album

1st Album『It's Better To Travel』● '87/5/11 release

上品でスタイリッシュ、ポップでキュートなSwing Out Sister記念すべき1st Albumは、1980年代を華麗に彩る音が満載。Swing Out Sisterの名を一躍広めたヒット曲「BREAKOUT」をはじめ、 デビュー曲「BLUE MOOD」、「SURRENDER」「TWILIGHT WORLD」「FOOLED BY A SMILE」と、5枚のヒットシングルを含む名盤です。 ブリットポップを軸に、ダンスやジャズなどを組み合わせて、スタイリッシュでおしゃれに聞かせてくれる音の魔術。3人の個性がぶつかり合って、見事なまでにSwing Out Sisterの音を構築する。 アーバンな風も、どこかしらロンドンな雰囲気を漂わせるね。メジャーコードで明るい曲や明るい歌詞のナンバーをはつらつに歌うコリーンが、 キラキラ輝くと同時に、マイナー調でちょっとダークな感じを漂わせながら、シックに歌を披露したりするコリーンもまた、かっこいいんだ。 そんなこんなで、まさしく「BREAKOUT」した名盤は、後世へと語り継がれるわけですよ。ただ、残念ながら、このアルバムを持ってドラムのマーティンが脱退。 音楽性の違いが理由みたいだけれども、残った2人は、このあと、バート・バカラックを目指して作り上げた傑作「Kaleidoscope World」へとたどり着くわけです。

1. BREAKOUT

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

頭のドラムの音で、すでにこの曲の印象が付いてくる。Swing Out Sisterといえば、この曲。躍るベースと華やかに吹き荒れるブラスセクションがポップに弾けるトラック。 ダンスサウンドやアーバンな音に包まれながら、「殻を破っちゃえ」的前向きな歌詞が背中を押してくれる。 コリーンのヴォーカルも、瑞々しくて元気を与える。永遠に歌い継がれる名曲ですね。

2. TWILIGHT WORLD (Superb, Superb Mix)

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

Swing Out Sister、4枚目となるシングル。イントロを長くして、ストリングスを大胆に聞かせてくれるミックスバージョンは、ちょっと妖しさを醸し出すアダルトなムードロック。 まさしくトワイライトワールドな雰囲気だね。終始、落ち着いた様子で、コリーンの伸びのあるヴォーカルが聞かせてくれる。 後半は、間奏でたっぷり、それぞれの音を聞かせてくれます。

3. AFTER HOURS

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

キーボードの広がるサウンドに包まれるバラードチューン。丁寧に綴られるメロディが、よりSwing Out Sisterの味わい深さを出してくるね。 間奏では、東京駅のアナウンスが使われているんだって。おしゃれな演出だね。ラストパートでは、なんとジャジーなビートでクールさを出してきた。

4. BLUE MOOD

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

記念すべきSwing Out Sisterのデビュー曲。でも、残念ながらヒットには恵まれなかったようで。 曲の方は、時代を表すポップなダンストラックで、クールに歌い上げるコリーンのヴォーカルがかっこいいんだ。シンセの音が入ってきては、ちょっとフロアを意識したようなつくりだよね。 でも、そこまで弾けることなく駆け抜けていった。

5. SURRENDER

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

Swing Out Sisterの3枚目となるシングルチューン。前作「BREAKOUT」のポップからは離れて、ちょっとクールな面を見せる。 これがまた、かっこいい仕上がりになったミディアムナンバーなんですよ。歌詞の方は、なんかグラマラスだなぁ。間奏のトランペットがまた、おしゃれだし、 ストリングスもクールに響きまくって、かっこいいんだよね。叫びみたいなのは、落ち着いたムードからの反動かな?

6. FOOLED BY A SMILE

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

アルバム「It's Better To Travel」から5枚目のシングルとなったポップチューン。これぞSwing Out Sisterな、華やかさ全開のおしゃれ要素満載ナンバーで、 聞いていて楽しくなってくる。とってもキャッチーなメロディが耳を引くね。歌っているコリーンはじめ、演奏全体から楽しさが伝わってくるようだ。 ラストはさらに転調して、拍車をかけてきた。日本では、CMソングとして使われていたことを覚えています。忘れもしない、Dydoドリンコの「Phi Phi」っていう飲料だ。

7. COMMUNION

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

アダルトなムードを漂わせるミディアムナンバー。低音ラインをゆくコリーンのヴォーカルがまた、深刻さを醸し出している様子。 メロディラインは丁寧に、味があって、じっくりと聞くことのできる曲。後半、間奏ではジャズ要素を前面に出しては、ムードたっぷりに。

8. IT'S NOT ENOUGH

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

いきなりギターが暴れるから、なんだと思った。けれども、そこからはポップなダンスナンバーを軽やかに聞かせてくれる。 でも、Swing Out Sisterの中では、結構アグレッシヴな部類に入るナンバーだよな。途中のギターも、エリック・クラプトンの「いとしのレイラ」みたいにうねりを上げたし、 歌詞からも強さを前面に出してきたトラックです。

9. THEME (from -“IT'S BETTER TO TRAVEL”)

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

アルバムのテーマソングとでも言うような、壮大なインストナンバー。 1篇のおしゃれな映画を見ているような、時にハラハラしたり、時にうっとりしたりと、山あり谷ありな展開で楽しませてくれる。

10. BREAKOUT (N.A.D. Mix)

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

M-1のリミックスチューンは、頭の部分で歌ではなくインストから入り、クラブの12インチ的な展開でスタート。 歌直前の深い音から、歌へと入る展開が素敵だね。ラストのギターソロも、いい味を出しています。オリジナルと音の方は、大きな変化はなく、足すか引くかなんだよね。

