2022年418

【事務局コンサルタントのひとりごと】

スケジュール調整の基本


事務局としての仕事として会議のスケジュール調整があります。システム企画、調達、開発とフェーズが進むにつれてステークホルダも多く、会議調整が複雑になることがあります。今回は関係者が一番多いと思われる開発フェーズを想定してスケジュール調整の流れについて見ていきたいと思います。

① 登場人物を整理する

▶ユーザ企業:コアメンバ、現場メンバ、役員

定例会議などに参加し、ユーザ企業を代表してプロジェクトに参加する「コアメンバ」や要件定義などで現場のご意見をお伺いするときに参加する「現場メンバ」がいます。現場メンバは、例えば、営業部門、経理部門など構築するシステムに関わりのある部署から選出されます。役員の方には、ステアリングコミッティなどプロジェクトの節目となるときに承認をいただくことがあります。

▶ベンダ:新規ベンダ、現行ベンダ

新規ベンダは、もし複数のシステムを組み合わせることになった場合に複数会社とコミュニケーションをとることもあり、調達の際にどのようなコミュニケーション窓口となるか明確にしておくとよいでしょう。現行ベンダは、データ移行のことを話し合う時には必須の参加者となります。

▶コンサルタント会社

イントリーグのようなコンサルタント会社をイメージしています。ユーザ企業側に立ってプロジェクトが円滑に進むようにサポートしていきます。事務局も担うことを想定しています。

このように考えると多くのステークホルダが参加していることがわかります。

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② 会議の種類を洗い出す

定例会、分科会(大きな機能ごと、データ連携・移行などテーマごとに複数あり)、ステアリングコミッティと多岐にわたります。

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③ ①②を踏まえて参加者表を作る

例えば、参加者表で行を参加者、列を会議体としてどの会議に出席か印をつけていきます。この時、誰が必須参会者かも明確にしておくことで、会議の開催可否判断や日程変更の判断がつけやすくなります。

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〇 その他の工夫

▶メールアドレス一覧を作る

チャットでは簡単に宛先を指定することができますが、メールで連絡する際はメールアドレスを会議体ごとにまとめておくとよいでしょう。ミスなく、漏れなく関係者に連絡が届くようにします。

▶メール文案を作る

定例会議など毎週のように頻繁に連絡する会議だと、メモ帳やメールの下書きに「会議の出欠確認メール」の文案を作っておくと日付やアジェンダを変えるだけで済むので、毎回の手間が省け時短にもなります。

今回はメールで関係者に出欠の確認をする想定で、確認したり整理したりすることをお伝えしました。メールに出欠のご返信をいただく以外にもMicrosoft OutlookやGmailの出欠応答ボタンなど、備わっている機能を活用してもいいかもしれません。皆様も改めて、効率的かつ漏れなく連絡できるようなスケジュール調整について考えてみてはいかがでしょうか。

2022年4月