemです。クールなテンポで、より重みを感じさせますね。

4th Album『ENCORE』● '04/11/12 release

まだまだEminemのショーは終わらない。ということで、その名も「Encore」が前作より1年半ぶりでのリリース。先行シングル「JUST LOSE IT」のPVがまぁ、色々と話題になったけれども、 それ以上にEminem節炸裂しまくりのアルバムとなっています。特に、ゲップだ吐いている音だなんだと、汚い音のオンパレードな「PUKE」「MY 1ST SINGLE」のインパクト。 これはちょっと、厳しいぞ。ということで、そういう汚さも武器にしてしまうEminemのアンコールショーは、拍手喝采から、ラストは銃声響きまくりの殺戮ショー。 「MOSH」「LIKE TOY SOLDIERS」「MOCKINGBIRD」などのシングルナンバーを含む全20トラックのオンパレード。さらにボーナスディスクに3曲入りで、とことん畳み掛けてくる。

1. CURTAINS UP (SKIT)

“アンコール”の“オープニング”を飾るナンバー。聴衆からのコールが響きまくっては、威勢が伝わってくる。

2. EVIL DEEDS

(M. Mathers, A. Young, M. Elizondo, M. Batson, C. Pope) PRODUCED BY DR. DRE

どっしりビートを巧みなトラックの組み合わせで、アンコールが開幕。バースラウトを繰り返しては、 頭の中で駆け巡る。Eminemの技術と言葉が強く浮き彫りになる1曲。Dr. Dreが濃く仕掛けてきたね。最後は銃声。

3. NEVER ENOUGH feat. 50 Cent and Nate Dogg

(M. Mathers, A. Young, M. Elizondo, C. Jackson, N. Hale) PRODUCED BY DR. DRE & MIKE ELIZONDO

50CentとNate Doggをフィーチャーしたナンバーは、ストレートにHIP-HOPな展開を聞かせるディープな1曲。 訴えるEminemのラップ、50Centは重量感がある言葉をぶつけてくる。そこにNate Doggの淡々としたヴォーカルが響き渡り、三者三様の展開で楽しませる。

4. YELLOW BRICK ROAD

(M. Mathers, L. Resto, S. King) PRODUCED BY EMINEM ADDITIONAL PRODUCTION BY LUIS RESTO

X-clan「Funkin' Lesson」をサンプリングして聞かせるどっぷりHIP-HOPチューン。 それ以上に、木になるヴォーカルサンプリングが生々しさを感じさせる1曲。いつも以上に言葉数が多い印象だね。息をつく暇もなく、とことんラップで圧倒してくるEminem。

5. LIKE TOY SOLDIERS

(M. Mathers, L. Resto, M. Dawson, M. J. Maegules) PRODUCED BY EMINEM ADDITIONAL PRODUCTION BY LUIS RESTO

冒頭から驚かされますが、Martika「Toy Soldiers」をサンプリングして聞かせるラップチューンです。 サビは例の「Step by step~」と響きますが、中身はどっぷりEminemのラップが飛び交うディープな1曲。 なかなか斬新で、感嘆です。アルバム「Encore」からシングルカットされたナンバーでもあります。

6. MOSH

(M. Mathers, A. Young, M. Elizondo, M. Batson, C. Pope) PRODUCED BY DR. DRE & MARK BATSON

子供達の可愛らしい歌の後に、銃乱射という、とんでもない展開。そこから、のっしりビートが押し寄せてきては、 Eminemラップの炸裂だ。さらにバックは嵐のごとく、雷も鳴って激しさを増す。

7. PUKE

(M. Mathers, L. Resto, S. King, B. May) PRODUCED BY EMINEM ADDITIONAL PRODUCTION BY LUIS RESTO

いきなり吐くシチュエーション。聞いているだけでオエッとなる。でもって、なんと「We Will Rock You」をサンプリングするという手段をとっては、 Eminemに怖いもの無しなラップを披露。トラックからして力強さ満載です。

8. MY 1ST SINGLE

(M. Mathers, L. Resto) PRODUCED BY EMINEM ADDITIONAL PRODUCTION BY LUIS RESTO

妖しげなビートを畳み掛け、じわりじわりと攻めてくるナンバー。 Eminem、声色を変えたり、言葉を畳み掛けてきたりと、勢いたっぷり。でもって、サビでのゲップや汚い音がインパクト大。

9. PAUL (SKIT)

おなじみ、Paulからの留守電メッセージ。「あのビデオはMichael Jackson? 失礼じゃない?」

10. RAIN MAN

(M. Mathers, A. Young, M. Elizondo, M. Batson, C. Pope) PRODUCED BY DR. DRE

アングラ系ビートをどっしりと打ち込んで、聞かせるミディアムトラック。訴えるEminemのラップ。 言葉も勢いに乗って、押し寄せてくる。「初めまして、私は...名前、なんだっけ?」なんて歌ってしまうEminem。

11. BIG WEENIE

(M. Mathers, A. Young, M. Elizondo, M. Batson, C. Pope) PRODUCED BY DR. DRE

リズミカルなビートに身を委ねて、Eminemが自由気ままにラップを聞かせるナンバー。 この曲もとにかく言葉数が多くて、次から次へと、言葉が押し寄せてくる。インパクトがあります。

12. EM CALLS PAUL (SKIT)

無機的、機械的なナレーション。一定のトーンが、気持ち悪さを演出。

13. JUST LOSE IT

(M. Mathers, A. Young, M. Elizondo, M. Batson, C. Pope) PRODUCED BY DR. DRE & MARK BATSON

Eminem is Back。ということで、アンコールに応えて、エミネムショーは続く。シングルがまた、インパクトあるんだな。 自身のヒットナンバー「Without Me」「Lose Yourself」をサンプリングしたり、アーアーアーと叫んだりと、もう何がなんだか。 キャッチーなんだけれども、毒が効いています。なんか、おちゃらけた気楽さが、Eminemらしいよね。

14. ASS LIKE THAT

(M. Mathers, A. Young, M. Elizondo, M. Batson, C. Pope) PRODUCED BY DR. DRE & MIKE ELIZONDO

とにかくタイトルのインパクトときたら。でもって、アングラ系のスロービートをバックに、どっしりのっしりと。 とことん弾けまくったEminemのラップが炸裂。巻き舌も披露して、熱く激しく聞かせてきます。シタールがまた、妖しいテイストを醸し出すんだ。

15. SPEND SOME TIME feat. Obie Trice, Stat Quo & 50 Cent

(M. Mathers, L. Resto, O. Trice, S. Benton, C. Jackson, S. King, G. Write) PRODUCED BY EMINEM ADDITIONAL PRODUCTION BY LUIS RESTO

冒頭、メロディアスなコーラスを聞かせてくれたけれども、その後はどっしりとラップが展開。 Orbie TriceにStat Quo、50Centをフィーチャーして展開するミディアムチューン。歌パート、なかなか聞きごたえがあるね。

16. MOCKINGBIRD

(M. Mathers, L. Resto) PRODUCED BY EMINEM ADDITIONAL PRODUCTION BY LUIS RESTO

Luis Restoのキーボードが切なく響き渡り、その音をバックにEminemのラップもどこかしら刹那的。淡々としているというか、感情を抑えているような感じです。 サビの歌パートもかっこいいね。

17. CRAZY IN LOVE

(M. Mathers, L. Resto, A. Wilson, R. Fisher) PRODUCED BY EMINEM ADDITIONAL PRODUCTION BY LUIS RESTO

Heart「Crazy On You」をサンプリングしては、勢いあるラップで激しく攻めて攻めて攻めまくるEminem。とにかくこれでもかと言葉の数がすごいんだ。 まさしくCrazyな展開。サンプリング元と、組み合わせのサビパートがかっこいい。

