2019年6月24日

【コンサルタント散歩】

~作業の引継ぎで大切なこと~

皆様は作業の引継ぎを実施したことがありますか。

部署異動などによる業務の引継ぎや部下や後輩に対しての引継ぎ作業など、いろいろな場面で引継ぎを実施することがあります。この作業の引継ぎは、実施する側からしたら他の作業と並行して行うため、引継ぎのための準備作業を後回しにしてしまう傾向が強いのではないでしょうか。引継ぎ作業自体またその準備が軽視されてしまい、引継ぎを無理矢理行って中途半端な引継ぎとなってしまった場合、作業を引継ぐ側や作業に関連する人たちにとってはたまったものではありません。引継ぎ作業を実施する側は後で文句を言われ、引継ぎ側は内容がよく分からないという最悪の状況となってしまいます。

引継ぎ作業を実施する側も引き継ぐ側もwin-winの関係になれるように引継ぎを行う必要があります。Win-winになるためにはどうするべきか、引継ぎ作業を実施する側によって大きく変わってくると考えます。今回は開発プロジェクトでとある機能の開発を引継ぐことを例に、最低限どのような内容を引継がなければいけないのかを以下に挙げます。

①全体像を把握できるもの

引継ぎ対象となっている機能の大まかな内容と重要となる部分(処理のキーとなる箇所やどのような経緯でこの仕様になったかなど)が記載された資料があるとよいです。引継ぎ作業を実施する側としても全体像を説明することができ、作業を引継ぐ側は全体像の把握やどこに注意して作業を進めればよいのかなどが分かります。

②課題管理表

引継ぎ対象の機能は、どのような課題を抱えているかを引継ぐのは大切です。どのような課題があって、解決した課題はどれか。未解決の課題は何で、いつまでに解決しなければならないのかなどを伝えます。

③資料一覧

引継ぎ対象となった機能の最新の要件資料や参考資料、機能に関する資料の格納先とその資料の大まかな内容を記した一覧を作成します。これは引継作業を実施する側の最終整理にもなりますし、作業を引継ぐ側はどこにどんな資料があるのかが一覧できるので引継ぎ後とても助かるはずです。

引継ぐ作業内容によって最低限引継がなければならない内容は異なってくると思いますが、上記に挙げた例を参考に引継ぎを実践していただければと思います。

2019年6月