11. SURRENDER (Stuff Gun Mix)

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

静かな闇の中を切り裂いていくようなオープニングを聞かせてくれるリミックス。まずは、曲を聞かせてくれる流れで、結構SEで遊んでいるようにも思える。 間奏でのドラムプレイやキーボードソロに注目を引き寄せる。その後は、泣きのトランペットが登場。より、ムードの出たトラックです。

12. TWILIGHT WORLD (Gas Distress Mix)

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

途中にラップやナレーションを加えたミックス。それでも、曲の雰囲気を崩さずに、おしゃれに仕上がっているところはさすがだ。 でも、後半間奏のピコピコ部分には不思議な感じが漂っていますね。ラストのスキャットは、おしゃれ度をアップさせている。

Compilation Album『Another Non-stop Sister』● '89/5/25 release

ノンストップでSwing Out Sisterを味わいつくせ。ということで、大ヒットした名盤デビュー作「It's Better To Travel」に収録されているシングル曲の別バージョンや、 B面曲など、12インチナンバーを中心に集めた、日本独自企画盤の登場です。ジャケットの方は、元々シングル「Breakout」の物を流用ですかね。 ウキウキワクワクなS.O.S.を曲間を開けずにノンストップで聞かせてくれては、踊りまくる。シングルの別バージョンといっても、 劇的変化を遂げたわけではなく、クラブフロア対応のエクステンデッドなトラックで、1曲1曲をとことん堪能できるようなナンバーの数々。 大ヒット曲「Breakout」もバージョン違いが2曲収録されていて、どちらもひねりを効かせては、オリジナルとはちょっと違った雰囲気で聞かせてくれます。 そう、つまりはSwing Out Sisterの別の顔(Another)を見せてくれるんですよ。クラブ/フロア向けのトラックでも、やっぱりおしゃれに聞かせてくれるのです。

1. Breakout [New Rockin' Version]

大ヒット曲の別バージョンは、よりリズミカルになった印象でさらりと流れてゆくトラック。 まぁ、劇的変化があるわけではないし。でも、楽しさはやっぱり伝わってくるんだよね。オリジナルのロングバージョン的な感じだよね。

2. Twilight World [Edited Version]

エディットバージョンということもあり、大きな変化を見せることなく。トラックの魅力をぎゅっと凝縮したような感じで。

3. Dirty Money

ダンストラックをクールに仕上げて聞かせてくれるポップチューン。Swing Out Sisterが“汚い金”について歌うとは、驚きだけれども。 時代の色も出ていて、クールに通り過ぎてゆく。

4. Blue Mood [Dubbed-Up Version]

より激しさを増したアレンジで聞かせてくれるバージョン。ギターがかき鳴り、ベースが弾けては、キーボードも踊る踊る。 魅力たっぷりの120%でお届け。コリーンのヴォーカルも、エフェクトをかけては、ちょっと鋭いグルーヴを演出。後半の畳みかけがすごいね。

5. Surrender [Roadrunner Mix]

笑い声で始まるイントロに驚かされる。その後も、静かなトラックのバックでギターが声を上げるし。 オリジナルよりも、ドラムの音にパンチが効いているね。そこに、中盤のブレイクが緊張感を生んで、かっこいい。その後のスキャットハーモニーでの味付けもファニーだ。

6. Fooled by a Smile [Ralph Mix]

馬が嘶いたあとは、ストリングスが大胆にフィーチャーされては響き渡るオープニング。 その後も犬の鳴き声が入ってきたり、チェンバーのような輝く音が入ってきたりと、幻想的な雰囲気を出してきた。歌が入ってくると、オリジナルのイメージをそのままに、 ポップに展開。途中、ヴォーカルに手を加えるところは、S.O.S.らしい遊びを聞かせてくれたね。最後はアコーディオンが流れて、おしゃれに締める。

7. Another Lost Weekend [Long Version]

緊迫感の中、キーボードやドラムの音が入ってきては、クールなムードとともに進行。ベースがまた、どっしりと音を放つポップチューン。 間奏では、いろんな音をぶつけてきた。なんだか、おもちゃ箱みたいな曲だね。ロングバージョンで、とことん聞かせてくれます。

8. Fever

グツグツ煮込んだような音を聞かせてくれる、Swing Out Sister流ダンスポップに仕上げたチューン。 おしゃれでクールなイメージからはちょっと離れて、なんか斬新に思えるね。やはりフロア向けのアプローチという部分で、結構作りこんできている。

9. Breakout [Horny Version]

大ヒット曲のトラックに乗せて、トランペットのフリースタイルで聞かせてくれる斬新なバージョン。 これまた、コリーンのヴォーカルとはまた違う色で、なんだか自由に伸び伸びとした展開が広がってゆく。

2nd Album『Kaleidoscope World』● '89/5/25 (2010.02.24 reiisue on Japan) release

Swing Out Sisterの2枚目となるオリジナルアルバム。ドラムのMartinが脱退したことにより、2人組として再スタートを切ったS.O.S.。 でも、そのスタイリッシュでおしゃれな要素は、さらに磨きがかかっています。 今作を制作するにあたり、映画音楽を聞きに聞きまくったということで、とっても洗練されたトラックで魅了してくる。憧れのBurt BacharachやEnnio Morriconeみたいなおしゃれサウンド満載。 シングルにも顕著に出ているよね。「You On My Mind」の爽やかでスタイリッシュな音や、「Forever Blue」のうっとりバラードで生きるオーケストレーションが見事なまでに楽曲を盛り上げる。 その「Forever Blue」と「Precious Words」のオーケストラを担当したのはJimmy Webb。どうせだったら、全曲のオーケストラアレンジをやってほしかったな。 そのほか、「Masquerade」など、とにかく映画のようなドラマティックな仕上がりにうっとり。もはやSwing Out Sisterの音楽が確立されたような名盤ですね。