18. ONE SHOT 2 SHOT feat. D-12

(M. Mathers, L. Resto, O Moore, V. Carlisle, D. Porter, R. Johnson) PRODUCED BY EMINEM ADDITIONAL PRODUCTION BY LUIS RESTO

弾むビートが愉快で楽しそうなんだけれども、ピアノの音が危機感を出してくるラップチューン。 仲間のD12を迎えては、ラップリレー。肩の力が抜けて、楽しくラップをしていますね。

19. FINAL THOUGHT (SKIT)

ラストに向かって、歩みを進める。扉を開けて、一歩一歩進む。

20. ENCORE feat. Dr. Dre & 50 Cent

(M. Mathers, A. Young, M. Elizondo, M. Batson, C. Pope, C. Jackson) PRODUCED BY DR. DRE & MARK BATSON

アルバムのラストを飾るタイトルチューンは、Dr. Dreと50Centを迎えてのコラボチューン。なんて、強力なんだ。 そして、皆でスィングしようと、左の人も右の人も、みんなでスィング。聞いていて、体も自然に縦ノリ。ラストは銃乱射というシュールな展開。

2-1. WE AS AMERICANS

(M. Mathers, L. Resto) PRODUCED BY EMINEM ADDITIONAL PRODUCTION BY LUIS RESTO

切々と語るように始まり始まり。そこに銃声が響いて、雰囲気一変。どっしりのっしりビートを打ち放って、クールにラップが展開。アメリカン人としての言葉が 畳み掛けてくる。とにかく躊躇なく銃をぶっ放すシチュエーション。これがアメリカという象徴だろうか。

2-2. LOVE YOU MORE

(M. Mathers, L. Resto) PRODUCED BY EMINEM ADDITIONAL PRODUCTION BY LUIS RESTO

こちらも銃を撃ってのスタートだ。メロディアスなリズムビートをバックに、滑らかなEminemのラップが流れるように響き渡ります。 押し寄せる言葉、時に気持ちを込めて、随分とチーンが優しくなるね。

2-3. RICKY TICKY TOC

(M. Mathers, L. Resto, S. King) PRODUCED BY EMINEM ADDITIONAL PRODUCTION BY LUIS RESTO

どっしり足を踏み込むような力強いラップチューン。これぞHIP-HOPなアングラテイストもあって、なかなかかっこいいね。 Eminemがモンスターのごとく、大きく立ちはだかるような姿が見えてくるようだ。そして、とにかく濃いな。

Compilation Album『CURTAIN CALL THE HITS』● '05/12/6 release

Emine、初となるグレイテスト・ヒッツ集。とことん口撃を島くる姿勢をまとめた一品で、大ヒット曲のオンパレード。ベースはシングルナンバーを中心に、 「Stan」や「The Way I Am」「Without Me」「Just Lose It」、そして映画「8マイル」とともに大ヒットを記録した「Lose Yourself」まで、これまでの活躍を一気にコンパイル。 悪態もなんのその、口の汚さもなんのその、これが俺のスタイルだと言わんばかりに、ショーを見せてくれます。 さらに新曲3曲もとっても強力。タイトルそのままに勢いを出す「FACK」、Nate Doggと見事なタッグの「SHAKE THAT」、そして、すわ引退か?なんて憶測を呼んだ「When I'm Gone」などを収録。 Eminemの持てる業をここで一気に放ってきました。でもって、ボーナストラックもインパクト大。Elton Johnと「Stan」の共演だなんて、誰が想像していただろうか。 いやぁ、素晴らしいね。また、今作は2枚組仕様。「Stan's Mix Tape」と名付けられたCD-R風デザインが、まるでブート感を出してきて、面白いです。

1. INTRO

大歓声を受けて、Eminem登場。まずはゲップをかまして、「Shut up!」と一掃。

2. FACK

(M. Mathers, L. Resto, S. King) Produced by Eminem Additional Production by Luis Resto

タイトルがストレートで強烈な1曲。ひねりを加えて、ひねくれた雰囲気そのままラップを聞かせるEminemです。 フィンガースナップのようなSEがリズミカルで、ノリを出してくる。声色も変えて、随分と楽しそうにラップを聞かせてくれます。

7. SHAKE THAT (FEAT. NATE DOGG)

(M. Mathers, L. Resto, S. King, N. Hale) Produced by Eminem Additional Production by Luis Resto

ベスト盤用の新曲。ディープでリズミカルなビートをバックにして、軽快に言葉を操るEminem。とにかく言葉の波が押し寄せてくる。 負けじと低い声でラップをかますNate Doggがかっこいいね。パンチが効きまくりの1曲です。

16. WHEN I'M GONE

(M. Mathers, L. Resto, S. King, N. Hale) Produced by Eminem Additional Production by Luis Resto

まるで別れを告げるかのように、実の娘に宛てた手紙のような。「Shady」というキャラクターを通してラップしてきたEminemが、Eminemとして届けるバラッドラップ。 トラックも、どこかしら物寂しくて切ない。タイトルも、「自分が去った時は」ということで、引退が取りざたされていたEminemなだけあって、いろいろと憶測を呼びます。曲自体は、じっくりと聞き入ってしまうね。

BONUS TRACK. STAN (FEAT. ELTON JOHN) (LIVE)

なんとEminemとElton Johnの共演ですよ。特にピアノがEltonによるものだから、とっても鮮やか。サビも、Didoの部分でベテラン感を出してきました。 じっくりと聞かせてくれますね。Eminemのラップも、いつも以上に迫力を感じさせるライブバージョンです。

2ー1. DEAD WRONG RMX (FEAT. THE NOTORIOUS B.I.G.)

(C. Wallace, O. Harvey Jr) Produced by Chucky Thompson for ChuckLife Productions, Inc., P. Diddy for Bad Boy Entertainment, Inc. & Mario“Yellow Man”Winans for Yellow City, Inc./Bad Boy Management

The Notorious B.I.G.をフィーチャーしたHIP-HOPトラック。どちらかというと、こっちがメインで、Eminemはちょろっと参加しているような感じですな。 でも、そのバースだけ、やっぱり色が変わってインパクトを出す。

2ー4. SHIT ON YOU (FEAT. D12)

(M. Mathers, R. Johnson, V. Carisle, O. Moore, D. Porter, L. Smith) Produced by D.J.Head Co-produced by Eminem

軽やかな味付けながら、じっくりどっぷりと。D12のマイクリレーで聞かせるトラック。Lonnie Smith「In The Beginning」をサンプリングして、よりクールな展開を聞かせる。 歌詞はもう、口喧嘩よろしく、とにかく言いたいことを言っている感がストレートに出ている。

5th Album『RELAPSE』● '09/5/15 ('09/5/20 on Japan) release

Eminem is Back。「Crack Up Bottle」でDr. Dreと50 Centとのタッグを聞かせてくれては、いよいよ本領発揮だ。 これまでのブランクが嘘のように、次から次へと言葉が押し寄せてくっる。扱うネタももはやおなじみ、セレブをディスったり、レイプだなんだ、セクシャルな面も大胆になっているね。 ちなみに、あまり聞き慣れないこのアルバムタイトル「RELAPSE」、薬物の再発や逆戻りを意味するけれども、なるほど、クスリやヤクを使ったライムを多く耳にするね。 シングル「WE MADE YOU」でも、Eminem節炸裂だしね。ということで、もうEminemが圧倒してくるんだ。4年半のブランクが嘘のよう。 さらに、アルバム内のスキットでアルバムの続編があることも示唆しているぞ。こりゃ、ますます勢いに乗ってEminemの悪態を楽しむことができるね。 なお、日本版デラックスエディションは、先行ナンバー「WE MADE YOU」のPVを収録したDVD付きの2枚組仕様です。

1.

