2021年75

【コンサルタント散歩】

ローコード開発で気を付けるポイント~


システム開発の手法としてローコード開発があります。ローコード開発は、最低限のコーディングあるいは一切のコーディングをすることなくシステム開発を実施することができます。この開発手法は、開発工数の削減によるシステム開発のコスト削減が期待できる手法になります。ローコード開発では開発工数が削減できるため、ユーザ側および開発会社としてもメリットがあるように思えますが、気を付けるポイントがあります。

一つ目は、実装機能の制限があることです。

これは、ローコード開発のどの製品を使用するかによって変わってくると思いますが、製品によって実装可能な範囲に制限があります。そのため、ユーザ側の要望に応えることができない場合があります。ローコード開発の製品を選ぶ際は、事前に機能要件を洗い出し、どの製品がマッチしているか検討する必要があります。

二つ目は、セキュリティ要件になります。

ローコード開発で開発するシステムが基幹システムや顧客情報などの外部に漏れてはならないデータを扱うのか、業務改善を目的とした軽微なシステムなのかによって求めるセキュリティ要件がことなってきます。そのため、開発対象のシステムに求められるセキュリティ要件を確認して、ローコード開発の製品が提供するセキュリティレベルで十分であるか検討する必要があります。

三つ目は、開発ドキュメントになります。

ローコード開発はシステム開発の手軽さがメリットですが、開発後の運用保守にも気を配る必要があります。第三者が容易に理解できるように、システムがどのような構想で設計され、どのようなロジックになっているのかを記載したドキュメントを作成することをお勧めします。

これら以外にも気を付けるポイントはありますが、最低限上記にあげた内容を念頭においてローコード開発を進めていただければと思います。

2021年7月