日本盤には、インストなどのボーナストラックを追加。このインストがまたすごい。これだけで十分に聞き応えがあるんだよね。この3曲のインストの力が相当ハンパないです。

Swing Out Sisterの名盤、1stと2ndをリマスター。紙ジャケット仕様、そしてボーナストラック追加。そしてSHIM-CDと、いたせりつくせりのリイシュー盤が登場。 この2nd、「+6」となっていますが、実質、「THE WINDMILLS OF YOUR MIND」の+1ですね。しかし、リマスターって、ここまで音が変わるものなんだね。驚くばかりです。 ストリングスの音がきめ細やかになって、より繊細さが伝わってきます。音のバランスも整って、よりゴージャスなS.O.S.ワールドをお届け。

1. YOU ON MY MIND

Produced by Paul Staveley O'duffy (Connell, Drewery, O'duffy)

とっても爽快でスタイリッシュなアップテンポチューン。ポップに弾けるサウンドをバックに、Corinneがとっても楽しそうに歌うから、聞いていてこっちも気持がよくなるね。 ブラスセクションも彩りを加える豪華な1曲。とにかく清々し1曲で、突き抜ける。 清涼感たっぷりで、ドライブミュージックにも最適ですね。2枚目のアルバム「Kaleidoscope World」から、1枚目のシングルとしてヒットを記録。

2. WHERE IN THE WORLD

Produced by Paul Staveley O'duffy (Connell, Drewery)

ポップなサウンドとエッジの効いた音が織りなすシングルナンバー。 マイナー調のメロディパートは妖しくSwing Out Sisterの華麗な部分が見え隠れする。 一転して、サビパートはポップで爽やかに。ブラスも華やぎおしゃれに。バックヴォーカルとのハーモニーや掛け合いもいい味。 ラストはまた、曲調がガラッと変わっておしゃれ映画のサントラのような優雅なサウンド。

3. FOREVER BLUE

Produced by Paul Staveley O'duffy (Connell, Drewery)

イントロがメロウで、おしゃれ。ムードたっぷりで、これぞSwing Out Sisterのバラードですね。 3拍子でゆったりと聞かせてくれます。ここではJimmy WEBBによるオーケストラアレンジがゴージャスに彩って、 感動の1曲に仕上がっています。切なくも悲しい気持ちを少しでも和らげるような、Corinneのヴォーカルもいい味を出しています。

4. HEART FOR HIRE

Produced by Paul Staveley O'duffy (Connell, Drewery,)

ポップなナンバーでもあり、意外とゴージャスでもあり。サビでの重厚コーラスが大きく盛り上げます。フリューゲルホルンの音も柔らかく。 そして、オーケストラの華やかさでカラフルに。

5. TAINTED

Produced by Paul Staveley O'duffy (Connell, Drewery, Jackson)

1st Albumをもって脱退したMartinの置き土産?プログラミングを生かしたポップなトラック。Corinneのヴォーカルが鋭さを放つ。 久しぶりにクールさを前面に出したSwing Out Sisterです。

6. WAITING GAME

Produced by Paul Staveley O'duffy (Connell, Drewery)

ピコピコプログラミングビートとポップに弾むキーボードの音。そして華やぐブラスの音と、優雅に躍るストリングス。これ以上のものもないくらいに、 Swing Out Sisterな音を届けてくれるシングルナンバー。なんでこんなにウキウキワクワクさせてくれるんでしょうか。詞は切ないけれどね。 爽やかで清々しく、駆け抜けていきます。 ちなみに、小沢健二と小山田圭吾でおなじみ、フリッパーズギターが「カメラ!カメラ!カメラ!」でこの曲のブラスをサンプリングしているそうじゃないですか。

7. PRECIOUS WORDS

Produced by Paul Staveley O'duffy (Connell, Drewery)

映画のサウンドトラックのような、おしゃれな雰囲気が漂ってきます。この曲もオーケストラアレンジでJimmy WEBBが参加。とっても優雅な音が響きます。 この曲のドラムプログラミングも、脱退したMartinなんだね。歌詞は切ないけれども、美メロを聞かせてくれます。このアルバムの中で、一番好きかも。 ゴージャスなのに華美過ぎず。Swing Out Sister流のおしゃれが生きた楽曲。

8. MASQUERADE

Produced by Paul Staveley O'duffy (Connell, Drewery)

美しくもはかない映画の世界を音に表したような1曲。メランコリックなギターの音色、そして物憂げなキーボードの音。サビでは重厚なコーラスがいいね。 もうね、その世界へと誘ってくれるんです。本人たちも言っているように、ほとんどEnnio Morriconeの世界。コーラスとのハーモニーが本当に美しいんだ。

9. BETWEEN STRANGERS

Produced by Paul Staveley O'duffy (Connell, Drewery, Jackosn)

とってもポップでブラスも華やぐミックスチューン。 この曲も前作「It's Better To Travel」寄りな音楽だね。なるほど、Martinがドラムプログラミングで参加している。意外と高音ヴォーカルを聞かせてくれるCorinneがいいね。

10. THE KALEIDOSCOPE AFFAIR

Produced by Paul Staveley O'duffy (Connell, Drewery)

本編ラストを飾るインストナンバー。3拍子のリズムに乗って、優雅に音が舞います。映画のエンディングやエンドロールを飾るようなゴージャス感があっていいね。 しかも、途中からすぃんぐジャズみたくなってエンド。おしゃれだ。

11. CONEY ISLAND MAN

Produced by Swing Out Sister (Connell, Drewery)

Corinneのスキャットが華麗に舞うインストチューン。深く高く、自由に聞かせてくれるスキャットが美しい。 哀愁な雰囲気も吹き飛ばすようなスキャットがやっぱりおしゃれなんだ。

13. FOREVER BLUE (STRING MIX)

Produced by Paul Staveley O'duffy (Connell, Drewery)

