2016年1月12日

【システム企画のマインドマップ活用術】

~マインドマップと記憶の関係~


マインドマップの活用法の1つとして記憶力の向上がありますが、このマインドマップと記憶は切っても切り離せない関係があるのです。今回はこのテーマでお話していきます。

マインドマップが発明されたのは、トニーブザンが記憶について研究していたことがきっかけでした。また、マインドマップの原理は古代から伝わる強力な記憶テクニックに由来するものでありました。それは古代ギリシアから伝わる「場所法」と呼ばれるもので、ある場所を思い浮かべ、そこに記憶したい対象を配列するという方法です。

(Lifehacker HP: http://www.lifehacker.jp/2010/06/100615memorize_lists.html)

トニーブザンはこの「場所法」によって「想像」と「連想」が繰り返され記憶を呼び戻すための引き金となる、と言っています。この仕組みと同じ原則がマインドマップにもつかわれています。『マインドマップのブランチは、たくさんのものを補完するための「部屋」の役割を果たし、記憶と想起のきっかけとして、「想像」と「連想」が使われるからだ』とトニーブザンは言っています。

さらに、マインドマップが記憶力を高める要因として3つ挙げられています。

1. 「リラックスしながら集中している」状態で記憶する

科学的研究によると、脳が常にストレスを受けていると、想起を阻害する化学物質が生じるという。気張らずに、楽しく取り組めるマインドマップは、脳をリラックスさせて、思考力と記憶力を高めるための最適な方法である。

2. 情報を塊にする

平均すると、脳が一度に取り込める要素の数は5~7で、それを超えるとストレスを感じるという。より多くの要素を取り込むには、関連性を見つけてクラスター(塊)にする必要が生じるのである。マインドマップは、色、形、つながり、様々な書体など、「塊」が一目でわかるようにするための要素がある。

3. 反復する

何度も繰り返された情報は思い出しやすい。情報を「再び見る」と、脳内で特定の記憶プロセスに関わっているシナプス結合が再び活性化される。それによって、結合が強化され、情報にアクセスしやすくなる。マインドマップは1ページにまとまり、作成中、既に処理した情報が常に視野に入り、脳では常時、情報を反復している。

(引用: 新版 ザ・マインドマップ ダイヤモンド社)

このように古代から伝わる記憶術とも密接な関係があること、また記憶力を高める要因など、マインドマップというツールの裏側を理解することでより効果的に使えることでしょう。

2016年1月