2022年11月14

【RPAコンサルタントの日常】

パスワード入力の悩み


皆様はPCやサイトのログインについてお悩みではないだろうか。

よくある悩みとしては、一日に何回もパスワードを入れるのが大変というものがあると思われる。筆者が一日にパスワードを入れる回数を何日か計測したところ、一日平均20回あった。離席するとPCにロックがかかるので、度々ログインしなければならないなどで回数が増えてしまうのである。一回のパスワード入力の時間を10秒とすると、200秒つまり3分強ログインに費やしていることになる。時間にしたら大したことはないが、入力の手間で結構なストレスがかかっている。このパスワード入力の悩みを軽減するものとして、今回以下の2つを紹介する。

・Windows Hello Business

・Azure Active Directoryによるシングルサインオン

Windows Hello Business

まずはWindows Hello Businessである。これはコンシューマー向けのWindows Helloのビジネス版である。Windows Helloとは、PCでPIN認証・顔認証・指紋認証を設定するツールである。Windows Hello Businessはこれらの機能に加え、認証を会社で管理できるためのツールである。

通常会社ではこのWindows HelloおよびBusinessは無効化されているが、IT部門に有効化を提案してみてはいかがだろうか。顔認証や指紋認証はログインの時間と負荷を大幅に減らすことができる。また、設定によっては社内ソリューションの認証も顔認証や指紋認証で行うことができ、大変に便利である。

Azure Active Directoryによるシングルサインオン

そして次に紹介するのはAzure Active Directoryによるシングルサインオンである。シングルサインオンといえば、一回のログインで登録された複数のアプリやサービスにログインできる機能である。もちろんサードパーティのシングルサインオンソリューションもあるが、Microsoft365を契約していれば無料で使える。

Azure Active Directoryにはエンタープライズアプリケーションという機能がある。ここでシングルサインオンを行いたいアプリを登録し設定する(そのアプリがシングルサインオン対応の必要がある)。そうすればAzure Active DirectoryのユーザーがWindowsと同じパスワードでそのアプリにログインできる。例えばWindowsのパスワードでZoomにログインできるようになる。パスワードを連携すれば、パスワード入力の際に「このサイトのパスワード何だったっけ?」という不毛な思考をなくすことができる。

このように情報システム部の工夫により、パスワードの悩みを大幅に軽減することができる。是非お試しいただきたい。

2022年11月

【小早川豊のコラム】

▶ RPAコンサルタントの日常