ストリングスをじっくりと味わえるインストナンバー。まるで映画の音楽のように、華やかさがあっていいね。

15. TAXI TOWN

Produced by Swing Out Sister (Connell, Drewery)

イントロからスリリングな雰囲気が出ているよね。トラック的には1st Album寄りの音ですね。長いイントロを経て、Corinneの優雅なヴォーカルが舞う。 タクシーの街。どこだろう。ロンドンだったら、黒いタクシーをイメージしやすいね。全体的にはクールなナンバー。

16. THE WINDMILLS OF YOUR MIND

Produced by Paul Staveley O'duffy (Connell, Drewery)

ピアノでしっとりと聞かせるバラードナンバー。映画「華麗なる賭け」のテーマソングをSwing Out Sisterが披露。 やっぱりピアノ1本というのがポイントかな。切なくはかなく。Corinneのヴォーカルが艶っぽく。さすがは映画のテーマ曲なだけあって、ドラマティックだね。

Compilation Album『Swing3 (Swing Swing Swing)』● '90/2/5 release

Swing Out Sister来日記念盤としてリリースされた日本限定のコンピレーションアルバム。 現存曲の別バージョンを中心に収録しては、Swing Out Sisterの別の面を見せてくれるというもの。 しかし、頭から4曲は、以前リリースされた「Another Non Stop Sister」と同じというのは、何だか残念だな。 それでも、本国イギリスでしかリリースされていないシングル曲のB面を収録したりと、貴重なトラックもあって、重宝できるアイテムであります。 「Fooled by a Smile (Phi Phi Mix)」の“Phi Phi”って、当時日本でタイアップが付いていたダイドーの炭酸飲料からだよね。

5. WAITING GAME (Ulti Mix)

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

ピコピコイントロから陽気に音を張り巡らすミックス。途中でギターとブラスも入ってきては、パワーアップ。 シングルの持つ爽やかさとリミックスの持つクールさがうまく合わさったナンバーに仕上がった。約7分のロングラン。

6. FOOLED BY A SMILE (Phi Phi Mix)

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister

イントロからストリングスがゴージャスに彩る“フィフィ”ミックス。 そして、ブラスも入ってきては、どんどんと力を増してゆく。サビでようやくドラムビートが入って来た。 2番からはいつもの鮮やかポップなサウンドで。後半のパーカッションの暴れっぷりもタオにそうだな。

8. WAKE ME WHEN IT'S OVER

produced by Paul Staveley O'duffy written by Swing Out Sister and Paul Machiavelli

どっぷりとビートを打ち込んでくるクールでポップなナンバー。 なんかSwing Out Siterのアナザーサイドな楽曲だよね。つかみにくいというか、不思議な雰囲気が漂います。

3rd Album『Get In Touch With Yourself』● '92/6/23 (1992.05.16 on Japan) release

Swing Out Sister、前作「Kaleidoscope World」から約3年振りとなる、3枚目のオリジナルアルバムが登場。 前作のBurt Bacharach風おしゃれサウンドとは一転して、今作では、とことんグルーヴを届けて、クールに聞かせてくれる。 それでいて、おしゃれなんですよ。しかも、アルバムからの1st Singleが、カバナンバー「AM I THE SAME GIRL」で来るとはね。 ポップでキャッチー、グルーヴでおしゃれときたら、もうS.O.S.の魅力がたくさん詰まったアルバムですよ。 ただ、シングルナンバー以外の曲となると、アルバムタイトルチューンを除いて、小粒感が否めないかな。 キャッチーさはあるんだけれども、グルーヴアプローチに走った分、ディープな印象がします。ただ、やっぱりそこはSwing Out Sister。ストリングスを施したりしては、おしゃれ風が吹くわけだ。 最後の展開で、インスト2曲を続けて、というのがなんだかもったいない気もするんだな。前作とは雰囲気が違う分、もう少々、歌を聴かせて欲しかったかな、というのが個人的本音です。

日本盤は、ボーナストラックを1曲追加収録。1st SingleのB面「SPIRIT MOVES」。ただ、どうしてその位置に配するのか?という疑問が生じますね。

1. GET IN TOUCH WITH YOURSELF

Produced by Paul Staveley O'duffy

3枚目のオリジナルアルバムのオープニグを飾るタイトルチューンは、おしゃれというよりかはクールな印象を放ち、スタイリッシュに聞かせてくれるグルーヴチューン。 肩で風を切って歩くように、堂々とした印象もありますね。間奏でもトランペットがキリッと決めてくれますね。いつもと違うS.O.S.、いつもと同じS.O.S.が混在します。

2. AM I THE SAME GIRL

Produced by Paul Staveley O'duffy

3枚目のオリジナルアルバム「GET IN TOUCH WITH YOURSELF」から、1枚目のシングルナンバー。Barbara Acklinのヒットナンバーをカバー。 これぞSwing Out Sisterなアレンジで、ポップで華やかに。ブラスが吹き荒れては、心地の良いグルーヴを送り込んできます。 こんなに楽しいナンバーの仕上がりは、とても気持ちがいいね。それでいて、オリジナルの持つソウルフルな雰囲気もきちんと伝えてきます。

3. INCOMPLETE WITHOUT YOU

Produced by Paul Staveley O'duffy

グルーヴなビートで始まり、鮮やかなシンセサウンドでまとってくるミディアムチューン。 「あなたがいないと完璧じゃない」という思いを軽快なトラックに乗せて、おしゃれに聞かせてくれるSwing Out Sisterです。 伸びやかなCorineのヴォーカルに、キャッチーなサビパート。シングルにしてもいいくらいの力がありますね。

