2019年10月21日

【RPAコンサルタントの日常】

~シンプルに役立つ文章の書き方「なたもだ」~

「なたもだ」という言葉をご存知だろうか。「なぜなら」、「たとえば」、「もし」、「だから」の頭文字をとった言葉で、国語作文教育研修所の故宮川俊彦氏が提唱した論文や文章の組み立て方である。学生時代、読書感想文や小論文の書き方などで習った方も多いかもしれない。

使い方は以下の順である。

① まず、自分の意見を伝える。これは結論に当たる。「私の意見は○○である」

②「ぜなら」理由、背景を伝える。「なぜなら、○○は△△だからである」

③「とえば」具体例を伝える。「例えば、(事例)がある」

④「し」反証を伝える。「もし、○○が××ならば□□である」

⑤「から」結論を再度伝える。「だから、私の意見は○○である」

この「なたもだ」はビジネスに役立つ。なぜなら、説得力のある文書や、納得感のあるプレゼンを省エネルギーで構成することができるからである。何せ小学校の読書感想文の書き方で使われているくらいである。思考エネルギーをつまり頭のメモリをあまり使わずに、論理展開できるのだ。

例えば、なにかの発表の際、言いたいことはあっても、それをうまくまとめられないことはないだろうか。これはうまく文章をまとめようとして、構成にメモリを使い切ってしまし、結果、内容にメモリを使えず、何が言いたいのかぼやけてしまう。もし、「なたもだ」を使うと決めていれば、構成にメモリを費やす必要はない。「なたもだ」の流れに沿って内容を伝えればよい。それで文章の構成ができるのだから、内容に力を注ぐことができる。だから、説得力のある文章・プレゼンが省エネルギーでできるようになる。これはビジネスに対してとても有用である。

小学校の読書感想文用の書き方とバカにすることなかれ。シンプルながら高性能のフレームワークである。

2019年10月