DVD

WE MADE YOU (VIDEO)

1. Dr. West (Skit)

PERFORMED BY Dominic West & Eminem PRODUCED BY Dr. Dre & Eminem

不穏な空気、サウンドをバックにした会話劇。 医者と患者=Eminemとのやりとりなんだけれども、このアルバムへと導くイントロダクションとしては、見事に盛り上げる展開。

2. 3 a.m.

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence, M. Elizondo) PRODUCED BY Dr. Dre

どっしりどっぷり、ビートを武器にラップを効かせるナンバー。時は朝の3時。なんで死体?これは俺が殺ったのか? と、何がどうなった世界を、Eminemらしいリリックで口撃してくるラップチューン。エロとグロのライムもなんのその。

3. My Mom

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence) PRODUCED BY Dr. Dre

ソウルやファンクな音をバックに、どっぷりじっくりと聞かせるラップナンバー。これぞEminemだよな。 自分の母親もディスって口撃しまくりだ。そして、蛙の子は蛙。俺もいかれているんだなんて、聞かせるわけですよ。とにかく色々とクスリが登場しまくりだな。

4. Insane

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence, M. Elizondo) PRODUCED BY Dr. Dre

イントロからいきなり畳み掛けてくるからびっくりだ。そして、ループするこの音もスパイスに。 The Skinny Boys「Jack Box」をサンプリングしては、とにかく口撃で叩き込んでくる。そして、下ネタオンパレードな勢いで、もうなんでもありだね。

5. Bagpipes From Baghdad

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence, M. Elizondo, S. Cruse) PRODUCED BY Dr. Dre

バグパイプな音。アラブな音。イントロからオヤっと思わせるインパクト。それ以上に、インパクトなリリックでもうノックアウトだね。 Mariah Careyを思い切りディスるEminemがまた、すごいな。そのほか、色々とセレブリティな名前も登場。もうなんでも来いな無双状態だな。

6. Hello

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence) PRODUCED BY Dr. Dre & Mark Batson

ボコスカビートをバックに、ボロカスにラップをぶつけてくるEminem。アングラよろしく、力強いビートにスクラッチがスパイスと共にピリッとさせてくるトラック。 「Hello」という簡単な挨拶をタイトルにしていながらも、歌詞の中身は複雑に富んでいるぞ。さすがはEminemだ。ということで、久しぶりにShadyも登場だ。

7. Tonya (Skit)

TONYA'S VOICE PERFORMED BY Elizabeth Keener PRODUCED BY Dr. Dre & Eminem

雨の中、Tonyaが助けを求めてきました。しかし、よからぬ展開。

8. Same Song & Dance

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence, M. Elizondo) PRODUCED BY Dr. Dre & Dawaun Parker

随分とアングラなビートを発してくるミディアムチューン。手拍子のような音。ビートがまた、頭の中にこびりついてくるね。 山あり谷ありというよりかは、ずーっと一定な感じも。ちょっとEminemの怖さが出ているな。ということで、Lindsy LohanとBritney Spearsを大胆にディスる。

9. We Made You

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence, W. Egan) PRODUCED BY Dr. Dre & Eminem ADDITIONAL PRODUCTION BY Doc Ish for In Ya Head Productions

実に4年半ぶりですか。アルバム「RELAPSE」からの先行ナンバーは、これぞEminemな1曲。 「Without Me」「Just Lose It」な路線のポップでお気楽、能天気なテイストを醸し出す。ミディアムテンポのキャッチーなメロディに乗せて、Eminemが吠えまくりだ。 「Hot Summer Night」をサンプリングしては効果的に使用しています。

10. Medicine Ball

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence) PRODUCED BY Dr. Dre & Mark Batson

どっしりドカドカなビートが勢いよく襲いかかってくるパワーチューン。それに負けじと、Eminemのラップも吠えまくり。 NYを舞台に、セクシャルなライムで攻撃してくるぞ。同性愛者や娼婦やら、全く手を緩めませんな。

11. Paul (Skit)

おなじみのPaulによるスキット。留守電にメッセージ。思っていないことを素直に伝える、これが世間一般の手か。

12. Stay Wide Awake

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence, M. Elizondo) PRODUCED BY Dr. Dre

どっしり力強い音に、ギターもバリバリ入ってきたりと、かなり攻撃性に満ち溢れた1曲。 フックでのメッセージの如く、ダークで凍てつくようなトラックと共に、口業が突き刺してくる。ここでは連続殺人犯に扮してのラップを仕掛けてきます。

13. Old Time's Sake feat. Dr. Dre

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence) PRODUCED BY Dr. Dre & Mark Batson

プロデューサーでもあるDr. Dreをフィーチャーしたトラック。懐かしの2人の再会ということで、最強の如く、力強いライムが展開。 機内を舞台に、あんなことこんなこと、激しく繰り広げられます。やっぱり2人のトーンの違いが、いい味となるね。

14. Must Be The Ganja

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence) PRODUCED BY Dr. Dre & Mark Batson

でもって、とってもディープなトラックをぶっ放す。さらに、大麻とマリファナの歌ですよ。さすがはEminem、出来上がっています。 ポップコーンやペプシと一緒に登場するほどに、そういう扱い方なんだなと。驚きだな。

15. Mr. Mathers (Skit)

E.M.T. VOCALS BY Elizabeth Keener & Matthew St. Patrick PRODUCED BY Dr. Dre & Eminem

前曲からの流れで入ってくるスキット。救急隊が助けに来たぞ。ヤクでいっちゃっているな、こりゃ。運ばれていきました。

16. Deja Vu

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence, S. Cruse) PRODUCED BY Dr. Dre

力強いビート、メロディを生かしたギターの音が盛り上げてきたと思ったら、サビパートのキーボードがまた、パイプオルガンの如く、荘厳な世界を作ってきた。 その寂しげなメロディに乗せて、ライムするのはEminemの本心なのか、寂しい気持ちをストレートに吐き出してきます。なかなかのインパクトを放つ1曲だ。

17. Beautiful

(M. Mathers, L. Resto, J. Bass, D. Black, A. Hill) PRODUCED BY Eminem

イントロでじっくりと効かせてくれるのは、Queen & Paul Rodgers「Reaching Out」。サンプリングと共に、タイトルよろしくEminemの美しさを出してくるラップチューン。 メッセージも、いつものような毒を吐くというよりかは、じっくりと効かせては「自分に正直でいろ」なんてメッセージを投げかけるかのよう。

18. Crack A Bottle feat. Dr. Dre & 50 Cent

(M. Mathers, C. Jackson, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence, J. Renard) PRODUCED BY Dr. Dre

Dr. Dreと50 Centを従えてEminemが聞かせるラップチューン。この曲でEminem is Backな雰囲気を感じさせるね。 ピアノの弾む音が頭の中を駆け巡る。「Mais Dans Ma Lumiere」のサンプリングも効果的ですね。ゲスト2人のラップも重たく、かなり強力なんだな。

19. Steve Berman (Skit)

PERFORMED BY Eminem, Steve Berman & Angela Yee

SteveとEminemの会話スキット。こういうところで、なんと続編CDリリースのアナウンスですよ。粋な計らいですね。

20. Underground

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence) PRODUCED BY Dr. Dre

アルバムのラストチューン。これまた、迫力たっぷり。まさしくアングラ感もありながら、いきなり重厚コーラスであっと言わせるぞ。 生き返ったかの如く、Eminemのラップも訴えてきます。