4. EVERYDAY CRIME

Produced by Paul Staveley O'duffy

ちょっとダークで、ちょっと繊細で、ちょっとクールなミディアムグルーヴチューン。淡々とした雰囲気の中で、伸びやかなヴォーカルが響き渡る。 その流れで、Cメロに突入すると、躍動感がアップしては、盛り上がりますね。陰のあるトラックで、おしゃれに仕上げてしまうマジックは、さすがS.O.S.。

5. CIRCULATE

Produced by Paul Staveley O'duffy

どことなくラテンな印象もするミディアムチューン。グルーヴ溢れるトラックに、心地よく体を動かしたくなるナンバーだね。 それでいてジャジーな雰囲気も醸し出す、おしゃれなSwing Out Sister。

6. WHO LET THE LOVE OUT

Produced by Paul Staveley O'duffy

アップテンポのグルーヴチューン。マイナー調のメロディがとってもおしゃれに映えます。かき鳴るギターや弾むシンセサウンドなど、所々で効果を出しているね。 冷たく無機的な雰囲気を出すビートにも力があります。

7. UNDERSTAND

Produced by Paul Staveley O'duffy

こちらもどっしりとグルーヴィーなトラックで聞かせるナンバー。イントロとか、ちょっとサイバーな雰囲気もあってかっこいいじゃないですか。 久しぶりに高音ヴォーカルが響き渡る。Bメロの手拍子やサビのコーラスといい、見事に飾っているけれども、全体的にはあまり目立った印象がないね。

8. NOTGONNACHANGE

Produced by Paul Staveley O'duffy

アルバム「GET IN TOUCH WITH YOURSELF」から2枚目のシングルとしてカットされたナンバー。 イントロで美しくストリングスを彩った後は、ポップなビートに乗せて聞かせるグルーヴチューン。小粋なギターや繊細なストリングスが飾って、S.O.S.のパワーアップした曲を届ける。 おしゃれでクールな彼らは健在だね。間奏のストリングスが、ダイナミックでかっこいいです。

9. DON'T SAY THE WORD

Produced by Paul Staveley O'duffy

弾むグルーヴトラックに乗せて、のびのびと歌うCorineが印象的なミディアムナンバー。 正直、歌詞はあまり意味を持たないものだけれども、まぁ、ノリとか雰囲気だよね。S.O.S.だからこそ、おしゃれな仕上がりなのです。

10. LOVE CHILD

Produced by Paul Staveley O'duffy

これまた軽快にグルーヴトラックを放ってくるアップチューン。 伸びやかなCorineのヴォーカルと、妖しくダークなトラックが不思議なS.O.S.ワールドを作り上げる。どっしりとした展開に、ギターも鳴り響いて、濃さが出ているね。

11. SPIRIT MOVES

Produced by Swing Out Sister and Stuart James

ギターをメインに、淡々と響き渡るドラムビートにシンセの緊迫感が生み出す ドラマティックチューン。Corineのヴォーカルにも冷たくクールに。S.O.S.のスタイリッシュな面がよく出た曲だね。

12. I CAN HEAR YOU BUT I CAN'T SEE YOU (Instrumental)

Produced by Swing Out Sister and Stuart James

インストナンバー。どちらかといえば、前作「Kaleidoscope World」の、サウンドトラックの世界を引き継いだような、 クールでスタイリッシュな雰囲気を振りまいているね。Corineのコーラスも、おしゃれに味付け。淡々としたビートを、ゴージャスサウンドが鮮やかに染めてゆく。

Compilation Album『Swing Out Singles』● '92/10/7 on Japan release

「Another Non-stop Sister」「Swing3」と、日本限定でアナザーサイドを見せてくれたSwing Oust Sister。再び日本限定でBサイド集をリリース。 収録曲は、日本で未発売のシングルナンバーのB面などが中心になっているけれども、オープニングの「notgonnachange」から、 いきなりFrankie Knucklesによるリミックスチューンを放ってくるとは、強力だなぁ。ラップの入った「am i the same girl (bubba’s version)」も、斬新で新鮮です。 10分を超える「Alone」は、5分経過以降、引っ張る引っ張る。それに比べると、「waiting game (extended version)」や「you on my mind (extended version)」はすでに発表済みなので、 ここに来ての再収録は、ちょっと物足りなさがあるかな。 「Alone」の長さはあるにしろ、全7曲では、ちょっと寂しい。あまりシングル集という面は見せていませんね。

1. notgonnachange (classic club mix)

remix and additional production by frankie knuckles for def mix productions

シングルナンバーを、Frankie Knucklesがリミックス。 冒頭から、4つ打ちビートをかましては、よりグルーヴィーに変身。ニヤリとさせてくれるほどに、かっこいいミックスに仕上がっています。 キーボードのプログラミングで、富家哲が参加しているところにも、注目だね。

2. breakout

(connell / dreary / jackson) produced & mixed by paul staveley o’duffy

大ヒットナンバーのニューバージョン。イントロからファンキーなヴォイスや、トランペットが響き渡ったりと、粋なトラックだね。 2分くらいしてから歌が始まるけれども、あまりオリジナルとは変わっていない印象だな。 でも、間奏から2番にかけてのトランペットが、ガッツリと聴かせてくれますよ。7分じっくりと、ブレイクアウト!

