2020年5月11日

【コンサルタント散歩】

~バッチ処理のエビデンス作成時の作業効率化について~


皆さんはバッチ処理のプログラム開発を行ったことがありますか。バッチ処理は主に大量のデータを決められた処理に従って順次実行するプログラムになります。イメージとしては皆さんが寝ている間に稼働することが多いと思います。今回は、このバッチ処理のエビデンス作成時にツールを作成することで作業の効率化が行える方法を紹介します。

バッチ処理のプログラム開発を行ったことがある方はわかると思いますが、基本的にテスト結果の検証はプログラム処理に関係する各テーブルのデータをデータベースから抽出して検証します。抽出したデータファイルを直接開いて検証するとテストした箇所とは違うデータや項目を確認してしまい、検証したデータを確認できない可能性があります。この確認漏れが後にバグにつながる可能性があるので、直接開いて検証するのはお勧めしませんし、やる方もいないでしょう。

この検証漏れの避けるために、Excelファイルにデータを貼り付けて検証箇所の確認を行っていると思いますが、確認する箇所が複数のテーブルにまたがる場合、テスト実施前のデータベースの状態とテスト実施後のデータベースの状態をデータファイルからExcelファイルへデータを貼り付ける必要があり、この作業だけでも大変で地味に時間がかかります。この作業をツールに代行させることで、作業の効率化に繋がります。筆者はこのツールをVBAで作成しましたので機能内容を紹介します。

筆者が作成したツールには大きく分けて2つの機能があります。

【機能1】テーブル定義書などのテーブル項目の情報を取得できるファイルを指定して情報を取得する機能です。これは各データを取り込む際に該当するテーブルの項目情報をデータのヘッダに付けるために使用します。この機能がないとデータファイルを直接開いたのと同じように、テストして確認したい箇所と違う場所を検証してしまう可能性があります。

【機能2】テスト実施前・実施後に抽出したデータファイルを指定し、データをExcelファイルに貼り付ける機能です。この時にテスト実施目と実施後でExcelファイルのシートを分かることで検証作業が行いやすくなります。

これらのツールを作成するだけでもデータの検証から作業に入ることができるため、皆さんもツールを作成してみてください。また、ネットに繋がらない開発環境で外部からツールをインストールできなかったり、セキュリティポリシー的に外部から無断でツールをインストールできない場合があるため、自信で作成できるようになりましょう。

2020年5月