6th Album『RECOVERY』● '10/6/18 ('10/6/23 on Japan) release

Eminemが早くもアルバムをリリース。元々前作「RELAPSE」の中で、続編としてアナウンスしていたけれども、制作するにつれてもはや別物として完成させてきたわけですよ。 その名も「RECOVERY」。再発したものの、見事に回復して、Eminemがラップをぶつけてきます。もう全快、全開だね。 今作では、今まで制作に携わっていたDr. Dreのプロデュースを離れ、色々なアーティストとのコラボが実現。 P!NKやRIHANNA、KOBEやLIL WAYNEなどと、歌にラップに見事なパフォーマンスで楽しませてくれます。それゆえ、前作以上に非常にポップな印象となったね。 言葉は相変わらず汚いし、スキットもないので、次から次へとトラックが押し寄せてくるけれども、とっても聞きやすいアルバムとなっています。

1. COLD WIND BLOWS

(M. Mathers, J. Smith, S. Byrne, H. Mash, J. Perry, C. Synge) PRODUCED BY Just Blaze for F.O.B. Entertainment / N.Q.C. Management, LLC and Hip Hop since 1978

イントロ無しで始まり始まり。重厚なヴォーカルとコーラスで、世界を作ってから、重たいビートと棘のあるラップで、これぞEminemなトラックの完成だ。 Elton JohnやMariah Careyをディスっては、つかみはOKだね。The Gringo「Patriotic Song」をサンプリングしては、頭の中を駆け巡る。

2. TALKIN' 2 MYSELF FEAT. KOBE

(M. Mathers, K. Rahman, P. Injeti, B. Honeycutt) PRODUCED BY DJ Khalil for DJ Khalil Productions, LLC

こちらはKOBEをフィーチャーして、ソウルフルなヴォーカルを聴かせてくれます。それと同時に、ギターの音もバリバリと響き渡っては、メロディアスに仕掛けてきたね。 これぞDJ Khalilのお仕事な訳か。サビの歌パート同様、Eminemのラップも立ち直っては、前へと進む感じが勢いよく出ているね。

3. ON FIRE

(M. Mathers, D. Porter, C. Wilson, L. Wilson, R. Wilson) PRODUCED BY Mr. Porter for Mr. Porter Productions Group

リズミカルなビートに乗せて、吠えるEminem。1番では自分の犬が死んでしまったことへの寂しさを、Eminemなりに表現。 燃えているというタイトルながら、燃え尽きな一歩手前段階のラップだね。Mandrill「Peace and Love」のサンプリングも効果大。

4. WON'T BACK DOWN FEAT. P!NK

(M. Mathers, K. Rahman, E. Alcock, L. Rodrigues, C. Smith) PRODUCED BY DJ Khalil for DJ Khalil Productions, LLC

これまた、面白いコラボ。P!NKですよ、P!NK。今回はロックなアプローチの元、P!NKのヴォーカルとEminemのラップが炸裂。 力強いP!NKの歌声を聴かせたと思ったら、Eminemも言葉を畳み掛けてくる。ギターやドラムの音のように弾けまくっているね。途中、音が小さくなって再び大きく戻るパートが面白い。

5. W.T.P.

(M. Mathers, L. Resto, D. Chin-Quee, J. Gilbert) PRODUCED BY Dwayne“Supa Dups”Chin-Quee for Black Chiney Music, Inc. CO-PRODUCED by Jason“JG”Gilbert for Black Chiney Music, Inc. ADDITIONAL PRODUCTION BY Eminem

タイトルは「White Trash Party」の略。レゲトンのようなリズムに乗せて、言葉巧みにラップを仕掛けてくるEminem。 なんだかんだで女とイチャイチャしているシチュエーションな訳で、イケイケでノリノリなわけですよ。

6. GOING THROUGH CHANGES

(M. Mathers, E. Haynie, J. Osbourne, A. Iommi, W.T. Ward, T. Butler) PRODUCED BY Emile Haynie for Emile Music, Inc.

どっぷりとしたビートをバックに、味のあるトラックトラップで魅了するナンバー。 サビでのブルージーなヴォーカルが、全てを物語っているね。Eminemも変わり目を迎えているわけか。Black Sabbath「Changes」のサンプリングも効果が出ているね。 聴かせるナンバーに仕上がっています。

7. NOT AFRAID

(M. Mathers, L. Resto, M. Samuels, J. Evans, M. Burnett) PRODUCED BY Boi 1da for Boi 1da Productions, LLC. ADDITIONAL PRODUCTION BY Jordan Evans & Matthew Brunett for Boi 1da Productions, LLC. ADDITIONAL PRODUCTION BY Eminem

アルバムからの先行ナンバー。冒頭コーラスの力強さから始まり、Eminemのラップにも力が入っているね。 もう、何も怖くないと自信に満ちては立ち向かう様子がイキイキ伝わってくる。クスリをやめて、これから人生をどう生きるのか、Eminemのメッセージをダイレクトにぶつけてきます。

8. SEDUCTION

(M. Mathers, M. Samuels, M. Burnett, S. Jordan) PRODUCED BY Boi 1da for Boi 1da Productions, LLC. ADDITIONAL PRODUCTION BY Matthew Brunett for Boi 1da Productions, LLC.

イントロがかっこいいね。神秘的というか、クールな面が出て、淡々としているビートも効果を出している。その中で暴れるように言葉をぶつけてくるEminemです。 メロディアスだし、何気にストリングスも入ってきては、ゴージャスに仕上げてくるトラックです。かっこいいね。

9. NO LOVE FEAT. LIL WAYNE

(M. Mathers, D. Carter, J. Smith, D. Halligan, J. Torello) PRODUCED BY Just Blaze for F.O.B. Entertainment / N.Q.C. Management, LLC and Hip Hop since 1978

こちらはLIL WAYNEをフィーチャーしたナンバー。電子音炸裂の、ちょっとエレクトロなアプローチもカッコよく仕上げてくるラップチューン。 LIL WAYNEもEminemも、サビの絡みが上げてくるわけですよ。愛はないけれども、とんでもない力はあるトラックです。

10. SPACE BOUND

(M. Mathers, J. Scheffer, S. McEwan) PRODUCED BY Jim Jonsin for Rebel Rock Productions

ギターの音が渋く響き渡る。どこかしら、「Hotel California」ぽいサウンドをバックに、Eminemがラップで吠えまくる。サビは清々しく、突き抜ける。 Steve McWanがギターとヴォーカルを披露。ストレートなラブソングへと仕上げる。Eminemのラップにも愛を感じるね。

11. CINDERELLA MAN

(M. Mathers) PRODUCED BY Script Shepherd

Eminem単独で詩と曲をぶっ放してくるラップチューン。勢いのあるビートの力強さに乗せて、言葉も鋭く刺してくる。 タイムマシーンがあったら、戻ってシンデレラマンになりたいという願望の歌。D-12の盟友、PROOFについても歌うEminemです。

12. 25 TO LIFE

(M. Mathers, K. Rahman, L. Rodrigues, D. Tanenbaum) PRODUCED BY DJ Khalil for DJ Khalil Productions, LLC

冒頭からLiz Rodriguesのヴォーカルで、一気にメロウな世界へと引き込んでくる。それも束の間、Eminemの勢いのあるラップが攻撃を仕掛けてくる。 25年の刑期が終身刑になったという、なんとも重たい歌なわけですよ。でもって、お前のせいでなったんだと責める内容です。

13. SO BAD

(M. Mathers, A. Young, M. Batson, D. Parker, T. Lawrence, S. Cruse, N. Brongers) PRODUCED BY Dr. Dre and Nick Brongers

どっぷりでっぷりラップチューン。SO GoodとSo Badは紙一重な感じで、Eminemが吠えてくる。 そんな中でも、お前の中でも一番の男になってやるという自信に満ち溢れているんだな。かっこいいぞ。

14. ALMOST FAMOUS

(M. Mathers, K. Rahman, L. Rodrigues, E. Alcock, P. Injeti, T. Tanenbaum) PRODUCED BY DJ Khalil for DJ Khalil Productions, LLC