3. am i the same girl (bubba’s version)

(recordd / sanders) produced & mixed by paul staveley o’duffy

トラック自体は、アルバム「Get In Touch With Yourself」と同じだけれども、間奏でラップが挿入されて、斬新な印象になったね。 それでいて、スタイリッシュな雰囲気は保ったままなので、かっこいいんですよ。

4. waiting game (extended version)

(swing out sister) produced by paul staveley o’duffy

イントロを少々伸ばして期待させるバージョン。オリジナルよりもピコピコ感が増したかな?あと、ギターの音も際立ってきた。 特にエンディングでは、自由気ままに躍っています。オリジナルよりも約2分のロングバージョンです。

5. notgonnachange (dash 1 mix)

remix by paul staveley o’duffy & Swing Out Sister

よりグルーヴが強調されたリミックスバージョン。最初はインストで引っ張り、 ようやく2分を過ぎたところでヴォーカルが入ってきました。意外とストリングスが聞こえてくるね。

6. alone

(connell / drewery) produced by swing out sister

クールなサウンドで、かっこいいS.O.S.を聞かせてくれるナンバー。そして、意外とギターがエッジを聞かせて響かせるんだ。 シンセの音もスタイリッシュに。感想でもピアノが滑らかに響いていて、かっこいいなぁ。ラストでも業を披露。約12分のヴォリューム。

7. you on my mind (extended version)

(connell / dreary / jackson) produced by paul staveley o’duffy

イントロで映画のような会話をちょこっと付け足し。 本来2番のメロディパートをぽっかりと空けて、後ろに持って来たり。間奏を長くして、ピアノの滑らかな音を聞かせてくれたり。

Live Album『LIVE at JAZZ CAFE』● '93/3/25 on Japan release

Swing Out Sister、初となるライブアルバムは、ロンドン北部にあるジャズカフェにて行われたライブの模様を収録。 しかもこの作品、なんと日本のみでのリリースという、彼らからの特別プレゼント。これが本当に嬉しいですね。 さて、内容はというと、アルバム「Get In Touch With Yourself」リリース後ということで、そのアルバムからのナンバーや、彼らの代表曲を中心にプレイ。 もはやベテランの域に達する演奏と、ノリの出た楽しさがダイレクトに伝わって来ます。やっぱり、生音のダイレクト感がストレートにぶつかって来ては、ライブ熱がすごい迫ってくる。 グルーヴィーだった「SURRENDER」がよりジャズアプローチになったり、演奏面でも違いを感じられて、楽しい作品です。 ラストはメドレーで締め、もっともっとパフォーマンスを楽しませて欲しいと感じさせてくれます。

まずはM-1からスタート。オリジナルのグルーヴを放ちながら、滑らかに聞かせるステージ。フルートが舞って、より一層、おしゃれな味付けになっています。一転して、間奏のギターソロはエッジが効いていてかっこいいぞ。 そして、爽やかにM-2。ブラスが入って爽やかなんだけれども、サウンドに重みがあって、パンチがありますね。ただ、バンドとしての音で届けられているので、結構力強さを感じるね。 グルーヴィーなジャズアレンジで聴かせてくれるヒットチューンM-3。代わり様がかっこいいね。アダルトフレーバーたっぷりで、濃厚かつおしゃれです。間奏では、スキャット疲労でうっとり空間を作ります。 ダークでおしゃれなM-4。じっくりバンド演奏を味わい深く聴かせてくれるのと同時に、丁寧に歌い上げるCorinneが印象的です。間奏ではテンポが変わって、トランペットやサックスとともに、ベースのラインがよりかっこいい音で魅了してきました。 ザックリというよりかは、じっくりと聴かせてくれるM-5。ウエットに富んだ落ち着き感で、よりグルーヴィな世界へと連れて行ってくれます。ラストのコーラスパフォーマンスが聞き所だね。曲の新たな魅力を引き出しているような時間だね。 クールに聴かせるM-6。熟した音で、じっくりと曲の世界へと連れて行ってくれるS.O.S.。Corinneのヴォーカルも華麗なパフォーマンスですね。間奏ではギターがモノを言うけれども、全体的には落ち着いた雰囲気で。そして、後半、パーカッションのパフォーマンスが熱を帯びて、ライブの興奮をダイレクトに伝える。 カバーナンバーのM-7も、より瑞々しさを増したようなパフォーマンスだね。歌っている本人が楽しそうな印象が、ストレートに伝わってきます。後半のレゲエ調へのアレンジ変身も、ライブならではだね。 イントロでドカドカとドラムが暴れて、さらにキーボードも参戦して始まるM-8。次第にスローになっては、セッションみたいな感じでスタート。オリジナルのポップさを残しつつ、ライブならではの音で楽しませてくれます。サビの滑らかなアレンジが心地よさを伝えてくるね。間奏では、ブラスが華やかに盛り上げてきます。これぞヒット曲の力。ラストは拍手喝采。 オリジナルのアレンジからガラッと変わったM-9。よりクールなジャズアレンジで、おしゃれでかっこよく聴かせてくれます。間奏での聴かせるパートが好きだな。そこから歌い上げていく流れで、クライマックスを迎えます。これがライブの醍醐味だよね。 メドレーのM-10。まずはアップテンポな音をバックに、クールにCorinneが歌い上げる「Who Let The Love Out」。 「Expansions」では間奏がアグレッシヴ。流れるように「Coney Island Man」。とっても優雅な音ですよ。さらに、そこからしっとりと「Wives&Lovers」で聴かせて、終了です。

4th Album『THE LIVING RETURN』● '94/9 (1994.08.10 on Japan) release

Swing Out Sister、通算4作目となるアルバムは、CorrineとAndyの2人がメインとなって作り上げた意欲作。 おなじみStaveley O'duffyの手を離れての作品は、これまでの路線とは違った角度から、おしゃれに攻めて来ます。 先行ナンバーとしてカットされた「LA LA (MEANS I LOVE YOU)」のカバーを筆頭に、シングルナンバー「BETTER MAKE IT BETTER」のようなファンクグルーヴを取り入れて、 これまでのジャズ/ポップ/ロックなテイストをさらに盛り込んで、おしゃれに空間を提供してくれます。 時にポイントとなってくるのは、より上品かつ大胆になったCorinneのヴォーカルかな。 自信に満ち溢れたような歌声で、背中を押してくれます。 そのほか、10分にも及ぶ「MAKING THE RIGHT MOVE」、インストチューン「LOW DOWN DIRTY BUSINESS」など、捻りを加えた楽曲で、 今までのS.O.S.のイメージを変えてくれるようなナンバーもあって、楽しませてくれました。

1. BETTER MAKE IT BETTER

PRODUCED BY RAY HAYDEN FOR OPAZ PRODUCTIONS CO-PRODUCED BY SWING OUT SISTER WRITTEN AND ARRANGED BY ANDY CONNELL AND CORINNE DREWERY

どっぷり流れるビートを打ち込んでは、グルーヴィーな展開を示すミディアムチューン。 濃いのにおしゃれなところは、さすがS.O.S.ですな、パワフルなコーラスの味つけもベターに。クールな流れの中で、死を扱った詩が響き渡るのに、全く悲壮感を感じさせない約7分のナンバー。

アルバムから2枚目のシングルとしてカット。その際、約4分ほどのエディットバージョンで収録。

2. DON'T LET YOURSELF DOWN

PRODUCED BY RAY HAYDEN FOR OPAZ PRODUCTIONS CO-PRODUCED BY SWING OUT SISTER WRITTEN AND ARRANGED BY ANDY CONNELL AND CORINNE DREWERY

こちらの曲もグルーヴィーな雰囲気を出したミディアムチューン。NYのHIP-HOPなテイストを出したかったと本人談。 でも、やっぱりS.O.S.らしいおしゃれな味付けになっているよね。ブラスしかり、コーラスしかり、盛り上げてはやっぱりファッショナブルな曲に仕上がっています。

3. ORDINARY PEOPLE

PRODUCED BY RAY HAYDEN FOR OPAZ PRODUCTIONS CO-PRODUCED BY SWING OUT SISTER WRITTEN AND ARRANGED BY ANDY CONNELL AND CORINNE DREWERY

しっとりイントロを経た後は、リズミカルなファンキーグルーヴチューン。玄人な音はベテランの味付け。 かなり上品な味を際立たせてきました。Corinneのヴォーカルも表情豊かです。

4. MAMA DIDN'T RAISE NO FOOL

PRODUCED BY RAY HAYDEN FOR OPAZ PRODUCTIONS CO-PRODUCED BY SWING OUT SISTER WRITTEN AND ARRANGED BY ANDY CONNELL AND CORINNE DREWERY

シングルマザーの歌だね。自分はお利口さんになった、ママはバカな人なんて育てなかったのと、母親応援歌。 そんな歌詞をおしゃれなサウンドに乗せて、軽やかに聞かせてくれます。

5. DON'T GIVE UP ON A GOOD THING

PRODUCED BY RAY HAYDEN FOR OPAZ PRODUCTIONS CO-PRODUCED BY SWING OUT SISTER WRITTEN BY CONNELL / DREWERY / WILSON / JOHNSON / CANSFIELD ARRANGED BY ANDY CONNELL AND CORINNE DREWERY

グルーヴィーかるファンキーに。かなり濃いめの音を投入しては、熱く聞かせてくれるS.O.S.。伸びやかかつ、狙っているようなヴォーカルがおしゃれだね。 滑らかで軽やかで、今までと新しさを組み合わせています。

6. MAKING THE RIGHT MOVE

PRODUCED BY RAY HAYDEN FOR OPAZ PRODUCTIONS CO-PRODUCED BY SWING OUT SISTER WRITTEN AND ARRANGED BY ANDY CONNELL AND CORINNE DREWERY

ゴージャスな雰囲気のイントロ。そして、アナログ感を出す音にこだわりを感じさせるミディアムスローチューン。 ベースのラインがこれまたかっこいい。そして、実に深くてじっくりと聞かせてくれる。ゆったり心地良くて、曲の世界に浸れます。 後半は、濃厚なインストに変身して、トータル10分超。

7. LA LA (MEANS I LOVE YOU)

PRODUCED BY SWING OUT SISTER WRITTEN BY BELL / HART ARRANGED BY ANDY CONNELL AND CORINNE DREWERY

4枚目のアルバムからのリードナンバーは、The Delfonicsのカバーチューン。ソウルチューンをS.O.S.の味付けで、ジャジーかつポップに変身。 全体からおしゃれな匂いが漂って来ます。伸びやかで楽しそうなCorinneのヴォーカルも印象的。さらに盛り上げてくるブラスやギター、コーラスがいい感じ。 まさしくSweet&Mellowな1曲。

Editバージョンは約1分ほど短くなってコンパクト。

8. FEEL FREE

PRODUCED BY RAY HAYDEN FOR OPAZ PRODUCTIONS CO-PRODUCED BY SWING OUT SISTER WRITTEN AND ARRANGED BY ANDY CONNELL AND CORINNE DREWERY

勢いよくドカドカドラムが入ってきては、エッジの効いたギターもほとばしるクールなファンクロックチューン。 伸びやかかつ大胆に、とにかく濃いSwing Out Sisterがここにいます。メロディアスで、なかなかキャッチーに展開。

9. STOP AND THINK IT OVER

PRODUCED BY RAY HAYDEN FOR OPAZ PRODUCTIONS CO-PRODUCED BY SWING OUT SISTER WRITTEN AND ARRANGED BY ANDY CONNELL AND CORINNE DREWERY

イントロからメロウなギターが味ついたミディアムチューン。濃いのに、清々しさあるところが、Swing Out Sister流。アナログな雰囲気を出して、渋く聞かせてくれます。 特にギターの活躍に注目。アルバムの中でも、Andyのお気に入りだそうです。

10. THAT'S THE WAY IT GOES

PRODUCED BY RAY HAYDEN FOR OPAZ PRODUCTIONS CO-PRODUCED BY SWING OUT SISTER WRITTEN BY CONNELL / DREWERY / WILSON / JOHNSON / CANSFIELD ARRANGED BY ANDY CONNELL AND CORINNE DREWERY