こちらもかなり激しく鋭い音をぶつけてくる。有名人は色々と辛いんだよという、Eminemなりのメッセージをラップに乗せてお届け。 過去に自身をディスった奴への仕返し、倍返しで悪態ラップをお見舞いだ。相変わらず、尖っていますな。

15. LOVE THE WAY YOU LIE FEAT. RIHANNA

(M. Mathers, A. Grant, H. Hafferman) PRODUCED BY Alex da Kid for Wonderland Music, LLC

こちらもまた、面白いコラボになったね。歌姫RIHANNAを迎えての美メロラップチューン。 どっしりしたビートにフォーキーなギターの音づかいからの強力ロックサウンドがダイナミックに広がる展開に呑み込まれます。 男と女の居た堪れない関係を、2人がそれぞれ歌ってラップしています。

16. YOU'RE NEVER OVER

(M. Mathers, J. Smith, M. Mainieri Jr., G. McMann) PRODUCED BY Just Blaze for F.O.B. Entertainment / N.Q.C. Management, LLC and Hip Hop since 1978

サイバーエレクトロな音が鋭く突き刺してくる、最新型HIP-HOPなトラックをバックに、Eminemが言葉を畳み掛けてくる。 「City Little Sister」をいい具合にサンプリング。静と動の組み合わせもいい感じだね。You = Proofが無くなったことへの気持ちを、Eminemがぶつけてきます。

17. UNTITLED

(M. Mathers, K. Muchita, M. Crawford, J. Madara, D. White Tricker) PRODUCED BY Havoc for Kejuan Entertainment

まったく緩めることなく、どんどんと言葉をぶつけてくるEminem。拍手な1曲。オリエンタルな音に耳が行くね。 Lesley Gore「You Don't Own Me」のサンプリングがいい効果を出す。ひとまずストレートに、今の気持ちをぶつけてくるEminemです。

7th Album『THE MARSHALL MATHERS LP2』● '13/11/5 ('13/11/5 on Japan) release

タイトルからもわかるように、2枚目のフルアルバム「THE MARSHALL MATHERS LP」の続編ですよ。ジャケットも、前作同様に、デトロイトの生家で撮影したEminemです。 前作「RECOVERY」で見事に復活したEminem。ポップな楽曲が多かったのに対して、今作では、あの頃が蘇ってくるような、シリアスでクールで、それでいてバイオレンスなトラックが盛り沢山ですね。 もうEminemの口撃が襲いかかりまくりです。シングル「berzerk」などの力もさることながら、フィーチャーされたゲストも豪華なんだ。 4回目のコラボというRihannaはじめ、Kendrick LamarにFUN.のNate Ruessなど、いい塩梅でEminemの楽曲を盛り上げてきます。 そして、おなじみセレブの痛烈批判や母親、元妻への思いなど、赤裸々に綴る歌詞にも要注目。 さらに、デラックスエディションには5曲のトラックを追加収録した2枚組でのリリース。これでもかと言わんばかりに、Eminemのライムを味わえますね。その中には、Siaとのコラボもあって聞き逃せない。

1. bad guy

Part 1 (M. Mathers, L. Griffin Jr., M. Landon, S. Jaffe, W. Murphy) PRODUCED BY S1 (of the Dividends) for Soul Kontrollaz Prod. / Very Good Beats and M-Phazes for M-Phazes Production / Soul Kontrollaz Prod.

Part 2 (M. Mathers, N. Warwar, V. Venditto, S. Hacker, M. Aiello, G. Reverberi, L. Giordano) PRODUCED BY STREETRUNNER for Run The Streets, LLC / Hebrew Hustle, Inc. CO-PRODUCED BY Vinny Venditto for Cleanface Management

ダークなイントロで始まり、語るようにラップを繰り広げるEminem。過去に向き合い、今に至る自身のことを題材にするかのように。 Walter Murphy「Hocus Pokus」をサンプリングして展開するPart 1は、コーラスパートのSarah Jeffeが静を与えてくれる。 Part 2では、Lou Donaldson「Ode To Billie Joe」や「Soana」をサンプリング。とにかくPart 2の物語がすごいのなんのって。ラップ表現も流石のEminemです。

2. parking lot (skit)

(M. Mathers) PRODUCED BY Eminem

いきなり発砲で始まるスキットですよ。さすがですよ。マジかよ、逃走だよ。しかも犬まで撃った?

3. rhyme or reason

(M. Mathers, R. Argent) PRODUCED BY Rick Rubin & Eminem

クールにラップが展開。流れるようなEminemのラップ、さすがだよね。The Zombies「Time of The Season」のサンプリングが効いているね。 サビの歌がなんだか新鮮に思えてしまうくらいに、伸び伸び広がっていく。Slim Shadyも登場。この曲がアルバムの核を担うのかな。

4. so much better

(M. Mathers, L. Resto) PRODUCED BY Eminem ADDITIONAL PRODUCTION BY Luis Resto

重たいビートを丸めて投げてくるようなパワーのある曲。珍しく、Eminem自身がプロデュースを手がけた1曲。歌詞は随分と皮肉が効いているね。 これがEminemの本音なんだろうね。相手の女をとにかくこき下ろしている。からの愛してる。まるでDV男だね。ロックオペラな面の部分も面白いな。

5. survival

(M. Mathers, K. Rahman, E. Alcock, L. Rodrigues, P. Injeti, M. Strange) PRODUCED BY DJ Khalil for DJ Khalil Productions, LLC

いきなりギターが吠えているし、Liz Rodriguesが歌い上げる。ドラムがガツンと響き渡る。あらゆる力を纏って、Eminemが言葉をぶつけてくる。 Eminemu流、この厳しい世の中の生き抜け方を教えてくれる。時に真面目だったり、時におかしく、イカれていたり。なるほどって思うこともちらほらと。ま、やっぱり生き抜くって大変だ。

6. legacy

(M. Mathers, P. Goudieva, D. Brook, E. Haynie) PRODUCED BY Emile Haynie

じっくりどっしりと歌から始まる抑え目のナンバー。雨のSEも入ってくるし、もろに「Stan」の続編みたいな雰囲気を漂わせてきます。 Eminemのラップがいつも同じ分から始まるという構成もポイントになるね。若い頃の思い出を混ぜては、レガシー=遺産に見立てて伝えてきます。

7. asshole ft. skylar grey

(M. Mathers, A. Grant, H. Hafermann, L. Resto) PRODUCED BY Alex da Kid for KIDinaKORNER ADDITIONAL PRODUCTION BY Eminem

どかどかリズムのビートが随分と濃いんだけれども、それ以上に濃いのは、やっぱり曲名であって、口に出せないな。 Skylar Greyをフィーチャーしては、爽やかな歌声と、汚い言葉のマッチングが、なんとも言えないね。これはある意味、サウンドもカッコよく勝負して勝ってきます。

8. berzerk

(M. Mathers, W. Squier, A. Horowitz, A. Yauch, R. Rubin, J. Modeliste, A. Neville, C. Neville, V. Brown, A. Criss, K. Gist) PRODUCED BY Rick Rubin

力強い音と、力強いラップで仕掛けてくる、アルバムからのリードシングル。時に攻撃を仕掛け、そして弾ける。 歌パートもあって、Eminemが歌にラップにと大活躍の1曲。Billy Squier「The Stroke」、The Beastie Boys「Fight For Your Right」、Naughty By Nature「Feel Me Follow」をサンプリング。 ラップも今のスタイルで、昔のテイストを出してくるところに、新しさを感じさせる1曲。

9. rap god

(M. Mathers, B. Zayas Jr., M. Delgiorno, S. Hacker, D. Davis, L. Walters, D. Birks, J. Burns, J. Lee, F. Shaheed, K. Nazel) PRODUCED BY DVLP (Develpo) for Hebrew Hustle, Inc. / REDONE Productions CO-PRODUCED BY Filthy

冒頭からとにかく勢いが出ては、マシンガンのごとく、Eminemがラップをぶつけて仕掛けてくるナンバー。 いわゆるサビパート、コーラスパートはなしで、とにかく言葉が押し寄せてくる。神になれるのに、王になる必要があるか?なんて、さすがはEminem。 「The Show」「Supersonic」のサンプルトラックも効果的に。

10. brainless

(M. Mathers, L. Resto) PRODUCED BY Eminem ADDITIONAL PRODUCTION BY Luis Resto

こちらもEminemのセルフプロデュースナンバー。脳みそなし、というタイトルを逆手に、やっぱり賢いことは大事なんだよな、と反面教師的に思わせてきます。 何気に母親をディスっているわけで。

11. stronger than i was

(M. Mathers, L. Resto) PRODUCED BY Eminem ADDITIONAL PRODUCTION BY Luis Resto

こちらもEminemプロデュースナンバー。どこか士気を高めるようなドラムビート。そして、歌パートも多い印象。 ちょっと今までにはない、大人なEminemな雰囲気だね。妻のKimについて歌った歌詞とかなんとか。まぁ、気持ちが表れているね。

12. the monster ft. rihanna

(M. Mathers, B. Fryzel, A. Kleinstub, M. Athanasiou, E. Fenty, J. Bellion, B. Rexha) PRODUCED BY Frequency for Freq Show Music, Inc. CO-PRODUCED BY Aalias

またまたRihannaとのコラボです。なんとこれで4回目ということで、もう両者がイキイキしてパフォーマンスしているのが伝わってくるね。 まずはRihannaが伸びやかなヴォーカルを披露。その後はメランコリックなメロディをバックに、Eminemがラップをぶちかましてくる。 そして、再びサビではデジロックなアプローチで、なかなかかっこいいんだよな。歌詞も今までにはない感じで、興味深いね。

13. so far...

(M. Mathers, J. Walsh, J. Weaver) PRODUCED BY Rick Rubin

ゆったりリズムがインパクトを放ち、ギターがエッジを効かせて響き渡るラップチューン。 過去の自身の作品「I'm Back」「The Real Slim Shady」はじめ、Schooly D「P.S.K. What Does It Mean?」、Joe Walsh「Life's Been Good」などをサンプリングしまくっては、Eminemらしいトラックに。 少しだけれども、こういうふうに登場するんだ、なんて面白さも。

14. love game ft. kendrick lamar

(M. Mathers, K. Lamar, C. Ballard, J. Grier, C. Poe, P. Tomlin) PRODUCED BY Rick Rubin

ここではKendrick Lamarを迎えてのコラボが展開。Wayne Fontana & The Mindbenders 「Game of Love」のサンプリングが懐かしい感じを出しているね。 でも、両者のラップが濃いのなんのって。基本的には男と女の生々しい関係を歌うんだな。

15. headlights ft. nate ruess

(M. Mathers, N. Ruess, E. Haynie, J. Bhasker, L. Resto) PRODUCED BY Emile Haynie and Jeff Bhasker ADDITIONAL PRODUCTION BY Eminem

FUN.のヴォーカル、Nate Ruessを迎えたナンバー。早速、冒頭から美しい歌声を聞かせてくれるじゃないですか。 そのギャップとなるEminemの力強く早口なラップは、気持ちの表れか。母親へのいまの気持ちを素直に綴っているようだね。かつてはディスり倒していたけれども、やっぱり母親なんだ。

16. evil twin

(M. Mathers, T. Graham, J. Chavez, L. Resto, W. Duren) PRODUCED BY Sid Roams ADDITIONAL PRODUCTION BY Eminem

どっしりどっしり、タイトルの如く、邪悪なムードを放つラップチューン。 Bad Meets Evil「The Reunion」、W. Duren「Eyeless Dreams」をサンプリングしたトラックをバックに、Eminemが口撃を仕掛ける。 いろんな有名人、'N SYNCやLADY GAGA、Britney Spearsなどなどが登場しては、Eminemの魔の手にかかります。

2-1. baby

(M. Mathers, L. Resto, M. Strange) PRODUCED BY Eminem ADDITIONAL PRODUCTION BY Luis Resto

Eminemのセルフプロデュースナンバー。どっしりビートと共に、早口でとにかくぶちかましてくるラップの勢いがとてつもないね。 「お前」を諭そうとするEminemだけれども、真相やいかに。歌パートもなかなかいい感じ。

2-2. desperation ft. jamie n commons

(M. Mathers, A. Grant, J. Commons) PRODUCED BY Alex da Kid for KIDinaKORNER

イントロなしで歌が始まる。とっても渋いギターの音とともに、Jamie N Commonsが参加したナンバー。 サビからもう、圧巻。力強いヴォーカルとともに、コーラスも携えて、分厚く届きます。「こんなの愛と違う」と、訴える歌です。

2-3. groundhog day

(M. Mathers, C. McCormick, A. Feeney, T. Brenneck, J. Tankel, H. Steinweiss, D. Guy, L. Micheis) PRODUCED BY Cardiak for Heartfelt Productions, LLC and Frank Dukes CO-PRODUCED BY Eminem

和のような音づかいがまた、スパイスとなるラップチューン。どこか雅ながら、やっぱりEminemのクセというか、勢いが突き刺してくるんだな。 悪夢について、これでもかというくらいに言葉を放つEminemです。サビというかコーラスパートもなく、とにかく言葉が押し寄せる。 Menahan Street Band「Sleight of Hand」をサンプリング。

2-4. beautiful pain ft. sia

(M. Mathers, E. Haynie, S. Furler, L. Resto) PRODUCED BY Emile Haynie and Jeff Bhasker CO-PRODUCED BY Eminem

これまた、新鮮なコラボだね。Siaを迎えては、唯一無二な歌声を伸び伸びと聞かせてくれます。 一方、Eminemは薬や苦しみが出てくるけれども、それを乗り越えて前へと進もうとする意気込みが伝わってきます。タイトル通りに、まさしく美しい1曲になったね。

2-5. wicked ways

(M. Mathers, A. Grant, J. Mosser) PRODUCED BY Alex da Kid for KIDinaKORNER

こちらも、乗っけからインパクトを出してくるね。汚いやり方で、相手を撃ち込む。汚いんだけれども、どこか自画自賛な面も出ているし、さすがはEminemだよな。 その言葉と、どっぷりビートが合わさって、とっても強烈なんだな。

8th Album『REVIVAL』● '17/12/15 release

またまたEminemが戻ってきたような、あのキャラ、あのラップを再び聞かせてくれる。通算8枚目の作品。冒頭ナンバーは、いきなりBeyonceがヴォーカルとしてフィーチャーされていますよ。びっくり。 その後も、Ed SheeranやAlicia Keys、P!nkと、大物コラボを聞かせながらも、しっかりとEminemの熱と毒のあるラップを聞かせてくれるスタイル。 いいね、いい感じだね。下品な言葉も相変わらずだけれども、自身を批判めいたりして、その言葉もやはり鋭さを増している。 全19曲というこのフルヴォリューム。とにかく言いたいことがたくさんあるんだろうよ。その言葉とともに、意外とメロディアスだったり、壮大なトラックが多い印象かな。

1. WALK ON WATER FT. BEYONCE

(M. Mathers, H. Hafermann, B. Knowles) Produced by Rick Rubin Co-produced by Skylar Grey

冒頭から見事なヴォーカルを聴かせてくれるのは、なんとBeyonceだ。EminemとBeyonceという2大巨頭のコラボレーションは、 ピアノをベースにじっくりと歌とラップを聞かせてくれるトラック。後半からは、ストリングスも加わって、ドラマが展開してゆく。Eminemのラップもどこか感情的に。