イントロからしてクール。ジャムセッションで誕生したというナンバー。 軽やかなバンドサウンドに、伸びやかなヴォーカルを乗せるCorinneが印象的です。スキャットもいい感じだね。

11. ALL IN YOUR MIND

PRODUCED BY RAY HAYDEN FOR OPAZ PRODUCTIONS CO-PRODUCED BY SWING OUT SISTER WRITTEN AND ARRANGED BY ANDY CONNELL AND CORINNE DREWERY

O PESADELO DOS AUTORES

PRODUCED BY RAY HAYDEN FOR OPAZ PRODUCTIONS CO-PRODUCED BY SWING OUT SISTER WRITTEN BY CONNELL / DREWERY / WHITE / MOREIRA / WERNECK / REIS / WONDER / MOY / COSBY / LINS / MARTINS / DE OLIVEIRE / HANCOCK / MAUPIN / BURICK ARRANGED BY ANDY CONNELL AND CORINNE DREWERY

ブラジリアンテイストを含んだゆったりミディアムナンバー。 バンドの濃厚な演奏と、渋いCorinneのヴォーカルがかっこいい空間を作り上げる。中盤では、スキャット共に、Airto Moreira「Tombo in 7/4」のフレーズも使用して、軽やかに聞かせてくます。 さらにはパーカションもアグレッシヴに暴れる9分超。

12. LOW DOWN DIRTY BUSINESS

PRODUCED BY RAY HAYDEN FOR OPAZ PRODUCTIONS CO-PRODUCED BY SWING OUT SISTER WRITTEN BY CONNELL / DREWERY / WILSON / JOHNSON / CANSFIELD ARRANGED BY ANDY CONNELL AND CORINNE DREWERY

インストナンバー。ファンクのごとく、熱くて厚い音をミュージシャンたちが奏でています。 楽しい雰囲気がありながらも、やっぱりがっつりと濃いね。ただ、終わり方が唐突。

Compilation Album『The Best of Swing Out Sister』● '96/2/5 ('96/2/5, '96/8/25) on Japan release

イギリス出身の2人組おしゃれユニット、Swing Out Sister初となるベストアルバム。まさしくベストな選曲で、これまでの活動を振り返っています。 大ヒットナンバー「BREAKOUT」はじめ、「SURRENDER」「YOU ON MY MIND」「NOTGONNACHANGE」「WAITING GAME」「WHERE IN THE WORLD」などなど、 これまでリリースした4枚のアルバムの中から、美味しいとこどりで抽出。ポップなサウンドから、Bacharach風ゴージャスサウンド、さらにグルーヴィーな音使いだったりファンクになったり、いろいろな音を取り入れていながらも、一貫しておしゃれテイストなのは、やっぱりSwing Out Sisterが持つ魅力だからこそでしょうね。 新曲「HEAVEN ONLY KNOWS」も味わい深いバラードに仕上がっています。 とにかくとことん、洗練された歌を届けてくれた2人組、この先も楽しみになって来ますね。

ドラマ主題歌となった「NOW YOU'RE NOT HERE」が大ヒットを記録しているSwing Out Sisterが、つい先日発売された初のベストアルバムを早くもマイナーチェンジして再リリース。 ラストに収録されていた「BREAKOUT」のリミックスを外して、大ヒット中のシングル「NOW YOU'RE NOT HERE」をど頭に入れて来ました。 これはずるいなぁ、レコード会社。インパクトがあるから、もちろん大ヒットを記録ですよ。

16. BREAKOUT [Carnival Mix]

(Swing Out Sister)

まさしくブラジリアンな音使いでイントロから楽しませてくれます。最初はリズムがメインになっていて味気ないんだけれども、 次第に音が追加されてゆき、鮮やかに色づいていく。そこまでがっつりと変わったわけではなく、オリジナルにノリが追加された感じだね。

Compilation Album『the big elsewhere』● '96/12/5 release

大ヒットシングルナンバー「NOW YOU'RE NOT HERE」のアレンジバージョンを多数収録したEP。 うっとり、オシャレな雰囲気で包み込んでくれる、これぞSwing Out Sisterなナンバーだったバラードチューンが、より一層オシャレに変身。 3拍子のワルツになったり、より深いアレンジを聴かせてくれたりと、様々な表現で展開。元々の曲がドラマティックでオシャレすぎて、どの曲もそれはそれは、オシャレに映えます。 ヴォーカルトラックがオリジナルの1点だけというのが、ちょっと残念気分かな。それでも、心地よい1枚に仕上がっています。

2. Daddy Macks Back

3拍子のまったりジャズアレンジ。その中を縫うように、キーボードのメロディが味を加えてくる。 オリジナルのオシャレなテイストをさらに引き伸ばしたアレンジになっています。後半では、ビッグバンド風な音に変身しては、ゴージャスに。

3. Da-Li-Da

ピアノバージョン。シンプルなのにゴージャスで、ドラマティックに映えた音を提供してくれます。

4. So Low

こちらも3拍子のアレンジで、まったりジャジーな味付けの中で、コーラスが優雅に響き渡るトラックです。

5. Water and Water

キーボードの柔らかな音をメインにしたアレンジトラック。しっとりと奏でられながらも、その音の存在感はさすがです。

6. Desolate Shores

M-2の別バージョン。まったり3拍子で、ヴォーカルのメロディラインをキーボードが温かく奏でる。 清々しくて、華やぐ感じがとってもオシャレ。ブラスの音もゴージャスさを漂わせて、効果絶大ですね。

7. Deep Siesta

さらっと聴かせてくれるギターの音が爽やかで心地よい。 その中を泳ぐように、ピアノの音が入って来て、とっても瑞々しいアレンジに仕上がっています。夏だね。

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