2. BELIEVE

(M. Mathers, L. Resto, M. Batson, M. Strange) Produced by Eminem Additional Production by Luis Resto & Mr. Porter

どっぷりディープなビートと、Eminemの早打ちラップが圧倒するトラック。これぞEminemだね。 ハードでエッジが効いています。鋭く突き刺してくるんだな。セルフプロデュースで思いの丈をぶつけてくる。歌パートの盛り上がりもワクワクさせてくれるね。

3. CHLORASEPTIC FT. PHRESHER

(M. Mathers, D. Porter, E. Sermon, P. Smith) Produced by Mr. Porter

ラップからスタート。深めの音がディープでアングラな感じを出してきます。Phresherを招いてのラップバトルで、バウンスバウンス。 濃い音もまた、EPMD「His My Thing」のサンプリングが効果を出す。妖しさもたっぷりだ。

4. UNTOUCHABLE

(M. Mathers, E. Haynie, M. Batson, D. Porter, T. Chong, G. Delorme, R. MArtin, D. Clear, A. Brown, T. Kelsie, M. McIntosh) Produced by Eminem, Mark Batson, Emile Haynie & Mr. Porter

この曲もまた、随分と尖ったナンバーだね。ギターバリバリのバックサウンドと、突き刺すEminemのラップを勢いよく聞かせてくる。 「Earache My Eye」「Born to Roll」をサンプリングして、Eminemがメスを入れる。二部構成のような展開だけれども、とにかく言葉が押し寄せてくる。

5. RIVER FT. ED SHEERAN

(M. Mathers, E. Haynie, E. Sheeran) Produced by Emile Haynie

情の出たヴォーカルで魅了するのは、Ed Sheeranですよ。こういう組み合わせもあるんだな、意外です。 メロディアスでドラマティックな展開を聞かせてくれるサウンドをバックに、力強くEd SheeranのヴォーカルとEminemのラップが響き渡る。

6. REMIND ME [INTRO]

(A. Young, T. Feemster, T. Lawrence Jr.) Produced by Dr. Dre, Theron Feemster & Trevor Lawrence Jr.

イントロとして1曲。なんか、奥の方で響いているんだな。よくわからないまま、次の曲へと。

7. REMIND ME

(M. Mathers, J. Richards, A. Saches, J. Bonds Weaver Jr. M. Dike, L. Rabb, J. Walters, M. Young) Produced by Rick Rubin

ギターの音がまんまなんだけれども、「I Love Rock 'N' Roll」をサンプリング。サビでも大合唱のコースです。 そのほか、「DSK, What Does It Mean」「BUST A MOVE」などサンプリング。楽しくカッコよく、それでいて刺してくるEminemのパフォーマンスです。

8. REVIVAL [INTERLUDE]

(M. Mathers, A. Lemke, B. Fryzel, A. Kleinstub, R. Spektor) Produced by Frequency and Aalias for Whole Doubts

しっとり聞かせてくれる曲。そして、美しい曲で歌声も響き渡る。 これはインタルードにしておくのはもったいないな。もう、フルバージョンで聴きたいね。なにせタイトルチューンだしね。「Human of the Year」をベースに。

9. LIKE HOME FT. ALICIA KEYS

(M. Mathers, H. Hafermann, A. Jackson, J. Smith, P. Rosenberg, L. Resto, A. Augello-Cook) Produced by Just Blaze for Rebel Base Industries Co-produced by Eminem

こちらはAlicia Keysを迎えてのコラボナンバー。力強いラップと伸びやかなヴォーカルが合わさって、壮大な世界を作り上げる。 ドラマティックなサウンドももろともせずに、いつものように激しく唾を吐くようにラップをかますEminemです。

10. BAD HUSBAND FT. X AMBASSADORS

(M. Mathers, A. Grant, L. Resto, S. Harris) Produced by Alex da Kid for KIDinaKORNER Co-produced by Eminem

チキチキデジタルサウンドをぶつけてくるラップチューン。随分と火花がばちばちしているような音だな。 そして、ここで勢いを見せるのはX AMBASSADORS。こちらも力強い声をぶつけてくる。全体的には新しいEminemのサウンドの世界かな。

11. TRAGIC ENDINGS FT. SKYLAR GREY

(M. Mathers, H. Hafermann, G. Grant) Produced by Alex da Kid for KIDinaKORNER

オープニングから伸びやかな歌声を聞かせてくれるのは、Skylar Grey。どっしりビートに乗せて、Eminemもラップをかましてきます。 タイトルを表すような美しいメロディに、うっとりさせられるな。

12. FRAMED

(M. Mathers, F. Nassar, D. John Byron, K. William Hensley) Produced by FredWreck Co-produced by Eminem

フニャっとした音がインパクトを出すナンバー。そんな音はもろともせずに、Eminemがラップをしたり、伸びやかなヴォーカルを聴かせたり。 随分と変幻自在な声を出してくるね。

13. NOWHERE FAST FT. KEHLANI

(M. Mathers, M. Batson, A. Armato, T. James Price, T. Armato Sturges) Produced by Rock Mafia & Hit Boy

冒頭からKehlaniがヴォーカルを聴かせては、チェロの刻みが躍動感とスリリングな緊迫感を生み出す。 それに合わせてEminemのラップも刻んだりしては、クールな温度で届けてくる。もちろん、弾けんばかりに熱を帯びたラップなんだけれどね。

14. HEAT

(M. Mathers, D. McDaniels, J. Simmons, L. Smith, A. Horovitz, R. Rubin) Produced by Rick Rubin

タイトル通りに燃えているね。ギターの音もエッジが効いている。The Beastie Boys「Girls」、Run DMC「King of Rock」をサンプリングしてくるとは。 Eminemも面白いな。先人のパフォーマンスをうまく取り入れて、自分のものとして昇華している様が見事なトラック。

15. OFFENDED

(M. Mathers, R. Fraser, C. Bradley, T. Brenneck, D. Guy, L. Michels) Produced by Illadaproducer Co-produced by Eminem

いきなり早口ラップでスタート。軽やかトラックも見事なまでに、Eminemのラップを盛り上げてくる攻撃的なチューン。 Charles Bradley「In You (I Found A Love)」をサンプリングしては、随分と愉快な展開を聴かせてくれる。後半の早口ラップは圧巻。

16. NEED ME FT. PINK

(M. Mathers, H. Hafermann, J. Ingoldsby, G. Grant) Produced by Alex da Kid for KIDinaKORNER

ダイナミックな音をぶつけては、じっくりヴォーカルを聴かせてくれるのはP!NK。またまたEminemとのコラボを果たしています。 ここではバラード調のトラックをバックに、高らかに歌い上げます。そして、Eminemの番になると、こちらもまた、ラップで畳み掛けてきました。

17. IN YOUR HEAD

(M. Mathers, D. O'riordan, M. Shemer) Produced by Scram Jones for Beast Music, Inc.

いきなり響いてくるThe Cranberries「Zombie」のサンプリングでインパクトを出してくるラップチューン。 ロックベースなのに、どっしりした音がこれまた力強く圧をかけてくる。

18. CASTLE

(M. Mathers, K Abdul-Rahman, P. Injeti, E. Alcock, L. Rodrigues) Produced by DJ Khalil for DJ Khalil Productions, LLC.

切なさたっぷりのヴォーカルが入ったあとは、力強いEminemのラップが物語を聞かせてくれるように展開。 音づかいも、どこかしら哀愁を漂わせてきます。時に激しく吠えるEminemもかっこいいわけで。

19. AROSE

(M. Mathers, B. White, A. McBroom) Produced by Rick Rubin

これはすごいぞ。あの「The Rose」をサンプリングして聞かせるEminemです。 さらにBarry White「I'm Gonna Love You Just A Little More, Baby」をサンプリングしてきました。この曲も二部構成のような作りで、面白いね。

9th Album『KAMIKAZE』● '18/8/31 ('18/11/2 on Japan) release

前作「Revival」からたったの8ヶ月で、次なる新作をドロップしてくるとは、びっくりだね。何でも、「Revival」があまりにも酷評されたものだから、その反撃も兼ねて、怒りをぶつけてきたEminem。 なるほど、タイトルも日本語起源の「KAMIKAZE」。言葉の如く特攻、突っ込んでいますね。聴かせるというよりかは、とにかく言葉で畳み掛けてくる。 重たいビートも自分のものにうまく昇華させ、これでもかと。とにかく汚く、怒りに満ち溢れているような感じなんだな。 ゲストも色々参加はしているし、映画主題歌や、日本のアニメの挿入曲をサンプリングしたりと、色々と工夫もされているので、そちらにも注目したい1枚。 とにかくEminemの勢いは止まることを知らないというわけですよ。お馴染みのスキットも入っているし、まだまだ突っ込んできますね。

1. THE RINGER

(M. Mathers, R. Fraser, L. Resto, K. Marrero, M. Jacobson, R. Spence, Jr) PART 1 PRODUCED BY Illadaproducer CO-PRODUCED BY Eminem PART 2 PRODUCED BY Ronny J

冒頭から飛行機の突っ込んだ音でインパクトを出してくる、アルバムのオープニングトラック。そして、とにかく言葉をたたみかけてくる。 どれだけ言いたいことがあるんだ、Eminem。どっぷりビートも強力で、Eminemの姿を大きく映し出す。とにかくスピーディーでマシンガンの如く、押し寄せてくる言葉の数々。 韻も踏んではリズミカルに。そして、酷評した奴らをダイナミックにディスりまくりだ。

2. GREATEST

(M. Mathers, M. Williams, J. Miller, K. Lamar, A. Hogan, A. Tiffith, J. Carter, J. Jenks, S. Woods) PRODUCED BY Mike Will Made-iT & Jeremy“Backpack”Miller

こちらも重たいビートと共に、早口で言葉をたたみかけてくるEminemのインパクトの大きさに圧倒される。 「Humble」「Woke Up Like This」のサンプリング使いも強力に。前作「Revival」がヒットしなかったことも、躊躇なく言葉にするんだ。 それでもなんだかんだ、世界で最高のラッパーと歌い誇るEminemがかっこいいんだな。

3. LUCKY YOU FT. JOYNER LUCAS

(M. Mathers, M. Samuels, J. Sweet, G. Lucas, R. Fraser) PART 1 PRODUCED BY Boi-1da & Jahaan Sweet PART 2 PRODUCED BY Illadaproducer ADDITIONAL PRODUCTION BY Eminem

縦ノリビートも重たく強力に。どっしりどっぷりする中でも、鋭くキリッとラップをぶつけてくるEminem。「俺をリスペクトしろ」と、訴えかけてきます。 さすが、マシンガン以上に早口なパートには圧倒されます。ここではJoyner Lucasを迎えてのコラボで、1つの曲の中で、雰囲気が変わったりと、変化もあって面白く聞かせてくれます。

4. PAUL (SKIT)

Performed by Paul D. Rosenberg, Esq.

間髪入れずにお馴染みのスキットへ。ポールからの留守電です。

5. NORMAL

(M. Mathers, R. Fraser, E. Bodin, Y. Nagano, F. Wallin, H. Wirenstrand, L. Griffiin Jr., M. Nichols, R. Sheldon) PART 1 PRODUCED BY Illadaproducer PART 2 PRODUCED BY S1 & Lonestarmuzik for S.K.P. Inc

「お前に普通になって欲しいんだ」「俺は普通になりたいんだ」と、言われてもねぇ、何が普通なんだろう。そんな疑問もさておき、Eminemが言葉をたたみかけてくる。 今回のトラックもかなりかっこいいな。Little Dragon「Seconds」の引用も面白い

6. EM CALLS PAUL (SKIT)

Performed by Eminem

再びスキット。ポールに対してのEminemからの留守電メッセージ。これまた、鋭く突き刺してきますね。

7. STEPPING STONE

(M. Mathers, L. Resto, M. Resto) PRODUCED BY Eminem ADDITIONAL PRODUCTION by Luis Resto

重たさたっぷりのトラックをバックに聴かせてくれるトラック。今回は、ラップだけでなく歌も聞かせてくれるEminem。 なかなか強力でドラマティックで、バックのトラックがかっこいいんだな。「俺の罪を洗い流す」と、懺悔するような雰囲気の中、D12の終わりを告げる。

8. NOT ALIKE FT. ROYCE DA 5'9

(M. Mathers, R. Montgomery, B. Chambers, R. Spence, Jr.) PART 1 PRODUCED BY Tay Keith ADDITIONAL PRODUCTION BY Eminem PART 2 PRODUCED BY Ronny J

ここではROYCE DA 5'9を迎えてのコラボ。どっしりビートにチキチキサウンドを加えて、トラックをお見舞いだ。 サビフックの淡々と語るように聴かせるEminemにちょっと怖さも覚える。見事な韻を踏んでいるけれども、無機的だなぁ。今回も色々な有名人をこき下ろしています。 これぞEminem、高速ラップもますます磨きをかけて光っています。

9. KAMIKAZE

(M. Mathers, T. Suby, J. Smith, D. Simon, B. Ervin) PRODUCED BY Tim Suby ADDITIONAL PRODUCTION BY Eminem

アルバムのタイトルチューン。特徴あるSEを加えて、どっしりビートと共にEminemが言葉をぶつけてくる。 日本語の「神風」も、戦争用語として英語にまでなり、さらにEminemの曲にまでになるとはね。ここではLL Cool J「I'm Bad」をサンプリングしているところもまた、1ネタかな。

10. FALL

(M. Mathers, M. Williams, L. Resto, B.J. Burton, J. Vernon) PRODUCED BY Mike Will Made-iT ADDITIONAL PRODUCTION BY Eminem

クールなトラックは、じっくりと聴かせてくれるような雰囲気を放つ。Eminem本領発揮の言葉の数々。 とにかく前回のアルバムが酷評されたから、その腹いせな言葉がどんどんと押し寄せてくるね。トラックの緊迫感がかっこいいね。

11. NICE GUY FT. JESSIE REYEZ

(M. Mathers, L. Resto, L. Griffin Jr., J. Reyez, F. Ball) PRODUCED BY Fred Ball and S1 for S.K.P. Inc.

Jessie Reyezを迎えては、いきなりソウルフルなヴォーカルで魅了してきます。その後はどっぷりビートともに、Eminemが言葉をたたみかけてくる。 「あなた、とっても最高にいい人」の後に「クソ野郎」という言葉の流れ、すごいな。

12. GOOD GUY FT. JESSIE REYEZ

(M. Mathers, R. Fraser, J. Reyez, Y. Yamada, L. Gomamoto, N.J. Aono) PRODUCED BY Illadaproducer ADDITIONAL PRODUCTION BY Eminem

「NICE」の後は「GOOD」と、これまた、随分とシャレの効いた流れ。 でもって、この曲では「東京喰種~トウキョウグール」の挿入歌「Glass Sky」をサンプリングして、いい効果を生み出しているんだな。 Eminemの淡々としたラップも、いい具合に引き立つ。中身はかなり攻めているけどね。

13. VENOM (MUSIC FROM THE MOTION PICTURE)

(M. Mathers, L. Resto) PRODUCED BY Eminem ADDITIONAL PRODUCTION by Luis Resto

映画「ヴェノム」の主題歌ということで、まさかEminemを起用してくるところもすごいな。 そんな期待に応えるように、Eminem、ラップをたたみかけてきます。重たいビートも何のその、汚い言葉も強力に突き刺してくる。

前へ戻る